特許第5701934号(P5701934)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5701934患者の体の内部で医療処置を行うための装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5701934
(24)【登録日】2015年2月27日
(45)【発行日】2015年4月15日
(54)【発明の名称】患者の体の内部で医療処置を行うための装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 19/00 20060101AFI20150326BHJP
   A61B 18/12 20060101ALN20150326BHJP
【FI】
   A61B19/00 502
   !A61B17/39 310
【請求項の数】10
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-119547(P2013-119547)
(22)【出願日】2013年6月6日
(62)【分割の表示】特願2008-260339(P2008-260339)の分割
【原出願日】2008年10月7日
(65)【公開番号】特開2013-208475(P2013-208475A)
(43)【公開日】2013年10月10日
【審査請求日】2013年6月6日
(31)【優先権主張番号】11/868,733
(32)【優先日】2007年10月8日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508080229
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・インコーポレーテツド
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】アサフ・ゴバリ
(72)【発明者】
【氏名】アンドレス・クラウディオ・アルトマン
(72)【発明者】
【氏名】ヤロン・エフラス
(72)【発明者】
【氏名】イツハック・ワルツ
【審査官】 村上 聡
(56)【参考文献】
【文献】 特表2000−508224(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 19/00
A61B 18/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の体の内部で医療処置を行うための装置において、
前記患者の前記体の外部に配置するための第一の磁場発生器であって、前記体の内部に第一の磁場を生成するための、第一の磁場発生器と、
プローブであって、
患者の体腔に挿入するための遠位端を有する挿入チューブ、
前記挿入チューブの前記遠位端内部にあり、第二の磁場を生成する第二の磁場発生器、
前記挿入チューブの前記遠位端に可撓性をもって連結された遠位先端部、および、
前記遠位先端部内に配置されており、前記第一の磁場に反応して第一の信号を、前記第二の磁場に反応して第二の信号を、それぞれ生成するように構成されたセンサー、
を備える、プローブと、
前記体の内部にある前記遠位先端部の座標を求めるために前記第一の信号を受信し処理するように、かつ、前記挿入チューブの前記遠位端に対する前記遠位先端部の位置の変化を検出するために前記第二の信号を受信し処理するように、連結されたプロセッサーと、
を備え
前記第一の磁場発生器および前記第二の磁場発生器は、互いに異なる周波数で駆動されるか、または、前記第一の磁場発生器および前記第二の磁場発生器の作動は、時分割多重化される、装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置において、
前記プロセッサーによって検出される前記遠位先端部の前記位置の前記変化は、前記挿入チューブの前記遠位端に対する前記遠位先端部の軸方向変位および前記遠位先端部の偏向を含む、装置。
【請求項3】
請求項1に記載の装置において、
前記遠位先端部は、剛体であり、
前記プローブは、弾性部材を備えており、前記弾性部材は、前記遠位先端部を前記挿入チューブの前記遠位端に連結する、装置。
【請求項4】
請求項3に記載の装置において、
前記弾性部材は、前記遠位先端部が前記体の内部の組織と係合したときに、前記遠位先端部に加わる圧力に応じて変形するように構成されており、
前記遠位先端部の前記位置の前記変化は、前記弾性部材の変形を示す、装置。
【請求項5】
請求項4に記載の装置において、
前記プロセッサーは、前記変形に応じて、前記遠位先端部に加わる前記圧力を示す出力を生成するように構成されている、装置。
【請求項6】
請求項1に記載の装置において、
前記センサーおよび前記第二の磁場発生器は、コイルを備えている、装置。
【請求項7】
請求項1に記載の装置において、
前記弾性部材は、ばねを含む、装置。
【請求項8】
請求項1に記載の装置において、
前記遠位先端部は、前記組織と電気的に接触するように構成された電極を備える、装置。
【請求項9】
請求項8に記載の装置において、
前記電極は、前記組織の、ある領域を除去するために、電気的エネルギーを前記組織に加えるよう連結されている、装置。
【請求項10】
請求項1に記載の装置において、
前記プロセッサーは、前記第一および第二の信号に応じて、前記体腔内にある前記プローブの動きを自動的に制御するための制御入力を生成するよう構成されている、装置。
【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔発明の分野〕
本発明は概して侵襲性医療装置に関し、例えば、患者の体内でカテーテルなどのプローブに加えられた圧力を検出するための装置に関する。
【0002】
〔発明の背景〕
心臓内高周波(RF)アブレーションは、不整脈を治療するための周知の方法である。一般に、遠位先端部に電極を有するカテーテルが患者の脈管系を通して心臓の房室に挿入される。電極は、心内膜上の部位(または複数の部位)と接触させられ、心臓組織をその部位で除去するために、RFエネルギーがカテーテルを通して電極に加えられる。組織に過剰な損傷を与えることなく望み通りの治療効果を達成するためには、アブレーション中に電極と心内膜との間での適切な接触を保証することが重要である。
【0003】
さまざまな手法が、組織との電極の接触を確認するために提案されている。例えば、参照によりその開示内容が本明細書に組み込まれる米国特許第6,695,808号は、選択された、患者の組織または器官の領域を治療するための器具を記載している。プローブは、接触面であって、その領域に押しつけることができ、それにより接触圧を生成する、接触面を有する。圧力トランスデューサーがその接触圧を測定する。このような構造は、医療機器を安定して、しかし解剖学的表面と過剰に接触せずに置かなければならない処置におけるニーズに、接触する力の存在と大きさとを示す情報をその機器の使用者に与えることにより、応えるものであると言われている。
【0004】
別の例としては、参照によりその開示内容が本明細書に組み込まれる米国特許第6,241,724号が、区分化された電極組立体を用いて体組織に損傷を生成するための方法を記載している。一実施形態では、カテーテル上の電極組立体が圧力トランスデューサーを備えており、この圧力トランスデューサーは、組織との接触を検出し、信号を圧力接触モジュールへ伝える。モジュールは、その圧力トランスデューサー信号に関連付けられた電極要素を特定し、RFエネルギーをこれらの要素には伝えるように、しかし血液とのみ接触している他の要素には伝えないように、エネルギー発生器に指示する。
【0005】
別の例が、参照によりその開示内容が本明細書に組み込まれる米国特許第6,915,149号に発表されている。この特許は、局所的な電気的活性を測定するための先端電極を有するカテーテルを用いて心臓のマッピングを行う方法を記載している。先端部が組織としっかりと接触しないために生じうるアーチファクトを回避するために、先端部と組織との間の接触圧が圧力センサーを用いて測定され、安定な接触が保証される。
【0006】
参照によりその開示内容が本明細書に組み込まれる米国特許公開公報2007/0100332は、組織アブレーションのために電極−組織接触を評価するシステム及び方法を記載している。カテーテルのシャフト内にある電気機械式センサーが、そのカテーテルシャフトの遠位部分内における電極の運動量に対応する電気信号を生成する。出力装置は、電極と組織との間の接触の大きさを評価するためにその電気信号を受信する。
【0007】
〔発明の概要〕
以下に記載する本発明の実施形態は、カテーテルなどの侵襲性プローブの新規な設計、ならびにこのようなプローブを利用するシステムおよび方法を提供するものである。この設計は、プローブの遠位先端部と、そのプローブが体内で係合する組織との間の適切な接触を達成し、かつ、これを確認するのにとりわけ有用である。
【0008】
一部の実施形態において、プローブは、可撓性挿入チューブを備えており、このチューブは、患者の体腔に挿入するための遠位端を有する。プローブの遠位先端部は、ばねなどの弾性部材によって挿入チューブの遠位端に連結されており、この弾性部材は、弾性部材が組織と係合したときに、遠位先端部に加わる圧力に応じて変形する。プローブ内の位置センサーが挿入チューブの遠位端に対する遠位先端部の位置を検出し、この位置は弾性部材の変形を示すものであり、したがって、圧力の表示を与えることができる。
【0009】
開示した実施形態において、センサーは、遠位先端部内に磁場センサーを含んでもよく、このため、プローブは、磁場を用いて体内にある遠位先端部の座標を求めるシステムの一部として用いることができる。このために、患者の体の外部に配置された第一の磁場発生器が、体の内部に磁場を生成する。挿入チューブの遠位端には、第二の(通常ははるかに小さい)磁場発生器が入っている。遠位先端部の中のセンサーは、第一および第二の磁場発生器の両方の磁場に反応して信号を生成する。これらの信号は処理され、体内での遠位先端部の座標を求めることと、挿入チューブの遠位端に対する遠位先端部の位置の変化を検出することとの両方が行われる。挿入チューブの遠位端に対する遠位先端部の位置の変化は、弾性部材の変形を示すものであり、故に、遠位先端部に加わる圧力を示すものである。
【0010】
あるいは、遠位先端部は、磁場発生器を含んでもよく、この磁場発生器が生成する磁場は、遠位先端部にかかる圧力を検出し、遠位先端部の位置座標を求めるために、挿入チューブの遠位端内にあるセンサーによって、かつ、体の外部で、測定されることができる。
【0011】
よって、本発明の実施形態によれば、医療用プローブにおいて、
患者の体腔に挿入するための遠位端を有する可撓性挿入チューブと、
挿入チューブの遠位端に配置されており、体腔内の組織と接触させられるように構成されている遠位先端部と、
遠位先端部を挿入チューブの遠位端に連結する弾性部材であって、遠位先端部が組織と係合したときに遠位先端部に加わる圧力に応じて変形するように構成された、弾性部材と、
挿入チューブの遠位端に対する遠位先端部の位置を検出するための、プローブ内にある位置センサーであって、この位置は、弾性部材の変形に応じて変化する、位置センサーと、
を含む、医療用プローブが提供される。
【0012】
開示した実施形態では、位置センサーは、挿入チューブの遠位端に対する遠位先端部の軸方向変位および向きを示す信号を生成するように構成される。一部の実施形態では、位置センサーは、遠位先端部の近傍において生成された磁場に反応して信号を生成するように構成される。一実施形態では、位置センサーは、挿入チューブの遠位端内に配置されており、プローブは、磁場を生成するために、遠位先端部内に磁場発生器を含んでいる。別の実施形態では、位置センサーは遠位先端部内に配置されており、プローブは、磁場を発生させるために、挿入チューブの遠位端内に磁場発生器を含んでいる。通常、位置センサーおよび磁場発生器は、コイルを含む。
【0013】
一実施形態において、弾性部材はばねを含む。位置センサーは、変形に応じて、遠位先端部に加わった圧力を示す信号を生成するように構成される。
【0014】
開示された実施形態では、遠位先端部は電極を含み、電極は、組織と電気的に接触するように構成され、電極は、組織の、ある領域を除去するように電気エネルギーを組織に加えるよう連結される。
【0015】
本発明の実施形態によれば、患者の体の内部で医療処置を行うための装置において、
患者の体の外部に配置するための第一の磁場発生器であって、体の内部に第一の磁場を生成するための、第一の磁場発生器と、
プローブであって、
患者の体腔に挿入するための遠位端を有する挿入チューブ、
挿入チューブの遠位端内部にあり、第二の磁場を生成する第二の磁場発生器、
挿入チューブの遠位端に可撓性をもって連結された遠位先端部、および、
遠位先端部内に配置されており、第一の磁場に反応して第一の信号を、第二の磁場に反応して第二の信号を、それぞれ生成するように構成されたセンサー、
を含む、プローブと、
体の内部にある遠位先端部の座標を求めるために第一の信号を受信し処理するように、かつ、挿入チューブの遠位端に対する遠位先端部の位置の変化を検出するために第二の信号を受信し処理するように、連結されたプロセッサーと、
を含む、装置もまた提供される。
【0016】
一部の実施形態において、遠位先端部は剛体であり、プローブは弾性部材を含み、弾性部材は、遠位先端部を挿入チューブの遠位端に連結する。通常、弾性部材は、遠位先端部が体の内部の組織と係合したときに、遠位先端部に加わる圧力に応じて変形するように構成されており、遠位先端部の位置の変化は、弾性部材の変形を示し、一方、プロセッサーは、変形に応じて、遠位先端部にかかった圧力を示す出力を生成するように構成される。オプションとして、プロセッサーは、第一および第二の信号に応じて、体腔内にあるプローブの動きを自動的に制御するための制御入力を生成するよう構成されてもよい。
【0017】
本発明の実施形態によれば、患者の体腔内の組織と接触する方法において、
体腔にプローブを挿入することであって、プローブは、可撓性挿入チューブ、および遠位先端部を含み、遠位先端部は、弾性部材によって挿入チューブの遠位端に連結されており、また、プローブは、位置センサーを含み、位置センサーは、挿入チューブの遠位端に対する遠位先端部の位置を示す信号を生成し、この位置は、弾性部材の変形に応じて変化する、体腔にプローブを挿入することと、
遠位先端部が組織と係合して組織に対して圧力を加え、これにより弾性部材を変形させるように、プローブを体腔内で前進させることと、
圧力の表示を与えるために、遠位先端部が組織と係合している間に信号を処理することと、
を含む、方法がさらに提供される。
【0018】
開示された実施形態において、プローブを前進させることは、遠位先端部にある電極を組織と電気的に接触させることを含むみ、また、この方法は、遠位先端部により係合される組織の、ある領域を除去するように、電気エネルギーを電極に加えることを含む。電気エネルギーを加えることは、圧力が所望の範囲内にあるときに電気エネルギーが電極に加えられるように、圧力の表示に応じてエネルギーの印加を制御することを含むことができる。
【0019】
本発明の実施形態によると、患者の体の内部で医療処置を行うための装置において、
プローブであって、
患者の体腔に挿入するための遠位端を有する挿入チューブ、
挿入チューブの遠位端に可撓性をもって連結された遠位先端部、
遠位先端部内に配置されており、磁場を生成するように構成された、磁場発生器、および、
挿入チューブの遠位端内にあり、磁場に反応して第一の信号を生成する、第一のセンサー、
を含む、プローブと、
患者の体の外部に配置するための第二のセンサーであって、磁場に反応して第二の信号を生成するための、第二のセンサーと、
体の内部にある遠位先端部の座標を求めるために第二の信号を受信し処理するように、かつ、挿入チューブの遠位端に対する遠位先端部の位置の変化を検出するために第一の信号を受信し処理するように、連結されたプロセッサーと、
を含む、装置がさらに提供される。
【0020】
本発明は、その実施形態についての以下の詳細な説明を、図面とともに参照することにより、より完全に理解できるであろう。
【0021】
〔実施形態の詳細な説明〕
図1は、本発明の実施形態による心臓カテーテル法のためのシステム20の概略的な絵画図である。システム20は、例えば、Biosense Webster Inc.(カリフォルニア州ダイヤモンド・バー)によって生産されたCARTO(商標)システムを基礎とするものであってもよい。このシステムは、カテーテル28という形式の侵襲プローブと、制御用コンソール34とを備える。以下の実施形態では、カテーテル28が、当該技術において知られているように、心内膜組織を除去するのに用いられると仮定されている。あるいは、カテーテルは、心臓または他の人体器官における他の治療および/または診断目的のために、必要な変更を加えて用いられてもよい。
【0022】
心臓専門医などのオペレーター26は、カテーテルの遠位端30が患者の心臓22の房室に入るように、カテーテル28を患者24の脈管系に挿入する。オペレーターは、カテーテルの遠位先端部が所望の場所または所望の複数の場所において心内膜組織と係合するようにカテーテルを前へ進める。カテーテル28は、通常、適当なコネクターによって、その近位端においてコンソール34に接続されている。コンソールは、高周波(RF)発生器40を備えている。高周波(RF)発生器40は、さらに後述するように、遠位先端部が係合した場所において、心臓内の組織を除去するために、カテーテルを介して高周波の電気エネルギーを供給する。あるいは、カテーテルおよびシステムは、凍結凝固療法など、当該技術において知られている他の手法によって、除去を行うように構成されてもよい。
【0023】
コンソール34は、磁気式位置検出法を用いて、心臓22内での遠位端30の位置座標を求める。このために、コンソール34内の駆動回路38は、磁場発生器32を駆動して、患者24の体内で磁場を生成する。一般に、磁場発生器はコイルを備えており、このコイルは、患者の体外の既知の位置において、患者の胴体の下に置かれる。これらのコイルは、心臓22を含む予め定められた作業容積内に磁場を生成する。(図2に示されている)カテーテル28の遠位端30内にある磁場センサーは、これらの磁場に反応して電気信号を生成する。信号プロセッサー36は、遠位端の位置座標であって、通常は場所の座標および向きの座標の両方を含む、位置座標を求めるために、これらの信号を処理する。この位置検出方法は、前述したCARTOシステムにおいて実施されており、かつ、米国特許第5,391,199号、第6,690,963号、第6,484,118号、第6,239,724号、第6,618,612号および第6,332,089号、国際公開公報WO96/05768号、ならびに、米国特許公開公報第2002/0065455A1、第2003/0120150A1および第2004/0068178A1に詳細に記載されている。これらの開示内容は、全て、参照により本明細書に組み込まれる。
【0024】
プロセッサー36は、通常、カテーテル28からの信号を受信し、かつコンソール34の他のコンポーネントを制御する適当なフロントエンド回路およびインターフェイス回路を備えた汎用コンピューターを備えている。プロセッサーは、本明細書に記載の機能を実行するためにソフトウェアでプログラムされていてもよい。ソフトウェアは、例えばネットワークを介して電子的な形態でコンソール34にダウンロードされてもよいし、または、光学的、磁気的もしくは電子的記憶媒体などの実体のある媒体で提供されてもよい。あるいは、プロセッサー36の機能の一部または全てが、専用の、または、プログラム可能なデジタルハードウェアコンポーネントによって実行されてもよい。カテーテルおよびシステム20の他のコンポーネントから受信した信号に基づいて、プロセッサー36は、ディスプレー42を駆動して、進行中の処置に関するステータス情報およびガイダンスに加えて、患者の体内にある遠位端30の位置に関する視覚的なフィードバックをオペレーター26に与える。
【0025】
上記に代えてまたは加えて、システム20は、患者24の体内においてカテーテル28を巧みに動かし、かつ作動させるための自動化機構を備えてもよい。このような機構は、一般に、カテーテルの長さ方向の運動(前進/後退)、およびカテーテルの遠位端の横方向の運動(偏向/ステアリング(steering))の両方を制御することができる。この種の一部の機構は、例えば、この目的のためにDC磁場を用いる。このような実施形態において、プロセッサー36は、カテーテル内の磁場センサーによって提供される信号に基づいて、カテーテルの運動を制御するための制御入力を生成する。このような信号が、以下にさらに詳述するように、カテーテルの遠位端の位置、および遠位端に加えられる力の両方を示す。
【0026】
図2は、カテーテル28の遠位端30の概略的な切り取り図であり、本発明の実施形態によるカテーテルの構造の詳細を示している。カテーテル28は可撓性挿入チューブ54を備えており、遠位先端部52が接続部56においてチューブ54の遠位端に接続されている。挿入チューブは、セルコン(Celcon)(登録商標)またはテフロン(登録商標)などの可撓性のある絶縁材料60によって覆われている。接続部56の領域も、同様に、可撓性のある絶縁材料によって覆われている。この絶縁材料は、材料60と同じであってもよいし、または、接続部を妨げられることなく曲げたり圧縮したりできるように特別に構成されていてもよい(この材料は、カテーテルの内部構造を露出させるために、図2において切り取られている)。遠位先端部52は少なくとも部分的に電極50によって覆われていてもよい。電極50は、通常、プラチナ/イリジウム合金などの金属材料によって作られる。あるいは、当業者にとっては明らかなように、他の適当な材料を用いてもよい。さらに代替的には、遠位先端部は、被覆電極なしで作られてもよい。遠位先端部は、一般に、可撓性挿入チューブに比べて比較的剛性がある。
【0027】
遠位先端部52は、弾性部材58によって挿入チューブ54の遠位端に接続される。図2において、弾性部材はコイルばねの形態を有しているが、この目的のために他の種類の弾性部品を代わりに用いてもよい。例えば、弾性部材58は、所望の可撓性および強度特性を有する、シリコン、ポリウレタンまたは他のプラスチックなどのポリマーを含むことができる。弾性部材58は、遠位先端部に加えられた力に応じて先端部52と挿入チューブ54との間で限られた範囲の相対運動を可能にする。このような力は、遠位先端部が、アブレーション処置中に心内膜に押し付けられたときに生じる。アブレーション中に遠位先端部と心内膜との間が電気的に良好に接触するのに望ましい圧力は、約20〜30グラムである。この実施形態で弾性部材としての役割を果たすばねは、例えば、所望の圧力に応じて、遠位先端部の軸方向変位(つまり、カテーテル28の軸に沿った横方向運動)を約1〜2mmだけ可能にし、かつ、遠位先端部の角度偏向を挿入チューブの遠位端に対して約30度まで許すように構成されてもよい。
【0028】
前述したように、遠位先端部52には、磁気式位置センサー62が入っている。センサー62は一つ以上の小型コイルを含んでいてもよく、通常、異なる軸に沿って向きを定められた複数のコイルを含む。あるいは、センサー62は、例えばホール効果センサーまたは磁気抵抗センサーなどの他の種類の磁気センサーを備えてもよい。磁場発生器32により生成された磁場は、これらのコイルに電気信号を生成させ、その電気信号の振幅は、磁場発生器32の固定された基準座標系(fixed frame of reference)に対するセンサー62の位置および向きを示す。プロセッサー36は、カテーテル28を通る(図には示されていない)ワイヤを介してこれらの信号を受信し、上記に列挙した特許および特許出願に記載されているように、この固定された基準座標系における遠位先端部52の場所座標および向き座標を導き出すために、これらの信号を処理する。
【0029】
さらに、挿入チューブ54には、小型磁場発生器64が挿入チューブの遠位端の近くに入っている。一般に、磁場発生器64はコイルを備えており、このコイルは、コンソール34からカテーテル28を介して伝達される電流によって駆動される。電流は、時間および/または周波数において磁場発生器32の場から識別可能である磁場を作るように生成される。例えば、磁場発生器64への電流は、約16kHz〜25kHzの範囲内で選択された周波数で生成され、一方、磁場発生器32は、異なる周波数で駆動されてもよい。上記に加えてまたは代えて、発生器32および64の作動は、時分割多重化(time-multiplexed)されてもよい。
【0030】
磁場発生器64によって作られた磁場は、センサー62内のコイルに磁場発生器64の駆動周波数で電気信号を生成させる。これらの信号の振幅は、挿入チューブ54に対する遠位先端部52の場所および向きにより変化するであろう。プロセッサー36は、挿入チューブに対する遠位先端部の軸方向変位および角度偏向の大きさを求めるためにこれらの信号を処理する。(コイルによって生成された場の軸対称性のために、磁場発生器64における一つのコイルを用いて検出できるのは偏向の大きさだけであり、偏向の方向は検出することができない。オプションとして、磁場発生器64は、二つ以上のコイルを備えてもよく、このような場合には、偏向の方向も同様に求めることができる。)変位および偏向の示度は、通常、それぞれ十分の数ミリメーターおよび約1度の範囲内まで正確である。変位および偏向の大きさは、ベクトル加法によって組み合わせられ、挿入チューブ54の遠位端に対する遠位先端部52の動きの合計の大きさを与えることができる。
【0031】
挿入チューブの遠位端に対する遠位先端部の相対運動は、弾性部材58の変形の目安を与えるものである。一般的に、この変形は、弾性部材に加えられている力に比例しており、この力は、遠位先端部が接触している心臓の組織によって遠位先端部に加えられている力にほぼ等しい。よって、磁場発生器64をセンサー62と組み合わせたものは、心内膜組織によってカテーテルの遠位先端部に加えられたおおよその圧力(または同等に、電極50によって心内膜組織に加えられた圧力)を求めるための圧力検出システムとしての役割を果たす。変位および偏向を組み合わせて検出するおかげで、この圧力検出システムは、電極が心内膜に正面から係合しているか、または斜めに係合しているかにかかわらず、圧力を正確に読み取る。圧力の示度は、例えば圧電センサーとは異なり、温度変動の影響を受けず、かつ、ドリフトがない。
【0032】
図3は、本発明の実施形態による、心臓22の心内膜70と接触しているカテーテル28の遠位端30を示す図式的な詳細図である。遠位先端部によって心内膜に加えられた圧力により心内膜組織が若干変形し、これにより、電極50が比較的大きな面積にわたり組織に接触する。電極が心内膜に正面からではなく斜めに係合するので、遠位先端部52は、接続部56においてカテーテルの挿入チューブに対して曲がる。曲がることにより、電極と心内膜組織との間が最適に接触することが容易となる。
【0033】
プロセッサー36は、遠位先端部52によって心内膜70に加えられた圧力の表示を導き出すために、発生器64の磁場に応じてセンサー62が生成した信号を受信し、処理する。前述したように、良好なアブレーションを行うためには、約20〜30グラムの圧力が望ましい。より小さい圧力は、電極50と心内膜組織との間の接触が不適切でありうることを意味する。結果として、RFエネルギーの大部分または全てが心臓内の血液によって運びさられることがあり、組織は、不適切に除去されるか、または、まったく除去されないであろう。より大きな圧力は、電極が心内膜組織をあまりにもきつく押圧していることを意味する。この種の過大な圧力は、組織に重大な空洞形成を引き起こす場合があり、著しい組織の損傷につながり、また、心臓の壁に穴を開けさえする可能性がある。
【0034】
これらの不測の事態を回避するために、コンソール34は、センサー62を用いて測定された圧力の表示をオペレーター26に対して出力し、また、圧力が低すぎるか、または高すぎる場合に警報を発してもよい。オプションとして、RF発生器40は、組織に対する圧力が所望の範囲にあるときにだけ電極50にRF電力を供給するように連動されてもよい。上記に代えてまたは加えて、圧力表示は、前述したように、カテーテル28を巧みに動かして作動させる自動化機構の閉ループ制御に使用され、その機構が、適切な場所で、かつ、組織に対する適切な圧力で、カテーテルの遠位端を心内膜に確実に係合させることもできる。
【0035】
代替実施形態では、センサー62、ならびに磁場発生器32および64の役割を逆にしてもよい。換言すれば、駆動回路38は、遠位先端部52内の磁場発生器を駆動して、一つ以上の磁場を生成することができる。発生器32および64内のコイルは、これらの磁場の成分の振幅を示す信号を検出し生成するように構成されてもよい。プロセッサー36は、組織に対する遠位先端部の圧力と、心臓内の遠位先端部の位置座標とを求めるために、これらの信号を受信し、処理する。
【0036】
圧力を検出する際のセンサー62および磁場発生器64の動作が、カテーテルを用いたアブレーションとの関連で上述されたが、本発明の原理は、心臓においても、他の人体の器官においても、侵襲性のプローブを用いる他の治療および診断の適用に同様に適用されてよい。一例として、システム20において実施されている位置および圧力を検出するための装置および方法は、必要な変更を加えて、カテーテル挿入シースを案内すること、および、その利用を制御することに応用してもよい。シースの位置が適切に制御されず、シースの挿入に過剰な力が用いられた場合、シースは、心臓の壁または血管の組織に穴を開ける。このような不測の事態は、シースの遠位先端部の位置、およびその遠位先端部にかかる圧力を検出することにより回避することができる。この点で、用語「遠位先端部」は、本明細書に使用される場合は、プローブの遠位端にある任意の種類の構造体であって、プローブの本体に対して曲げられ、かつ/または変位させられうる、構造体を含むと解釈すべきである。
【0037】
よって、上述した実施形態が例として言及されたものであり、また、本発明が、上記に具体的に示され、かつ記載されたものに限定されないことは分かるであろう。むしろ、本発明の範囲は、上記に記載したさまざまな特徴のコンビネーションおよびサブコンビネーションの双方、ならびに、当業者が上記の記載を読むことにより思いつくであろう、従来技術において開示されていない変形例および変更例を含むものである。
【0038】
〔実施の態様〕
(1) 医療用プローブにおいて、
患者の体腔に挿入するための遠位端を有する可撓性挿入チューブと、
前記挿入チューブの前記遠位端に配置されており、前記体腔内の組織と接触させられるように構成されている、遠位先端部と、
前記遠位先端部を前記挿入チューブの前記遠位端に連結する弾性部材であって、前記遠位先端部が前記組織と係合したときに前記遠位先端部に加わる圧力に応じて変形するように構成された、弾性部材と、
前記挿入チューブの前記遠位端に対する前記遠位先端部の位置を検出するための、前記プローブ内にある位置センサーであって、前記位置は、前記弾性部材の変形に応じて変化する、位置センサーと、
を備える、プローブ。
(2) 実施態様1に記載のプローブにおいて、
前記位置センサーは、前記挿入チューブの前記遠位端に対する前記遠位先端部の軸方向変位および向きを示す信号を生成するように構成されている、プローブ。
(3) 実施態様1に記載のプローブにおいて、
前記位置センサーは、前記遠位先端部の近傍において生成された磁場に反応して前記遠位先端部の前記位置を示す信号を生成するように構成されている、プローブ。
(4) 実施態様3に記載のプローブにおいて、
前記位置センサーは、前記挿入チューブの前記遠位端内に配置されており、
前記プローブは、前記磁場を生成するために、前記遠位先端部内に磁場発生器を備えている、プローブ。
【0039】
(5) 実施態様3に記載のプローブにおいて、
前記位置センサーは、前記遠位先端部内に配置されており、
前記プローブは、前記磁場を発生させるために、前記挿入チューブの前記遠位端内に磁場発生器を備えている、プローブ。
(6) 実施態様5に記載のプローブにおいて、
前記位置センサーおよび前記磁場発生器は、コイルを備えている、プローブ。
(7) 実施態様1に記載のプローブにおいて、
前記弾性部材は、ばねを含む、プローブ。
(8) 実施態様1に記載のプローブにおいて、
前記位置センサーは、前記変形に応じて、前記遠位先端部に加わった前記圧力を示す信号を生成するように構成されている、プローブ。
(9) 実施態様1に記載のプローブにおいて、
前記遠位先端部は、電極を備えており、前記電極は、前記組織と電気的に接触するように構成されている、プローブ。
(10) 実施態様9に記載のプローブにおいて、
前記電極は、前記組織の、ある領域を除去するように電気エネルギーを前記組織に加えるよう連結されている、プローブ。
【0040】
(11) 患者の体の内部で医療処置を行うための装置において、
前記患者の前記体の外部に配置するための第一の磁場発生器であって、前記体の内部に第一の磁場を生成するための、第一の磁場発生器と、
プローブであって、
患者の体腔に挿入するための遠位端を有する挿入チューブ、
前記挿入チューブの前記遠位端内部にあり、第二の磁場を生成する第二の磁場発生器、
前記挿入チューブの前記遠位端に可撓性をもって連結された遠位先端部、および、
前記遠位先端部内に配置されており、前記第一の磁場に反応して第一の信号を、前記第二の磁場に反応して第二の信号を、それぞれ生成するように構成されたセンサー、
を備える、プローブと、
前記体の内部にある前記遠位先端部の座標を求めるために前記第一の信号を受信し処理するように、かつ、前記挿入チューブの前記遠位端に対する前記遠位先端部の位置の変化を検出するために前記第二の信号を受信し処理するように、連結されたプロセッサーと、
を備える、装置。
(12) 実施態様11に記載の装置において、
前記プロセッサーによって検出される前記遠位先端部の前記位置の前記変化は、前記挿入チューブの前記遠位端に対する前記遠位先端部の軸方向変位および前記遠位先端部の偏向を含む、装置。
【0041】
(13) 実施態様11に記載の装置において、
前記遠位先端部は、剛体であり、
前記プローブは、弾性部材を備えており、前記弾性部材は、前記遠位先端部を前記挿入チューブの前記遠位端に連結する、装置。
(14) 実施態様13に記載の装置において、
前記弾性部材は、前記遠位先端部が前記体の内部の組織と係合したときに、前記遠位先端部に加わる圧力に応じて変形するように構成されており、
前記遠位先端部の前記位置の前記変化は、前記弾性部材の変形を示す、装置。
(15) 実施態様14に記載の装置において、
前記プロセッサーは、前記変形に応じて、前記遠位先端部に加わる前記圧力を示す出力を生成するように構成されている、装置。
(16) 実施態様11に記載の装置において、
前記センサーおよび前記第二の磁場発生器は、コイルを備えている、装置。
【0042】
(17) 実施態様11に記載の装置において、
前記弾性部材は、ばねを含む、装置。
(18) 実施態様11に記載の装置において、
前記遠位先端部は、前記組織と電気的に接触するように構成された電極を備える、装置。
(19) 実施態様18に記載の装置において、
前記電極は、前記組織の、ある領域を除去するために、電気的エネルギーを前記組織に加えるよう連結されている、装置。
(20) 実施態様11に記載の装置において、
前記プロセッサーは、前記第一および第二の信号に応じて、前記体腔内にある前記プローブの動きを自動的に制御するための制御入力を生成するよう構成されている、装置。
【0043】
(21) 患者の体腔内の組織と接触する方法において、
前記体腔にプローブを挿入することであって、前記プローブは、可撓性挿入チューブ、および遠位先端部を備えており、前記遠位先端部は、弾性部材によって前記挿入チューブの遠位端に連結されており、また、前記プローブは、位置センサーを備えており、前記位置センサーは、前記挿入チューブの前記遠位端に対する前記遠位先端部の位置を示す信号を生成し、前記位置は、前記弾性部材の変形に応じて変化する、体腔にプローブを挿入することと、
前記遠位先端部が前記組織と係合して前記組織に対して圧力を加え、これにより前記弾性部材を変形させるように、前記プローブを前記体腔内で前進させることと、
前記圧力の表示を与えるために、前記遠位先端部が前記組織と係合している間に前記信号を処理することと、
を含む、方法。
(22) 実施態様21に記載の方法において、
前記信号は、前記挿入チューブの前記遠位端に対する前記遠位先端部の軸方向変位および向きを示す、方法。
(23) 実施態様21に記載の方法において、
前記プローブを前進させることは、前記遠位先端部にある電極を前記組織に電気的に接触させることを含む、方法。
【0044】
(24) 実施態様23に記載の方法において、
前記遠位先端部により係合される前記組織の、ある領域を除去するように、電気エネルギーを前記電極に加えること、
を含む、方法。
(25) 実施態様24に記載の方法において、
前記電気エネルギーを加えることは、前記圧力が所望の範囲内にあるときに前記電気エネルギーが前記電極に加えられるように、前記圧力の前記表示に応じて前記エネルギーの印加を制御することを含む、方法。
(26) 実施態様21に記載の方法において、
前記位置センサーは、前記遠位先端部の近傍において生成された磁場に応じて前記信号を生成するように構成されている、方法。
(27) 実施態様26に記載の方法において、
前記位置センサーは、前記遠位先端部内に配置されており、
前記プローブは、前記磁場を生成するために前記挿入チューブの前記遠位端内部に磁場発生器を備えている、方法。
【0045】
(28) 実施態様27に記載の方法において、
前記挿入チューブの前記遠位端にある前記磁場発生器により生成された前記磁場は、第一の磁場であり、前記第一の磁場に反応して前記位置センサーにより生成された前記信号は、第一の信号であり、
前記方法は、
前記体腔の外部で固定された基準座標系内で第二の磁場を生成することと、
前記体腔内の前記遠位先端部の座標を求めるために、前記第二の磁場信号に反応して前記位置センサーにより生成された第二の信号を処理することと、
を含む、方法。
(29) 実施態様26に記載の方法において、
前記位置センサーは、前記挿入チューブの前記遠位端内に配置されており、
前記プローブは、前記磁場を生成するために前記遠位先端部内に磁場発生器を備えている、方法。
(30) 実施態様29に記載の方法において、
前記磁場に反応して前記位置センサーにより生成された前記信号は、第一の信号であり、
前記方法は、
第二の信号を生成するために、前記体腔の外部で固定された基準座標系内における予め定められた場所で前記磁場を検出することと、
前記体腔内における前記遠位先端部の座標を求めるために前記第二の信号を処理することと、
を含む、方法。
【0046】
(31) 患者の体の内部で医療処置を行うための装置において、
プローブであって、
患者の体腔に挿入するための遠位端を有する挿入チューブ、
前記挿入チューブの前記遠位端に可撓性をもって連結された遠位先端部、
前記遠位先端部内に配置されており、磁場を生成するように構成された磁場発生器、および、
前記挿入チューブの前記遠位端内にあり、前記磁場に反応して第一の信号を生成する第一のセンサー、
を備える、プローブと、
前記患者の前記体の外部に配置するための第二のセンサーであって、前記磁場に反応して第二の信号を生成するための、第二のセンサーと、
前記体の内部にある前記遠位先端部の座標を求めるために前記第二の信号を受信し処理するように、かつ、前記挿入チューブの前記遠位端に対する前記遠位先端部の位置の変化を検出するために前記第一の信号を受信し処理するように、連結されたプロセッサーと、
を備える、装置。
【図面の簡単な説明】
【0047】
図1】本発明の実施形態による、カテーテルを用いた医療システムの概略絵画図である。
図2】本発明の実施形態による、カテーテルの遠位端の詳細を示す概略切り取り図である。
図3】本発明の実施形態による、心内膜組織と接触しているカテーテルの遠位先端部を示す図式的な詳細図である。
図1
図2
図3