(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記調整機構が、第1の歯車及び噛み合う第2の歯車を備え、前記第2の歯車が、前記回転可能要素のうちの少なくとも1つに設置され、前記第1の歯車が、前記少なくとも1つの回転可能要素に設置される前記第2の歯車を動かすように回動され得る歯車であり、
前記第2の歯車が設置される前記少なくとも1つの回転可能要素が、前記回転可能要素の部分によって画定される穴をその中に有し、前記回転可能要素に設置される前記第2の歯車が、前記穴の境界内に少なくとも部分的に設置される、請求項2に記載の調整可能なスターホイールシステム。
前記CADプログラムが、前記モータに少なくとも1つの回転可能要素を回動させるための設定を提供して、前記3次元物品のための前記くぼみの少なくとも一部分の構成を設定する、請求項4に記載の調整可能なスターホイールシステム。
信号が、前記CADプログラム内の設定に基づいて前記モータに送信され、少なくとも1つの回転可能要素を自動的に回動させて、前記3次元物品のための前記くぼみの少なくとも一部分の構成を設定する、請求項5に記載の調整可能なスターホイールシステム。
中に穴を有する少なくとも2つの回転可能要素を備え、前記調整機構が、前記少なくとも2つの回転可能要素内の前記穴の中へ挿入可能であるテーパー要素を備え、前記回転可能要素内の前記穴の少なくとも複数の部分が、前記少なくとも2つの回転可能要素の回転配向を設定するように整列して、前記3次元物品のための前記くぼみの少なくとも一部分の構成を設定し、前記CADプログラムが、前記回転可能要素内の前記穴の構成を画定するために使用される、請求項2に記載の調整可能なスターホイールシステム。
前記システムが、前記弓状経路の外側に配置される調整可能なガイドと、前記調整可能なガイドのための調整システムと、を更に備え、前記調整可能なガイドが、所定の長さを有し、中心軸に対して内側及び外側に可動であり、前記調整可能なガイドは、その長さに沿って可撓性であり、前記コンピュータが、搬送される前記物品の寸法及び形状に基づいて、前記調整可能なガイドの位置のための設定を提供するようにプログラムされる、請求項2〜8のいずれか一項に記載の調整可能なスターホイールシステム。
前記調整可能なガイドと少なくとも間接的に機械的に連通するモータを更に備え、前記モータが、少なくとも間接的に前記調整可能なガイドの位置を調整するように動作し、前記CADプログラムが、前記調整可能なガイドの位置を調整するための設定を前記モータに提供し、信号が、前記CADプログラム内の設定に基づいて前記モータに送信され、前記調整可能なガイドの前記位置を自動的に調整する、請求項9に記載の調整可能なスターホイールシステム。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、調整可能な(又は、「再構成可能な」)スターホイールコンベヤー(又は、単に「調整可能なスターホイール」若しくは「スターホイール」)に関する。調整可能なスターホイールは、比較的少ない可動部を有してもよく、また実質上無制限の数の寸法及び形状の物品に、自在に適合してもよい。異なる物品に適合するように調整可能なスターホイールを調整する自動及び手動の調整機構も開示される。
【0016】
図1は、弧状経路の周囲で3次元の物品22を搬送する調整可能なスターホイールコンベヤー20を備えるシステムの、1つの非限定的な実施形態を示す。
図1に示される実施形態では、システムは、調整可能なスターホイール20、調整可能なガイドレールアセンブリ(又は、「調整可能なガイドレール」)24、並びに、異なる寸法及び/又は形状の物品22に適合するように、調整可能なスターホイール20及び/又は調整可能なガイドレール24を調整するコンピュータ26を含む自動調整機構を備える。自動調整機構は、任意の好適な調整可能なスターホイールとともに使用されてよい。
【0017】
スターホイール20は、多数の異なる種類の3次元の物品22を搬送するために使用され得る。かかる物品には、瓶、缶、容器、かみそり、かみそり刃のヘッド及び握り、タンポンチューブ、及び防臭剤スティック容器が含まれるが、それに限定されない。スターホイール20は、従来の形状の物品(例えば、円筒形、及び/又は対称の物品)を容易に移送することができる一方、スターホイール20は、既知の種類の調整可能なスターホイールを含む、従来の手段によって移送することが困難な形状を有する物品を、移送及び制御するのに、特に適している。スターホイール20は、例えば、水平面では不安定であろう、平らでない、又は曲線的な底部を有する瓶、傾き易いであろう小さい底を有する瓶、角度付けられた、及び/又は中心から外れた首を有する瓶、非対称な瓶、一定でない断面の瓶などを移送するために使用することができる。
【0018】
かかる瓶の1つは、
図2〜4に示される。
図2〜4に示される瓶22は、水平面では不安定であろう曲線的な底部を有する瓶の一例である。加えて、
図3の平面図に示されるように、瓶22も、その断面が瓶の高さに沿って整列しないように捩れた楕円形断面を有するという点において、非対称である。
図5は、角度付けられた首を有する瓶22の例を示す。
図5に示されるように、この瓶22は、それを充填するために、その底部を水面に対して傾けた状態の角度で、保持されなければならない。
【0019】
図1及び2に示されるように、スターホイールコンベヤー20は、参照番号30によって概して指定される回転可能円盤の形式であることができる、複数の回転可能要素を備える。「円盤」という用語は、本説明においていくつかの実施形態を説明するために使用され得るが、「円盤」という用語が使用される場合は常に、「回転可能要素」という用語に置き換えられ得ることを理解すべきである。回転可能要素30は、積み重ねられ、またそれらは、各回転可能要素30の中心は通常異なる平面内にあるが、共通の中心を有しているという点において、同心であると言える。
【0020】
スターホイールコンベヤー20は、任意で、底プレート32、中間プレート33(
図6に示される)、及び最上プレート34を更に備えてもよい。底プレート32、中間プレート33、及び最上プレート34は、任意の好適な寸法及び形状であることができる。底プレート32は、固定されることもでき、又は回転することもできる。図に示される実施形態では、底プレート32、中間プレート33、及び最上プレート34は円形である。示される実施形態では、底プレート32は、円盤30の周縁部54の最も外側の一部分の直径とほぼ同じ寸法の、又はそれより僅かに大きい直径を有する。円盤30の周縁部及び他の一部は、
図7A〜7Hに詳細に示される。中間プレート33及び最上プレート34は、突起部58を有していない円盤30の一部とほぼ同じ寸法の直径を有する。本実施形態では、底プレート32、中間プレート33、及び最上プレート34は全て、くぼみ寸法が固定されている場合に、スターホイールのアセンブリとともに回転する。しかしながら、回転底プレート32は任意であり、また他の実施形態では、回転可能な底プレート32は、例えば、スターホイールの残りの一部より大きいことが可能な平らな固定プレートによって置き換えられてもよく、また物品22は、かかる固定底プレートを摺動してもよいことを、理解すべきである。回転底プレート32を提供することは、しかしながら、物品22のこの摺動及びあらゆる付随する傷を取り除くであろう。
【0021】
回転可能要素30及びプレート(底プレート32、中間プレート33、及び最上プレート34)は、任意の好適な材料又は材料の組み合わせで作製され得る。好適な材料には、ステンレス鋼、アルミニウム(例えば、陽極酸化アルミニウム)、アセタール樹脂(DuPont製DELRIN(登録商標)アセタール樹脂等)、及びポリカーボネートといった、金属及びプラスチックが含まれるがそれに限定されない。回転可能要素30及びプレートは、所望の構成で機械処理することができ、次いで、任意の好適な既知の製造方法によって、スターホイールコンベヤー20の他の構成要素をともに一緒に組み立てることができる。
【0022】
図4に示されるように、スターホイールコンベヤー20は、軸36を備え、回転可能要素30はその周りを少なくとも部分的に回転することができる。回転可能要素30のうちの少なくとも1つは、少なくとも部分的に、時計方向に、反時計方向に、又は双方向に回転してもよい。回転可能要素30が双方向に回転してもよいという事実は、回転可能要素が、少なくとも僅かに、接触面又は制御面60を搬送される物品に接触させるように、又は搬送される物品に極めて近接させるように、回転することを可能にする。回転可能要素30は、時計方向及び反時計方向の双方に360度回転することが可能であってよいが、可能でなくてもよい。回転可能要素30は、例えば、制御面60が搬送される物品と接触するように、時計方向に360度未満回転してもよい。「接触する」という用語が本明細書の多くの箇所で使用されているが、円盤30のうちの1つ以上は、物品22と実際に接触していなくてもよいことを理解すべきである。物品22に関して使用される場合、「接触する」という用語は、本特許出願全体を通じて、物品22と近接されるという語句に置き換えられ得る。回転可能要素30は、次いで物品の位置がスターホイールコンベヤー内に一旦固定されると、物品を搬送するために反時計回りに回転してもよい。別の方法としては、回転可能要素30は、例えば、制御面60が搬送される物品と接触するように、反時計方向に360度未満回転してもよい。回転可能要素は、次いで物品の位置がスターホイールコンベヤー内に一旦固定されると、物品を搬送するために時計回りに回転してもよい。
【0023】
本実施形態では、スターホイールコンベヤー20は、調整機構40を備える。多数の異なる種類の調整機構が可能である。
図1〜6に示される実施形態では、調整機構40は、回転可能円盤30を整列させる(又は、回転可能円盤30の回転位置を調整する)少なくとも1つの整列機構44へ動作可能に接続する、少なくとも1つのモータ42を含む。本実施形態における整列機構44は、モータの駆動軸46に位置付けられるピニオン歯車38を含み、またピニオン歯車(又は、「ピニオン」)38は、回転可能円盤30の歯車48と噛み合う。ピニオン38と円盤30の歯車48との間の連携は、
図6及び10に示される。
【0024】
スターホイール20は、任意の好適な数の回転可能要素又は円盤30を備えてよい。特定の実施形態では、スターホイール20が、少なくとも4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、又はそれ以上の円盤を含むことが望ましい場合もある。この特定の実施形態では、
図6に示されるように、スターホイールコンベヤー20は、8つの回転可能円盤30を含む。円盤30は、より具体的には、第1の円盤30A、第2の円盤30B、第3の円盤30C、第4の円盤30D、第5の円盤30E、第6の円盤30F、第7の円盤30G、及び第8の円盤30Hとして指定される。スターホイール20は、軸又はハブ36によって提供される中心軸の周りを回転可能である。ハブ36は、
図4に示されるように、小さい直径を有することができ、又は、最大で陥凹56まで円盤の面積をほぼ充填する大きさの直径であってもよい。これは、輪に類似した円盤30をもたらすであろう。ハブ36も、直径が段階的であることもでき、円盤30内の噛み合う中心穴52は、種々の対応する直径を有することができる。円盤30のそれぞれは、軸36の周囲で同一又は反対方向に少なくとも部分的に回転するように、構成される。円盤30は、内部に搬送される物品22が保持される、少なくとも1つのくぼみ50を形成するように連携する。円盤30によって形成される、任意の好適な数のくぼみ50が存在することがえきる。好適な数のくぼみ50は、円盤30の寸法及び搬送される物品22の寸法に依って、1つ以上の、最大60までの、又はそれ以上の範囲のくぼみであることができる。くぼみ50の数の典型的な範囲は、約4〜15のくぼみであることができる。図に示される実施形態では、12のくぼみ50がある。
【0025】
円盤30は、任意の好適な構成を有してよい。これらの具体的な円盤30の構成は、
図6及び7A〜7Hにより詳細に示される。各円盤30は、中心軸又は中心部52、及び周縁部54を有する。円盤30の中心部52は、軸36の開口部を有する。円盤30は、それらの周縁部54内に、少なくとも1つの陥凹56を有してもよい。別の方法として、あるいはそれに加えて、円盤30は、周縁部54に接合し、またそこから外側に延在して星形構成の「点」を形成する、要素又は突起部58を有してもよい。(円盤30は、星様の構成を有していなくてもよく、また星形構成を形成する突起は、点で終結しなくてもよく、曲線的な、平らな、又は他の構成で終結してもよいことを、理解すべきである。)陥凹56、及び/又は、周縁部54から外側に延在する要素58を形成する、円盤30の一部分は、少なくとも1つの位置を、また必要であれば、搬送される3次元の物品22の配向の制御を補助する少なくとも1つの制御面又は接触面60を形成する。要素58も、制御面60の反対側に側面62を有してもよい。要素58の側面62の構成は、制御面60の構成より重要ではない。
【0026】
本明細書で使用される場合、「接合した」という用語は、要素を直接他の要素に取り付けることによって要素が別の要素に直接固定されている構成、要素を中間部材(単数又は複数)に固定し、次いでそれを他の要素に固定することによって要素が間接的に他の要素に固定されている構成、及び1つの要素が別の要素と一体化している構成、すなわち、1つの要素が本質的に他の要素の一部である構成を包含する。「接合した」という用語は、要素の1つの表面全体にわたり要素が完全に別の要素に固定されている構成に加え、要素が別の要素の選択された位置に固定されている構成を包含する。
【0027】
制御面60は、円盤30の周縁部54に、又はその近くに接合する。円盤30の制御面60は、3次元の物品22のための少なくとも1つのくぼみ50を一緒に形成する。くぼみ50は、幅W、及び深さDを有する。しかしながら、くぼみ50の幅W及び深さDは、搬送される物品22の断面の異なる一部の構成に適合するように、スターホイール20の最上から底までの異なる円盤30によって画定される異なる平面において変化してもよいことを、理解すべきである。
【0028】
回転可能要素30は、円盤の形式の要素に限定されない。回転可能要素30は、物品のためのくぼみを形成するように、回転し、所望の制御面60を提供することができる、任意の好適な構成であることができる。例えば、
図9は、制御面60を形成するように円盤30に接合した輪58の形式の要素を有する、スターホイールコンベヤー20を示す。回転可能要素30などの、スターホイールコンベヤー20の一部は、特に、スターホイールコンベヤー20が液体充填機械へ瓶を搬送するために使用される場合、洗浄される必要があるかもしれないということが理解されるであろう。かかる他の構成における回転可能要素を有するスターホイールコンベヤーは、より洗浄がし易いであろう。回転可能要素30も、回転可能要素が、固定された設備の周囲での組立のために分割され得るように、又は製作及び組立のために寸法を低減させることができるように、1つを超える部品を含んでもよい。
【0029】
回転可能要素の積み重ね内の種々の回転可能要素(例えば、円盤など)30は、典型的に少なくとも2つの異なる構成を有するであろう。種々の実施形態では、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、又はそれ以上の範囲の任意の好適な数の異なる円盤30の構成であることができ、異なる円盤構成は、最大で円盤30の総数に等しい異なる円盤構成であることができる。しかしながら、円盤30を設計及び製造するコストのため、より少ない数の異なる構成がコストの観点からより良いこともある。異なる円盤30は、任意の好適な構成を有することができる。
【0030】
図6及び
図7A〜7Hは、調整可能なスターホイールコンベヤー20において使用され得る、異なる円盤30構成の一例を示す。
図7A〜7Hは、8つの円盤が使用されるこの特定の実施形態において、基本的に2つの異なる円盤構成があることを示す。2つの基本構成とは、
図7Aに示される円盤30Aの基本構成、及び
図7Cに示される円盤30Cの基本構成である。
図7A、7B、7G、及び7Hに示される円盤は全て、同一の構成、第1の構成を有する。
図7C、7D、7E、及び7Fに示される円盤は全て、同一の構成、第2の構成を有する。これらの特定の円盤30は、それらの「歯様」突起部58の間に間隙(歯がない場所)を有する円形鋸歯に類似していると考えられてもよい。調整可能なスターホイール20の円盤30は、勿論、鋭利な歯が付いている必要はない。円盤30Aの中心部における矢印は、この特定の実施形態において時計回りである際の、スターホイール20回転の方向を示す。したがって、この特定のスターホイール20は、(くぼみ50の構成が設定され、円盤30が定位置に固定されているとき)、瓶22を移送するために、時計回りに回転するであろう。他の実施形態では、スターホイール20は、反時計方向にも、又は、別の方法としては反時計方向に、回転することが可能であることを理解すべきである。スターホイール20全体の回転は、個々の円盤30の回転と混同されるべきではない。したがって、円盤30は、くぼみ50の構成を、搬送される物品22に合うように設定するために、時計方向及び反時計方向の双方向に、少なくとも部分的に回転することが可能であることを理解すべきである。
【0031】
異なる構成を有する円盤30は、任意の好適な順序及び配向で、最上部から底部まで積み重ねられ得る。同一の構成を有する円盤30のうちの2つ以上は、円盤30の積み重ねの中で互いに隣接してもよい。別の方法としては、同一の構成を有する円盤は、隣接せず、それらの間に少なくとも1つの異なる構成の円盤があるように配置調整することができる。同一の構成を有する円盤30は、円盤の同じ側が上向きになるようにしてもよい。別の方法としては、円盤の構成に依って、円盤30のうちの1つ以上が、円盤30の異なる側が上向きになるように反転されてもよい。種々の円盤30が、積み重ねられた円盤30の1つ以上のセットを形成するように、(例えば、鉛直に)積み重ねられ得る。例えば、セットの円盤30は、積み重ねの中の他の円盤に比較して、より互いに近く間隔を置くことなどによって、1セットの円盤として一緒にまとめられてもよい。勿論、円盤30が回転することが可能であり、またスターホイール20が、円盤30の間の空間内で洗浄され得るように、隣接した円盤30の間には、少なくともいくらかの空間又はすきまがあってよい。
【0032】
示される実施形態において、
図7A及び7Gにそれぞれ示される円盤30A及び30Gは、第1の構成を有する。加えて、これらの円盤の双方は、円盤の同じ側が上を向き、またそれぞれの制御面60A及び60Gが、瓶22の後続部に接触するように配向される。円盤30B及び30Hも、同様に第1の構成を有するが、それらは円盤の異なる側がスターホイールコンベヤー20内で上向きになるように反転される。突起部58の同じ側は、円盤30B及び30Hで、制御面60B及び60Hをそれぞれ形成するが、この場合では、制御面60B及び60Hは瓶22の先行部に接触する。7C及び7Eにそれぞれ示される円盤30C及び30Eは、第2の構成を有する。円盤30C及び30Eは、それらの突起部58の一方の側が瓶22の後続部に接触する制御面60C及び60Eを形成するように、配向される。円盤30D及び30Fも、同様に第2の構成を有するが、それらは円盤の異なる側がスターホイールコンベヤー20内で上向きになるように反転される。円盤30D及び30Fの突起部58の同じ側は、制御面60D及び60Fを形成するが、円盤30D及び30Fの場合、それらは瓶22の先行部に接触する。
【0033】
円盤30は、任意の好適な順序で配置調整され得、また円盤の任意の組み合わせが、円盤の1セットを形成するようにまとめられてよい。
図6及び8に示されるように、この特定の実施形態では、これらの8つの円盤30は、上方円盤セットを形成する円盤30A〜30Dと、下方円盤セットを形成する円盤30E〜30Hとを伴う、鉛直に積み重ねられた4つの円盤の2つのセットに配設される。示される実施形態では、円盤30は、瓶22の傾きに対する制御を最大にするように、円盤の積み重ね体の最上点及び最下点における瓶くぼみの幅W(30A、30B、30G、及び30H)を描く、制御面60を有するように配設される。2セットの円盤は、従って、搬送される物品22を2箇所の全体的高さにおいて完全に支持するくぼみ50を形成する。瓶くぼみの深さDを描く制御面60(30C、30D、30E、及び30F)は、中間に定置される。
【0034】
図7A〜7Hは、回転可能円盤30の制御面60をより詳細に示す。制御面60は、任意の好適な構成であってよい。制御面60は、円盤30を上から見たときに、直線状(真っ直ぐな線)構成、曲線状構成、又は直線状及び曲線状の区分の組み合わせを有する、平面図構成を有してもよい。制御面が曲線状の区分からなる場合、それらは、搬送される物品22に対して凹状又は凸状であってよい。所与の回転可能要素30の制御面60のそれぞれの構成は、同一であってもよく、又は異なってもよい。
【0035】
図7A〜7Hに示されるように、円盤30A〜30Hは、円盤30の中心部52から延在する径方向線Rと制御面60がなす角度Aに関して描かれ得る少なくとも一部分を有する、制御面60A〜60Hを含む。図に示されるように、制御面60が物品、瓶22と接触する接点(又は、「接触点」)Pを通過する、接線Tが存在する。制御面60が、実際に物品22と接触しない場合では、したがって「接触点」Pは、制御面60で物品22に最も近接する点となるであろう。径方向線Rは、接線Tと、円盤の外径(例えば、ホイールの先端部を通過する円)を通って描かれる円Cとの、交点を通って描かれる。
図7C及び7Dに示されるように、角度Aが、物品22の断面の最大部の方向に回動(turn)させると、角度Aは、径方向線Rに対してどちらかの方向に回動させることによって測定され得る。角度Aは、径方向線Rに対して、約0度より大きい又は約0度に等しい角度から、最大約90度未満までの、任意の好適な角度であることができる。角度Aに対する典型的な値は、約30〜約75度である。角度が大きいほど、くぼみの深さをより良く画定し、また角度が小さいほど、くぼみの深さを調整するために円盤が要する回転量が低減される。例えば、制御面60が凹状である、ないしは別の方法で、搬送される物品22の断面形状によりぴったり合うように構成されるような特定の場合では、制御面60は、複数の点で物品に接触する場合があることが理解されるであろう。かかる場合においては、添付の特許請求のうちのいずれか一項に記載される関係は、かかる複数の接触点Pのいずれかに対して存在するならば、かかる特許請求項の範囲内に含まれるとみなされるであろう。
【0036】
図7Aに示されるように、本実施形態において、第1の円盤30Aは、概して径方向線Rに従うか、又は、容易な瓶の解放のために空気をいくらか通すように径方向線Rに対して約0度より僅かに大きい角度を形成する、第1の制御面60Aを含む。この角度は、得られる角度が、
図7C及び7Dに示される角度Aより小さい限りにおいて、径方向線と実質的に異なることが可能である。第1の制御面60Aは、3次元の物品22がくぼみ内にあるとき、その下流側に隣接して配置されるように位置付けられる。物品22の「上流」又は「下流」側という用語は、回転の方向に依る。この場合、スターホイールは、時計回りに回転する。物品22の上流側は、進行方向における物品の先行部である。下流側は、進行方向に動くときの物品の後続部である。
【0037】
少なくとも他の1つの円盤又は第2の円盤は、第2の円盤の中心部52から延在する径方向線Rと概して角度をなして配置される少なくとも一部分を含む第2の制御面60を含む。第2の制御面は、3次元の物品22がくぼみ内にあるとき、その上流側に隣接して配置されるように位置付けられる。
図7A〜7Hに示される実施形態では、少なくとも1つの他の円盤は、
図7Cに示される第3の円盤30Cである。それに示されるように、第1の円盤30A以外の少なくとも1つの円盤30Cの制御面60Cの角度Aは、第1の円盤30Aの第1の制御面の角度Aと異なる。より具体的には、制御面60Cの角度Aは、線Tが、線Rとは異なる瓶の領域で瓶に接触するように、円盤30Aの制御面60Aの角度Aより大きい。このことは、制御面60Cが、くぼみの少なくとも一部分の深さDを少なくとも部分的に形成することを可能にする。示される実施形態では、少なくとも他の1つの、又は第2の円盤を備えると見なされ得る、他の円盤30があることを理解すべきである。
【0038】
制御面60の異なる接触点P間の関係を説明する別の方法は、接触点Pがどれくらい円盤30の中心部52から離れているかを測定することである。円盤30の中心部52と接触点Pとの間の距離は、径方向線Rに沿ってとられ、測定値Mと称される。したがって、少なくとも1つの円盤30Cの、円盤の中心部52と接触点Pとの間の距離Mは、円盤30Aの中心部52と第1の円盤30Aの接触点Pとの間の距離Mより小さい。このことは、制御面60Cが、くぼみの少なくとも一部分の深さDを少なくとも部分的に形成することを可能にする。
【0039】
スターホイール20上の円盤30は、搬送される物品22に伴い、任意の好適な数の接触点Pを形成するように組み合わせられてもよい。好適な数の接触点には、4、5、6、7、8、又はそれ以上の接触点Pが挙げられるが、それに限定されない。
図7A〜7Hに示される実施形態では、円盤30のそれぞれは、物品22に伴う少なくとも1つの接触点を形成し得る。したがって、所与のくぼみ50内に物品22を固定するための8つの接触点がある。円盤30は、それぞれ4つの円盤からなる2つのセットに配設されるため、2つの異なる基準位置で物品を支持する物品22に対する4つの接触点Pがある。より単純で安定した瓶形状に対しては、4つの円盤に伴う1つの高さでの接触点が、適切な制御を提供してもよい。これらの実施形態のうちのいずれにおいても、スターホイール20は、円盤30のうちの1つ以上の相対的高さを調整する(すなわち、円盤30の平面と底プレート32(又は、物品が定置される他の面)との間の距離を調整する)機構を有して提供され得る。かかる特徴は、上方の円盤30に関して特に興味深いことになるかもしれない。このことは、種々の異なる寸法及び形状の物品22を取扱うための、極めてより高い柔軟性を有するスターホイール20を提供するであろう。
【0040】
図8〜8Dは、円盤30の対が、くぼみ50の異なる一部を形成するためにどのように組み合わさるかを示す。
図8Aは、底部の円盤30G及び30Hの対の突起部58が、瓶22のためのくぼみ50の一部分を形成するためにどのように組み合わされるかを示す。
図8Bは、次の、円盤30E及び30Fの対の突起部58が、瓶22のためのくぼみ50の別の一部分を形成するためにどのように組み合わさるかを示す。
図8Cは、その次の、円盤30C及び30Dの対の突起部58が、瓶22のためのくぼみ50の別の一部分を形成するためにどのように組み合わさるかを示す。
図8Dは、最上部の、円盤30A及び30Bの対の突起部58が、瓶22のためのくぼみ50の最終部を形成するためにどのように組み合わさるかを示す。
【0041】
調整可能なスターホイール20は、瓶22などの、異なる形状を有する物品を適合するために任意の好適な様式で調整され得る。示される実施形態では、スターホイールくぼみ50の幅Wは、回転円盤30A、30B、30G、及び30Hによって調整され得る。瓶22などの、より幅の広い物品に適合するためには、円盤30A及び30Bが、接触点Pが互いから離れて動くように反対方向に回転される。スターホイールくぼみ50の深さDは、回転円盤30C、30D、30E、及び30Fによって調整される。より深い瓶に適合するためには、円盤30C、30D、30E、及び30Fが、円盤の角度付けられた一部が互いから離れて動き、より深いくぼみを生成するように、回転される。しばしば、瓶の断面形状はその高さによって変化するであろう。例えば、瓶22は、より幅の広い底部とより小さい最上部とを有してもよい。この場合、上方及び下方の円盤セットは、底部のためのより大きいくぼみ、及び最上部のためのより小さいくぼみを生成するように、独立して調整され得る。瓶も、鉛直の中心面に対して非対称であることができる。この場合、より大きく角度付けられた接触面を有する円盤30C、30D、30E、及び30Fは、非対称のくぼみ50を生成するように様々な深さに調整され得る。本実施形態では、8つの円盤30全ての相対的な回転を調整することは、実質上いかなる物品形状にも調整されるであろう完全に無定形なスターホイールくぼみ50を生成し、また物品22を2箇所の高さにおいて完全に支持する。
【0042】
本明細書に示され説明されるように、くぼみ50の境界は、単に、前記円盤30の少なくともいくつかを少なくとも部分的に回転させ、異なる円盤状の制御面60の角変位又は位置を調整することによって、構成されてよい。制御面は、搬送される3次元の物品の輪郭に概して従うように構成されるくぼみ50を形成する。円盤30の位置は、次いで物品22を移送するために、スターホイールコンベヤー20を回転させる前に固定される。くぼみ50の幅W及び深さDを設定するための調整の全ては、中心軸である軸36の周囲での回転動作によってなされる。スターホイールコンベヤー20は、したがって、くぼみの境界を形成するために、軸方向に内側及び外側に向かって可動である(すなわち、径方向線Rの全体方向に、内側及び外側に向かって可動である)要素を有していなくてもよい。スターホイールコンベヤー20も、スターホイールの回転の軸以外の、又は回転可能要素30のそれ以外の位置である点の周りを旋回する旋回軸を有する、把持器又は要素を有していなくてもよい。したがって、調整可能なスターホイールコンベヤー20は、比較的少ない可動部を有し、またくぼみの幅及び深さの調整は、単一の機構によって制御され得る。
【0043】
くぼみ50の構成を調整するための機構40は、手動で調整可能であるか、又は自動的に調整可能であることができる。
図1〜8及び10は、くぼみ50の構成を調整するための自動機構40の、非限定的な実施形態を示す。機構40は、円盤30のうちの1つ以上を回動させるように少なくとも1つのピニオン(又は、「第1の歯車」)38を駆動する駆動軸46を有する、少なくとも1つのモータ42を備える。より具体的には、本実施形態では、駆動軸46を通して、それぞれ8つの円盤30のうちの1つと連動する8つのピニオン38を駆動する、8つの小型歯車モータ42がある。任意の好適な種類のモータが使用され得る。好適な種類のモータには、歯車モータ、サーボモータ、ステッピング・モータ、直流モータ、水力モータ、及び空気圧モータが含まれるが、それに限定されない。本明細書で使用される場合、「歯車モータ」という用語は、歯車箱を有するモータを指す。モータ42は、任意の好適な位置にあってよい。示される実施形態では、モータは、最上プレート34にある。モータはそれぞれ、駆動軸46のうちの1つに動作可能に接続される。
【0044】
ピニオン歯車38は、円盤30に位置付けられた歯車(又は、「第2の歯車」)48と噛み合うことができる。歯車48は、円盤30上の、又は円盤内の任意の好適な位置にあってよい。
図6及び7A〜7Hに示されるように、本実施形態では、円盤30のそれぞれは、同一に切断された1つ以上の弧状穴70を有する。円盤30は、任意の好適な数の弧状穴70とともに提供され得る。この特定の実施形態では、円盤30のそれぞれは、その中に8つの弧状穴70を有する。弧状穴70は、円盤30の中心部52と周縁部54との間に位置付けられる円の構成で、断続的に配設される。示される実施形態では、円盤30上の歯車48は、弧状穴70内に少なくとも部分的に位置付けられる。換言すれば、歯車48は、弧状穴70の境界を画定する円盤30の一部分に取り付けられる。円盤30はそれぞれ、1セット以上の歯車48をその上に有してもよい。しかしながら、本実施形態では、各円盤30は、弧状穴70のうちの1つの中に1セットの歯車48しか有していない。他の弧状穴70は、その内部に歯車を有さず、また
図6に示されるように、単に、他の円盤30に対する駆動軸46及びピニオンが円盤を通過するのを可能にするために提供される。円盤30の歯車48は、任意の好適な様式で形成され得る。円盤30内の歯車の歯は、図に示されるように円盤材料を水ジェット切断することによって、又は焼入れ歯車挿入具を円盤30内に導入することによって、形成され得る。
【0045】
図に示される実施形態では、関連付けられたモータ42がその軸を回転させ、またそのピニオン38を回動させ、続いてピニオン38が、円盤30の歯車48と係合され、また円盤30をその接触面60が所望の位置にあるように回動させると、円盤30のそれぞれの位置が調整される。説明される実施形態は、各円盤30を位置付ける1つのモータ42を示す。代替的実施形態では、1つのモータ42は、2つ以上の円盤30を位置付けるように構成され得る。これは、複数の円盤30の歯車48の間で、ピニオン38を軸方向に移すことによって(すなわち、ピニオン38を、ハブ36に対して平行な方向に動かすことによって)達成され得る。
【0046】
モータ42は、典型的には電流を動力源とする。ワイヤが、モータ42に動力を供給するために、電流源からモータへと電流を提供してもよい。一実施形態において、モータの位置は、制御装置によって制御される。モータ42を制御するシステムは、エンコーダ又はリゾルバなどの測定デバイスによって真のモータ位置の制御装置へフィードバックを提供する、閉ループ制御システムの形式であることができる。しかしながら、他の実施形態では、所望の位置は、位置フィードバックを伴わずに、ステッピング・モータなどの開ループデバイスへ命令され得る。追加のワイヤが、モータ及び/又は円盤の位置のフィードバックを制御装置へ伝送するために使用され得る。コンピュータ及び/又は制御装置は、スターホイール20から遠隔に位置付けられ、またスリップリング、又はスターホイール20と制御装置との間の相対回転動作を可能にする他の通信手段を介して、電気的に通信することができる。別の方法としては、スターホイール20は、回転され、それが電気的接触に接触されることを可能にする位置で停止され得る。通信は、コンピュータと、制御装置、又は高周波、光、又は音を使用する無線手段によってスターホイール20とともに回転するモータ駆動との間でも可能である。電力は、スターホイールとともに回転する電池によって駆動モータに供給することができ、又は、通信若しくは誘導によって本体から伝送することができる。
【0047】
別の方法としては、手動で調整可能な機構を提供するために、モータ42は、手動手回しクランク、手動調整される計数器付き歯車箱、手動調整される計数器などと置き換えられてもよい。
【0048】
上述のピニオン歯車調整機構に加えて、自動又は手動調整のいずれに対しても多数の他の調整機構が存在する。低コストの手動調整の1つの選択肢が、
図11〜14に示される。本実施形態において、穴70は、最上プレート34及び全円盤30内に提供される。穴70は、任意の好適な構成であることができる。円盤30の一部は、穴70の境界を画定する。示される実施形態では、穴は、弧状スロット70の形式である。同形のスロット70が各円盤30内に切断されるが、各スロットと突起部58との間の相対角度は、スロット70の全てが鉛直に整列されたときに所望のくぼみ50を生成するように、各円盤によって異なるであろう。弧状スロット70は、回転の軸と同心であり、また特定の寸法のくぼみ50を生成するように鉛直に整列され得る。他の実施形態では、穴70は、弧状又は同心でなくてもよい。他の実施形態では、円盤30内のスロット70は、例えば、ドッグボーン形又は
図8の字形を有し得る。
【0049】
鋤形テーパーピン72などのテーパー状要素が、スロット70の中へ差し込めることができる。このことは、スロット70の境界を画定する円盤の一部に力をかけ、また円盤30を、スロット70が整列するように回転させるであろう。図に示されるように、鋤形テーパーピン72は、最上部(又は、近位端部)ではより幅が広く、スロット内に初めに挿入される遠位端部ではより狭まっている。テーパーピン72は、テーパーピン72がスロット70の中へ挿入されるときに円盤30と接触するその長さの一部分の少なくとも部分的に沿って、より広い幅からより狭い幅へと先細りになっていてよい。図に示される実施形態では、テーパーピン72は、実質的にその全長に沿って先細りになっている。テーパーピン72は、その最上部に取っ手74を有し、またテーパーピン72及び取っ手74が接合する制止部76を有する。制止部76は、テーパーピン72が挿入され得る深さを制限する役目を果たす。テーパーピン72をスロット70のうちの1つへ差し込むことは、搬送される物品22の1つの寸法及び形状に対する、くぼみ50の寸法及び形状を選択するであろう。最上円盤30A上の異なるスロット70と、その下に鉛直に位置する下方円盤上のスロットとは、それぞれが、異なる形状及び/又は寸法のくぼみ50を生成するように整列するであろうという点で異なる。ピン72を、別のスロット70を通して差し込むことは、円盤30を少なくとも部分的に回転させ、別の所定の形状及び/又は寸法の別の瓶に適合するように、くぼみ制御面を調整するであろう。(したがって、ピンを挿入する前に、円盤内の穴を手動で回転させて整列させる必要はない。)テーパーピン72か、又は他の機械的クランプかは、スターホイール20が物品22を搬送するために回転する前に、くぼみ50の形状を係止するために使用され得る。円盤30は、複数の所定の物品構成を確定するように、複数のスロット70を有して切断され得る。スロット70を、円盤30の表面に、また異なる半径の複数の帯状領域に分散させることによって、多数の物品が適合され得る。
【0050】
図15〜21は、異なる寸法及び/又は形状の物品22に対するスターホイール20の調整のための、別の代替的実施形態を示す。本実施形態では、円盤30はそれぞれ、その中に形成されたいくつかの穴80を有する。円盤30は、その中に形成された任意の好適な数、寸法、及び形状の穴80を有することができる。示される実施形態では、各円盤30は、その中に形成された4つの同形の穴80を有する。示される穴80は、円盤30の周囲に等しく離間され、また円盤30の中心部52と周縁部54との間に位置付けられる。本実施形態における穴80は、略台形状である。しかしながら、台形状穴80の底部及び上部は弧状であり、また台形状穴80の側部は略直線状である。
【0051】
本実施形態では、くぼみ50の寸法及び/又は形状の変更は、手動調整される迅速交換式要素を使用してなされ、それは鍵82の形式であってよい。
図19に示されるように、鍵82は、軸84及び、それから突出するカム又はローブ86などの1つ以上の要素を有する。この特定の実施形態では、各鍵82は、8つのローブ形状のカム86を有し、8つの円盤30のそれぞれに対して1つずつ係合し、それらを所望の角度位置に動かす。鍵82はそれぞれ、任意で、軸84に接合する取っ手88及び制止部90を含んでもよい。取っ手88は、鍵82にトルクを印加し、その後鍵を所望の位置に係止させるための便宜的な方法を操作者に提供する。それは、鍵82の抜き差しをし易くするようにも設計される。取っ手88も、係止トリガ92などの、任意の係止機構をその上に有してもよい。
【0052】
異なる鍵82の数は、1つを超える任意の数であることができる。
図15及び16は、この特定のスターホイール20のための4つの鍵82を示す。示される実施形態では、穴80のそれぞれに対して1つずつ、4つの異なる鍵82A、82B、82C、及び82Dがある。
図17及び21は、係合した位置における鍵82Cのうちの1つを示す。
図18及び20は、脱係合した位置における鍵82Dのうちの1つを示す。
図20では、より長い寸法のローブ形状のカム86が、観察者の方に向けられている。したがって、
図20において、カム86は、この角度から観察するとこれらのカム86の幅は本質的に軸84の幅と同じであるため、円盤30と嵌合しているようには見えない。典型的には、スターホイール20の使用中は、鍵82のうちの1つのみが係合される。
【0053】
図15〜21に示される実施形態では、1つの寸法及び/又は形状の瓶22から、異なる寸法及び/又は形状の瓶22へと変化するように、くぼみ50の寸法及び/又は形状を変化させるために、概して以下の手順に従う。操作者は、取っ手88の係止トリガ92を握り、現在係合されている鍵82を脱係止させる。操作者は、鍵82を反時計回りに回動させ、鍵82上のカム86を脱係合する。係止トリガ92が解放されると、バネ仕掛けの錠が、鍵82が更に意図せず回転するのを予防する。次に、その次の瓶の寸法を描く鍵が導入されなければ、操作者は、所望の鍵82を、穴80のうちのいずれかに(必要に応じて、別の鍵を先に取り除き)差し込むことによって導入する。次の所望の瓶を描く鍵のために、操作者は、係止トリガ92を握り、取っ手を脱係止させ、またカム86を円盤30と係合させるように鍵82を時計回りに回動させる。カム86は、スターホイール円盤30と係合し、またスターホイール円盤30を所望の位置へ動かす。係止トリガ92が解放されると、バネ仕掛けの錠が、鍵が更に意図せず回転するのを予防する。
【0054】
本実施形態の多数の変形が可能である。例えば、他の実施形態では、スターホイール20は、より少ない又はより多い鍵を保持するように設計され得る。4つの鍵を有する場合において、第5の瓶が所望されるときは、1つの鍵が除去され、新規に設計された第5の鍵が導入され得る。これは、設備がもともと設計されたときには予期されていなかった可能性のある更なる物品に対する柔軟性を提供する。
【0055】
再構成可能なスターホイール20は、新規の形状及び/又は寸法の物品22に対して、手動で、少なくとも部分的に自動的に、又は、所望であればボタン一押しの全自動的に調整されてもよい。例えば、調整可能なスターホイールコンベヤー20は、コンピュータ26を更に備えるシステムの一部であってもよい。コンピュータ26に、コンピュータ支援設計(「CAD」)プログラムが提供され得、CADプログラムは、円盤30のそれぞれに対応する基準位置又は高さにおける3次元の物品22の寸法を含む。CADプログラムは、所望の瓶形状を支持するようにくぼみ50を生成するために、円盤30のそれぞれに対して必要な回転角度を決定するために使用することができる。CADプログラムを使用してスターホイールの調整設定を決定するプロセスは、自動化することができる。例えば、操作者は、単に瓶ファイルをコンピュータ26に入力するだけでよく、自動プラグラムが、自動的に円盤30を回転させて、正しい設定を決定するであろう。これは、操作者が手動でスターホイール20及び瓶モデルを操作して、正しいスターホイール設定を決定する場合よりも、極めて速い。コンピュータ26は、スターホイール円盤30のそれぞれの回転(又は、角度)位置を調整し、3次元の物品22の寸法に適合するようにくぼみ50を生成するためのモータ42などの調整機構を制御する、制御システムと通信することができる。円盤の「角度」位置とは、円盤が初期の位置に対して回転される角度を指す。CADプログラムは、スターホイール円盤30のそれぞれに対するモータ位置のリストを表す表又はリストの数を作成するためにも、使用され得る。この位置のリストは、各モータ42の位置を制御するプログラマブル論理制御装置(PLC)内へ、アップロード又は手動入力され得る。プログラマブル論理制御装置は、電気機械プロセスの自動化のために使用されるデジタルコンピュータである。PLCは、分離したデバイスであってもよく、又は図に示されるコンピュータ26内に組み込まれてもよい。かかる自動調整システムは、本明細書に説明される自在調整可能なスターホイールコンベヤーを伴う使用に限定されず、任意の好適な構成を有するスターホイールとともに使用されてよい。
【0056】
CADプログラムは、別の方法としては、スターホイール20の手動調整を可能にするように使用され得る。例えば、
図1〜8及び10に示される歯車実施形態において、CADプログラムは、各円盤30の回転角度の手動調整に対する調整設定である数のリストを提供することができる。
図11〜14に示される楔機構に対しては、CADプログラムは、スロットの形状を確定するために使用され得る。
図15〜21に示されるカム鍵機構に対しては、CADプログラムは、鍵の形状を設計するために使用され得る。
【0057】
調整可能なスターホイールコンベヤー20は、スターホイールコンベヤー20内の定位置に物品22を維持するために、スターホイール20が回転するときに、くぼみ50の外へ物品22を動かす傾向のある遠心力を計数するための構成要素とともに、提供することができる。この目的に適する構成要素には、調整可能な半径ガイドレール、真空カップ、及びベルトが挙げられるが、それに限定されない。
【0058】
図22〜26は、スターホイール20とともに使用するための可撓性調整可能ガイドレールアセンブリ24の1つの非限定的な例を示す。調整可能なガイドレールアセンブリ24は、底プレート又は枠98、ガイドレール調整機構102によって調整される弧状可撓性梁又はレール100を含む。可撓性レール100は、調整可能なスターホイール20内に保持される瓶又は他の物品22の外側経路を確立する、一定の半径R1に一致するように調整される。ガイドレール調整システム102は、可撓性レール100を異なる半径へと屈曲することが可能な任意の好適な形式であることができる。弧の半径R1は、瓶の首の中心部が同一弧状経路に沿って進むであろうことを確実にするために、異なる瓶の深さに適合するように調整されることが必要な場合がある。これは、瓶の首を液体充填機/蓋締機と整列させるために重要な場合がある。可撓性レール100は、固定長さLを有する。可撓性レール100は、異なる半径R1に一致するように屈曲され得る。そのようにするためには、可撓性レール100の長さLは、その屈曲に適合するように浮動可能又は可動でなければならない。可撓性レール100は、半径調整機構102に1つの箇所で取着されることができ、また長さは他の箇所で浮動することが可能である。可撓性レール100がたどる弧の中心部は、スターホイール20と同心であるように保たれる。
【0059】
可撓性レール100は、様々な直径の弓形状に一致するように屈曲されることができる任意の好適な材料、又は材料の組み合わせで作製されることができる。可撓性レール100は、例えば、アセチル又は超高分子量ポリエチレン(UHMW)などの熱可撓性物質、ステンレス鋼などの金属、又は、樹脂に埋め込まれた炭素若しくはグラスファイバー繊維、低摩擦プラスチックで被覆された金属梁、若しくは木などの複合物から作製されることができる。
【0060】
示される実施形態では、ガイドレール調整システム102は、角度付けられたスロット106を内部に有する弧状カムプレート104、可撓性レール100をカムプレート104に接続する少なくとも1つの調整可能な接続機構108、及び、手動調整制御器又は自動調整制御器110を含む。調整可能な接続機構108は、可撓性レール100に接合されるスロット付き連結具112、スロット付き連結具112の中に配置される内側ピン114、内側ピン114を、カムプレート104の角度付けられたスロット106内に可動に配置された従動ピン118に接合する制御用連結具116、及び固定内側ピン120を含む。
【0061】
調整制御器110は、可撓性レール100の半径R1を変化させる任意の好適な種類の手動又は自動調整機構を含んでよい。図に示される実施形態では、弧状カムプレート104上の複数の歯122、歯車124、軸126、及びモータ130を含む自動調整機構が示される。かかる自動調整制御器110は、特定の寸法及び形状の物品22のためにスターホイール20のくぼみ50の構成を確立するコンピュータ26などの、コンピュータに連結されてよいが、必要ではない。かかる場合では、コンピュータ26は、CADプログラムに画定された物品22に望まれる所望の半径R1へと調整可能なガイドレール24を調整するように自動調整制御器110を動かすように、プログラムされることができる。
【0062】
調整可能なガイドレール24は、次のように機能する。モータ130又は手動調整つまみ(モータの代わりとなる)が、カムプレート104の回転位置を調整する。カムプレート104の角度付けられたスロット106が、制御用連結具116の従動ピン118を、共に半径方向である経路上で出入りさせる。制御用連結具116の内側ピン114は、種々の弧を形成する。内側ピン114は、スロット付き連結具112によって可撓性レール100へ接続される。これらのスロット付き連結具112は、半径R1が調整される際に、可撓性レール100をその長さに沿って浮動させる。可撓性レール100に沿った1箇所120が、制御用連結具116にピンで留められる。説明例においては、可撓性レール100の中心部が、固定ピン120で制御用連結具116にピン留めされ、可撓性レール100の両端部は浮動可能である。ピン留めされた位置120は、例えば、この端部における可撓性レール100の動きを防ぐための一端部へと、再位置付けされることができる。
【0063】
かかる調整可能なガイドレール24は、本明細書に説明される自在調整可能なスターホイールコンベヤー20を伴う使用に限定されず、任意の好適な構成を有するスターホイールとともに使用されてよい。
【0064】
代替的実施形態では、調整可能なガイドレール24の代わりに、回転可能要素30(陥凹56内など)に位置付けられた真空カップが、物品22を定位置に維持するために使用されることができる。瓶又は他の物品22を移動するための真空カップの時間調整は、プログラマブル論理制御装置(「PLC」)によって、又はスターホイール位置によって作動されるバルブによって、制御されることができる。
【0065】
調整可能なスターホイール20は、多数の利点を提供する可能性がある。しかしながら、かかる利点は、添付の特許請求の範囲に含まれない限り、提供を要されないことを理解すべきである。示される実施形態において、8つの独立した円盤30を調整することによって生成されるくぼみ50は、物品の種々の形状及び/又は寸法に適合するために、特許文献に説明されるスターホイールより高い柔軟性を提供する可能性がある。傾斜状のくぼみ50(平面図で観察する場合)に伴うくぼみ深さに対して、くぼみ幅の独立した調整は、より多くの接触点及び瓶の位置のより改善された制御を提供する。瓶22の両側のくぼみ50を独立して調整することは、非対称の瓶形状に適合することができる。これらのくぼみ50は、所定の形状の限定された数の物品に対して調整可能である場合と比較し、あらゆる既存の、又は将来の瓶形状に対して無限に調整可能である。
【0066】
上方及び下方の独立した4つの円盤の積み重ねの高さは、瓶又は一定でない断面を有する他の物品の鉛直軸を保つことが可能である。かかる物品のいくつかの例には、その上部より大きい底部を有する瓶、又はその上部より小さい底部を有する瓶がある。物品も、平らな底部を有していなくてもよい。トトル(Tottle)(底部が平らでない管様形状の瓶)が、移送及び制御されることができる。角度付けられた首を有する瓶は、首を鉛直にし、また本体を非鉛直角度に保った状態で支持されることができる。
【0067】
同心円盤を伴う設計は、単純であり、また製造及び維持のために比較的費用がかからない。無定形の形状の容量力及び調整可能なくぼみ深さを達成するために、いかなる複雑な機構も必要とされない。手による操作又は全自動の方法を使用して本システムを調整することは、現実的である。全自動調整は、寸法及び/又は形状の変化を、オンラインソフトウェアの命令によって完全に駆動することを可能にする。
【0068】
多数の他の実施形態が可能である。
図27に示されるように、一実施形態では、調整可能なスターホイール20A及び20Bを1対備えるシステムであって、スターホイールが隣接し、稼働中、そのスターホイールは、一方のスターホイールが他方のスターホイールへ3次元の物品を移動することができるように、反対方向に回転する、システムが提供される。くぼみは、非対称の物品を取扱うための代わりのスターホイールに対して、異なって調整されることができる。
【0069】
本明細書に開示した寸法及び値は、記述された正確な数値に厳しく限定されるものと理解すべきでない。むしろ、特に言及しない限り、そのようなそれぞれの寸法は、記述された値と、その値の周辺の機能的に同等の範囲との両方を意味することを意図する。例えば、「90度」として開示された寸法は、「約90度」を意味することを意図する。
【0070】
本明細書全体にわたって記載されるあらゆる最大数値限定は、それより小さいあらゆる数値限定を、そのような小さい数値限定が本明細書に明示的に記載されたものとして包含すると理解されるべきである。本明細書全体を通じて記載される最小数値限定は、それより大きいあらゆる数値限定を、そのような大きい数値限定が本明細書に明確に記載されているかのように含む。本明細書全体を通じて記載される数値範囲は、そのようなより広い数値範囲内に入るそれよりも狭いあらゆる数値範囲を、そのようなより狭い数値範囲が全て本明細書に明確に記載されているかのように含む。
【0071】
本発明の「発明を実施するための形態」で引用した全ての文献は、関連部分において本明細書に援用するが、いずれの文献の引用もそうした文献が本発明に対する先行技術であることを容認するものとして解釈されるべきではない。この文書における用語のいずれかの意味又は定義が、援用される文献における用語のいずれかの意味又は定義と矛盾するかぎりにおいては、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が優先するものとする。
【0072】
本発明の特定の実施形態が例示され記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。