特許第5702010号(P5702010)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5702010ゲームシステム、ゲーム装置、端末装置及び通信方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5702010
(24)【登録日】2015年2月27日
(45)【発行日】2015年4月15日
(54)【発明の名称】ゲームシステム、ゲーム装置、端末装置及び通信方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/20 20140101AFI20150326BHJP
   A63F 13/31 20140101ALI20150326BHJP
   A63F 13/73 20140101ALI20150326BHJP
   A63F 13/213 20140101ALI20150326BHJP
【FI】
   A63F13/20 A
   A63F13/31
   A63F13/73
   A63F13/213
【請求項の数】7
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2014-73218(P2014-73218)
(22)【出願日】2014年3月31日
【審査請求日】2014年7月10日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003584
【氏名又は名称】株式会社タカラトミー
(73)【特許権者】
【識別番号】500165153
【氏名又は名称】株式会社シンソフィア
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】特許業務法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】丹 美和子
(72)【発明者】
【氏名】加藤 大典
【審査官】 松下 公一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−000280(JP,A)
【文献】 特開2005−033285(JP,A)
【文献】 特開2012−223306(JP,A)
【文献】 特開2011−143102(JP,A)
【文献】 国際公開第2005/105238(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F13/00− A63F13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム装置と、前記ゲーム装置と無線通信可能な端末装置とを備えるゲームシステムであって、
前記ゲーム装置は、
ゲーム内で所定のゲーム情報を使用可能に構成されるとともに、
前記端末装置との間で無線通信を行う第1無線通信手段と、
ペアリング確立情報がコード化されたペアリングコードを前記端末装置に対して提供するペアリングコード提供手段と、
画像表示を行う表示手段と、
前記第1無線通信手段を介して前記端末装置との通信を行う第1制御手段と、
を備え、
前記端末装置は、
前記所定のゲーム情報の使用の試行が可能に構成されるとともに、
前記ゲーム装置との間で無線通信を行う第2無線通信手段と、
前記ペアリングコード提供手段が提供する前記ペアリングコードを取得するペアリングコード取得手段と、
前記第2無線通信手段を介して前記ゲーム装置とのペアリングの確立のための通信を行う第2制御手段と、
を備え、
前記第1制御手段は、
前記ペアリングコード提供手段に、前記ゲーム装置の識別情報を含むペアリング情報がコード化されたペアリングコードを提供させ、
前記ペアリング情報を利用して前記ペアリングを確立しようとしている装置との間で前記ペアリングの確立のための通信を行い、
前記第2制御手段は、
前記ペアリングコード取得手段により取得された前記ペアリングコードを解読して前記ペアリング情報を取得し、
前記ペアリング情報に基づいて、前記ゲーム装置との間で前記ペアリングの確立のための通信を行い、
前記ペアリングの確立後、前記第1制御手段と前記第2制御手段とが、前記所定のゲーム情報の通信を行う、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
前記ペアリングコード提供手段は、前記ペアリング情報がコード化されたコード画像を表示する前記表示手段から構成され、
前記ペアリングコード取得手段は、撮像対象物の撮像を行う撮像手段から構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記コード画像は、2次元コード画像である、ことを特徴とする請求項2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記ペアリングの確立のための通信に先立って、前記第1制御手段は、所定のサービス識別情報を含む通信接続可能情報を同報送信し、
前記第2制御手段は、前記通信接続可能情報に含まれるサービス識別情報が前記所定のサービス識別情報であった場合に、前記ペアリングの確立のための通信を開始する、
ことを特徴とする請求項1から3いずれか一項に記載のゲームシステム。
【請求項5】
所定のゲーム情報の使用の試行が可能に構成された端末装置と無線通信を行うゲーム装置であって、
ゲーム内で前記所定のゲーム情報を使用可能に構成されるとともに、
前記端末装置との間で無線通信を行う無線通信手段と、
画像表示を行う表示手段と、
前記無線通信手段を介して前記端末装置との通信を行うとともに、前記表示手段に画像表示を行わせる制御手段と、を備え、
前記制御手段は、
前記表示手段に、前記ゲーム装置の識別情報を含むペアリング情報がコード化されたコード画像を表示させ、
前記ペアリング情報を利用して前記ペアリングを確立しようとしている装置との間で前記ペアリングの確立のための通信を行い、
前記ペアリングの確立後、前記端末装置との間で、前記所定のゲーム情報の通信を行う、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
ゲーム内で所定のゲーム情報を使用可能に構成されたゲーム装置と無線通信を行う端末装置であって、
前記所定のゲーム情報の使用の試行が可能に構成されるとともに、
前記ゲーム装置との間で無線通信を行う無線通信手段と、
撮像対象物の撮像を行う撮像手段と、
前記無線通信手段を介して前記ゲーム装置とのペアリングの確立のための通信の制御を行う制御手段と、を備え、
前記撮像手段は、前記ゲーム装置の表示手段に表示された、前記ゲーム装置の識別情報を含むペアリング情報がコード化されたコード画像を撮像し、
前記制御手段は、
前記撮像手段により撮像された前記コード画像を解読して、前記ペアリング情報を取得し、
前記ペアリング情報を利用して、前記ゲーム装置との間で前記ペアリングの確立のための通信を行い、
前記ペアリングの確立後、前記ゲーム装置との間で、前記所定のゲーム情報の通信を行う、
ことを特徴とする端末装置。
【請求項7】
ゲーム装置と、前記ゲーム装置と無線通信可能な端末装置とを備え、前記ゲーム装置が、ゲーム内で所定のゲーム情報を使用可能に構成されるとともに、前記端末装置との間で無線通信を行う第1無線通信手段と、画像表示を行う表示手段と、前記第1無線通信手段を介して前記端末装置との通信を行うとともに、前記表示手段に画像表示を行わせる第1制御手段と、を備え、前記端末装置が、前記所定のゲーム情報の使用の試行が可能に構成されるとともに、前記ゲーム装置との間で無線通信を行う第2無線通信手段と、撮像対象物の撮像を行う撮像手段と、前記撮像手段による撮像結果に基づいて、前記第2無線通信手段を介して前記ゲーム装置とのペアリングの確立のための通信の制御を行う第2制御手段と、を備えるゲームシステムにおいて使用されるペアリング確立方法であって、
前記第1制御手段が、前記表示手段に、前記ゲーム装置の識別情報を含むペアリング情報がコード化されたコード画像を表示させる表示工程と、
前記第2制御手段が、前記撮像手段により撮像された前記コード画像を解読して、前記ペアリング情報を取得する取得工程と、
前記第1制御手段と、前記ペアリング情報を利用する前記第2制御手段とが、前記ペアリングの確立のための通信を行う第1通信工程と、
前記ペアリングの確立後、前記第1制御手段と前記第2制御手段とが、前記所定のゲーム情報の通信を行う第2通信工程と、
を備えることを特徴とする通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステム、ゲーム装置、端末装置及び通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊戯カードに記録されたコードを読み込み、読み込んだコードに応じてゲームを楽しむことができるゲーム装置が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、最初にデフォルトのキャラクタ画像を画面に表示させ、遊戯カードから読み込んだコードに応じて、キャラクタの髪型、ドレス、アクセサリ等の着せ替えアイテムをデフォルト状態から着せ替えて表示させる着せ替えゲームを行うゲーム装置が開示されている(以下、「従来例」という)。この従来例では、利用者が、ゲームセンタ等に固定的に設置されたゲーム装置が備える操作入力部のキー又はボタンの操作を行ったり、当該ゲーム装置が備えるカードリーダに、着せ替えアイテムごとのアイテムカードを読み取らせたりすることにより、ゲームが進行するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】再表2005/105238号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した従来例では、アイテムカードをカードリーダに1回読み取らせるたびに、着せ替えアイテム候補が変化するようになっている。このため、複数種類の着せ替えアイテムについて最終的な着せ替えが終了するまでに利用者が行わなければならない操作が簡易であるとはいいがたかった。
【0006】
また、従来例では、着せ替え結果が評価され、評価をゲーム内容に反映させる構成も記載されている。このため、利用者は、高い評価結果を得るため準備時間を欲するのが通常である。しかしながら、簡易とはいえない操作を行いつつ、限られたゲーム時間で満足のいく着せ替えを行うことは難しかった。
【0007】
ところで、近年においては、小型でありながら、高い情報処理能力を有するとともに、無線通信可能な端末装置が様々な用途で利用されるようになっている。かかる端末装置を活用すれば、複数のアイテムカードを使用することなく、端末装置に対する簡易な操作でゲームを進行させることができる可能性がある。また、端末装置単独で、ゲーム前に着せ替えの試行を行うことができるようにすれば、利用者が、高い評価結果を得るため準備時間を確保することも可能となる。
【0008】
このため、無線通信により、ゲーム装置に対する様々な入力を行ったり、ゲーム装置からの様々な出力を受信したりするために端末装置を利用することが考えられる。しかしながら、ゲーム装置と無線通信可能な携帯端末を、ゲーム進行のための入力手段や出力手段とするためには、当該ゲーム装置と当該端末装置との間で1対1通信ができることが保証される必要がある。
【0009】
1対1通信が保証されないと、ゲーム装置と他の端末装置との間における通信も可能となり、例えば、他の端末装置からの入力情報によって、ゲームが思わぬ方向へ進むことになってしまう可能性がある。このため、ゲーム装置と端末装置との間で1対1通信を保証するために、無線通信分野におけるペアリングの手法を採用することが考えられるが、ペアリングの確立に際しては、予め定められた認証情報を利用した認証が必要となる。
こうした認証のために利用者が認証情報を端末装置に入力するのでは、簡易な操作で利用者がゲームを楽しむことができるとはいい難い。
【0010】
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ゲーム装置と、当該ゲーム装置でゲームを楽しもうとしている利用者が所持している端末装置との間で簡易にペアリングを確立して通信をすることができるゲームシステム及び通信方法を提供することを目的とするものである。
【0011】
また、本発明は、ゲーム装置と、当該ゲーム装置でゲームを楽しもうとしている利用者が所持している端末装置との間で簡易にペアリングを確立することができるゲームシステムの構築に際して採用可能なゲーム装置及び端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1に記載の発明は、
ゲーム装置と、前記ゲーム装置と無線通信可能な端末装置とを備えるゲームシステムであって、
前記ゲーム装置は、
ゲーム内で所定のゲーム情報を使用可能に構成されるとともに、
前記端末装置との間で無線通信を行う第1無線通信手段と、
ペアリング確立情報がコード化されたペアリングコードを前記端末装置に対して提供するペアリングコード提供手段と、
画像表示を行う表示手段と、
前記第1無線通信手段を介して前記端末装置との通信を行う第1制御手段と、
を備え、
前記端末装置は、
前記所定のゲーム情報の使用の試行が可能に構成されるとともに、
前記ゲーム装置との間で無線通信を行う第2無線通信手段と、
前記ペアリングコード提供手段が提供する前記ペアリングコードを取得するペアリングコード取得手段と、
前記第2無線通信手段を介して前記ゲーム装置とのペアリングの確立のための通信を行う第2制御手段と、
を備え、
前記第1制御手段は、
前記ペアリングコード提供手段に、前記ゲーム装置の識別情報を含むペアリング情報がコード化されたペアリングコードを提供させ、
前記ペアリング情報を利用して前記ペアリングを確立しようとしている装置との間で前記ペアリングの確立のための通信を行い、
前記第2制御手段は、
前記ペアリングコード取得手段により取得された前記ペアリングコードを解読して前記ペアリング情報を取得し、
前記ペアリング情報に基づいて、前記ゲーム装置との間で前記ペアリングの確立のための通信を行い、
前記ペアリングの確立後、前記第1制御手段と前記第2制御手段とが、前記所定のゲーム情報の通信を行う、
ことを特徴とする。
ここでの「ゲーム情報」とは、ゲームに必要なゲーム要素を言う。ゲーム要素として挙げられるのは、例えば、キャラクタ情報(キャラクタの属性、キャラクタの種類、キャラクタが保有するアイテムやツール、シチュエーション、プレイの種類)などゲームの進行上で欠かせない要素やゲーム結果である。以下、同様である。
この場合、請求項2に記載のように、前記ペアリングコード提供手段は、前記ペアリング情報がコード化されたコード画像を表示する前記表示手段から構成され、前記ペアリングコード取得手段は、撮像対象物の撮像を行う撮像手段から構成されている、ことが好ましい。
なお、ペアリングコード提供手段及びペアリングコード取得手段の他例としては、赤外線やその他のデータ通信方法が挙げられる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のゲームシステムにおいて、前記コード画像は、2次元コード画像である、ことを特徴とする。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3いずれか一項に記載のゲームシステムにおいて、
前記ペアリングの確立のための通信に先立って、前記第1制御手段は、所定のサービス識別情報を含む通信接続可能情報を同報送信し、
前記第2制御手段は、前記通信接続可能情報に含まれるサービス識別情報が前記所定のサービス識別情報であった場合に、前記ペアリングの確立のための通信を開始する、
ことを特徴とする。
【0015】
請求項5に記載の発明は、
所定のゲーム情報の使用の試行が可能に構成された端末装置と無線通信を行うゲーム装置であって、
ゲーム内で前記所定のゲーム情報を使用可能に構成されるとともに、
前記端末装置との間で無線通信を行う無線通信手段と、
画像表示を行う表示手段と、
前記無線通信手段を介して前記端末装置との通信を行うとともに、前記表示手段に画像表示を行わせる制御手段と、を備え、
前記制御手段は、
前記表示手段に、前記ゲーム装置の識別情報を含むペアリング情報がコード化されたコード画像を表示させ、
前記ペアリング情報を利用して前記ペアリングを確立しようとしている前記端末装置との間で前記ペアリングの確立のための通信を行い、
前記ペアリングの確立後、前記端末装置との間で、前記所定のゲーム情報の通信を行う、
ことを特徴とする。
【0016】
請求項6に記載の発明は、
ゲーム内で所定のゲーム情報を使用可能に構成されたゲーム装置と無線通信を行う端末装置であって、
前記所定のゲーム情報の使用の試行が可能に構成されるとともに、
前記ゲーム装置との間で無線通信を行う無線通信手段と、
撮像対象物の撮像を行う撮像手段と、
前記無線通信手段を介して前記ゲーム装置とのペアリングの確立のための通信の制御を行う制御手段と、を備え、
前記撮像手段は、前記ゲーム装置の表示手段に表示された、前記ゲーム装置の識別情報を含むペアリング情報がコード化されたコード画像を撮像し、
前記制御手段は、
前記撮像手段により撮像された前記コード画像を解読して、前記ペアリング情報を取得し、
前記ペアリング情報を利用して、前記ゲーム装置との間で前記ペアリングの確立のための通信を行い、
前記ペアリングの確立後、前記ゲーム装置との間で、前記所定のゲーム情報の通信を行う、
ことを特徴とする。
【0017】
請求項7に記載の発明は、
ゲーム装置と、前記ゲーム装置と無線通信可能な端末装置とを備え、前記ゲーム装置が、ゲーム内で所定のゲーム情報を使用可能に構成されるとともに、前記端末装置との間で無線通信を行う第1無線通信手段と、画像表示を行う表示手段と、前記第1無線通信手段を介して前記端末装置との通信を行うとともに、前記表示手段に画像表示を行わせる第1制御手段と、を備え、前記端末装置が、前記所定のゲーム情報の使用の試行が可能に構成されるとともに、前記ゲーム装置との間で無線通信を行う第2無線通信手段と、撮像対象物の撮像を行う撮像手段と、前記撮像手段による撮像結果に基づいて、前記第2無線通信手段を介して前記ゲーム装置とのペアリングの確立のための通信の制御を行う第2制御手段と、を備えるゲームシステムにおいて使用されるペアリング確立方法であって、
前記第1制御手段が、前記表示手段に、前記ゲーム装置の識別情報を含むペアリング情報がコード化されたコード画像を表示させる表示工程と、
前記第2制御手段が、前記撮像手段により撮像された前記コード画像を解読して、前記ペアリング情報を取得する取得工程と、
前記第1制御手段と、前記ペアリング情報を利用する前記第2制御手段とが、前記ペアリングの確立のための通信を行う第1通信工程と、
前記ペアリングの確立後、前記第1制御手段と前記第2制御手段とが、前記所定のゲーム情報の通信を行う第2通信工程と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に記載のゲームシステムによれば、ゲーム装置の第1制御手段が、ペアリングコード提供手段表示手段にゲーム装置の識別情報(ペアリングのための認証情報)を含むペアリング情報がコード化されたペアリングコードを提供させる。こうして提供されたペアリングコードを、端末装置のペアリングコード取得手段が取得する。引き続き、端末装置の第2制御手段が、ペアリングコードを解読して、ペアリング情報を取得する。
こうしてペアリング情報が取得されると、第2制御手段が、当該ペアリング情報を利用して、第1制御手段との間でペアリングを確立する。そして、ペアリングが確立すると、第1制御手段と第2制御手段とが、ゲーム情報の1対1通信を行う。
したがって、ゲーム装置と、当該ゲーム装置でゲームを楽しもうとしている利用者が所持している端末装置との間で簡易にペアリングを確立して、割り込み通信が行われないことが保証された1対1無線通信をすることができる。
例えば、請求項2に記載のゲームシステムのように、表示手段にゲーム装置の識別情報(ペアリングのための認証情報)を含むペアリング情報がコード化されたコード画像を表示させる。こうして表示されたコード画像を、端末装置の撮像手段が撮像する。引き続き、端末装置の第2制御手段が、撮像手段により撮像されたコード画像を解読して、ペアリング情報を取得する。このようにしても、同様の効果が得られる。
【0019】
請求項3に記載のゲームシステムによれば、コード画像がQRコード(登録商標)等の2次元コード画像とされる。このため、ゲーム装置の表示手段におけるコード画像の表示領域の大きさを小さくすることができ、ゲーム画面によって形成されるゲーム世界観に対する違和感の発生を抑制することができる。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、ペアリングの確立のための通信に先立って、第1制御手段が、ゲーム装置によるゲーム内容を示す例えばSSID(Service Set Identifier)等の所定のサービス識別情報を含むアドバタイジングパケット等の通信接続可能情報を同報送信する。そして、第2制御手段は、当該通信接続可能情報に含まれるサービス識別情報が所定のサービス識別情報であった場合に、ペアリングの確立のための通信を開始する。
このため、WiFi規格、Bluetooth(登録商標)規格等の標準的な通信規格を利用し
て、ペアリングの確立のための通信を行うことができる。
【0021】
請求項5に記載のゲーム装置によれば、制御手段が、表示手段にゲーム装置の識別情報を含むペアリング情報がコード化されたコード画像を表示させる。そして、当該ペアリング情報を利用してペアリングを確立しようとしている端末装置との間でペアリングの確立のための通信を行う。
【0022】
このため、ゲーム装置と、当該ゲーム装置でゲームを楽しもうとしている利用者が所持している端末装置との間で簡易にペアリングを確立することができるゲームシステムの構築に際して、請求項5に記載のゲーム装置を好適に採用することができる。
【0023】
請求項6に記載の端末装置によれば、撮像手段が、ゲーム装置の表示手段に表示された、ゲーム装置の識別情報を含むペアリング情報がコード化されたコード画像を撮像する。引き続き、端末装置の第2制御手段が、撮像手段により撮像されたコード画像を解読して、ペアリング情報を取得する。こうしてペアリング情報が取得されると、第2制御手段が、当該ペアリング情報を利用して、ゲーム装置との間でペアリングを確立する。
このため、ゲーム装置と、当該ゲーム装置でゲームを楽しもうとしている利用者が所持している端末装置との間で簡易にペアリングを確立することができるゲームシステムの構築に際して、請求項6に記載の端末装置を好適に採用することができる。
【0024】
請求項7の通信方法によれば、表示工程において、ゲーム装置の第1制御手段が、表示手段にゲーム装置の識別情報を含むペアリング情報がコード化されたコード画像を表示させる。次に、撮像工程において、表示手段に表示されたコード画像を、端末装置の撮像手段により撮像する。引き続き、取得工程において、端末装置の第2制御手段が、撮像手段により撮像されたコード画像を解読して、ペアリング情報を取得する。
こうしてペアリング情報が取得されると、第1通信工程において、第2制御手段が、当該ペアリング情報を利用して、第1制御手段との間でペアリングを確立する。そして、ペアリングが確立すると、第2通信工程において、第1制御手段と第2制御手段とが、ゲーム情報の1対1無線通信を行う。
したがって、ゲーム装置と、当該ゲーム装置でゲームを楽しもうとしている利用者が所持している端末装置との間で簡易にペアリングを確立して、割り込み通信が行われないことが保証された1対1通信をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】一実施形態におけるゲームシステムにおけるゲーム装置及び端末装置の外観図である。
図2図1のゲームシステムで使用するチケットを説明するための図である。
図3】記録パーツの外観を説明するための図である。
図4】記録パーツの外観を説明するための図である。
図5図1のゲーム装置の構成を示すためのブロック図である。
図6図1の端末装置の構成を示すためのブロック図である。
図7】本実施形態におけるゲーム装置で遊ぶ際の全体的な流れを示すフローチャートである。
図8図7のコーディネート処理において、端末装置を利用してコーディネート指定を行う際に行われるゲーム装置と端末装置との間の通信処理を説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1から図8を参照しつつ、本発明に係るゲームシステムの一実施形態について説明する。本実施形態において、ゲームシステムは、ユーザによるコーディネートを評価して、評価に応じた評価得点を付与するコーディネートゲームを行うものである。
ここで「コーディネート(coordinate)」とは、衣装や各種アイテム等をキャラクタやシチュエーション(場面・局面)等に調和するように組み合わせることをいい、以下では、コーディネートゲームとして、シチュエーション等に応じた衣装(トップスやボトムス)・靴・アクセサリ等をキャラクタに調和するように組み合わせる着せ替えゲームを行う場合について説明する。
【0027】
なお、本実施形態においては、コーディネートゲームは、コーディネート後のキャラクタを用いた各種のゲーム(例えば、ダンスゲーム、バトルゲーム等。以下において「ゲーム本編」と称する。)を含んでいる。
【0028】
図1は、本実施形態のゲームシステム300の装置構成を示している。この図1に示すように、本実施形態のゲームシステム300は、ゲーム装置100と、端末装置200とを備えている。
【0029】
ゲーム装置100は、画面上に表示されたキャラクタの着せ替えゲーム(コーディネートゲーム)をすることができる装置であり、ゲームセンタ等に設置される。また、端末装置200は、ゲーム装置100との間で無線通信をすることができる装置であり、利用者が保有するようになっている。
【0030】
[ゲーム装置の構成]
図1に示すように、ゲーム装置100では、入力部2、QRコード読取部3、記録パーツ読取部4、表示部5、音出力部6が、筐体1に据え付けられている。また、筐体1には、チケット排出口7と、コイン投入口8とが形成されている。
【0031】
上記の筐体1は、プラスチック、樹脂、金属等によって形成されている。なお、筐体1の内部に収納される要素については、後述する。
【0032】
上記の入力部2は、左側部分と右側部分とを有している。これらの左側部分及び右側部分には、キー、ボタン等が配置されている。入力部2のキー、ボタン等を操作することにより、利用者が各種の設定入力やゲーム進行のための指定入力等を行うことができる。
なお、入力部として、表示部5に設けられたタッチパネルを更に含む構成とすることができる。
【0033】
上記のQRコード読取部3は、後述するプレーヤチケット31P及びチームメイトチケット31Fに印刷されているQRコードQR1及びQRコードQR2(図2参照)を読み取る。このQRコード読取部3は、不図示のカメラ、照射光源等を備えて構成されている。
【0034】
QRコード読取部3では、プレーヤチケット31P又はチームメイトチケット31Fが、チケット挿入口7から挿入されると、挿入された部分に照明光源から射出した光を照射する。そして、カメラが、プレーヤチケット31P又はチームメイトチケット31Fの表面で反射された光が形成する像を撮像することにより、プレーヤチケット31Pに印刷されているQRコードQR1、又は、チームメイトチケット31Fに印刷されているQRコードQR2を読み取る。
【0035】
上記の記録パーツ読取部4は、後述する記録パーツPT(部位)(図3,4参照)に記録されている画像又はコードを読み取る。この記録パーツ読取部4は、不図示の記録パーツ載置台、カメラ、LED等を備えて構成されている。
記録パーツ読取部4では、記録パーツ載置台上に載置された記録パーツに、LEDから射出した光を照射する。そして、カメラが、記録パーツPTの画像又はコードを撮像することにより、記録パーツPTの画像又はコードを読み取る。
【0036】
上記の表示部5は、利用者が椅子に着座した際に、利用者に対向する位置に設けられている。表示部5は、例えば液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等によって構成され、キャラクタ画像等を表示させる。
なお、上述したように、表示部5の表面に、タッチパネルが一体的に構成されていてもよい。この場合には、ユーザが指等により表示部5の表面をタッチすることによっても各種の入力を行うことができる。
【0037】
上記の音出力部6は、左スピーカと右スピーカとを有している。この音出力部6は、ゲーム中、或いは、各種設定時において入力部2による操作に応じて音を出力する。
【0038】
<チケットについて>
次に、ゲームシステム300で使用されるチケットについて説明する。このチケットは、ゲーム装置100における課金分のゲーム処理の最後に、チケット排出口7から排出される。
【0039】
図2に示すように、チケット排出口7から排出されるチケット31は、プレーヤチケット31Pと、チームメイトチケット31Fとから構成されている。ここで、チケット排出口7から排出され段階では、プレーヤチケット31Pと、チームメイトチケット31Fとがミシン目部31Cを介して連結された1枚のチケットとなっている。そして、利用者がミシン目部31Cを利用して、簡単に、プレーヤチケット31Pと、チームメイトチケット31Fとを分離できる。
【0040】
プレーヤチケット31Pには、QRコードQR1が印刷されている。このQRコードQR1には、プレーヤチケットである旨、プレーヤキャラクタ識別情報、印刷された段階におけるコーディネート情報、今回のゲームを含む最近の所定期間で獲得した得点情報、及び、今回のゲーム装置の利用期間で購入したコーディネートアイテム(以下、「購入アイテム」という)情報等が、QRコード化されて表されている。なお、このプレイヤチケット31Pには、プレーヤチケットである旨、プレーヤキャラクタの姿、コーディネートの態様、得点情報、及び、購入したコーディネートアイテム(以下、「購入アイテム」という)情報等の全部または一部は、QRコードと併せて、文字や画像で表示されていてもよい。
【0041】
チームメイトチケット31Fには、QRコードQR2が印刷されている。このQRコードQR2には、チームメイトチケットである旨、印刷された段階におけるプレーヤキャラクタ識別情報、コーディネート情報等が、QRコード化されて表されている。なお、このチームメイトチケット31Fには、チームメイトチケットである旨、プレーヤキャラクタの姿、コーディネートの態様等の全部又は一部は、QRコードと併せて、文字や画像で表示されていてもよい。
【0042】
ここで、分離された後のプレーヤチケット31Pは、印刷直前にゲームを行った利用者(プレーヤ)が保有する。また、分離された後のチームメイトチケット31Fは、印刷された段階における利用者が、友人に引き渡すことができる。そして、チームメイトチケット31Fを引き渡された友人は、そのチームメイトチケットを利用することにより、他人がコーディネートしたキャラクタをチームメイトとするチームを組んで、ゲームを楽しむことができる。
【0043】
<記録パーツについて>
次いで、上述した記録パーツPTについて説明する。
記録パーツPTは、透明なプラスチックにより形成されている。図3に示すように、記録パーツPTには、装飾が施されている。例えば、記録パーツPTは、着色されると共に、平面視ハート形に形成されている。記録パーツPTの表面は、複数の面を有するように形成され、光が当たるとキラキラと輝くように形成されている。
また、記録パーツPTの裏面は平坦に形成され、記録パーツ読取部4の記録パーツ載置台に載置できるように形成されている。
図4に示すように、記録パーツPTの裏面には、その記録パーツPTの分類、テーマがコーディネートアイテムやコードと共に描かれている。
この場合、記録パーツPTの裏面には、記録パーツPTのコードCが赤外線を吸収するインクによって描かれていてもよい。この場合には、赤外線カメラで記録パーツPTの裏面を撮像すればよい。コードの部分だけが周囲の画像と異なるので、当該コードを容易に検出することができる。
【0044】
記録パーツPTは、着せ替えを行う衣装、靴、アクセサリに応じて用意されることが好ましい。
例えば、記録パーツPTは、髪型、トップス、ボトムス、シューズ、アクセサリの5つの種類に分けられている。そして、着せ替えパーツとなる各パーツ分類においても複数のテーマに分けられ、キュート系、エレガンス系、ポップ系、ミステリアス系、フレッシュ系など、テーマ毎に異なる衣装が用意されている。
【0045】
<ゲーム装置100の筐体1内の構成要素>
図5に示すように、ゲーム装置100は、筐体1内に、制御部9と、記憶部9Mと、無線通信部9Cと、印刷部71と、コイン検出部81とを備えている。
【0046】
上記の制御部9は、上述した要素2〜6,71,81,9M,9Cと接続されている。
制御部9は、本実施形態では、中央処理装置(CPU)等を備え、プログラムを実行することにより、ゲーム装置100の全体を統括制御する。
すなわち、制御部9は、入力部2から、利用者による設定入力やゲーム進行のための指定入力の内容を受ける。そして、制御部9は、入力部2から送られた入力内容に対応する処理を実行する。
また、制御部9は、制御部9による制御のもとでQRコード読取部3から送られた読み取り結果を受ける。そして、制御部9は、当該読み取り結果に基づいて、プレーヤキャラクタ及びチームメイトキャラクタの特定を行う。
また、制御部9は、制御部9による制御のもとでQRコード読取部3又は記録パーツ読取部4から送られた読み取り結果を受ける。そして、制御部9は、当該読み取り結果に基づいて、プレーヤチケット31P又は記録パーツPTに基づく着せ替え内容を特定し、プレーヤキャラクタの着せ替え処理を行う。
また、制御部9は、ゲーム開始前、ゲーム中、或いは、各種設定時において表示すべき画像の信号を生成する。そして、制御部9は、生成された画像の信号を表示部5へ送る。この結果、表示部5には、ゲーム前、ゲーム中、或いは、各種設定時において適切な画像が表示される。
また、制御部9は、ゲーム前、ゲーム中、或いは、各種設定時において出力すべき音の信号を生成する。そして、制御部9は、生成された音の信号を音出力部6へ送る。この結果、音出力部6から、ゲーム前、ゲーム中、或いは、各種設定時において適切な音が出力される。
【0047】
上記の記憶部9Mには、制御部9が利用する様々な情報データが記憶される。この記憶部9Mには、制御部9がアクセス可能となっている。
記憶部9Mに記憶される情報データとしては、制御部9が実行するプログラム、複数のコーディネート選択肢等がある。ここで、コーディネート選択肢は、例えばコーディネート対象となるキャラクタ、このキャラクタに対してコーディネートするコーディネートアイテム、コーディネートの前提となるコーディネート環境のうちの少なくとも1つを含む。
【0048】
上記の無線通信部9Cは、制御部9による制御のもとで、端末装置200との間で無線通信を行う。ここで、無線通信には、同報送信も含まれている。
無線通信部9Cは、制御部9から送られた送信データを受けると、当該送信データを含むパケットを組み立てる。そして、無線通信部9Cは、組み立てられたパケットを無線信号の形態で外部へ送信する。
また、無線通信部9Cは、外部から無線信号の形態でパケットを受けると、当該パケットに含まれるデータを抽出する。そして、無線通信部9Cは、当該抽出されたデータを制御部9へ送る。こうして外部から送られたデータを受けると、制御部9は当該データに対応する処理を実行する。
【0049】
上記の印刷部71は、制御部9から印刷データを受ける。そして、印刷部71は、当該印刷データに基づいて、チケット31の印刷を行う。こうして印刷されたチケット31は、チケット排出口7から排出される。
【0050】
上記のコイン検出部81は、コイン投入部8からコインが投入されると、コインの投入量等を検出する。そして、コイン検出部81は、検出結果を制御部9へ送る。
なお、制御部9は、ゲーム開始前の状態でコイン検出部81からコインが必要量だけ投入されたことが報告されると、ゲームを開始する。
【0051】
[端末装置200の構成]
図1に戻り、端末装置200では、入力部21、表示部51、音出力部61及び撮像部10が、筐体11に固定されている。
【0052】
上記の筐体11は、プラスチック、樹脂、金属等によって形成されている。なお、筐体11の内部に収納される要素については、後述する。
【0053】
上記の入力部21は、キー、ボタン等によって構成される。入力部2のキー、ボタン等を操作することにより、利用者が各種の設定入力やゲーム進行のための指定入力等を行うことができる。
なお、入力部として、表示部51に設けられたタッチパネルを更に含む構成とすることができる。
【0054】
上記の表示部51は、例えば液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等によって構成される。この表示部51は、端末装置200の動作状態に対応して、キャラクタ画像等を表示する。なお、上述したように、表示部51の表面に、タッチパネルが一体的に構成されていてもよい。この場合には、ユーザが指等により表示部51の表面をタッチすることによっても各種の入力を行うことができる。
【0055】
上記の音出力部61は、スピーカを有している。この音出力部61は、端末装置200の動作状態に対応した音を出力する。
【0056】
<端末装置200の筐体11内の構成要素>
図6に示すように、端末装置200は、筐体11内に、制御部91と、記憶部91Mと、無線通信部91Cとを備えている。
【0057】
上記の制御部91は、上述した要素21,51,61,10,91M,91Cと接続されている。
制御部91は、本実施形態では、中央処理装置(CPU)等を備え、プログラムを実行することにより、端末装置200の全体を統括制御する。
すなわち、制御部91は、入力部21から、利用者による設定入力や指令入力の内容を受ける。そして、制御部91は、入力部21から送られた入力内容に対応する処理を実行する。
また、制御部91は、端末装置200の動作状態に対応して、表示すべき画像の信号を生成する。そして、制御部91は、生成された画像の信号を表示部51へ送る。この結果、表示部51には、端末装置200の動作状態に対応した適切な画像が表示される。
また、制御部91は、端末装置200の動作状態に対応して、出力すべき音の信号を生成する。そして、制御部91は、生成された音の信号を音出力部61へ送る。この結果、音出力部61から、端末装置200の動作状態に対応した適切な音が出力される。
【0058】
上記の記憶部91Mには、制御部91が利用する様々な情報データが記憶される。この記憶部91Mには、制御部91がアクセス可能となっている。
記憶部91Mに記憶される情報データとしては、制御部91が実行するプログラム、端末装置200の固有又は非固有のキャラクタ情報、複数のコーディネートアイテム情報等がある。ここで、記憶部91Mが記憶しているコーディネートアイテム情報は、上述したゲーム装置100の記憶部9Mに記憶されているコーディネートアイテムの一部となっている。また、固有のキャラクタ情報とは端末装置200が独自に保有するキャラクタ情報を言い、非固有のキャラクタ情報とは例えばゲーム装置100も保有するキャラクタ情報を言う。
【0059】
端末装置200の利用者は、ゲーム装置100の記憶部9Mが記憶しているコーディネートアイテムを購入する等して、コーディネートアイテム情報を入手できる。こうして入手したコーディネートアイテムが端末装置200の記憶部91Mに記憶される。
【0060】
記憶部91Mに記憶されるプログラムには、固有又は非固有のキャラクタの着せ替え、すなわち、キャラクタのコーディネートアイテムを変更するためのプログラムが含まれている。このプログラムを制御部91に実行させることにより、表示部51に表示されるコーディネートアイテムやキャラクタの画像を見ながら、利用者は、記憶部91Mに記憶されているコーディネートアイテムの選択指令を入力部21に入力して、選択したコーディネートアイテムに着せ替えさせることができる。
このため、端末装置200を利用することにより、ゲーム装置100で実行されるゲームの実行前に着せ替えの試行を行うことができ、高い評価結果を得るため準備時間を確保することが可能となる。
【0061】
また、記憶部91Mに記憶されるプログラムには、端末装置200単体で実行可能なミニゲームのプログラムも含まれている。こうしたミニゲームには、タイミングゲーム、パズルゲーム等がある。こうしたミニゲームを実行し、獲得した得点により、端末装置200において、キャラクタのコーディネートに利用可能なコーディネートアイテムを増加させることができる。
【0062】
上記の無線通信部91Cは、制御部91による制御のもとで、ゲーム装置100との間で無線通信を行う。ここで、無線通信には、同報送信も含まれている。
無線通信部91Cは、制御部91から送られた送信データを受けると、当該送信データを含むパケットを組み立てる。そして、無線通信部91Cは、組み立てられたパケットを無線信号の形態で外部へ送信する。こうした送信データには、端末装置200において、キャラクタのコーディネートアイテムを変更するためのプログラムの実行により準備しておいた着せ替えを行うためのコーディネート指定等が含まれる。
また、無線通信部91Cは、外部から無線信号の形態でパケットを受けると、当該パケットに含まれるデータを抽出する。そして、無線通信部91Cは、当該抽出されたデータを制御部91へ送る。こうして外部から送られたデータを受信すると、制御部91に当該データに対応する処理を実行する。
なお、外部から送られるデータには、ゲーム装置100から送られた購入コーディネートアイテムのデータ等が含まれる。
【0063】
[動作]
次に、上記のように構成されたゲームシステム300の動作について、ゲーム装置100での遊び方、及び、ゲーム装置100と端末装置200とのペアリング確立処理に主に着目して説明する。
【0064】
<ゲーム装置100での遊び方>
次に、ゲーム装置100での遊び方の概略について、制御部9が実行する処理に主に着目して説明する。
【0065】
(ゲーム前処理)
まず、ゲーム装置100に電源を入れると、図7に示すように、ステップS11において、制御部9が、ゲーム開始前処理を行う。かかるゲーム開始前処理では、制御部9が、タイトル画面、デモ画面を表示部5に表示する。これらの画面は、コインが投入されない限り、繰り返し表示される。
【0066】
ここで、デモ画面は、一般利用者に投票を促す画面である。このデモ画面の表示中に、制御部9は、デモ画面投票処理を行う。かかるデモ画面投票処理に際して、制御部9は、それ以前にゲームを行った利用者のコーディネート画像を複数比較可能に配置した投票画面を表示部5に表示する。そして、利用者が、入力部2等により「投票操作」をすることによって、当該投票画面に表示されたコーディネート画像に対する評価を投票する。
また、入力部2等により「めくる操作」をすることによって、あたかも雑誌のページをめくるように他のコーディネート画像を投票画面上に表示させることができる。
【0067】
デモ画面投票処理中に、「投票操作」が行われると、制御部9は、利用者による投票に応じた投票得点を、利用者が投票した当該コーディネート画像のコーディネート情報と対応付けられているプレーヤキャラクタ識別用IDに関連付けて記憶部9M内に記憶させる。
【0068】
(プレーヤキャラクタ特定処理)
ステップS11におけるゲーム開始前処理中にコイン投入口8からコインが投入され、そのことをコイン検出部81が検出すると、ゲーム前処理が終了する。そして、ステップS12において、制御部9が、プレーヤキャラクタ特定処理が開始される。
このプレーヤキャラクタ特定処理に際しては、利用者によりプレーヤチケット31Pがチケット挿入口7から挿入されると、挿入されたプレーヤチケット31Pに印刷されたQRコードQR1をQRコード読取部3が読み取る。そして、QRコード読取部3は、読取結果を制御部9へ送る。
この読取結果を受けると、制御部9は、読み取られたQRコードQR1に含まれていたキャラクタ情報から、プレーヤキャラクタを、コーディネートの態様を含めて特定する。そして、制御部9は、現段階におけるコーディネートが行われているプレーヤキャラクタを表示部5に表示させる。
【0069】
(コーディネート処理)
引き続き、ステップS13において、コーディネート処理が行われる。このコーディネート処理では、制御部9が、QRコード読取部3に、プレーヤチケット31Pに印刷されたQRコードQR1を再び読み取らせる。これによって、今度は、プレーヤチケット31Pに印刷された購入アイテムが読み込まれる。また、必要であれば利用者の作為を通じて、制御部9が、記録パーツ読取部4に、載置台上に載置された記録パーツPTに記録されているコーディネートアイテムの画像又はコードを読み取らせる。また、必要であれば利用者の作為を通じて、制御部9は、端末装置200からのコーディネートアイテム指定を、無線通信部9Cを介して受ける。
【0070】
これらのうち、どのコーディネートアイテムにするかは利用者が決定することができ、制御部9は、その決定に基づいて、プレーヤキャラクタのコーディネートの変更を行う。そして、制御部9は、コーディネートの変更後のプレーヤキャラクタを表示部5に表示させる。
このコーディネートの変更後のプレーヤキャラクタの表示部5への表示と並行して、変更後のコーディネートの評価を行う。この評価は、変更後のコーディネートの斬新性、調和性を評価することにより行われる。そして、制御部9は、評価結果の得点を、利用者がそれまで獲得していた得点に加算し、加算結果をプレーヤキャラクタ識別用IDと対応付けて記憶部9M内に記憶させる。そして、コーディネートの変更後のプレーヤキャラクタを、ゲーム本編への参加キャラクタに決定する。
【0071】
なお、コーディネート処理時において、プレーヤチケット31Pに印刷されたQRコードQR1の再度の読み込みがなく、かつ、端末装置200によるコーディネートアイテムの指定がなく、しかも、記録パーツ読取部4による読み取りがなかった場合には、制御部9は、コーディネートの評価を行わない。そして、制御部9は、プレーヤチケット31Pに印刷されたQRコードに含まれていたキャラクタ情報から特定されたコーディネートの態様のプレーヤキャラクタを、ゲーム本編への参加キャラクタに決定する。
【0072】
(ゲーム本編の選択処理)
次に、ステップS14において、ゲーム本編の選択処理が行われる。かかるゲーム本編の選択処理に際して、制御部9は、利用者が入力部2等を利用したゲーム本編の選択指令を受けると、当該選択指令で指定されたゲームを、実行すべきゲーム本編に決定する。
【0073】
(チーム結成処理)
引き続き、ステップS15においてチーム結成処理が行われる。このチーム結成処理に際しては、利用者によりチームメイトチケット31Fがチケット挿入口7から挿入されると、挿入されたチームメイトチケット31Fに印刷されたQRコードQR2をQRコード読取部3が読み取る。そして、QRコード読取部3は、読取結果を制御部9へ送る。
この読取結果を受けると、制御部9は、読み取られたQRコードQR2に含まれていたキャラクタ情報から、チームメイトキャラクタ候補を、当該チームメイトキャラクタのコーディネート態様を含めて特定する。そして、制御部9は、当該チームメイトキャラクタ候補を表示部5に表示させる。
こうして表示されたチームメイトキャラクタ候補を見た利用者が、入力部2等により「選択指定」を行うと、制御部9は、当該チームメイトキャラクタ候補を今回のチームメイトキャラクタに決定する。
本実施形態では、1ゲームごとに最大N個(例えば、N=3)のチームメイトキャラクタを選択できるようになっている。
【0074】
(ゲーム本編処理)
こうしてチーム結成が行われると、ステップS16において、結成されたチームを用いたゲーム本編処理が行われる。
ゲーム本編は、ユーザによるコーディネート結果に基づいて行われるゲームである。このゲームとしては、例えば、ユーザによってコーディネートされたプレーヤキャラクタが、チームメイトキャラクタと一緒にステージ上でダンスを披露したり、他のキャラクタと互いにダンスを競うダンスバトルをしたりする等が想定される。
本実施形態では、ゲーム本編の実行に先立って、背景楽曲、難易度等が指定できるようになっている。そして、ダンスやダンスバトルと並行してタイミングゲーム等が楽しめようになっており、当該タイミングゲームによる得点を獲得できるようになっている。また、制御部9は、背景楽曲と、プレーヤキャラクタのコーディネート及びチームメイトキャラクタのコーディネートとの適合性を評価し、得点を付与するようになっている。
【0075】
(ゲーム終了処理)
ゲーム本編処理が終了すると、ステップS17において、ゲーム終了処理が行われる。このゲーム終了処理では、制御部9が、ステップS16のゲーム本編処理において獲得された得点の集計が行われる。そして、制御部9は、集計結果の得点を、利用者がそれまで獲得していた得点に加算し、加算結果をキャラクタ識別用IDと対応付けて記憶部9M内に記憶させる。
引き続き、制御部9は、今回のゲーム本編に参加したプレーヤキャラクタの現時点における累計得点と、他のプレーヤキャラクタ現時点における累計得点とを比較するランキング処理を行う。そして、制御部9は、ランキング処理の結果を表示部5に表示させることにより、現時点のランキングを利用者に提示する。
【0076】
(ショッピング処理)
次に、ステップS18において、ショッピング処理が行われる。このショッピング処理に際して、制御部9は、購入可能なコーディネートアイテムを表示部5に表示させる。そして、表示されたコーディネートアイテムを見た利用者が、購入を希望するコーディネートアイテムを指定すると、表示部5及び/又は音出力部6を利用してコイン投入を促す。このコイン投入の促しに応じて利用者がコインを必要量だけ投入すると、制御部9は、プレーヤキャラクタの現時点におけるキャラクタ情報(キャラクタ識別用ID、ゲーム本編への参加時のコーディネート情報、購入コーディネートアイテム情報等)を生成する。
なお、コーディネートアイテムの購入は、入力部2を利用した「購入操作」によって可能であるが、端末装置200を利用した「購入操作」によっても可能である。そして、端末装置200を利用した「購入操作」が行われた場合には、制御部9は、生成された現時点におけるキャラクタ情報を、無線通信部9Cを介して、端末装置200へ送るようになっている。
【0077】
(チケット印刷処理)
次いで、ステップS19において、チケット印刷処理が行われる。このチケット印刷処理に際して、制御部9は、ステップS18において生成されたキャラクタ情報がコード化されたQRコードQR1を有するプレーヤチケット31Pと、キャラクタ識別用ID、ゲーム本編への参加時のコーディネート情報等がコード化されたQRコードQR2を有するチームメイトチケット31Fとがミシン目31Cを介して連結されたチケット31を印刷部71に印刷させる。こうして印刷されたチケット31は、チケット排出口から排出され、利用者に提供される。
なお、チケット31は、ステップS18において購入されたコーディネートアイテムの数と同数だけ印刷される。
【0078】
<コーディネート処理に際してのゲーム装置100と端末装置200との通信処理>
次に、図7のステップS13におけるコーディネート処理に際して、端末装置200を利用してコーディネートの変更を行う場合におけるゲーム装置100と端末装置200との通信処理について、主に図8を参照して説明する。
【0079】
この通信処理に際しては、ゲーム装置100においてコーディネート処理が開始されると、図8に示すように、ステップS21において、制御部9が、ゲーム装置100に固有の識別情報を含むペアリング情報が2次元コード化されたQRコードQR3(不図示)の画像を、コーディネート処理を実行中である旨を示す画像に重畳されて表示部5に表示させる。引き続き、制御部9は、ステップS22のペアリング確立処理を開始する。
なお、制御部9は、コーディネート処理が終了するまで、コーディネート処理の進行状態を示す画像に重畳したQRコードQR3の画像を表示し続ける。
【0080】
ステップS22のペアリング確立処理を開始すると、制御部9は、ゲーム装置100が提供するサービス内容を示すサービス識別情報(SSID)を含む通信接続可能情報を、無線通信部9Cを介して、外部へ同報送信する。
なお、通信接続可能情報に応答した端末装置200から送られた接続要求を受信するまで、制御部9は、定期的に通信接続可能情報を外部へ同報送信する。
また、SSIDの内容は、ゲーム装置100と同一のサービスを提供する他のゲーム装置と共通したものとなっている。
【0081】
一方、QRコードQR3の画像が重畳されたコーディネート処理を実行中である旨を示す表示部5による画像を見た利用者(すなわち、端末装置200の保有者)は、端末装置200を利用したコーディネート指定をしようとする場合には、ステップS31において、入力部21等の操作を行って、コーディネート指定を入力する。そして、コーディネート指定が入力され、その旨を受けると、制御部91が、コーディネート指定のための処理を開始する。
【0082】
かかるコーディネート指定のための処理に際して、制御部91は、利用者による撮像指令を入力部21から受けると、ステップS32において、撮像部10に外部画像を撮像させる。なお、利用者は、撮像指令の入力に先立って、撮像部10の撮像視野内に、表示部5に表示されているQRコードQR3が入るように端末装置200を移動させる。
こうしてQRコードQR3が撮像されると、制御部91は、QRコードQR3を解読し、QRコードQR3として表現されているペアリング情報を取得する。なお、当該ペアリング情報には、上述したように、ゲーム装置100に固有の識別情報が含まれている。
【0083】
引き続き、制御部91は、ステップS33のペアリング確立処理を開始する。このステップS33のペアリング確立処理に際しては、制御部91は、外部の装置から送られる通信接続可能情報を待つ。そして、通信接続可能情報を受信すると、制御部91は、通信接続可能情報に含まれるSSIDが、ゲーム装置100が提供するサービスを示しているか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合には、制御部91は、当該判定の結果が肯定的となる通信接続可能情報の受信を待つ。
なお、ゲーム装置100が提供するサービスを示すSSIDの内容は、予め記憶部91M内に記憶されており、この記憶されたSSIDの内容を利用して、制御部91は、受信した通信接続可能情報に含まれるSSIDが、ゲーム装置100が提供するサービスを示しているか否かを判定する。
【0084】
ゲーム装置100が提供するサービスを示している通信接続可能情報を受信すると、制御部91は、記憶部91Mに予め記憶されているパスワード指定した接続要求を、当該通信接続可能情報を送信した装置へ送信する。ここで、「パスワード」は、端末装置200がゲーム装置100と同等の機能を有する装置と通信リンクを確立するためのものであり、端末装置200と同一の機能を有する他の端末装置と共通したものとなっている。
【0085】
こうして端末装置200が送信した接続要求を受信すると、ゲーム装置100の制御部9は、受信したパスワードが、端末装置200と同一の機能を有する端末装置から送信されるべきパスワードであるか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合には、制御部9は、パスワードが誤っている旨の応答を、パスワードを送信した装置へ送る。
一方、判定の結果が肯定的であった場合には、制御部9は、パスワードが正しい旨の応答を、パスワードを送信した装置へ送る。そして、制御部9は、ペアリングの確立のために必要なゲーム装置100の識別情報の受信を待つ。
なお、通信リンクを確立するための当該パスワードは、予め記憶部9M内に記憶されており、この記憶されたパスワードを利用して、制御部9は、受信したパスワードが、ゲーム装置100と通信リンクを確立することができる装置から送信されたものであるか否かを判定する。
【0086】
パスワードが誤っている旨の応答を受信すると、端末装置200の制御部91は、パスワードが正しい旨の応答を受信するまで、第1所定回数を上限とする回数だけ、パスワードを指定した接続要求の送信を繰り返す。そして、パスワードが正しい旨の応答を受信できなかった場合には、制御部91は、コーディネート指定ができない旨を表示部51に表示させ、コーディネート指定のための処理を終了する。
一方、パスワードが正しい旨の応答を受信すると、制御部91は、上述ステップS32において取得した識別情報を、パスワードが正しい旨の応答を送信した装置へ送信する。
なお、制御部91が、パスワードが正しい旨の応答を受信した時点で、ゲーム装置100と端末装置200との間の通信リンクが確立する。
【0087】
識別情報を受けると、ゲーム装置100の制御部9は、受信した識別情報がゲーム装置100に固有の識別情報と一致するか否かを判定する。
【0088】
当該判定の結果が否定的であった場合には、その旨を識別情報応答として、識別情報を送信した装置へ返送する。そして、ゲーム装置100に固有の識別情報と一致する識別情報を受信するまで、第2所定回数を上限とする回数だけ、識別情報の受信を行う。そして、ゲーム装置100に固有の識別情報と一致する識別情報を受信できなかった場合には、制御部91は、通信リンクを解除し、コーディネート指定のための処理を終了する。
一方、当該判定の結果が肯定的であった場合には、制御部9は、識別情報応答として、ゲーム装置100に固有の識別情報を、識別情報を送信した装置へ返送する。そして、所定時間の経過を待って、ステップS22のペアリング確立処理を終了する。なお、所定時間の経過前に、識別情報を受信した場合には、上述した識別情報受信後の処理を実行する。
なお、所定時間の経過前に、識別情報を受信し識別情報応答した場合には、ステップS22の処理が正常終了し、制御部9は、ステップS23の端末装置200からの指定によるコーディネートの変更処理を開始する。そして、端末装置200からのコーディネート指定を待つ。
【0089】
識別情報がゲーム装置100に固有の識別情報と一致しない旨の識別情報応答を受けると、端末装置200の制御部91は、第3所定回数を上限とする回数だけ、識別情報の送信を行う。それでも、ゲーム装置100に固有の識別情報と一致する旨の識別情報応答を受信できなかった場合には、制御部91は、通信リンクを解除するとともに、コーディネート指定ができない旨を表示部51に表示させ、ステップS33のペアリング確立処理を終了する。
【0090】
一方、ステップS32で取得した識別情報と一致する旨の識別情報応答を受信すると、ステップS33の処理が正常終了し、制御部91は、ステップS34のコーディネート指定の送信処理を開始する。
【0091】
以上のようにして実行されたステップS22及びステップS33が正常終了すると、ゲーム装置100と端末装置200との間で1対1通信を行うペアリングが確立する。
なお、ステップS22のペアリング確立処理の実行時間には制限時間があり、当該制限時間が経過すると、制御部9は、ステップS22の処理を終了する。また、ステップS33のペアリング確立処理の実行時間にも制限時間があり、当該制限時間が経過すると、制御部91は、コーディネート指定ができない旨を表示部51に表示させ、ステップS33のペアリング確立処理を終了する。
【0092】
ステップS34では、まず、制御部91が、利用者により選択されたプレーヤキャラクタのコーディネートに利用されているコーディネートアイテムを特定する。そして、制御部91は、特定されたコーディネートアイテムの情報を含むコーディネート指定をゲーム装置100へ送信する。
【0093】
端末装置200から送信されたコーディネート指定を受信すると、制御部9は、まず、当該コーディネート指定が妥当であるか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合には、制御部9は、その旨を指定応答として端末装置200へ返送する。引き続き、制御部9は、第4所定回数を上限とする回数だけ、コーディネート指定の受信を行う。そして、妥当なコーディネート指定を受信できなかった、通信リンク及びペアリングを解除し、ステップS23の処理を終了する。
当該判定の結果が肯定的であった場合には、制御部9は、その旨を指定応答として端末装置200へ返送する。そして、制御部9は、通信リンク及びペアリングを解除し、上述したプレーヤキャラクタのコーディネートの変更を行う。
なお、制御部9は、例えば、全身についてコーディネートできるコーディネートアイテムが揃っているか否かを判定することにより、コーディネート指定が妥当であるか否かを判定する。
【0094】
当該コーディネート指定が妥当でない旨の指定応答を受信すると、端末装置200の制御部91は、その旨を表示部51に表示させ、利用者に提示する。この提示を受けた、利用者は、コーディネートアイテムの選択をやり直す。利用者により新たなコーディネートアイテムの選択がなされると、制御部91は、コーディネートアイテムを特定する。そして、制御部91は、新たに特定されたコーディネートアイテムの情報を含むコーディネート指定をゲーム装置100へ送信する。
なお、コーディネート指定を、上述した第4所定回数行っても、コーディネート指定が妥当である旨の指定応答を受信できなかった場合には、制御部91は、コーディネート指定ができない旨を表示部51に表示させた後、通信リンク及びペアリングを解除し、ステップS34の処理を終了する。
一方、コーディネート指定が妥当である旨の指定応答を受信すると、制御部91は、通信リンク及びペアリングを解除し、ステップS34の処理を終了する。
【0095】
以上説明したように、本実施形態では、ゲーム装置100の制御部9が、表示部5にゲーム装置100の識別情報を含むペアリング情報がコード化されたQRコードQ3の画像を表示させる。こうして表示されたQRコードQ3の画像を、端末装置200の撮像部10が撮像する。引き続き、端末装置200の制御部91が、撮像部10により撮像されたQRコードQ3の画像を解読して、ペアリング情報を取得する。
こうしてペアリング情報が取得されると、制御部91が、当該ペアリング情報を利用して、制御部9との間でペアリングを確立する。そして、ペアリングが確立すると、制御部9と制御部91とが、ゲーム進行のための1対1通信を行う。
したがって、ゲーム装置100と、当該ゲーム装置100でゲームを楽しもうとしている利用者が所持している端末装置200との間で簡易にペアリングを確立して、割り込み通信が行われないことが保証された1対1通信をすることができる。
【0096】
また、本実施形態では、ペアリング情報がコード化された画像がQRコードQR3の画像とされる。このため、ゲーム装置100の表示部5におけるペアリング情報がコード化された画像の表示領域の大きさを小さくすることができ、ゲーム画面によって形成されるゲーム世界観に対する違和感の発生を抑制することができる。
【0097】
また、本実施形態では、ペアリングの確立のための通信に先立って、制御部9が、ゲーム装置100によるゲーム内容を示すSSIDを含む通信接続可能情報を同報送信する。そして、制御部91は、当該通信接続可能情報に含まれるSSIDが所定のサービス識別情報であった場合に、ペアリングの確立のための通信を開始する。
このため、WiFi規格、Bluetooth規格等の標準的な通信規格を利用して、ペアリングの確立のための通信を行うことができる。
【0098】
[その他]
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、発明の本質的部分を変更しない範囲内で自由に設計変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、ペアリング情報がコード化された画像をQRコードの画像とした。これに対し、ペアリング情報がコード化された画像を、QRコード以外の2次元コードとしてもよい。
また、ゲーム装置100を外部のデータサーバ等と接続し、ゲーム装置100に固有の情報データ以外の情報データの一部又は全てをデータサーバ等に保存するようにしてもよい。
【0099】
また、上記実施形態では、利用者が同じゲーム装置100でゲームを行う場合を想定した。これに対し、ゲーム装置100を外部のデータサーバ等と接続する場合に、同じプレーヤチケット及びチームメイトチケット、並びに、端末装置を用いることができるのであれば、ゲーム装置100と同様の機能を有する他のゲーム装置でゲームを楽しむことができるようにしてもよい。
【0100】
また、上記実施形態では、コーディネートゲームが、着せ替え、及び、ゲーム本編を含むようにしたが、着せ替えだけで構成するようにしてよい。
【0101】
また、上記実施形態では、コーディネートゲームを楽しむためのゲームシステムに本発明を適用したが、他のゲームを楽しむためのゲームシステムに本発明を適用できるのは勿論である。
さらに、上記実施形態では、コーディネートアイテムのデータを1対1通信するように構成したが、それに加えて又はそれに代えてキャラクタのデータをも1対1通信するようにし、ゲーム内に端末装置200から送信したキャラクタのデータに基づくキャラクタを出現させることもできる。要するに、ゲーム進行に使用されるデータを1対1通信することができる。
【符号の説明】
【0102】
1 筐体
2 入力部
3 QRコード読取部
4 記録パーツ読取部
5 表示部(表示手段)
6 音出力部
7 チケット排出口
8 コイン投入口
9 制御部(第1制御手段)
9M 記憶部
9C 無線通信部(第1無線通信手段)
10 撮像部(撮像手段)
11 筐体
21 入力部
51 表示部
61 音出力部
91 制御部(第2制御手段)
91M 記憶部
91C 無線通信部(第2無線通信手段)
100 ゲーム装置
200 端末装置
300 ゲームシステム
【要約】
【課題】
ゲーム装置と、当該ゲーム装置でゲームを楽しもうとしている利用者が所持している端末装置との間で簡易にペアリングを確立して通信をすることができるゲームシステムを提供する。
【解決手段】
ゲーム装置100の制御部9が、表示部5にゲーム装置100の識別情報を含むペアリング情報がコード化されたコード画像を表示させる。こうして表示されたコード画像を、端末装置200の撮像部10が撮像する。引き続き、端末装置200の制御部91が、撮像部10により撮像されたコード画像を解読して、ペアリング情報を取得する。こうしてペアリング情報が取得されると、制御部91が、当該ペアリング情報を利用して、制御部9との間でペアリングを確立する。そして、ペアリングが確立すると、制御部9と制御部91とが、ゲーム情報の1対1無線通信を行う。
【選択図】図1
図1
図2
図5
図6
図7
図8
図3
図4