特許第5702106号(P5702106)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5702106
(24)【登録日】2015年2月27日
(45)【発行日】2015年4月15日
(54)【発明の名称】密閉型圧縮機及び冷凍サイクル装置
(51)【国際特許分類】
   F04B 39/00 20060101AFI20150326BHJP
   F04C 29/00 20060101ALI20150326BHJP
【FI】
   F04B39/00 106A
   F04B39/00 106B
   F04C29/00 T
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2010-230993(P2010-230993)
(22)【出願日】2010年10月13日
(65)【公開番号】特開2012-82776(P2012-82776A)
(43)【公開日】2012年4月26日
【審査請求日】2013年10月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】505461072
【氏名又は名称】東芝キヤリア株式会社
(72)【発明者】
【氏名】柴田 一夫
【審査官】 山本 崇昭
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−053786(JP,A)
【文献】 特開2003−013857(JP,A)
【文献】 特開2003−111347(JP,A)
【文献】 実開昭63−088057(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04B 39/00
F04C 29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面に吐出管を備えた密閉ケースと、
前記密閉ケース内に配置され、冷媒を圧縮する圧縮機構部と、
前記密閉ケース内に配置され、前記圧縮機構部を駆動させる電動機と、
前記電動機と電気的に接続される3本のピンを有し、同一の形状に構成され、前記密閉ケースの上面に並設された第1の密封端子及び第2の密封端子と、
を備えた密閉型圧縮機において、
前記第1の密封端子の3本のピンと、前記第2の密封端子の3本のピンが、前記吐出管の中心と前記第1及び第2の密封端子の中点を通る直線に対して非対称に配置され
前記第1及び第2の密封端子の何れか一方の密封端子は、上面に接続される3本の電源接続線が前記直線に近づく方向に延出して配置されている、
ことを特徴とする密閉型圧縮機。
【請求項2】
前記第1及び第2の密封端子のそれぞれの前記ピンと前記電動機とを接続する口出線を備え、
前記第1の密封端子の3本のピンに接続された前記口出線の内、少なくとも2本の口出線が、前記直線から遠ざかる方向に延出されてピンに接続され、
前記第2の密封端子の3本のピンの接続された前記口出線の内少なくとも1本の口出線が、前記直線から遠ざかる方向に延出されてピンに接続される、
ことを特徴とする請求項1に記載の密閉型圧縮機。
【請求項3】
前記第1及び第2の密封端子の少なくとも一方の密封端子の3本のピンに接続される3本の口出線が、それぞれ異なる方向に延出するようにピンに接続されることを特徴とする
請求項2に記載の密閉型圧縮機。
【請求項4】
第1及び第2の密封端子の少なくとも一方の密封端子の3本のピンに接続される3本の口出線が、扇状に広がる方向に延出されることを特徴とする請求項2乃至3に記載の密閉型圧縮機。
【請求項5】
電力を供給するため前記第1及び第2の密封端子の3本のピンに接続される電源接続線を備え、前記電源接続線は前記口出線の延出方向とは異なる方向に延出されることを特徴とする請求項2乃至4に記載の密閉型圧縮機。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の密閉型圧縮機を備えたことを特徴とする冷凍サイクル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、密閉型圧縮機と冷凍サイクル装置に係る。
【背景技術】
【0002】
密閉型圧縮機は密閉ケース内に圧縮機構部と、圧縮機構部を駆動させるための電動機が設けられている。この電動機には、密閉ケース外部に設けられたインバータ装置などの電源装置から駆動電力が供給され、圧縮機構部を駆動させるようになっている。電源装置と電動機は、密閉ケースの機密性を損なうことなく接続可能とするための密封端子と、口出線などの接続線によって電気的に接続されている。
ここで、一つの密封端子には複数本の接続線が接続される。
また、密封端子はその大きさにより通電可能な電流の大きさが決まっており、供給される電流の大きさによって密封端子を複数用いる場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−191822号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のように、複数の密封端子に接続線を接続する場合、密閉型圧縮機内外に配設される接続線が多く複雑となり、接続状況によっては、接続線が極度に湾曲して接続されるなどして接続線に過剰な曲げ応力が加わり、接続線の耐久性が低下する。また、密閉型圧縮機の製造時に接続線の接続作業が困難となる。
本発明の実施形態によれば、密封端子への接続線の接続を、接続線に過剰な曲げ応力を加えることなしに行われ、信頼性が高く、製造時の接続作業を効率良く行うことの出来る密閉型圧縮機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態によれば、吐出管を備えた密閉ケースと、密閉ケース内に配置され、冷媒を圧縮する圧縮機構部と、圧縮機構部を駆動させる電動機と、電動機と電気的に接続される3本のピンを有し、同一の形状に構成され、密閉ケースに並設された第1の密封端子及び第2の密封端子と、を備えた密閉型圧縮機において、吐出管の中心と第1及び第2の密封端子の中点を通る直線に対して、それぞれの密封端子の3本のピンが非対称に配置され、第1及び第2の密封端子の何れか一方の密封端子は、上面に接続される3本の電源接続線が吐出管の中心と第1及び第2の密封端子の中点を通る直線に近づく方向に延出するように配置されている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本発明の実施形態に係る密閉型圧縮機の縦断面図。
図2】本発明の実施形態に係る密封端子の上面図及び下面図。
図3】密封端子に接続される接続端子の平面図及び断面図。
図4】接続端子が接続された密封端子の上面図。
図5】密閉型圧縮機の上面図及び密封端子の配置図。
図6】密閉型圧縮機の電動機を示す回路図。
図7】密閉型圧縮機の密封端子と電動機の接続状態を表す上面図。
図8】密閉型圧縮機の密封端子と電動機のその他の接続状態を表す上面図。
図9】密閉型圧縮機の第1の密封端子のその他の配置状態を表す上面図及び下面図。
図10】本発明の実施形態に係る密閉型圧縮機を備えた冷凍サイクル装置の概略図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1乃至図10を用いて本発明の実施形態について説明を行う。
(第1の実施形態)
【0008】
図1は密閉型圧縮機1を示す縦断面図である。
【0009】
密閉型圧縮機1は、水平断面が円形状である本体部11bと上蓋部11aを有する密閉ケース11を備え、密閉ケース11内には電動機12と圧縮機構部13とが収納され、電動機12と圧縮機構部13とは偏心部14aを有する回転軸14を介して連結されている。
【0010】
電動機12は回転子12aと固定子12bとにより構成されている。
固定子12bには巻線Laが設けられており、後述の口出線34、35に接続されている。
【0011】
圧縮機構部13はロータリ式圧縮機で、シリンダ室15を形成するシリンダ16を備えている。シリンダ室15内には偏心回転するローラ17が設けられている。シリンダ16にはローラ17の外周面に接して往復移動し、シリンダ室15内を吸込室と圧縮室とに仕切るブレード(図示せず)が配設されている。
【0012】
シリンダ室15は主軸受21と副軸受23とで覆われている。主軸受21と副軸受23には、それぞれ吐出孔24a、24bと吐出弁25a、25bが設けられている。
【0013】
密閉ケース11の上蓋部11aの上面中央には圧縮冷媒ガスを吐出させる吐出管26が接続され、密閉ケース11の側面下部側には、吸込み管27及びアキュムレータ28が接続されている。
【0014】
また、密閉ケース11の上蓋部11aの上面には第1、第2の密封端子31、32が並設されており、密閉ケース11の内外に面するように貫通して設けられている。
【0015】
図2(a)に第1の密封端子31の上面図を示し、図2(b)に下面図を示す。尚、第2の密封端子32は第1の密封端子31と同一形状に形成されており、形状の説明を省略する。
【0016】
第1の密封端子31は、上面視で中心点Oを中心とする略円盤状に形成された本体部51を有している。本体部51には、電動機と電気的に接続される3本の棒状のピン52a、52b、52cが貫通して設けられている。
ピン52a、52b、52cは中心点Oを重心とする正三角形の頂点に配置されており、上面視で時計回りにピン52a,52b,52cの順で配置されている。
【0017】
本明細書において、中心点Oからピン52aに向かう方向をαとし、中心点Oからピン52bに向かう方向をβとし、中心点Oからピン52cへ向かう方向をγとする。即ち、上面視において、α、β、γは時計回りに120°ずつ回転した方向となっている。
【0018】
3本のピン52a、52b、52cは第1の密封端子31の上面側と下面側のそれぞれに、腹面53と背面53を有する平板状のタブ53が設けられている。それぞれのタブ53は、腹面53にピン52a、52b、52cが接合されており、後述の接続端子61と嵌合可能に形成されている。
【0019】
図2(a)に示す第1の密封端子31の上面側において、ピン52aに接合されるタブ53は、腹面53がα方向に対して略平行となるように設けられている。ピン52bに
接合されるタブ53は、腹面53aが中心点Oに面し、β方向に対して略直交するように設けられている。ピン52cに接合されるタブ53は、背面53bが中心点Oに面し、γ方向に対して略直交するように設けられている。
また、図2(b)に示す第1の密封端子31の下面側において、ピン52cに接合されるタブ53は、腹面53aがγ方向に対して略平行となるように設けられている。
ピン52bに接合されるタブ53は、腹面53aが中心点Oに面し、β方向に対して略直交するように設けられている。ピン52aに接合されるタブ53は、背面53が中心点Oに面し、α方向に対して略直行するように設けられている。
【0020】
図3(a)に接続端子61の正面図を示し、図3(b)に接続端子61の底面図を示す。
この接続端子61は略矩形状に形成された端子板61aを有している。端子板61aの左右両端には折り返して形成された係止部61bが設けられており、タブ53に嵌合するように形成されている。
また、端子板61aの上部には接続線62を圧着により固定する圧着部61cが設けられている。圧着部61cは左方側からのみ接続線62を挿入し圧着により固定可能となっている。これにより、接続線の延出方向は接続端子の一方向に限定される。即ち、接続端子61とタブ53が嵌合すると、タブ53の腹面53側から視て左方側に接続線62が延出される。
【0021】
ここで、接続線62は図示しない電源装置としてのインバータ装置に接続される電源接続線71(72)、又は電動機12の巻線Laに接続される口出線34(35)である。第1の密封端子31の上面側に接続される接続線62は電源接続線71(72)であり、下面側に接続される接続線62は口出線34(35)である。
【0022】
接続線62である電源接続線71(72)と口出線34(35)は接続端子61とタブ53によってピン52a、52b、52cに接続される。
ここで、電源接続線71(72)と口出線34(35)がピン52a、52b、52cから延出される方向は、タブ53の腹面53側からみて左方向となる。
【0023】
即ち、図4に示すように、電源接続線71(72)と口出線34(35)は接続端子61を介して第1の密封端子31(第2の密封端子32)のピン52a、52b、52cに接続されると、上面側の電源接続線71(72)はα方向側に扇状に広がる方向に延出される。扇状に延出された3本の電源接続線71(72)は1つの束に結束される。
また、下面側の口出線34(35)はγ方向側に扇状に広がる方向に延出される。扇状に延出された3本の口出線34(35)は1つの束に結束される。
【0024】
上述の第1の密封端子31と第2の密封端子32は、密閉型圧縮機1の密閉ケース11の上蓋部11aに設けられた端子箱37内に並設される。
【0025】
図5(a)に圧縮機1の密閉ケース11の上蓋部11aの上面図を示し、図5(b)に下面図を示す。
【0026】
図5(a)に示すように、密閉ケース11の上蓋部11aの上面において、吐出管26の中心Pと第1及び第2の密封端子31、32の中点Qを通る直線をYとする。
【0027】
即ち、上面視においては、第1の密封端子31は直線Yに対して右方側に配置され、第2の密封端子32は直線Yの左方側に配置されており、図5(b)に示す下面視においては、第1の密封端子31は直線Yに対して左方側に配置され、第2の密封端子32は直線Yの右方側に配置されている。
【0028】
ここで、第1の密封端子31は、中心点Oからピン52aに向かう方向であるα方向が直線Yと略平行で吐出管26から遠ざかる方向となっており、第2の密封端子32は、中心点Oからピン52cに向かう方向であるγ方向が直線Yに近づく方向となるように配置されている。
即ち、第1の密封端子31の3本のピン52a、52b、52cと第2の密封端子32の3本のピン52a、52b、52cが、吐出管26の中心Oと第1及び第2の密封端子の中点Qを通る直線Yに対して非対称に配置されている。
【0029】
図5の下面図(b)に示すように、第1の密封端子31に接続された3本の口出線34は直線Yから遠ざかる方向に延出され結束されている。また、第2の密封端子32に接続された3本それぞれの口出線35の内、ピン52bに接続された口出線35は直線Yから遠ざかる延出方向に接続され、残り2本の口出線35に結束されている。
【0030】
密閉ケース11の上部に設けられ、第1及び第2の密封端子31、32を取り囲む壁面を有する端子箱37には、吐出管26と反対側に電源接続線71、72を引出すための開口部37aが設けられている。
【0031】
上面側では図5(a)に示すように、第1の密封端子31に接続された3本の電源接続線71の内、ピン52bに接続された電源接続線71は直線Yに近づく方向に延出されており、開口部37aへ向かう延出方向となっている。
また、第2の密封端子32に接続された3本の電源接続線72は全て直線Yに近づく方向に延出されており、その内ピン52a及びピン52bに接続された電源接続線72は開口部37aへ向かう延出方向となっている。
【0032】
上述のように、第1及び第2の密封端子31、32に口出線34、35が接続されることで、極度に湾曲されず、密閉ケース11内で口出線34、35が吐出管26に接触することなく電動機12の固定子12bに巻層されている巻線Laに接続される。
また、第1及び第2の密封端子31、32に電源接続線71、72を接続されることで、電源接続線71、72は極度に湾曲されることなく、端子箱37の開口部37aから集約的に引出される。これにより、開口部37aを大きく開口させる必要がなく、雨水や異物の浸入しにくい端子箱37とすることができる。
【0033】
上述した構成とすることで、同一の形状を有する密封端子を2つ用いた場合でも、電源接続線71、72及び口出線34、35を極度に湾曲させる必要なく密封端子に接続でき、製造時における接続作業を容易にし、口出線34、35に曲げ応力などの負担をかけることがない。
また、接続線が扇状に広がる延出方向となる密封端子を用いることで、接続線を多少湾曲させた場合でも、ピンに接続された接続線がその他のピンに接触することがなく、良好な接続状態とすることができる。
【0034】
ここで、口出線34、35を電動機12の巻線Laと別部材としたが、巻線Laを口出線として用い、接続端子61を介して第1の密封端子31(第2の密封端子32)に接続されても良い。
【0035】
上述のように接続されることで、電動機12の巻線Laには、電源接続線71、72と、第1及び第2の密封端子31,32、さらに口出線34,35を介してインバータ装置から電源電力が供給される。これにより、回転子12a及び回転軸14を介してシリンダ室15内のローラ17が偏心回転される。この偏心回転により、シリンダ室15内の冷媒ガスが圧縮されて吐出孔24a、24bから圧縮冷媒ガスが吐出されるようになっている。
【0036】
図6は、上記した電動機12の回路構成を示すものであり、以下に電流の流れについて説明する。
【0037】
電動機12は供給電力の大きい直流ブラシレスモータで、複数系統、例えば、二系統の三相巻線LaL1,L2を有する。この二系統の三相巻線LaL1,L2の仕様は、ほぼ同一となっている。三相巻線LaL1は星形結線されたU相巻線LaU1、V相巻線LaV1、W相巻線LaW1からなり、三相巻線LaL2は星形結線されたU相巻線LaU2、V相巻線LaV2、W相巻線LaW2からなる。
【0038】
この三相巻線LaL1の相巻線LaU1、V1、W1の非結線端には、口出線34が接続され、接続端子61を介して第1の密封端子31と電気的に接続されている。また、巻線LaL2の相巻線LaU2、V2、W2の非結線端には、口出線35が接続され、接続端子61を介して第2の密封端子32に電気的に接続されている。そして、第1及び第2の密封端子31,32の上面側に接続された電源接続線71、72には図示しないインバータの出力端子が接続されている。
【0039】
上述した第1及び第2の口出線34,35は、図7に示すように直線Yをまたぐことなく二系統の巻線Laそれぞれの立ち上がり部38に接続されている。吐出管26が密閉ケース11の中央に配置される場合、口出線34、35の巻線Laからの立ち上がり部38は、直線Yを基準として吐出管26の中心Pから60°の範囲であるのが好ましい。
【0040】
これにより、口出線34、35が適度な長さを有し、極度に湾曲することなく配置される。これにより、製造時において、上蓋部11aに設けられた第1の密封端子31及び第2の接続端子32へ口出線34、35を接続する接続作業が容易となる。また、上記接続作業の後に上蓋部11aを本体部11bに接合する際に密閉ケース11との擦れや、上蓋部11aをある程度回転させた際の口出線34、35の引っ張りを抑制することができ、上蓋部11aと本体部11bの接合作業が容易となる。
【0041】
ここで、図8に示すように、第1の接続端子31に接続される口出線34の立ち上がり部38は、口出線34が直線Yをまたぐ位置に設けられても良い。
【0042】
この場合、第1の接続端子31に接続される3本の口出線34は直線Yから遠ざかる方向に延出されており、これにより、口出線34が直線Yをまたいでも、吐出管26に接触することがない。
【0043】
以上のような同一形状の密封端子と各接続線の接続構成を有する密閉型圧縮機とすることで、密封端子の種類を単一にでき製造コストを抑えることができる。また、製造時における作業性が良く、接続線に過剰負担をかけない信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
【0044】
上記第1の実施形態において、第1の密封端子31及び第2の密封端子32に接続される接続線の向きをα、β、γ方向で規定したが、β及びγ方向を入れ替えてもよく、この場合、上記した密閉型圧縮機1の接続線の接続構成は直線Yに対して対称となる。
【0045】
また、第1の実施形態において第1の密封端子31の下面側に接続された3本の口出線34は全て直線Yから遠ざかる方向に延出されるように接続されているが、少なくとも、2本の口出線34が直線Yから遠ざかる方向に延出されるように設けられていれば良く、例えば、図9(b)に示すように、ピン52a、52cに接続された口出線34a、34cが直線Yから遠ざかるように設けられても良い。
【0046】
(第2の実施形態)
【0047】
上述した密閉型圧縮機1は空気調和機などの冷凍サイクル装置に用いられる。
図10に本発明の実施形態に係る冷凍サイクル装置を示す。
【0048】
密閉型圧縮機1には冷媒管Rを介して順次、四方弁2、室外熱交換器3、膨張弁4、室内熱交換器5が接続されて空気調和機の冷凍サイクルが構成されている。室外熱交換器3の近傍には室外ファン7が設けられ、室内熱交換器5の近傍には室内ファン8が設けられている。
【0049】
上述した密閉型圧縮機1から吐出される冷媒は、冷房時には、四方弁2を介して実線矢印で示すように室外熱交換器3に供給され、ここで、室外ファン7の回転により送風される外気と熱交換して凝縮される。この凝縮された冷媒は、室外熱交換器3から流出して膨張弁4を介して室内熱交換器5に流され、ここで、室内ファン8の回転により送風される室内空気と熱交換して蒸発し、室内空気を冷却する。室内熱交換器5から流出された冷媒は、密閉型圧縮機1内に吸い込まれる。
【0050】
また、暖房時には、圧縮機1から吐出された冷媒は、四方弁2を介して破線矢印で示すように、室内熱交換器5に供給され、ここで、室内ファン8の回転により送風される室内空気と熱交換して凝縮され、室内空気を加熱する。この凝縮された冷媒は室内熱交換器5から流出して膨張弁4を介して室外熱交換器3に流され、ここで、室外ファン7の回転により送風される室外空気と熱交換して蒸発する。この蒸発した冷媒は、室外熱交換器3から流出されて密閉型圧縮機1内に吸い込まれる。以後、順次同様に冷媒が流されて冷凍サイクルの運転が継続される。
【0051】
上述のように第1の実施形態で説明した密閉型圧縮機1を冷凍サイクル装置に組み込むことで製造コストが低く、信頼性の高い冷凍サイクル装置を提供することができる。
【0052】
なお、この発明は、上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上述した実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、上述した実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせても良い。
【符号の説明】
【0053】
1…密閉型圧縮機、2…四方弁、11…密閉ケース、12…電動機、13…圧縮機構部、26…吐出管、31…第1の密封端子、32…第2の密封端子、34、35…口出線、37…端子箱、51…本体部、52a、52b、52c…ピン、53…タブ、61…接続端子、61a…端子板、61b…係止部、61c…圧着部、62…接続線、71、72…電源接続線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10