特許第5702842号(P5702842)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5702842
(24)【登録日】2015年2月27日
(45)【発行日】2015年4月15日
(54)【発明の名称】物品排出装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 9/00 20060101AFI20150326BHJP
   G07F 11/00 20060101ALI20150326BHJP
   A63F 11/00 20060101ALI20150326BHJP
   A63F 13/95 20140101ALI20150326BHJP
   A63F 13/24 20140101ALI20150326BHJP
【FI】
   A63F9/00 512B
   G07F11/00 B
   A63F9/00 513
   A63F11/00 E
   A63F13/95 Z
   A63F13/24
【請求項の数】9
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2013-211476(P2013-211476)
(22)【出願日】2013年10月8日
【審査請求日】2013年10月8日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(72)【発明者】
【氏名】近藤 創
(72)【発明者】
【氏名】松野 勝太郎
(72)【発明者】
【氏名】藤田 寛之
(72)【発明者】
【氏名】川村 元治
【審査官】 宇佐田 健二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−153675(JP,A)
【文献】 特開2006−000409(JP,A)
【文献】 特開2008−149011(JP,A)
【文献】 特開2009−160012(JP,A)
【文献】 特開2008−079664(JP,A)
【文献】 特開2008−173391(JP,A)
【文献】 特開2006−122670(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04, 9/00, 9/24
A63F 11/00,13/00−13/98
G07F 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1データと第2データとを保持する保持体の該第1データを読み取る第1読取部と、
前記第2データを読み取る第2読取部と、
物品を収納可能な物品排出部と、
を備え、
前記第1読取部で読み取った一つ以上の前記保持体の第1データを用いて第1のゲームを実行し、ゲーム結果に基づいて前記物品排出部から前記物品を排出可能とし、
前記第2読取部で読み取った前記保持体の第2データを用いて第2のゲームを実行可能とする物品排出装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記物品排出部は、排出操作部と、該排出操作部をロックするロック部とを有し、
ゲーム結果に基づいて前記ロック部による前記排出操作部のロックを解除する物品排出装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2において、
前記物品は、前記第1データを保持する保持体である物品排出装置。
【請求項4】
請求項1又は請求項2において、
前記保持体を販売可能な物品販売装置をさらに備える物品排出装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一項において、
前記第1のゲームは抽選である物品排出装置。
【請求項6】
請求項5において、
前記抽選は、前記第1読取部で読み取った前記保持体の第1データの数に応じて抽選回数が変動し、また前記第1読取部で読み取った前記保持体の第1データの組み合わせに応じて抽選確率が変動する物品排出装置。
【請求項7】
請求項6において、
前記抽選回数の決定に用いられる前記保持体の第1データと、前記抽選確率の決定に用いられる前記保持体の第1データとは、互いに独立である物品排出装置。
【請求項8】
請求項において、
前記保持体の前記第1データと前記第2データとは互いに異なる形態で前記保持体に保持されているものであり、
前記第1読取部は前記第2データを読み取り不能であり、また前記第2読取部は前記第1データを読み取り不能である物品排出装置。
【請求項9】
請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の物品排出装置に用いられる前記保持体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品排出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
カプセル入りの玩具等の物品を販売するカプセル販売機が知られている。そして、販売されるカプセル入りの物品を用いてゲームを行うことができる什器も知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
特許文献1に記載された什器は、カプセル入りの物品を販売するカプセルベンダーと、カプセルベンダーで販売される物品を用いてゲームを行うことができるゲーム機とを備える。物品にはデータが記憶されたメモリが設けられており、ゲーム機は、物品のメモリに記憶されたデータを読み取って所定のゲームを実行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−153675号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された什器によれば、販売される物品を用いてゲームを行うことが可能であるが、単にゲームを行うだけであり、遊戯性に欠けるものであった。本発明は、什器の遊戯性をさらに高めることを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る物品排出装置は、第1データと第2データとを保持する保持体の該第1データを読み取る第1読取部と、前記第2データを読み取る第2読取部と、物品を収納可能な物品排出部と、を備え、前記第1読取部で読み取った一つ以上の前記保持体の第1データを用いて第1のゲームを実行し、ゲーム結果に基づいて前記物品排出部から前記物品を排出可能とし、前記第2読取部で読み取った前記保持体の第2データを用いて第2のゲームを実行可能とする。
【0007】
また、本発明に係る物品排出装置において、前記物品排出部は、排出操作部と、該排出操作部をロックするロック部とを有し、ゲーム結果に基づいて前記ロック部による前記排出操作部のロックを解除するようにしてもよい。
【0008】
また、本発明に係る物品排出装置において、前記物品は、前記第1データを保持する保持体としてもよい。
【0009】
また、本発明に係る物品排出装置において、前記保持体を販売可能な物品販売装置をさらに備えてもよい。
【0010】
また、本発明に係る物品排出装置において、前記第1のゲームは抽選であってもよい。
【0011】
また、本発明に係る物品排出装置において、前記抽選は、前記第1読取部で読み取った前記保持体の第1データの数に応じて抽選回数が変動し、且つ前記第1読取部で読み取った前記保持体の第1データの組み合わせに応じて抽選確率が変動してもよい。
【0012】
また、本発明に係る物品排出装置において、前記抽選回数の決定に用いられる前記保持体の第1データと、前記抽選確率の決定に用いられる前記保持体の第1データとは、互いに独立であってもよい。
【0013】
また、本発明に係る物品排出装置において、前記保持体は第2データを保持したものであり、前記保持体の前記第2データを読み取る第2読取部をさらに備え、前記第2読取部で読み取った前記保持体の第2データを用いて第2のゲームを実行してもよい。
【0014】
また、本発明に係る物品排出装置において、前記保持体の前記第1データと前記第2データとは互いに異なる形態で前記保持体に保持されているものであり、前記第1読取部は前記第2データを読み取り不能とし、また前記第2読取部は前記第1データを読み取り不能としてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、物品排出装置の遊戯性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施形態を説明するための、物品排出装置の一例の外観を示す図である。
図2図1の物品排出装置に用いられる物品の一例の外観を示す図である。
図3図1の物品排出装置の第1読取部の構成を示す図である。
図4図1の物品排出装置の第2読取部の構成を示す図である。
図5図1の物品排出装置の機能ブロックを示す図である。
図6図1の物品排出装置に第1のゲームのフローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は本発明の実施形態を説明するための物品排出装置の一例の外観を示し、図2図1の物品排出装置に用いられる物品の一例の外観を示す。
【0018】
物品排出装置1は、物品2を用いて所定のゲームを行うことができるように構成されており、物品2は物品排出装置1によるゲームの実行に必要なデータを保持する保持体である。
【0019】
物品2は、第1データ及び第2データを含んでおり、第1データは、物品2に固有の識別情報を含んで構成され、物品2毎に異なるものとされている。一方、第2データは物品2の種別毎に異なるものとされている。
【0020】
物品2は基材10を備え、基材10には、第1データを保持する第1データ部11と、第2データを保持する第2データ部12とが設けられている。なお、図示の例では、基材10は略円形の板状の硬質な部材とされているが、その形状や材質は特に制限されるものではない。
【0021】
第1データ部11には、例えば白や黒といった濃淡二色の複数のマークが2次元状に配列されてなるラベル13が貼付されている。マークの色彩の濃淡に応じて「1」又は「0」の二値のデータがマークの各々に付与され、マークの配列によってディジタルコードが形成される。このディジタルコードには第1データが保持されている。
【0022】
また、第2データ部12には、2次元状に配列された複数の単位データ領域14に所定の高さを有する凸状のマーク15が選択的に形成されている。マーク15の有無に応じて「1」又は「0」の二値のデータが単位データ領域14の各々に付与され、単位データ領域14の配列によってディジタルコードが形成される。このディジタルコードには第2データが保持されている。
【0023】
なお、第1データ部11では濃淡のパターンにより第1データが保持され、また第2データ部12では凹凸のパターンにより第2データが保持されているが、第1データ及び第2データの保持形態は上記の形態に限られるものではない。例えば反射率や磁化のパターンによってデータを保持するようにしてもよい。物品2における第1データ及び第2データの保持形態は互いに異なる形態とされていることが好ましい。また、本実施形態においては、第1データは物品2毎に異なるものであるのに対し、第2データは物品2の種別毎に異なるものであるため、第1データの保持形態は、第2データの保持形態よりも、表現できるディジタルコードの数が多い保持形態が選ばれる。
【0024】
物品排出装置1は、遊戯者の操作入力を受け付ける操作部20と、ゲームの演出を表示する表示部21と、ゲーム結果に応じて景品等の物品を排出可能な物品排出部22とを備えており、図示の例では、物品2を販売可能な物品販売装置23をさらに備えている。
【0025】
物品排出部22は、カプセル入りの景品等の物品を収納可能な収納部30と、収納部30に収納された物品を一つずつ排出可能な図示しない機構部を内蔵した本体部31とを有し、本体部31には、機構部を動作させて物品を排出させるための操作部32と、物品の排出口33とが設けられている。
【0026】
物品排出部22の操作部32は、常時は動作ロックされており、物品排出装置1で実行されるゲーム結果に応じて動作ロックが解除されるように構成されている。
【0027】
本例では、物品排出部22からの物品の排出が操作部32に対する操作によってなされるように構成されている。それにより、物品に対する遊戯者の期待感を高め、物品排出装置1の遊戯性を高めることができる。
【0028】
また、本例において、物品排出部22から排出される物品は、物品2と同様な第1データ及び第2データを含む保持体であってもよい。ゲーム結果に応じて物品排出装置1から排出される物品を、物品排出装置1で実行されるゲームに用いることができる物品2と同様な物品とすることにより、物品排出部22から排出される物品に対する遊戯者の期待感を高め、物品排出装置1の遊戯性を高めることができる。
【0029】
物品販売装置23は、カプセル入りの景品等の物品2を収納可能な収納部40と、収納部40に収納された物品2を一つずつ排出する図示しない機構部を内蔵した本体部41とを有し、本体部41には、機構部を動作させて物品2を排出させるための操作部42と、物品2の排出口43と、貨幣投入口44とが設けられている。
【0030】
物品販売装置23の操作部42は、常時は動作ロックされており、貨幣投入口44に所定の貨幣が投入されることによって動作ロックが解除されるように構成されている。
【0031】
物品販売装置23を併設して物品2を販売することにより、物品排出装置1の利便性を高めることができる。
【0032】
操作部20は、物品2の第1データを読み取る第1読取部50と、物品2の第2データを読み取る第2読取部51と、表示部21に表示されるゲーム画面においてメニューの選択や決定を行うための各種の操作ボタン52とが設けられている。
【0033】
図3は第1読取部50の構成を示し、図4は第2読取部51の構成を示す。
【0034】
第1読取部50は、撮像装置53を含んで構成され、物品2の第1データ部11に貼付されたラベル13を撮像する。撮像装置53によって取得されたラベル13の画像データから、濃淡のパターンによって形成された第1データ部11のディジタルコードが認識され、このディジタルコードに保持された第1データが読み取られる。
【0035】
第2読取部51は、一列に配列された複数の自動復帰型のスイッチ54を含んで構成され、物品2の第2読取部51への挿入に伴って物品2の第2データ部12に形成された凸状のマーク15がスイッチ54の上を通過すると、スイッチ54はマーク15によって押下される。そして、スイッチ54は、押下された際にHighレベルの信号を出力し、浮上した状態ではLowレベルの信号を出力する。スイッチ54の群から出力されるHighレベル又はLowレベルの信号列に基づいて、凹凸のパターンによって形成された第2データ部12のディジタルコードが認識され、このディジタルコードに保持された第2データが読み取られる。
【0036】
なお、第1読取部50及び第2読取部51は、物品2における第1データ及び第2データの保持形態に応じて、対応するデータの読み取りが可能であるように適宜構成される。ここで、上述のとおり、物品2の第1データ及び第2データは互いに異なる形態で物品2に保持されていることが好ましい。それによれば、第1読取部50では第2データが読み取り不能となり、また第2読取部51では第1データが読み取り不能となり、データの混同、及び各データに対応する読取部の混同を防止することができる。
【0037】
図5は什器1の機能ブロックを示す。
【0038】
物品排出装置1は、上述したとおり、操作部20と、表示部21と、物品排出部22とを備え、操作部20には、第1読取部50及び第2読取部51が設けられており、物品排出部22には、操作部32を動作ロックするロック部34が設けられている。そして、物品排出装置1は、記憶部24と、制御部25とをさらに備えている。
【0039】
記憶部24は、例えばROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの記憶媒体を含み、制御部25が実行するプログラム等を記憶している。
【0040】
制御部25は、例えばマイクロプロセッサなどの処理装置を含み、記憶部24に記憶されたプログラムに従って動作し、物品排出装置1の各部の動作を統括する。
【0041】
制御部25は、物品2のラベル13を撮像する第1読取部50の撮像装置53から出力された画像データに基づいて、濃淡のパターンによって形成された物品2の第1データ部11のディジタルコードを認識し、このディジタルコードに保持された物品2の第1データを取得する。そして、制御部25は、取得した第1データを用いて第1のゲームを実行する。
【0042】
本例では、第1のゲームとして抽選が実行される。抽選の詳細は後述する。そして、制御部25は、抽選に当たった場合に物品排出部22のロック部34の動作ロックを解除する。ロック部34の動作ロックが解除された後、操作部32に対する操作によって物品排出部22から物品が排出される。
【0043】
なお、第1のゲームとしての抽選に用いられる物品2の第1データは、上記のとおり物品2毎に付与された固有の識別情報を含んでおり、制御部25は、抽選に用いられた第1データの識別情報を記憶部24に記憶させる。そして、制御部25は、抽選の実行に際して取得された第1データの識別情報が記憶部24に記憶されているか否かを記憶部24に照合し、その第1データによる抽選の可否を判定する。それにより、同一の物品排出装置1において、一つの物品2で複数回の抽選が行われることを防止することができる。なお、店舗等で複数の物品排出装置1を設置する場合など、一度に複数の物品排出装置1を用いる場合、それぞれの物品排出装置1を通信ネットワーク等で接続してもよい。複数の物品排出装置1を通信ネットワーク等で接続し、サーバ等の情報管理装置上で複数の物品排出装置1で読み取られた第1データの履歴を一括管理することにより、一つの第1データが複数の物品排出装置1間で一度しか利用できないようにすることができる。それにより、複数の物品排出装置1において、一つの物品2で複数回の抽選が行われることを防止することが可能である。また、複数の物品排出装置1を通信ネットワーク等で接続することにより、複数の物品排出装置1間でリアルタイムの対戦ゲーム等を行うことも可能であり、より興趣性を高めることができる。また、物品排出装置1を通信ネットワーク等でサーバ等の情報管理装置に接続することにより、物品排出装置1のゲーム内容、あるいは第1データや第2データの識別情報に対する演出内容等の情報の更新が容易であり、物品排出装置1の利便性・興趣性を高めることができる。
【0044】
また、制御部25は、物品2のマーク15を検出する第2読取部51のスイッチ54の群から出力された信号列に基づいて、凹凸パターンによって形成された物品2の第2データ部12のディジタルコードを認識し、このディジタルコードに保持された物品2の第2データを取得する。制御部25は、取得した第2データを用いて第2のゲームを実行する。
【0045】
第2のゲームとしては、物品2の第2データが物品2の種別毎のデータであることから、物品2の種別毎の映像や音声を用いたコンテンツの再生を例示することができる。なお、複数の物品排出装置を用いる場合、第1データの場合と同様に複数の物品排出装置を通信ネットワーク等で接続し、第2データの読取り履歴を一括管理してもよい。
【0046】
このように、物品2に複数のデータを保持させ、これらのデータを用いて物品排出装置1で複数のゲームを行うことができるようにすることにより、物品排出装置1の遊戯性を高めることができる。
【0047】
図6は第1のゲームのフローを示す。
【0048】
物品排出装置1によって実行される第1のゲームとしての抽選は、第1読取部50で読み取った物品2の第1データの数に応じて抽選回数が変動し、また第1読取部50で読み取った物品2の第1データの組み合わせに応じて抽選確率が変動するように構成されている。
【0049】
制御部25は、第1のゲーム及び第2のゲームのいずれかの選択を促すメニューを表示部21に表示させ、第1のゲームを選択する遊戯者の操作入力を受け付けると第1のゲームを実行する(ステップS1)。
【0050】
まず、制御部25は抽選回数を決定する処理を実行する。
【0051】
制御部25は、表示部21への画像表示等の適宜な手段で物品2の第1読取部50への装填を促し、遊戯者によって第1読取部50に装填された物品2の第1データを取得する(スッテプS2)。ここで、複数個の物品2について、それらの第1データの取得が可能であり、その場合には、複数個の物品2が第1読取部50に順次装填され、制御部25は、都度、第1データを取得する。
【0052】
制御部25は、取得した第1データの識別情報が記憶部24に記憶されているか否かを記憶部24に照合し(スッテプS3)、取得した第1データによる抽選の可否を判定する(スッテプS4)。
【0053】
取得した第1データの識別情報が記憶部24に記憶されていない場合に、制御部25は、その第1データの識別情報による抽選を可と判定し、その第1データの識別情報を記憶部24に記憶させる(スッテプS5)。
【0054】
一方、取得した第1データの識別情報が記憶部24に記憶されている場合に、制御部25は、その第1データの識別情報による抽選を不可と判定し、その第1データを破棄する(スッテプS6)。
【0055】
制御部25は、第1データの読み取りを終了する遊戯者の操作入力を受け付けると(ステップS7)、取得した第1データの数に応じて抽選回数を決定する(ステップS8)。
【0056】
次に、制御部25は抽選確率を決定する処理を実行する。
【0057】
制御部25は、表示部21への画像表示等の適宜な手段で物品2の第1読取部50への装填を促し、遊戯者によって第1読取部50に装填された物品2の第1データを取得する(スッテプS9)。ここでも、複数個の物品2について、それらの第1データの取得が可能であり、その場合には、複数個の物品2が第1読取部50に順次装填され、制御部25は、都度、第1データを取得する。
【0058】
制御部25は、第1データの読み取りを終了する遊戯者の操作入力を受け付けると(ステップS10)、取得した第1データの組み合わせに応じて抽選確率を決定する(ステップS11)。
【0059】
このように、抽選回数の決定に用いられる物品2の第1データと、抽選確率の決定に用いられる物品2の第1データとを互いに独立とすることで、抽選確率の決定に用いることのできる物品2の自由度を高め、第1データ(物品2)の組み合わせを検討する楽しみを遊戯者に与えることができ、物品排出装置1の遊戯性を高めることができる。
【0060】
抽選回数及び抽選確率の決定が済むと、制御部25は、決定した抽選回数及び抽選確率に従って抽選を実行する(ステップS12)。
【0061】
そして、一連の抽選で全て落選の場合には、制御部25は、落選の場合の演出処理を実行する(スッテプS13)。演出処理としては、例えば映像や音声を用いたコンテンツの再生を例示することができる。
【0062】
一方、一連の抽選で一回でも当選した場合に、制御部25は、当選の場合の演出処理を実行し(スッテプS14)、物品排出部22のロック部34の動作ロックを解除する(ステップS15)。
【0063】
ロック部34の動作ロックが解除された後、操作部32に対する操作によって物品排出部22から物品が排出される。
【0064】
このように、第1読取部50で読み取った一つ以上の物品2の第1データを用いて第1のゲームを実行し、ゲーム結果に基づいて物品排出部22から物品を排出可能とすることにより、物品排出装置1の遊戯性を高めることができる。
【符号の説明】
【0065】
1 物品排出装置
2 物品
11 第1データ部
12 第2データ部
20 操作部
21 表示部
22 物品排出部
23 物品販売装置
24 記憶部
25 制御部
34 ロック部
50 第1読取部
51 第2読取部
【要約】
【課題】物品排出装置の遊戯性を高める。
【解決手段】物品排出装置1は、第1データを保持した物品2の該第1データを読み取る第1読取部50と、物品(景品)を収納した物品排出部22と、を備え、前記第1読取部50で読み取った一つ以上の前記物品2の第1データを用いて第1のゲームを実行し、ゲーム結果に基づいて前記物品排出部22から前記物品を排出することができる。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6