(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5703193
(24)【登録日】2015年2月27日
(45)【発行日】2015年4月15日
(54)【発明の名称】排気系部品への遮熱カバー取り付け構造
(51)【国際特許分類】
F01N 13/14 20100101AFI20150326BHJP
F01N 13/18 20100101ALI20150326BHJP
F16F 15/04 20060101ALI20150326BHJP
F16F 15/06 20060101ALI20150326BHJP
F16F 1/362 20060101ALI20150326BHJP
B60K 13/04 20060101ALI20150326BHJP
【FI】
F01N13/14
F01N13/18
F16F15/04 A
F16F15/06 A
F16F1/362
B60K13/04 A
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2011-243820(P2011-243820)
(22)【出願日】2011年11月7日
(65)【公開番号】特開2013-100739(P2013-100739A)
(43)【公開日】2013年5月23日
【審査請求日】2014年3月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000138521
【氏名又は名称】株式会社ユタカ技研
(74)【代理人】
【識別番号】100071870
【弁理士】
【氏名又は名称】落合 健
(74)【代理人】
【識別番号】100097618
【弁理士】
【氏名又は名称】仁木 一明
(74)【代理人】
【識別番号】100152227
【弁理士】
【氏名又は名称】▲ぬで▼島 愼二
(72)【発明者】
【氏名】赤羽 学
【審査官】
谷川 啓亮
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−245076(JP,A)
【文献】
実開昭49−098613(JP,U)
【文献】
実開昭59−003039(JP,U)
【文献】
実開昭59−166047(JP,U)
【文献】
実開昭54−115478(JP,U)
【文献】
発明協会公開技報公技番号99−005340
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01N 13/00 − 99/00
F16F 1/00 − 6/00
F16F 15/00 − 15/36
B60K 13/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
排気系部品(C)に設けられるカバー取り付け部(4)と、排気系部品(C)を覆う遮熱カバー(3)に設けられる取り付け孔(11)と、この取り付け孔(11)を非接触の状態で貫通するカラー(12)と、このカラー(12)の両端に形成される一対の鍔部(15,18)と、前記一対の鍔部(15,18)の少なくとも一方と前記遮熱カバー(3)との間に介装されて前記カラー(12)の外周面に嵌合する耐熱性のクッションリング(13)と、前記カラー(12)を前記カバー取り付け部(4)に固着する固着部材(19,119)とよりなる、排気系部品への遮熱カバー取り付け構造において、
前記クッションリング(13)を平板状に形成する一方、前記遮熱カバー(3)に、前記取り付け孔(11)の周縁から屈曲して前記遮熱カバー(3)の一側面側に突出するとともに前記クッションリング(13)の端面に食い込んで前記クッションリング(13)及び遮熱カバー(3)の相対移動を規制する環状の係止突起(14)を形成したことを特徴とする、排気系部品への遮熱カバー取り付け構造。
【請求項2】
請求項1記載の排気系部品への遮熱カバー取り付け構造において、
前記一対の鍔部(15,18)と前記遮熱カバー(3)との各間に、平板状に形成した同一の一対のクッションリング(13,13)を介装し、その一方のクッションリング(13)に前記係止突起(14)を食い込ませたことを特徴とする、排気系部品への遮熱カバー取り付け構造。
【請求項3】
請求項1又は2記載の排気系部品への遮熱カバー取り付け構造において、
前記取り付け孔(11)を貫通する前記カラー(12)の一端に一方の前記鍔部としてのフランジ(15)を一端に形成し、前記カラー(12)に前記クッションリング(13)を嵌挿した後、前記カラー(12)の他端に他方の前記鍔部としての環状のフランジ板(18)をかしめ結合することにより、前記クッションリング(13)を圧縮しながら、このクッションリング(13)に前記係止突起(14)を食い込ませてクッションリング組立体(10)を構成したことを特徴とする、排気系部品への遮熱カバー取り付け構造。
【請求項4】
請求項1ないし3の何れかに記載の排気系部品への遮熱カバー取り付け構造において、
前記環状の係止突起(14)は、前記取り付け孔(11)のピアシング加工後、又はその加工と同時に行うバーリング加工によって形成されることを特徴とする、排気系部品への遮熱カバー取り付け構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の高温となる排気系部品の熱害を防ぐべく、その排気系部品を覆う遮熱カバーを排気系部品に取り付ける構造に関し、特に、排気系部品に設けられるカバー取り付け部と、排気系部品を覆う遮熱カバーに設けられる取り付け孔と、この取り付け孔を非接触の状態で貫通するカラーと、このカラーの両端に形成される一対の鍔部と、前記一対の鍔部の少なくとも一方と前記遮熱カバーとの間に介装されて前記カラーの外周面に嵌合する耐熱性のクッションリングと、前記カラーを前記カバー取り付け部に固着する固着部材とよりなる、排気系部品への遮熱カバー取り付け構造の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
かゝる排気系部品への遮熱カバー取り付け構造は、下記特許文献1に開示されているように既に知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−329192号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
かゝる排気系部品への遮熱カバー取り付け構造では、クッションリングの外周面を大径部及び小径部よりなる段付きに形成し、その小径部に遮熱カバーの取り付け孔を嵌合することにより、遮熱カバー及びクッションリングの相対移動を規制して、遮熱カバーとカラーとの接触を回避すると共に、クッションリングの弾性により遮熱カバーの振動を吸収し、その振動騒音の発生を防ぐようにしている。
【0005】
しかしながら、上記のような段付きのクッションリングは、平板状のクッションリングに比してコストが高くつくため、その影響により、取り付け構造全体のコストの低減が困難になっている。また段付きのクッションリングを使用した構造では、組立時、小径部に遮熱カバーの取り付け孔を嵌合させる必要から、クッションリングの向きを規定しなければならず、したがって誤組立を警戒しなければならず、組立性が良好とは言えない。
【0006】
本発明は、かゝる事情に鑑みてなされたもので、安価な平板状のクッションリングを使用しながら、遮熱カバー及びクッションリングの相対移動を規制できて、遮熱カバーとカラーとの接触を回避すると共に、クッションリングの弾性により遮熱カバーの振動を吸収し、その振動騒音の発生を防ぐことができるようにした、前記排気系部品への遮熱カバー取り付け構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、排気系部品に設けられるカバー取り付け部と、排気系部品を覆う遮熱カバーに設けられる取り付け孔と、この取り付け孔を非接触の状態で貫通するカラーと、このカラーの両端に形成される一対の鍔部と、前記一対の鍔部の少なくとも一方と前記遮熱カバーとの間に介装されて前記カラーの外周面に嵌合する耐熱性のクッションリングと、前記カラーを前記カバー取り付け部に固着する固着部材とよりなる、排気系部品への遮熱カバー取り付け構造において、前記クッションリングを平板状に形成する一方、前記遮熱カバーに、
前記取り付け孔の周縁から屈曲して前記遮熱カバーの一側面側に突出するとともに前記クッションリングの端面に食い込んで前記クッションリング及び遮熱カバーの相対移動を規制する
環状の係止突起を形成したことを第1の特徴とする。
【0008】
尚、前記排気系部品は、後述する本発明の実施形態中の触媒コンバータCであり、また前記カバー取り付け部は、同実施形態中のカバーステー4に対応し、また前記一対の鍔部は、同実施形態中のフランジ15及びフランジ板18に対応する。
【0009】
また本発明は、第1の特徴に加えて、前記一対の鍔部と前記遮熱カバーとの各間に、平板状に形成した同一の一対のクッションリングを介装し、その一方のクッションリングに前記係止突起を食い込ませたことを第2の特徴とする。
【0010】
さらに本発明は、第1又は第2の特徴に加えて、前記取り付け孔を貫通する前記カラーの一端に一方の前記鍔部としてのフランジを一端に形成し、前記カラーに前記クッションリングを嵌挿した後、前記カラーの他端に他方の前記鍔部としての環状のフランジ板をかしめ結合することにより、前記クッションリングを圧縮しながら、このクッションリングに前記係止突起を食い込ませてクッションリング組立体を構成したことを第3の特徴とする。
【0011】
さらにまた本発明は、第1ないし第3の特徴の何れかに加えて、前記環状の係止突起は、前記取り付け孔のピアシング加工後、又はその加工と同時に行うバーリング加工によって形成されることを第4の特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の第1の特徴によれば、遮熱カバーに、
取り付け孔の周縁から屈曲して遮熱カバーの一側面側に突出するとともにクッションリングの端面に食い込んでクッションリング及び遮熱カバーの相対移動を規制する
環状の係止突起を形成したので、振動中でも、この係止突起により遮熱カバーの取り付け孔とクッションリングとの相対移動が規制されることになり、取り付け孔の内周面とカラーとの接触を防ぐことができ、したがってその接触による熱伝導及び振動伝達を回避することができる。しかもクッションリングは、安価な平板状のもので足りるので、遮熱カバー取り付け構造のコスト低減を図ることができる。さらに係止突起は、クッションリングの両端面の何れに食い込ませてもよいから、組立時、クッションリングの向きを考慮する必要がなく、誤組立の心配を解消し、組立性の向上に寄与し得る。
【0013】
本発明の第2の特徴によれば、一対の鍔部と遮熱カバーとの各間に、平板状に形成した同一の一対のクッションリングを介装し、その一方のクッションリングに前記係止突起を食い込ませたので、遮熱カバーは、係止突起を一方のクッションリングに食い込ませながら一対のクッションリングにより弾性的に支持されることになり、排気系部品から遮熱カバーへの熱伝導及び振動伝達を効果的に防ぐことができる。
【0014】
しかも一対のクッションリングとして、平板状で同一のものが使用されるので、両クッションリング共安価であり、遮熱カバー取り付け構造のコストの低減を図ることができ
ると共に、同一の一対のクッションリングは、互換性を有することから、誤組立の心配が無用となり、組立性の向上にも寄与し得る。
【0015】
本発明の第3の特徴によれば、遮熱カバーには、これを排気系部品に取り付ける前にクッションリング組立体を構成することができるので、その組立体のカラーを固着部材により排気系部品のカバー取り付け部に固着することにより、遮熱カバーを排気系部品に容易、迅速に取り付けることができ、遮熱カバーの取り付け作業の能率向上を図ることができる。
【0016】
本発明の第4の特徴によれば、環状の係止突起を、取り付け孔のピアシング加工後、又はその加工と同時に行うバーリング加工によって形成できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の第1実施形態を示すもので、遮熱カバーを取り付けた排気浄化用の触媒コンバータの側面図。
【
図3】前記遮熱カバーに形成される係止突起の
実施形態および参考形態を示す斜視図。
【
図4】本発明の第2実施形態を示す、
図2との対応図。
【
図5】本発明の第3実施形態を示す、
図2との対応図。
【
図6】本発明の第4実施形態を示す、
図5との対応図。
【
図7】本発明の第5実施形態を示す、
図2との対応図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施の形態を添付図面に基づいて以下に説明する。
【0019】
先ず、
図1〜
図3に示す本発明の第1実施形態
および参考形態の説明より始める。
図1において、符号Cは自動車用内燃機関の排気浄化用の触媒コンバータであり、内燃機関と車体のダッシュボードとの間に長手方向を鉛直方向に向けて配置され、その上方の上流端には、内燃機関の排気マニフォルドの下流端が接合される入口フランジ1が、下方の下流端には、排気管が接続される出口フランジ2がそれぞれ形成される。したがって、この触媒コンバータCは内燃機関の排気系の一構成部品であり、この触媒コンバータCには、入口フランジ1及び出口フランジ2間において、触媒コンバータCの、隣接部材、例えば前記ダッシュボードに対面する側面を覆う遮熱カバー3が次のように取り付けられる。
【0020】
図1及び
図2に示すように、触媒コンバータCの外面の複数箇所にカバーステー4が溶接等により固着され、各カバーステー4は、透孔5と、その下面に配置されるウェルディングナット6とを備えている。
【0021】
一方、遮熱カバー3には、カバーステー4の透孔5との対応箇所にクッションリング組立体10が設けられる。このクッションリング組立体10は、遮熱カバー3に設けられる取り付け孔11を、非接触の状態で、即ち取り付け孔11の内周面との間に隙間をあけて貫通するカラー12と、このカラー12の外周面に嵌合して遮熱カバー3の上下両面に対向する一対の耐熱性のクッションリング13,13とよりなっている。
【0022】
一対のクッションリング13,13は、スチールウールのような耐熱且つ弾性を有する材料で平板状に成形された同一部品である。
【0023】
遮熱カバー3には、取り付け孔11の内周縁
から屈曲して遮熱カバー3の一側面側、本実施形態では遮熱カバー3の上面側へ突出し
、上方のクッションリング13に食い込み得る環状の係止突起14(
図3(A)参照)が一体に形成される。この環状の係止突起は、例えば取り付け孔11のピアシング加工後、又はその加工と同時に行うバーリング加工により形成される。
【0024】
尚、
図3(B)は、上記係止突起14
を取り付け孔11の内周縁に沿って環状に配列される複数の係止突起14,14…と
した参考形態を示す。
【0025】
前記カラー12は、その一端に下方のクッションリング13を支承するフランジ15が一体に形成され、他端には環状段部16を介して小径の短軸17が形成されており、この短軸17に環状のフランジ板18が嵌合され、短軸17の先端に形成されるかしめ部17aと環状段部16との間でフランジ板18は挟持、固定される。その際、遮熱カバー3を挟んで対向する一対のクッションリング13,13は、フランジ15及びフランジ板18により挟圧され、前記係止突起14が上方のクッションリング13に食い込むことになる。こうしてクッションリング組立体10が構成される。
【0026】
このクッションリング組立体10は、フランジ15を下向きにして前記カバーステー4の上面に重ねられ、カラー12の中空部に挿通される締結ボルト19が前記ウェルディングナット6に螺合、緊締される。こうして遮熱カバー3は触媒コンバータCに取り付けられる。
【0027】
次に、この第1実施形態の作用について説明する。
【0028】
内燃機関の排気系、特にその一部品である触媒コンバータCは、内燃機関の運転中、排ガスを浄化し、その浄化反応熱により高温となるが、この触媒コンバータCの、自動車のダッシュボード等の隣接部材に対向する側面は、遮熱カバー3により間隔をあけて覆われるので、遮熱カバー3は、触媒コンバータCの輻射熱を遮り、隣接部材への熱害を防ぐことができる。
【0029】
ところで、遮熱カバー3は、その取り付け孔11を非接触の状態で貫通して触媒コンバータCのカバーステー4に締結されるカラー12に、上下一対のクッションリング13,13を介して弾性的に支持されるので、触媒コンバータCから遮熱カバー3への熱伝導は、一対のクッションリング13,13により遮断されることになり、その熱伝導による遮熱カバー3の過熱を防ぐことができる。また内燃機関の振動に伴なう触媒コンバータC及び遮熱カバー3の相対振動は、クッションリング13,13により吸収されることになり、遮熱カバー3の振動騒音の発生を防ぐことができる。
【0030】
特に、遮熱カバー3は、取り付け孔11の内周縁より上面側へ突出する環状の係止突起14を有し、これを上方のクッションリング13に食い込ませているから、振動中でも、この係止突起14により遮熱カバー3の取り付け孔11と上方のクッションリング13との相対移動が規制されることになり、取り付け孔11の内周面とカラー12との接触を防ぐことができ、したがってその接触による熱伝導及び振動伝達を回避することができる。
【0031】
また遮熱カバー3には、これを触媒コンバータCに取り付ける前に、遮熱カバー3の上下両面に重ねられる一対のクッションリング13,13と、下方のクッションリング13を支承するフランジ15を下端に有するカラー12と、上方のクッションリング13を押圧してその下面に遮熱カバー3の係止突起14を食い込ませて、カラー12の上端にかしめ結合されるフランジ板18とよりなるクッションリング組立体10を予め組み付けておくので、その組立体10のカラー12を締結ボルト19で触媒コンバータCのカバーステー4に締結することにより、遮熱カバー3を触媒コンバータCに容易、迅速に取り付けることができ、遮熱カバー3の取り付け作業の能率向上を図ることができる。
【0032】
しかも一対のクッションリング13,13として、平板状で同一のものが使用されるので、安価なクッションリングの使用が可能となって、コストの低減を図ることができる。その上、係止突起は、クッションリング13の両端面の何れに食い込ませてもよいから、組立時、クッションリング13の向きを考慮する必要がなく、また同一の一対のクッションリング13,13は、互換性を有することから、誤組立の心配を解消し、組立性の向上に寄与し得る。
【0033】
さらに、環状の係止突起14は、取り付け孔のピアシング加工後、又はその加工と同時に行うバーリング加工によって形成できる。
【0034】
図4は本発明の第2実施形態を示すもので、この第2実施形態では、
取り付け孔11の内周縁から屈曲して遮熱カバー3の下面側に下向きに突出する係止突起14が形成され、これが下方のクッションリング13の上面に食い込ませてある点で前実施形態と相違するだけであり、その他の構成及び作用効果は前実施形態と変わりがないので、
図4中、前実施形態と対応する部分には同一の参照符号を付して、重複する説明を省略する。
【0035】
図5は本発明の第3実施形態を示すもので、この第3実施形態では、係止突起14を食い込ませた上方のクッションリング13を残して、下方のクッションリング13を省略し、カラー12のフランジ15で遮熱カバー3を直接支承するようにした点で前記第1実施形態と相違し、その他の構成は第1実施形態と同様であるので、
図5中、第1実施形態と対応する部分には同一の参照符号を付して、重複する説明を省略する。この第3実施形態によれば、互いに接触するカラー12のフランジ15と遮熱カバー3との間において熱伝導及び振動伝達が多少とも生じる可能性があるが、下方のクッションリング13を省略した分、コストの低減を図ることができる。
【0036】
図6は本発明の第4実施形態を示すもので、この第4実施形態では、係止突起14を食い込ませた下方のクッションリング13を残して、上方のクッションリング13を省略し、フランジ板18により遮熱カバー3を直接押圧するようにした点で上記第3実施形態と相違し、その他の構成は第3実施形態と同様であるので、
図6中、第3実施形態と対応する部分には同一の参照符号を付して、重複する説明を省略する。
【0037】
図7は本発明の第5実施形態を示すもので、この第5実施形態では、前記第1実施形態における締結ボルト19に代えて、頭付きリベット119をクッションリング組立体10のカラー12に挿通し、その先端部119aをカバーステー4の下面側でかしめて、クッションリング組立体10をカバーステー4に取り付けたものであり、その他の構成は第1実施形態と同様であるので、
図7中、第1実施形態と対応する部分には同一の参照を付して、重複する説明を省略する。
【0038】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば、排気マニフォルドや排気管に遮熱カバーを取り付ける際にも本発明を適用することができる。また排気系部品を覆う遮熱カバーの位置は、排気系部品の種類や配置、隣接部材の配置に応じて自由に選定することができる。
【符号の説明】
【0039】
C・・・・・・排気系部品(触媒コンバータ)
3・・・・・・遮熱カバー
10・・・・・クッションリング組立体
11・・・・・取り付け孔
12・・・・・カラー
13・・・・・クッションリング
14・・・・・係止突起
15・・・・・鍔部(フランジ)
18・・・・・鍔部(フランジ板)
19・・・・・固着部材(締結ボルト)
119・・・・固着部材(リベット)