(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5703227
(24)【登録日】2015年2月27日
(45)【発行日】2015年4月15日
(54)【発明の名称】逆方向リンク肯定応答シグナリング
(51)【国際特許分類】
H04W 52/40 20090101AFI20150326BHJP
H04W 52/24 20090101ALI20150326BHJP
H04W 28/04 20090101ALI20150326BHJP
H04L 1/16 20060101ALI20150326BHJP
H04L 1/00 20060101ALI20150326BHJP
【FI】
H04W52/40
H04W52/24
H04W28/04 110
H04L1/16
H04L1/00 E
【請求項の数】22
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2011-533354(P2011-533354)
(86)(22)【出願日】2009年10月22日
(65)【公表番号】特表2012-506681(P2012-506681A)
(43)【公表日】2012年3月15日
(86)【国際出願番号】US2009061738
(87)【国際公開番号】WO2010048451
(87)【国際公開日】20100429
【審査請求日】2012年9月13日
(31)【優先権主張番号】61/107,662
(32)【優先日】2008年10月22日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/119,101
(32)【優先日】2008年12月2日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/147,703
(32)【優先日】2009年1月27日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】509266491
【氏名又は名称】ゼットティーイー(ユーエスエー)インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091096
【弁理士】
【氏名又は名称】平木 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100105463
【弁理士】
【氏名又は名称】関谷 三男
(74)【代理人】
【識別番号】100101063
【弁理士】
【氏名又は名称】松丸 秀和
(72)【発明者】
【氏名】ファン,ヨンガン
(72)【発明者】
【氏名】シン,ユー
(72)【発明者】
【氏名】チャオ,シャオウー
【審査官】
小池 堂夫
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−080235(JP,A)
【文献】
特開2004−064691(JP,A)
【文献】
特表2009−538064(JP,A)
【文献】
ZTE,A Proposal of R-ACK for cdma2000 1x Enhancement,3GPP2-C30-20081027-023,2008年10月28日,URL,ftp://ftp.3gpp2.org/TSGC/Working/2008/2008-10-Seoul/TSG-C-2008-10-Seoul/WG3/C30-20081027-023_ZTE_RACK_For_1x-Enhancement.pdf
【文献】
Yucheun Jou and Rashid Attar QUALCOMM Incorporated,CDMA2000 1x New RC High Level Description,3GPP2-C30-20080721-020,2008年 7月21日,URL,ftp://ftp.3gpp2.org/TSGC/Working/2008/2008-07-Orlando/TSG-C-2008-07-Orlando/WG3/C30-20080721-020_QCOM_Updated_CDMA2000_1x_New_RC_High_Level_Description.pdf
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 52/40
H04L 1/00
H04L 1/16
H04W 28/04
H04W 52/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信のための方法であって、
移動局と複数の基地局との間の通信のために逆方向リンクを動作させるステップと、
前記移動局が、前記複数の基地局のうちの少なくとも一つからの一つ又は複数の順方向リンクトラフィックチャネル上で、一つの順方向フレームの複数のスロットを通じて同一情報を運ぶ複数のトラフィックパケットを含むデータを受信すると共に、前記基地局の各無線信号内で、一つのフレームの複数のスロットを通じ、各基地局から繰り返し送信されるトラフィックパケットを含むデータを受信するステップと、
前記移動局が、一つ又は複数の前記順方向リンクトラフィックチャネル上でデータを受信する前記ステップに応答して、逆方向リンク肯定応答チャネル上で、前記逆方向リンクフレームにおける複数のスロットのうちの一つ又は複数のスロットにパンクチャリングすることにより一つ又は複数の肯定応答指示を伝送するステップであり、前記逆方向リンクフレームにおける各スロットは、前記逆方向リンクフレームにおいて前記肯定応答チャネルとは異なる位置をパンクチャリングした対応する電力制御情報に関連づけられており、前記対応する電力制御情報は、電力制御フィードバックを提供する少なくとも一つの前記基地局と通信されると共に少なくとも一つの前記基地局との通信に基づいて伝送電力を調整する異なる値を持つように変更される、ステップと
を含み、
一つ又は複数の肯定応答指示を伝送する前記ステップは、
少なくとも一つの前記基地局がデータの送信を続けているか否かを検出する第一の肯定応答指示を送信した後も、一つ又は複数の順方向リンクトラフィックチャネルをモニタリングするステップと、
前記モニタリングに基づいて、前記順方向リンクトラフィックチャネル上で前記基地局からのトラフィックデータが受信されなくなるまで、前記第一の肯定応答指示の送信を繰り返すステップと
を含む、方法。
【請求項2】
一つ又は複数の順方向リンクトラフィックチャネル上でデータを受信する前記ステップは、前記複数の基地局のうちの少なくとも一つから、順方向リンク基本トラフィックチャネル上でデータを受信するステップを含み、
一つ又は複数の肯定応答指示を伝送する前記ステップは、前記複数の基地局のうちの少なくとも一つから、前記順方向リンク基本トラフィックチャネル上でデータを受信する前記ステップに応答して、第一の逆方向リンク肯定応答チャネル上で前記第一の肯定応答指示を伝送するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第一の逆方向リンク肯定応答チャネル上で肯定応答指示を受信した後、基地局に前記順方向リンク基本トラフィックチャネル上の伝送を停止させるステップ
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
一つ又は複数の順方向リンクトラフィックチャネル上でデータを受信する前記ステップは、前記複数の基地局のうちの少なくとも一つから、順方向リンク補助トラフィックチャネル上でデータを受信するステップを含み、
一つ又は複数の肯定応答指示を伝送する前記ステップは、前記複数の基地局のうちの少なくとも一つから、前記順方向リンク補助トラフィックチャネル上でデータを受信するステップに応答して、第二の逆方向リンク肯定応答チャネル上で第二の肯定応答指示を伝送するステップを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記順方向リンク補助トラフィックチャネル上で前記複数の基地局からのトラフィックデータを受信しなくなるまで、前記第二の肯定応答指示の前記伝送を繰り返すステップ
をさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第二の逆方向リンク肯定応答チャネル上で肯定応答指示を受信した後、基地局に前記順方向リンク補助トラフィックチャネル上の伝送を停止させるステップ
をさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
無線通信のための方法であって、
移動局と複数の基地局との間の通信のために逆方向リンクを動作させるステップと、
前記移動局が、前記複数の基地局のうちの少なくとも一つからの一つ又は複数の順方向リンクトラフィックチャネル上で、一つの順方向フレームの複数のスロットを通じて同一情報を運ぶ複数のトラフィックパケットを含むデータを受信すると共に、前記少なくとも一つの基地局の各無線信号内で、一つのフレームの複数のスロットを通じ、各基地局から繰り返し送信されるトラフィックパケットを含むデータを受信するステップと、
前記移動局が、一つ又は複数の前記順方向リンクトラフィックチャネルのモニタリングに基づいて、一つ又は複数の前記順方向リンクトラフィックチャネル上でデータを受信するステップに応答して、逆方向リンク肯定応答チャネル上で、前記逆方向リンクのフレームにおける複数のスロットのうちの一つ又は複数のスロットにパンクチャリングすることにより一つ又は複数の肯定応答指示を伝送するステップであり、前記逆方向リンクフレームにおける各スロットは、前記逆方向リンクのフレームにおいて前記肯定応答チャネルとは異なる位置をパンクチャリングした対応する電力制御情報に関連づけられており、前記対応する電力制御情報は、電力制御フィードバックを提供する少なくとも一つの前記基地局と通信されると共に少なくとも一つの前記基地局との通信に基づいて伝送電力を調整する異なる値を持つように変更される、ステップと
を含み、
前記一つ又は複数の肯定応答指示を伝送する前記ステップは、前記一つ又は複数の肯定応答指示の前記伝送に関連する伝送電力を上げるステップを含む、方法。
【請求項8】
一つ又は複数の順方向リンクトラフィックチャネル上でデータを受信する前記ステップは、前記複数の基地局のうちの少なくとも一つから、順方向リンク基本トラフィックチャネル上でデータを受信するステップを含み、
一つ又は複数の肯定応答指示を伝送する前記ステップは、前記複数の基地局のうちの少なくとも一つから、前記順方向リンク基本トラフィックチャネル上でデータを受信するステップに応答して、第一の逆方向リンク肯定応答チャネル上で第一の肯定応答指示を伝送するステップを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
一つ又は複数の肯定応答指示を伝送する前記ステップは、移動局が、複数の基地局から前記順方向リンク基本トラフィックチャネル上でデータを受信する前記ステップに応答するとき、前記第一の逆方向リンク肯定応答チャネル上の伝送電力を上げた状態で前記第一の肯定応答指示を伝送するステップを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
一つ又は複数の順方向リンクトラフィックチャネル上でデータを受信する前記ステップは、前記複数の基地局のうちの少なくとも一つから、順方向リンク補助トラフィックチャネル上でデータを受信するステップを含み、
一つ又は複数の肯定応答指示を伝送する前記ステップは、前記複数の基地局のうちの少なくとも一つから、前記順方向リンク補助トラフィックチャネル上でデータを受信するステップに応答して、第二の逆方向リンク肯定応答チャネル上で第二の肯定応答指示を伝送するステップを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
一つ又は複数の肯定応答指示を伝送する前記ステップは、移動局が、複数の基地局から前記順方向リンク補助トラフィックチャネル上でデータを受信するステップに応答するとき、前記第二の逆方向リンク肯定応答チャネル上の伝送電力を上げた状態で前記第二の肯定応答指示を伝送するステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
活性状態にある一組の中の、最も強いパイロットと最も弱いパイロットとの間のパイロット強度差を測定するステップ
をさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項13】
一つ又は複数の肯定応答指示を伝送する前記ステップは、前記活性状態にある一組の中の、最も強いパイロットと最も弱いパイロットとの間の前記測定済みのパイロット強度差に基づいて伝送電力を上げた状態で、前記肯定応答指示を伝送するステップを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
肯定応答指示を受信した後、基地局に順方向リンクトラフィックチャネル上の伝送を停止させるステップ
をさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項15】
第一の逆方向リンク肯定応答チャネル上で前記基地局が肯定応答指示を受信することに基づき、動作している基地局に順方向リンク基本トラフィックチャネル上の伝送を停止させるステップ
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
第二の逆方向リンク肯定応答チャネル上で前記基地局が肯定応答指示を受信する前記ステップに基づき、前記動作している基地局に順方向リンク補助トラフィックチャネル上の伝送を停止させるステップ
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
一つ又は複数の肯定応答指示を伝送する前記ステップは、前記肯定応答指示を伝送するためにウォルシュコードチャネルを使用するステップを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項18】
前記ウォルシュコードチャネルは、逆方向リンク電力制御チャネルに割り当てられるウォルシュコードチャネルとは異なる、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
逆方向リンク電力制御チャネル上で、前記複数の基地局のうちの一つ又は複数に電力制御情報を伝送するステップ
をさらに含み、
一つ又は複数の肯定応答指示を伝送する前記ステップは、前記一つ又は複数の肯定応答指示で、前記逆方向リンク電力制御チャネルをパンクチャリングするステップを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項20】
無線通信のためのシステムであって、
ハンドオフ中に移動局と通信するように複数の基地局を動作させる処理を含み、各基地局は、
順方向リンクフレームの第一のスロット内のトラフィックパケットを前記移動局に伝送する処理と、
前記移動局からの肯定応答指示のために逆方向リンク肯定応答チャネルをモニタリングする処理であって、前記移動局が前記トラフィックパケットを成功裏に受信したことを信号で知らせる前記肯定応答指示は、逆方向リンクフレームにおける複数のスロットのうちの一つ又は複数のスロットにパンクチャリングされ、前記逆方向リンクフレームにおける各スロットは、前記逆方向リンクフレームにおいて前記肯定応答チャネルとは異なる位置をパンクチャリングした対応する電力制御情報に関連づけられており、前記対応する電力制御情報は、電力制御フィードバックを提供するために少なくとも一つの前記基地局と通信される、処理と、
前記モニタリングにおいて前記肯定応答指示がないことに基づき、前記フレームの第二のスロット内の前記トラフィックパケットを選択的に伝送する処理と、
更なる一つ又は複数の肯定応答指示のために前記逆方向リンク肯定応答チャネルのモニタリングを繰り返す処理と、
前記肯定応答指示の受信に基づき、前記フレームの残りの一つ又は複数のスロット内の前記トラフィックパケットの前記伝送をやめる処理と
を含む動作を実行するように構成され、
さらに各基地局は、前記トラフィックパケットを、順方向リンクトラフィックチャネルを介して伝送する処理と、前記肯定応答指示の受信に基づいて前記順方向リンクトラフィックチャネル上での伝送中止に切り替える処理と、複数の肯定応答指示信号を合成して前記肯定応答指示の情報内容を成功裏に受信する処理とを実行するように構成され、更に、各スロットに関連付けられた電力制御情報の値を変更することにより異なる電力制御コマンドを前記移動局に送信するように構成される、システム。
【請求項21】
各基地局は、第一の逆方向リンク肯定応答チャネル上で肯定応答指示を受信した後、順方向リンク基本トラフィックチャネル上の伝送を停止するように構成される、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
各基地局は、第二の逆方向リンク肯定応答チャネル上で肯定応答指示を受信した後、順方向リンク補助トラフィックチャネル上の伝送を停止するように構成される、請求項21に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、2008年10月22日に出願され、「Reverse Link Acknowledgment Signaling」と題された米国仮出願第61/107,662号の優先権の利益を主張し、2008年12月2日に出願され、「Reverse Link Acknowledgment Signaling」と題された米国仮出願第61/119,101号の優先権の利益を主張し、2009年1月27日に出願され、「Reverse Link Acknowledgment Transmission Mechanism」と題された米国仮出願第61/147,703号の優先権の利益を主張する。上記に明らかにした明細書の全ての全内容が、参照により本明細書の開示の一部分として組み込まれる。
【0002】
本明細書は、無線通信に関する。
【背景技術】
【0003】
無線通信システムは、移動デバイス、携帯電話、無線カード、移動局(MS)、ユーザ機器(UE)、アクセス端末(AT)、加入者局(SS)など、一つ又は複数の無線デバイスと通信するための、一つ又は複数の基地局のネットワークを含むことができる。それぞれの基地局は、音声データや他のデータコンテンツなどのデータを無線デバイスに運ぶ無線信号を送ることができる。基地局は、アクセスポイント(AP)と呼ぶことができ、又はアクセスネットワーク(AN)の一部として含めることができる。
【0004】
無線デバイスや基地局などの無線局は、通信のための一つ又は複数の異なる無線技術を使用することができる。様々な無線技術の例には、CDMA2000 1xなどの符号分割多元接続(CDMA)やその強化ネットワーク、高レートパケットデータ(HRPD)、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)、高速パケットアクセス(HSPA)、ロングタームエボリューション(LTE)、及びマイクロ波アクセスの世界規模の相互運用(WiMAX)が含まれる。
【0005】
一部の無線技術は、物理レイヤにおける最小伝送単位を一フレームであると指定することができる。一部の無線技術では、一フレームの持続時間は20msである。例えば、基地局は、9,600kbpsなどの固定変調レートに基づく順方向リンク基本チャネル(F-FCH)を介し、フレーム内のユーザデータを伝送することができる。移動局は、基地局から信号を受信するためにベースバンドレシーバを使用することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書はとりわけ、逆方向リンク肯定応答指示を伝送すること及び受信することを含む、無線通信の技術について記載する。
【0007】
無線通信の技法は、移動局と複数の基地局との間の通信のために逆方向リンクを動作させるステップと、その基地局のうちの少なくとも一つから、一つ又は複数の順方向リンクトラフィックチャネル上でデータを受信するステップと、その順方向リンクトラフィックチャネルのうちの一つ又は複数の上でデータを受信するステップに応答して、逆方向リンク肯定応答チャネル上で一つ又は複数の肯定応答指示を伝送するステップとを含むことができる。他の実装形態は、コンピュータ可読媒体上に符号化され、この技法のアクションを実行するように構成される、対応するシステム、機器、及びコンピュータプログラムを含むことができる。
【0008】
これらの及び他の実装形態は、以下の特徴のうちの一つ又は複数を含むことができる。一つ又は複数の順方向リンクトラフィックチャネル上でデータを受信するステップは、基地局のうちの少なくとも一つから、順方向リンク基本トラフィックチャネル上でデータを受信するステップを含むことができる。一つ又は複数の肯定応答指示を伝送するステップは、その基地局のうちの少なくとも一つから、順方向リンク基本トラフィックチャネル上でデータを受信するステップに応答して、第一の逆方向リンク肯定応答チャネル上で第一の肯定応答指示を伝送するステップを含むことができる。諸実装形態は、順方向リンク基本トラフィックチャネル上で基地局からトラフィックデータを受信しなくなるまで、その第一の肯定応答指示の伝送を繰り返すステップを含むことができる。諸実装形態は、第一の逆方向リンク肯定応答チャネル上で肯定応答指示を受信した後、基地局に順方向リンク基本トラフィックチャネル上の伝送を停止させるステップを含むことができる。
【0009】
一つ又は複数の順方向リンクトラフィックチャネル上でデータを受信するステップは、基地局のうちの少なくとも一つから、順方向リンク補助トラフィックチャネル上でデータを受信するステップを含むことができる。一つ又は複数の肯定応答指示を伝送するステップは、その基地局のうちの少なくとも一つから、順方向リンク補助トラフィックチャネル上でデータを受信することに応答して、第二の逆方向リンク肯定応答チャネル上で第二の肯定応答指示を伝送するステップを含むことができる。諸実装形態は、順方向リンク補助トラフィックチャネル上で基地局からトラフィックデータを受信しなくなるまで、その第二の肯定応答指示の伝送を繰り返すステップを含むことができる。諸実装形態は、第二の逆方向リンク肯定応答チャネル上で肯定応答指示を受信した後、基地局に順方向リンク補助トラフィックチャネル上の伝送を停止させるステップを含むことができる。
【0010】
別の態様では、無線通信の技法は、移動局と複数の基地局との間の通信のために逆方向リンクを動作させるステップと、その基地局のうちの少なくとも一つから、一つ又は複数の順方向リンクトラフィックチャネル上でデータを受信するステップと、その順方向リンクトラフィックチャネルのうちの一つ又は複数の上でデータを受信するステップに応答して、逆方向リンク肯定応答チャネル上で一つ又は複数の肯定応答指示を伝送するステップとを含むことができる。一つ又は複数の肯定応答指示を伝送するステップは、一つ又は複数の肯定応答指示の伝送に関連する伝送電力を上げるステップを含むことができる。他の実装形態は、コンピュータ可読媒体上に符号化され、この技法のアクションを実行するように構成される、対応するシステム、機器、及びコンピュータプログラムを含むことができる。
【0011】
これらの及び他の実装形態は、以下の特徴のうちの一つ又は複数を含むことができる。一つ又は複数の順方向リンクトラフィックチャネル上でデータを受信するステップは、基地局のうちの少なくとも一つから、順方向リンク基本トラフィックチャネル上でデータを受信するステップを含むことができる。一つ又は複数の肯定応答指示を伝送するステップは、その基地局のうちの少なくとも一つから、順方向リンク基本トラフィックチャネル上でデータを受信するステップに応答して、第一の逆方向リンク肯定応答チャネル上で第一の肯定応答指示を伝送するステップを含むことができる。一つ又は複数の肯定応答指示を伝送するステップは、移動局が、複数の基地局から順方向リンク基本トラフィックチャネル上でデータを受信するステップに応答するとき、第一の逆方向リンク肯定応答チャネル上の伝送電力を上げた状態で第一の肯定応答指示を伝送するステップを含むことができる。
【0012】
一つ又は複数の順方向リンクトラフィックチャネル上でデータを受信するステップは、基地局のうちの少なくとも一つから、順方向リンク補助トラフィックチャネル上でデータを受信するステップを含むことができる。一つ又は複数の肯定応答指示を伝送するステップは、その基地局のうちの少なくとも一つから、順方向リンク補助トラフィックチャネル上でデータを受信することに応答して、第二の逆方向リンク肯定応答チャネル上で第二の肯定応答指示を伝送するステップを含むことができる。一つ又は複数の肯定応答指示を伝送するステップは、移動局が、複数の基地局から順方向リンク補助トラフィックチャネル上でデータを受信するステップに応答するとき、第二の逆方向リンク肯定応答チャネル上の伝送電力を上げた状態で第二の肯定応答指示を伝送するステップを含むことができる。
【0013】
諸実装形態は、活性状態にある一組の中の、最も強いパイロットと最も弱いパイロットとの間のパイロット強度差を測定するステップを含むことができる。諸実装形態は、その活性状態にある一組の中の、最も強いパイロットと最も弱いパイロットとの間の測定済みのパイロット強度差に基づいて伝送電力を上げた状態で、肯定応答指示を伝送するステップを含むことができる。諸実装形態は、肯定応答指示を受信した後、基地局に順方向リンクトラフィックチャネル上の伝送を停止させるステップを含むことができる。諸実装形態は、第一の逆方向リンク肯定応答チャネル上で基地局が肯定応答指示を受信することに基づき、動作している基地局に順方向リンク基本トラフィックチャネル上の伝送を停止させるステップを含むことができる。諸実装形態は、第二の逆方向リンク肯定応答チャネル上で基地局が肯定応答指示を受信することに基づき、その動作している基地局に順方向リンク補助トラフィックチャネル上の伝送を停止させるステップを含むことができる。一つ又は複数の肯定応答指示を伝送するステップは、その一つ又は複数の肯定応答指示を伝送するために、ウォルシュコードチャネルを使用するステップを含むことができる。そのウォルシュコードチャネルは、逆方向リンク電力制御チャネルに割り当てられるウォルシュコードチャネルと異なってもよい。諸実装形態は、逆方向リンク電力制御チャネル上で、基地局のうちの一つ又は複数に電力制御情報を伝送するステップを含むことができる。一つ又は複数の肯定応答指示を伝送するステップは、その一つ又は複数の肯定応答指示を有する逆方向リンク電力制御チャネルをパンクチャリングするステップを含むことができる。
【0014】
別の態様では、無線通信の技法は、トラフィックパケットを含む無線信号を、順方向リンクトラフィックチャネルを介して複数の基地局から受信するステップであって、各基地局は、それぞれの無線信号内で、フレームの複数のスロット内のそのトラフィックパケットを繰り返し伝送する、複数の基地局から受信するステップを含むことができる。そのような技法は、トラフィックパケットを成功裏に受信することに基づき、逆方向リンク肯定応答チャネルを介して基地局に肯定応答指示を伝送して、その基地局のうちの一つ又は複数に、そのフレームの残りの部分についてのトラフィックパケットの伝送をやめさせるステップを含むことができる。そのような技法は、基地局のうちの少なくとも一つからトラフィックパケットの追加の伝送を受信することに基づき、逆方向リンク肯定応答チャネルを介して一つ又は複数の追加の肯定応答指示を選択的に伝送するステップを含むことができる。他の実装形態は、コンピュータ可読媒体上に符号化され、この技法のアクションを実行するように構成される、対応するシステム、機器、及びコンピュータプログラムを含むことができる。
【0015】
別の態様では、無線通信の技法は、トラフィックパケットを含む無線信号を、順方向リンクトラフィックチャネルを介して複数の基地局から受信するステップであって、各基地局は、それぞれの無線信号内で、フレームの複数のスロット内のそのトラフィックパケットを繰り返し伝送する、複数の基地局から受信するステップと、それらの基地局のパイロット信号の強度をそれぞれ測定するステップと、その測定したパイロット信号の強度に基づき、逆方向リンク肯定応答チャネルの出力電力を決定するステップと、トラフィックパケットを成功裏に受信すること及び決定した出力電力に基づき、逆方向リンク肯定応答チャネルを介して基地局に肯定応答指示を伝送して、それらの基地局に、そのフレームの残りの部分についてのトラフィックパケットの伝送をやめさせるステップとを含むことができる。他の実装形態は、コンピュータ可読媒体上に符号化され、この技法のアクションを実行するように構成される、対応するシステム、機器、及びコンピュータプログラムを含むことができる。
【0016】
逆方向リンク肯定応答指示を伝送する技法は、ソフトハンドオフにおいて、順次的な複数の逆方向リンク肯定応答信号を複数の基地局に伝送するよう、移動局を動作させるステップを含むことができる。他の技法は、そのソフトハンドオフにおいて、複数の基地局にその肯定応答を成功裏に受信させるために、伝送電力を上げた状態で逆方向リンクコードチャネルを介して単一の肯定応答信号を伝送するよう、移動局を動作させるステップを含むことができる。一部の技法は、移動局のソフトハンドオフに関連する基地局の順方向リンクパイロット強度測定を行って、その移動局の逆方向リンク肯定応答信号の伝送電力の上昇水準を動的に調節するよう、移動局を動作させるステップを含むことができる。他の実装形態は、コンピュータ可読媒体上に符号化され、この技法のアクションを実行するように構成される、対応するシステム、機器、及びコンピュータプログラムを含むことができる。
【0017】
これらの及び他の実装形態は、以下の特徴のうちの一つ又は複数を含むことができる。諸実装形態は、基地局への通信のために、第一の逆方向リンクコードチャネル及び第二の逆方向リンクコードチャネルを動作させるステップを含むことができ、それらの逆方向リンクコードチャネルを動作させるステップは、第一の通信コード及び第二の通信コードのそれぞれを使用し、第一の逆方向リンクチャネル及び第二の逆方向リンクチャネルを多重化するステップと、第一の順方向チャネル及び第二の順方向チャネル上で基地局からデータを受信するステップと、第一の通信コード及び第二の通信コードのそれぞれを使用し、第一の逆方向チャネル及び第二の逆方向チャネル上で肯定応答指示を伝送するステップとを含むことができる。移動局は、順方向基本チャネルや補助チャネル上で受信するものなどの基地局の通信に応答する、肯定応答指示を伝送するために、複数の技法を使用することができる。
【0018】
無線データ通信のシステムは、一つ又は複数の基地局と、一つ又は複数の移動局とを含むことができる。これらの基地局及び移動局は、本明細書に記載する一つ若しくは複数の技法又は技法の改変形態を含む動作を実行するように構成することができる。
【0019】
別の態様では、無線通信のシステムは、ハンドオフ中に移動局と通信するように構成される複数の基地局を含むことができる。それぞれの基地局は、フレームの第一のスロット内のトラフィックパケットを移動局に伝送することと、移動局からの肯定応答指示を求めて逆方向リンク肯定応答チャネルをモニタすることであって、その肯定応答指示は、移動局がトラフィックパケットを成功裏に受信したことを信号で知らせる、逆方向リンク肯定応答チャネルをモニタすることと、そのモニタリングにおいて肯定応答指示がないことに基づき、そのフレームの第二のスロット内のトラフィックパケットを選択的に伝送することと、肯定応答指示を受信することに基づき、そのフレームの残りの一つ又は複数のスロット内のトラフィックパケットの伝送をやめることとを含む、動作を実行するように構成することができる。
【0020】
以下の潜在的利点のうちの一つ又は複数を実現するために、本明細書に記載する主題の特定の実装形態を実施することができる。肯定応答指示を含む逆方向リンク信号の信頼性を高めることは、基地局がその肯定応答指示を成功裏に受信する可能性を高めることができる。肯定応答指示を成功裏に受信することは、その基地局に移動局へのトラフィックパケットの伝送をやめさせることができ、伝送をやめさせることは、全体的なシステム容量を増やすことができる。逆方向リンクコードチャネル上の肯定応答信号の伝送電力を上げることは、順方向リンク伝送を適切に終了できるよう、移動局に対してソフトハンドオフ中の基地局など、基地局が肯定応答を確実に受信するのを支援することができ、そのように順方向リンク伝送を適切に終了することは、基地局が指定されたデータの伝送を停止するときに順方向リンクの容量を増やすことができる。逆方向リンクコードチャネル上の肯定応答指示の伝送を繰り返すことは、同様に基地局が肯定応答を確実に受信するのを支援することができる。肯定応答指示を伝送することなど、R-ACKシグナリングは、順方向リンクトラフィックチャネル上のトラフィックがより早く終了することをもたらすことができ、且つシステム容量を増やすことができる。
【0021】
付属の添付物、図面、及び以下の説明に、一つ又は複数の実装形態の詳細について記載する。この説明及び図面、並びに特許請求の範囲から他の特徴が明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1A】
図1Aは、ソフトハンドオフシナリオにおける無線通信ネットワークの一例を示す図である。
【
図1B】
図1Bは、複数の基地局を備える無線通信ネットワークの一例を示す図である。
【
図2】無線局のアーキテクチャの一例を示す図である。
【
図3A】
図3Aは、逆方向リンクパイロットチャネル内にパンクチャリングされる肯定応答指示を伝送する一例を示す図である。
【
図3B】
図3Bは、逆方向リンクパイロットチャネル内にパンクチャリングされる複数の肯定応答指示を伝送する一例を示す図である。
【
図4A】
図4Aは、順方向基本チャネルに一つ又は複数の肯定応答指示を含めるための、パンクチャリングアーキテクチャの一例を示す図である。
【
図4B】
図4Bは、それぞれの補助チャネルに対する肯定応答指示を伝達するための機構の一例を示す図である。
【
図4C】
図4Cは、逆方向リンクパイロットチャネル内にパンクチャリングされる肯定応答指示を伝送する技法の一例を示す図である。
【
図5】ウォルシュコードチャネルを介して単一の基地局に肯定応答指示を伝送する一例を示す図である。
【
図6】ウォルシュコードチャネルを介して複数の基地局に肯定応答指示を伝送する一例を示す図である。
【
図7】伝送電力を上げることを使用し、ウォルシュコードチャネルを介して複数の基地局に肯定応答指示を伝送する一例を示す図である。
【
図8A】
図8Aは、肯定応答指示の伝送技法についての異なる例を示す図である。
【
図8B】
図8Bは、肯定応答指示の伝送技法についての異なる例を示す図である。
【0023】
様々な図面の中の同様の参照記号は、同様の要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
様々な無線技術は、基地局と移動局との間の通信についての伝送電力を加減するために、一つ又は複数の電力制御機構を使用する。電力制御機構は、他の無線通信に対する干渉を減らすために伝送電力を適応的に調節することができ、このことは無線通信システムの通信容量を増やすことができる。基地局は、一つ又は複数の移動局からのフィードバック情報に基づき、一つ又は複数の電力制御グループ(PCG)間隔内の自らの伝送電力の水準を制御するために、電力制御機構を使用することができる。一部の実装形態では、PCG間隔の持続時間は、物理フレームの持続時間の1/16に等しい。移動局は、逆方向リンク信号伝送において、電力制御ビット(PCB)により電力制御フィードバックを提供することができる。基地局は、PCB指示を受信することができ、その受信したPCB指示に基づいて自らの伝送電力を調節することができる。
【0025】
電力制御の調節を行うためのより細かい細分性を提供するために、物理フレームレイアウトを複数のスロットへと区分化することができる。物理フレームレイアウトは、フレームの代わりにそれぞれのスロットが最小伝送単位である状態で、複数のスロットを含むことができる。一部の実装形態では、物理フレームレイアウトは、PCG間隔に対応する複数のスロットを含むことができる。例えば、物理フレームレイアウトは、16個のPCG間隔に対応する16個のスロットを含むことができる。
【0026】
基地局は、同一のトラフィックパケットなどの同一情報を、順方向リンク基本トラフィックチャネル(F-FCH)や順方向リンク補助トラフィックチャネル(F-SCH)などの順方向リンクトラフィックチャネルを介して、フレームの複数のスロットの中で伝送することができる。移動局は、関連する信号強度が復調及び復号を行うのに十分強くなるまで、そのような順方向リンク信号をスロットごとに徐々に蓄積することができる。移動局がトラフィックパケットを成功裏に復調/復号することができる場合、その移動局は、その成功を知らせるために逆方向リンク肯定応答(R-ACK)などの肯定応答指示を送信することができる。フレームを伝送する間、基地局は、自らがそのフレームに関連するR-ACKを受信し、処理するまで、繰り返しスロットデータを伝送することができる。フレームの終了前に伝送を停止することは、伝送電力を節約することができ、順方向リンク干渉を減らすことができ、通信容量を増やすことができる。
【0027】
様々な無線技術は、無線デバイスへのスムーズ且つ連続的な無線サービスを提供する際に、異なる基地局間のハンドオフを助けるためにソフターハンドオフ、ソフトハンドオフ、及びハードハンドオフ用などの様々なハンドオフ機構を提供する。ソフトハンドオフでは、移動局に複数の基地局が同じトラフィックパケットを伝送することができる。移動局は、パケットを復調/復号するために信号を合成する、例えば信号のソフトコンバイニングを行うことができ、そのようにすることは、より優れた信号感度、及びトラフィックパケットの復調/復号を成功する可能性が高まることをもたらすことができる。したがって、無線通信システムは、基地局の信号を合成することができる移動局においてフレームを復調/復号するために、より弱い信号を伝送するように基地局を動作させることができる。信号強度を弱めることは、移動局がハンドオフ領域内にあるときに基地局から引き起こされる干渉を減らすことができ、全体的なシステム容量を改善することができる。
【0028】
ソフトハンドオフの間、複数の基地局が移動局の逆方向リンク信号を受信することができる。それぞれの基地局のベースバンドレシーバは、様々なハードウェアモジュール及び/又は様々な位置にあることができる。したがって、順方向リンクトラフィックパケットを合成するために移動局が使用する、ソフトコンバイニング機構と同様の機構を使用するのは難しい場合がある。一部の無線通信システムでは、基地局は、逆方向リンク信号データを、基地局コントローラ(BSC)において実装されるものなど、選択機能(selection function)に転送することができる。選択機能は、複数の基地局のそれぞれが受信する、最良の逆方向トラフィック信号データを選択する。選択される逆方向トラフィックデータは、パケットデータサービングノード(PDSN)を介してコアネットワークに転送することができる。一部の実装形態では、逆方向リンクパケットは、複数の異なる基地局からコアネットワークに転送する必要はない。
【0029】
ただし、逆方向リンクシグナリングの復調/復号は、トラフィックデータの選択とは異なる。基地局は、ベースバンドレベルで逆方向リンク信号、例えばR-ACK信号を復調/復号することができ、復号を完了すれば、その逆方向リンク信号の中の情報内容を処理することができる。BSは、BSCにR-ACKシグナリング情報を伝送し、その後、BSCが決定を下すのを待つ必要がないので、BSにおいて情報内容を処理することには、待ち時間を減らす潜在的利点がある。場合によっては、移動局からのR-ACK信号の復調/復号を支援するために選択機能を使用することは、長い処理遅延を加える場合があり、実現可能でないことがある。一部の実装形態では、順方向リンク伝送を早期に終了することなど、基地局が適切な処置を講じることができるよう、R-ACK逆方向リンクシグナリングがそれぞれの基地局において受信され、処理されることが要求される。追加の機構なしで選択機能を使用することは、R-ACKを見逃す問題を解決しない原因になることがあり、それにより、基地局にトラフィックパケットを伝送し続けさせる場合がある。伝送を停止できないことは、システム容量の無益なシステムをもたらす場合がある。
【0030】
図1Aは、ソフトハンドオフシナリオにおける無線通信ネットワークの一例を示す。無線通信ネットワークは、移動局125などの無線デバイスに無線サービスを提供するために、地理的エリアにわたって分散される複数の基地局110、115、120を含むことができる。移動局125は、異なる基地局110、115、120から一つ又は複数の信号を受信することができる。さらに、移動局125は、その地理的エリアの中で動き回ることができ、基地局信号の測定値に基づき、異なる基地局110、115、120の間で切り替えを行うことができる。ソフトハンドオフシナリオでは、複数の隣接する基地局110、115、120が、それらの基地局のそれぞれの順方向リンクトラフィックチャネルを介して、移動局125に同じパケットを伝送することができる。移動局125は、復調/復号を行う前に異なる基地局110、115、120からの信号を合成する、ベースバンドレシーバを含むことができる。基地局110、115、120のうちの一つ又は複数から成功裏にデータを受信することに基づき、移動局125は、R-ACK伝送機構を使用して一つ又は複数の基地局110、115、120にR-ACK情報を伝送することができる。
【0031】
ソフトハンドオフなしのエアリンク(air link)接続では、基地局コントローラは、一定の水準、例えば設定点の範囲内にフレーム誤り率を設定するために、アウターループ逆方向リンク電力制御機構を使用することができる。フレーム誤り率がトラフィックチャネルの閾値よりも高いことを基地局コントローラが測定する場合、基地局コントローラは設定点を調節することができる。基地局は、移動局のパイロット伝送電力を測定し、設定点と比較し、インナーループ電力制御を行うことができる。移動局のパイロット伝送電力を測定することは、信号対干渉雑音比(SINR)を測定することを含むことができる。移動局から受信されるパイロットのSINRが設定点よりも低いことを基地局が検知する場合、その基地局は、自らがより多くのフレームを正しく復調/復号できるよう、0のPCBを送信して移動局にその伝送電力を高めるように要求することができる。
【0032】
移動局がソフトハンドオフシナリオにある場合、複数の基地局がその移動局から逆方向リンク信号を受信することができる。それぞれの基地局は、フレームの誤りを所与の率に維持しようと試みるために、この逆方向リンク電力制御機構を適用することができる。しかし、各基地局は異なる受信条件を有する可能性がある。例えば、逆方向リンク信号が一部の基地局ではより強く、他の基地局ではより弱い場合がある。よって、一部の基地局が十分なSINRを有する場合もあり、有さない場合もあり、このことは、移動局に対し、様々なPCB値などの様々な電力制御コマンドをそれらの基地局に送信させる場合がある。移動局が対向する(opposing)PCBを受信するとき、その移動局は、基地局からのPCBの全てが伝送電力を高めることを要求しない限り、定義済みのアルゴリズムに従って伝送電力を減らすことができる。場合によっては、逆方向リンクトラフィックチャネルを成功裏に受信するために、ソフトハンドオフにおいてこの電力制御機構は一つの基地局だけに帰する場合がある。このことは、逆方向リンクトラフィックデータにとって許容できる場合があり、それは、BSC選択機能が最良の逆方向リンク信号データを選択し、コアネットワークに転送するからである。しかし、R-ACKシグナリングなどの逆方向リンクシグナリングに関しては、基地局は、自らの順方向リンクトラフィックパケットの伝送を終了するために、R-ACK伝送を成功裏に受信できる必要がある。そうした伝送を終了できないことは、全体的なシステム容量を減らす可能性がある。
【0033】
本明細書は、基地局にR-ACKを確実に送るためのR-ACK伝送機構の例及び実装形態の詳細を含む。R-ACK伝送機構の様々な例には、逆方向リンクパイロットチャネル(R-PICH)と共有されるR-ACK情報を伝送するための機構、及び逆方向肯定応答コードチャネル内でR-ACK情報を伝送するための機構が含まれる。一部の実装形態では、R-ACK情報を伝送するための機構は、R-ACK情報の伝送を繰り返すことを含むことができる。一部の実装形態では、R-ACK情報を伝送するための機構は、R-ACK情報を伝送するための電力を上げることを含むことができる。
【0034】
図1Bは、複数の基地局を備える無線通信ネットワークの一例を示す。無線通信ネットワークは、無線デバイスに無線サービスを提供するために、一つ又は複数の基地局(BS)140、145、150を含むことができる。基地局140、145、150は、言い換えればダウンリンク(DL)と呼ばれる順方向リンク(FL)上で、一つ又は複数の無線デバイスに信号を伝送することができる。無線デバイスは、言い換えればアップリンク(UL)と呼ばれる逆方向リンク(RL)上で、一つ又は複数の基地局140、145、150に信号を伝送することができる。例えば、基地局140、145、150は、一つ又は複数のトラフィックチャネル、例えば順方向リンク基本チャネル(F-FCH)、第一の順方向リンク補助チャネル(F-SCH1)、及び第二の順方向リンク補助チャネル(F-SCH2)を介して無線デバイスにデータを伝送することができる。
【0035】
無線通信ネットワークは、一つ又は複数の基地局140、145、150を制御するための、一つ又は複数のコアネットワーク160を含むことができる。本技法及び本システムを実装可能な無線通信ネットワークの例には、とりわけ、符号分割多元接続(CDMA)に基づく無線通信ネットワーク及びその強化ネットワークが含まれる。一部の無線通信ネットワークは、通信を行うために、CDMA2000 1x、高レートパケットデータ(HRPD)、ロングタームエボリューション(LTE)、ユニバーサル陸上無線アクセスネットワーク(UTRAN)、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)、及びマイクロ波アクセスの世界規模の相互運用(WiMAX)のうちの一つ又は複数を使用することができる。
【0036】
図2は、無線通信ネットワーク内で使用するための無線局のアーキテクチャの一例を示す。基地局や移動局などの無線局205は、本明細書に記載する技法のうちの一つ又は複数などの方法を実施する、マイクロプロセッサなどのプロセッサ電子機器210を含むことができる。無線局205は、アンテナ220などの通信インターフェイスを介して無線信号を送受信するための、トランシーバ電子機器215を含むことができる。無線局205は、データを送受信するための他の通信インターフェイスを含むこともできる。
【0037】
一部の実装形態では、移動局は、既存の逆方向リンクチャネル上に、逆方向リンク肯定応答指示を多重化することができる。例えば、移動局は、逆方向リンクパイロットチャネル(R-PICH)内に、F-FCHパケットを肯定応答するためのR-ACKを含めることができる。肯定応答指示のために、R-PICHフレーム内の特定の位置又はスロット、例えば最後から二番目の区域(second last quarter)の電力制御グループ(PCG)を確保しておくことができる。一部の実装形態では、この特定のスロットは、R-PCB(電力制御ビット)のために確保される一つ又は複数のスロットとは異なる。F-FCH上のトラフィックなど、基地局から送信される順方向リンクトラフィックを成功裏に復号すると、その移動局は、次のPCG内で、パイロットチャネルの特定のR-ACKスロット内にパンクチャリングされるR-ACK指示を送信することができる。さもなければ、この特定のスロットはパンクチャリングされず、移動局からの逆方向リンクトラフィックを復調するために基地局によって使用されるパイロット信号を伝送するために、依然として使用することができる。BSがF-FCHを介してトラフィックパケットを送信することをやめない場合、移動局は、R-ACK指示を繰り返し伝送することができる。
【0038】
図3Aは、逆方向リンクパイロットチャネル内にパンクチャリングされる肯定応答指示を伝送する一例を示す。基地局305は、16個のスロットを含むフレームレイアウトに基づき、一つ又は複数の移動局310に情報を伝送することができる。移動局310は、R-PICHを動作させて、基地局305などの無線局が移動局310によって伝送されるデータを受信するように支援することができる。
【0039】
基地局305は、フレームの一つ又は複数のスロット315a、315b内のデータを選択的に伝送することができる。例えば、基地局305は、フレームの複数のスロット315a、315b内で同じトラフィックパケットを伝送することができる。基地局305は、移動局310から受信する情報に基づき、そのフレームの一つ又は複数のスロット325a、325b内のトラフィックパケットの伝送をやめることができる。
【0040】
移動局310は、順方向リンクトラフィックパケットを成功裏に受信することに基づき、基地局305に肯定応答指示320を伝送することができる。一部の実装形態では、移動局310は、トラフィックパケットを復調/復号するために、複数のスロット315a、315b内で受信する情報を使用することができる。移動局310は、肯定応答指示320を有するR-PICHの特定のスロットをパンクチャリングすることにより、肯定応答指示320を伝送することができる。例えば、移動局310は、肯定応答指示320を有するR-PICHをパンクチャリングすることにより肯定応答指示320を伝送する。一部の実装形態では、移動局310は、R-PICH上でPCBビット335a、335b、335cなどの電力制御情報を伝送することができる。肯定応答指示320は、PCBビット335cに隣接してもよい。
【0041】
肯定応答指示320を成功裏に受信することに基づいて、基地局305は、そのフレームの残りのスロット325a、325b内のトラフィックパケットの伝送をやめることができる。場合によっては、基地局305は、肯定応答指示320を成功裏に受信することに基づいて、スロット330内のトラフィックパケットの伝送をやめることができる。一部の実装形態では、基地局305は、F-FCH上の一つ又は複数のPCG、例えばPCG1からPCG16内の信号を伝送することができる。基地局305からPCGを介して逆方向リンクデータを受信することに基づき、移動局310は、肯定応答指示320を伝送することができる。
【0042】
図3Bは、逆方向リンクパイロットチャネル内にパンクチャリングされる複数の肯定応答指示を伝送する一例を示す。場合によっては、基地局305は、移動局310から肯定応答指示340aを成功裏に受信できないことがある。したがって一部の実装形態では、移動局310は、一つ又は複数の追加の肯定応答指示340bを伝送することができる。一部の実装形態では、移動局310は、肯定応答指示340a、340bを有するR-PICHを繰り返しパンクチャリングすることができる。
【0043】
追加の肯定応答指示340bを成功裏に受信することに基づいて、基地局305は、そのフレームの残りのスロット325b、325c内のトラフィックパケットの伝送をやめることができる。タイミングに基づき、基地局305は、既に進行中のスロット340内のトラフィックパケットの伝送をやめることができる。トラフィックパケットの伝送を基地局305がやめたことを観測することに基づき、移動局310は、そのフレームの残りの部分についての肯定応答指示の伝送をやめることができる。
【0044】
図4Aは、順方向基本チャネルに一つ又は複数の肯定応答指示を含めるための、パンクチャリングアーキテクチャの一例を示す。この例では、R-ACK及びR-PCBが、フレーム内の異なる位置においてR-PICH上にパンクチャリングされる。移動局は、逆方向リンク肯定応答チャネル(R-ACKCH)の出力に基づく相対利得410を使い、一つ又は複数のR-ACKを有するR-PICHをパンクチャリングする、R-ACKパンクチャリング機構405を含むことができる。移動局は、逆方向リンク電力制御チャネル(R-PCCH)の出力に基づく相対利得415を使い、一つ又は複数のR-PCBを有するR-PICHをパンクチャリングする、R-PCBパンクチャリング機構420を含むことができる。
【0045】
図4Bは、それぞれの順方向補助チャネルに対する肯定応答指示を伝達するための機構の一例を示す。移動局は、複数の補助チャネル、例えばF-SCH1やF-SCH2を介して基地局からデータを受信することができる。移動局は、それぞれの補助チャネルについて肯定応答指示を生成することができる。例えば、移動局は、F-SCH1トラフィック及びF-SCH2トラフィックをそれぞれ肯定応答するために、チャネルR-ACK1及びR-ACK2を使用することができる。移動局は、第一のウォルシュコード、例えばW1を使用してF-SCH1に関連するR-ACK1トラフィックを多重化することができる。その移動局は、第二の異なるウォルシュコード、例えばW2を使用してF-SCH2に関連するR-ACK2トラフィックを多重化することができる。その移動局は、第三のウォルシュコード、例えばW3を使用してR-FCHを多重化することができる。その移動局は、これら三つの多重化段階450、460、470の出力を合成して伝送信号を作成することができる。
【0046】
図4Cは、逆方向リンクパイロットチャネル内にパンクチャリングされる肯定応答指示を伝送する技法の一例を示す。そのような技法は、通信コード、例えばウォルシュコードを使用し、基地局への通信のために逆方向リンクパイロットチャネルを動作させるステップ(480)と、その基地局から順方向リンクチャネル内でデータを受信するステップ(485)と、通信コードを使用し、その受信したデータに応答して、逆方向リンクパイロットチャネル上にパンクチャリングされる肯定応答指示を伝送するステップ(490)とを含むことができる。逆方向リンクパイロットチャネル内で肯定応答指示を伝送するステップは、肯定応答指示を有する逆方向リンクパイロットチャネルをパンクチャリングするステップを含むことができる。一部の実装形態では、肯定応答指示を伝送する技法は、CDMAベースの無線プロトコルを使用するステップを含むことができる。
【0047】
図5は、ウォルシュコードチャネルを介して単一の基地局に肯定応答指示を伝送する一例を示す。基地局505及び移動局510は、ソフトハンドオフ接続の数が1に等しいソフトハンドオフシナリオにあることができる。基地局505は、16スロットフレームのうちの一つ又は複数のスロット515a、515b内で、F-FCHやF-SCHなどのチャネルを介してトラフィックパケットを伝送することができる。一部の実装形態では、そのトラフィックパケットに関連するそれぞれのスロット515a、515bは同一の情報を運ぶ。
【0048】
移動局510は、基地局505から送信されるデータを受信するために、順方向リンクトラフィックスロット515a、515bをモニタすることができる。トラフィックパケットを成功裏に受信すること、例えばスロット#7内のトラフィックパケットを復調/復号することに基づき、移動局510は、逆方向リンク肯定応答指示535を基地局505に送信することができる。一部の実装形態では、移動局510は、逆方向リンクスロット、例えばスロット#7のウォルシュコードチャネル上の肯定応答指示535を変調することができる。一部の実装形態では、移動局510は、肯定応答指示535のためのウォルシュコードチャネルを使用する。基地局505が肯定応答指示535を受信する、例えばスロット#8内でその指示を受信すると、基地局505は、現在の順方向伝送を停止し、次のスロット、例えばスロット#9で開始し、順方向リンクトラフィックチャネルについて伝送中止(DTX: discontinue transmission)に切り替えることができる。
【0049】
一部の実装形態では、移動局510は、R-PICHを介し、フレームのスロットごとにPCB情報、例えばPCB 540a、540b、540gを伝送することができる。一部の実装形態では、肯定応答指示535の伝送をPCBの伝送540gと提携させることができる。
【0050】
図6は、ウォルシュコードチャネルを介して複数の基地局に肯定応答指示を伝送する一例を示す。複数の基地局BS1 (605)、BS2 (610)、BS3 (615)及び移動局620は、ソフトハンドオフ接続の数が1を上回るソフトハンドオフシナリオにあることができる。この例ではソフトハンドオフの間、複数の基地局605、610、615が、16スロットフレームのうちの一つ又は複数のスロット625a、625b内で、F-FCHなどのチャネルを介して同一のトラフィックパケットを移動局620に伝送する。基地局605、610、615は、移動局620から肯定応答指示を受信することに基づいて伝送をやめる。場合によっては、一つ又は複数の基地局605、610、615は、移動局620から最初の肯定応答指示630aを成功裏に受信できないことがある。したがって一部の実装形態では、移動局620は、基地局605、610、615に追加の肯定応答指示630b、630cを伝送することができる。
【0051】
移動局620は、スロットごとに複数の基地局605、610、615から順方向リンクトラフィックデータを徐々に受信することができる。一部の実装形態では、移動局620は、ベースバンドにおいてその複数の受信信号に対してソフトコンバイニング、例えば最大比合成を行うことができる。順方向リンクトラフィックパケットを例えばスロット#7において成功裏に復号することに基づき、移動局620は、その成功裏に復号した順方向リンクトラフィックパケットに対応するスロット、例えば逆方向リンクスロット#7から開始する連続したスロット内で、基地局605、610、615にウォルシュコードチャネルを介して一つ又は複数の肯定応答指示630a、630b、630cを送信することができる。
【0052】
BS3 (615)などの基地局が肯定応答指示630aを成功裏に受信すると、その基地局は、トラフィックパケットの伝送をやめることができ、例えばスロット#9で開始し、そのフレームの残りの部分の順方向リンクトラフィックチャネルについてDTXに切り替えることができる。しかし、BS1 (605)やBS2 (610)などの一部の基地局は、移動局620から肯定応答指示630aを成功裏に受信していない場合があり、依然として自らのトラフィックパケットの伝送を、例えばスロット#9 (625i)において続行することができる。復調/復号を失敗することは、基地局がデータを成功裏に受信することを妨げる場合がある。
【0053】
移動局620は、自らが肯定応答指示630aを伝送した後も、基地局がトラフィックパケットを依然として伝送しているかどうか検知するために、順方向リンクのトラフィックをモニタし続けることができる。ソフトハンドオフ基地局BS1、BS2、若しくはBS3のうちの一つ又は複数の基地局が、F-FCHを介して順方向リンクパケットを依然として伝送していることを移動局620が検知する場合、移動局620は、ウォルシュコードチャネルを介して追加の肯定応答指示630b、630cを送信することができる。肯定応答指示630b、630cの伝送は、一つ若しくは複数のハンドオフ基地局からの順方向リンクトラフィックを移動局が検知しなくなるまで、又はそのフレームの終わりまで続くことができる。
【0054】
基地局が肯定応答指示を成功裏に受信しない場合、基地局は、後続の一つ又は複数のスロット内の肯定応答指示を求めてモニタし続けることができる。一部の実装形態では、基地局605、610は、複数の肯定応答指示の伝送を合成して、肯定応答指示の情報内容を成功裏に受信することができる。例えば基地局605、610は、肯定応答指示630a、630bの様々なインスタンスを含む信号のソフト合成を行うことができる。基地局、例えばBS2が、その合成した肯定応答の伝送をスロット#9において復調/復号できる場合、その基地局は、トラフィックパケットの伝送を停止することができ、スロット#9以降の順方向リンクトラフィックチャネルについてDTXに切り替えることができる。
【0055】
一部の実装形態では、移動局620は、逆方向リンクのウォルシュコードチャネルを介して肯定応答指示630a、630b、又は630cを伝送することができる。一部の実装形態では、移動局620は、R-PICHを介し、フレームのスロットごとにPCB情報、例えばPCB 650a、650bを伝送することができる。肯定応答指示630a、630b、又は630cの伝送は、R-PICHを介したPCBの伝送に隣接することができる。
【0056】
一部の実装形態では、移動局が二つの順次的な肯定応答指示を自動的に伝送し、その後、そのフレームの残りの部分についての肯定応答指示の伝送をやめることができる。基地局が第一の肯定応答指示を成功裏に受信しない場合、その基地局は、その逆方向リンク信号を復調/復号しようと試みるために、第二の肯定応答指示を第一の肯定応答指示と組み合わせて使用することができる。
【0057】
一部の実装形態では、肯定応答指示の伝送を複数の基地局が成功裏に受信する可能性を高めるために、移動局は、肯定応答指示コードチャネルの伝送電力を高めることができる。肯定応答指示を伝送する電力の上昇量を決定することは、複数の基地局の信号強度を測定すること、及び肯定応答指示の調節利得を計算することを含むことができる。一部の実装形態では、肯定応答指示の調節利得は、複数のそれぞれの基地局によって伝送される信号のパイロット強度測定値に基づく。
【0058】
一部の実装形態では、移動局は、基地局によって制御される設定値に基づき、肯定応答指示コードチャネルについての自らの伝送電力を高めることができる。基地局は、ハンドオフリンクの数が1以上など、様々なソフトハンドオフ事例の場合に、逆方向リンクの肯定応答指示伝送電力の上昇値をブロードキャストすることができる。
【0059】
ハンドオフの間、移動局はそれぞれの基地局からパイロット信号を受信することができる。一部の実装形態では、移動局は、肯定応答指示の伝送に関する伝送電力の上昇を動的に調節するために、様々な基地局のパイロット信号の強度やパイロットについて測定されるSINRなどの情報を使用することができる。移動局は、パイロット信号のそれぞれについてパイロット強度測定を行うことができる。P
xが、ハンドオフに関連するx番目の基地局のパイロット強度測定値を表すと仮定する。一部の実装形態では、P
xは、複数のパイロット強度測定値の平均、例えばパイロット信号の平均入力電力を表すことができる。
【0060】
移動局は、自らが測定する最も強い順方向リンク信号を、どの基地局が提供するのか判断することができる。さらにこの移動局は、自らが測定する最も弱い順方向リンク信号を、どの基地局が提供するのか判断することができる。したがって一部の実装形態では、肯定応答指示の調節利得は、|P
i - P
j|に等しい又は比例することができ、ただし「i」は、その移動局が測定する最も強い順方向リンク信号を提供する基地局を表し、「j」は、その移動局が測定する最も弱い順方向リンク信号を提供する基地局を表す。
【0061】
場合によっては、パイロット強度測定値間の差の絶対値が上限値を超えることがある。一部の実装形態では、肯定応答指示の調節利得を上限値、例えばMAX_GAINに基づいて制限することができる。例えば、|P
i - P
j|>MAX_GAINが成立する場合、肯定応答指示の調節利得はMAX_GAINに等しい。さもなければ、|P
i - P
j|≦MAX_GAINが成立する場合、肯定応答指示の調節利得は|P
i - P
j|に等しい。
【0062】
一部の実装形態では、逆方向リンク肯定応答チャネルのMAX_GAINは、アクセスネットワークによって定義されてもよい。ハンドオフリンクの数が1に等しい又は1を上回るシナリオなど、様々なハンドオフシナリオについて、アクセスネットワークは、MAX_GAIN1やMAX_GAIN2などの様々な電力上昇水準を定義することができる。基地局は、逆方向リンク肯定応答チャネルの利得を移動局にブロードキャストすることができる。その逆方向リンク肯定応答チャネルの利得を移動局がオーバヘッドチャネルを介して受信すると、その移動局は、様々なハンドオフシナリオにおいて上記のアルゴリズムを使用し、逆方向リンク肯定応答チャネルにその伝送利得を適用することができる。一部の実装形態では、パイロットの測定結果に関係なく、移動局は、受信した逆方向リンク肯定応答チャネルの利得(MAX_GAIN1又はMAX_GAIN2)を、R-ACK伝送に直接適用することができる。
【0063】
図7は、伝送電力を上げることを使用し、ウォルシュコードチャネルを介して複数の基地局に肯定応答指示を伝送する一例を示す。複数の基地局BS1 (705)、BS2 (710)、BS3 (715)及び移動局720は、ソフトハンドオフ接続の数が1を上回るソフトハンドオフシナリオにあることができる。この例ではソフトハンドオフの間、複数の基地局705、710、715が、16スロットフレームのうちの一つ又は複数のスロット725a、725b内で、順方向リンクトラフィックチャネルを介して同一のトラフィックパケットを移動局720に伝送する。基地局705、710、715は、移動局720から肯定応答指示を受信することに基づいて伝送をやめる。移動局720は、それぞれの基地局705、710、715の信号強度をモニタすることに基づき、肯定応答指示730を伝送するための電力上昇を決定することができる。
【0064】
移動局720は、スロットごとに複数の基地局705、710、715から順方向リンクトラフィックデータを徐々に受信することができる。一部の実装形態では、移動局720は、ベースバンドにおいてその複数の受信信号に対してソフトコンバイニング、例えば最大比合成を行うことができる。順方向リンクトラフィックパケットを例えばスロット#7において成功裏に復号することに基づき、移動局720は、その成功裏に復号した順方向リンクトラフィックパケットに対応するスロット、例えば逆方向リンクスロット#7内で、電力を上げた状態で基地局705、710、715に一つの肯定応答指示730を送信することができる。一部の実装形態では、移動局720が順方向リンクトラフィックパケットを例えばスロット#7において成功裏に復号できる場合、移動局720は、電力を上げた状態で基地局705、710、715に単一の肯定応答指示を直ちに送信することができる。
【0065】
基地局705、710、715は、電力が上げられた肯定応答指示730aを成功裏に受信すると、基地局705、710、715は、トラフィックパケットの伝送をやめることができ、例えばスロット#9で開始し、そのフレームの残りの部分の順方向リンクトラフィックチャネルについてDTXに切り替えることができる。
【0066】
一部の実装形態では、移動局720は、逆方向リンクのウォルシュコードチャネルを介して肯定応答指示730を伝送することができる。一部の実装形態では、移動局720は、R-PICHを介し、フレームのスロットごとにPCB情報、例えばPCB 750a、750bを伝送することができる。肯定応答指示730の伝送は、R-PICHを介したPCBの伝送に隣接することができる。
【0067】
図8Aは、肯定応答指示の伝送技法の一例を示す。移動局は、トラフィックパケットを含む無線信号を、順方向リンクトラフィックチャネルを介して複数の基地局から受信することができる(805)。順方向リンクトラフィックチャネルの様々な例には、順方向リンク基本トラフィックチャネル、及び一つ又は複数の順方向リンク補助トラフィックチャネルが含まれる。一部の実装形態では、それぞれの基地局は、基地局の順方向リンク信号内で、フレームの複数のスロット内のトラフィックパケットを繰り返し伝送する。
【0068】
トラフィックパケットを成功裏に受信することに基づき、移動局は逆方向リンク肯定応答チャネルを介して基地局に肯定応答指示を伝送して、その基地局のうちの一つ又は複数に、そのフレームの残りの部分についてのトラフィックパケットの伝送をやめさせることができる(810)。移動局は、基地局からのトラフィックパケットの追加の伝送を求めてモニタすることができる(815)。モニタリングプロセスがそのような追加の伝送を検知する場合(820)、移動局は、逆方向リンク肯定応答チャネルを介して追加の肯定応答指示を伝送することができる。モニタリングプロセスが、そのフレームの残りの部分の間に追加の伝送を検知しない場合(820)、モニタリングを現時点(current instant)で終えることができる(825)。
【0069】
図8Bは、肯定応答指示の伝送技法の別の例を示す。移動局は、トラフィックパケットを含む無線信号を、順方向リンクトラフィックチャネルを介して複数の基地局から受信することができる(850)。移動局は、基地局のパイロット信号の強度を測定することができる(855)。移動局は、その測定したパイロット信号の強度に基づき、逆方向リンク肯定応答チャネルの出力電力を決定することができる(860)。トラフィックパケットを成功裏に受信することに基づき、移動局は、その決定した出力電力を使用し、逆方向リンク肯定応答チャネルを介して基地局に肯定応答指示を伝送することができる(865)。
【0070】
一部の実装形態では、パイロットの測定結果に関係なく、様々なソフトハンドオフシナリオに関し、移動局は受信した逆方向リンク肯定応答チャネルの利得を直接使用し、基地局に肯定応答指示を伝送することができる。一部の実装形態では、移動局は、逆方向リンクパイロットチャネルを介して基地局に逆方向リンク肯定応答信号を伝送することができる。一部の実装形態では、移動局は、別個のウォルシュコードチャネルを介して逆方向リンク肯定応答を伝送することができる。記載の主題についての一部の実装形態は、ソフトハンドオフシナリオにおいて複数の基地局にR-ACK信号を確実に送るために、本明細書に記載した複数の手法を組み合わせることができる。
【0071】
一部の実装形態では、ソフトハンドオフ中の複数の基地局が、順方向リンク補助チャネル(F-SCH)を介して順方向リンクトラフィックパケットを伝送することができる。移動局は、様々な逆方向リンクコードチャネルを介してそれらの基地局に複数の肯定応答信号を送信することができる。個々の逆方向リンクコードチャネルを介し、特定のF-SCHに対応するそれぞれのR-ACK信号を伝送することができる。
【0072】
一部の実装形態では、肯定応答指示を伝送する技法は、第一の通信コードを使用し、基地局への通信のために逆方向リンクパイロットチャネルを動作させるステップと、その基地局から順方向リンクチャネル内で第一のデータを受信するステップと、第一の通信コードを使用し、その第一のデータに応答して、逆方向リンクパイロットチャネル上で肯定応答指示を伝送するステップとを含むことができる。肯定応答を伝送するステップは、肯定応答指示を有する逆方向リンクパイロットチャネルをパンクチャリングするステップを含むことができる。
【0073】
一部の実装形態では、肯定応答指示を伝送する技法、機器、及びシステムは、ソフトハンドオフシナリオにおいて、順次的な逆方向リンク肯定応答信号を複数の基地局に伝送するよう、移動局を動作させることを含むことができる。諸技法、機器、及びシステムは、ソフトハンドシナリオにおいて複数の基地局が肯定応答を成功裏に受信することができるように、伝送電力を上げた状態で逆方向リンクコードチャネルを介して単一の肯定応答指示を伝送するよう、移動局を動作させることを含むことができる。逆方向リンク肯定応答信号の伝送電力の上昇水準を動的に調節するために、移動局は、ソフトハンドオフ中の複数の基地局からの順方向リンクパイロットの強度測定値を使用することができる。一部の実装形態では、ソフトハンドオフ事例における逆方向リンク肯定応答チャネルの出力電力は、非ソフトハンドオフ事例のときよりも比較的高い。一部の実装形態では、パイロット強度測定値に関係なく、移動局は、基地局から受信した逆方向リンク肯定応答チャネルの利得をR-ACK伝送に単純に適用することができる。
【0074】
開示した実施形態及び他の実施形態、並びに本明細書に記載した機能上の動作は、デジタル電子回路によって、又は本明細書に開示した構造及びその構造上の等価物を含む、コンピュータソフトウェア、ファームウェア、若しくはハードウェアによって、又はそれらの一つ若しくは複数の組合せによって実装することができる。開示した実施形態及び他の実施形態は、一つ又は複数のコンピュータプログラム製品、すなわちデータ処理機器によって実行するための、又はデータ処理機器の動作を制御するための、コンピュータ可読媒体上に符号化されるコンピュータプログラム命令の一つ若しくは複数のモジュールとして実装することができる。そのコンピュータ可読媒体は、機械可読記憶デバイス、機械可読記憶基板、メモリデバイス、機械可読伝搬信号を生じさせる組成物、又はそれらの一つ若しくは複数の組合せとすることができる。用語「データ処理機器」は、例としてプログラム可能プロセッサ、コンピュータ、又は複数のプロセッサ若しくはコンピュータが含まれる、データを処理するためのあらゆる機器、デバイス、及び機械を包含する。その機器は、ハードウェアに加え、当該コンピュータプログラム用の実行環境を作成するコード、例えばプロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、又はそれらの一つ若しくは複数の組合せを構成するコードを含むことができる。伝搬信号とは、適切な受信機器に伝送する情報を符号化するために生成される、人為的に生成される信号、例えば機械によって生成される電気信号、光信号、又は電磁信号である。
【0075】
コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、又はコードとしても知られる)は、コンパイラ型言語又はインタープリタ型言語を含む任意の形式のプログラミング言語で書くことができ、独立型プログラムとして、又はモジュール、コンポーネント、サブルーチン、若しくはコンピューティング環境内で使用するのに適した他のユニットとしてのものを含む任意の形式で展開することができる。コンピュータプログラムは、必ずしもファイルシステム内のファイルに対応しない。プログラムは、他のプログラム又はデータを保持するファイルの一部分に(例えばマークアップ言語ドキュメント内に記憶される一つ又は複数のスクリプト)、当該プログラム専用の単一のファイル内に、又は複数の調整されたファイル内(例えば一つ若しくは複数のモジュール、サブプログラム、又はコードの一部を記憶する複数のファイル)に記憶することができる。コンピュータプログラムは、一台のコンピュータ上で、又は一つのサイトに位置する複数台のコンピュータ上で、若しくは複数のサイトにわたって分散され、通信ネットワークによって相互接続される複数台のコンピュータ上で実行するために展開することができる。
【0076】
本明細書に記載したプロセス及び論理フローは、入力データに対して操作を行い、出力を生成することにより諸機能を実行するための、一つ又は複数のコンピュータプログラムを実行する、一つ又は複数のプログラム可能プロセッサによって実行することができる。専用論理回路、例えばFPGA(書替え可能ゲートアレイ)やASIC(特定用途向け集積回路)によりこれらのプロセス及び論理フローを実行することもでき、そうした専用論理回路として機器を実装することもできる。
【0077】
コンピュータプログラムを実行するのに適したプロセッサには、例として汎用マイクロプロセッサ及び専用マイクロプロセッサの両方、並びに任意の種類のデジタルコンピュータのいずれか一つ又は複数のプロセッサが含まれる。概して、プロセッサは命令及びデータを、読出し専用メモリ若しくはランダムアクセスメモリ、又はその両方から受け取る。コンピュータの不可欠な要素は、命令を実行するためのプロセッサと、命令及びデータを記憶するための一つ又は複数のメモリデバイスとである。概して、コンピュータは、データを記憶するための一つ又は複数の大容量記憶デバイス、例えば磁気、光磁気ディスク、又は光ディスクも含み、又はそうした大容量記憶デバイスとデータをやり取りするために動作可能に結合される。ただし、コンピュータはそのようなデバイスを有さなくてもよい。コンピュータプログラム命令及びデータを記憶するのに適したコンピュータ可読媒体は、例として半導体メモリデバイス、例えばEPROM、EEPROM、フラッシュメモリデバイス、磁気ディスク、例えば内蔵ハードディスクやリムーバブルディスク、光磁気ディスク、並びにCD ROMディスク及びDVD-ROMディスクが含まれる、あらゆる形態の不揮発性メモリ、媒体、及びメモリデバイスを含む。このプロセッサ及びメモリは、専用論理回路によって補足し、又は専用論理回路に組み込むことができる。
【0078】
本明細書は多くの詳細事項を含むが、これらの詳細事項は、特許請求の範囲に記載の発明又は特許請求の範囲に記載され得る内容の範囲に対する限定ではなく、むしろ特定の実施形態に固有の特徴についての記述として解釈すべきである。本特許出願の中で別個の実施形態の文脈で記載した特定の特徴を、単一の実施形態において組み合わせて実装することもできる。逆に、単一の実施形態の文脈で記載した様々な特徴を、複数の実施形態において別々に又は任意の適切なサブコンビネーションで実装することもできる。さらに上記では、一定の組合せで機能するものとして諸特徴を説明した場合もあるが、最初にそのように特許請求する場合でも、特許請求する組合せの一つ又は複数の特徴を、場合によってはその組合せから除外することができ、特許請求する組合せは、サブコンビネーション又はサブコンビネーションの改変形態を対象とすることができる。同様に、図面に動作を特定の順序で示すが、その順序で示すことは、望ましい結果を達成するためにそのような動作が図示した特定の順序又は順次的な順序で行われること、又は図示した全ての動作が行われることを要求するものとして理解すべきでない。
【0079】
いくつかの例及び実装形態のみを開示した。開示した内容に基づき、記載した例及び実装形態並びに他の実装形態に対し、改変、修正、及び強化を行うことができる。