(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
一対の前記励磁用コイルおよび前記検出用コイルのうち少なくとも一つのコイルは、前記カード挿入部の前面側に取り付けられる前記異物としてのスキミング用磁気ヘッドによる前記カードの磁気データの読取を妨害する妨害ノイズが発生するように励磁されることを特徴とする請求項2記載のカードリーダ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のスキミング装置検出システムを用いると、カード挿入部にスキミング装置が取り付けられたか否かを検出することが可能になる。しかしながら、特許文献1に記載のスキミング装置検出システムは、オートフォーカス制御機能付きレンズを装着した撮像装置を備えており、その構成が複雑である。
【0006】
また、特許文献1に記載のスキミング装置検出システムを用いると、犯罪者の不正行為を防止することが可能になる。しかしながら、犯罪者の不正行為を防止するために、このスキミング装置検出システムを用いる場合には、ATMに加えて、スキミング装置検出システムが必要になる。すなわち、このスキミング装置検出システムを用いる場合には、大掛りな装置が必要になる。
【0007】
そこで、本発明の第一の課題は、比較的簡易な構成で、スキミング用磁気ヘッドが取り付けられたか否かを適切に検知することが可能なカードリーダを提供することにある。
【0008】
また、本発明の第二の課題は、比較的簡易な構成で、犯罪者の不正行為を防止することが可能なカードリーダを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の第一の課題を解決するため、本発明のカードリーダは、カードに記録された磁気データの読取およびカードへの磁気データの記録の少なくとも一方を行う磁気ヘッドを備えるカードリーダにおいて、カードが挿入される挿入口が形成されるカード挿入部と、
カードが通過するカード通過路と、カード挿入部の前面側に金属材料を含む異物が取り付けられたことを検知するための金属センサとを備え、
カード挿入部には、カード挿入部の前方に向かって突出する凸部が形成され、カードの挿入方向から見たときに、凸部と磁気ヘッドとは、カード通過路を挟むように配置され、凸部は、カードの挿入方向に略直交するカードの幅方向において、磁気ヘッドの配置位置と略同じ位置に配置され、金属センサは、
凸部の内部に配置されるとともに、その検知方向がカードの挿入方向とカードの幅方向とに略直交するカードの厚さ方向に対して傾斜するように、かつ、カードの挿入方向に略直交するカードの幅方向において、磁気ヘッドの配置位置と略同じ位置に配置され
、金属センサの検知可能領域は、カード挿入部の前方に向かって広がるとともに、カードの厚さ方向において磁気ヘッドが配置される側に向かって広がっていることを特徴とする。
【0010】
本発明のカードリーダは、カード挿入部の前面側に金属材料を含む異物が取り付けられたことを検知するための金属センサを備え、この金属センサは、カードの挿入方向に略直交するカードの幅方向において、磁気ヘッドの配置位置と略同じ位置に配置されている。スキミング用磁気ヘッドは、カードの幅方向において、カードリーダの磁気ヘッドの配置位置に対応するように取り付けられるため、本発明では、金属センサによって、スキミング用磁気ヘッドが取り付けられたか否かを適切に検知することが可能になる。すなわち、本発明では、特許文献1に記載されているスキミング装置検出システムのような複雑な装置を用いなくても、カードリーダの構成部品として取り付けた金属センサを用いた比較的簡易な構成で、スキミング用磁気ヘッドが取り付けられたか否かを適切に検知することが可能になる。
【0011】
また、本発明
では、カードリーダは、カードが通過するカード通過路を備え、カード挿入部には、カード挿入部の前方に向かって突出する凸部が形成され、カードの挿入方向から見たときに、凸部と磁気ヘッドとは、カード通過路を挟むように配置され、金属センサは、凸部の内部に配置されている
。スキミング用磁気ヘッドは、カードの挿入方向から見たときに、カードリーダの磁気ヘッドと重なるように、かつ、カード挿入部の前面側に取り付けられるため、
本発明では、金属センサによって、スキミング用磁気ヘッドが取り付けられたか否かをより適切に検知することが可能になる。また
、本発明では、金属センサが凸部の内部に配置されるため、犯罪者は、金属センサが設置されていることに気付きにくくなる。また、犯罪者が金属センサを破壊するのを防止しやすくなる。
【0012】
また、本発明
では、カードの挿入方向から見たときに、磁気ヘッドと金属センサとは、カード通過路を挟むように配置され、金属センサは、その検知方向がカードの挿入方向とカードの幅方向とに略直交するカードの厚さ方向に対して傾斜するように、かつ、その検知可能領域がカード挿入部の前方に向かって広がるように配置されている
。スキミング用磁気ヘッドは、カードの挿入方向から見たときに、カードリーダの磁気ヘッドと重なるように、かつ、カード挿入部の前面側に取り付けられるため、
本発明では、金属センサによって、スキミング用磁気ヘッドが取り付けられたか否かをより適切に検知することが可能になる。
【0013】
本発明において、金属センサは、磁性材料で形成されるコアと、コアの中心軸を中心にして巻回される一対の励磁用コイルおよび検出用コイルとを備え、コアは、中心軸の軸方向における略中央に配置される中央コア部と、中心軸の軸方向において中央コア部の両端側のそれぞれに配置される一対の軸端コア部とを備え、検出用コイルは、中央コア部に巻回され、一対の励磁用コイルのそれぞれは、一対の軸端コア部のそれぞれに巻回されていることが好ましい。このように構成すると、金属材料を含む異物を高感度で検知することが可能になり、また、周囲の温度変動の影響を抑制した安定した異物の検知が可能になる。
【0014】
本発明において、一対の励磁用コイルおよび検出用コイルのうち少なくとも一つのコイルは、カード挿入部の前面側に取り付けられる異物としてのスキミング用磁気ヘッドによるカードの磁気データの読取を妨害する妨害ノイズが発生するように励磁されることが好ましい。このように構成すると、スキミング用磁気ヘッドがカード挿入部の前面側に取り付けられた場合には、金属センサが妨害ノイズを発生させる。したがって、金属センサが発生させるノイズによって、スキミング用磁気ヘッドによるカードの磁気データの適切な読取を阻止することが可能になる。すなわち、金属センサが発生させるノイズによって、スキミングを阻止することが可能になる。
【0015】
本発明において、カードリーダ
は、カード通過路を閉鎖してカードの挿入を阻止するカード挿入阻止部材
を備え、カード挿入阻止部材は、金属センサが異物を検知すると、カード通過路を閉鎖した状態を維持すること、または、開放されたカード通過路を閉鎖することが好ましい。このように構成すると、スキミング用磁気ヘッドがカード挿入部に取り付けられた場合には、カード挿入阻止部材がカード通過路を閉鎖しているため、ユーザはカードを挿入することができない。したがって、スキミングを阻止することができる。
【0016】
本発明において、カードリーダは、カード挿入部の前面側に、カードリーダの前方の人間の動きを検知するための人体検知用の赤外線センサを備えることが好ましい。このように構成すると、スキミング用磁気ヘッドに何らかの細工が施されているために、金属センサがスキミング用磁気ヘッドを検知できない場合であっても、スキミング用磁気ヘッドを有するスキミング装置がカード挿入部の前面側に取り付けられると、赤外線センサは、カードリーダの前方の人間の動きを検知しにくくなる。したがって、たとえば、赤外線センサが人間の動きを検知していないにもかかわらず、カードリーダにカードが挿入された場合には、カード挿入部にスキミング装置が取り付けられたと判断することができ、以後のカードリーダの取引を中止することが可能になる。また、以後のカードリーダの取引を中止することで、たとえば、カードの暗証番号が犯罪者に取得されるのを防止することが可能になる。また、たとえば、赤外線センサが人間の動きを検知したときにユーザによるカードの挿入が可能となるようにカードリーダを構成すれば、スキミング装置がカード挿入部に取り付けられて、赤外線センサがカードリーダの前方の人間の動きを検知しない場合には、ユーザはカードを挿入することができないため、スキミング自体を阻止することが可能になる。
【0017】
本発明において
、カードの挿入方向から見たときに、金属センサと赤外線センサとは、カード通過路を挟むように配置されていることが好ましい。また、本発明において、金属センサの検知可能領域の少なくとも一部と赤外線センサの検知可能領域の少なくとも一部とが重なっていることが好ましい。このように構成すると、スキミング用磁気ヘッドが取り付けられやすい箇所に、赤外線センサの検知可能領域を設定するとともに、金属センサの検知可能領域を設定することが可能になる。したがって、スキミング用磁気ヘッドを有するスキミング装置が比較的小さい場合であっても、スキミング装置が取り付けられたときには、赤外線センサは人間の動きを検知しにくくなり、かつ、金属センサはスキミング装置を検知しやすくなる。その結果、赤外線センサと金属センサとによって、犯罪者の不正行為をより効果的に防止することが可能になる。
また、本発明において、たとえば、カード挿入部には、カードリーダの奥側に向かって切り欠かれた凹部が形成され、凹部は、カードの幅方向において、凸部と隣り合うように形成されている。
【0018】
また、上記の第二の課題を解決するため、本発明のカードリーダは、カードに記録された磁気データの読取および/またはカードへの磁気データの記録を行う磁気ヘッドを備えるカードリーダにおいて、カードが挿入される挿入口が形成されるカード挿入部
と、カードが通過するカード通過路と、カード通過路におけるカードの有無を検知するためのカードセンサとを備えるとともに、カード挿入部の前面側に、カードリーダの前方の人間の動きを検知するための人体検知用の赤外線センサを備え
、赤外線センサが人間の動きを検知していないときに、カードセンサがカードを検知すると、カードリーダが搭載される所定の上位装置に異常信号を送信することを特徴とする。
【0019】
本発明のカードリーダは、カード挿入部の前面側に、カードリーダの前方の人間の動きを検知するための人体検知用の赤外線センサを備えている。そのため、スキミング用磁気ヘッドを有するスキミング装置がカード挿入部の前面側に取り付けられると、赤外線センサは、カードリーダの前方の人間の動きを検知しにくくなる。
また、本発明のカードリーダは、カード通過路におけるカードの有無を検知するためのカードセンサを備えているため、赤外線センサが人間の動きを検知していないにもかかわらず、カードセンサがカードを検知する場合には、カード挿入部にスキミング用磁気ヘッドが取り付けられていると判断することができる。また、本発明のカードリーダは、赤外線センサが人間の動きを検知していないときに、カードセンサがカードを検知すると、カードリーダが搭載される所定の上位装置に異常信号を送信するため、上位装置からの制御指令に基づいて、以後のカードリーダの取引を中止することが可能になる。また、以後のカードリーダの取引を中止することで、たとえば、カードの暗証番号が犯罪者に取得されるのを防止することが可能になる。また、たとえば、赤外線センサが人間の動きを検知したときにユーザによるカードの挿入が可能となるようにカードリーダを構成すれば、スキミング装置がカード挿入部に取り付けられて、赤外線センサがカードリーダの前方の人間の動きを検知しない場合には、ユーザはカードを挿入することができないため、スキミング自体を阻止することが可能になる。
【0020】
このように、本発明では、特許文献1に記載されているスキミング装置検出システムのような大掛りな装置を用いなくても、カードリーダの構成部品として取り付けた赤外線センサを用いた比較的簡易な構成で、スキミング自体を阻止すること、あるいは、犯罪者によるカードの暗証番号の不正取得を防止することが可能になる。すなわち、本発明では、赤外線センサを用いた比較的簡易な構成で、犯罪者の不正行為を防止することが可能になる。
【0021】
本発明において、赤外線センサは、挿入口の近傍に配置されていることが好ましい。スキミング用磁気ヘッドは、挿入口の近傍に取り付けられることが多いため、このように構成すると、カード挿入部の前面側にスキミング装置が取り付けられたときに、スキミング装置によって、赤外線センサの受光部が遮られやすくなる。すなわち、このように構成すると、カード挿入部の前面側にスキミング装置が取り付けられたときに、赤外線センサは、カードリーダの前方の人間の動きをより検知しにくくなる。したがって、犯罪者の不正行為を効果的に防止することが可能になる。
【0022】
本発明において、赤外線センサは、カードの挿入方向に略直交するカードの幅方向において、磁気ヘッドの配置位置と略同じ位置に配置されていることが好ましい。また、本発明において
、磁気ヘッドは、そのギャップ部がカード通過路に臨むように配置され、赤外線センサは、カードの挿入方向に略直交するカードの幅方向とカードの挿入方向とに略直交するカードの厚さ方向において、カード通過路よりも磁気ヘッドが配置される側に配置されていることが好ましい。スキミング用磁気ヘッドは、カードの幅方向およびカードの厚さ方向において、カードリーダの磁気ヘッドの配置位置に対応するように取り付けられる。そのため、このように構成すると、カード挿入部にスキミング装置が取り付けられたときに、スキミング用磁気ヘッドによって、赤外線センサの受光部が遮られる可能性が高くなる。すなわち、このように構成すると、カード挿入部にスキミング装置が取り付けられたときに、赤外線センサは、カードリーダの前方の人間の動きを検知しなくなる可能性が高くなる。したがって、犯罪者の不正行為をより効果的に防止することが可能になる。
【0023】
本発明において、カードリーダ
は、カード通過路を閉鎖してカードの挿入を阻止するカード挿入阻止部材
を備え、カード挿入阻止部材は、カードリーダにカードが挿入されていない待機時にカード通過路を閉鎖するとともに、赤外線センサが人間の動きを検知すると、カード通過路を開放してカードの挿入を可能にすることが好ましい。このように構成すると、スキミング装置がカード挿入部に取り付けられて、赤外線センサが人間の動きを検知しない場合には、カード挿入阻止部材がカード通過路を閉鎖しており、ユーザはカードを挿入することができない。したがって、スキミング自体を阻止することができる。
【0025】
本発明において、カードリーダは、カード挿入部の前面側に金属材料を含む異物が取り付けられたことを検知するための金属センサをカード挿入部の前面側に備えることが好ましい。赤外線センサの場合、カード挿入口にスキミング装置が取り付けられたとしても、カード挿入口にスキミング装置が取り付けられたのか、あるいは、カードリーダの前方に人間がいないだけなのかを判別することができない。すなわち、赤外線センサでは、カード挿入口にスキミング装置が取り付けられたときに、スキミング装置が取り付けられたことを検知することはできないが、このように構成すると、金属センサによって、カード挿入口にスキミング装置が取り付けられたときに、スキミング装置が取り付けられたことを検知することが可能になる。したがって、金属センサでの検知結果に基づいて所定の処理を行うことで、犯罪者の不正行為を効果的に防止することが可能になる。
【0026】
本発明において、金属センサは、磁性材料で形成されるコアと、コアの中心軸を中心にして巻回される一対の励磁用コイルおよび検出用コイルとを備え、コアは、中心軸の軸方向における略中央に配置される中央コア部と、中心軸の軸方向において中央コア部の両端側のそれぞれに配置される一対の軸端コア部とを備え、検出用コイルは、中央コア部に巻回され、一対の励磁用コイルのそれぞれは、一対の軸端コア部のそれぞれに巻回されるとともに、一対の励磁用コイルおよび前記検出用コイルのうち少なくとも一つのコイルは、赤外線センサが人間の動きを検知していないときに、カード挿入部の前面側に取り付けられる異物としてのスキミング用磁気ヘッドによるカードの磁気データの読取を妨害する妨害ノイズが発生するように励磁され、赤外線センサが人間の動きを検知すると、妨害ノイズが停止するように励磁されることが好ましい。このように構成すると、スキミング装置がカード挿入部の前面側に取り付けられて、赤外線センサが人間の動きを検知できない場合には、金属センサが妨害ノイズを発生させる。したがって、金属センサが発生させるノイズによって、スキミング用磁気ヘッドによるカードの磁気データの適切な読取を阻止することが可能になる。
【0027】
本発明において、赤外線センサの検知可能領域の少なくとも一部と金属センサの検知可能領域の少なくとも一部とが重なっていることが好ましい。このように構成すると、スキミング用磁気ヘッドが取り付けられやすい箇所に、赤外線センサの検知可能領域を設定するとともに、金属センサの検知可能領域を設定することが可能になる。したがって、スキミング用磁気ヘッドを有するスキミング装置が比較的小さい場合であっても、スキミング装置が取り付けられたときには、赤外線センサは人間の動きを検知しにくくなり、かつ、金属センサはスキミング装置を検知しやすくなる。その結果、赤外線センサと金属センサとによって、犯罪者の不正行為をより効果的に防止することが可能になる。
【発明の効果】
【0028】
以上のように、本発明のカードリーダでは、カードリーダの構成部品として取り付けた金属センサを用いた比較的簡易な構成で、スキミング用磁気ヘッドが取り付けられたか否かを適切に検知することが可能になる。
また、本発明のカードリーダでは、カードリーダの構成部品として取り付けた赤外線センサを用いた比較的簡易な構成で、犯罪者の不正行為を防止することが可能になる。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0031】
(カードリーダの概略構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかるカードリーダ1の斜視図である。
図2は、
図1に示すカードリーダ1の概略構成を説明するための側面図である。
図3は、
図1に示すカードリーダ1の前面側の構成を説明するための分解斜視図である。
【0032】
本形態のカードリーダ1は、ユーザが手動でカード2を移動させながら、カード2に記録された磁気データの読取およびカード2への磁気データの記録の少なくとも一方を行うための装置である。具体的には、カードリーダ1は、カードリーダ1の内部にカード2を挿入する際、あるいは、カードリーダ1からカード2を抜き取る際に磁気データの読取や記録を行ういわゆるディップ式のカードリーダであり、たとえば、ATM等の所定の上位装置に搭載されて使用される。
【0033】
カードリーダ1は、
図1、
図2に示すように、磁気データの読取および磁気データの記録の少なくとも一方を行う磁気ヘッド3と、カード2に固定されるICチップに接触してデータのやりとりを行うIC接点4と、挿入されたカード2の抜取りを防止する抜取り防止レバー5と、カード2が挿入される挿入口6が形成されるカード挿入部7と、カード2が通過するカード通過路8が形成される本体フレーム9とを備えている。
【0034】
本形態では、
図1等に示すX方向にカード2が通過する。具体的には、X1方向にカード2が挿入され、X2方向にカード2が抜き取られる。すなわち、X1方向は、カード2の挿入方向であり、X2方向は、カード2の抜取り方向である。また、X方向に略直交する
図1等のZ方向は、カード2の厚さ方向であり、X方向とZ方向とに略直交する
図1等のY方向は、カード2の幅方向(短手幅方向)である。なお、以下の説明では、X1方向側を「奥(後ろ)」側、X2方向側を「手前(前)」側、Y1方向側を「右」側、Y2方向側を「左」側、Z1方向側を「上」側、Z2方向側を「下」側とする。
【0035】
また、カードリーダ1は、カード2が挿入されたことを検知するためのセンサ10と、カード2の奥端がカードリーダ1の奥端側まで到達したことを検知するためのセンサ11と、カードリーダ1の前方の人間の動きを検知するための人体検知用の赤外線センサ12と、カード挿入部7の前面側に金属材料を含む異物が取り付けられたことを検知するための金属センサ13とを備えている。
【0036】
カード2は、たとえば、厚さが0.7〜0.8mm程度の矩形状の塩化ビニール製のカードである。このカード2の裏面(下面)には、磁気データが記録される磁気ストライプが形成されている。また、カード2の表面には、ICチップが固定されている。すなわち、本形態のカード2は、磁気ストライプ付きの接触式ICカードである。なお、カード2には、通信用のアンテナが内蔵されても良い。すなわち、カード2は、磁気ストライプ付きの非接触式ICカードであっても良い。また、カード2は、厚さが0.18〜0.36mm程度のPET(ポリエチレンテレフタレート)カードであっても良いし、所定の厚さの紙カード等であっても良い。
【0037】
本体フレーム9の前端側は、カードリーダ1に挿入されたときのカード2の前端側をユーザが摘めるように形成されている。具体的には、本体フレーム9の前端側は、上下方向から見たときの形状が略U形状となるように形成されている。すなわち、本体フレーム9は、
図3に示すように、前方に向かって突出する2個の突出部9a、9bを備えている。本形態では、突出部9aが右側に配置され、突出部9bが左側に配置されている。カード通過路8は、上下方向における本体フレーム9の中間位置に形成されている。また、カード通過路8は、本体フレーム9の前端から奥端側に向かって略直線状に形成されている。すなわち、突出部9a、9bにもカード通過路8の一部が形成されている。
【0038】
カード挿入部7は、本体フレーム9の前端側を覆うように形成されたハウジングである。このカード挿入部7は、不透明な樹脂材料で形成されている。また、カード挿入部7は、上下方向から見たときの形状が略U形状となるように形成されており、前方に向かって突出する2個の突出部7a、7bを備えている。本形態では、突出部7aは、右側に配置されており、本体フレーム9の突出部9aを覆っている。また、突出部7bは、左側に配置されており、本体フレーム9の突出部9bを覆っている。挿入口6は、上下方向におけるカード挿入部7の中間位置に形成されている。また、挿入口6は、突出部7a、7bの前面、左右方向における突出部7a、7bの内側面および突出部7a、7bの間のカード挿入部7の前面に沿うように形成されている。
【0039】
突出部7aの前端には、前方に向かって突出する凸部7cが形成されている。この凸部7cは、挿入口6よりも上側に形成されている。具体的には、凸部7cは、挿入口6のすぐ上側に形成されている。凸部7cの下側面は、
図2に示すように、前側に向かうにしたがって上方向へ傾斜するように形成されている。また、突出部7aの前端面には、前後方向に貫通する開口部7dが形成されている。この開口部7dは、挿入口6よりも下側に形成されている。
【0040】
磁気ヘッド3は、本体フレーム9の突出部9aに取り付けられている。具体的には、磁気ヘッド3は、
図2に示すように、そのギャップ部がカード通過路8に下側から臨むように配置されており、突出部9aの、カード通過路8よりも下側部分に取り付けられている。また、磁気ヘッド3は、カード2の裏面に形成される磁気ストライプに接触可能な位置に配置されている。
【0041】
IC接点4は、
図2に示すように、カードリーダ1の奥端側に配置されている。また、IC接点4は、カード通過路8よりも上側に配置されている。このIC接点4は、IC接点ブロック16に固定されている。IC接点ブロック16の前端側および後端側のそれぞれには、レバー部材17の下端側が回動可能に取り付けられている。レバー部材17の上端側は、本体フレーム9に回動可能に取り付けられている。また、IC接点ブロック16の前端側には、引張りコイルバネ18の奥端が取り付けられている。引張りコイルバネ18の前端は、本体フレーム9に取り付けられており、IC接点ブロック16は、引張りコイルバネ18によって、前側へ付勢されている。
【0042】
本形態では、IC接点ブロック16の奥端に形成されるカード当接部16aにカード2の奥端が当接すると、レバー部材17が上端側を支点にして回動し、IC接点ブロック16は、奥方向へ移動しながら下方向へ移動する。IC接点ブロック16が奥方向へ移動しながら下方向へ移動すると、IC接点4がカード2の表面に固定されるICチップに接触する。また、この状態でカード2が引き抜かれると、引張りコイルバネ18の付勢力で、IC接点ブロック16は、前方向へ移動しながら上方向へ移動して、IC接点4がカード通過路8から退避する。
【0043】
抜取り防止レバー5は、ソレノイドに連結されている。また、抜取り防止レバー5は、
図2に示すように、固定軸19を中心に回動可能となっている。抜取り防止レバー5の前端には、カード通過路8を閉鎖する閉鎖部5aが形成されている。抜取り防止レバー5は、固定軸19を中心に回動して、
図2の実線で示すように、カード通過路8の前端側を閉鎖し、また、
図2の二点鎖線で示すように、カード通過路8を開放する。
【0044】
本形態では、カードリーダ1にカード2が挿入されていない待機時には、
図2の実線で示すように、抜取り防止レバー5の閉鎖部5aはカード通過路8を閉鎖している。より具体的には、赤外線センサ12が人間の動きを検知していないときには、抜取り防止レバー5の閉鎖部5aがカード通過路8を閉鎖しており、カードリーダ1へのカード2の挿入ができない状態となっている。
【0045】
この状態で、赤外線センサ12が人間の動きを検知すると、
図2の二点鎖線で示すように、抜取り防止レバー5はカード通過路8を開放してカード2の挿入を可能にする。また、カード2が挿入されて、カード2の奥端がカードリーダ1の奥端側まで到達すると、閉鎖部5aはカード通過路8を閉鎖する。閉鎖部5aがカード通過路8を閉鎖することで、IC接点4とICチップとの間でデータの読取や記録を行っている際のカード2の抜取りが防止される。本形態の抜取り防止レバー5は、カード通過路8を閉鎖してカード2の挿入を阻止するカード挿入阻止部材である。
【0046】
センサ10は、発光素子と受光素子とを備える光学式のセンサであり、カードリーダ1の前端側に配置されている。本形態では、挿入口6からカード2が挿入されると、突出部9aに取り付けられるカード挿入検出レバー20(
図3参照)にカード2の奥端側が接触する。カード挿入検出レバー20にカード2の奥端側が接触すると、カード挿入検出レバー20が移動して、センサ10の発光素子と受光素子との間を遮る。カード挿入検出レバー20がセンサ10の発光素子と受光素子との間を遮ると、カード2が挿入されたことが検知される。なお、
図2では、カード挿入検出レバー20の図示を省略している。
【0047】
センサ11は、センサ10と同様に、発光素子と受光素子とを備える光学式のセンサであり、カードリーダ1の奥端側に配置されている。本形態では、IC接点ブロック16のカード当接部16aにカード2の奥端が当接して、IC接点ブロック16が奥方向へ移動しながら下方向へ移動すると、IC接点ブロック16の遮光部16b(
図2参照)がセンサ11の発光素子と受光素子との間を遮る。遮光部16bがセンサ11の発光素子と受光素子との間を遮ると、カード2の奥端がカードリーダ1の奥端側まで到達したことが検知される。
【0048】
このように、本形態のセンサ10および/またはセンサ11は、カード通過路8におけるカード2の有無を検知する機能を果たしている。
【0049】
赤外線センサ12は、焦電型の赤外線センサであり、焦電効果によって赤外線を含む光を検知する焦電素子を備えている。この赤外線センサ12は、上述のように、カードリーダ1の前方の人間の動きを検知する。具体的には、赤外線センサ12は、カードリーダ1の前方の人間の手等の動きを検知する。また、赤外線センサ12は、カードリーダ1の前方の人間が発生する赤外線に基づいて、カードリーダ1の前方の人間の体温と赤外線センサ12の検知範囲内における人間の周囲の温度との差を検知することで、カードリーダ1の前方の人間の動きを検知する。赤外線センサ12は、カード挿入部7の前面側に配置されている。赤外線センサ12の配置の詳細については後述する。
【0050】
金属センサ13は、後述の励磁用コイル22、23が発生させる磁界の変化を後述の検出用コイル24で検出して金属部材を検知する磁気センサである。この金属センサ13は、カード挿入部7の前面側に配置されている。金属センサ13の詳細な構成および金属センサ13の配置の詳細については後述する。
【0051】
(金属センサの構成)
図4は、
図2に示す金属センサ13の正面図である。
図5は、
図2に示す金属センサ13の構成を説明するための図である。
【0052】
金属センサ13は、磁性材料で形成されるコア21と、コア21の中心軸CLを中心に巻回される一対の励磁用コイル22、23および検出用コイル24と、励磁用コイル22、23の端部が接続される端子25〜27と、検出用コイル24の端部が接続される端子28、29とを備えている。この金属センサ13は、インサート成型で形成されており、コア21、励磁用コイル22、23および検出用コイル24は、絶縁性の樹脂材料で形成されたハウジング30の内部に配置されている。また、端子25〜29の一端側は、ハウジング30から突出している。
【0053】
コア21は、
図4、
図5の紙面垂直方向を厚さ方向とする薄板状に形成されている。このコア21は、中心軸CLの軸方向における略中央に配置される中央コア部21aと、中心軸CLの軸方向において中央コア部21aの両端側のそれぞれに配置される一対の軸端コア部21b、21bと、中央コア部21aと軸端コア部21bとの間に配置される鍔部21cとによって構成されている。中央コア部21aの幅(
図4、
図5の左右方向の幅)は、軸端コア部21bの幅よりも広くなっている。なお、本形態では、中央コア部21aの幅は、軸端コア部21bの幅の約1.5倍となっている。このように、中央コア部21aの幅が、軸端コア部21bの幅より広くなっているので、磁界φ1と磁界φ2とのバランスを取り易くなっている。また、鍔部21cの幅は、中央コア部21aの幅よりも広くなっている。
【0054】
また、本形態では、中央コア部21aの幅は、軸端コア部21bの幅より広くなっているが、中央コア部21aの幅と軸端コア部21bの幅とが等しくても良い。すなわち、各軸端コア部21bへ巻回された励磁用コイル22、23が発生させる磁界φ1と磁界φ2とのバランスを確保できれば良い。
【0055】
検出用コイル24は、中央コア部21aに巻回されている。検出用コイル24の一端部は、端子28に固定され、検出用コイル24の他端部は、端子29に固定されている。励磁用コイル22、23は、一対の軸端コア部21b、21bのそれぞれに巻回されている。励磁用コイル22、23の一端部は、端子25、27に固定されている。また、励磁用コイル22、23の他端部は、導線31の一端部に固定されている。導線31の他端部は、端子26に固定されている。端子25、27は、可変抵抗33を介して交流電源34に接続され、端子26は、接地されている。
【0056】
本形態の金属センサ13の検知可能領域R1(
図6参照)は、中心軸CLを中心とする所定の領域であり、中心軸CLの軸方向が金属センサ13の検知方向となる。また、本形態では、金属センサ13の検知可能領域R1に金属部材がないときに、励磁用コイル22が発生させる磁界φ1(
図5参照)の磁束密度と、励磁用コイル23が発生させる磁界φ2(
図5参照)の磁束密度とが略同じになるように、かつ、磁界φ1の方向と磁界φ2の方向とが逆方向になるように、励磁用コイル22、23が励磁されている。すなわち、本形態では、金属センサ13の検知可能領域R1に金属部材がないときに、磁界φ1と磁界φ2とのバランスが取れるように、可変抵抗33が調整されており、金属センサ13の検知可能領域R1に金属部材がないときには、検出用コイル24の両端部の間に電圧が発生していない。
【0057】
一方、金属センサ13の検知可能領域R1に金属部材が配置されると、その金属部材の影響で、磁界φ1と磁界φ2とのバランスが崩れる。磁界φ1と磁界φ2とのバランスが崩れると、検出用コイル24の両端部の間に電圧が発生する。このように、本形態の金属センサ13は、検出用コイル24の両端部の間に発生する電圧を検出することで、金属部材を検知する。すなわち、本形態の金属センサ13は、磁気差動型の金属センサである。
【0058】
(赤外線センサの配置および金属センサの配置)
図6は、
図2に示す赤外線センサ12および金属センサ13の配置を説明するため側面図である。
図7は、
図2に示す赤外線センサ12および金属センサ13の配置を説明するための平面図である。
【0059】
赤外線センサ12は、カードリーダ1の前方に立つユーザから発生する赤外線が入射可能となるように、カード挿入部7の前面側に配置されている。また、赤外線センサ12は、挿入口6の近傍に配置されている。具体的には、赤外線センサ12の受光部12aが突出部7aの開口部7dの中に配置されるように、赤外線センサ12は、本体フレーム9の突出部9aの前面に配置されている。すなわち、赤外線センサ12は、カード通過路8よりも下側に配置されている。
【0060】
また、赤外線センサ12は、
図7に示すように、左右方向において、磁気ヘッド3の配置位置と略同じ位置に配置されている。すなわち、赤外線センサ12は、左右方向において、カードリーダ1に挿入されるカード2の磁気ストライプの位置と略同じ位置に配置されており、カードリーダ1に挿入されるカード2の磁気ストライプは赤外線センサ12の上方を通過する。
【0061】
金属センサ13は、カード挿入部7の前面側に金属材料を含む異物が取り付けられたことが検知可能となるように、カード挿入部7の前面側に配置されている。また、金属センサ13は、挿入口6の近傍に配置されている。具体的には、金属センサ13は、本体フレーム9の突出部9aの前面に配置されている。また、金属センサ13は、凸部7cの内部に配置されており、カード通過路8よりも上側に配置されている。すなわち、前後方向から見たときに、磁気ヘッド3と金属センサ13とは、カード通過路8を挟むように配置されている。
【0062】
また、金属センサ13は、
図7に示すように、左右方向において、磁気ヘッド3の配置位置と略同じ位置に配置されている。すなわち、金属センサ13は、左右方向において、カードリーダ1に挿入されるカード2の磁気ストライプの位置と略同じ位置に配置されており、カードリーダ1に挿入されるカード2の磁気ストライプは、磁気センサ13の下方を通過する。
【0063】
さらに、金属センサ13は、その幅方向(
図4、
図5の左右方向)が左右方向(Y方向)と略一致するように配置されている。また、金属センサ13は、
図6に示すように、その検知方向となる中心軸CLの軸方向が上下方向に対して傾斜するように、かつ、その検知可能領域R1が前方に向かって広がるように配置されている。すなわち、金属センサ13は、上側に向かうにしたがって奥側に倒れるように配置されている。上下方向に対する中心軸CLの軸方向の傾斜角度θは、たとえば、25°である。
【0064】
このように、赤外線センサ12と金属センサ13とは、前後方向から見たときにカード通過路8を挟むように配置されている。また、本形態では、
図6に示すように、金属センサ13の検知可能領域R1と、赤外線センサ12の検知可能領域R2とが重なっている。
【0065】
(カードリーダの概略動作)
以上のように構成されたカードリーダ1では、カード2が挿入されていない待機時には、抜取り防止レバー5はカード通過路8を閉鎖しており、カードリーダ1へのカード2の挿入ができない状態となっている。この状態で、金属センサ13が金属部材を検知しておらず、かつ、赤外線センサ12が人間の動きを検知すると、抜取り防止レバー5がカード通過路8を開放してカード2が挿入可能な状態となる。また、ユーザがカード2を挿入して、カード2の奥端がカードリーダ1の奥端側まで到達すると、抜取り防止レバー5はカード通過路8を閉鎖する。また、IC接点4とICチップとの間でデータの読取や記録が終了すると、抜取り防止レバー5がカード通過路8を開放してカード2が抜取り可能な状態になる。
【0066】
ここで、
図6に示すように、犯罪者によって、カード挿入部7の前面側の、検知可能領域R1、R2にスキミング用磁気ヘッド51を備えるスキミング装置52が取り付けられると、スキミング用磁気ヘッド51は少なくとも金属部材を備えているため、金属センサ13がスキミング装置52を検知する。また、スキミング装置52によって、赤外線センサ12の受光部12aの全部または一部が遮られる。
【0067】
本形態では、金属センサ13が金属部材を検知すると、たとえ、赤外線センサ12が人間の動きを検知しても、抜取り防止レバー5がカード通過路8を閉鎖した状態を維持する。すなわち、本形態では、金属センサ13がスキミング装置52を検知した場合には、たとえ、赤外線センサ12が人間の動きを検知しても、抜取り防止レバー5がカード通過路8を閉鎖した状態を維持して、ユーザによるカード2の挿入を阻止する。また、金属センサ13がスキミング装置52を検知した場合には、カードリーダ1は、上位装置に対して異常が発生したことを知らせる異常信号を送信する。なお、異常信号を受信した上位装置は、たとえば、上位装置のディスプレイに異常が発生している旨を表示する、および/または、ブザーを鳴らす等の所定の動作を行って、ユーザに異常が発生していることを知らせる。
【0068】
また、スキミング装置52は取り付けられたが、スキミング装置52に何らかの細工が施されているために、金属センサ13がスキミング装置52を検知できない場合であっても、スキミング装置52によって受光部12aの全部または一部が遮られているため、赤外線センサ12は、人間の動きを検知しないか、あるいは、検知しにくくなる。したがって、この場合であっても、上述のように、抜取り防止レバー5がカード通過路8を閉鎖した状態を維持して、ユーザによるカード2の挿入を阻止することが可能である。
【0069】
なお、カードリーダ1にカード2が挿入されていない待機時に、磁界φ1と磁界φ2とのバランスが定期的に崩れるように(すなわち、磁界φ1の磁束密度と磁界φ2の磁束密度とが定期的に異なるように)、励磁用コイル22、23を励磁して、検出用コイル24の両端部の間に電圧が発生するか否かを定期的にチェックしても良い。この場合には、金属センサ13がスキミング装置52を適切に検知できるか否かを定期的にチェックすることが可能になる。したがって、スキミング装置52が取り付けられたときに、金属センサ13でスキミング装置52を確実に検知することが可能になる。また、チェック時に検出用コイル24の両端部の間に電圧が発生しない場合には、カードリーダ1では、たとえば、抜取り防止レバー5がカード通過路8を閉鎖した状態を維持して、ユーザによるカード2の挿入を阻止する。また、この場合には、カードリーダ1は、たとえば、異常信号を上位装置に送信し、異常信号を受信した上位装置は、たとえば、上位装置のディスプレイに異常が発生している旨を表示する、および/または、ブザーを鳴らす等の所定の動作を行う。
【0070】
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、カードリーダ1は、カード挿入部7の前面側に金属材料を含む異物が取り付けられたことを検知するための金属センサ13を備えている。また、本形態では、金属センサ13は、左右方向において、磁気ヘッド3の配置位置と略同じ位置に配置されている。スキミング用磁気ヘッド51は、左右方向において、磁気ヘッド3の配置位置に対応するように取り付けられるため、本形態では、金属センサ13によって、スキミング用磁気ヘッド51が取り付けられたか否かを適切に検知することが可能になる。すなわち、本形態では、金属センサ13を用いた比較的簡易な構成で、スキミング用磁気ヘッド51が取り付けられたか否かを適切に検知することが可能になる。
【0071】
特に、本形態では、金属センサ13は、カード通過路8よりも上側に配置される凸部7cの中に配置されており、前後方向から見たときに、磁気ヘッド3と金属センサ13とは、カード通過路8を挟むように配置されている。また、金属センサ13は、その検知方向が上下方向に対して傾斜するように、かつ、その検知可能領域R1が前方に向かって広がるように配置されている。スキミング用磁気ヘッド51は、前後方向から見たときに、磁気ヘッド3と重なるようにカード挿入部7の前面側に取り付けられるため、本形態では、金属センサ13によって、スキミング用磁気ヘッド51が取り付けられたか否かをより適切に検知することが可能になる。
【0072】
また、本形態では、スキミング用磁気ヘッド51がカード挿入部7の前面側に取り付けられて、金属センサ13がスキミング用磁気ヘッド51を検知すると、抜取り防止レバー5がカード通過路8を閉鎖した状態を維持して、ユーザによるカード2の挿入を阻止する。したがって、本形態では、スキミング用磁気ヘッド51がカード挿入部7の前面側に取り付けられも、ユーザはカード2を挿入することができないため、スキミング自体を阻止することができる。
【0073】
また、本形態では、カードリーダ1は、カードリーダ1の前方の人間の動きを検知するための赤外線センサ12を備えており、スキミング装置52がカード挿入部7の前面側に取り付けられると、スキミング装置52によって、赤外線センサ12の受光部12aの全部または一部が遮られる。また、本形態では、赤外線センサ12が人間の動きを検知しない場合には、抜取り防止レバー5がカード通過路8を閉鎖した状態を維持する。したがって、スキミング装置52は取り付けられたが、スキミング装置52に何らかの細工が施されているために、金属センサ13がスキミング装置52を検知できない場合であっても、スキミング装置52によって受光部12aの全部または一部が遮られているため、赤外線センサ12は、人間の動きを検知しないか、あるいは、検知しにくくなる。そのため、この場合であっても、抜取り防止レバー5がカード通過路8を閉鎖した状態を維持して、ユーザによるカード2の挿入を阻止することが可能になる。したがって、本形態では、スキミング装置52がカード挿入部7の前面側に取り付けられも、カード2の挿入を阻止することが可能になるため、スキミング自体を阻止することが可能になる。
【0074】
なお、カード挿入部7の前面側にスキミング装置52が取り付けられたとしても、赤外線センサ12では、カード挿入部7の前面側にスキミング装置52が取り付けられたのか、あるいは、カードリーダ1の前方に人間がいないだけなのかを判別することができない。すなわち、赤外線センサ12では、カード挿入部7の前面側にスキミング装置52が取り付けられたときに、スキミング装置52が取り付けられたことを検知することはできないが、本形態のカードリーダ1は、金属センサ13を備えているため、金属センサ13によって、カード挿入部7の前面側にスキミング装置52が取り付けられたときに、スキミング装置52が取り付けられたことを検知することができる。
【0075】
本形態では、赤外線センサ12と金属センサ13とが、カード通過路8を挟むように配置され、金属センサ13の検知可能領域R1と、赤外線センサ12の検知可能領域R2とが重なっている。そのため、スキミング用磁気ヘッド51が取り付けられやすい箇所に検知可能領域R1、R2を設定することができる。したがって、スキミング用磁気ヘッド51を有するスキミング装置52が比較的小さい場合であっても、スキミング装置52が取り付けられたときには、赤外線センサ12は人間の動きを検知しにくくなり、かつ、金属センサ13はスキミング装置52を検知しやすくなる。その結果、本形態では、赤外線センサ12と金属センサ13とによって、犯罪者の不正行為をより効果的に防止することが可能になる。
【0076】
本形態では、金属センサ13は、不透明な樹脂材料で形成されたカード挿入部7の凸部7cの内部に配置されている。そのため、犯罪者は、金属センサ13が設置されていることに気付きにくくなる。また、犯罪者が金属センサ13を破壊するのを防止しやすくなる。さらに、犯罪者や利用者の上側からの視界が凸部7cによって遮られるため、赤外線センサ12が発見されにくくなる。
【0077】
本形態では、中心軸CLの軸方向における略中央に配置される中央コア部21aに検出用コイル24が巻回され、中心軸CLの軸方向において中央コア部21aの両端側のそれぞれに配置される一対の軸端コア部21bのそれぞれに一対の励磁用コイル22、23のそれぞれが巻回されており、金属センサ13は、励磁用コイル22が発生させる磁界φ1と、励磁用コイル23が発生させる磁界φ2とのバランスに基づいて、異物の検知を行っている。そのため、本形態では、たとえば、特開2003−255053号公報に記載されているように、金属材料を含む異物を高感度で検知することが可能になり、また、周囲の温度変動の影響を抑制した安定した異物の検知が可能になる。
【0078】
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、カードリーダ1は、カード挿入部7の前面側に金属材料を含む異物が取り付けられたことを検知するための金属センサ13を備えている。また、本形態では、スキミング装置52がカード挿入部7の前面側に取り付けられて、金属センサ13がスキミング装置52を検知すると、抜取り防止レバー5がカード通過路8を閉鎖した状態を維持して、ユーザによるカード2の挿入を阻止する。したがって、本形態では、スキミング装置52がカード挿入部7の前面側に取り付けられも、ユーザはカード2を挿入することができないため、スキミング自体を阻止することができる。
【0079】
また、本形態では、カードリーダ1は、カードリーダ1の前方の人間の動きを検知するための赤外線センサ12を備えており、スキミング装置52がカード挿入部7の前面側に取り付けられると、スキミング装置52によって、赤外線センサ12の受光部12aの全部または一部が遮られる。また、本形態では、赤外線センサ12が人間の動きを検知しない場合には、抜取り防止レバー5がカード通過路8を閉鎖した状態を維持する。したがって、スキミング装置52は取り付けられたが、スキミング装置52に何らかの細工が施されているために、金属センサ13がスキミング装置52を検知できない場合であっても、スキミング装置52によって受光部12aの全部または一部が遮られているため、赤外線センサ12は、人間の動きを検知しないか、あるいは、検知しにくくなる。そのため、この場合であっても、抜取り防止レバー5がカード通過路8を閉鎖した状態を維持して、ユーザによるカード2の挿入を阻止することが可能になる。したがって、本形態では、スキミング装置52がカード挿入部7の前面側に取り付けられも、カード2の挿入を阻止することが可能になるため、スキミング自体を阻止することが可能になる。このように、本形態では、赤外線センサ12を用いた比較的簡易な構成で、スキミング自体を阻止することが可能になり、犯罪者の不正行為を防止することが可能になる。
【0080】
なお、カード挿入部7の前面側にスキミング装置52が取り付けられたとしても、赤外線センサ12では、カード挿入部7の前面側にスキミング装置52が取り付けられたのか、あるいは、カードリーダ1の前方に人間がいないだけなのかを判別することができない。すなわち、赤外線センサ12では、カード挿入部7の前面側にスキミング装置52が取り付けられたときに、スキミング装置52が取り付けられたことを検知することはできないが、本形態のカードリーダ1は、金属センサ13を備えているため、金属センサ13によって、カード挿入部7の前面側にスキミング装置52が取り付けられたときに、スキミング装置52が取り付けられたことを検知することができる。
【0081】
本形態では、赤外線センサ12は、挿入口6の近傍に配置されている。そのため、カード挿入部7の前面側にスキミング装置52が取り付けられたときに、スキミング装置52によって、赤外線センサ12の受光部12aが遮られやすくなる。特に、本形態では、磁気ヘッド3は、カード通過路8よりも下側に配置され、赤外線センサ12は、カード通過路8よりも下側に配置されている。また、赤外線センサ12は、左右方向において、磁気ヘッド3の配置位置と略同じ位置に配置されている。スキミング用磁気ヘッド51は、上下方向および左右方向において、磁気ヘッド3の配置位置に対応するように取り付けられるため、本形態では、カード挿入部7の前面側にスキミング装置52が取り付けられると、スキミング用磁気ヘッド51によって、赤外線センサ12の受光部12aがより確実に遮られやすくなる。したがって、カード挿入部7の前面側にスキミング装置52が取り付けられると、赤外線センサ12は、カードリーダ1の前方の人間の動きをより確実に検知しなくなる可能性が高くなる。その結果、カード2の挿入を阻止して、スキミング自体をより確実に阻止することが可能になる。
【0082】
本形態では、金属センサ13の検知可能領域R1と、赤外線センサ12の検知可能領域R2とが重なっている。そのため、スキミング用磁気ヘッド51が取り付けられやすい箇所に検知可能領域R1、R2を設定することができる。したがって、スキミング用磁気ヘッド51を有するスキミング装置52が比較的小さい場合であっても、スキミング装置52が取り付けられたときには、赤外線センサ12は人間の動きを検知しにくくなり、かつ、金属センサ13はスキミング装置52を検知しやすくなる。その結果、本形態では、赤外線センサ12と金属センサ13とによって、犯罪者の不正行為をより効果的に防止することが可能になる。
【0083】
(スキミング装置が取り付けられたときのカードリーダの動作の変形例1)
上述した形態では、カード2が挿入されていない待機時に、抜取り防止レバー5はカード通過路8を閉鎖しているが、カード2が挿入されていない待機時に、抜取り防止レバー5がカード通過路8を開放していても良い。この場合には、カード挿入部7にスキミング装置52が取り付けられて金属センサ13がスキミング装置52を検知すると、抜取り防止レバー5がカード通過路8を閉鎖して、ユーザによるカード2の挿入を阻止する。
【0084】
(スキミング装置が取り付けられたときのカードリーダの動作の変形例2)
上述した形態では、抜取り防止レバー5がカード通過路8を閉鎖した状態を維持して、ユーザによるカード2の挿入を阻止することで、スキミング自体を阻止しているが、スキミング用磁気ヘッド51によるカード2の磁気データの読取を妨害するための妨害ノイズを金属センサ13で発生させることで、スキミング自体を阻止しても良い。
【0085】
たとえば、金属センサ13がスキミング装置52を検知した場合に、スキミング用磁気ヘッド51によるカード2の磁気データの読取を妨害するための妨害ノイズを金属センサ13で発生させても良い。このように構成すると、金属センサ13がスキミング装置52を検知しているにもかかわらず、犯罪者によって抜取り防止レバー5が破壊されてしまい、ユーザによってカード2が挿入されてしまう場合や、金属センサ13がスキミング装置52を検知しているにもかかわらず、カードリーダ1が抜取り防止レバー5を備えていないためにユーザによってカード2が挿入されてしまう場合であっても、スキミング用磁気ヘッド51での磁気データの適切な読取を阻止することが可能になり、スキミング自体を阻止することが可能になる。なお、この場合には、磁界φ1と磁界φ2とのバランスが大きく崩れて妨害ノイズが発生するように、一対の励磁用コイル22、23のそれぞれが励磁される。具体的には、この場合には、磁界φ1と磁界φ2とのバランスが大きく崩れるように、可変抵抗33が調整される。これにより、磁界φ1と磁界φ2との間に磁束密度の差が生じ、得られた磁束密度の差分によって生じる磁界が妨害ノイズとなる。また、検出用コイル24から妨害ノイズを発生させても良い。この場合は、検出用コイル24へ電圧を加えて磁界を発生させ妨害ノイズを発生する。その際、カード2に記録される磁気データの正規の出力に近い一定の周波数を入力することで、スキミング装置52のスキミング用磁気ヘッド51による不正な磁気データの読み取りを効果的に妨害することができる。また、スキミング装置52へ向けて妨害ノイズを発生させるように、一対の励磁用コイル22、23いずれかのコイルへ電圧を加えて磁界を発生させ妨害ノイズを発生するようにしてもよい。
【0086】
また、たとえば、赤外線センサ12で人間の動きが検知されていないときに、常時、金属センサ13で妨害ノイズを発生させ、赤外線センサ12で人間の動きが検知されたときに、金属センサ13の妨害ノイズを停止させても良い。このように構成すると、カード挿入部7にスキミング装置52が取り付けられて赤外線センサ12の受光部12aが遮られているにもかかわらず、犯罪者によって抜取り防止レバー5が破壊されてしまい、ユーザによってカード2が挿入されてしまう場合や、赤外線センサ12の受光部12aが遮られているにもかかわらず、カードリーダ1が抜取り防止レバー5を備えていないためにユーザによってカード2が挿入されてしまう場合等であっても、スキミング装置52によって、赤外線センサ12の受光部12aが遮られていれば、金属センサ13は妨害ノイズを発生している。そのため、スキミング用磁気ヘッド51によるカード2の磁気データの適切な読取を阻止することが可能になり、スキミング自体を阻止することが可能になる。
【0087】
なお、これらの場合において、金属センサ13は、磁気ヘッド3によるカード2の磁気データの適切な読取を阻止するような妨害ノイズを発生させても良い。この場合には、磁気ヘッド3でカード2の磁気データを適切に読み取ることができないため、以後のカードリーダ1の取引を中止することが可能になり、たとえば、カード2の暗証番号が犯罪者に取得されるのを防止することが可能になる。
【0088】
さらに、金属センサ13がスキミング装置52を検知していないときであっても、たとえば、カード2をカードリーダ1内に挿入するときや、カード2をカードリーダ1から引き抜くときに、妨害ノイズを発生させても良い。具体的に一例を示すと、カードリーダ1にカード2が挿入されたことが検知される出力情報(たとえば、挿入されたカード2の磁気データを読み取る磁気ヘッド3から磁気データの読み取り出力をカードリーダ1が得た場合や、カードセンサ10からカード2の挿入を検知した情報など)をカードリーダ1が得ることを契機に、金属センサ13が妨害ノイズを発生させる。この場合には、金属センサ13は磁気ヘッド3による磁気データの読み取りに影響が出ないレベルの妨害ノイズを発生させるようにしている。これよって、磁気ヘッド3の磁気データの読み取りには影響を与えずに、スキミング装置52のスキミング用磁気ヘッド51での磁気データの適切な読取を阻止することが可能になり、スキミング自体を阻止することが可能になる。仮に、スキミング装置52が取り付けられた状態では、カード2が挿入され始めてから挿入を検知して出力される出力情報を得るまでに不正にスキミング用磁気ヘッド51によってカード2の磁気データが数%読み取られたとしても、カード2が挿入されたことをカードリーダ1が検知したことを契機に妨害ノイズを発生させるため、スキミング用磁気ヘッド51での磁気データの適切な読取を阻止することが可能になる。
【0089】
(スキミング装置が取り付けられたときのカードリーダの動作の変形例3)
上述した形態では、金属センサ13がスキミング装置52を検知した場合に、抜取り防止レバー5がカード通過路8を閉鎖した状態を維持して、ユーザによるカード2の挿入を阻止している。この他にもたとえば、カード挿入部7にスキミング装置52が取り付けられて金属センサ13がスキミング装置52を検知した場合に、カードリーダ1が上位装置に異常信号を送信しても良い。このように構成すると、金属センサ13がスキミング装置52を検知しているにもかかわらず、犯罪者によって抜取り防止レバー5が破壊されてしまい、ユーザによってカード2が挿入されてしまう場合や、金属センサ13がスキミング装置52を検知しているにもかかわらず、カードリーダ1が抜取り防止レバー5を備えていないためにユーザによってカード2が挿入されてしまう場合等であっても、上位装置からの制御指令に基づいて、以後のカードリーダ1の取引を中止することが可能になる。したがって、たとえば、カード2の暗証番号が犯罪者に取得されるのを防止することが可能になる。
【0090】
また、赤外線センサ12が人間の動きを検知していないにもかかわらず、センサ10および/またはセンサ11がカード2を検知したときに、カードリーダ1が上位装置に異常信号を送信しても良い。赤外線センサ12が人間の動きを検知していないにもかかわらず、センサ10および/またはセンサ11がカード2を検知する場合には、カード挿入部7にスキミング装置52が取り付けられていると判断することができる。したがって、このように構成すると、赤外線センサ12の受光部12aが遮られているにもかかわらず、犯罪者によって抜取り防止レバー5が破壊されてしまい、ユーザによってカード2が挿入されてしまう場合や、赤外線センサ12の受光部12aが遮られているにもかかわらず、カードリーダ1が抜取り防止レバー5を備えていないためにユーザによってカード2が挿入されてしまう場合等であっても、上位装置からの制御指令に基づいて、以後のカードリーダ1の取引を中止することが可能になり、その結果、たとえば、カード2の暗証番号が犯罪者に取得されるのを防止することが可能になる。
【0091】
(スキミング装置が取り付けられたときのカードリーダの動作の変形例4)
上述した形態では、金属センサ13が金属部材を検知した場合には、たとえ、赤外線センサ12が人間の動きを検知しても、抜取り防止レバー5がカード通過路8を閉鎖した状態を維持している。この他にもたとえば、金属センサ13が金属部材を検知した場合であっても、赤外線センサ12が人間の動きを検知した場合には、抜取り防止レバー5がカード通過路8を開放しても良い。このように構成すると、カード挿入部7の前面側にスキミング装置52が取り付けられていないにもかかわらず、金属センサ13がユーザの指輪や腕時計等を検知してしまうような場合であっても、カードリーダ1でカード2の磁気データの読取や記録を行うことが可能になる。すなわち、カードリーダ1が赤外線センサ12を備えていると、金属センサ13で誤検知が発生しても、カードリーダ1でカード2の磁気データの読取や記録を行うことが可能になる。
【0092】
(他の実施の形態)
上述した形態および変形例は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
【0093】
上述した形態では、カードリーダ1は赤外線センサ12を備えているが、カードリーダ1は赤外線センサ12を備えていなくても良い。この場合であっても、金属センサ13がスキミング装置52を検知したときに、抜取り防止レバー5がカード通過路8を閉鎖した状態を維持して、ユーザによるカード2の挿入を阻止することが可能になり、スキミング自体を阻止することが可能になる。また、この場合であっても、金属センサ13がスキミング装置52を検知したときに、金属センサ13で妨害ノイズを発生させることで、スキミング自体を阻止することが可能になる。あるいは、この場合であっても、金属センサ13がスキミング装置52を検知したときに、カードリーダ1が上位装置に異常信号を送信することで、上位装置からの制御指令に基づいて、以後のカードリーダ1の取引を中止することが可能になり、その結果、たとえば、カード2の暗証番号が犯罪者に取得されるのを防止することが可能になる。
【0094】
上述した形態では、カード挿入部7に凸部7cが形成されているが、カード挿入部7に凸部7cが形成されなくても良い。この場合には、たとえば、金属センサ13は、突出部7aの内部の前端側に配置される。また、上述した形態では、金属センサ13は、中心軸CLの軸方向が上下方向に対して傾斜するように配置されているが、金属センサ13は、中心軸CLの軸方向が上下方向と略平行になるように配置されても良い。
【0095】
上述した形態では、金属センサ13は、カード通過路8よりも上側に配置されているが、金属センサ13は、カード通過路8よりも下側に配置されても良い。この場合には、たとえば、金属センサ13は、中心軸CLの軸方向が前後方向と略平行になるように配置される。また、上述した形態では、赤外線センサ12は、カード通過路8よりも下側に配置されているが、赤外線センサ12は、カード通過路8よりも上側に配置されても良い。また、上述した形態では、赤外線センサ12は、左右方向において、磁気ヘッド3の配置位置と略同じ位置に配置されているが、左右方向における赤外線センサ12の配置位置と、磁気ヘッド3の配置位置とがずれていても良い。
【0096】
上述した形態では、金属センサ13は、コア21と、一対の励磁用コイル22、23と、検出用コイル24とによって構成されているが、金属センサ13は、コアと、このコアに巻回される励磁および検出兼用のコイルとによって構成されても良い。
【0097】
上述した形態では、カードリーダ1は金属センサ13を備えているが、カードリーダ1は金属センサ13を備えていなくても良い。この場合であっても、スキミング装置52によって赤外線センサ12の受光部12aの全部または一部が遮られて、赤外線センサ12が人間の動きを検知しない場合には、抜取り防止レバー5がカード通過路8を閉鎖した状態を維持する。そのため、この場合であっても、抜取り防止レバー5がカード通過路8を閉鎖した状態を維持して、ユーザによるカード2の挿入を阻止することが可能になり、スキミング自体を阻止することが可能になる。
【0098】
また、この場合であっても、赤外線センサ12で人間の動きが検知されていないときに、常時、金属センサ13で妨害ノイズを発生させ、赤外線センサ12で人間の動きが検知されたときに、金属センサ13の妨害ノイズを停止させることで、スキミング自体を阻止することが可能になる。あるいは、この場合であっても、赤外線センサ12が人間の動きを検知していないにもかかわらず、センサ10および/またはセンサ11がカード2を検知したときに、カードリーダ1が上位装置に異常信号を送信することで、上位装置からの制御指令に基づいて、以後のカードリーダ1の取引を中止することが可能になり、その結果、たとえば、カード2の暗証番号が犯罪者に取得されるのを防止することが可能になる。
【0099】
上述した形態では、カードリーダ1は、1個の赤外線センサ12を備えているが、カードリーダ1は、2個以上の赤外線センサ12を備えていても良い。この場合には、たとえば、少なくとも1個の赤外線センサ12が人間の動きを検知していない場合には、スキミング装置52が取り付けられたと判断して、抜取り防止レバー5がカード通過路8を閉鎖した状態を維持する。
【0100】
上述した形態では、カードリーダ1は、カード通過路8を閉鎖してカード2の挿入を阻止するカード挿入阻止部材として、抜取り防止レバー5を備えている。この他にもたとえば、カードリーダ1は、カード通過路8を閉鎖してカード2の挿入を阻止するカード挿入阻止部材として、カード通過路8の前端側を閉鎖する平板状または棒状のシャッタ部材等を備えていても良い。また、カードリーダ1は、カード挿入阻止部材を備えていなくても良い。また、上述した形態では、カードリーダ1はIC接点4を備えているが、カードリーダ1はIC接点4を備えていなくても良い。
【0101】
上述した形態では、カードリーダ1は、ユーザが手動でカード2を移動させながら、磁気データの読取や記録を行うディップ式のカードリーダであるが、本発明の構成が適用されるカードリーダは、カードの搬送機構を備えるカード搬送式のカードリーダであっても良い。