(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記境界検出部は、前記画像入力部に入力された画像データの画素のうち、前記下地色とは異なる色の画素値が予め定められた第1の閾値よりも大きく、かつ、予め定められた範囲に含まれる複数の画素の少なくとも1つの画素における前記下地色の画素値が予め定められた第2の閾値以下である画素を、前記境界領域の画素とすること
を特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の画像処理装置。
前記境界検出部は、前記画像入力部に入力された画像データの画素のうち、前記下地色の画素値が予め定められた第3の閾値以下であり、かつ、予め定められた範囲に含まれる複数の画素の少なくとも1つの画素における前記下地色とは異なる色の画素値が予め定められた第4の閾値よりも大きい画素を、前記境界領域の画素とすること
を特徴とする請求項5から9の何れか一項に記載の画像処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
(構成の説明)
図1は、実施の形態1及び2に係る画像処理装置としてのプリンタ1の断面図である。プリンタ1が有する媒体カセット3は、印刷(画像形成)前の媒体である記録媒体2を収納する。一方、媒体カセット4はプリンタ1に付属された媒体カセットであり、記録媒体2とは異なる種類の記録媒体5を収納する。
【0011】
プリンタ1は、カラー印刷が可能であり、そのためブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の有色現像剤としての4色のトナー(以下、有色トナーという)対応の画像形成ユニットとしてのイメージドラムユニット(以下、IDユニットという)6K〜6Cを有する。更に、プリンタ1は、下地色現像剤としてのホワイト(W)の白色トナー対応のIDユニット6Wを有する。これらのIDユニット6K〜6Wは、それぞれ現像剤像を形成するために設けられ、プリンタ1に対して着脱可能となっている。更に、プリンタ1は、IDユニット6K〜6Wに光を照射して静電潜像を形成するLEDヘッド7K〜7Wを有する。なお、以下では、ブラックを記号K、イエローを記号Y、マゼンタを記号M、シアンを記号C、ホワイトを記号Wで示す場合がある。
【0012】
中間転写ベルト11は、駆動ローラ12、ベルト従動ローラ13、2次転写バックアップローラ14に掛け渡され、駆動ローラ12によって回転される。中間転写ベルト11の上面部は、1次転写ローラ10K〜10Wと、IDユニット6K〜6Wとの間を移動可能に配置されている。このようにして、IDユニット6K〜6Wによって形成されたトナー像は、中間転写ベルト11に一旦転写される。中間転写ベルト11は、継目なしのエンドレス状に形成されており、高抵抗の半導電性プラスチックフィルムからなる。
【0013】
中間転写ベルト11の側面部にはクリーニングブレード15が、ベルト従動ローラ13に対向する位置において、中間転写ベルト11に当接するように配置されている。このようなクリーニングブレード15は、中間転写ベルト11に転写されたトナー等を掻き落とすために使用される。クリーニングブレード15によって掻き落とされたトナー等の付着物はクリーナー容器16に収容される。クリーニングブレード15は、図示しない駆動手段により、破線に示す位置に対し矢印に示す方法に向かって適宜離間可能である。
【0014】
2次転写ベルト24は、2次転写ローラ23と駆動ローラ25に掛け渡されており、駆動ローラ25によって回転される。2次転写ローラ23は、2次転写バックアップローラ14に対向して設けられ、中間転写ベルト11に転写されたトナー像の転写を受ける。2次転写ローラ23と、2次転写バックアップローラ14との間は、記録媒体2又は記録媒体5が通過するようになっており、中間転写ベルト11に一旦転写されたトナー像は、2次転写ベルト24に転写された後、記録媒体2又は記録媒体5に転写される。2次転写ベルト24は、継目なしのエンドレス状に形成されており、高抵抗の半導電性プラスチックフィルムからなる。駆動ローラ25に対向する位置には、クリーニングブレード26が当接して配置されている。クリーニングブレード26によって掻き落とされたトナー等の付着物はクリーナー容器27に収容される。
【0015】
記録媒体2は、図示しない弁別手段とホッピングローラ31とにより、媒体カセット3から1枚ずつ取り出され、搬送路8に送られる。記録媒体2は、レジストローラ17及び搬送ローラ18により所定のタイミングで、中間転写ベルト11と2次転写ベルト24とのニップ部に搬送される。記録媒体5は、同じく図示しない弁別手段とホッピングローラ32とにより、媒体カセット4から1枚ずつ取り出され、搬送路8に送られる。記録媒体5は、レジストローラ17及び搬送ローラ18により所定のタイミングで中間転写ベルト11と2次転写ベルト24とのニップ部に搬送される。
【0016】
定着器20では、定着部材としてのヒートローラ21と加圧部材としての加圧ローラ22によって記録媒体2又は5上に付着したトナーを加熱、融解及び加圧し、記録媒体2又は記録媒体5上にトナー像を定着させる。定着後の記録媒体2又は記録媒体5は、図示しない駆動手段で駆動する搬送セパレータ35の選択動作によって、再び搬送する再搬送路9に搬送されるか、装置外に排出される。再搬送路9は、再搬送ローラ28−1、28−2、28−3によって搬送され、搬送路8に合流する。装置外への排出は、排出ローラ19により行われる。なお、書き出しセンサ33及び排出センサ34は、記録媒体2又は記録媒体5の通過を認識するためのメカセンサで、記録媒体2又は記録媒体5が通過するたびに動作するものである。
【0017】
図2は、IDユニット6Kの構成を示す説明図である。有色トナー対応のIDユニット6K〜6C及び白色トナー対応のIDユニット6Wは、同一の構造であるため、同図によりIDユニット6Kの構成について説明する。IDユニット6Kは、表面に静電潜像を形成する像担持体としての感光ドラム60と、感光ドラム60を一様に帯電する帯電部としての帯電ローラ61とを有する。帯電された感光ドラム60の表面に露光部としてのLEDヘッド7Kで光を照射して静電潜像を形成する。
【0018】
更に、IDユニット6Kは、感光ドラム60に形成された静電潜像を現像する現像部62を有する。そして、現像部62は、トナー像を形成する現像剤担持体としての現像ローラ62Dと、現像ローラ62Dにトナーを供給するとともに摩擦帯電させる供給ローラ62Sと、供給ローラ62Sへ供給するトナーを貯蔵する現像剤収容部としてのトナーカートリッジ62Gとを有する。そして、トナーカートリッジ62Gは、現像部62に着脱可能に取り付けられる。このようにして、IDユニット6Kは、感光ドラム60に形成されたトナー像を、中間転写ベルト11に転写する。また、IDユニット6Kは感光ドラム60の表面に残留したトナーを除去するクリーニングブレード64を有する。
【0019】
図3は、実施の形態1及び2に関する制御ブロック図である。なお、
図3の括弧内の符号は、実施の形態2における構成である。ホストインタフェース部40は、ホストコンピュータとの物理的階層のインタフェースを担う部分である。例えば、ホストインタフェース部40は、画像形成を行う画像を示す画像データの入力を受ける画像入力部42として機能する。操作パネル部41は、ユーザが操作できるパネルであり、プリンタ1に搭載してあるものでも付属するものでもよい。画像処理部50は、ホストインタフェース部40及び操作パネル部41のデータを送受信し、ホストインタフェース部40及び操作パネル部41より得られた媒体の情報を処理する。
【0020】
更に、画像処理部50は、ホスト側からのコマンド及び画像データを解釈し、或いはビットマップに展開し、LEDヘッドインタフェース部43へ画像データを出力する。LEDヘッドインタフェース部43は、画像処理部50からのビットマップに展開された画像データをLEDヘッド7K〜7Wのインタフェースにあわせてデータを加工する。
【0021】
画像出力部80は、画像処理部50の処理結果を出力する装置である。以下、画像出力部80の構成について説明する。
【0022】
印刷制御部30は、各センサ及び各部からの情報信号を解析し、演算し、条件判断し、各部への動作指示信号を出力することで、機構部制御と印加電圧制御とを統括的に行なっている。印刷制御部30は、ホッピングモータ48、レジストモータ49、搬送モータ51、ベルトモータ52、IDモータ53、定着器ヒータモータ54を所定のタイミング、速度で駆動する。また、印刷制御部30は、搬送セパレータ35の図示しない駆動手段を選択駆動する。
【0023】
定着器ヒータ59は、サーミスタ58の検出値に応じて印刷制御部30によって温度制御される。高圧制御部44は、印刷制御部30からの制御値を受け、各電圧を制御している。IDユニット電圧制御部45は、IDユニット6K〜6Wへの印加する電圧を制御し、1次転写電圧制御部46は、1次転写ローラ10K〜10Wに印加する電圧を制御し、2次転写電圧制御部47は、2次転写ローラ23に印加する電圧の制御を行なっている。
【0024】
図4は、画像処理部50の構成を概略的に示すブロック図である。画像処理部50は、色ずれ補正部51と、出力画像処理部52とを備え、画像入力部42から得られる画像データを処理して、その処理結果を画像出力部80に与える。なお、
図4の括弧内の符号は、実施の形態2における構成である。
【0025】
実施の形態1における画像処理装置としてのプリンタは、画像入力部42により入力された画像データに対して、所定の処理を施して、画像を出力する装置である。
【0026】
画像入力部42は、CMYKWの5色で表わされる画像データを、画像処理部50に入力する。実施の形態1では、Wを下地色として使用する。言い換えると、CMYKのいずれかの画素値が「0」より大きい画素では、Wの画素値も「0」より大きい値となる。画像データは、CMYKWの各画素値が「0」〜「255」の値に正規化されたデータである。
【0027】
画像出力部80は、画像処理部50で行われた画像処理結果を出力する装置である。画像出力部80は、例えば電子写真方式のプリンタであり、画像処理部50から出力された画像データに従い記録媒体面上にトナー像を形成し定着させることで画像形成を行う。CMYKWの5色の画像形成は、WがCMYKの下地になるように行われる。本実施の形態では、画像が形成される記録媒体は、下地色としての白色以外の色であってもよい。
【0028】
図5は、色ずれ補正部51の構成を概略的に示すブロック図である。色ずれ補正部51は、境界検出部51aと、補正処理部51bとを備える。なお、
図5の括弧内の符号は、実施の形態2における構成である。
【0029】
境界検出部51aは、画像入力部42により入力されたCMYKWの画像データから、CMYKの少なくとも一色と、Wの色とが重なる領域(以下、色有り領域という)と、CMYKWのどの色も存在せず記録媒体の色がそのまま見える領域(以下、色無し領域という)との境界を検出する。言い換えると、境界検出部51aは、下地色の色材(ここでは、トナー)を使用する第1の領域(色有り領域)と、下地色の色材を使用しない第2の領域(色無し領域)との境界を検出する。そして、境界検出部51aは、境界の検出結果を示す境界検出データと、CMYKWの画像データとを補正処理部51bに与える。境界検出データは、画像データの各画素の境界検出の結果を表わす2値データであり、例えば、値が「1」の画素は、境界として検出された画素である境界画素、値が「0」の画素は、境界として検出されなかった画素である非境界画素を表わす。なお、実施の形態1においては、境界検出部51aは、色有り領域側の画素を境界画素として検出する。言い換えると、境界検出部51aは、第1の領域と第2の領域との間に、境界画素により構成される境界領域を特定する。実施の形態においては、境界領域は、第1の領域側に特定される。
【0030】
補正処理部51bは、境界検出部51aから与えられたCMYKWの画像データと、境界検出データとを用いて、境界画素に対して色ずれ補正を行い、色ずれ補正を行った画像データを出力画像処理部52に与える。例えば、補正処理部51bは、下地色の色材を使用する第1の領域(色有り領域)と、下地色の色材を使用しない第2の領域(色無し領域)との間に、下地色の色材の使用量が第1の領域よりも少ない第3の領域を設けることで、画像データを補正する。
【0031】
図4の説明に戻り、出力画像処理部52は、色ずれ補正部51から入力されたCMYKWの画像データに対して階調補正、ディザ法又は誤差拡散法等による少値化等の処理を行い、処理を行った後の画像データを画像出力部80に出力する。
【0032】
画像処理部50で行われる各動作は、例えば、プリンタ1に実装されているプログラムに従って実行される。このプログラムは、プリンタ1が有する図示されない不揮発性メモリ、揮発性メモリ、又は、ハードディスク等の磁気媒体等に格納されていてもよい。プリンタ1の各処理で発生する画像データ、境界検出データ、聞値、設定値等は、プリンタ1が有する図示されない不揮発性メモリ、揮発性メモリ、又は、ハードディスク等の磁気媒体等に記憶され、処理が終了した後に削除されてもよい。
【0034】
図6は、実施の形態1に係るプリンタ1の動作を示すフローチャートである。
まず、画像処理部50は、ホストインタフェース部40及び操作パネル部41から媒体情報及び印刷設定を読み込み、印刷制御部30に情報を送信する。そして、画像処理部50は、ホストインタフェース部40から画像形成を行う画像を示す画像データを取得する(S10)。
【0035】
画像処理部50の境界検出部51aは、ステップS10で取得された画像データに基づいて、色有り領域と、色無し領域との境界を検出する(S11)。ここでの処理については、
図7を参照して、後に詳細に説明する。そして、境界検出部51aは、画像データ及び境界検出データを補正処理部51bに与える。
【0036】
画像処理部50の補正処理部51bは、境界検出部51aから与えられた境界検出データに基づいて、境界検出部51aから与えられた画像データを補正する(S12)。ここでの処理については、
図12を参照して、後に詳細に説明する。そして、補正処理部51bは、補正された画像データを出力画像処理部52に与える。
【0037】
出力画像処理部52は、補正処理部51bから与えられた補正された画像データを含む印刷データ(画像形成データ)を生成する。そして、出力画像処理部52は、この印刷データを印刷制御部30に与える。
【0038】
印刷制御部30は、出力画像処理部52から与えられた印刷データに基づき、下地に白色トナーが必要であるか否かを判断する(S14)。下地に白色トナーが必要である場合(S14:Yes)には、処理はステップS15に進み、下地に白色トナーが必要ない場合(S14:No)には、処理はステップS16に進む。例えば、印刷制御部30は、記録媒体の色が白色である場合には、下地に白色トナーが必要ないと判断することができる。
【0039】
ステップS15では、印刷制御部30は、取得された印刷データに基づいて、白色トナー画像を形成するために、各制御部に制御値を送り、白色トナーを記録媒体2又は記録媒体5に現像、転写及び定着させる。さらに、印刷制御部30は、その上に画像を形成するために搬送セパレータ35を駆動させて、再搬送ローラ28−1、28−2、28−3を通して、白色トナー画像が形成された印刷画像の上に更に画像形成が可能な状態にする(S15)。
【0040】
ステップS16では、印刷制御部30は、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)の有色トナーを選択し、有色トナー画像を形成するために、各制御部に制御値を送り、有色トナーを媒体に現像、転写、定着させる。これにより、記録媒体2又は記録媒体5には、下からK、Y、M、Cの順にトナーが転写された画像が印刷される。そして、印刷制御部30は、搬送モータ53を駆動することで、排出ローラ19を回転させ、記録媒体2又は記録媒体5を装置外に排出する(S16)。
【0041】
図7は、実施の形態1における境界検出部51aの動作を示すフローチャートである。
図7は、
図6のステップS11での処理を示す。
境界検出部51aは、取得された画像データで示される画像に対して、境界検出する際の検出範囲を設定する(S20)。検出範囲の設定は、境界から色ずれ補正処理の対象となる画素数を設定することと同等である。言い換えると、境界から設定された画素分の領域が境界領域となる。設定範囲は、プリンタの印刷精度によって変化するものであり、予め設定されていてもよいし、ユーザによる設定が行われてもよい。
【0042】
ここでは、色ずれ補正の対象となる画素が、境界から2画素に設定された例を説明する。
図8は、検出範囲DAの例を示す概略図である。図示されている検出範囲DA内の1つ四角が、1つの画素を表わしている。また、検出範囲DAの中心に位置する画素は、注目画素OPである。境界検出部51aは、注目画素OPが境界か否かを判断する。検出範囲DAは、予め定められた設定値をn(nは、正の整数)とすると、縦が「2n+1」及び横が「2n+1」の画素により形成される。例えば、実施の形態1では、設定値は「2」になっているので、縦が5画素及び横が5画素の範囲が、検出範囲DAとなる。なお、この設定値が、境界から色ずれ補正処理の対象となる境界領域を定める画素数となる。即ち、境界から2画素分の画素が、境界領域となる。
【0043】
図7の説明に戻り、次に、境界検出部51aは、ステップS20で設定された検出範囲内の注目画素のCMYKの画素値を確認し、何れかの画素値が予め定められた第1の閾値TH1より大きいか否かを判断する(S21)。何れかの画素値が第1の閾値TH1より大きい場合(S21:Yes)には、処理はステップS22に進み、何れかの画素値が第1の閾値TH1以下の場合(S21:No)には、処理はステップS24に進む。第1の閾値TH1は、有色であるか否かを判断するための閾値であり、「1」以上の値であればよい。ここでは、例えば、第1の閾値THを「15」とする。なお、CMYKのそれぞれに個別の閾値が用意されていてもよい。
【0044】
ステップS22では、境界検出部51aは、検出範囲内の画素の画素値を確認し、CMYKWの全て画素値が予め定められた第2の閾値TH2以下になる画素が存在するか否かを判断する。そして、このような画素が存在する場合(S22:Yes)には、処理はステップS23に進み、このような画素が存在しない場合(S22:No)には、処理はステップS24に進む。第2の閾値TH2は、無色であるか否かを判断するための閾値であり、CMYKWの何れの色材も使用されない値であることが望ましい。例えば、第2の閾値TH2は、「0」であることが望ましい。なお、CMYKWのそれぞれに個別の閾値が用意されていてもよい。
【0045】
ステップS23では、境界検出部51aは、注目画素の境界検出データの値を「1」にすることで、注目画素を境界画素と判定する。そして、処理はステップS25に進む。
一方、ステップS24では、境界検出部51aは、注目画素の境界検出データの値を「0」にすることで、注目画素を境界画素ではない画素(非境界画素)と判定する。そして、処理はステップS25に進む。
【0046】
ステップS25では、境界検出部51aは、取得された画像データに含まれている全ての画素の境界検出処理が終了したかどうかを確認する。言い換えると、境界検出部51aは、取得された画像データに含まれている全ての画素を注目画素としたか否かを確認する。そして、全ての画素の境界検出処理が終了していない場合(S25:No)には、境界検出部51aは、処理を行っていない画素に対してステップS20に戻って処理を行う。また、全ての画素の境界検出処理が終了した場合(S25:Yes)は、境界検出部51aは、境界検出処理を終了する。
【0047】
図7に示されている処理の具体例を、
図9〜11を用いて説明する。
図9は、取得された画像データで示される画像の一例を示す概略図である。画像IMは、領域AR1と、領域AR2とを有する。領域AR1は、Cの画素値が「128」、Wの画素値が「255」、他のMYKの画素値が「0」の領域である。領域AR1は、CとWの色が重なっている色有り領域である。領域AR2は、CMYKWの全ての画素値が「0」の領域である。領域AR2は、記録媒体の色がそのまま見える色無し領域である。
図10は、
図9の画像IMに対して、
図7のステップS20で検出範囲DAを設定した場合を示す概略図である。まず、画像データに含まれているある画素が、注目画素OPとして特定される。そして、この注目画素OPが中心となるように、縦に5画素、横に5画素の領域が検出範囲DAとして設定される。なお、検出範囲DAの内、画像IMが存在しない画素は無視され、処理が行われる。
【0048】
図7のステップS21において、第1の閾値TH1が「15」に設定されているとすると、
図10に示されている例では、注目画素OPが領域AR1の画素であるため、C及びWの値が「128」となり、第1の閾値TH1よりも大きくなる。従って、
図7のステップS21では、「Yes」と判断されて、処理はステップS22に進む。
【0049】
また、
図7のステップS22において、第2の閾値TH2が「0」に設定されているとすると、
図10に示されている例では、検出範囲DA内に、領域AR2の画素が含まれているため、第2の閾値TH2以下の画素が存在することになる。従って、
図7のステップS22では、「Yes」と判断されて、処理はステップS23に進む。
そして、ステップS23において、注目画素OPは、境界の画素であると判断される。
【0050】
図11は、
図9の画像IMに対して、
図7に示されているフローにより境界検出処理を行った結果を説明するための概略図である。
図7に示されているフローにより境界検出が行われることにより、領域AR1と領域AR2との境界で、領域AR1側の2画素PIC1が境界画素として検出される。この境界画素により構成される領域が、境界領域となる。なお、境界検出部51aが生成する境界検出データは、境界画素(領域AR1側の2画素PIC1)が「1」、その他の画素が「0」を示すデータである。
【0051】
なお、実施の形態1では、境界検出部51aでの境界検出処理は、画素値の比較で行われたが、このような例に限定されるものではない。例えば、取得された画像データで示される画像と、取得された画像データに平滑化処理を行った後の画像との各画素の差分値等で計算されるエッジ量の比較で検出処理が行われてもよい。
【0052】
図12は、補正処理部51bの動作を示すフローチャートである。
図12は、
図6のステップS12での処理を示す。
まず、補正処理部51bは、境界検出部51aから与えられた画像データで示される画像の画素のうち、未だ対象画素に特定されていない画素を対象画素に特定する(S30)。
【0053】
次に、補正処理部51bは、境界検出部51aから与えられた境界検出データを用いて、対象画素が境界画素か否かを確認する(S31)。対象画素が境界画素である場合(S31:Yes)には、処理はステップS32に進み、対象画素が境界画素ではない場合(S31:No)には、処理はステップS33に進む。
【0054】
ステップS32では、補正処理部51bは、対象画素のWの画素値を、Wの色材が使用されない値に置き換えることで、色ずれ補正処理を行う。Wの色材が使用されない値は、予め定められた値よりも小さい値であればよく、例えば、「0」であればよい。また、Wの色材が使用されない値に設定する以外にも、対象画素の予め定められた周辺領域内のWの平均画素値により、対象画素のWの画素値が置き換えられてもよい。
【0055】
ステップS33では、補正処理部51bは、取得された画像データに含まれる全ての画素の処理が終了したかどうかを確認する。言い換えると、補正処理部51bは、取得された画像データに含まれる全ての画素を対象画素としたか否かを確認する。全ての画素の処理が終了していない場合(S33:No)には、処理はステップS30に戻る。一方、全ての画素の処理が終了した場合(S33:Yse)には、補正処理部51bは、補正処理を終了する。
【0056】
図13は、
図9に示されている画像IMに対して、実施の形態1における色ずれ補正処理を行った結果を示す概略図である。
図13に示されているように、画像IM#1は、
図9に示されている領域AR1と同じ画素値を有する領域AR1#1と、
図9に示されている領域AR2と同じ領域AR2との間に、
図9に示されている領域AR1のCMYKWの画素値の内、Wの画素値を「0」にした領域AR3#1が形成される。この領域AR3#1は、下地色の色材が使用されない第3の領域である。なお、補正処理部51bは、
図13に示されているように、
図9に示されている色有り領域である領域AR1を減縮することで、領域AR3#1を形成している。
【0057】
W等の色材を下地色として使用し、その上にCMYK等の色材で画像の形成を行う場合、Wの色ずれが発生すると、色有り領域と色無し領域との境界で下地色の筋が発生してしまい、印刷品位の低下が起こる。
【0058】
図14は、
図9に示されている画像IMに対して、実施の形態1における色ずれ補正処理を行わずに、Wが1画素分右側へ色ずれした例を示す概略図である。
図9に示されている画像IMの領域AR1のWが右側へ1画素分色ずれした場合、
図14に示されているように、
図9に示されている領域AR1と同じ画素値の領域AR1#2の左側に、Cだけに画素値がある領域AR4が形成され、また、その右側にWだけに画素値がある領域AR5が形成される。領域AR4は、領域AR1#2から同じ色が続いているため目立たないが、領域AR5は、領域AR1#2と記録媒体の色がそのまま出ている領域AR2との間に白筋を作ってしまうため、印刷物の品位が低下してしまう。
【0059】
図15は、
図9に示されている画像IMに対して、実施の形態1における色ずれ補正処理を行った場合において、Wが1画素分右側へ色ずれした例を示す概略図である。
図9に示されている画像IMに対して、実施の形態1における色ずれ補正処理が行われた場合、
図13に示されているように、
図9に示されている領域AR1と同じ画素値の領域AR1#1に隣接して、Wの画素値が「0」になった2画素分の領域AR3#1が形成されている。このため、
図14に示すように、
図9に示されている画像IMの領域AR1のWが右側へ1画素分色ずれしても、
図9に示されている領域AR1と同じ画素値の領域AR1#3の左側に、Cだけに画素値がある領域AR6が形成されるだけで、その右側にWだけに画素値がある領域は形成されない。従って、色ずれが発生しても白筋が発生せず印刷物の品位低下が防止されている。なお、領域AR3#2は、領域AR1#3と同じ色が続いている領域であるため、目立たない。
【0060】
以上のように、実施の形態1によれば、色有り領域と色無し領域との境界を検出し、色有り領域の下地色の領域を縮小させることで、その下地色に色ずれが発生しても下地色の筋が発生せず、印刷物の品位低下を防ぐことができる。
【0061】
なお、実施の形態1では、色有り領域のWの領域を縮小することで、白筋の発生を抑制したが、細線等を含む画像に実施の形態1における色ずれ補正処理を行うと、細線を構成する面素のWの面素値が全て「0」になってしまう可能性がある。Wの画素値が全て「0」になると下地色が全く無い状態となるため、媒体より明るい色が出せなくなり、印刷物の品位低下を招いてしまう。そこで、細線等を含む画像に対しては、
図12のステップS32の処理で置き換える画素値を、対象画素の予め定められた周辺領域内のWの平均画素値にする方法が有効である。平均画素値を利用すると、
図11の例では、領域AR2に近い境界画素ほど、領域AR2の影響を受けて置き換える画素値が小さくなる。画素値が小さくなると使用される色材の量も少なくなるため、色ずれ補正の効果を残しつつ下地色を残すことができる。また、平均画素値だけではなく、重み等の設定値をさらに用意し、平均を取る画素値に重み等を乗算等することで、置き換わる画素値を調節できるようにすることも有効である。例えば、平均を取る画素のうち、対象画素に近い画素ほど重み値が大きくなるようにすることで、対象画素に近い画素から受ける影響が強くなるようにすることもできる。
【0062】
実施の形態2.
(構成の説明)
実施の形態2に係る画像処理装置としてのプリンタ1の断面図は、
図1に示されているように、実施の形態1と同様である。
図3に示されているように、実施の形態2に関する制御ブロックは、画像処理部250での処理において、実施の形態1に関する制御ブロックと異なっている。
図4に示されているように、実施の形態2における画像処理部250は、色ずれ補正部251と、出力画像処理部52とを備え、画像入力部42から得られる画像データを処理して、その処理結果を画像出力部80に与える。実施の形態2における画像処理部250は、色ずれ補正部251での処理において、実施の形態1における画像処理部50と異なっている。
【0063】
図5に示されているように、実施の形態2における色ずれ補正部251は、境界検出部251aと、補正処理部251bとを備える。実施の形態2における色ずれ補正部251は、境界検出部251a及び補正処理部251bでの処理において、実施の形態1における色ずれ補正部51と異なっている。
【0064】
境界検出部251aは、画像入力部42により入力されたCMYKWの画像データから、色有り領域と、色無し領域との境界を検出する。そして、境界検出部251aは、境界の検出結果を示す境界検出データと、CMYKWの画像データとを補正処理部251bに与える。ここで、実施の形態2においては、境界検出部251aは、色無し領域側の画素を境界画素として検出する。言い換えると、実施の形態2においては、境界検出部251aは、第1の領域と第2の領域との境界の第2の領域側に、境界画素により構成される境界領域を特定する。
【0065】
補正処理部251bは、境界検出部251aから与えられたCMYKWの画像データと、境界検出データとを用いて、境界画素に対して色ずれ補正を行い、色ずれ補正を行った画像データを出力画像処理部52に与える。例えば、補正処理部251bは、下地色の色材を使用する第1の領域(色有り領域)と、下地色の色材を使用しない第2の領域(色無し領域)との間に、下地色とは異なる色の色材の使用量が第2の領域よりも多い第3の領域を設けることで、画像データを補正する。
【0066】
(動作の説明)
図16は、実施の形態2における境界検出部251aの動作を示すフローチャートである。
図16に示されている処理の内、
図7に示されている処理と同様の処理については、
図7と同様の符号が付されている。
【0067】
まず、境界検出部251aは、検出範囲を設定する(S20)。この処理は、
図7に示されているステップS20の処理と同様である。
【0068】
次に、境界検出部251aは、注目画素のCMYKWの画素値を確認し、全ての画素値が予め定められた第3の閾値TH3以下であるか否かを判断する(S41)。その全ての画素値が予め定められた第3の閾値TH3以下である場合(S41:Yes)には、処理はステップS42に進み、少なくとも何れか一つの画素値が第3の閾値TH3よりも大きい場合(S41:No)には、処理はステップS24に進む。第3の閾値TH3は、無色であるか否かを判断するための閾値であり、CMYKWの色材が使用されない値に設定設定されるのが望ましく、例えば、「0」が設定される。なお、CMYKWのそれぞれに個別の閾値が設定されてもよい。
【0069】
次に、境界検出部251aは、ステップS20で決定された検出範囲内の画素の画素値を確認し、CMYKの何れかの画素値が、第4の閾値TH4より大きい画素が存在するか否かを判断する(S42)。その何れかの画素値が、第4の閾値TH4より大きい場合(S42:Yes)には、処理はステップS23に進み、その何れの画素値も、第4の閾値TH4以下である場合(S42:No)には、処理はステップS24に進む。第4の閾値TH4は、有色であるか否かを判断するための閾値であり、CMYKの色材が使用される値に設定設定されるのが望ましく、例えば、「15」が設定される。なお、CMYKのそれぞれに個別の閾値が設定されてもよい。
【0070】
図16のステップS23〜S25までの処理は、
図7のステップS23〜S25までの処理と同様の処理である。
【0071】
図16に示されている処理の具体例を、
図17及び18を用いて説明する。
図17は、
図9の画像IMに対して、
図7のステップS20で検出範囲DAを設定した場合を示す概略図である。図示されているように、検出範囲DAとして、画像IM内のある画素を注目画素OPとして、その注目画素OPが中心となるように、縦に5画素、横に5画素の領域が設定される。
【0072】
図16のステップS41において、第3の閾値TH1が「0」に設定されているとすると、
図17に示されている例では、注目画素OPが領域AR2の画素であるため、CMYKWの全ての画素値が「0」となり、第3の閾値TH3以下となる。従って、
図16のステップS41では、「Yes」と判断されて、処理はステップS42に進む。
【0073】
また、
図16のステップS42において、第4の閾値TH4が「15」に設定されているとすると、
図17に示されている例では、検出範囲DA内に、領域AR1の画素が含まれているため、第4の閾値TH4よりも大きい画素値を有する画素が存在することになる。従って、
図16のステップS42では、「Yes」と判断されて、処理はステップS23に進む。
そして、ステップS23において、注目画素OPは、境界の画素であると判断される。
【0074】
図18は、
図9の画像IMに対して、
図16に示されているフローにより境界検出処理を行った結果を説明するための概略図である。
図16に示されているフローにより境界検出が行われることにより、領域AR1と領域AR2との境界で、領域AR2側の2画素PIC2が境界画素として検出される。
【0075】
図19は、補正処理部251bの動作を示すフローチャートである。
図19に示されている処理の内、
図12に示されている処理と同様の処理については、
図12と同様の符号が付されている。
まず、補正処理部251bは、境界検出部251aから与えられた画像データで示される画像の画素のうち、未だ対象画素に特定されていない画素を対象画素に特定する(S30)。
図19のステップS30の処理は、
図12のステップS30での処理と同様である。
【0076】
次に、補正処理部251bは、境界検出部251aから与えられた境界検出データを用いて、対象画素が境界画素か否かを確認する(S31)。この処理は、
図12におけるステップS31の処理と同様である。但し、対象画素が境界画素である場合(S30:Yes)には、処理はステップS52に進む。
【0077】
ステップS52では、補正処理部251bは、対象画素のCMYKの各画素値を、CMYKの少なくとも何れか一つの色材が使用される値に置き換えることで、色ずれ補正処理を行う。例えば、対象画素のCMYKの各画素値を、予め定められた周辺領域内のCMYKの各画素値の最大値に置き換えることができる。また、対象画素のCMYKの各画素値は、このような最大値でなはく、対象画素の画素値は、予め定められた周辺領域内のCMYKの各画素値の平均値に置き換えられてもよい。
【0078】
図19のステップS33での処理は、
図12のステップS33での処理と同様である。
【0079】
図20は、
図9に示されている画像IMに対して、実施の形態2における色ずれ補正処理を行った結果を示す概略図である。
図20に示されているように、画像IM#4は、
図9に示されている領域AR1と同じ領域AR1と、
図9に示されている領域AR2と同じ画素値を有する領域AR2#との間に、領域AR7が形成される。領域AR7のCMYKの画素値は、対象画素の周辺領域内の各CMYKの画素値の最大値に置き換えられている。例えば、
図20の例では、周辺領域の領域AR1のCの画素値が「128」となり、周辺領域内では最大画素値となっているため、領域AR7のCの画素値が、「128」に置き換えられる。なお、周辺領域は、
図16のステップS20で設定される検出範囲と同等の範囲であってもよく、また、異なる範囲であってもよい。ここで、補正処理部251bは、
図20に示されているように、
図9に示されている色無し領域である領域AR2を減縮することで、領域AR7を形成している。
【0080】
図21は、
図9に示されている画像IMに対して、実施の形態2における色ずれ補正処理を行った場合において、Wが1画素分右側へ色ずれした例を示す概略図である。
図9に示されている画像IMに対して、実施の形態2における色ずれ補正処理が行われた場合、
図20に示されているように、領域AR1の左側に、周辺領域から算出された画素値を有する領域AR7が形成されている。このため、
図21に示すように、
図9に示されている画像IMの領域AR1のWが右側へ1画素分色ずれしても、
図9に示されている領域AR1と同じ画素値の領域AR1#4の左側に、Cだけに画素値がある領域AR8が形成されるだけで、その右側にWだけに画素値がある領域は形成されない。従って、色ずれが発生しても白筋が発生せず印刷物の品位低下が防止されている。なお、領域AR7#は、領域AR1と同じ色が続いている領域であるため、目立たない。
【0081】
以上のように、実施の形態2によれば、色有り領域と色無し領域との境界を検出し、色有り領域を拡大し、その下地色以外の色を施すことで、色ずれが発生しても下地色の筋が発生せず、印刷物の品位の低下を防ぐことができる。
【0082】
以上のように、実施の形態2では、色有り領域のCMYKが形成される領域を拡大することで、白筋の発生を抑制している。このため、CMYKの領域が拡大することで、文字又は線等が太く見える可能性がある。そこで、文字又は線等が太く見えて目立つ場合は、
図19のステップS52において、対象画素の画素値に置き換える値を注目画素の周辺領域内の平均画素値とすることが有効である。このような平均画素値を利用することで、例えば、
図18の例では、領域AR1から離れている境界画素ほど領域AR2の影響を受けて置き換わる画素値の値が小さくなる。画素値が小さくなると使用される色材の量も少なくなるため、色ずれ補正の効果を残しつつ文字や線の太りを抑制できる。また、平均画素値だけではなく重み等の設定値をさらに用意し、置き換わる画素値を調節できるようにすることも有効である。例えば、平均を取る画素のうち、対象画素に近い画素ほど重み値が大きくなるようにすることで、対象画素に近い画素から受ける影響が強くなるようにすることもできる。
【0083】
なお、以上に記載された実施の形態1における処理と、実施の形態2における処理とを組み合わせてもよい。
【0084】
以上に記載された実施の形態1では、色ずれ補正部51に入力される画像データをCMYKWの5色の画像データとして扱ったが、下地色Wのみの画像データとして扱うこともできる。下地色Wのみの画像データとして扱う場合、境界検出部51aの動作のステップS21(
図7)の処理は、注目画素のWの画素値を確認して、第1の閾値TH1より大きければステップS22の処理に移り、そうでなければステップS24の処理に移るという処理にする。また、ステップS22の処理は、検出範囲内の画素の画素値を確認し、Wの画素値が第2の閾値TH2以下になる画素が存在する場合は、ステップS23の処理に移り、存在しない場合はステップS24の処理に移るという処理とすればよい。CMYKの何れかの画素値が「0」より大きければ、Wの画素値も「0」より大きい値となるため、Wのみの画像データとして扱うことができる。
【0085】
また、以上に記載された実施の形態2では、色ずれ補正部251に入力される画像データをCMYKWの5色の画像データとして扱ったが、下地色を含まないCMYKの4色の画像データとして扱うこともできる。CMYKの4色の画像データとして扱う場合、境界検出部251aの動作のステップS41(
図16)の処理は、注目画素のCMYKの全ての画素値が第3の閾値TH3以下であれば、ステップS41の処理に移り、そうでなければステップS24の処理に移るという処理とすればよい。
【0086】
以上に記載した実施の形態1及び2では、画像処理装置として、画像形成装置であるプリンタ1を例に挙げて説明したが、これに限るものではない。画像読み取り装置としてのスキャナ、MFP(Multi Function Peripheral)、ファクシミリ装置又はコンピュータ等、入力された画像を処理する装置であればよい。