【実施例】
【0032】
<円盤サンプルによる評価>
(実施例1)
基材として、チタン製円盤(直径10mm、0.5mm厚、cp−Ti>99.9%、ニラコ社製)を用いた。該円盤を、まず、エタノールと水により超音波洗浄し、70℃、10分間乾燥させた。[Zn(OH)
4]
2−複合体を含むアルカリ溶液は、14.85gのZn(NO
3)
26H
2O(99%、ナカライテスク社製)および24.00gのNaOH(96%、ナカライテスク社製)を蒸留水中で撹拌して溶解させ、100mlの溶液(Zn
2+=0.5M、OH
−=6.0M)として得た。該工程の最初の段階において、Zn(OH)
2が沈殿して、溶液が白濁した。しかし、4.0gのNaOHを、さらに添加することで、Zn(OH)
2が溶解して(「Zn(OH)
2+2OH
−→[Zn(OH)
4]
2−」という反応が起こっていると考えられる。)、[Zn(OH)
4]
2−イオンを含む、均一で、透明なアルカリ溶液が得られた。
【0033】
テフロン(登録商標)ビーカーに300mlの上記アルカリ溶液を入れ、これに上記円盤を投入し、撹拌下、60℃、24時間浸漬した。この浸漬処理は、チタン製円盤の表面にアパタイト形成能力、および、亜鉛イオン放出能力を付与するために行うものである。
浸漬後、円盤を、蒸留水により1分洗浄し、電気炉にて乾燥(70℃、30分)し、実施例1のサンプルを得た。
【0034】
(実施例2)
基材として、上記チタン製円盤に機械的研磨処理を施して、表面粗さを増加させたものを用いた。該表面研磨チタン製円盤を用いた以外は、上記実施例1の場合と同様の処理をして、実施例2のサンプルを得た。機械的研磨処理は、電気微細研磨機(Urawa Manufacturing社製)を用いて行った。機械的研磨は、室温にて、冷媒を使用せずに、チタン製円盤を16rpmで回転させながら樹脂結合シリカサンドホイール(8000rpm)で磨耗することにより行った。研磨処理後、チタン製円盤を、超音波洗浄器においてアセトンおよび蒸留水により洗浄した。
【0035】
(比較例1、2)
実施例1におけるチタン製円盤を、洗浄後、アルカリ処理をしないで、比較例1のサンプルとした。また、実施例2の機械的研磨処理をしたチタン製円盤を、洗浄後、アルカリ処理をしないで比較例2のサンプルとした。
【0036】
上記サンプルは大きく以下のように分類される。それぞれのサンプルは、5つずつ用意され、以下の評価は該5つの平均値により求めた。
(実施例1)均一表面、アルカリ処理あり
(実施例2)粗化表面、アルカリ処理あり
(比較例1)均一表面、アルカリ処理なし
(比較例2)粗化表面、アルカリ処理なし
【0037】
(サンプル表面の評価)
図2(a)は、実施例1のサンプルの表面状態を示している。該表面状態の観察は、FESEM(20kV、日立ハイテクノロジーズ社製、S−4500)により行った。
図2(a)によると、実施例1のサンプルの表面は、網状微細孔構造であることが分かる。
図2(b)は、実施例1のサンプル表面のEDXによる分析結果である。該EDX分析は、EDX(HORIBA社製、EMAX−7000)付属FESEMにより行った。これによると、サンプル表面には、約2原子%の亜鉛が存在していることが分かった。
【0038】
図3に実施例1〜2および比較例1〜2で得られたサンプルの表面粗さを示した。表面粗さは、外形計測器(東京精密社製、SURFCOM 3000A)を用いて測定した。
測定した表面特性はデジタル化し、サンプル長さ2mm内における、センターライン平均(Ra)、ピークtoヴァレイ高さ(Rz)をプログラムにより表面パラメーターとして決定した。該表面粗さ測定は、3つの異なる箇所で行い、これらの平均値により求めた。
図3より、比較例1および実施例1を比較すると、Raがアルカリ処理により増加していることが分かる。これは、実施例1のアルカリ処理により、サンプル表面に網状微細孔構造が形成されたためであると考えられる。また、実施例1と実施例2を比べると、実施例1の網状微細孔構造に比較して、実施例2の機械的研磨による表面構造が、はるかに大きな表面粗さを備えていることが分かる。
【0039】
サンプルの表面処理の効果を、TF−XRD(RINT2000、リガク社製)により評価した。試料へのX線入射角度は2°に固定した。最表層の組成を、XPS(ESCA5600、Perkin−Elmer社製)により分析した。単色AlKα線(1486.6eV)をX線として用いた。収集条件は、13kV、400W光源、93eV pass energyとした。光電子取り出し角は45°とした。高解像度解析は、直径15nmのX線を用いて、Ti、Zn、およびOに対して行った。XPS深さプロファイル測定は、Ar
+イオンでエッチング(エッチング速度:100nm/分)してから行った。Ar
+イオンエッチングは、XPSのUHVチャンバーに取り付けられた高速エッチングイオンガンにより行われた(4KeV)。Ar
+イオンの照射角度は、90°。XPSスペクトルは、Ar
+イオン照射した後に測定した。参照物質として、蒸気殺菌されたTiサンプルを、同様のXPSおよびTF−XRD試験に付した。
【0040】
図4に、実施例1および比較例1のサンプルのTF−XRDを示す。(a)が、比較例1のTF−XRDであり、(b)が実施例1のTF−XRDである。両プロファイルにおいて、主ピークとして、αTiの、35.1°、38.4°、40.2°、53.0°、70.7°(2θ、JCPDSカード:44−1294)が観測された。実施例1のアルカリ処理したサンプルにおいては、アナターゼTiO
2(101)および(200)が観測された(
図4(b)において、アナターゼTiO
2を「A」、ルチルTiO
2を「R」として示している。)。これに対して、比較例1のサンプルにおいては、チタン表面にアモルファスオキサイド、あるいは、チタンのオキシハイドロキシドが存在している可能性があった。また、実施例1のサンプル表面においては、チタン酸ナトリウム層が見られなかった。さらに、以下のEDX分析およびXPS分析において示すように、表層において、Na成分は、いずれの分析においても検出されなかった。
【0041】
比較例1のXPSによると、未処理Tiの表面には不純物として、C、Ca、Mg、表面酸化由来のTi、Oが観測された。これによると、比較例1の表面酸化物は、主にTiO
2であることが分かる。これに対し、実施例1のサンプルにおいては、Ti、ZnおよびOが観測された(
図5)。少量のC、CaおよびMgが観測されたが、これらは不純物であると考えられる。また、先にも述べたが、実施例1の表面においてNaは観測されなかった。
【0042】
図6および
図7に、実施例1のサンプルの、Ti(
図6(a))、O(
図6(b))およびZn(
図7)についての、高分解能ナロースキャンスペクトル(50eV pass energy)を示した。
図6(a)および(b)、ならびに、
図7では、深さ方向における、それぞれのピークの変化が示されている。
図6(a)では、Ti2pのスペクトルを示している。該スペクトルは、主に、459eV(酸化チタンTi2p
3/2)および464.8eV(酸化チタンTi2p
1/2)の二つのピークで構成されている。この二つの主ピークは、例えば、TiO
2の四価のチタンに帰属されるものである。該四価のチタン(Ti
4+)の強度は、アルゴンイオンエッチング時間の増加に従って、減少した。400nmにおいては、低酸化状態のチタンに相当するダブレットが観測された。具体的には、455eV付近に金属チタン(Ti2p
3/2)に相当する肩が見られ、また、460eV付近に金属チタン(Ti2p
1/2)に相当する肩が見られた。これより、最表層では四価のチタンが存在し、内部に向かって酸素濃度が低下する傾斜層があり、深部では金属チタンのみが存在していることが分かった。
【0043】
図6(b)では、O1sのスペクトルを示している。該スペクトルでは、531.00eVにピークを示している。このO1sのピークは、530.4〜535.7eVにおいて左右非対称の広がりを示しており、これより、サンプル表面には二種類の酸素が存在していることが分かる。また、該O1sのピークは、深さ方向において、深くなるに従って強度が減少している。左右非対称のO1sピークは、OHに相当する532.4eVのピークと、ZnOに相当する531eV付近のピークに起因すると考えられる。なお、一般的に、530.2eVにおけるO1sピークの結合エネルギーが、ウルツ構造の六方晶系のZn
2+に相当する。今回のケースで結合エネルギーがより高い値となったことは、酸素の結合が化学量論的なZn−O結合よりも強く、これにより、Zn−O分子間距離が化学量論的なZn−O分子間距離よりも短くなったことを示している。これと同様の解釈は、NISTのXPS O1s結合エネルギーデータベースにも見られる。これより、最表層において、OH、ZnOという二種類の酸素が存在していることが予想される。
【0044】
図7では、Zn2p
3/2の鋭いXPSピークが、1022.4eVに見られ、左右対称であることから、二価のZn
2+のみが表面に存在していることが分かる。
図5の差込図において、Zn2pピークの帰属が示されている。これによると、Zn2p
1/2が1045.2eVであり、Zn2p
3/2が1022.4eVである。これより、極最表層において、二価のZnが存在していることが分かる。
【0045】
実施例1のサンプルについて測定したESCA深さ方向プロファイルを
図8に示す。酸素のプロファイルを参照すると、表面酸化の割合は、深さが増すに従って減少していることが分かる。また、400nmの深さにおいてもまだ50原子%の酸素が残存していることからすると、酸化層の厚みは、400nm以上であることが分かる。また、
図8によると、最外層においてZnは約5原子%存在し、約40nmの深さでは消失している。なお、炭素成分は、約20nmを削るAr
+イオンスパッタクローニング後に消失したため、表面の不純物であると考えられる。
【0046】
上記した実施例1のXPSデータの結果によると、サンプルの表面には、「チタン酸化物−Zn−O−H」が形成されることが示された。
図1で示したTi基材表面の模式図は、該実施例1のXPSデータの結果から予測される表面構造を基に、描かれたものである。
【0047】
(Znイオン放出テスト)
実施例1のサンプルを生理食塩水(0.9%NaCl、pH7.4)に浸漬し、恒温振とう槽(37度)にて、それぞれ種々の時間保持した。その後、サンプルを取り除き、得られた生理食塩水を希釈せずに用いて、各サンプルから放出されたZnイオン濃度を、ICP−AES(SPS7700、セイコーインスツル社製)により測定した(202.548nmの輝線を用いた)。亜鉛の検出限界は、0.012ppmである。結果を、
図12に示す。その結果、6時間以内では亜鉛の溶出は起こらなかったが、これはICP検出限界以下で亜鉛が溶出しているためと考えられる。それ以上の時間では、亜鉛イオンの溶出が確認され、サンプルから最大13.2μg/L溶出した。先に述べたように、亜鉛は、骨形成を促進し、骨の再吸収を阻害する成分であることが知られている。ただし、該効果は、亜鉛濃度が極微量の場合にのみ得られ、亜鉛濃度が高くなると、逆に骨形成が阻害される。
図12の結果から、本願のサンプルでは、骨形成を促進することができる微量のZnを放出していることが確認された。
【0048】
<インプラントによる評価>
(インプラントの外科手術による設置)
秋田大学動物調査委員会は、以下の動物実験手順について承認している。以降のすべての動物実験は、厳密に、大学の「アニマル実験ガイドライン」に基づいている。9匹の、成体、オス、やせた、日本白うさぎ、3.5kg〜4.0kgを用いた。これらのうさぎは、サボフラン(丸石製薬社製、14ml/kg)を用いて麻酔した。それぞれのうさぎは、ケタミンハイドロクロライド(30mg/kg、ケタラール 200mg、第一三共社製)とキラジンハイドロクロライド(10mg/kg、セデラック、日本全薬工業社製)の3:1混合(4ml)により筋肉注射で麻酔した。1800mlの局所麻酔(1:80000エピネフリン(キシロカイン Poly Amp 2%(藤沢薬品工業社製))を含む2%のリドカインハイドロクロライド)を、インプラントを設置する部位である大腿骨付近に投与した。
【0049】
上記処理から4週、12週、24週間後、うさぎは、上記と同様に麻酔され、実験終了後に、ペントバービタルムナトリクム(50mg/kg、静脈内投与、ネムブタル(大日本製薬株式会社))をオーバードーズし、死亡させた。インプラントとしては、5つの円柱状インプラントを用いた。それぞれのインプラントは、5mmの長さと2mmの直径を備え、アルカリ処理の有無、表面研磨の有無により以下の4種類に分けられる。なお、アルカリ処理および表面研磨の方法は、上記した実施例1〜2、比較例1〜2の場合と同様である。
(実施例3)アルカリ処理あり、均一表面
(実施例4)アルカリ処理あり、粗化表面
(比較例3)アルカリ処理なし、均一表面
(比較例4)アルカリ処理なし、粗化表面
【0050】
外科手術の前、インプラントを、恒温オーブン中で乾燥熱殺菌した(180℃、2時間)。殺菌状態の外科手術環境下、約6cm切開して、大腿骨の骨幹部中央を露出させた。
大腿部の筋肉および骨膜を切開し、骨幹の長さ方向に対して垂直の方向に、単皮質欠陥(2mm直径)を形成した。挿入するインプラントと同一サイズの低速度歯科用ドリルを用い、骨髄に抜ける穴を大腿骨に形成した。該穴は、生理食塩水を注水しながら、骨の過加熱を防止しつつ形成した。生理食塩水により、形成した穴の冷却と、洗浄をした後、インプラントを、形成した穴に挿入した。
図9に、うさぎの大腿骨に、5つのインプラントを挿入した写真を示す。
【0051】
各うさぎは、5つのインプラントが、左右それぞれのひざ近くの大腿骨間接丘に挿入されている。上記処置後、筋組織を、吸収性糸により縫合し、皮膚は、モノナイロン4−0外科糸により縫合した。手術後、うさぎは、手術室において麻酔から醒めた後、それぞれ、ケージに入れ、食物、水を与えた。
【0052】
(生物機械的試験(インプラント−骨間せん断力の測定))
インプラントの設置後、所定の期間の後(4、12、24週後)において、切除した組織を洗浄し、軟組織として、氷中に保存し実験室に運んだ。大腿部組織を、それぞれ一つのインプラントを含む骨組織(約2cm)に、水冷ダイヤモンド鋸を用いて切除した。これを、翌日まで、0.15Mの生理食塩水中にて4℃で保存した。以下のすべての試験は、室温と等温となった骨試験片に対して行うこととし、骨試験片は生理食塩水で保湿した。
【0053】
生物機械的試験は、上記骨組織(約2cm)を金属治具で保持し、コンピューター制御汎用機(Autograph AGS−J、島津製作所社製)を用いて、クロスヘッド速度を0.5mm/分とし、骨からインプラントが分離する時のピーク強度(F
max)が得られるまで、測定を行った。上記金属治具は試験装置の下顎部に設置し、また、3mm直径の金属ロードアプリケーターは試験装置の上顎部に垂直に固定し、それぞれの試験において、課される負荷が、インプラントの長さ方向軸に平行となるように調整した。
【0054】
すべての強度データは、それぞれのインプラントの断面を用いて、ストレス値に変換した。インプラント−骨間せん断力(MPa)は、以下のように定義される。
σ=F
max/(πdt) [1]
式[1]において、dは、円柱状インプラントの直径(mm)であり、tは、骨組織の平均厚み(mm)である。せん断力は、それぞれのサンプルの5つの部位において測定し、5つの部位の平均値として得られる。
【0055】
上記せん弾力は、平均値±標準偏差として与えられる値であり、有意水準を5%として一元配置分散分析(ANOVA)を用いて算出し、そして、有意水準を5%としてチューキー検定によりサンプル間で比較されたものである。
【0056】
生物機械的試験の結果を以下に示す。実験に使用した動物(うさぎ)は、外科手術に耐え、実験の最後まで生き延びた。巨視的には、いずれのインプラント周辺においても、炎症、感染、副作用は見られなかった。骨膜の、または、骨膜内の、皮膚硬結(たこ)が、円柱状インプラントの外側面および髄内表面を覆っていた。インプラントを設置してから、たった4週後においてさえ、本発明のインプラントは、しっかりと骨に固着されていた。
【0057】
図10に、実施例3〜4および比較例3〜4のインプラント−骨間せん断力の結果を示した(統計的優位性p<0.05)。本発明のインプラント(実施例3〜4)は、すべての時間(4週後、12週後、および、24週後)において、比較例のインプラントに比べて、インプラント−骨間せん断力が向上していた。
【0058】
結果を詳細に見ると、インプラント設置後4週後における比較例3のインプラントのせん断力は、1MPa以下であった。これに対して、同様に均一表面を有する本願のインプラント(実施例3)では、せん断力が4.23MPa(p=0.009)を示した。さらに、粗化表面を有する本願のインプラント(実施例4)では、6.16MPa(p=0.002)を示した。インプラントの設置時間の増加に伴って、せん断力が増加する傾向が見られた。インプラント設置後24週後において、実施例3のインプラントで、最大のせん断力を示した(9.308MPa、p=0.001)。
【0059】
尚、先行技術文献に記載されている各インプラント−骨間せん断力の試験結果と、本発明の実施例3のインプラント−骨間せん断力の試験結果を比較した表を次の表1に示す。
表1から明らかなように、新生骨の形成がほぼ終了する12週において、チタンの水酸化ナトリウム処理では約3MPa、歯科用インプラントとして実用化されているハイドロキシアパタイト被覆チタンでは約3.5MPa、被覆ハイドロキシアパタイトの表面を粗くした場合でも約6MPaの剪断強度である。
これに対して、本発明の生体埋込材料の場合では約8MPaであり、実用化されたインプラントより高い値を示す。
【0060】
【表1】
【0061】
(SEM観察)
上記試験後、回収されたインプラントから、周囲の骨組織を完全に除去し、これを生理食塩水で満たされた滅菌プラスチック容器中で保存した。該回収したインプラントおよびインプラントに直接に接触している湿組織を、100%アセトンにより15分間脱水し、180℃で乾燥した。これをカーボンテープでアルミニウム製スタッブ上に固定し、カーボン薄膜で表面保護して、SEM/EDX試験に付した。
【0062】
図11は、生物機械的試験後の実施例3(
図11(a))および実施例4(
図11(b))のインプラント表面のSEM写真である。いずれも表面に骨残骸が残っているのが見られる。一方、比較例3、4のインプラント表面には、骨残骸は見られなかった。この結果からも、本発明のチタン系生体埋入材料においては、インプラント−骨間結合が向上していることが分かった。
【0063】
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うチタン系生体埋入材料および該材料の製造方法もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。