特許第5703497号(P5703497)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5703497電池、電池アセンブリ、およびユーザ装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5703497
(24)【登録日】2015年3月6日
(45)【発行日】2015年4月22日
(54)【発明の名称】電池、電池アセンブリ、およびユーザ装置
(51)【国際特許分類】
   H01M 2/10 20060101AFI20150402BHJP
   H01M 2/20 20060101ALI20150402BHJP
   H01M 2/30 20060101ALI20150402BHJP
   H01M 10/44 20060101ALI20150402BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20150402BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20150402BHJP
【FI】
   H01M2/10 M
   H01M2/20 A
   H01M2/20 Z
   H01M2/30 C
   H01M10/44
   H01M10/48 P
   H01M10/48 301
   H02J7/00 A
【請求項の数】13
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-530535(P2013-530535)
(86)(22)【出願日】2011年4月18日
(65)【公表番号】特表2013-545220(P2013-545220A)
(43)【公表日】2013年12月19日
(86)【国際出願番号】CN2011072946
(87)【国際公開番号】WO2011103833
(87)【国際公開日】20110901
【審査請求日】2013年4月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】509296306
【氏名又は名称】▲華▼▲為▼▲終▼端有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲長▼▲キ▼
(72)【発明者】
【氏名】于 建兵
(72)【発明者】
【氏名】李 科林
【審査官】 ▲高▼橋 真由
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−182623(JP,A)
【文献】 特開2012−059703(JP,A)
【文献】 特開2007−330069(JP,A)
【文献】 特開2005−056654(JP,A)
【文献】 特開2007−234264(JP,A)
【文献】 国際公開第2007/007655(WO,A1)
【文献】 国際公開第2012/053426(WO,A1)
【文献】 国際公開第2010/117498(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 2/10
H01M 2/20
H01M 10/44
H01M 10/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路基板およびセルを備える電池であって、前記回路基板が、第1の接点と、第2の接点と、第3の接点と、第4の接点と、電池管理モジュールと、制御スイッチとを含み、
前記第1の接点が、前記電池管理モジュールに接続され、前記電池よりも上位レベルの電池に電気的に接続さるかまたは電気負荷に接続され、前記電池内のセルの容量、または前記電池内の前記セルの容量と前記電池の下位側にカスケード接続された電池内のセルの容量を、前記電池よりも上位レベルの電池または前記電気負荷に報告するように構成され、
前記第2の接点が、前記電池管理モジュールに接続され、前記電池よりも下位レベルの電池に電気的に接続され、前記電池の下位側にカスケード接続された電池内のセの容量を受信して、前記電池の下位側にカスケード接続された電池内のセの容量を前記電池管理モジュールに出力するように構成され、
前記第3の接点が、前記電池よりも上位レベルの電池または前記電気負荷に接続されて、前記制御スイッチを開くと、前記電池内の前記セルに接続して、前記電池内の前記セルを充電するまたは放電するように構成され、
前記第4の接点が、前記電池よりも下位レベルの電池に接続されて、前記制御スイッチを閉じると、前記第3の接点に接続して、前記電池の下位側にカスケード接続された電池の何れか1つのセルを充電するまたは放電するように構成され、
前記電池管理モジュールが、前記電池において前記セル、前記第1の接点、前記第2の接点、および前記制御スイッチに接続され、前記電池内の前記セルの前記取得した容量および/または前記電池の下位側にカスケード接続された電池のセルの前記取得した容量に従って、前記制御スイッチの開閉動作をトリガするように構成された、
電池。
【請求項2】
前記電池内の前記セルの前記取得した容量、および/または前記電池の下位側にカスケード接続された電池内のセルの前記取得した容量に従って、前記電池管理モジュールによって、前記制御スイッチの開動作をトリガすることが、
前記電池管理モジュールがいかなる外部充電電圧も検出しておらず、かつ前記電池内の前記セルの容量が第1のプリセット容量以上であると判断するとき、前記制御スイッチの開動作をトリガすること、または
前記電池管理モジュールが外部充電電圧を検出し、かつ前記電池内の前記セルの容量が第2のプリセット容量未満であり、前記電池の下位側にカスケード接続された電池内のセルの容量が、すべて前記第2のプリセット容量以上であると判断するとき、前記制御スイッチの開動作をトリガすること
を含む、請求項1に記載の電池。
【請求項3】
前記電池管理モジュールによって、前記電池内の前記セルの前記取得した容量および/または前記電池の下位側にカスケード接続された電池内のセルの前記取得した容量に従って、前記制御スイッチの閉動作を前記トリガすることが、
前記電池管理モジュールがいかなる外部充電電圧も検出しておらず、かつ前記電池内の前記セルの容が第1のプリセット容量以下であると判断し、前記電池の下位側に前記カスケード接続された電池内のセルの前記容量を取得するとき、前記制御スイッチの閉動作をトリガすること、または
前記電池管理モジュールが外部充電電圧を検出しており、かつ1つまたは複数の前記電池の下位側にカスケード接続された電池内のセルの容量が第2のプリセット容量未満であると判断するとき、前記制御スイッチの閉動作をトリガすること
を含む、請求項1に記載の電池。
【請求項4】
前記電池管理モジュールがさらに、外部充電電圧が検出されておらず、かつ前記電池内の前記セルの容量が第1のプリセット容量未満であり、前記電池の下位側にカスケード接続された電池内のセの容量が取得されないと判断されるとき、前記第1の接点を介して電池切れ信号を出力して、ユーザ装置がシャットダウン動作を行うように構成された、請求項1に記載の電池。
【請求項5】
前記電池管理モジュールがさらに、外部充電電圧が検出され、かつ前記電池内の前記セルの容量が第2のプリセット容量以上であると判断されるとき、前記第1の接点を介して前記電池よりも上位レベルの電池に充電完了信号を出力して、前記電池よりも上位レベルの電池および前記電池を外すように構成され、または
前記電池管理モジュールがさらに、外部充電電圧が検出され、かつ前記電池内の前記セルの容量が第2のプリセット容量以上であると判断されるとき、前記第1の接点を介してユーザ装置に前記充電完了信号を出力するように構成され
請求項1に記載の電池。
【請求項6】
前記回路基板がさらに、
前記電池管理モジュールに接続され、かつ前記電池よりも上位レベルの電池に電気的に接続され、前記電池内の前記セルの温度を出力するように構成された、第5の接点と、
前記電池管理モジュールおよび前記第5の接点に接続され、かつ前記電池よりも下位レベルの電池に電気的に接続され、前記電池よりも下位レベルの電池内のセルの温度を受信するように構成された、第6の接点と
を備え、
前記電池管理モジュールが、前記セルの温度を取得し、それにより前記セルが正常な温度で動作しているかどうかを判断する、
請求項1から5のいずれか一項に記載の電池。
【請求項7】
前記回路基板がさらに、
接地ピンとして働くように構成され、前記電池内の前記セルのカソードに接続されて、前記電池よりも上位レベルの電池に電気的に接続された、第7の接点と、
前記電池内の前記セルのカソードおよび前記第7の接点に接続されて、前記電池よりも下位レベルの電池に電気的に接続された、第8の接点と
を備える、請求項6に記載の電池。
【請求項8】
底部ハウジングと、第1の接点セットと、固定ブロックと、上部ハウジングと、第2の接点セットと、第1のスライドスロットと、第2のスライドスロットと、請求項7よる電池とを備える電池アセンブリであって、
前記第1の接点セットが前記上部ハウジングに配置され、それぞれ前記第2の接点、前記第4の接点、前記第6の接点、および前記第8の接点に接続された4つの隆起した金メッキの接点を含み、
前記第2の接点セットが前記底部ハウジングに配置され、それぞれ前記第1の接点、前記第3の接点、前記第5の接点、および前記第7の接点に接続された4つのくぼんだ金メッキの接点を含み、
前記第1のスライドスロットが前記上部ハウジングに配置され、前記第2のスライドスロットが前記底部ハウジングに配置され、前記第1のスライドスロットおよび前記第2のスライドスロットが互いに補完的である、
電池アセンブリ。
【請求項9】
前記電池アセンブリおよび前記電池アセンブリに接続された前記電池よりも下位レベルの電池アセンブリを合わせてロックするように構成されたロックボタンをさらに備える、請求項8に記載の電池アセンブリ。
【請求項10】
電気負荷を備え、さらに請求項8または9に記載の少なくとも1つの電池アセンブリを備える、ユーザ装置。
【請求項11】
前記第1のスライドスロットと補完的である第3のスライドスロットを有して配置されたリア電池カバーをさらに備える、請求項10に記載のユーザ装置。
【請求項12】
前記電池アセンブリが、スタッキング接続方式で互いにカスケード接続された、請求項10または11に記載のユーザ装置。
【請求項13】
前記電池アセンブリが、縦方向接続方式で互いにカスケード接続された、請求項10または11に記載のユーザ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の諸実施形態は、電池技術に関し、詳細には、電池、電池アセンブリ、およびユーザ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、電池技術では、単一電池の容量を著しく増大させることができない。また、集積回路(Integrated Circuit、略してIC)技術の発達に伴って、ICの動作速度がますます速くなるため、電力消費量がますます大きくなっている。その結果、携帯型端末、特に無線通信製品の電力消費量を大幅に削減することができず、携帯型端末の電池の供給持続時間は短いために、特定の状況において長い作動持続時間を求めるユーザの需要に対処することができない。
【0003】
前述の問題を解決するために、現在、主に次の2つの方法が使用されている。第1の方法では、電池のエネルギー密度を変えないという前提で、電池の体積および重量を増大させて、電池の作動持続時間を延ばすようにする。第2の方法では、同じ携帯型端末に2つのモデルの電池が設計される。こうした2つのモデルの電池が異なる容量を有し、より小さい容量のモデルの電池はより短い作動持続時間を有し、より小さいサイズであって、持ち運びできるが、一方でより大きい容量のモデルの電池はより長い作動持続時間を有し、より大きいサイズである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明を実施する過程において、従来の技術は少なくとも次の問題を有することを本発明者は見出した。第1の方法では、電池は、持ち運びできる小型化された携帯型端末に適用されるのに適しておらず、第2の方法では、携帯型端末は、電池交換の間、携帯型端末をシャットダウンして、再起動する必要があり、これは電池交換時間を追加し、ユーザが使用するのに不便である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
電池が、持ち運びできる小型化されたユーザ装置に適用されるのに適しておらず、交換時間が比較的長いという、従来技術の問題を解決するために、ユーザの様々な利用場面に従って、バッテリ容量を柔軟に構成できることを実現するように、本発明の実施形態は、電池、電池アセンブリ、およびユーザ装置を提供する。
【0006】
本発明の一実施形態は、回路基板およびセルを含む電池を提供し、回路基板は、第1の接点と、第2の接点と、第3の接点と、第4の接点と、電池管理モジュールと、制御スイッチとを含み、
第1の接点は、電池管理モジュールに接続されて、上位レベルの電池に電気的に接続され、または電気負荷に接続され、電池内のセルの容量、または電池内のセルの容量および電池後方のカスケード接続された電池内のセルの容量を上位レベルの電池または電気負荷に報告するように構成され、
第2の接点は、電池管理モジュールに接続されて、下位レベルの電池に電気的に接続され、電池後方のカスケード接続された電池内のセルの容量を受信して、電池後方のカスケード接続された電池内のセルの容量を電池管理モジュールに出力するように構成され、
第3の接点は、上位レベルの電池または電気負荷に接続されて、制御スイッチを開くと、電池内のセルに接続して、電池内のセルを充電するまたは放電するように構成され、
第4の接点は、下位レベルの電池に接続されて、制御スイッチを閉じると、第3の接点に接続して、下位レベルの電池が対応する処理を行うように構成され、
電池管理モジュールは、電池内のセル、第1の接点、第2の接点、および制御スイッチに接続されて、電池内のセルの取得した容量、および/または電池後方のカスケード接続された電池内のセルの取得した容量に従って、制御スイッチの開閉をトリガするように構成される。
【0007】
本発明の一実施形態は、底部ハウジングと、第1の接点セットと、ポリオキシメチレン固定ブロックと、上部ハウジングと、第2の接点セットと、第1のスライドスロットと、第2のスライドスロットを含む、電池アセンブリを提供し、
第1の接点セットが上部ハウジングに配置され、それぞれ第2の接点、第4の接点、第6の接点、および第8の接点に接続された4つの隆起した金メッキの接点を含み、
第2の接点セットが底部ハウジングに配置され、それぞれ第1の接点、第3の接点、第5の接点、および第7の接点に接続された4つのくぼんだ金メッキの接点を含み、
第1のスライドスロットは、上部ハウジングに配置され、第2のスライドスロットは、底部ハウジングに配置され、第1のスライドスロットおよび第2のスライドスロットは、互いに補完的である。
本発明の一実施形態は、上述の少なくとも1つの電池アセンブリを含んだユーザ装置を提供する。
【0008】
本発明の一実施形態は、電気負荷を含み、さらに前述の電池アセンブリ含んだユーザ装置を提供する。
【0009】
本発明の実施形態による電池、電池アセンブリ、およびユーザ装置において、電池に配置された電池管理モジュールは、電池後方のカスケード接続された電池内のセルの取得した容量および現在の電池内のセルの取得した容量に従って、制御スイッチの開閉をトリガし、第3の接点と電池のセルを接続する、または第3の接点と第4の接点を接続し、それによって現在の電池の充電/放電または電池後方のカスケード接続された電池のいずれか1つの充電/放電を実行する。このように、電池が携帯可能な、小型化されたユーザ装置に利用するのに適しておらず、交換時間が比較的長いという従来の技術の問題は解決され、電池容量は、ユーザの様々な利用場面に従って柔軟に構成することができる。
【0010】
本発明の諸実施形態における技術的解決法をより明瞭に説明するために、以下に、諸実施形態を説明するために必要とされる添付の図面を簡潔に紹介する。明らかながら、次の説明中の添付の図面は、本発明の単に一部の実施形態を示しており、当業者は創造的な努力なしにこれらの添付の図面により他の図面をさらに取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明による電池の一実施形態の概略構造図である。
図2】本発明による電池の別の実施形態の概略構造図である。
図3】本発明による電池アセンブリの一実施形態の分解組立図である。
図4】本発明によるユーザ装置の一実施形態の概略構造図である。
図5】本発明によるユーザ装置における電気負荷31と3つの電池アセンブリ32との間のカスケード接続を示す概略動作図(working diagram)である。
図6】本発明によるユーザ装置における電気負荷31と3つの電池アセンブリ32との間のカスケード接続を示す概略構造図である。
図7a】本発明による3つのレベルの電池アセンブリの一実施形態の動作状態を示す概略図である。
図7b】本発明による3つのレベルの電池アセンブリの一実施形態の動作状態を示す概略図である。
図7c】本発明による3つのレベルの電池アセンブリの一実施形態の動作状態を示す概略図である。
図8a】本発明による3つのレベルの電池アセンブリの別の実施形態の動作状態を示す概略図である。
図8b】本発明による3つのレベルの電池アセンブリの別の実施形態の動作状態を示す概略図である。
図8c】本発明による3つのレベルの電池アセンブリの別の実施形態の動作状態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施形態の目的の、技術的解決法および利点をより分かりやすくするために、以下で、本発明の実施形態における添付の図面を参照して、本発明の諸実施形態における技術的解決法を明確に説明する。当然ながら、記載する実施形態は、本発明の実施形態の全部ではなく一部にすぎない。創造的な努力なしに本発明の諸実施形態に基づいて当業者によって取得される他のすべての実施形態は、本発明の保護範囲内に含まれるものとする。
【0013】
図1は、本発明による電池の一実施形態の概略構造図である。図1に示すように、この実施形態の電池は、回路基板10およびセル11を含み、回路基板10は、第1の接点101と、第2の接点102と、第3の接点103と、第4の接点104と、電池管理モジュール105と、制御スイッチ106とを含む。
【0014】
詳細には、第1の接点101は、電池管理モジュール105に接続されて、上位レベルの電池に電気的に接続され、または電気負荷に接続され、電池のセル11の容量、または電池内のセル11の容量および電池後方のカスケード接続された電池内のセルの容量を上位レベルの電池または電気負荷に報告するように構成される。第2の接点102は、電池管理モジュール105に接続されて、下位レベルの電池に電気的に接続され、電池後方のカスケード接続された電池内のセルの容量を受信して、電池後方のカスケード接続された電池内のセルの容量を電池管理モジュール105に出力するように構成される。第3の接点103は、上位レベルの電池または電気負荷に接続されて、制御スイッチ106を開けると、電池内のセル11に接続して、電池内のセル11を充電するまたは放電するように構成される。第4の接点104は、下位レベルの電池に接続されて、制御スイッチ106を閉じると、第3の接点103に接続して、下位レベルの電池が対応する処理を行うように構成される。電池管理モジュール105は、セル11、第1の接点101、第2の接点102、および制御スイッチ106に接続され、セル11の取得した容量および/または電池後方のカスケード接続された電池のセルの取得した容量に従って、制御スイッチ106の開閉をトリガするように構成される。
【0015】
制御スイッチ106は、アナログスイッチまたは小型リレーとすることができる。
【0016】
この実施形態では、電池に配置された管理モジュールは、電池後方のカスケード接続された電池内のセルの取得した容量および現在の電池内のセルの取得した容量に従って、制御スイッチの開閉をトリガし、第3の接点と電池のセルを接続する、または第3の接点と第4の接点を接続するようにして、現在の電池の充電/放電または電池後方のカスケード接続された電池のいずれか1つの充電/放電を実行する。このように、電池が携帯可能な、小型化されたユーザ装置に利用されるのに適しておらず、交換時間が比較的長いという従来の技術の問題は解決され、ユーザの様々な利用場面に従って電池容量を柔軟に構成することができる。
【0017】
さらに、本発明の別の実施形態では、図1に示す実施形態に基づいて、電池管理モジュール105がいかなる外部充電電圧も検出していない場合を一例として、この実施形態の技術的解決法を詳細に紹介する。この実施形態では、電気負荷を、少なくとも1つの電池にカスケード接続することができる。詳細には、電気負荷を直接カスケード接続する電池を一例とすると、電池管理モジュール105がいかなる外部充電電圧も検出していないとき、これは電池が放電状態であることを示す。この場合、電池は、次のいくつかの動作方法を有することができる。
【0018】
第1の方法では、電池管理モジュール105が、セル11の容量は第1のプリセット容量以上であると判断するとき、これは電池が電気負荷に電力を供給できることを示し、次いで電池管理モジュール105は制御スイッチ106の開動作をトリガして、第3の接点103とセル11を接続するようにし、第3の接点103は電気負荷に接続されるので、第3の接点103がセル11に接続されるとき、セル11は第3の接点103を介して電気負荷に接続されることが可能であり、したがって、電池内のセル11が電気負荷に電力を供給することが実現される。
【0019】
第2の方法では、電池管理モジュール105が、セル11の容量は第1のプリセット容量以下であると判断し、かつ電池後方のカスケード接続された電池内のセルの容量を取得したとき、これは、電池内のセル11の容量が不十分であって、セル11は電気負荷に電力を供給できないことを示し、次いで電池管理モジュール105は、制御スイッチ106の閉動作をトリガして、第3の接点103と第4の接点104を接続するようにし、それによって電池後方のカスケード接続された電池のいずれか1つの中のセルが電気負荷に電力を供給することを実現する。例えば、電池管理モジュール105が制御スイッチ106の閉動作をトリガした後に、第3の接点103は第4の接点104に接続され、すなわち、現在の電池における第4の接点104は、下位レベルの電池の第3の接点に接続され、したがって電池後方のカスケード接続された電池のいずれか1つの中のセルが電気負荷に電力を供給することが実現される。電池後方のカスケード接続された電池内のセルの容量が十分であるかどうか、すなわち、このセルが電気負荷に電力を供給することができるかどうかは、この場合考慮に入れられないことに注意すべきである。
【0020】
第3の方法では、電池管理モジュール105が、セル11の容量は第1のプリセット容量以下であると判断し、電池後方のカスケード接続された電池内のセルの容量を取得しないとき、これは、この実施形態の電池がユーザ装置の最下位レベルの電池であることを示し、またこれは、ユーザ装置中の電池は電気負荷に電力を供給できないことを示し、次いで電池管理モジュール105は、第1の接点を介して電池切れ信号(battery depletion signal)を出力し、前のいくつかのレベルの電池の第2の接点および第1の接点を介して1つずつ電池切れ信号を送信した後に、ユーザ装置が電池切れ信号を受信し、電池切れ信号に従ってシャットダウン動作を行う。
【0021】
さらに、本発明のまた別の実施形態では、図1に示す実施形態に基づいて、電池管理モジュール105が外部充電電圧を検出した場合を一例として、この実施形態の技術的解決法を詳細に紹介する。この実施形態では、電池管理モジュール105が外部充電電圧を検出したとき、これは、電池が充電状態であることを示す。この場合電池は、次のいくつかの動作方法を有することができる。
【0022】
第1の方法では、電池管理モジュール105が、電池後方のカスケード接続された電池のいずれか1つの中のセルの容量が第2のプリセット容量未満であると判断するとき、すなわち、電池後方のカスケード接続された電池の少なくとも1つの中のセルの容量が不十分であるとき、電池管理モジュール105は制御スイッチ106の閉動作をトリガして、第3の接点103と第4の接点104を接続するようにし、それによって電池後方のカスケード接続された電池内の不十分な容量を有するセルの優先的充電を実行する。セル11の容量が十分であるかどうかは、ここでは考慮に入れられないことに注意すべきである。
【0023】
第2の方法では、電池管理モジュール105が、セル11の容量は第2のプリセット容量未満であり、電池後方のカスケード接続された電池の中のセルの容量がすべて第2のプリセット容量以上であると判断するとき、すなわち、電池後方のカスケード接続された電池の中のセルの容量がすべて十分であるとき、電池管理モジュール105は制御スイッチ106の開動作をトリガして、第3の接点103とセル11を接続するようにし、それによって現在の電池の中のセル11の充電を実行する。
【0024】
第3の方法では、電池管理モジュール105が、セル11の容量は第2のプリセット容量以上であると判断するとき、これはセル11の容量が十分であることを示し、電池が電気負荷に直接接続される場合、充電完了信号が第1の接点101を介してユーザ装置に出力されて、ユーザ装置上のすべての電池の充電が完了していることをユーザ装置に知らせるようにし、電池が上位レベルの電池に電気的に接続される場合、充電完了信号は第1の接点101を介して上位レベルの電池に出力され、第2の接点を介して充電完了信号を受信した後に、上位レベルの電池は充電完了信号をその電池管理モジュールに送信し、次いで電池管理モジュールはその制御スイッチの開動作をトリガして、第3の接点と第4の接点を切断し、それによって上位レベルの電池および現在の電池を切断し、一方では、上位レベルの電池アセンブリ中の電池内のセルの充電をさらに実行し、その実行原理は、現在の電池内の第1のセル11の充電原理と同じであり、ここでは繰り返して詳細を説明しない。
【0025】
さらに図2は、本発明による電池の別の実施形態の概略構造図である。図2に示すように、前述の実施形態に基づいて、回路基板10はさらに、第5の接点107と、第6の接点108とを含む。第5の接点107は、電池管理モジュール105に接続され、また上位レベルの電池に電気的に接続され、電池内のセルの温度を出力するように構成されており、第6の接点108は、電池管理モジュール105および第5の接点107に接続され、また下位レベルの電池に電気的に接続され、下位レベルの電池内のセルの温度を受信するように構成されている。
【0026】
詳細には、電池管理モジュール105は、セル11の温度を取得し、それによりセルが正常な温度で動作しているかどうかを判断する。例えば、セル11の温度がセル11の正常動作温度の範囲を超えるとき、電池管理モジュール105は制御スイッチ106の閉動作をトリガして、セル11の充電または放電を停止し、セル11の温度がセル11の正常動作温度の範囲に戻ると、電池管理モジュール105は制御スイッチ106の開動作をトリガして、セル11の充電または放電を続ける。
【0027】
また、第5の接点は上位レベルの電池の第6の接点に接続されるので、電池管理モジュール105は、上位レベルの電池の第6の接点および第5の接点を介して上位レベルの電池にセル11の温度を送信することができ、上位レベルの電池は、第5の接点を介して次の上位レベルの電池または電気負荷にセル11の温度をさらに送信することができる。
【0028】
さらに電池は、第7の接点109と、第8の接点110とをさらに含む。第7の接点109は、接地ピンとして働くように構成され、セル11のカソードに接続されて、上位レベルの電池アセンブリに電気的に接続され、第8の接点110は、セル11のカソードおよび第7の接点109に接続されて、下位レベルの電池アセンブリに電気的に接続される。
【0029】
図3は、本発明による電池アセンブリの一実施形態の分解組立図である。図3に示すように、この実施形態の電池アセンブリは、底部ハウジング21と、第1の接点セット22と、固定ブロック23と、上部ハウジング24と、第2の接点セット25と、第1のスライドスロット26と、第2のスライドスロット27と、電池とを含み、電池は、回路基板281およびセル282を含む。
【0030】
詳細には、電池は、前述の実施形態に示す電池とすることができる。固定ブロック23の材料は、ポリオキシメチレン(Polyoxymethylene、略してPOM)とすることができる。より詳細には、図3に示すように、固定ブロック23は、底部ハウジング21の溝に配置されて、上部ハウジング24の溝と合わせて固定され、それにより底部ハウジング21と上部ハウジング24との間にセルおよび回路基板10をしまい込む。
【0031】
この実施形態では、一例として電池は図2に示す実施形態の電池であるとすると、第1の接点セット22は上部ハウジング24に配置され、それぞれ前述の第2の接点、第4の接点、第6の接点、および第8の接点に接続された4つの隆起した金メッキの接点を含む。第2の接点セット25は底部ハウジング21に配置され、それぞれ前述の第1の接点、第3の接点、第5の接点、および第7の接点に接続された4つのくぼんだ金メッキの接点を含む。第1のスライドスロット26は上部ハウジング24に配置され、第2のスライドスロット27は底部ハウジング21に配置され、第1のスライドスロット26および第2のスライドスロット27は、互いに補完的である。
【0032】
この実施形態では、上部ハウジング24と底部ハウジング21との間の接続および電池アセンブリ間の接続は、スライドスロットの代わりにねじを使用することによって実現することができることに注意すべきである。
【0033】
この実施形態では、第1の接点、第3の接点、第5の接点、および第7の接点は充電接点であるので、第2の接点セット25の中に配置された4つのくぼんだ金メッキの接点は、短絡の危険を効果的に回避することができる。また、各電池アセンブリ中の第1のスライドスロット26および第2のスライドスロット27は互いに補完的であるので、下位レベルの電池アセンブリの底部ハウジングに配置された第2のスライドスロットは、上位レベルの電池アセンブリの上部ハウジングに配置された第1のスライドスロットに滑るように入り、それにより下位レベルの電池アセンブリと上位レベルの電池アセンブリとの間のカスケード接続を実行することができる。
【0034】
また第1の接点セット22および第2の接点セット25の位置は互いに対応し、したがって、下位レベルの電池アセンブリおよび上位レベルの電池アセンブリが突き合わせ接続状態であるとき、下位レベルの電池アセンブリの第1の接点セットが、上位レベルの電池アセンブリの第2の接点セットに確実に接続されるようにできることに注意すべきである。
【0035】
さらに、電池アセンブリ間の確実な接続および道具の要らない分解(tool-free disassembly)を保証するために、電池アセンブリはさらに、ロックボタン29を含むことができる。詳細には、アセンブリがその下位レベルの電池アセンブリに接続される必要があるとき、2つのレベルの電池アセンブリをロックし、それにより予期せぬ電力障害を回避することを実現するために、アセンブリ上のロックボタン29を引く必要がある。また、下位レベルの電池アセンブリを取り外す必要があるとき、アセンブリ上のロックボタン29を再び引いて、2つのレベルの電池アセンブリが滑らかに外れるようにすることができる。
【0036】
この実施形態では、電池アセンブリ中の電池において、電池に配置された電池管理モジュールは、電池後方のカスケード接続された電池内のセルの取得した容量および現在の電池内のセルの取得した容量に従って、制御スイッチの開閉をトリガし、第3の接点と現在の電池内のセルを接続する、または第3の接点と第4の接点を接続するようにして、現在の電池の充電/放電または電池後方のカスケード接続された電池のいずれか1つのセルの充電/放電を実行する。このように、電池が携帯可能な、小型化されたユーザ装置に適用されるのに適しておらず、交換時間が比較的長いという従来の技術の問題は解決され、ユーザの様々な利用場面に従って電池容量を柔軟に構成することができる。
【0037】
図4は、本発明によるユーザ装置の一実施形態の概略構造図である。図4に示すように、この実施形態のユーザ装置は、電気負荷31を含み、さらに少なくとも1つの電池アセンブリ32を含み、この電池アセンブリは、図3に示す実施形態の電池アセンブリとすることができる。
【0038】
さらにユーザ装置は、リアカバー33をさらに含むことができる。リアカバー33は最下位レベルの電池アセンブリに使用されて、最下位レベルの電池アセンブリ中の第1の接点を保護し、また外観をより美しくすることができる。
【0039】
さらに電池アセンブリ32は、スタッキング接続方式(stacking connection manner)で互いにカスケード接続されることが可能であり、さらに、縦方向接続方式(lengthwise connection manner)で互いにカスケード接続されることが可能である。
【0040】
この実施形態では、ユーザ装置を長時間作動できることをユーザが要求しないとき、1つのバッテリアセンブリをユーザ装置に配置することができ、ユーザ装置を長時間作動できることをユーザが要求するとき、特定の利用場面に従ってより多くの電池アセンブリを配置して、ユーザ装置の作動時間を延ばすことができる。
【0041】
例えば、電気負荷31がユーザ装置上の3つの電池アセンブリ32にカスケード接続され、3つの電池アセンブリ32がスタッキング接続方式で互いにカスケード接続されることを一例として、この実施形態の技術的解決法を詳細に紹介する。図5は、本発明によるユーザ装置における電気負荷31と3つの電池アセンブリ32との間のカスケード接続を示す概略動作図である。図6は、本発明によるユーザ装置における電気負荷31と3つの電池アセンブリ32との間のカスケード接続を示す概略構造図である。図5および図6に示すように、電気負荷31にカスケード接続された電池アセンブリ32を、第1のレベルの電池アセンブリとして使用することができ、第1のレベルの電池アセンブリにカスケード接続された電池アセンブリ32を、第2のレベルの電池アセンブリとして使用することができ、第2のレベルの電池アセンブリにカスケード接続された電池アセンブリ32を、第3のレベルの電池アセンブリとして使用することができる。第1のレベルの電池アセンブリ中の第1の接点、第3の接点、第5の接点、および第7の接点が、電気負荷31に電気的に接続され、第1のレベルの電池アセンブリ中の第2の接点、第4の接点、第6の接点、および第8の接点が、第2のレベルの電池アセンブリ中の第1の接点、第3の接点、第5の接点、および第7の接点に電気的に接続され、第2のレベルの電池アセンブリ中の第2の接点、第4の接点、第6の接点、および第8の接点が、第3のレベルの電池アセンブリ中の第1の接点、第3の接点、第5の接点、および第7の接点に電気的に接続される。
【0042】
さらに図7a図7b、および図7cは、本発明による3つのレベルの電池アセンブリの一実施形態の動作状態を示す概略図である。この実施形態では、制御スイッチがアナログスイッチであって、ユーザ装置が使用される前に、3つのレベルの電池アセンブリ中の電池内のセルの容量は十分であることを一例として、この実施形態の技術的解決法を詳細に紹介する。図7aに示すように、各レベルの電池アセンブリ中のセルの容量が十分であるとき、ユーザ装置の中の各レベルの電池アセンブリ中の電池が、電気負荷に電力を供給するという動作原理は、次のようである。第1のレベルの電池アセンブリでは、電池の電池管理モジュールがいかなる外部充電電圧も検出しておらず、セルの容量が第1のプリセット容量以上であるとき、電池管理モジュールは、制御スイッチの開動作をトリガする、すなわち、第3の接点とセルを接続する、また、第2のレベルの電池アセンブリおよび第3のレベルの電池アセンブリでは、そのそれぞれの電池管理モジュールがやはりいかなる外部充電電圧も検出しておらず、セルの容量が、第1のプリセット容量以上であるので、そのそれぞれの電池管理モジュールは、制御スイッチの開動作をトリガする、すなわち、第3の接点とセルを接続するが、しかしながら、第1のレベルの電池アセンブリ中の電池の第3の接点は第4の接点に接続されていないので、第2のレベルの電池アセンブリおよび第3のレベルの電池アセンブリを、電気負荷31に接続することはできず、言い換えれば、電気負荷31は、現在、第1のレベルの電池アセンブリ中の電池を介して電力が供給される。
【0043】
図7bに示すように、第1のレベルの電池アセンブリでは、電池管理モジュールがいかなる外部充電電圧も検出しておらず、セルの容量が、第1のプリセット容量未満であって、電池管理モジュールが下位レベルの電池アセンブリ(すなわち、第2のレベルの電池アセンブリ)中の電池内のセルの容量を取得するとき、電池管理モジュールは、制御スイッチの閉動作をトリガする、すなわち第3の接点と第4の接点を接続する。一方、第2のレベルの電池アセンブリでは、電池の第3の接点がセルに接続されるので、第2のレベルの電池アセンブリ中の電池は、電気負荷31に電力を供給する。
【0044】
図7cに示すように、第2のレベルの電池アセンブリでは、電池管理モジュールがいかなる外部充電電圧も検出しておらず、セルの容量が、第1のプリセット容量未満であって、電池管理モジュールが下位レベルの電池アセンブリ(すなわち、第3のレベルの電池アセンブリ)中の電池内のセルの容量を取得するとき、電池管理モジュールは、制御スイッチの閉動作をトリガする、すなわち第3の接点と第4の接点を接続する。一方、第3のレベルの電池アセンブリでは、電池の第3の接点がセルに接続されるので、第3のレベルの電池アセンブリ中の電池は、電気負荷31に電力を供給する。
【0045】
さらに、第3のレベルの電池アセンブリでは、電池管理モジュールが、セルの容量は第1のプリセット容量未満であって、第2の接点が下位レベルの電池アセンブリ中の電池内のセルの容量を受信しないと判断するとき、これは下位レベルの電池アセンブリが存在しないこと、すなわち電池アセンブリの現在のレベルが電池アセンブリの最下位レベルであることを示し、次いで第3のレベルの電池アセンブリは、第1の接点を介して第2のレベルの電池アセンブリの第2の接点に電池切れ信号を送信し、次いで第2のレベルの電池アセンブリの第1の接点は、第1のレベルの電池アセンブリの第2の接点に電池切れ信号を転送し、最終的に第1のレベルの電池アセンブリの第1の接点が、電気負荷31に電池切れ信号を送信し、これによりユーザ装置は、すべての電池アセンブリ中の電池内のセルの容量がなくなったことを認識して、自動シャットダウン動作を行う。
【0046】
さらに図8a図8b、および図8cは、本発明による3つのレベルの電池アセンブリの別の実施形態の動作状態を示す概略図である。この実施形態では、制御スイッチがアナログスイッチであって、ユーザ装置の3つのレベルの電池アセンブリ中の電池内のセルの容量が不十分であること、すなわちセルは充電される必要があることを一例として、この実施形態の技術的解決法を詳細に紹介する。図8aに示すように、ユーザ装置が充電されるとき、ユーザ装置の各レベルの電池アセンブリ中の電池を充電する動作原理は次のようである。第3のレベルの電池アセンブリでは、電池の電池管理モジュールが外部の充電電圧を検出しており、セルの容量が第2のプリセット容量未満であるとき、電池管理モジュールは制御スイッチの開動作をトリガし、すなわち第3の接点とセルを接続し、また、第1のレベルの電池アセンブリおよび第2のレベルの電池アセンブリでは、そのそれぞれの電池管理モジュールがやはり外部充電電圧を検出しており、各下位レベルの電池アセンブリ中の電池内のセルの容量が第2のプリセット容量未満であると判断するので、そのそれぞれの電池管理モジュールは制御スイッチの閉動作をトリガし、すなわち第3の接点と第4の接点を接続し、この場合、第1のレベルの電池アセンブリ中の電池の第3の接点が第4の接点に接続されるので、第2のレベルの電池アセンブリ中の電池の第3の接点は第4の接点に接続され、第3のレベルの電池アセンブリ中の電池の第3の接点はセルに接続され、第3のレベルの電池アセンブリ中の電池を優先的に充電することができる。
【0047】
図8bに示すように、第3のレベルの電池アセンブリでは、電池管理モジュールが外部充電電圧を検出しており、セルの容量が第2のプリセット容量以上であるとき、電池管理モジュールは、第3のレベルの第1の接点を介して第2のレベルの電池アセンブリ中の電池内の電池管理モジュールに充電完了信号を送信する。充電完了信号を受信した後に、第2のレベルの電池アセンブリの電池管理モジュールは、制御スイッチの開動作をトリガする、すなわち第3の接点とセルを接続する。この場合セルの容量は第2のプリセット容量未満であり、かつ充電完了信号が受信されるので、第3のレベルの電池アセンブリ中の電池内のセルの容量は第2のプリセット値以上であって、第2のレベルの電池アセンブリの電池を充電することができると判断される。
【0048】
図8cに示すように、第2のレベルの電池アセンブリでは、電池管理モジュールが外部充電電圧を検出しており、セルの容量が第2のプリセット容量以上であるとき、電池管理モジュールは、第1の接点を介して第1のレベルの電池アセンブリ中の電池の電池管理モジュールに充電完了信号を送信する。充電完了信号を受信した後に、第1のレベルの電池アセンブリの電池管理モジュールは、制御スイッチの開動作をトリガする、すなわち第3の接点とセルを接続する。この場合セルの容量は第2のプリセット容量未満であり、かつ充電完了信号が受信されるので、第2のレベルの電池アセンブリ中の電池内のセルの容量は第2のプリセット値以上であって、第1のレベルの電池アセンブリの電池を充電することができると判断される。また、第1のレベルの電池アセンブリでは、セルの容量が第2のプリセット値以上であると判断するとき、電池管理モジュールは、第1の接点を介して電気負荷31に充電完了信号を送信し、これにより電気負荷31は、すべての電池アセンブリ中の電池の充電が完了しているとみなすことに注意すべきである。
【0049】
この実施形態では、ユーザ装置が動作するとき、各レベルの電池アセンブリを分散方式で制御することができ、すなわち、各レベルの電池アセンブリ中の電池の電池管理モジュールが、そのセルの容量および下位レベルの電池アセンブリ中の電池内のセルの容量を判断することによって、第3の接点とセルとの間の接続、または第3の接点と第4の接点との間の接続を実行する。一方、各レベルの電池アセンブリ中の電池は個々に動作し、そのセルは、電力を並列でも直列でも供給しないため、これはセルの保護により有益である。さらに、ユーザ装置の各レベルの電池アセンブリ中の電池を素早く交換することが効果的に実現され、充電および放電が非常に知的に行われる。
【0050】
上述の方法の実施形態のステップの全部または一部は、関連ハードウェアに命令するプログラムによって実行可能であることを、当業者は理解できる。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に格納することができる。プログラムを実行するとき、前述の方法の実施形態の諸ステップを行う。記憶媒体は、ROM、RAM、磁気ディスク、または光ディスクのような、プログラムコードを格納することができるいかなる媒体であってもよい。
【0051】
最後に、上記の実施形態は、本発明の技術的解決法を説明することを目的としているにすぎず、本発明を限定するものではないことに注意されたい。前述の実施形態を参照して詳細に本発明を説明しているが、前述の実施形態において記載する技術的解決法の変形物を作成する、または、前述の実施形態において記載する技術的解決法の技術的特徴の一部の等価な代替物を作成することができること、こうした変形物または代替物が、対応する技術的解決法の本質を本発明の諸実施形態の技術的解決法の趣旨および範囲から逸脱させないことを、当業者はさらに理解すべきである。
【符号の説明】
【0052】
10 回路基板
11 セル
101 第1の接点
102 第2の接点
103 第3の接点
104 第4の接点
105 電池管理モジュール
106 制御スイッチ
107 第5の接点
108 第6の接点
109 第7の接点
110 第8の接点
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7a
図7b
図7c
図8a
図8b
図8c