(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を適用した綴じ装置10について図面を参照して説明する。
<1.綴じ装置の全体構成の説明>
<2.挟持体の説明>
<3.綴じ機構の説明>
<4.押圧ローラの説明>
<5.送り機構の説明>
<6.全体動作の説明>
<7.ハンドルの動作に連動してシート束を引き込む変形例の説明>
<8.ハンドルの動作に連動してシート束を排出する変形例の説明>
<9.電動式綴じ装置の具体例1の説明>
<10.電動式綴じ装置の具体例2の説明>
<11.送り機構を構成する底蓋の説明>
<12.送り機構を構成する底蓋の幅の変形例の説明>
<13.押圧ローラの変形例の説明>
【0015】
<1.綴じ装置の全体構成の説明>
図1に示すように、本発明が適用された綴じ装置10は、複数枚のシートが積層されたシート束1に片2を巻き付けることで、シート束1を綴じる装置である。シート束1は、1枚でも良いが、一般には、
図3に示すように、書類等の用紙や、金属材料又は樹脂材料等で形成されたシート状部材等を積層したものである。また、
図2に示すように、片2は、例えば、平面視略矩形状に形成されており、一方の面2aを表面とし、他方の面2bに粘着層3が設けられ、例えば、長尺な剥離紙4に、長手方向に複数個仮着されている。これにより、片2は、長期間待機された後に使用される場合であっても、粘着層3の粘着力の低下を防止することができる。更に、片2及び剥離紙4で構成されるテープ5は、例えば、ロール状に巻回されロール体となって、綴じ装置10のベースユニットに設けられたロール収容部13に回転自在に収容されている。テープ5の剥離紙4には、テープ5を送り出す送り機構が係合される係合孔6が長手方向に所定の間隔をあけて複数個形成されている。
【0016】
なお、片2の長さは、シート束1にどれだけ巻くか、或いは、シート束1の最大の厚さによって決められるものであり、ここでは、一周巻きを可能とする長さに形成されている。したがって、コ字状(3/4)巻きの場合には、それに応じて短くなり、片2を重ねて巻く場合には、それに応じて長くなる。勿論、片2は、多く巻かれる方が、より強固にシート束1を結束することができる。
【0017】
図1、
図4(A)及び(B)並びに
図5に示すように、綴じ装置10は、ベースユニット11と、このベースユニット11に対して回動可能に設けられる操作部材の一例であるハンドル12とを備える。ハンドル12は、コイルバネ等の弾性部材によって、ベースユニット11から離間する
図1中矢印A方向に回動付勢されている。また、ベースユニット11には、ハンドル12の回動支点側に、シート束1を綴じる片2のテープ5をロール状に巻回してなるロール体を回転自在に収容するロール収容部13が設けられている。更に、ベースユニット11とハンドル12との間には、綴じるシート束1を挟持して移動する挟持体14を有している。挟持体14は、ベースユニット11に沿って、シート束1が挿入される挿入位置からシート束1が片2によって綴じられる綴じ位置とに亘って移動する。
図4(A)に示すように、挿入位置にある挟持体14にシート束1が載置されると、ハンドル12が弾性部材の付勢力に抗して
図1及び
図4(A)中反矢印A方向に回動し、
図4(B)に示すように、挟持体14が、シート束1を挟持しながらベースユニット11に沿って矢印B方向に移動しハンドル12の回動支点側の綴じ位置(
図5参照)まで移動する。そして、綴じ位置において、
図5に示すように、挟持体14に挟持されているシート束1は、片2によって綴じられる。更に、操作者がハンドル12を離すと、ハンドル12が弾性部材の付勢力によって矢印A方向に回動し、
図4(A)に示すように、挟持体14が挿入位置まで移動する。挿入位置において、挟持体14は、片2によって綴じられたシート束1を離し、これにより、操作者は、挟持体14から綴じられたシート束1を取り出すことができる。
【0018】
図6及び
図7に示すように、ハンドル12は、ベースユニット11の背面側に設けられた回動支持部21にハンドル12の基端側内面に突設された回動突起22が係合されることによって回動支持されている。このように、ベースユニット11に回動可能に取り付けられたハンドル12とベースユニット11との間は開放され、ベースユニット11の上面には、シート束1を挟持する挟持体14が移動可能に取り付けられる。
【0019】
<2.挟持体の説明>
図6及び
図8に示すように、挟持体14は、ベースユニット11のハンドル12側の上面にスライド可能に取り付けられ、綴じるシート束1が載置されるトレイ23とトレイ23に対して回動可能に取り付けられシート束1をトレイ23に押さえ付ける押さえ部材24とを備えている。なお、挟持体14は、後述する如く、シート束1に片2を1周巻きつける動作の一部に関わることから、綴じ部の一部を構成する。トレイ23は、矩形平板状でシート束1が載置される載置部23aと、ベースユニット11の長手方向(挟持体14の移動方向)に沿って設けられたガイド部に係合される係合ガイド部23bとを有する。係合ガイド部23bは、例えばベースユニット11の側面に沿うような突片であり、ベースユニット11のガイド部を構成する溝に係合することによって、挿入位置と綴じ位置との間を直線移動(矢印B方向及び反矢印B方向)が可能になる。また、
図8に示すように、矩形平板状の載置部23aの長手方向の一端(基端)側には、押さえ部材24を回動支持する回動軸23cが突設されている。更に、載置部23aの基端側には、幅方向略中央に、矩形状をなす切欠部23dが設けられている。切欠部23dは、挟持体14が綴じ位置に移動したとき、シート束1を綴じる後述する綴じ機構40の抜き刃44等が侵入する。
【0020】
図6に示すように、トレイ23に回動支持される押さえ部材24は、略矩形をなし、載置部23aの回動軸23cに、長手方向の一端(基端)側の回動孔24aが係合することによって、矢印C方向及び反矢印C方向に回動支持される。この押さえ部材24には、幅方向に、先端側を基端とした弾性片24bが設けられている。弾性片24bは、基端が、トレイ23の先端側に位置しトレイ23側に折曲している。したがって、弾性片24bは、先端がトレイ23の基端側に当接し、押さえ部材24の全体を持ち上げた状態としている。すなわち、挟持体14は、シート束1の挿入位置において、トレイ23と押さえ部材24とでC字状をなしている。挿入位置にある挟持体14にシート束1を載置するときには、トレイ23に対して押さえ部材24が開いた状態にある。シート束1は、トレイ23の載置部23a上に置かれ、押さえ部材24の弾性片24bの先端部によって載置部23aに仮押さえされる。また、押さえ部材24には、ガイド片24cが設けられている。ガイド片24cは、挟持体14を直線移動操作する移動操作部材25の一対の側壁31により構成された凹部26に係合され、C字状に開いた状態が維持される。
【0021】
図1及び
図6に示すように、移動操作部材25は、ベースユニット11と一体的に設けられた部品配設部27に回動可能に取り付けられる。ここで、ベースユニット11と部品配設部27との間には、挟持体14が進入する進入溝28が設けられている。この進入溝28は、ベースユニット11と部品配設部27との間に離間して設けられた溝であって、挟持体14が基端側から進入することで、押さえ部材24をトレイ23に対して近接する矢印C方向に押圧し、シート束1をトレイ23と押さえ部材24の全体で挟み込むようにする。
【0022】
挟持体14を直線移動操作する移動操作部材25は、
図1及び
図6に示すように、一対の側壁31と一対の側壁31を連結する連結壁32とを有する。一対の側壁31には、部品配設部27の支軸33が係合される孔で構成された回動部34aが設けられている。これにより、移動操作部材25は、部品配設部27に対して矢印D方向及び反矢印D方向に回動自在となる。一対の側壁31には、挟持体14のトレイ23に設けられた駆動突起34に係合される駆動孔35が設けられている。駆動孔35は、長孔であって、長孔内をトレイ23の駆動突起34が移動する。また、一対の側壁31には、回動操作孔36が設けられている。回動操作孔36には、
図7に示すハンドル12の内面に設けられた接続突起37が係合される。
図4(A)及び(B)に示すように、ハンドル12が反矢印A方向に回動されると、ハンドル12の接続突起37が移動操作部材25の回動操作孔36を移動する。
【0023】
これに伴い、移動操作部材25は、矢印D方向に回動し、この回動に伴って、移動操作部材25の駆動突起34が係合されている長孔の駆動孔35は、当該駆動孔35を構成する一方の直線部35aで挟持体14の駆動突起34を押圧する。これにより、挟持体14は、シート束1の挿入位置からシート束1の綴じ位置にかけて、シート束1をトレイ23と押さえ部材24の全体で挟み込んだ状態で、矢印B方向に直線移動する。ハンドル12が下死点に至り操作者が押圧することを止めると、ハンドル12は、弾性部材45の付勢力によって矢印A方向に回動する。すると、移動操作部材25の駆動孔35は、長孔の他方の直線部35bで、挟持体14の駆動突起34を押圧する。これにより、挟持体14は、シート束1の綴じ位置からシート束1の挿入位置にかけて反矢印B方向に直線移動する。挟持体14は、シート束1の挿入位置へ移動すると、トレイ23と押さえ部材24とが開いたC字状をなし、シート束1を排出可能となる。本実施例では、ハンドル12の操作を、ハンドル12に設けられた接続突起37と係合された回動操作孔36、及び挟持体14に設けられた駆動突起34と係合する駆動孔35を有する移動操作部材25を介して、挟持体14に伝える、カムとリンクを用いた機構を採用しているが、例えばピニオンギヤとラックとを組み合わせたり、歯車列を組み合わせたりすることで、ハンドル12の操作を挟持体14に伝える構成をとっても良い。尚、挟持体14を構成する、トレイ23、押さえ部材24について、押さえ部材24を設けた意図は、シート束1の綴じ位置がトレイ23からずれないようにするためであって、綴じ動作の際に、シート束1の綴じ位置がトレイ23からずれないようなっていれば、必ずしも押さえ部材24を設ける必要はない。
【0024】
<3.綴じ機構の説明>
移動操作部材25が回動可能に取り付けられる部品配設部27には、
図6及び
図9に示すように、片2をシート束1に巻き付ける綴じ機構40が配設されている。この綴じ機構40は、綴じ部の一例を成し、
図6及び
図9に示すように、ハンドル12の操作によって抜き刃44を動作させる。具体的な構成として、ハンドル12の内面に設けられる駆動部材41と、この駆動部材41によりシート束1に対して垂直に移動するガイドレバー42と、シート束1を綴じる片2を押圧する押圧レバー43と、シート束1を貫通する抜き刃44とを有している。駆動部材41には、第1のガイド孔41aと第2のガイド孔41bとが設けられている。第1のガイド孔41aは、長孔に形成され、ガイドレバー42の第1の凸部42aが係合されることで、ガイドレバー42を上下に直線移動させる。第2のガイド孔41bは、抜き刃44の取付部材49の第2の凸部49aが係合される。
【0025】
ガイドレバー42は、ガイド手段にガイドされて、シート束1に対して垂直な上下方向に移動可能に設けている。ガイドレバー42には、コイルバネ等の弾性部材45が巻挿される。弾性部材45は、部品配設部27の受け部46により一端部が受けられており、ハンドル12に駆動部材41の第1のガイド孔41aを介して押され降下するガイドレバー42によって収縮される。このようなガイドレバー42は、ハンドル12が回動することによって、ガイドレバー42の第1の凸部42aがハンドル12に設けられた駆動部材41の第1のガイド孔41a内を移動することによって、上下に移動する。
【0026】
ガイドレバー42の隣には、押圧レバー43が配設されている。押圧レバー43は、シート束1に貼着された片2を押圧する押圧部43aと、押圧部43aと一体的に設けられる軸部43bとで構成されている。軸部43bには、コイルバネ等の弾性体でなる押圧バネ47が巻挿されている。押圧バネ47は、一端が押圧部43aに係止され他端がガイドレバー42と連動して移動する移動部材48に係止される。
【0027】
更に、押圧レバー43の隣には、抜き刃44が配設されている。この抜き刃44は、
図10に示すように、刃先44aの近傍に、片2が挿通される挿通孔44bが形成されている。抜き刃44は、取付部材49に取り付けられており、この取付部材49は、ガイドレバー42に接続されている。抜き刃44の刃先44aの高さは、押圧レバー43の押圧部43aに押圧されているシート束1に貫通するように、その高さが設定されている。また、
図6に示すように、取付部材49の第2の凸部49aは、駆動部材41の第2のガイド孔41bに係合されている。
【0028】
以上のような綴じ機構40は、ハンドル12が弾性部材45の付勢力に抗して押圧されると、これに連動して、ガイドレバー42が降下し、次いで、移動部材48を介して連結された押圧レバー43が降下してシート束1を押圧部43aで押圧し、押圧部43aがシート束1を押圧した状態で、抜き刃44がシート束1を貫通する。抜き刃44がシート束1を貫通しているとき、抜き刃44の挿通孔44bには、片2の自由端が進入する。そして、抜き刃44の戻り動作、即ち、シート束1に貫通した抜き刃44が引き抜かれるときには、挿通孔44bに挿通した片2の自由端を連なってシート束1の反対側にまで導出する。
【0029】
<4.押圧ローラの説明>
また、
図9に示すように、抜き刃44の隣には、シート束1に巻かれる片2を扱く押圧機構を構成する押圧ローラ56が設けられている。押圧ローラ56は、弾性体57によって弾性付勢されている。また、押圧ローラ56は、後述する如く、シート束1に片2を巻きつける動作の一部に関わることから、綴じ部の一部を構成している。
【0030】
<5.送り機構の説明>
綴じ機構40に片2を供給する送り機構51は、
図9に示すように、詳細は後述するが、ロール収容部13から引き出されたテープ5を1つの片2の分だけ順次引き出す。具体的に、ロール収容部13に収容されたロール体から順次テープ5が引き出される。テープ5は、第1のガイドローラ52にガイドされて引き出され、搬送路54が略90°折曲され、上側に向けて走行する。次いで、テープ5は、第2のガイドローラ53によってガイドされて、鋭角に搬送路54が折曲される。この際、搬送路54が鋭角に折曲されることで、剥離紙4に仮着されている片2のみが直進し、剥離紙4が第2のガイドローラ53に沿って折曲する。すなわち、片2は、折れ曲がることなく真っ直ぐな状態で、剥離紙4から半分程度剥がれた状態となる。剥離紙4から剥離された片2は、粘着層3を、挟持体14に挟まれて進入してくるシート束1側にして、シート束1を待ち受ける状態となる。第2のガイドローラ53より下流側の剥離紙4は、ベースユニット11の底面側へと延出され、背面より排出される。そして、テープ5は、挟持体14の直線移動に連動して、片2の1つ分だけ、送り機構51によって
図9中矢印E方向に送られることになる。
【0031】
<6.全体動作の説明>
次に、以上のように構成された綴じ装置10の動作について説明する。
図9に示すように、待機状態にある綴じ装置10は、挟持体14が反矢印B方向に移動したシート束1の挿入位置にあって、トレイ23に対して押さえ部材24が反矢印C方向に回動し、トレイ23に対して開いた状態にある。そして、この挟持体14には、
図11に示すように、トレイ23の載置部23a上にシート束1が載置される。このとき、片2は、折れ曲がることなく真っ直ぐな状態で、剥離紙4から半分程度剥がれた状態にあって、挟持体14に挟まれて進入してくるシート束1を待ち受けている。
【0032】
図4(A)、(B)及び
図12に示すように、ハンドル12が弾性部材45の弾性力に抗して反矢印A方向に回動されると、先ず、ハンドル12の接続突起37が移動操作部材25の回動操作孔36内を移動する。これに伴い、移動操作部材25は、矢印D方向に回動し、この回動に伴って、挟持体14の駆動突起34が係合されている移動操作部材25の駆動孔35は、当該駆動孔35を構成する一方の直線部35aで挟持体14の駆動突起34を押圧する。これにより、挟持体14は、シート束1の挿入位置からシート束1の綴じ位置にかけて矢印B方向に直線移動する。この際、挟持体14は、進入溝28に進入することによって、トレイ23に対して押さえ部材24が弾性片24bの弾性力に抗して矢印C方向に回動する。すると、
図12に示すように、待ち受けている片2には、挟持体14に挟まれたシート束1の挿入端が突き当たり、更に、シート束1に押されることで、C字状に折曲される。そして、シート束1が押圧部43aとその受け部との間に進入することで、片2は、粘着層3によってシート束1の端部に、シート束1の一方の面、端面、他方の面に亘ってC字状に仮着される。これにより、シート束1に片2を1周巻きつける動作が開始される。片2は、全面がシート束1の端部に仮着されるのではなく、シート束1の下面側に位置する端部は、シート束1に貼り付けられていない自由端2cとなっている。
【0033】
図13に示すように、ハンドル12が下死点に至るまで反矢印A方向に回動されると、ハンドル12によって連動して降下したガイドレバー42に連動して、押圧レバー43が降下し、抜き刃44が進入する位置の近傍において、押圧部43aでシート束1を押さえる。また、押圧レバー43がシート束1を押さえると、次いで、ガイドレバー42の動作に連動して、抜き刃44が降下し、シート束1を貫通する。
図10に示すように、抜き刃44には、挿通孔44bが設けられており、片2の自由端は、
図13に示すように、シート束1を貫通した抜き刃44の挿通孔44bに進入する。抜き刃44がシート束1を貫通するときには、押圧レバー43も押圧バネ47の弾性力に抗して降下し、抜き刃44が貫通するシート束1を押さえ付けている。
【0034】
図14に示すように、ハンドル12が下死点に至り操作者がハンドル12を離すと、ハンドル12は、弾性部材45の弾性力に応じて矢印A方向に回動し、リターン動作に移る。すると、抜き刃44も上昇し、これに伴い、抜き刃44の挿通孔44bに挿通している片2は、シート束1の他方の面(下面)から一方の面(上面)へと引き上げられ、この後、挿通孔44bから外れる。これにより、片2は、剥離紙4から完全に分離される。抜き刃44がシート束1から引き上げられるときにも、シート束1は、押圧レバー43によって押圧されているので、シート束1を構成する各シートがばらけることを防止することができる。これにより、シート束1に片2を1周巻きつける動作の、シート束1の他方の面から一方の面に片2を挿通させる動作を行う。
【0035】
図15に示すように、ハンドル12が上死点にまで戻るときには、移動操作部材25の駆動孔35は、長孔の他方の直線部35bで、挟持体14の駆動突起34を押圧する。これにより、挟持体14は、シート束1の綴じ位置からシート束1の挿入位置にかけて反矢印B方向に直線移動する。このとき、抜き刃44の挿通孔44bから外れた片2は、シート束1の一方の面(上面)に位置している。シート束1を挟持している挟持体14が反矢印B方向に移動して綴じ位置から挿入位置に戻るとき、シート束1に巻き付けられた片2は、押圧ローラ56の下を通過する。この際、片2は、弾性体57に弾性付勢されている押圧ローラ56に扱かれて、確実にシート束1に圧着される。これにより、シート束1に片2を1周巻きつける動作が完了する。かくして、片2は、シート束1に一周分巻かれることになる。挟持体14が綴じ装置から挿入位置に戻るときには、挟持体14の動作に連動して片2の1つ分だけ、送り機構51によって
図11中矢印E方向に送られることになる。
【0036】
以上のような綴じ装置10では、挟持体14にシート束1を挟んでからハンドル12を回動操作するだけで、シート束1を挿入位置から綴じ位置にまで引き込むことができ操作性の向上を実現することができる。また、ハンドル12の一連の回動操作の中で、挟持体14でシート束1を引き込み、片2で綴じる動作をすることができ、この点でも、操作性の向上を実現することができる。更に、片2で綴じたシート束1を、ハンドル12のリターン動作の中で綴じ位置から挿入位置にまで移動させることができ、この点でも、操作性の向上を実現することができる。すなわち、この綴じ装置10では、ハンドル12の一連の回動操作を行うことによって、挟持体14でシート束1を引き込み、片2でシート束1を綴じ、更に、挿入位置までシート束1を戻して排出することができ、従来に比べ格段に操作性を向上させることができる。
【0037】
<7.ハンドルの動作に連動してシート束を引き込む変形例の説明>
ところで、
図4(A)及び(B)並びに
図5では、移動操作部材25の駆動孔35を長孔で形成し、この長孔に、挟持体14の駆動突起34を係合させることで、挟持体14の矢印B方向及び反矢印B方向の移動を実現したが、本発明の綴じ装置10では、駆動孔35を長孔ではなく、
図16(A)に示すように、L字状の駆動凹部61とし、挟持体14に挟持されたシート束1の挿入位置から綴じ位置までの移動をハンドル12の回動に連動させるようにしてもよい。
【0038】
この場合、駆動孔35の一方の直線部35aを残し、他方の直線部35bを切り欠く。これにより、ハンドル12の回動動作に連動して挟持体14がシート束1を挿入位置から綴じ位置に移動するようになる。具体的に、
図16(A)及び(B)に示すように、ハンドル12を反矢印A方向に回動すると、駆動凹部61の直線部35aが挟持体14の駆動突起34を押圧する。これにより、
図17(A)に示すように、挟持体14は、シート束1の挿入位置からシート束1の綴じ位置にかけて矢印B方向に直線移動する。
【0039】
ハンドル12が下死点に至り操作者が押圧することを止めると、ハンドル12は、弾性部材45の付勢力によって矢印A方向に回動する。しかし、直線部35bはないので、
図17(B)に示すように、挟持体14は、ハンドル12のリターン動作に連動して綴じ位置から挿入位置に移動することはない。この場合、操作者が手動で綴じられたシート束1を挟持している挟持体14を綴じ位置から挿入位置に反矢印B方向に移動することになる。
【0040】
図16(A)、(B)及び
図17(A)、(B)に示す場合であっても、ハンドル12の回動動作に連動して挟持体14が挿入位置から綴じ位置まで自動的に移動するので、操作性の向上を実現することができる。
【0041】
<8.ハンドルの動作に連動してシート束を排出する変形例の説明>
また、本発明の綴じ装置10は、綴じ位置から挿入位置までの移動をハンドル12の回動に連動させるようにしてもよい。この綴じ機構10では、
図18(A)に示すように、ベースユニット11に、挟持体14を構成するトレイ23の係合ガイド部23bを反矢印B方向に押圧付勢する回動レバー62と、回動レバー62をトレイ23を押圧する矢印F方向に回動付勢する引っ張りバネ63とを有している。回動レバー62は、基端側がベースユニット11に支軸63aによって回動支持されており、一端がベースユニット11に係止され他端が回動レバー62に係止されることで、矢印F方向に回動付勢される。
【0042】
この綴じ装置10では、
図18(A)に示すように、トレイ23に対して押さえ部材24が反矢印C方向に回動し、トレイ23に対して開いた状態にある。そして、この挟持体14には、
図11に示すように、トレイ23の載置部23a上にシート束1が載置される。
図18(B)に示すように、挟持体14は、操作者によって、すなわち手動で、シート束1の挿入位置からシート束1の綴じ位置にかけて矢印B方向に直線移動される。すると、挟持体14は、進入溝28に進入することによって、トレイ23に対して押さえ部材24が弾性片24bの弾性力に抗して矢印C方向に回動する。この際、回動レバー62は、係合ガイド部23bに押されることによって、引っ張りバネ63の付勢力に抗して反矢印F方向に回動する。また、トレイ23の駆動突起34は、ハンドル12の側壁12a間に圧入される。すなわち、ハンドル12の側壁12aは、駆動突起34によって押圧されて外側に変位し、駆動突起34が間に入るようにする。
【0043】
図19(A)に示すように、ハンドル12が下死点に至るまで反矢印A方向に回動されると、押圧レバー43でシート束1を押さえながら抜き刃44がシート束1を貫通する。このとき、挟持体14の駆動突起34は、ハンドル12の側壁12aの内面に形成されたカム凹部64(
図7参照)内に進入する。操作者がハンドル12を離すと、ハンドル12は、弾性部材45の弾性力に応じて矢印A方向に回動し、リターン動作に移る。すると、
図19(B)に示すように、挟持体14の駆動突起34は、ハンドル12の矢印A方向の回動に伴ってカム凹部64のカム部65(
図7参照)によって押圧される。すると、シート束1を挟んでいる挟持体14は、反矢印B方向に移動し始め、次いで、
図20に示すように、引っ張りバネ63によって矢印F方向に回動付勢されている回動レバー62によって、挟持体14を構成するトレイ23の係合ガイド部23bを反矢印B方向に押圧される。これにより、シート束1を挟んでいる挟持体14は、反矢印B方向に移動し、進入溝28を出た時点で、弾性片24bに弾性復帰力によって押さえ部材24が反矢印C方向に回動して開いてシート束1を排出し、綴じられたシート束1を取り出すことができるようになる。
【0044】
図18(A)、(B)、
図19(A)、(B)、及び、
図20に示す場合であっても、ハンドル12の回動動作に連動して挟持体14が綴じ位置から挿入位置まで自動的に移動するので、操作性の向上を実現することができる。
【0045】
<9.電動式綴じ装置の具体例1の説明>
更に、以上の例では、操作者の操作力のみによってハンドル12を回動し、片2でシート束1を綴じる手動の場合を説明したが、その動力としては、モータを駆動源とした電動式であってもよい。例えば、
図21(A)に示すように、この綴じ装置100は、シート束1を挟持する挟持体101と、シート束1を搬送する送りローラ102とを有する。また、綴じ装置100は、綴じ部の一例である綴じ機構103aの一部を構成するシート束1を貫通する抜き刃103と、片2を供給する送り機構104と、綴じ部の一例である綴じ機構103aの一部を構成する抜き刃103でシート束1を貫通する際にシート束1を押さえる押圧部材106とを備える。
【0046】
この綴じ装置100では、各部の駆動源となる一又は複数の駆動モータ107を有している。駆動モータ107は、マイコン等のコントローラ108によって制御されている。具体的に、駆動モータ107は、シート束1を挟持するため挟持体101を構成するトレイ23と押さえ部材24とを近接離間させる動作を行うための駆動源となり、また、送りローラ102を回転させるための駆動源となり、更に、抜き刃103を上下動させるための駆動源となり、更に、送り機構104の送りローラ105を回転させるための駆動源となり、抜き刃103でシート束1を貫通する際にシート束1を押さえる押圧部材106を上下動させるための駆動源となる。
【0047】
また、片2を供給する送り機構104は、ロール収容部から供給されるテープ5をガイドする第1のガイドローラ104aと、テープ5の搬送路54を鋭角に折曲する第2のガイドローラ104bとを有している。第2のガイドローラ104bは、テープ5の搬送路54を鋭角に折曲することで剥離紙4から片2が真っ直ぐな状態で剥離されるようにしている。また、送り機構104は、剥離紙4を送る送りローラ105を有している。
【0048】
以上のような綴じ装置100では、挟持体101のトレイ23と押さえ部材24とが離間した状態にあり、トレイ23と押さえ部材24との間に、シート束1が挿入される。また、挟持体101に挟持されているシート束1は、送りローラ102に挟持され、シート束1の挿入位置から綴じ位置に搬送される(矢印B方向)。シート束1が綴じ位置に搬送されると、片2の送り機構104によって送られた片2が剥離紙4から起立した状態で待機しており、片2は、シート束1の挿入端が当接され、シート束1の一方の面、端面、他方の面に亘ってC字状に仮着される。この後、押圧部材106は、仮着された片2を押圧することによって、片2をしっかりとシート束1の一方の面、端面、他方の面に貼着する。この際、片2は、全面がシート束1の端部に仮着されるのではなく、シート束1の下面側に位置する端部は、シート束1に貼り付けられていない自由端となっている。
【0049】
次いで、抜き刃103が降下し、シート束1を貫通する。抜き刃103には、挿通孔が設けられており、片2の自由端は、シート束1を貫通した抜き刃103の挿通孔に進入する。抜き刃103がリターン動作に戻り上昇すると、抜き刃103の挿通孔に挿通している片2は、シート束1の他方の面(下面)から一方の面(上面)へと引き上げられ、この後、挿通孔から外れる。これにより、片2は、剥離紙4から完全に分離される。この後、挟持体101に挟まれているシート束1は、送りローラ102が逆転することで、挟持体101を挿入位置にまで移動する(反矢印B方向)。この後、挟持体101のトレイ23と押さえ部材24とが開き、片2で綴じられたシート束1を取り出すことができる。また、送りローラ105は、片2の一枚分を矢印E方向に送る。かくして、片2は、
図21(A)に示すように、シート束1に一周分巻かれることになる。
【0050】
以上のような綴じ装置100では、挟持体101にシート束1を挟んでから、操作部材の一例である押しボタン等の操作部109を操作して、駆動モータ107を駆動させるだけで、シート束1を挿入位置から綴じ位置にまで引き込むことができ操作性の向上を実現することができる。また、装置の一連の操作の中で、挟持体101でシート束1を引き込み、片2で綴じる動作をすることができ、この点でも、操作性の向上を実現することができる。更に、片2で綴じたシート束1を、綴じ位置から挿入位置にまで移動させることができ、この点でも、操作性の向上を実現することができる。すなわち、この綴じ装置100では、操作部109を操作して駆動モータ107を駆動させるだけで、マイコン等のコントローラ108の制御に従って、挟持体101でシート束1を引き込み、片2でシート束1を綴じ、更に、挿入位置までシート束1を戻すことができ、従来に比べ格段に操作性を向上させることができる。
【0051】
<10.電動式綴じ装置の具体例2の説明>
また、電動式の綴じ装置は、
図22(A)に示すように構成することもできる。この綴じ装置110は、コントローラ111によって制御される一又は複数の駆動モータ112を有する。また、この綴じ装置110は、シート束1を挟持する挟持体113と、シート束1を搬送する送りローラ114とを有する。また、綴じ装置110は、綴じ部の一例である綴じ機構115aの一部を構成するシート束1を貫通する抜き刃115と、片2を供給する送り機構116と、綴じ部の一例である綴じ機構115aの一部を構成する抜き刃115でシート束1を貫通する際にシート束1を押さえる押圧部材117とを備える。また、片2を供給する送り機構116は、ロール収容部から供給されるテープ5の搬送路54を鋭角に折曲するガイド部116aと、剥離紙4を送る送りローラ116bとを有している。ガイド部116aは、テープ5の搬送路54を鋭角に折曲することで剥離紙4から片2が真っ直ぐな状態で剥離されるようにしている。
【0052】
駆動モータ112は、シート束1を挟持するため挟持体113を構成するトレイ23と押さえ部材24とを近接離間させる動作を行うための駆動源となり、また、送りローラ114を回転させるための駆動源となり、更に、抜き刃115を上下動させるための駆動源となり、更に、送り機構116の送りローラ105を回転させるための駆動源となり、抜き刃115でシート束1を貫通する際にシート束1を押さえる押圧部材117を上下動させるための駆動源となる。
【0053】
以上のような綴じ装置110では、挟持体113のトレイ23と押さえ部材24とが離間した状態にあり、トレイ23と押さえ部材24との間に、シート束1が挿入される。挟持体113に挟持されているシート束1は、送りローラ114に挟持され、シート束1の挿入位置から綴じ位置に搬送される(矢印B方向)。ここで、シート束1は、綴じ位置にあるストッパ118に突き当たるまで搬送される。綴じ位置では、シート束1と対向して押圧部材117が設けられており、シート束1に近接する方向に降下しシート束1の他方の面に片2を押圧することで、片2をシート束1に貼着する。この後、抜き刃115が降下し、シート束1を貫通する。抜き刃115には、挿通孔が設けられており、片2の自由端は、シート束1を貫通した抜き刃115の挿通孔に進入する。抜き刃115がリターン動作に戻り上昇すると、抜き刃115の挿通孔に挿通している片2は、シート束1の他方の面(下面)から一方の面(上面)へと引き上げられ、この後、挿通孔から外れる。この後、挟持体113に挟まれているシート束1は、送りローラ114が逆転することで、挟持体113を挿入位置にまで移動する(反矢印B方向)。この後、挟持体113のトレイ23と押さえ部材24とが開き、片2で綴じられたシート束1を取り出すことができる。また、送りローラ105は、片2の一枚分を矢印E方向に送る。かくして、片2は、
図22(B)に示すように、シート束1に3/4周分巻かれることになる。
【0054】
以上のような綴じ装置110では、挟持体113にシート束1を挟んでから、操作部材の一例である押しボタン等の操作部119を操作して、駆動モータ112を駆動させるだけで、シート束1を挿入位置から綴じ位置にまで引き込むことができ操作性の向上を実現することができる。また、装置の一連の操作の中で、挟持体113でシート束1を引き込み、片2で綴じる動作をすることができ、この点でも、操作性の向上を実現することができる。更に、片2で綴じたシート束1を、綴じ位置から挿入位置にまで移動させることができ、この点でも、操作性の向上を実現することができる。すなわち、この綴じ装置110では、操作部119を操作して駆動モータ112を駆動させるだけで、マイコン等のコントローラ111の制御に従って、挟持体113でシート束1を引き込み、片2でシート束1を綴じ、更に、挿入位置までシート束1を戻すことができ、従来に比べ格段に操作性を向上させることができる。
【0055】
<11.送り機構を構成する底蓋の説明>
ところで、
図1〜
図15に示した綴じ装置10において、送り機構51は、
図9に示すように、ロール収容部13に収容されたロール体から順次テープ5を引き出す。テープ5は、第1のガイドローラ52によってガイドされて引き出され、第2のガイドローラ53によって鋭角に搬送路54が折曲され剥離紙4に仮着されている片2のみが上方に直進し、剥離紙4が第2のガイドローラ53に沿って鋭角に折曲する。第2のガイドローラ53より下流側の剥離紙4は、ベースユニット11の底面側へと延出され、背面より排出される。
図23に示すように、ベースユニット11の底面には、テープ5の搬送路54が設けられている。搬送路54は、開閉自在に設けられた蓋部材の一例である底蓋71を開閉することで、閉塞状態と露出状態とを取り得るように構成されている。
【0056】
図23及び
図24に示すように、底蓋71は、ベースユニット11の底面において、幅方向略中央に長手方向に沿って設けられており、閉塞する凹状部72が剥離紙4を送る送り機構51の一部を構成している。底蓋71で凹状部72を閉塞することにより、底蓋71と凹状部72との間の空間が搬送路54として形成される。凹状部72は、剥離紙4と略同じ幅であり、底蓋71が閉塞した状態において、剥離紙4が延在される。また、第2のガイドローラ53の近傍は、抜き刃44の先端部が露出する部分となる。長尺状の底蓋71は、長手方向の一端部が回動部73となり、ベースユニット11の底面に回動可能に取り付けられる。回動部73は、例えば、凹状部72側に設けられた回動軸に、底蓋71側の回動凹部が係合することで、ベースユニット11に対して底蓋71を回動支持する。この底蓋71には、長手方向の中程に、テープ5の搬送路54を鋭角に折曲する第2のガイドローラ53が設けられている。第2のガイドローラ53より下流側は、片2が剥離された後の状態となり、即ち、剥離紙4のみとなった状態で、底蓋71と凹状部72との間の空間が搬送路54に沿って延在される。そこで、底蓋71には、搬送路54に延在された剥離紙4をガイドする係合ガイド部74が設けられている。係合ガイド部74は、例えば剥離紙4の長手方向側縁に係合する係合片であって、底蓋71が開かれたときであっても、底蓋71に設けられた係合ガイド部74と剥離紙4とが係合している。このため、係合ガイド部74は、底蓋71を開くことで搬送路54に沿って延在される剥離紙4の経路を変更する経路変更可能化手段を構成して、剥離紙4が凹状部72に残るのではなく、底蓋71に付いていくようにする。
【0057】
したがって、底蓋71が開蓋された場合、凹状部72の内部は、剥離紙4に隠されることなく露出される。この結果、係合ガイド部74が設けられている底蓋71は、綴じ部の一例を成す綴じ機構40のうち、片2と接触する部位を動作に応じて露出させることができる露出手段の一例を成す。
【0058】
なお、本実施例では、ベースユニット11のロール収容部13の配されている側の端部側の近傍に、回動部73を設ける構成としたことから、搬送路54に配されているテープ5のうち片2が剥離紙4に仮着されている部分も、経路変更可能化手段である係合ガイド部74を備えた底蓋71を開くことで、経路を変更することができる。
【0059】
したがって、凹状部72の内部は、テープ5のうち片2が剥離紙4に仮着されている部分も、テープ5に隠されることなく露出される。この結果、この結果、係合ガイド部74が設けられている底蓋71は、綴じ部の一例を成す綴じ機構40のうち、片2と接触する部位を動作に応じて露出させることができる露出手段の一例を成す。
【0060】
図25に示すように、従来の底蓋75には、剥離紙4と係合する係合ガイド部74が設けられておらず、凹状部72の長手方向に沿った側縁の両側に設けられている。したがって、底蓋75が凹状部72を開放したときであっても、剥離紙4が凹状部72側に残存し、凹状部72の内部が隠れてしまう。このため、従来の底蓋75の場合には、凹状部72を剥離紙4が覆っていることから、ジャム処理等のメンテナンス作業が面倒である。すなわち、凹状部72側の係合ガイド片に係合している剥離紙4を退かして凹状部72を露出させてメンテナンス作業を行う必要がある。この点、底蓋71は、剥離紙4が係合する係合ガイド部74が設けられ、凹状部72を開放したとき、剥離紙4が係合ガイド部74に付いていくことから、剥離紙4の経路が変更され、凹状部72が露出し、ジャム処理等のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
【0061】
底蓋71に設ける係合ガイド部74は、例えば、
図26(A)に示すように、略矩形をなし環状の貫通孔74aで構成し、剥離紙4が挿通することでガイドするようにしてもよく、また、
図26(B)に示すように、一対の回転支持片74dに回転支持されたローラ74bで構成するようにしてもよく、更に、
図26(C)に示すように、剥離紙4の長手方向側縁が係合する溝74cで構成するようにしてもよい。
【0062】
更に、メンテナンス作業の作業性の向上を実現するのであれば、底蓋71を開いたときに、剥離紙4が底蓋71側に付いていく場合だけでなく、凹状部72に残存してもよい。ただし、従来のように、凹状部72にある剥離紙4の両側縁が係合ガイド部74に係合していたのでは、凹状部72から剥離紙4を退かしにくい。そこで、
図27に示すように、係合ガイド部74を一方のみに設け、剥離紙4の一方の側縁のみに係合するようにしてもよい。この場合、凹状部72に剥離紙4が残存することになるが、凹状部72にある剥離紙4は、一方の側縁が係合ガイド部74に係合しているだけなので、凹状部72から容易に退かし、剥離紙4の経路を変更することができる。したがって、
図27の例によっても、ジャム処理等のメンテナンス作業を容易に行うことができる。また、この場合、従来から底蓋75を用いることができる。
【0063】
また、
図28に示すように、ベースユニット11に、係合ガイド部74に代えて、剥離紙4の搬送路54に対して直交する方向に移動可能な第1のレバー76と第2のレバー77とを設けるようにしてもよい。第1のレバー76には、一端部に第1の係合ガイド突起76aが設けられ、第2のレバー77には、一端部に第2の係合ガイド突起77aが設けられている。また、第1のレバー76には、他端部に、ベースユニット11から露出する第1の操作部76bが設けられ、第2のレバー77には、ベースユニット11から露出する第2の操作部77bが設けられている。第1のレバー76と第2のレバー77との間には、コイルバネ等の弾性体78が設けられている。また、弾性体78は、一端が第1のレバー76に係止され、他端が第2のレバー77に係止され、第1のレバー76と第2のレバー77との間に略弾性変形していない状態で配設されている。
【0064】
底蓋71が凹状部72を閉塞しているときには、第1のレバー76の第1の係合ガイド突起76aと第2のレバー77の第2の係合ガイド突起77aとに剥離紙4が係合されている。底蓋75を開くときには、第1のレバー76の第1の操作部76bと第2のレバー77の第2の操作部77bを略同時に押圧する。すると、第1のレバー76と第2のレバー77とは、弾性体78の弾性力に抗して互いに離間する方向に移動する。これにより、第1の係合ガイド突起76aと第2の係合ガイド突起77aとは互いに離間し、剥離紙4と係合した状態が解除される。したがって、底蓋75を開いたときには、第1及び第2の係合ガイド突起76a,77aとの係合状態が解除された剥離紙4が凹状部72から自然落下し、剥離紙4の経路が変更されることになる。これにより、凹状部72は、露出した状態となり、ジャム処理等のメンテナンス作業を容易に行うことができるようになる。したがって、第1のレバー76と第2のレバー77とは、経路変更可能化手段を成すとともに、露出手段を成す。
【0065】
なお、底蓋75を閉じるときには、先ず、剥離紙4を凹状部72に延在させて、次いで、第1のレバー76の第1の操作部76bと第2のレバー77の第2の操作部77bを略同時に押圧し第1の係合ガイド突起76aと第2の係合ガイド突起77aとは互いに離間した状態で、底蓋75を閉じる。これにより、第1の係合ガイド突起76aと第2の係合ガイド突起77aとの間に剥離紙4が位置し、この後、第1及び第2の操作部76b,76bの押圧を解除する。これにより、剥離紙4は、第1及び第2の係合ガイド突起76a,77aと係合した状態に戻る。
【0066】
<12.送り機構を構成する底蓋の幅の変形例の説明>
ところで、底蓋71,75は、
図29に示すように、剥離紙4と略同じ幅であってもよい。また、
図30(A)に示すように、底蓋71は、テープ5がロール状に巻回されたロール収容部13と一体的に設けてもよい。そして、
図30(B)に示すように、剥離紙4が延在される部分を凸部71aとし、ベースユニット11の底面を構成する部分を底面幅広部71bとしてもよい。更に、
図30(C)に示すように、剥離紙4が延在される部分を凸部71aも底面幅広部71bと略同じ幅にしてもよい。更に、
図31(A)及び(B)に示すように、底蓋71は、ベースユニット11の進入溝28が設けられる部品配設部27を構成する側壁71cを一体に設けてもよい。
【0067】
<13.押圧ローラの変形例の説明>
綴じ装置10を繰り返し使用しているうちには、抜き刃44に片2が付着することや押圧ローラ56や押圧ローラ56の受け部に片2が付着してしまうことがある。そこで、
図32(A)及び(B)に示す例では、回動操作レバー81をベースユニット11に設け、この回動操作レバー81に押圧ローラ56を設けるようにしている。例えば、回動操作レバー81は、押圧ローラ56が取り付けられる取付片82と、回動操作レバー81を回動操作する操作片83とが略直角をなすように一体に設けられ、折曲部において、ベースユニット11の部品配設部27に回動軸85により回動支持される。
図32(A)に示すように、通常の使用状態において、押圧ローラ56は、挟持体14に挟持されているシート束1上に位置しており、シート束1に巻き付けられた片2をシート束1に圧着できるようになっている。
【0068】
また、押圧ローラ56の位置は、抜き刃44と隣接しており、例えば抜き刃44に付着した片2を取り除くときには、押圧ローラ56が片2の除去作業の邪魔となる。そこで、押圧ローラ56に片2が付着したときや抜き刃44に片2が付着したときには、
図32(B)に示すように、操作片83をもって回動操作レバー81を回動し、回動操作レバー81を動作させることで、押圧ローラ56を上昇させる。これにより、押圧ローラ56のメンテナンス作業そのものが容易となる。また、片2と接触する綴じ部の一部を成す抜き刃44の周辺が押圧ローラ56が移動することで開放されて露出することから、抜き刃44のメンテナンス作業も容易となる。即ち、回動操作レバー81は、露出手段を成す。
【0069】
また、綴じ部の一部を成す押圧ローラ56や抜き刃44に付着した片2の除去作業は、
図33(A)、(B)のように構成することもできる。すなわち、ベースユニット11の部品配設部27には、着脱可能なカバー84が設けられている。カバー84を部品配設部27から取り外したときには、すなわちカバー84を外す動作をして、内部が露出する状態に変化させたときには、内部にある押圧ローラ56や抜き刃44等が露出する。これにより、押圧ローラ56のメンテナンス作業そのものが容易となる。即ち、カバー84は、露出手段を成す。