特許第5704328号(P5704328)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5704328
(24)【登録日】2015年3月6日
(45)【発行日】2015年4月22日
(54)【発明の名称】太陽電池パネルの固定架台
(51)【国際特許分類】
   E04D 13/18 20140101AFI20150402BHJP
   H02S 20/23 20140101ALI20150402BHJP
【FI】
   E04D13/18ETD
   H02S20/23 A
【請求項の数】1
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2011-71417(P2011-71417)
(22)【出願日】2011年3月29日
(65)【公開番号】特開2012-207369(P2012-207369A)
(43)【公開日】2012年10月25日
【審査請求日】2014年2月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004709
【氏名又は名称】株式会社ノーリツ
(74)【代理人】
【識別番号】100089004
【弁理士】
【氏名又は名称】岡村 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】田中 直己
【審査官】 津熊 哲朗
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3151836(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3139276(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3152208(JP,U)
【文献】 特開平05−164129(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04D 13/18
H02S 20/23
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽電池パネル固定用金具を架台部材に固定する為の固定用ナットを前記架台部材のレール溝に移動可能に備えた太陽電池パネルの固定架台において、
前記架台部材の少なくとも両端近傍部に、前記固定用ナットが前記レール溝から脱落しないように移動を規制し且つ前記レール溝に対して摺動可能なファスナーを設け
前記ファスナーは、略U字形のナット規制部と、このナット規制部の上端から前記レール溝よりも上方へ延びて突出する1対の摘み部とを有し、その弾性力で前記レール溝に固定され、
前記1対の摘み部の押圧操作を介して、前記ナット規制部と前記1対の摘み部を幅縮小側へ弾性変形させることで前記ファスナーを前記レール溝に対して摺動可能な状態にするように構成したことを特徴とする太陽電池パネルの固定架台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池パネルの固定架台に関し、特に、架台部材のレール溝に移動可能に挿入されて太陽電池パネル固定用金具を架台部材に固定する為の固定用ナットがレール溝から脱落しないように移動を規制するファスナーを設けた固定架台に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、太陽電池パネルが、地上や屋上や傾斜屋根などの水平な又は傾斜した設置面上に金属製の固定架台を介して設置されている。この固定架台は、設置面に固定具などを介して固定される複数の縦ラックと、これら縦ラック上に固定される複数の横ラックとで構成されている。複数の太陽電池パネルを固定架台に横方向に並べたパネル列の各々は2条の横ラックに両端支持され、太陽電池パネルの上端部の複数部位が太陽電池パネル固定用金具で夫々固定される。
【0003】
横ラックには、長手方向の全長に亙って上方開放状のレール溝が形成されている。このレール溝には、複数の太陽電池パネル固定用金具を横ラックに固定する為の複数の固定用ナットが移動可能に挿入される。太陽電池パネル固定用金具は、横ラックの上端部分の支持板に載置され太陽電池パネルの例えば上端部を上方から押さえた状態で、固定用ナットと締結ボルトとにより横ラックに固定される。
【0004】
特許文献1の機能パネルの取付構造においては、太陽電池パネルを横桟に固定する為のカバー板と、横桟の長手方向の全長に亙って形成されたスライド係止溝に挿入されカバー板を横桟に固定する為の固定機構が設けられている。固定機構は、スライド係止溝にスライド移動可能なスライド板と、スライド板からスライド溝よりも上方に延びて突出するボルトと、このボルトに締結される締結ナットで構成されている。固定機構のスライド板は、横桟の据え付け前からスライド係止溝に挿入されている。
【0005】
太陽電池パネルを横桟に取り付ける場合、カバー板を横桟の上端部に載置し、カバー本体部の通孔に固定機構のボルトを挿通させ、カバー本体部の幅方向両端から下方へ屈曲させた係合部を太陽電池パネルの外周枠の係合部に係合させ、ナットをボルトに締結してカバー板を横桟に固定することにより、太陽電池パネルの上端部がカバー板で上方から押さえられた状態で横桟に固定される。
【0006】
特許文献2の筐体転倒防止架台は、電子機器用筐体の底面の両端側に取り付け可能な1対の架台で構成されている。各架台は、架台本体と、架台本体の両側に配置され前後に伸縮可能な1対の前後アームと、前後アームと直交するように配置され左右に伸縮可能な左右アームとから構成されている。
【0007】
架台本体の上部にはスライドナットが組み込まれ、スライドナットを筐体の取付穴の位置に移動させて、ボルトをスライドナットに螺合することで、筐体本体が筐体に固定される。架台本体の両端部にはスライドナット抜け止め用のゴムキャップが設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006−144268号公報
【特許文献2】特開2001−53456号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来の太陽電池パネルの固定架台においては、屋根の上で横ラックのレール溝に固定用ナットを挿入する場合、固定用ナットを誤って屋根の下へ落下させてしまう虞がある。
そこで、横ラックの据え付け前から固定用ナットをレール溝に移動自在に挿入しておくことが考えられる。この場合、固定用ナットを所望の位置に移動させる際、手袋を嵌めた作業者にとってはレール溝に挿入された固定用ナットを掴むことができないため、別途工具等を用いて固定用ナットを移動させなければならない。
更に、屋根の上へ横ラックを搬送している間や横ラックを縦ラック上に据え付けるときに横ラックが傾くと、レール溝の端部開口から固定用ナットが脱落するという問題もある。特許文献1の機能パネルの取付構造においても、横桟の据え付け前から固定機構のスライド板がスライド係止溝に挿入されているので、スライド板がスライド係止溝の端部開口から脱落するという問題が生じる。
【0010】
そこで、複数の固定用ナットを予めボルトで暫定的に固定しておくことも可能であるが、この場合、固定作業に時間と労力を要するうえ、固定金具を横ラックに固定する際には、一旦ボルトを外してから再度取り付けなければならないため、太陽電池パネルの取付作業を能率的に行うことができない。
【0011】
特許文献2の筐体転倒防止架台においては、架台本体の両端部にスライドナット抜け止め用のゴムキャップが設けられているが、このゴムキャップは架台本体に対して摺動させることができないため、架台本体の所望の位置に設けることができない。
【0012】
本発明の目的は、架台部材のレール溝に移動可能に設けられた固定用ナットの脱落を確実に防止でき、固定用ナットを所期の位置に保持できる太陽電池パネルの固定架台を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
請求項1の太陽電池パネルの固定架台は、太陽電池パネル固定用金具を架台部材に固定する為の固定用ナットを前記架台部材のレール溝に移動可能に備えた太陽電池パネルの固定架台において、前記架台部材の少なくとも両端近傍部に、前記固定用ナットが前記レール溝から脱落しないように移動を規制し且つ前記レール溝に対して摺動可能なファスナーを設け、前記ファスナーは、略U字形のナット規制部と、このナット規制部の上端から前記レール溝よりも上方へ延びて突出する1対の摘み部とを有し、その弾性力で前記レール溝に固定され、前記1対の摘み部の押圧操作を介して、前記ナット規制部と前記1対の摘み部を幅縮小側へ弾性変形させることで前記ファスナーを前記レール溝に対して摺動可能な状態にするように構成したことを特徴とする太陽電池パネルの固定架台。
【0014】
【0015】
【発明の効果】
【0016】
請求項1の発明によれば、架台部材の少なくとも両端近傍部に、固定用ナットがレール溝から脱落しないように移動を規制し且つ架台部材に対して摺動可能なファスナーを設けたので、このファスナーにより、固定用ナットのレール溝からの脱落を確実に防止することができる。更に、レール溝に挿入された固定用ナットの両側に1対のファスナーを設ける場合には、固定用ナットの移動が規制されるので、固定用ナットを所期の位置に保持することができる。
【0017】
また、ファスナーはその弾性力でレール溝に固定されているので、ファスナーをレール溝にガタツキなく確実に固定保持することができる。
【0018】
さらに、ファスナーは略U字形のナット規制部と、このナット規制部の上端からレール溝よりも上方へ延びて突出する1対の摘み部とを有し、1対の摘み部の押圧操作を介して、ナット規制部と1対の摘み部を幅縮小側へ弾性変形させることでファスナーをレール溝に対して摺動可能な状態にするように構成したので、ナット規制部により固定用ナットの移動を確実に規制することができると共に、1対の摘み部を操作することによりファスナーをレール溝に簡単且つ容易に挿入装着することができ、必要に応じてレール溝に対して摺動させることができる。これにより、レール溝に挿入装着された固定用ナットをファスナーでもって所望の位置に容易に移動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施例の太陽電池パネルと固定用架台の斜視図である。
図2】太陽電池パネルと固定用架台の縦断側面図である。
図3】横ラックに固定用ナットとファスナーを挿入装着した斜視図である。
図4】ファスナーを横ラックのレール溝に挿入装着した状態を示す縦断側面図である。
図5】ファスナーを横ラックのレール溝に挿入する状態を示す縦断面側面図である。
図6】ファスナーの斜視図である。
図7】変更形態に係る太陽電池パネルの固定架台の要部斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。
【実施例】
【0021】
最初に、太陽電池パネル1について説明する。
図1図2に示すように、太陽電池パネル1は、パネル本体2と、このパネル本体2の外周部に装着された枠部材3などで構成されている。枠部材3はアルミニウム製又はアルミニウム合金製のものであるが、その他の軽合金製のものでもよい。枠部材3の表面には酸化アルミニウムの防蝕兼絶縁被膜が形成されている。太陽電池パネル1は、例えば、(1.3m〜1.8m)×1.0m程度のサイズのものである。パネル本体2は、例えば4〜5mmの厚さに形成され、太陽光エネルギーを直接電力に変換する。
【0022】
ここで、図1に示す矢印Aは、傾斜状の屋根面(設置面S)に沿った上下方向(縦方向)を示し、矢印Bは屋根面に沿った水平方向(横方向)を示す。但し、本実施例では、基本的には、図2における上下左右を、上下左右として説明するが、矢印Aに基づく上下の概念を用いる場合もある。
【0023】
枠部材3は、パネル本体2の下端部に沿う下側枠4と、パネル本体2の上端部に沿う上側枠5と、パネル本体2の横方向の両端部に沿う1対の側部枠6とで矩形又は台形の枠状に形成されている。下側枠4は、底板部4aと縦板部4bと底板部4aの左端部(下端部)の係合部4cを有する。上側枠5は、底板部5aと縦板部5bと底板部5aの右端部(上端部)の溝状の係合部5cを有する。
【0024】
図1図2に示すように、太陽電池パネル1の固定架台7は、屋根面からなる設置面Sに複数の太陽電池パネル1を取り付ける為のものである。この固定架台7は、屋根面の上下方向向きに且つ横方向に適当間隔おきに配設された複数の縦ラック8A(架台部材)と、これら複数の縦ラック8Aの上に横方向向きに且つ太陽電池パネル1の上下幅とほぼ等しい間隔おきに配設された複数の横ラック8B(架台部材)とを有する。
【0025】
縦ラック8Aと横ラック8Bは、夫々、アルミニウム又はアルミニウム合金を押し出し成形した条材である。縦ラック8Aと横ラック8Bの表面には酸化アルミニウムを主成分とする防蝕兼絶縁被膜が形成されている。縦ラック8Aと横ラック8Bの各交差部において、横ラック8Bは縦ラック8Aに対して1対の連結金具9により固定されている。横方向に直線的に延びる各列の複数の横ラック8Bは、各継目において導電接続片を介して導電接続され、その各列の横ラック接続体は導電線により予め地面に接地されている。
【0026】
図2図5に示すように、横ラック8Bは、連結金具9で固定される底板10と、この底板10に垂直に一体形成された1対のリブ11a,11bと、この1対のリブ11a,11bの上端に夫々一体形成された1対の横支持板12a, 12bと、1対の横支持板12a,12bに夫々垂直に一体形成された1対の縦支持板13a,13bと、この1対の縦支持板13a,13bの上端に一体形成された頂部支持板14などを有する。
【0027】
右側(上側)の横支持板12aの上に太陽電池パネル1の枠部材3の左端部(下端部)が載置支持され、左側(下側)の横支持板12bの上に太陽電池パネル1の枠部材3の右端部(上端部)が載置支持されている。
右側の縦支持板13aの右端面下部には、縦支持板13aの全長に亙って凸部13cが一体形成され、この凸部13cと縦支持板13aの下端部分と横支持板12aとで、係合溝13dが形成されている。太陽電池パネル1の枠部材3の下側枠4における底板部4aの係合部4cが係合溝13dに係合している。
【0028】
頂部支持板14の右側部分を縦支持板13aより右側に突出させて、太陽電池パネル1の枠部材3の下側枠4が当接するL形受部14aが一体形成されている。頂部支持板14の下側において1対の縦支持板13a,13bに亙って中段板15が一体形成されている。頂部支持板14には、上下方向に挿通した挿通溝14bが横方向の全長に亙って形成され、中段板15には、浅い溝部15aが横方向の全長に亙って形成されている。
【0029】
中段板15には、溝部15aを挟んで対向状に1対の規制部15b,15cが横方向の全長に亙って形成されている。前記の溝部15aの上側に1対の規制部15b,15cによって規制溝15dが形成されている。前記挿通溝14bと規制溝15dと溝部15aなどを含むレール溝16が横方向の全長に亙って形成されている。
【0030】
上記のように、太陽電池パネル1の枠部材3の下側枠4の係合部4cを係合溝13dに係合させることで、太陽電池パネル1の下端部(左端部)が横ラック8Bに固定され、また、太陽電池パネル1の枠部材3の上側枠5の両端近傍部を、後述する1対の固定機構17により横ラック8Bに固定することで、太陽電池パネル1の上端部(右端部)が横ラック8Bに固定される。
【0031】
前記太陽電池パネル1の固定架台7は、太陽電池パネル1を横ラック8Bに固定する複数の固定機構17と、横ラック8Bの両端近傍部を含む複数部位に設けられた複数のファスナー18とを備えている。
【0032】
次に、固定機構17について説明する。
図2に示すように、太陽電池パネル1の枠部材3の上側枠5の底板部5aと係合部5cが横ラック8Bの左側の横支持板12b上に載置支持される。太陽電池パネル1の横方向の両端近傍部位に対応する位置に1対の固定機構17が配置され、これら1対の固定機構17によって係合部5cが横ラック8Bに押圧して固定される。
【0033】
固定機構17は、太陽電池パネル固定用金具19(以下、固定用金具という)と、この固定用金具19を横ラック8Bに固定する為の固定用ナット20と、固定用ナット20に螺合する締結ボルト21などを有する。
【0034】
固定用金具19は、枠部材3の上側枠5の縦板部5bの右側面に沿うように配置された縦板部19aと、この縦板部19aの上端部から右方へ延び且つ横ラック8Bの頂部支持板14上に載置される横板部19bとが一体形成されている。
【0035】
縦板部19aの下端部を枠部材3の上側枠5の係合部5cに係合させ、締結ボルト21を、横板部19bの挿通孔を挿通して横ラック8Bのレール溝16に挿入されている固定用ナット20に螺合して、横板部19bを横ラック8Bの頂部支持板14に固定することで、枠部材3の上側枠5を横ラック8Bに押圧固定する。横板部19bの左右の両端部には、隣接する太陽電池パネル1の間を覆う間カバー(図示略)を取り付ける為の1対の取付板部19c,19dが上方に突出状に一体形成されている。
【0036】
複数の固定用ナット20は、横ラック8Bを据え付ける前に、レール溝16の中段部において頂部支持板14と規制溝15dの間に移動自在に予め装着される。その横ラック8Bを屋根の上へ搬送する間に、複数の固定用ナット20が横ラック8Bから脱落しないように、横ラック8Bの少なくとも両端近傍部には、以下に説明する少なくとも1対のファスナー18がレール溝16に摺動可能に装着される。複数の固定用ナット20は、1対の規制部15b,15cにより左右方向(上下方向)へ移動しないように規制され、且つ1対のファスナー18の間において横方向へ移動自在に装着される。
【0037】
次に、ファスナー18について説明する。
図3図5に示すように、レール溝16に装着された複数の固定用ナット20が、レール溝16の両端開口から脱落するのを防止する為に、少なくとも1対のファスナー18は、横ラック8Bのレール溝16の少なくとも両端近傍部に予め挿入装着される。ファスナー18はバネ鋼製の金属薄板(板厚が例えば0.3〜0.6mm)で一体形成された左右に対称の構造である。
【0038】
図6に示すように、ファスナー18は、略U字形のナット規制部22と、このナット規制部22の上端から上方へ延びる1対の摘み部23とを有する。ナット規制部22は、矩形板状の底板部24と、この底板部24の左右両端から鋭角に屈曲して上方に所定長さ延びてハ字状に対向する1対の側板部25a,25bとを有する。図4に示すように、ナット規制部22の下端部は、中段板15上に1対の規制部15b,15cで形成された規制溝15dに係合して正規の姿勢を保持している。
【0039】
1対の摘み部23は、例えば親指と人差指で操作し易い間隔を確保し且つ押圧操作したときにナット規制部22を幅縮小側に弾性変形させ得るようにナット規制部22の上端から上方へ延びて先端部分が互いに離隔する方向に折曲して形成されている。
【0040】
1対の摘み部23は、1対の側板部25a,25bの上端から夫々上方に所定長さ延びる1対の係合板部26a,26bと、1対の係合板部26a,26bの上端から夫々直角に外側に屈曲した1対の水平板部27a,27bと、1対の水平板部27a,27bの外端部から夫々上方へ所定高さ直角に立ち上がる1対の立板部28a,28bと、右側の立板部28aの上端から右方下り傾斜状に折曲された右側の操作板部29aと、左側の立板部28bの上端から左方下り傾斜状に折曲された左側の操作板部29bとを有する。
【0041】
図5に示すように、ファスナー18をレール溝16に挿入する際には、1対の操作板部29a,29bを親指と人差指で摘んで幅縮小側に押圧して、ナット規制部22の1対の側板部25a,25bを幅縮小側へ弾性変形させてから、ナット規制部22をレール溝16に導入してナット規制部22の下端部を規制溝15dに接近状態にし、1対の摘み部23をレール溝16の挿通溝14bから上方へ突出させた状態で、ファスナー18をレール溝16のうちの横方向の両端側部分に位置する固定用ナット20の近傍位置(但し、固定用ナット20よりも横ラック8Bの端部側位置)まで摺動させる。
【0042】
図3図4に示すように、ファスナー18をレール溝16に固定する場合には、ナット規制部22の下端部をレール溝16の規制溝15dに係合させた状態にしてから、1対の操作板部29a,29bから指を離す。すると、ナット規制部22の1対の側板部25a,25bが幅拡大側へ弾性変形し、1対の摘み部23が幅拡大側へ移動し、その弾性力により1対の係合板部26a,26bが頂部支持板14の挿通溝14bの側面に当接して摩擦接触した状態になる。
【0043】
以上説明した太陽電池パネル1の固定架台7の作用効果について説明する。
横ラック8Bを据え付ける前から複数の固定用ナット20をレール溝16の太陽電池パネル1が固定される横方向の両端近傍部位に対応する位置に夫々装着すると共に、ファスナー18をレール溝16の両端近傍部に夫々装着する。
【0044】
屋根の上へ横ラック8Bを搬送する間や縦ラック8A上に据え付けるときに横ラック8Bが傾いて、固定用ナット20がレール溝16の両端側へ移動しても、固定用ナット20がファスナー18のレール規制部22の1対の側板部25a,25b及び底板部24で受け止められ、その移動が規制されるので、固定用ナット20のレール溝16の端部開口からの脱落を確実に防止することができる。
【0045】
ファスナー18は、バネ鋼製の金属薄板で構成され、レール溝16において、ナット規制部22の下端部が横ラック8Bの中段板15上に1対の規制部15b,15cで形成された規制溝15dに係合して正規の姿勢を保持し、弾性力により1対の摘み部23の係合板部26a,26bが頂部支持板14の挿通溝14bの側面に当接して接触摩擦しているので、ファスナー18をレール溝16にガタツキなく確実に固定保持することができる。
【0046】
ファスナー18は、ナット規制部22の上端からレール溝16よりも上方へ延びて突出する1対の摘み部23を有するので、これら1対の摘み部23を操作することでファスナー18をレール溝16に簡単且つ容易に挿入装着し、必要に応じて横方向へ摺動させることができる。これにより、レール溝16に挿入装着された固定用ナット20をファスナー18でもって所望の位置に容易に移動させることができる。
【0047】
前記実施例を次のように部分的に変更してもよい。
(1)図7に示すように、レール溝16の各固定用ナット20の両側近傍部位に1対のファスナー18を夫々設けてもよい。これにより、各固定用ナット20の移動が規制されるので、固定用ナット20を所期の位置に保持することができる。
【0048】
(2)ファスナー18の1対の摘み部23は、実施例の形状に限定されるものではなく、例えば親指と人差指で操作し易い間隔を確保し且つ押圧操作したときにナット規制部22を幅縮小側に弾性変形させ得るものであればよい。
【0049】
(3)その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、前記の実施例に種々の変更を付加して実施可能である。
【符号の説明】
【0050】
1 太陽電池パネル
7 固定架台
8A 縦ラック
8B 横ラック
16 レール溝
18 ファスナー
19 太陽電池パネル固定用金具
20 固定用ナット
22 ナット規制部
23 摘み部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7