特許第5705108号(P5705108)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5705108航空機着陸緩衝装置及び前輪式着陸緩衝装置アセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5705108
(24)【登録日】2015年3月6日
(45)【発行日】2015年4月22日
(54)【発明の名称】航空機着陸緩衝装置及び前輪式着陸緩衝装置アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   B64C 25/42 20060101AFI20150402BHJP
   B60T 8/17 20060101ALI20150402BHJP
【FI】
   B64C25/42
   B60T8/17 C
【請求項の数】9
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2011-503497(P2011-503497)
(86)(22)【出願日】2009年3月31日
(65)【公表番号】特表2011-516338(P2011-516338A)
(43)【公表日】2011年5月26日
(86)【国際出願番号】GB2009050314
(87)【国際公開番号】WO2009125213
(87)【国際公開日】20091015
【審査請求日】2012年2月16日
(31)【優先権主張番号】0806660.7
(32)【優先日】2008年4月11日
(33)【優先権主張国】GB
(31)【優先権主張番号】61/044,669
(32)【優先日】2008年4月14日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】510286488
【氏名又は名称】エアバス オペレーションズ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】AIRBUS OPERATIONS LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(72)【発明者】
【氏名】フレーザー ウィルソン
【審査官】 畔津 圭介
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−112408(JP,A)
【文献】 米国特許第02717745(US,A)
【文献】 国際公開第2006/138267(WO,A2)
【文献】 国際公開第2007/048164(WO,A1)
【文献】 特表2007−516882(JP,A)
【文献】 特表2008−543658(JP,A)
【文献】 特表2003−517968(JP,A)
【文献】 特開2006−151359(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第01867567(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64C 25/42
B60T 8/17
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1個の前脚着陸緩衝装置アセンブリ及び少なくとも1個の主脚着陸緩衝装置アセンブリからなる航空機の着陸緩衝装置において、前記前脚着陸緩衝装置アセンブリは高エネルギーブレーキ装置を内蔵した前脚車輪を有するとともに、ハブ、前記ハブの周りで前記ハブと同軸上に配置したリムを有する前脚着陸緩衝装置を備え、前記ハブは前記車輪の車軸方向における中心線に対して軸線方向にオフセットし、前記主脚着陸緩衝装置アセンブリは、高エネルギーブレーキ装置を内蔵した主脚車輪、および航空機の地上走行中に主脚車輪を駆動するためのモータを内蔵した主脚車輪を有する、航空機着陸緩衝装置。
【請求項2】
請求項1に記載の航空機着陸緩衝装置において、2個の主脚着陸緩衝装置アセンブリを設け、双方の主脚着陸緩衝装置アセンブリはそれぞれ2個の主脚車輪を有し、一方の車輪には高エネルギーブレーキ装置を、他方の車輪にはモータを配置した、航空機着陸緩衝装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の航空機着陸緩衝装置において、前記モータはブレーキ機能を有するものとした、航空機着陸緩衝装置。
【請求項4】
請求項に記載の航空機着陸緩衝装置において、前記モータはその後の再利用のため制動中にエネルギーを蓄積するよう構成した、航空機着陸緩衝装置。
【請求項5】
請求項1〜のいずれか一項に記載の航空機着陸緩衝装置において、前記モータを電気モータとした、航空機着陸緩衝装置。
【請求項6】
請求項に記載の航空機着陸緩衝装置において、前記電気モータはブレーキ機能を行い、またそのブレーキ機能の制動中に電気エネルギーを発生し、前記電気エネルギーを航空機に搭載した適当な電気エネルギー貯蔵装置に蓄積する構成とした、航空機着陸緩衝装置。
【請求項7】
請求項に記載の航空機着陸緩衝装置において、前記電気エネルギー貯蔵装置はバッテリとした、航空機着陸緩衝装置。
【請求項8】
請求項に記載の航空機着陸緩衝装置において、前記電気エネルギー貯蔵装置は高容量キャパシタとした、航空機着陸緩衝装置。
【請求項9】
航空機の翼または胴体に連結した少なくとも2個の主脚着陸緩衝装置アセンブリ、および航空機の機首に近接して胴体に連結した単独の前脚着陸緩衝装置アセンブリを備える航空機着陸緩衝装置において、
各着陸緩衝装置アセンブリは少なくとも1個の車輪を備え、前記主脚着陸緩衝装置アセンブリのうち少なくとも一方は、高エネルギーブレーキ装置を内蔵した車輪及び前記主脚着陸緩衝装置アセンブリの少なくとも1個の車輪を回動駆動するよう構成した駆動システムを備え、
前記前脚着陸緩衝装置アセンブリは高エネルギーブレーキ装置を内蔵した車輪を有するとともに、ハブ、前記ハブの周りで前記ハブと同軸上に配置したリムを有する前脚着陸緩衝装置を備え、前記ハブは前記車輪の車軸方向における中心線に対して軸線方向にオフセットしている構成とした、航空機着陸緩衝装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、航空機着陸緩衝装置(ランディングギア)に関し、とくに、以下のものに限定するものではないが、いわゆる三輪式の航空機着陸緩衝装置として使用され、単独の前脚着陸緩衝装置アセンブリ及び互いに離れた2個の主脚着陸緩衝装置アセンブリを備える着陸緩衝装置に関する。
【背景技術】
【0002】
航空機が地上を移動するとき、従来、以下のいずれか、すなわち牽引車両で引っ張る、または航空機自体の主エンジン(すなわち飛行中に使うものと同一エンジン)の推進力で駆動する。
【0003】
航空機エンジンは運行のうち飛行フェーズに関して最適化されているので、地上で航空機を推進するには主エンジンの使用を減らすことが望ましいと認識されている。より具体的には、地上走行フェーズ中エンジンが動作していなければ、確実に航空機の直接的な燃料消費節約になる。地上走行フェーズの燃料消費をより正確に予測し、それにより飛行中に搭載する燃料量を削減できるようにすることで、効率上の付加的な利得が得られる。地上走行中のエンジン使用を減らすことは、航空機が地上にある間に局所的ガス排出量を減らす、および/または地上運行中の騒音発生量を減らすためにも望ましい。
【0004】
従来の牽引はこれらの利点のいくつかをもたらすが、地上移動の手段としてのその利用は、とくに民間航空機について、航空機の着陸緩衝装置(一般的に前輪式ランディングギア)にかかる構造的衝撃に基因して制限されることが多い。例えば、古い航空機は大きな重量ペナルティ(余分な荷重に対処するようランディングギア構造の重量を増やす必要性がある)を負うので長距離の牽引運用向けには設計されておらず、したがって、着陸緩衝装置の寿命短縮を回避するために牽引利用は制限しなければならない。よって航空機を移動するための牽引の利用はたいてい短距離利用または航空機の積荷量がごく軽い場合に限定されている。例えば、牽引は、一般に航空機を出発ゲートから地上走行区域に押し出す(比較的短距離)ために用いる、または航空機を整備しているときに用いることができる(比較的航空機重量が軽い)。離陸前の地上走行フェーズ(比較的高重量かつ比較的長距離)および着陸後の地上走行フェーズのような長距離又は高重量での運行では、航空機のエンジンを使用して航空機を推進させる。
【0005】
したがって、主航空機エンジンの使用なくかつ牽引トラック車両のような外部手段に依存する必要なく、地上走行中に航空機を移動する、または航空機の他の操機作業を可能にするため、航空機の前輪(機首ホイール)内、または前輪に近接して駆動システムを備えることが提案された。ホイールタグ社はこのようなシステムの一例を提案した。このようなシステムは、従来システム及び牽引トラック車両を利用するよりも付加的な利点をもたらすことができ、これは、航空機の完全自動操機を可能にし、例えばプッシュバック中に牽引トラック車両を待つときの潜在的に存在する遅延を排除することができるからである。
【0006】
地上操機中における主エンジン使用の削減は、航空機の運航時間の大部分が地上走行及び他の操機作業に費やれる短距離輸送航空機において特に望ましいものとなり得る。長距離輸送航空機においては、駆動システムの余分な重量による付加的燃料消費ペナルティによってこの恩恵はそれほど望ましいものにはなり得ない。
【0007】
ほとんどの航空機は主脚着陸緩衝装置における車輪(ホイール)のうち若干またはすべての車輪にブレーキを有する。前脚着陸緩衝装置における車輪(前輪)の付加的なブレーキも一般的ではあるが、特別には随意的(オプション)装備の場合もある。付加的な前輪ブレーキは、特に離陸が否認された(RTO:rejected take-off)後、より短い距離で停止することを可能にする。
【0008】
従来、三輪式の着陸緩衝装置(ランディングギア)の構成を有する搭乗者数100〜200人規模の旅客機を地上走行中に主エンジンなしで、前脚着陸緩衝装置、通常は前脚車輪に取り付けたモータによって駆動できるようにすることが提案された。しかし、この構成の問題は、理想的ではない状態で前輪駆動によって航空機を移動するには、前脚着陸緩衝装置の車輪と誘導路との間の静止摩擦が不十分なことである。航空機の重心がその最適点より後部にあるとき、航空機が上り坂を走行しなければならない場合、向かい風、または地面が滑りやすい場合、航空機を駆動するには静止摩擦が不十分である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、改良された航空機着陸緩衝装置を得るにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1態様によれば、1個の前脚着陸緩衝装置アセンブリ、および少なくとも1個の主脚着陸緩衝装置アセンブリを備える航空機着陸緩衝装置を提供し、この航空機着陸緩衝装置において、前脚着陸緩衝装置アセンブリは高エネルギーブレーキ装置を内蔵した前脚車輪を有し、主脚着陸緩衝装置アセンブリは高エネルギーブレーキ装置を内蔵した主脚車輪、および航空機の地上走行中にその主脚車輪を駆動するためのモータを備えた主脚車輪を有する。
【0011】
このようにして、主脚車輪を使用してモータを格納することができる。主脚着陸緩衝装置の車輪(主脚車輪)は航空機重量のかなり大部分を支持し、この結果、牽引力(静止摩擦)を増加させ、したがって、主脚車輪に配置したモータが地上走行中に航空機を駆動することができる。前脚着陸緩衝装置の車輪(前脚車輪)に高エネルギーブレーキ装置を設けることにより、主脚車輪の減少した制動有効度の低下を相殺する。2個の主脚着陸緩衝装置アセンブリを設ける場合、これら主脚着陸緩衝装置アセンブリ双方はそれぞれ2個の主脚車輪を有することができ、一方の車輪は高エネルギーブレーキ装置を、他方の車輪はモータを設ける。
【0012】
「高エネルギー制動(ブレーキ)」とは、通常着陸または離陸否認時における制動(ブレーキ)を意味する。
【0013】
前脚車輪には高エネルギーブレーキ装置を収容できるオフセットハブを設ける構成とすることが好ましい。
【0014】
モータは地上走行中に用いるブレーキ機能を行うことが好ましい。また、モータは、着陸時の制動エネルギーを蓄積し、蓄積したエネルギーを地上走行中に再利用することを可能にする手段を設けることができる。例えば、モータは電気モータとすることができるが、着陸中に動作して補助ブレーキ機能を行い、その補助ブレーキにより電力を発生する。その電力は地上走行中の再利用のためにバッテリまたは高容量キャパシタに蓄積することができる。代案として、モータは液圧モータとすることができる。
【0015】
本発明の第2態様によれば、航空機の翼または胴体に連結した少なくとも2個の主脚着陸緩衝装置アセンブリ、および航空機の機首に近接して胴体に連結した単独の前脚着陸緩衝装置アセンブリを備える航空機着陸緩衝装置において、各脚の着陸緩衝装置アセンブリは少なくとも1個の車輪を備え、主脚着陸緩衝装置アセンブリの少なくとも一方は前記主脚アセンブリの少なくとも1個の車輪を回動可能に駆動するよう構成した駆動システムを備える。
以下、本発明による航空機の航空機着陸緩衝装置を一例として添付図面につき詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】一般的な三輪式の着陸緩衝装置を説明する旅客機の略底面図である。
図2】本発明による1個の前脚着陸緩衝装置アセンブリおよび2個の主脚着陸緩衝装置アセンブリの略平面図である。
図3図2に示す構成に用いる主脚着陸緩衝装置の車輪における略断面図である。
図4】一般的な前脚着陸緩衝装置の車輪における略断面図である。
図5】本発明による航空機の着陸緩衝装置に用いる前脚着陸緩衝装置における車輪の略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1において、航空機10は胴体12、翼14および水平尾翼16を有する。1個の前脚着陸緩衝装置アセンブリ18は胴体12の機首ボックス内に配置し、2個の主脚着陸緩衝装置アセンブリは胴体の中間点付近で、胴体自体、または図1に示すように、翼14の根元の補強したナセルに配置する。
【0018】
図2は本発明による航空機の着陸緩衝装置アセンブリを略平面で示す。図2において、前脚着陸緩衝装置は、車軸24を担持する格納式着陸緩衝装置ステー22を備える。車軸24の両端にはそれぞれ前脚着陸緩衝装置の車輪(前脚車輪)26を取り付ける。前脚車輪26は図5により詳細に示す。
【0019】
各主脚着陸緩衝装置アセンブリ20は、主脚着陸緩衝装置における車軸(主脚車輪)30を担持する主脚ステー28を備える。主脚車軸30の両側端部には主脚車輪32を回転可能に担持する。
【0020】
従来の主脚着陸緩衝装置アセンブリでは、双方の車輪32とも、既知の形式の高エネルギーブレーキ装置を車輪内に内蔵する。しかし、本発明の場合、内側車輪32aは車輪内に電気モータ装置を内蔵し、外側車輪32bが従来の高エネルギーブレーキ装置を有する。
【0021】
図3では、主脚車輪32を略断面図で示す。特に、図3に示す車輪32は図2に示す右側の車輪対における内側車輪32aである。
【0022】
図3に示す車輪32は留め具(図示せず)で互いに固定した2個の部分34,36を有する一般的な主脚車輪である。2個の部分34,36は、互いに固定するとき、リム38と、環状ウェブ42によりリム38に連結したハブ40とを画定する。
【0023】
両方の部分34,36は、円形の基部、およびこの基部から延びてリム38を画定する円筒形の壁を有するコップ状の形状である。部分34は、部分36よりも大幅に浅く、したがって、部分を互いに組み付けるとき、ハブ40は車輪32の軸線方向の中間点に対してその軸線方向にオフセットされる。これにより、部分36内には比較的深い空間を生じ、この深い空間には通常高エネルギーブレーキ装置を収容する。しかし、本発明においては、高エネルギーブレーキ装置ではなく、その装置によって空いた空間を代わりに電気モータ44が占める。この電気モータを主脚ステー28に取り付け、また車軸30に駆動連結する。
【0024】
電気モータ44には車輪32を駆動するのに十分な高電力を供給し、上述のように、主脚車輪32はほとんどの操機条件下で地上走行中に航空機10を駆動するのに十分な牽引力(静止摩擦)を生ずる。
【0025】
さらに、航空機が着陸するとき、電気モータ44がブレーキモードに切り替わり、着陸制動動作を促進する。このような構成において、車軸30は電気モータ44を駆動し、モータ44を発電機として動作させる。制動効果で発生した電力を、地上走行中に再利用するため、例えばバッテリ又は高容量キャパシタのような、航空機に搭載した適当な蓄電装置に蓄積することができる。
【0026】
図3に示すような主脚車輪とは異なり、従来の前脚着陸緩衝装置の車輪は、車輪における軸線方向での中心線Cの周りにほぼ対称形となる(図4参照)。
【0027】
本発明は、前脚車輪が主脚車輪のようなオフセットハブを有する、代替的な前脚着陸緩衝装置の構成を提案する。この構成を図5に示す。図5において、前脚着陸緩衝装置の車輪26は第1部分46および第2部分48を有する。第1部分46は、ほぼ円形の基部50とともに、基部から外方に延びる円筒壁52を有する。部分48もやはり円形の基部54とともに、基部から外方に延びる円筒壁56を有する。円筒壁56は部分46の円筒壁52よりも大幅に深い。しかし、車輪26の全体の軸長は従来と同一のままである。円形の基部50,54はハブ58を画定し、円筒壁52,56はリム60を画定する。したがって、ハブ58は車輪26の軸線方向における中心線Cに対して軸線方向に大幅にオフセットしている。ハブ58を軸線方向にオフセットさせることで、前脚車輪26に着陸時又はRTO(離陸否認)時に主ブレーキ動作を補助する高エネルギーブレーキ装置を設けるための空間ができる。高エネルギーブレーキ装置62は図5において破線で示し、より小さい前脚車輪26によって画定されるより小さい空間に収まるように構成するが、従来型である。
【0028】
本発明は、主脚車輪に電気的又は液圧的モータを設置することにより、航空機はその主エンジンを使用することなく地上走行することができる。前脚着陸緩衝装置に高エネルギーブレーキ装置を設けることは、主脚着陸緩衝装置において高エネルギーブレーキ装置の1個をモータと置き換えることによる制動力の低減を相殺する。主エンジンを使用することのない航空機の地上走行には、例えば騒音低減、燃料使用量および地上における二酸化炭素排出量の削減、ブレーキ寿命の改善ならびに航空機のターンアラウンドタイムの改善など、相当な利点がある。モータもまた、一般に地上走行中に最もよく使用することを見込んだブレーキ機能を有する。このことは、地上走行中の主ブレーキの摩耗を低減する。航空機の地上走行中には過度のブレーキ摩耗が起きるとみられている。
【0029】
以上、本発明を1つ以上の好適な実施形態につき説明したが、本発明の範囲から逸脱することなく様々な変更又は改変を行うことができることを理解されたい。
【0030】
例えば、電気モータの代わりに任意なタイプのモータも用いることができる。さらに、モータと車輪との間で動力伝達装置を用い、例えば離陸及び着陸中に、ギア減速/トルク増加、又はクラッチ離脱操作を支援できるようにする。
図1
図2
図3
図4
図5