特許第5705496号(P5705496)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5705496弾性部材によって支援される可変組織圧縮
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5705496
(24)【登録日】2015年3月6日
(45)【発行日】2015年4月22日
(54)【発明の名称】弾性部材によって支援される可変組織圧縮
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/072 20060101AFI20150402BHJP
【FI】
   A61B17/10 310
【請求項の数】12
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2010-231027(P2010-231027)
(22)【出願日】2010年10月13日
(65)【公開番号】特開2011-83604(P2011-83604A)
(43)【公開日】2011年4月28日
【審査請求日】2013年10月1日
(31)【優先権主張番号】12/578,847
(32)【優先日】2009年10月14日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507362281
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】スタニスラウ コストルツェウスキー
【審査官】 石川 薫
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−114072(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/072
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科手術ファスナ適用装置であって、
近位端部と遠位端部とを有し、アンビル部材を含む第一の顎部であって、該アンビル部材は、長手方向の軸に沿って延びており、該アンビル部材は、組織接触表面を含む、第一の顎部と、
該第一の顎部に移動可能に結合され近位端部と遠位端部とを有する第二の顎部であって、該第二の顎部は、カートリッジとチャネルとを含み、該カートリッジは、一対の側壁と下部壁と上部壁とを有するカートリッジ本体を含み、該カートリッジ本体は、該チャネル内に存在する、第二の顎部と、
該第二の顎部の該カートリッジ本体と該チャネルの縁との間に閉じ込められた一対の弾性部材であって、該一対の弾性部材は、組織の厚さにしたがって、該組織に圧縮力を加えるように構成され、かつ、寸法設定されている、一対の弾性部材と
を備えている、外科手術ファスナ適用装置。
【請求項2】
前記弾性部材は、前記カートリッジ本体と前記チャネルとの間の長手方向の相対的な移動が制限されるように、該カートリッジ本体と該チャネルの縁との間に閉じ込められる、請求項1に記載の外科手術ファスナ適用装置。
【請求項3】
前記弾性部材は、前記カートリッジ本体と前記チャネルとの間の垂直方向の移動が可能になるように、該カートリッジ本体と該チャネルの縁との間に閉じ込められる、請求項1に記載の外科手術ファスナ適用装置。
【請求項4】
前記垂直方向の移動は、前記カートリッジ本体と前記チャネルとのサイズによって決定される、請求項3に記載の外科手術ファスナ適用装置。
【請求項5】
前記第一の顎部および前記第二の顎部開いた位置にある場合には、前記一対の弾性部材は、前記カートリッジ本体の前記下部壁が組織ギャップによって前記チャネルから分離されることを維持する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の外科手術ファスナ適用装置。
【請求項6】
前記第一の顎部および前記第二の顎部閉じた位置にある場合には、前記一対の弾性部材は、生成されるクランプ力に比例する前記組織ギャップを縮小するように圧縮される、請求項に記載の外科手術ファスナ適用装置。
【請求項7】
前記閉じた位置から生じるステープル形成は、組織形成とは無関係である、請求項6に記載の外科手術ファスナ適用装置。
【請求項8】
前記カートリッジ本体内に位置付けられた複数の外科手術ファスナをさらに含み、各外科手術ファスナは、実質的に均等な高さを有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の外科手術ファスナ適用装置。
【請求項9】
前記一対の弾性部材は、実質的に弾性的な材料から形成され、該一対の弾性部材は、前記第一の顎部と前記第二の顎部との間に位置付けられた組織の層を支持するように構成されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の外科手術ファスナ適用装置。
【請求項10】
前記一対の弾性部材は、前記カートリッジ本体にしっかりと固定されている、請求項1〜9のいずれか一項に記載の外科手術ファスナ適用装置。
【請求項11】
前記一対の弾性部材は、前記カートリッジ本体に解放可能に固定されている、請求項1〜9のいずれか一項に記載の外科手術ファスナ適用装置。
【請求項12】
前記一対の弾性部材は、互いに平行であり、該一対の弾性部材は、前記カートリッジ本体および前記チャネルの長さの一部分に沿ってびている、請求項1〜11のいずれか一項に記載の外科手術ファスナ適用装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(背景)
(1.技術分野)
本開示は、外科手術ファスナ適用装置に関する。より詳細には、本開示は、外科手術ファスナ適用装置と共に使用するツールアセンブリと、複数の外科手術ファスナを可変の圧縮力で組織に適用するために上記ツールアセンブリを使用する方法とに関する。本開示は、また、組織の厚さにかかわらず、組織に一定の圧縮力を加え、維持する弾性部材に関する。
【背景技術】
【0002】
(2.関連技術の背景)
様々な手順(例えば、端部間吻合、胃腸吻合、内視鏡胃腸吻合および横吻合)において使用することに特に適合された、いくつかのタイプの外科手術ステープリング器具がある。これらの様々な手順のためのステープリング器具の例は、特許文献1〜4に見出され得る。
【0003】
各外科手術ステープリング器具は、ステープルカートリッジに対して近接されるアンビルを含む。ステープルカートリッジは、通常、1つ以上の横断方向に間隔を空けた複数の列のステープルを有し、これらは、特定のステープリング器具に依存して、直線構成または非直線構成に配列され得る。アンビルは、カートリッジ内のステープルの各スロットと整列し、そして/または位置合わせされたステープル形成凹部を含む。使用中、外科手術器具の各々は、締結される組織を把持することと、個々のステープルを排出することと、把持された組織を通してステープルを押し出すことと、アンビルのステープル形成凹部に対してステープルを閉鎖し、そして/または形成することとを含む。
【0004】
組織を横に切開すること、および/または吻合手順における共通の問題は、上記で開示された外科手術器具のうちの任意の1つを使用することは、吻合強度と止血達成可能性の程度との間のバランスである。アンビルとステープルカートリッジとの間の一定のギャップ(すなわち、一様な距離)を有する異なるサイズのステープルを外科手術ステープリング装置内に含むことが公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第5,915,616号明細書
【特許文献2】米国特許第6,202,914号明細書
【特許文献3】米国特許第5,865,361号明細書
【特許文献4】米国特許第5,964,394号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
(概要)
本開示は、外科手術ファスナ適用装置に関し、この外科手術ファスナ適用装置は、近位端部と遠位端部とを有し、アンビル部材を含む第一の顎部であって、このアンビル部材は、長手方向の軸に沿って延び、組織接触表面を含む、第一の顎部と、この第一の顎部に移動可能に連結された近位端部と遠位端部とを有する第二の顎部であって、この第二の顎部はカートリッジ部材とチャネルとを含む、第二の顎部とを含む。この外科手術ファスナ適用装置は、さらに、この第二の顎部のこのカートリッジ部材とこのチャネルとの間に位置付けられた一対の弾性部材であって、この一対の弾性部材は、組織の厚さにしたがって、この組織に圧縮力を加えるように構成され、寸法設定される、一対の弾性部材を含む。
【0007】
弾性部材は、カートリッジ部材とチャネルとの間の長手方向の相対的な移動が完全に制限されるように、構成され、寸法設定され得る。弾性部材は、カートリッジ部材とチャネルとの間の横断方向の移動が可能になるように構成され、寸法設定され得る。横断方向の移動は、カートリッジ部材とチャネルとのサイズによって決定され得る。
【0008】
ある実施形態において、第一の顎部および第二の顎部が開いた位置にあるとき、一対の弾性部材は、カートリッジ部材が、第二の顎部によって規定されたチャネルから分離されることを維持する。第一の顎部および第二の顎部が閉じた位置にあるとき、一対の弾性部材は、生成されるクランプ力に比例する組織ギャップを作り出すように圧縮される。ある実施形態において、閉じた位置から生じるステープル形成は、組織形成とは無関係であり、第二の顎部によって規定されるチャネル、1つ以上のプッシャ、およびナイフのIビーム構成に依存する。外科手術ファスナ適用装置は、カートリッジ部材内に位置付けられた複数の外科手術ファスナをさらに含み、各外科手術ファスナは、実質的に均等な高さを有する。
【0009】
一対の弾性部材は、実質的に弾性的な材料から形成され得、第一の顎部と第二の顎部との間に位置付けられた組織の層を支持する。一対の弾性部材は、カートリッジ部材にしっかりと固定され得る。特定の実施形態において、一対の弾性部材は、カートリッジ部材に解放可能に固定され得る。
【0010】
一対の弾性部材は、互いに平行に配置され得、カートリッジ部材およびチャネルの長さの一部分を延ばす。一対の弾性部材は、カートリッジ部材および前記チャネルの外側縁上に位置付けられ得る。
【0011】
本明細書中に開示される外科手術アクセス装置および弾性部材のこれらの特徴および他の特徴が、以下に続く本開示の様々な実施形態の詳細な説明を参照することによって当業者に容易に明らかになる。
【0012】
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
外科手術ファスナ適用装置であって、
近位端部と遠位端部とを有し、アンビル部材を含む第一の顎部であって、該アンビル部材は、長手方向の軸に沿って延び、組織接触表面を含む、第一の顎部と、
該第一の顎部に移動可能に連結された、近位端部と遠位端部とを有する第二の顎部であって、該第二の顎部はカートリッジ部材とチャネルとを含む、第二の顎部と、
該第二の顎部の該カートリッジ部材と該チャネルとの間に位置付けられた一対の弾性部材であって、該一対の弾性部材は、組織の厚さにしたがって、該組織に圧縮力を加えるように構成され、寸法設定される、一対の弾性部材と
を備えている、外科手術ファスナ適用装置。
(項目2)
上記弾性部材は、上記カートリッジ部材と上記チャネルとの間の長手方向の相対的な移動が完全に制限されるように、構成され、寸法設定される、上記項目に記載の外科手術ファスナ適用装置。
(項目3)
上記弾性部材は、上記カートリッジ部材と上記チャネルとの間の横断方向の移動が可能になるように構成され、寸法設定される、上記項目のいずれかに記載の外科手術ファスナ適用装置。
(項目4)
上記横断方向の移動は、上記カートリッジ部材と上記チャネルとのサイズによって決定される、上記項目のいずれかに記載の外科手術ファスナ適用装置。
(項目5)
上記第一の顎部および上記第二の顎部は開いた位置にあり、上記一対の弾性部材は、上記カートリッジ部材が、該第二の顎部によって規定された上記チャネルから分離されることを維持する、上記項目のいずれかに記載の外科手術ファスナ適用装置。
(項目6)
上記第一の顎部および上記第二の顎部は閉じた位置にあり、上記一対の弾性部材は、生成されるクランプ力に比例する組織ギャップを作り出すように圧縮される、上記項目のいずれかに記載の外科手術ファスナ適用装置。
(項目7)
上記閉じた位置から生じるステープル形成は、組織形成とは無関係であり、上記第二の顎部によって規定される上記チャネル、1つ以上のプッシャ、およびナイフのIビーム構成に依存する、上記項目のいずれかに記載の外科手術ファスナ適用装置。
(項目8)
上記カートリッジ部材内に位置付けられた複数の外科手術ファスナをさらに含み、各外科手術ファスナは、実質的に均等な高さを有する、上記項目のいずれかに記載の外科手術ファスナ適用装置。
(項目9)
上記一対の弾性部材は、実質的に弾性的な材料から形成され、上記第一の顎部と上記第二の顎部との間に位置付けられた組織の層を支持する、上記項目のいずれかに記載の外科手術ファスナ適用装置。
(項目10)
上記一対の弾性部材は、上記カートリッジ部材にしっかりと固定される、上記項目のいずれかに記載の外科手術ファスナ適用装置。
(項目11)
上記一対の弾性部材は、上記カートリッジ部材に解放可能に固定される、上記項目のいずれかに記載の外科手術ファスナ適用装置。
(項目12)
上記一対の弾性部材は、互いに平行であり、上記カートリッジ部材および上記チャネルの長さの一部分を延ばす、上記項目のいずれかに記載の外科手術ファスナ適用装置。
(項目13)
上記一対の弾性部材は、上記カートリッジ部材および上記チャネルの外側縁上に位置付けられる、上記項目のいずれかに記載の外科手術ファスナ適用装置。
【0013】
(摘要)
本開示は、外科手術ファスナ適用装置に関して、可変圧縮を組織に加えることに関する。より具体的には、本明細書において開示される外科手術ファスナ適用装置は、近位端部と遠位端部とを有し、アンビル部材を含む第1の顎部であって、このアンビル部材は長手方向の軸に沿って延び、組織接触表面を含む、第1の顎部と、近位端部と遠位端部とを有し、第1の顎部に移動可能に連結された第2の顎部であって、この第2の顎部はカートリッジ部材とチャネルとを含む。外科手術ファスナ適用装置は、第2の顎部のカートリッジ部材とチャネルとの間に位置付けられる一対の弾性部材をさらに含み、一対の弾性部材は、組織の厚さにかかわらず、一定の圧縮力を組織に加えて、維持するように構成され、寸法設定される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本開示の様々な実施形態は、図面を参照して、本明細書において以下に記載される。
図1図1は、本開示の一実施形態に従う複数の外科手術ファスナを組織に適用するためのツールアセンブリをその端部に有する外科手術ファスナ適用装置の上部斜視図である。
図2図2は、本開示に従う、外科手術ファスナの側部斜視図である。
図3図3は、本開示に従う、分離された部品を有する図1に見られるツールアセンブリの部分斜視図であり、アンビルと一対の弾性部材を含む外科手術ファスナカートリッジとを示している。
図3A図3Aは、本開示に従う、分離された部品を有する図1のツールアセンブリの部分分解図であり、カートリッジ、弾性部材、およびチャネルを規定する第2の顎部を示している。
図4図4は、図3に示される詳細な領域の概略的な拡大図であり、アンビルの組織接触表面と、その中に形成される複数のポケットとを示している。
図5図5は、アンビルの組織接触表面に形成されたポケットを示している図4における線5−5に沿って取られた長手方向の断面図である。
図6図6は、アンビル内に形成されたポケットと、外科手術ファスナカートリッジに形成された保持スロットとを介して取られた図1に示されるツールアセンブリの横断方向の断面図である。
図7図7は、図2に示される外科手術ファスナの側部斜視図であり、図3において見られるアンビル内に形成されたポケットとの係合を介した形成の後の標準的な「B」形状の構成を示している。
図8図8は、図3に示されるアンビルの代替的な実施形態の組織接触表面に形成されたポケットとの接触を介する形成の後の単一ループ構成を有する外科手術ファスナの側部斜視図である。
図9図9は、部品が除去された、図3において見られる外科手術ファスナカートリッジの部分的な長手方向の斜視図であり、内側の列、中間の列、および外側の列に配列された複数の外科手術ファスナを示している。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(実施形態の詳細な説明)
本明細書で開示される外科手術ファスナ適用装置、およびその使用方法の様々な実施形態が、ここで、図面を参照して詳細に記載され、図面においては、同様の参照番号は、類似の要素および同一の要素を識別する。図面において、そして以下に続く説明において、当該分野において伝統的かつ従来的であるように、用語「近位」は、使用中にオペレータに近い外科手術ファスナ適用装置の端部またはその構成要素をいい、一方で、用語「遠位」は、オペレータから遠い端部をいう。さらに、用語「外科手術ファスナ」は、組織を一緒に接合するという意図された目的に適した生体適合性材料で形成された任意の実質的に剛体の構造を含み、外科手術ファスナ、クリップなどを含むがこれらに限定されない。
【0016】
図1は、再利用可能な種類または使い捨ての種類のいずれかである、外科手術適用装置1000を示し、この装置は、可動ハンドル1003および静止ハンドル1003を有するハンドルアセンブリ1002と、ハンドルアセンブリ1002から遠位方向に延びる細長いシャフト1004と、細長いシャフト1004の遠位端部1008に結合されたツールアセンブリ1006とを含む。
【0017】
様々な実施形態において、ハンドルアセンブリ1002は、モータ駆動、液圧式、ラチェット式または他のこのような機構を含み得ることが想定される。一般的に、ツールアセンブリ1006は、隣接する組織を切断線に沿ってクランプ留めすること、共に締結すること、および切除することを行うように適合される。使用中、外科手術ファスナ適用装置1000は、他の公知の外科手術ファスナ適用装置と同様に、そして、他の公知の外科手術ファスナ適用装置にしたがって、接近し、そして発射される。ハンドルアセンブリ1002の構成要素および相互作用を含み、駆動アセンブリを含む外科手術ファスナ適用装置1000の接近および発射の考察が以下に提供される。
【0018】
ここで、図1図6を参照すると、ツールアセンブリ1006は、その接近を容易にするように第2の顎部1012に旋回可能に連結された第1の顎部1010を含む。ツールアセンブリ1006の第1の顎部は、アンビル1100を含み、第2の顎部1012は、複数の外科手術ファスナ100を装填された外科手術カートリッジ1200を含む。
【0019】
可動ハンドル1003を静止ハンドル1003に向けて旋回することは、第1の顎部1010を第2の顎部1012に向けて接近させる(図1を参照)。顎部1010、1012が近接した動作整列状態になった後、可動ハンドル1003の連続的な旋回は、複数の外科手術ファスナ100を外科手術ファスナカートリッジ1200から排出し、その結果、複数の外科手術ファスナ100がアンビル1100に駆動され、結果として、以下にさらに詳細に記載されるように、完成した外科手術ファスナに形成される。ある実施形態においてカートリッジ1200は、取り外し可能であり、別の装填されたカートリッジと交換可能である。他の実施形態において、ツールアセンブリ1006は、外科手術ファスナ適用装置1000のための取り外し可能で交換可能な装填ユニットの一部分を含むか、または形成する。外科手術ファスナ100の排出に関するさらなる詳細が図2を参照して以下に提供される。
【0020】
各外科手術ファスナ100は、2つの脚部102、104を含み、これらの脚部は、それらの間に伸びるバックスパン106によって接続される(図2参照)。脚部102、104は、バックスパン106から、それぞれの貫通端部108、100まで延び、その結果、各外科手術ファスナ100は、形成の前に実質的に均等な高さ「H」を規定する。バックスパン106および脚部102、104の寸法は、外科手術ファスナ100が可変の属性(例えば、組織の厚さまたは瘢痕組織の存在)を有する組織を締結するために使用され得るように変更され得る。
【0021】
脚部102、104およびバックスパン106は、任意の適切な幾何学的構成(長方形、楕円形、正方形、三角形、台形などを含むがこれらに限定されない)を有する断面を規定し得る。脚部102、104およびバックスパン106は、図2に示される幾何学的構成と同一の幾何学的構成を提示し得るか、または代替的に、脚部102、104およびバックスパン106は、異なる幾何学的構成を提示し得る。例えば、脚部102、104は、長方形の断面を提示し得るが、一方で、バックスパン106は楕円形の断面を提示し得る。
【0022】
脚部102、104のそれぞれの貫通端部108、110は、組織の貫通を容易にするためにテーパ加工され得るか、または代替的に、貫通端部108、110は、テーパ部を含み得ない。様々な実施形態において、貫通端部108、110は、錐面または平坦な表面のいずれかを規定し得ることもまた想定される。
【0023】
形成の前に、各外科手術ファスナ100の脚部102、104は、これらが実質的に平行であるように、バックスパン106から延び得る。代替において、脚部102、104は、バックスパン106から収束し得るか、または発散し得る。
【0024】
ここで、特に、図3図5を参照して、アンビル1100が論じられる。アンビル1100は、組織接触表面1102を有する細長い部材であって、組織接触表面1102はその中に形成された複数のポケット1104を有する。複数のポケット1104の各々は、形成された構成を達成するために、外科手術ファスナ100(図2参照)の脚部102、104を受容し、変形するように位置付けられる。より詳細には、アンビル1100に形成される各ポケット1104は、2つの形成表面1106、1108を含み、これらは、図5に最良に見られるように、深さ「D」を規定するように、アンビル1100内に(すなわち、組織接触表面1102から離れるように)延びる。脚部102、104と形成表面1106、1108とが係合している際に、形成表面1106、1108は、標準的な「B」形状構成(図7参照)への外科手術ファスナ100の変形を容易にするように、矢印「A」(図4参照)の方向に内側に脚部102、104を導く。代替的な実施形態において、アンビル1100はポケット1104を含み得、ポケット1104は、形成の際に外科手術ファスナ100が単一ループ構成(図8参照)を規定するように外科手術ファスナ100を変形するように構成され、寸法設定される。外科手術ファスナ100が、形成の際に他の構成を提示し得ることもまた想定される。
【0025】
ポケット1104は、アンビル1100を通して延びるスロット1110の対向する側に配置された複数の列に配列される(図3図4参照)。スロット1110は、ナイフ1111(または他のこのような切断要素)の動きを収容するように構成され、その結果、組織が切断線に沿って切除され得る。スロット1110は、アンビル1100を通して長手方向に延びているように描かれているが、代替的な実施形態において、スロット1110は、角度の付いた構成、弓形の構成、またはその他に成形された構成を規定し得る。スロット1110は、図3および図4に示されている実施形態に示されるように、アンビル1100の中心線に沿って延び得るか、または代替的に、スロット1110は、アンビル1100の中心線からずらされ得る。
【0026】
アンビル1100は、一対の内側の列1112と、一対の中間の列1112と、一対の外側の列1112とを含む(図4参照)。一対の内側の列1112は、スロット1110の外側に横断方向に間隔を空けられ、スロット1110に最も近く、一対の中間の列1112は、一対の内側の列1112から外側に横断方向に間隔を空けられ、一対の外側の列1112は、中間の列1112から外側に間隔を空けられ、スロット1110から最も遠い。アンビル1100は、三対の列(すなわちそれぞれ一対の内側の列1112と一対の中間の列1112と一対の外側の列1112)を含むように描かれているが、より少ない列およびより多い列のポケット1104がアンビル1100の代替的な実施形態に含まれ得る。
【0027】
続けて、図3図5を参照すると、外科手術ファスナカートリッジ1200が記載される。外科手術ファスナカートリッジ1200は、一対の側壁1204、1206と、下部壁1208と、上部壁1210とを有するカートリッジ本体1202(図3参照)を含み、第2の顎部1012によって規定されたチャネル1209内に存在する。カートリッジ本体1202は、カートリッジ本体1202を通って延びるスロット1212を含み、スロット1212は、ナイフ1111の長手方向の動きを収容するように構成されている(図3参照)。アンビル1100に関して上述されたように、スロット1212は、外科手術ファスナカートリッジ1200を通って長手方向に延びるように描かれているが、代替的な実施形態において、スロット1212は、角度の付いた構成、弓形の構成、またはその他に成形された構成を規定し得る。スロット1212は、アンビル1100内のスロットと対応するように配列される。スロット1212は、図3に示されている実施形態において示されたように、外科手術ファスナカートリッジ1200の中心線に沿って延び得るか、または代替的にスロット1212は中心線から間隔を空けられ得る。
【0028】
カートリッジ本体1202の上部壁1210は、その中に形成された複数の保持スロット1214(図3参照)を含み、複数の保持スロット1214は、アンビル1100の組織接触表面1102に形成された複数の列のポケット1104に、位置において対応する複数の列に配列される。したがって、図3において見られる外科手術ファスナカートリッジ1200の特定の実施形態において、上部壁1210は、実質的に平坦であり、アンビルの組織接触表面1102に平行である。同様に、図3において、保持スロット1214は、一対の内側の列1216と、一対の中間の列1216と、一対の外側の列1216とに配列され、これらは、それぞれ、スロット1212の対向する側に配置される。一対の内側の列1216は、スロット1212の外側に横断方向に間隔を空けられ、スロット1212に最も近く、一対の中間の列1216は、一対の内側の列1216から外側に横断方向に間隔を空けられ、一対の外側の列1216は、中間の列1216から外側に間隔を空けられ、スロット1216から最も遠い。外科手術ファスナカートリッジ1200は、三対の列を含むように(すなわちそれぞれ一対の内側の列1216と一対の中間の列1216と一対の外側の列1216)描かれているが、より少ない列およびより多い列のファスナ保持スロット1214が、外科手術ファスナカートリッジ1200の代替的な実施形態に含まれ得る。ある実施形態において、外科手術ファスナカートリッジは、ナイフを収容するためのスロットを含まない。
【0029】
各ファスナ保持スロット1214は、外科手術ファスナ100(図3参照)を受容するように構成され、寸法設定され、同様に、その中に位置付けられたプッシャ1218もそれに応じて寸法設定される。プッシャ1218および外科手術ファスナ100は、以下にさらに詳細に論じられるように、そり1220(図3参照)によって、上方に(すなわち上部壁1210に向かって)駆動される。外科手術ファスナ100がファスナ保持スロット1214から出るとき、外科手術ファスナは、必ず、組織に作られた切断線の向かい合う側に、複数の列(すなわち、それぞれ、内側の列1222と中間の列1222と外側の列1222図9参照))で配列される。
【0030】
ここで、図3図6を参照すると、第2の顎部1012は、一対の弾性部材1224をさらに含み、一対の弾性部材1224は、ツールアセンブリ1006の顎部1010、1012(図1参照)の間に位置付けられる組織に一定の圧縮力を加え、それを維持するように構成され、寸法設定される。この実施形態において、図3および図6において見られる一対の弾性部材1224は、カートリッジ本体1202と、第2の顎部1012によって規定されるチャネル1209の縁との間に位置付けられる2つの実質的に平行な細長い部材として構成されている。一対の弾性部材1224は、チャネル1209の縁に取り付けられるか、または他の方法で配置され、代替的な実施形態において、チャネル1209の縁にしっかりと、または解放可能に取り付けられ得る。
【0031】
一対の弾性部材1224は、組織の層を指示するために十分に弾性的な任意の適切な生体適合性材料から形成され得る。一対の弾性部材1224は、有機材料または合成材料から形成され得る。一対の弾性部材1224は、バットレス、ファスナライン強化材料、綿撒糸、または他のこのような材料として構成され得る。一対の弾性部材1224は、生体吸収性材料または非生体吸収性材料、材料のパッド、複合材料、材料(繊維、コラーゲンまたは天然組織から導出される他の材料)であり得る。一対の弾性部材1224は、所望の用途に依存して、任意の形状、サイズ、長さ、幅またはパターンの複数の弾性部材を含み得る。さらに、複数の弾性部材は、チャネル1209およびカートリッジ1200に対して任意の位置に位置付けられ得る。
【0032】
一対の弾性部材1224の構成は、一対の弾性部材1224に対する組織の位置に依存して、異なる圧力を組織に加える。図3および図6の一対の弾性部材1224の構成および寸法は、組織の厚さにかかわらず、一定の組織クランプ力を維持するように意図されている。図3および図6において見られる一対の弾性部材1224は、組織へ圧縮力を加えることを容易にし、ある実施形態において、単一使用装填ユニット(SULU)用途の範囲を拡張するために、組織への一定の力を維持するように構成され得る。したがって、一対の弾性部材1224は、外科手術ファスナカートリッジ1200の外側リップと、第2の顎部1012によって規定されたチャネル1209の縁との間に位置し、その結果、バネ負荷カートリッジを作り出す。一対の弾性部材1224は、それらの断面形状の結果として、外科手術ファスナカートリッジ1200と、チャネル1209の縁との間に完全に閉じ込められるか、または埋め込まれる。
【0033】
一対の弾性部材1224の位置付けは、外科手術ファスナカートリッジ1200および第2の顎部1012によって規定されたチャネル1209の縁に対するある種の動きを可能にする。弾性部材1224を追加することは、カートリッジ1200およびチャネル1209に対する長手方向の整列または動きに影響しない。しかしながら、外科手術ファスナカートリッジ1200と第2の顎部1012によって規定されたチャネル1209との間の横断方向の動きが可能になる。横断方向の動きは、外科手術ファスナカートリッジ1200およびチャネル1209をつなぐ機構のサイズによって決定される。横断方向の動きは、垂直方向の動きであり、横方向の動きではない。
【0034】
さらに、クランプ留めされていない位置または開いた位置において、一対の弾性部材1224は、第2の顎部1012によって規定されたチャネル1209から離れた状態で外科手術ファスナカートリッジ1200を維持する。クランプ留めされた位置または閉じた位置において、組織は、第1の顎部1010と第2の顎部1012との間にクランプ留めされ、その結果、一対の弾性部材1224は圧縮され、結果として、生成されたクランプ力に比例する組織ギャップ1300を作り出す。ステープル形成は、ステープル形成が外科手術ファスナカートリッジ1200の横断方向の動きによって影響されないので、組織の厚さにかかわらず、変化しないままである。実際には、ステープル形成は、チェーンチャネル1209、そり1220、プッシャ1218、アンビル1100、ナイフ1111のIビーム構成のうちの1つ以上に依存する。結果として、一対の弾性部材1224は、(i)満足のいく組織形成を維持するためにSULU構成要素の変形を防ぐようにクランプ力を最小化し、(ii)組織の厚さの範囲を広げる。
【0035】
さらに、チャネル1209内部の間隔は、カートリッジ1200に加えられる圧縮力と共に変化する。カートリッジ1200の底部およびチャネル1209の底部は、組織の厚さに比例するギャップ1300を規定する。組織の厚さが第1の顎部1010と第2の顎部1012との間で増加するにつれ、カートリッジ1200とチャネル1209との間で規定されるギャップ1300は、より強い圧縮力が加えられるので減少する。
【0036】
アンビル1100(図1図3参照)、外科手術ファスナカートリッジ1200(図1図3参照)、および本明細書において上記で記載されたそれらの様々な実施形態が、実質的に均一な外科手術ファスナ100(図2参照)に関連して考察されてきたが、本開示の代替的な実施形態において、アンビル1100および外科手術ファスナカートリッジ1200は、可変の寸法または構成を有する複数の外科手術ファスナと共に使用するように適合され得る。例えば、図3および図6を参照すると、アンビル1100に形成されたポケット1104および/または外科手術ファスナカートリッジ1200に形成された保持スロット1214は、可変の事前形成された高さ「H」を有する外科手術ファスナを収容するように構成され得、寸法設定され得る(図2参照)。
【0037】
さらに、本明細書において上記で記載されたアンビル1100(図1図3参照)および外科手術ファスナカートリッジ1200(図1図3参照)の各実施形態は、それぞれ、組織の締結の後のナイフ1111(図3参照)の動きを収容するように構成され、寸法設定される対応するスロット1110、1112を含むように記載されているが、本開示は、また、このようなスロットを含まないアンビル1100および外科手術ファスナカートリッジ1200の実施形態を企図する。これらの実施形態において、組織は、最初に締結され、その後、引き続いて、例えば、メスの使用を介して切除される。
【0038】
ここで、図1図6を参照して、外科手術ファスナ適用装置1000を用いて組織を締結する方法が論じられる。外科手術ファスナ適用装置1000は、他の公知の外科手術ファスナ適用装置(例えば、現在はTyco Healthcare Group LPに譲渡されている同一人に譲渡された米国特許第5,865,361号に開示された外科手術ファスナ適用装置1000)と同様に、そしてそれにしたがって、接近され、発射され、上記米国特許の開示は、その全体が本明細書において参照により援用される。
【0039】
図1において示されるように、ハンドルアセンブリ1002は、可動ハンドル部材1003を含む。可動ハンドル部材1003は、作動シャフトに動作可能に接続され、作動シャフトは、制御ロッドの近位端部を受容し、その結果、作動シャフトの直線状の前進が制御ロッドの対応する直線状の前進を引き起こす。制御ロッドと係合可能な軸方向駆動アセンブリもまた提供される。より具体的には、軸方向駆動アセンブリは、遠位端部を有する細長い駆動ビーム1113を含み、この遠位端部は、制御ロッドとの係合のために構成され、寸法設定されたナイフブレード1111(図3参照)を支持する。図3においてみられるように、ナイフ1111は、そり1220の後ろに並進するように位置付けられる。駆動ビーム1113は、アンビル1100に形成されたスロット1110を係合する上部フランジ1113と、カートリッジ本体1202に形成されたスロット1212を係合する下部フランジ1113とを含む。
【0040】
標的組織がツールアセンブリ1006の開いた顎部1010と1012との間に配置されるように、外科手術ファスナ適用装置1000が操作された後、顎部1010、1012は、ハンドルアセンブリ1002を用いて接近され、顎部1010、1012の間に標的組織をクランプ留めし、標的組織に圧縮力を加える。具体的には、可動ハンドル1003の操作は、作動シャフトを前進させて、制御ロッドの対応する前進を引き起こす。特定の実施形態において、作動シャフトは、その上に規定された歯付きのラックを含み、可動ハンドル1003は、作動シャフトを漸次係合し、前進させるために、可動ハンドル1003に据え付けられたラチェット爪を有する。爪は、ピボットピンおよびコイル状ねじりバネに据え付けられ得、コイル状ねじりバネは、爪を歯付きラックと係合するように付勢する。制御ロッドは、その遠位端部において駆動アセンブリと接続され、この駆動アセンブリは、上述の駆動ビーム1113を含み、その結果、制御ロッドの遠位方向の動きは、駆動ビーム1113の遠位方向の動きを引き起こし、次いで、アンビル1100をカートリッジ1200に向かわせる。具体的に、制御ロッドは、駆動ビーム1113を遠位方向に前進させ、その結果、上部フランジ1113および下部フランジ1113は、それぞれ、アンビル1100のスロット1110、1212およびカートリッジ本体1202を係合する。
【0041】
組織が顎部1010と1012との間にしっかりとクランプ留めされ、外科手術ファスナ適用装置1000は、次いで、可動ハンドル1003をもう一度作動させることによって、外科手術ファスナを排出するように発射される。外科手術ファスナ適用装置1000を発射するために、可動ハンドル1003が、再び操作され、駆動アセンブリの前進を引き起こし、この前進がそり1220(図3参照)に、カートリッジ本体1202を横切らせ、プッシャ1218(図3参照)を係合させ、それにより、外科手術ファスナカートリッジ1200から、複数の外科手術ファスナ100を排出する。具体的には、そり1220の角度の付いた前方表面は、そりが並進するにつれて、連続的にプッシャ1218とそこに含まれるカム表面において接触する。そり1220の前方表面とプッシャ1218のカム表面との間の相互作用は、プッシャ1218をカートリッジ本体1202の上部壁1210に向かわせる。外科手術ファスナ100の連続的な発射は、そり1220がカートリッジ1200の遠位端部に前進するまで続き、遠位端部に前進したとき、カートリッジ1200に収納された外科手術ファスナ100の全てが排出される。
【0042】
複数の外科手術ファスナ100は、外科手術ファスナカートリッジ1200の上部壁1210に形成された保持スロット1214(図3図6参照)を通過する。組織を通過した後、複数の外科手術ファスナ100は、アンビル1100の組織接触表面1102に規定されたポケット1104(図3図4図6参照)との係合を介して形成され、例えば、標準的な「B」形状構成(図7参照)を達成する。組織内での形成の際に、複数の外科手術ファスナ100は、ツールアセンブリ1006の第1の顎部1010および第2の顎部1012(図1参照)のそれぞれのクランプ留めの間に、組織への圧縮力を維持するように作用する。
【0043】
したがって、切断線のすぐ近くと切断線を囲む組織を通る血液の流れは、その組織から横方向に間隔を空けられた組織を通る血液の流れよりも小さい。より具体的には、外側の列1222における組織は、列1222における組織よりも少なく圧縮され、列1222における組織は、列1222における組織よりも少なく圧縮される(図9参照)。列1222における外科手術ファスナ100を囲む組織を通る血液の流れは、列1222における外科手術ファスナ100を囲む組織を通る血液の流れと比較すると制限されておらず、列1222における外科手術ファスナ100を囲む組織を通る血液の流れは、列1222における外科手術ファスナ100を囲む組織を通る血液の流れと比較すると制限されていない。
【0044】
ツールアセンブリ1006は、また、共有に係る米国特許第6,045,560号、同第5,964,394号、同第5,894,979号、同第5,878,937号、同第5,915,616号、同第5,836,503号、同第5,865,361号、同第5,862,972号、同第5,817,109号、同第5,797,538号、および同第5,782,396号において論じられた他の外科手術ファスナ適用装置のうちの任意のものと共に使用するように適合され得、これらの米国特許の開示は、それら全体が本明細書において参照により援用されることが想定される。
【0045】
本開示のある実施形態において、開示された外科手術ファスナ適用装置は、外科手術ファスナを展開するためにプッシャと一体化するための複数のカムバーを含み得ることが想定される。例えば、共有に係る米国特許第5,318,221号(この特許の開示は、その全体が本明細書において参照により援用される)に開示された装置は、複数のカムバーおよびナイフを保持するカムバーアダプタと、装置のハンドルの動作を介して前進するチャネルとを含み、このチャネルの前進がカムバーおよびナイフを前方に駆動する。アンビルおよび外科手術ファスナカートリッジを一緒にクランプ留めするために、装置は、アンビルの近位端部を囲むように移動可能なクランプチューブをさらに含む。
【0046】
別の例として、米国特許第5,782,396号(この特許の開示は、その全体が本明細書において参照により援用される)に開示された装置は、作動そりと細長い駆動ビームとを含み、この細長い駆動ビームは、装置のハンドルの動作を介して遠位方向に前進し、作動反りを前方に駆動する。この装置において、駆動ビームの遠位端部は、アンビルとチャネルとを係合し、このチャネルは、ステープルを展開し、アンビルおよび外科手術ファスナを一緒にクランプ留めするために、駆動ビームが遠位方向に進行するときに、外科手術ファスナカートリッジを支持する。
【0047】
上記の記載、開示および図面は、限定するものとして解釈されるべきではないが、特定の実施形態の単なる例示として解釈されるべきである。したがって、本開示は、記載される正確な実施形態に限定されないことと、様々な他の変更および修正が、本開示の範囲または精神から逸脱することなしに、当業者によって実行され得ることとが理解されるべきである。さらに、当業者は、1つの実施形態と関連して図示されるか、記載される要素および特徴は、別の実施形態の要素および特徴を組み合わされ得ることと、このような修正および変化形もまた本開示の範囲内に含まれることが意図されていることとを認識する。
【符号の説明】
【0048】
1000 外科手術適用装置
1002 ハンドルアセンブリ
1003 可動ハンドル
1003 静止ハンドル
1004 細長いシャフト
1006 ツールアセンブリ
1010 第1の顎部
1012 第2の顎部
1100 アンビル
1200 外科手術カートリッジ
図1
図2
図3
図3A
図4
図5
図6
図7
図8
図9