特許第5705646号(P5705646)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5705646ファイルキャビネットのための分割本体防護キャビティ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5705646
(24)【登録日】2015年3月6日
(45)【発行日】2015年4月22日
(54)【発明の名称】ファイルキャビネットのための分割本体防護キャビティ
(51)【国際特許分類】
   A47B 88/00 20060101AFI20150402BHJP
【FI】
   A47B88/00 Q
   A47B88/00 E
【請求項の数】15
【外国語出願】
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2011-108299(P2011-108299)
(22)【出願日】2011年5月13日
(65)【公開番号】特開2012-45371(P2012-45371A)
(43)【公開日】2012年3月8日
【審査請求日】2013年6月7日
(31)【優先権主張番号】12/862,193
(32)【優先日】2010年8月24日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503127862
【氏名又は名称】ジョン・ディー・ブラッシュ・アンド・カンパニー・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100080137
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 昭男
(74)【代理人】
【識別番号】100096013
【弁理士】
【氏名又は名称】富田 博行
(74)【代理人】
【識別番号】100146710
【弁理士】
【氏名又は名称】鐘ヶ江 幸男
(72)【発明者】
【氏名】アール・デーヴィッド・パロ
【審査官】 蔵野 いづみ
(56)【参考文献】
【文献】 実公昭48−032382(JP,Y1)
【文献】 特開平08−326421(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 88/00−88/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファイルキャビネットのための局所的な分割本体防火キャビティであって、前記ファイルキャビネットは、少なくとも1つのファイル引き出しアセンブリをスライド式に受け入れる開口部を画定する外側ハウジングを含み、
前記分割本体防火キャビティは、前記ファイルキャビネットの前記外側ハウジングに取り付けられるように構成される第1キャビティ部を有し、前記第1キャビティ部は、全体として三角形状の対向する側壁を含み、前記第1キャビティ部はさらに、下方内側角部および上方外側角部を含み、
前記分割本体防火キャビティは、前記ファイル引き出しアセンブリに取り付けられるように構成される第2キャビティ部を有し、前記第2キャビティ部は、全体として三角形状の対向する側壁を含み、前記第2キャビティ部はさらに、下方内側角部および上方外側角部を含み、
前記分割本体防火キャビティは、前記第1キャビティ部と前記第2キャビティ部との間の係合インターフェースを有し、前記係合インターフェースは、対角平面上に配置され、前記対角平面は、前記第1キャビティ部および前記第2キャビティ部の前記下方内側角部から、前記第1キャビティ部および前記第2キャビティ部の前記上方外側角部まで延び、前記第1キャビティ部および前記第2キャビティ部は、前記係合インターフェースにおいて互いに結合して、少なくとも1つの前記ファイル引き出しアセンブリが閉鎖位置にあるときに局所的な防火空間を画定するように構成され、
さらに、前記第2キャビティ部内に配置される開放端部保管ボックスを有し、前記第2キャビティ部は、前記開放端部保管ボックスの一部を囲むように構成され、前記第1キャビティ部および前記第2キャビティ部は、少なくとも1つの前記ファイル引き出しアセンブリが閉鎖位置にあるときに、前記開放端部保管ボックスの全体を囲むように、前記係合インターフェースにおいて互いに結合するように構成される、局所的な分割本体防火キャビティ。
【請求項2】
請求項に記載の局所的な分割本体防火キャビティであって、前記開放端部保管ボックスはシート金属から形成される、局所的な分割本体防火キャビティ。
【請求項3】
ファイルキャビネットのための局所的な分割本体防火キャビティであって、前記ファイルキャビネットは、少なくとも1つのファイル引き出しアセンブリをスライド式に受け入れる開口部を画定する外側ハウジングを含み、
前記分割本体防火キャビティは、前記ファイルキャビネットの前記外側ハウジングに取り付けられるように構成される第1キャビティ部を有し、前記第1キャビティ部は、全体として三角形状の対向する側壁を含み、前記第1キャビティ部はさらに、下方内側角部および上方外側角部を含み、
前記分割本体防火キャビティは、前記ファイル引き出しアセンブリに取り付けられるように構成される第2キャビティ部を有し、前記第2キャビティ部は、全体として三角形状の対向する側壁を含み、前記第2キャビティ部はさらに、下方内側角部および上方外側角部を含み、
前記分割本体防火キャビティは、前記第1キャビティ部と前記第2キャビティ部との間の係合インターフェースを有し、前記係合インターフェースは、対角平面上に配置され、前記対角平面は、前記第1キャビティ部および前記第2キャビティ部の前記下方内側角部から、前記第1キャビティ部および前記第2キャビティ部の前記上方外側角部まで延び、前記第1キャビティ部および前記第2キャビティ部は、前記係合インターフェースにおいて互いに結合して、少なくとも1つの前記ファイル引き出しアセンブリが閉鎖位置にあるときに局所的な防火空間を画定するように構成され、
前記第1キャビティ部および前記第2キャビティ部の一方は係合凹部を含み、前記第1キャビティ部および前記第2キャビティ部の他方は係合リッジを備え、前記係合リッジは、前記係合インターフェースに沿って前記係合凹部内に位置決めされる、局所的な分割本体防火キャビティ。
【請求項4】
請求項に記載の局所的な分割本体防火キャビティであって、前記係合凹部内にガスケットが位置決めされる、局所的な分割本体防火キャビティ。
【請求項5】
ファイルキャビネットのための局所的な分割本体防火キャビティであって、前記ファイルキャビネットは、少なくとも1つのファイル引き出しアセンブリをスライド式に受け入れる開口部を画定する外側ハウジングを含み、
前記分割本体防火キャビティは、前記ファイルキャビネットの前記外側ハウジングに取り付けられるように構成される第1キャビティ部を有し、前記第1キャビティ部は、全体として三角形状の対向する側壁を含み、前記第1キャビティ部はさらに、下方内側角部および上方外側角部を含み、
前記分割本体防火キャビティは、前記ファイル引き出しアセンブリに取り付けられるように構成される第2キャビティ部を有し、前記第2キャビティ部は、全体として三角形状の対向する側壁を含み、前記第2キャビティ部はさらに、下方内側角部および上方外側角部を含み、
前記分割本体防火キャビティは、前記第1キャビティ部と前記第2キャビティ部との間の係合インターフェースを有し、前記係合インターフェースは、対角平面上に配置され、前記対角平面は、前記第1キャビティ部および前記第2キャビティ部の前記下方内側角部から、前記第1キャビティ部および前記第2キャビティ部の前記上方外側角部まで延び、前記第1キャビティ部および前記第2キャビティ部は、前記係合インターフェースにおいて互いに結合して、少なくとも1つの前記ファイル引き出しアセンブリが閉鎖位置にあるときに局所的な防火空間を画定するように構成され、
前記第1キャビティ部は、前記ファイルキャビネットの前記外側ハウジングに固定的に取り付けられるように構成される、局所的な分割本体防火キャビティ。
【請求項6】
ファイルキャビネットであって、
開口部を画定する外側ハウジングと、
前記外側ハウジングの前記開口部内にスライド式に配置される少なくとも1つのファイル引き出しアセンブリと、を有し、前記少なくとも1つのファイル引き出しアセンブリは、開放端部保管ボックスを有し、
前記ファイルキャビネットはさらに、第1キャビティ部および第2キャビティ部を含む分割本体防火キャビティを有し、前記第1キャビティ部は、前記外側ハウジングに取り付けられ、前記第1キャビティ部は、全体として三角形状の対向する側壁を含み、前記第1キャビティ部はさらに、下方内側角部および上方外側角部を含み、前記第2キャビティ部は、前記ファイル引き出しアセンブリに取り付けられ、且つ、前記開放端部保管ボックスの一部を囲むように構成され、前記第2キャビティ部は、全体として三角形状の対向する側壁を含み、前記第2キャビティ部はさらに、下方内側角部および上方外側角部を含み、前記第1キャビティ部と前記第2キャビティ部との間に係合インターフェースが設けられ、前記係合インターフェースは、対角平面上に配置され、前記対角平面は、前記第1キャビティ部および前記第2キャビティ部の前記下方内側角部から、前記第1キャビティ部および前記第2キャビティ部の前記上方外側角部まで延び、前記開放端部保管ボックスは、前記少なくとも1つのファイル引き出しアセンブリが開放位置にあるときにアクセス可能であり、前記第1キャビティ部および前記第2キャビティ部は、前記少なくとも1つのファイル引き出しアセンブリが閉鎖位置にあるときに、前記開放端部保管ボックスの全体を囲むように前記係合インターフェースで互いに結合するように構成される、ファイルキャビネット。
【請求項7】
請求項に記載のファイルキャビネットであって、前記第1キャビティ部および前記第2キャビティ部の少なくとも一方は、間に断熱空間を画定する外側壁および内側壁を含む、ファイルキャビネット。
【請求項8】
請求項に記載のファイルキャビネットであって、断熱防火材料が前記断熱空間内に位置決めされる、ファイルキャビネット。
【請求項9】
請求項に記載のファイルキャビネットであって、前記開放端部保管ボックスは、シート金属から形成される、ファイルキャビネット。
【請求項10】
請求項に記載のファイルキャビネットであって、前記第1キャビティ部および前記第2キャビティ部の一方は係合凹部を含み、前記第1キャビティ部および前記第2キャビティ部の他方は係合リッジを備え、前記係合リッジは、前記係合インターフェースに沿って前記係合凹部内に位置決めされる、ファイルキャビネット。
【請求項11】
請求項10に記載のファイルキャビネットであって、前記係合凹部内にガスケットが設けられる、ファイルキャビネット。
【請求項12】
請求項に記載のファイルキャビネットであって、前記第1キャビティ部は、前記外側ハウジングに固定的に取り付けられる、ファイルキャビネット。
【請求項13】
請求項に記載のファイルキャビネットであって、さらに、前記第2キャビティ部の前記側壁の外側表面に取り付けられたトラックのペアを含み、前記トラックのペアは、前記外側ハウジングに画定される対応するチャネル内にスライド式に受け入れられるように構成される、ファイルキャビネット。
【請求項14】
ファイルキャビネットのための局所的な分割本体防火キャビティであって、前記ファイルキャビネットは、少なくとも1つのファイル引き出しアセンブリをスライド式に受け入れる開口部を画定する外側ハウジングを含み、
前記分割本体防火キャビティは、前記ファイルキャビネットの前記外側ハウジングに取り付けられるように構成される第1キャビティ部を有し、前記第1キャビティ部は、頂部壁、後壁、および対向する側壁を含み、前記頂部壁および前記後壁は、前記第1キャビティ部の前記対向する側壁に接続され、前記対向する側壁は全体として三角形状であり、
前記分割本体防火キャビティは、前記ファイル引き出しアセンブリに取り付けられるように構成される第2キャビティ部を有し、前記第2キャビティ部は、底面壁、正面壁、および対向する側壁を含み、前記底面壁および前記正面壁は、前記第2キャビティ部の前記対向する側壁に接続され、前記第2キャビティ部の前記対向する側壁は、全体として三角形状であり、
前記分割本体防火キャビティは、前記第1キャビティ部と前記第2キャビティ部との間の係合インターフェースを有し、前記第1キャビティ部および前記第2キャビティ部は、前記係合インターフェースにおいて互いに結合して、少なくとも1つの前記ファイル引き出しアセンブリが閉鎖位置にあるときに局所的な防火空間を画定するように構成され
さらに、前記第2キャビティ部内に配置される開放端部保管ボックスを有し、前記第2キャビティ部は、前記開放端部保管ボックスの一部を囲むように構成され、前記第1キャビティ部および前記第2キャビティ部は、少なくとも1つの前記ファイル引き出しアセンブリが閉鎖位置にあるときに、前記開放端部保管ボックスの全体を囲むように、前記係合インターフェースにおいて互いに結合するように構成される、局所的な分割本体防火キャビティ。
【請求項15】
ファイルキャビネットのための局所的な分割本体防火キャビティであって、前記ファイルキャビネットは、少なくとも1つのファイル引き出しアセンブリをスライド式に受け入れる開口部を画定する外側ハウジングを含み、
前記分割本体防火キャビティは、前記ファイルキャビネットの前記外側ハウジングに取り付けられるように構成される第1キャビティ部を有し、前記第1キャビティ部は、頂部壁、後壁、および対向する側壁を含み、前記頂部壁および前記後壁は、前記第1キャビティ部の前記対向する側壁に接続され、前記対向する側壁は全体として三角形状であり、
前記分割本体防火キャビティは、前記ファイル引き出しアセンブリに取り付けられるように構成される第2キャビティ部を有し、前記第2キャビティ部は、底面壁、正面壁、および対向する側壁を含み、前記底面壁および前記正面壁は、前記第2キャビティ部の前記対向する側壁に接続され、前記第2キャビティ部の前記対向する側壁は、全体として三角形状であり、
前記分割本体防火キャビティは、前記第1キャビティ部と前記第2キャビティ部との間の係合インターフェースを有し、前記第1キャビティ部および前記第2キャビティ部は、前記係合インターフェースにおいて互いに結合して、少なくとも1つの前記ファイル引き出しアセンブリが閉鎖位置にあるときに局所的な防火空間を画定するように構成され
前記第1キャビティ部および前記第2キャビティ部の一方は係合凹部を含み、前記第1キャビティ部および前記第2キャビティ部の他方は係合リッジを備え、前記係合リッジは、前記係合インターフェースに沿って前記係合凹部内に位置決めされる、局所的な分割本体防火キャビティ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防火ファイルキャビネットに関し、より具体的には、他の非防火ファイルキャビネット内に、部分的な防火空間を提供するための、分割本体防護キャビティに関する。
【背景技術】
【0002】
防火ファイルキャビネットはよく知られている。存在する防火ファイルキャビネットは、典型的には、二重壁の吹込成形された外側ハウジングを有し、これは、スライド式に配置されるファイルキャビネットの引き出しのための、1つまたはそれ以上の開口部を画定する。外側ハウジングは、全体的に、キャビネット内のファイル保管空間の全体を囲み、それゆえ、吹込成形壁の間に形成される断熱空間内に位置決めされる多量の耐火断熱材を必要とする。さらに、ファイルキャビネット引き出しの正面は、耐火断熱材が充填される耐火空間を画定する二重壁を含むように吹込み成形することができ、引き出しが閉じ位置にあるときにファイルキャビネットの正面に耐火性を提供する。現存する防火キャビネットは、キャビネット内の書類を火から保護するには一定期間は効果的であるが、多数の欠点および不足点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現存する耐火ファイルキャビネットの欠点のいくつかは、製造するのが高価であり、重く、移動しにくいということである。これらの欠点は、防火断熱材の実質的な量が外側ハウジングの断熱空間を充填するのに用いられ、全てのファイルキャビネットの引き出しの周りに延びる、という事実に起因する。使用に際して、この全体的に保護された容積は、ファイルキャビネットに保管される実際の品目を保護するのに必要な局所的な容積よりも実質的に大きいことがある。いくつかの例において、全体のファイルキャビネットの単一のファイル引き出しだけに防火が必要となることがある。
【0004】
そこで、廉価に製造できる耐火ファイルキャビネットへの需要がある。また、より少ない耐熱材を使用する耐火ファイルキャビネットへの需要がある。さらに、非耐火ファイルキャビネット内に局所的な耐火空間を提供する、耐火ファイルキャビネットへの需要がある。本発明は、他の需要とともにこれらの需要に応じる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
手短に説明すると、本発明による分割本体防火キャビティは、それぞれファイルキャビネットへ取り付けられるファイル引き出しアセンブリに係合するための、第1および第2の防火キャビティ部を有する。好ましくは、火および水による損傷から保護すべき品目を入れる開放端部保管ボックスは、第2キャビティ部内に配置される。保管ボックスは、引き出しアセンブリが開放位置にあるときに完全にアクセス可能である。これは、第1および第2のキャビティ部の間の係合インターフェースが対角方向に延びることができるからである。ファイル引き出しアセンブリはが閉鎖位置に移動されたとき、第1および第2のキャビティ部は、インターフェースに沿って係合し、ファイルキャビネット内に防火空間および防水空間を画定する。保管ボックスは、そこに保管される内容物を保護するためにそのような空間内に位置決めされる。したがって、本発明は、ファイルキャビネット内に局所的な防火空間を提供し、それにより、ファイルキャビネット内に配置される内容物を保護するために、現存する防火ファイルキャビネットと比較して、ファイルキャビネットの実質的な重量およびコストを減少させる。添付図面は本願の一部をなし、本明細書とともに参照されたい。同様の参照符号は、様々な図において同様の部分を示す。添付図面は以下の通りである。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】少なくとも1つのファイルキャビネット引き出しにおける本発明による、分割本体防火キャビティを備えるファイルキャビネット斜視図である。
図2図1に示されるファイルキャビネットの斜視図であり、外側ハウジングを取り除いた状態を示す図である。
図3図2に示されるファイルキャビネットの斜視図であり、上部引き出しが開放位置にある状態を示す図である。
図4】分割本体防護キャビティの第1キャビティ部の底部斜視図である。
図5】分割本体防護キャビティの第1キャビティ部の頂部斜視図である。
図6】分割本体防護キャビティの第2キャビティ部の頂部斜視図である。
図7図6に示される分割本体防護キャビティの第2キャビティ部の底部斜視図である。
図8図2の線分8−8に沿って切り取られた、ファイルキャビネットの閉じた引き出しの状態における、完成した分割本体防護キャビティの断面図である。
図9】引き出しが開き位置にある状態における図8に示される断面図であり、対角係合面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書で示される例示は、本発明の一つの実施形態を一つの形態で示し、そのような例示は、いかなる意味でも本発明の範囲を限定するものであると解釈されるべきではない。
【0008】
引き出しを詳細に参照し、図1−3を参照すると、参照符号10は、本発明において使用することができる例示的なファイルキャビネットの全体を指す。ファイルキャビネット10は、対向する側壁12のペア、後壁14、頂部壁16、および底部支持ベースを含む外側ハウジング11を備えることができる。外側ハウジング11は、たとえば、木材、プラスチック、またはアルミニウムのような金属から形成することができる。側壁12、頂壁16、および底部支持ベース18は、開口部20を画定することができ、少なくとも1つの第1および第2引き出しアセンブリ22a、22bを開放位置と閉鎖位置との間でスライド式に移動できるように構成される。
【0009】
本発明によれば、第1および第2の引き出しアセンブリ22a、22bの少なくとも1つは、ファイルキャビネット10内に保管される品目の局所的な保護を提供するために、分割本体耐火キャビティ24a、24bを備える。各分割本体耐火キャビティ24a、24bは、第1および第2のキャビティ部26a、26bを有し、これらは、それぞれの引き出しアセンブリ22a、22bが閉鎖位置にあるときに、ファイルキャビネット10内に保管された内容物を火から保護するように互いに結合されるように構成される。図8にもっともよく示されるように、第1キャビティ部26aおよび第2キャビティ部26bの各々は、防護空間32を画定する外側壁28および内側壁30を形成するように吹込み成形することができる。防護空間32内は、熱的に絶縁される耐火材料33があり、たとえば、約40%から60%の間の水分、およびナイロンファイバーを含む水和ポルトランドセメントである。第1および第2のキャビティ部26a、26bは、実質的に等しいサイズの引き出しとして示されているが、第1および第2のキャビティ部26a、26bは、等しくないサイズにすることもでき、また、それでも本明細書で説明される利益を提供することができることを理解されたい。
【0010】
図2、3にもっともよく示されるように、第1キャビティ部26aは、スライド可能とすることができ、または、取り付けブラケット34のペアを用いてファイルキャビネット10の側壁12に固定的に取り付けることもできる。第2キャビティ部26bは、引き出しアセンブリ22a、22bの1つに取り付けられ、それぞれおの引き出しアセンブリに沿ってファイルキャビネット10にスライド可能に取り付けられるように構成される。特に、トラック36のペアは、第2キャビティ部26bの両側部に取り付けられる。トラック36は、ファイルキャビネット10の側壁12に取り付けられた対応するチャネル38のペア内にスライド式に受け入れられるように構成される。トラック36とチャネル38との間の相互作用により、引き出しアセンブリ22a、22bが開放位置と閉鎖位置との間で移動できるようになる。本明細書で説明されるトラック36およびチャネル38は、慣習的なものであり、当業界で他の知られた他の引き出しトラック構成に変更することができることを理解されたい。さらに、引き出しカバー40が第2キャビティ部26bの正面部に固定され、引き出しアセンブリ22a、22bを使用者が開閉するのを支援するためのハンドル42を提供する。また、ファイルキャビネット10への認可されていないアクセスを防止するために、ロックアセンブリ44を引き出しアセンブリ22a、22bに取り付けることができる。
【0011】
さらに、開放端部保管ボックス46は、第2キャビティ部26b内に位置決めすることができ、紙、ファイル、または他の品目をその中に保管することができる。保管ボックス46は、シート金属、プラスチック、または保管する能力のある他の適当な材料から形成することができる。第2キャビティ部26bは、部分的に保管ボックス46を囲むように構成され、保管ボックス46の内側は、引き出しアセンブリ22a、22bが開放位置にあるときにアクセス可能になる。しかし、引き出しアセンブリ22a、22bが閉鎖位置に移動されたとき、図2、8に最もよく示されるように、第1および第2のキャビティ部26a、26bは、係合インターフェースに沿って互いに結合し、開放端部保管ボックス46およびその中に配置される内容物の全体を囲み、局所的な隔離された防火キャビティを形成する。係合インターフェース48は、概ね第1および第2のキャビティ部26a、26bの下方内側角部52a、52bから上方外側角部54a、5bまで延びる対角平面50(図9)上に提供することができので、保管ボックス46は、それぞれの引き出しアセンブリ22a、22bが開放位置に移動したときに完全にアクセス可能である。係合インターフェース48は、対角係合表面として図示および説明されるが、他の非対角係合表面も本発明の範囲内にあることを理解されたい。
【0012】
図4−9に最もよく示されるように、各第1キャビティ部26aは、係合開口部58を囲む凹部56を含むことができ、また同様に、各第2キャビティ部26bは、係合開口部62を囲む係合リッジ60を含むことができる。ガスケットのような防水シール64a、64bは、凹部56およびリッジ60の少なくとも一方に取り付けることができ、開口部58、62を囲み、係合インターフェース48(図2)に配置される。たとえば、防水シール64a、64bは、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)またはネオプレンなどの弾性重合化製品のようなエラストマから形成することができる。他のタイプの防水シール64a、64bを、第1および第2のキャビティ部26a、26bの間で、係合インターフェース48に沿って使用することができる。
【0013】
少なくとも1つのファイル引き出しアセンブリ内に、分割本体防火キャビティを含むファイルキャビネットを提供することで、多数の利点が実現される。たとえば、ファイル引き出しアセンブリの内容物を保護するのに必要な耐熱絶縁材料の量は、従来技術におけるものよりも実質的に少ない。これは、ファイルキャビネットのハウジング全体を保護する必要が除かれるからである。分割本体防火キャビティは、ファイル引き出しアセンブルの防火のための選択的な使用を可能にし、たとえば、ファイルキャビネット内の他の引き出しアセンブリは防火性でなく、それにより、ファイルキャビネットの製造に必要な断熱材料の量を減らす。本発明は、従来技術よりも防火断熱材の使用量が少ないので製造が廉価であるだけではなく、非耐火ファイルキャビネット内に、局所的な耐火空間を提供することもできる。
【0014】
特定の好ましいバージョンを参照しながら本発明を詳細に説明したが、他のバージョンも可能である。それゆえ、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲は、本明細書の好ましいバージョンの説明に限定されるべきではない。
【0015】
特許請求の範囲、要約、図面を含む明細書等で説明されたあらゆる特徴、開示された方法またはプロセス中のあらゆるステップは、特徴および/またはステップが互いに排他的なものでない限り、任意の組み合わせにおいて組み合わせることができる。特許請求の範囲、要約、図面を含む明細書等で説明された各特徴は、明示的に否定されていない限り、同一、同等または、類似の目的として機能する代替特徴により交換することができる。したがって、明示的に否定していない限り、開示された各特徴は、同等または類似の特徴の属性の単なる一例である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9