(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5705690
(24)【登録日】2015年3月6日
(45)【発行日】2015年4月22日
(54)【発明の名称】ワークスピンドルを保持する装置
(51)【国際特許分類】
B23B 19/00 20060101AFI20150402BHJP
【FI】
B23B19/00
【請求項の数】15
【外国語出願】
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2011-198207(P2011-198207)
(22)【出願日】2011年9月12日
(65)【公開番号】特開2012-86356(P2012-86356A)
(43)【公開日】2012年5月10日
【審査請求日】2014年6月27日
(31)【優先権主張番号】10 2010 045 113.4
(32)【優先日】2010年9月13日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】508200942
【氏名又は名称】ヤコブ アントリープシュテックニック ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヤコブ,ルードヴィッグ
(72)【発明者】
【氏名】ヴォールン,アルノ
【審査官】
小川 真
(56)【参考文献】
【文献】
特開2009−18413(JP,A)
【文献】
特開2000−317753(JP,A)
【文献】
米国特許第6357565(US,B1)
【文献】
欧州特許出願公開第1498220(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23B 19/00
B23Q 1/70
B23Q 5/04
B23Q 5/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加工機械のハウジング内でモータ駆動のワークスピンドル(1)を保持する装置であって、
外側リング(7)と、該外側リング(7)内に配置された内側リング(6)と、を備えており、前記ワークスピンドル(1)を保持するように、前記内側リング(6)は移動して軸方向で傾斜でき、前記内側リング(6)はプリテンション要素(8)によって前記外側リング(7)に対して軸方向で弾性的にプリテンションされており、前記内側リング(6)は所定の保持力で保持具によって前記外側リング(7)内の作用位置に保持されており、
前記保持具は、磁性保持力を発生させるように、前記内側リング(6)及び/又は前記外側リング(7)に配置された、少なくとも1つの磁石(35、36、43)を有する磁石構造部(9)として設計されていることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記磁石構造部(9)は、前記内側リング(6)及び/又は前記外側リング(7)の周囲に配置された複数のリングセグメント形状の磁石(35、36、54)を含んでいることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記磁石(35、36)は、互いに引きつけ合い、前記内側リング(6)及び前記外側リング(7)に設置されていることを特徴とする請求項1または2記載の装置。
【請求項4】
前記磁石(35)は、前記内側リング(6)または前記外側リング(7)の中央軸(39)に対して傾斜していることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記磁石(35、36、43)は、永久磁石あるいは電磁石で設計されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに一項に記載の装置。
【請求項6】
前記内側リング(6)と前記外側リング(7)との間には追加の制振要素(32)が設置されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記内側リング(6)と前記外側リング(7)との間には、負荷トルクの吸収、並びに、前記外側リング(7)内での前記内側リング(6)のセンタリングのための位置決め装置(16、17)が設置されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに一項に記載の装置。
【請求項8】
前記外側リング(7)内の前記位置決め装置(16、17)は、前記内側リング(6)の停止面(12)において対応するピン保持穴内に係止される固定用の軸方向位置決めピン(17)を含んでいることを特徴とする請求項7記載の装置。
【請求項9】
前記磁石(35)は、前記内側リング(6)のリングフランジ(11)の外側の溝(37)内に配置されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記磁石(36)は、前記外側リング(7)の停止面(13)の前側溝(38)内に配置されていることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記磁石(43)は、前記内側リング(6)の外側の放射状の溝(42)内に配置されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記外側リング(7)は、複数の放射状の弾性クランプセグメント(41)を有するコレットの形態で設計されていることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
第1シール部(21)を備えたリッド部(22)は、前記外側リング(7)に固定可能であることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記内側リング(6)に対する封止のための第2シール部(25)は、前記外側リング(7)に配置されていることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記内側リング(6)または前記外側リング(7)には、距離センサ及び/又は加速センサ(20)が設置されていることを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は「請求項1」の前提部分に記載されている加工機械のハウジング内でモータ駆動のワークスピンドルを保持する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
モータ駆動のワークスピンドルを備えた工作機械においては、高速フィードする工具衝突時に巨大な衝撃力がワークスピンドルに対して瞬時に作用する。よって衝撃に弱いコンポーネントを衝撃から保護するため、ワークスピンドルを偏位させる安全構想が必要とされる。
【0003】
ドイツ特許文献であるDE102007032498A1はモータスピンドルのための安全装置を開示する。この安全装置は、外側リングと内側リングが軸方向にアレンジ(配置)された状態でハウジング内にアレンジされており、外側リング内で移動および傾斜が可能であり、モータスピンドルを保持することができる。内側リングは周囲に配置されている複数の圧縮バネによって外側リングに対して軸方向でプレストレス(予備押圧)されている。これら軸方向に作用する圧縮バネによって内側リングは所定のプリテンション(pretension force)力によって外側リング内の作動ポジションまたは始動ポジションの配置位置に付勢されている。作動ポジションに存在する内側リングの追加ホルダのために、外側リングの対応凹部内に歯合するようにバネが作用する放射状バリア要素が内側リングの外側に提供されている。しきい値の作用力が超越されたときのみバリア要素はバネの作用力に対向して押され、それにより内側リングは外れて軸方向の圧縮バネの作用力に対抗して動くことができる。しかしながらこの知られた装置では保持力はバネによってのみ発生され、構成全体の強靭性に対して不都合な影響を及ぼす可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、加工機械のハウジング内でモータ駆動ワークスピンドルを保持し、作動状態にある衝撃に弱いワークスピンドルを頑丈な加工機械の作用力流から外すことで衝突保護を行う装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は請求項1の特徴を備えた装置によって達成される。この本発明の装置の適した改良および有利な態様は従属請求項において記載されている。
【0006】
本発明の装置は、工作機械とワークスピンドルとの間の作用力流に対して作用するように考案されている。このワークスピンドルとは、例えばモータスピンドルとして構築されたものである。本発明の装置はワークスピンドルと堅固に接続できる内側リングと、内側リング周囲にアレンジされている外側リングとを含む。内側リングは軸方向に移動して傾斜することができる。内側リングはプリテンション要素によって外側リングに対して軸方向にプロテンションされており、プリテンション要素によって非偏位作動位置に押し入れられている。少なくとも1つの磁石が内側リング及び/又は外側リング内に磁石がアレンジされており、磁石構造部として設計された保持具によって内側リングが磁性保持力で作動位置に保持される。この磁性保持力は、所定の制限保持力または制限保持トルクに従って設計できる。通常作業状態の適切な負荷では、ワークスピンドルと内側リングとは外側リングに対して移動しない。しかしながら、モータスピンドルに作用する作用力が、例えば衝突時のように磁石構造部によって指定された保持力を超えると、磁石構造部は外側リングと内側のリングを瞬時に分離して停止させるため、駆動スピンドルは内側リングの動きと共に移動できる。それによって軸方向の移動が可能になるだけではなく、スピンドル軸に対して横方向または傾斜して作用する作用力が働く場合には、ワークスピンドルの傾斜移動も可能になる。
【0007】
衝突の結果として、ワークスピンドルが作動位置から移動するなら、磁性保持力は隙間が増加するにつれて急速に弱まる。その後、例えば圧縮バネ形態のプリテンション要素がワークピースの支持および案内を引き受ける。外側リングに対する内側リングの移動は弾性的なプリテンション要素によりプリテンションを増加させる。これによって動的衝突エネルギーは吸収される。衝突後であっても弾性的なプリテンション要素によってワークスピンドルは再び作動位置または始動位置にまで自動的に押し戻されるため、厄介な解体作業並びに再調整作業は不要である。本発明の保持装置は、ワークスピンドルの保護システムとして作用し、現状復帰可能であり、機械の寿命中にダメージを与えることなく複数回の衝突も乗り切れるように設計されている。磁石構造部として設計された保持具の助けにより高精度に制御された保持力及びトルクの達成が可能である。加えて、最大保持力が達成されるまでシステム全体は高いシステム強靭性を有する。
【0008】
特に好適な実施態様においては、磁石構造部は内側リング及び/又は外側リングの周囲にわたってアレンジできる別のリングセグメント形状の磁石を含んでいる。好適には互いに引き合う磁石が内側リングおよび外側リングの両方に配置される。このようにして強力な保持力を達成可能である。
【0009】
内側リングと外側リングとの間で作用する磁石は、放射状または内側リングあるいは外側リングの中央軸に対して特定角度にて前方停止面間で傾斜してアレンジできる。安定性は磁石の傾斜アレンジによる傾斜トルクによって得られることが確認されている。磁石は外側リングと内側リングとの間の停止面に対して、例えば0°から45°の角度に置かれる。
【0010】
自己完結形態である1実施態様では、好適には磁石は永久磁石である。しかしながら制御状態で保持力を変更するには磁石は電磁石であってもよい。磁石は内側リングと外側リングとの間にアレンジされた吸着性(吸着力)でも反発性(推進力または押圧力)であってもよい。反発性の磁石構造部は、吸着構造のためには内側リングの加圧要素および衝撃吸収体であってもよい。
【0011】
減衰性を改善し、振動を回避させるため、フォーム(発泡体)状で粘弾性である制振マット製または他の適した材料製の追加の制振(緩衝、減衰)要素が内側リングと外側リングとの間にアレンジできる。衝突の場合の動的衝撃エネルギーはこれら追加の制振要素により吸収できる。
【0012】
センタリングおよび負荷トルク吸収のため、外側リングにアレンジされた、例えば位置決めピンと、内側リングにアレンジされた対応するピン保持穴とを備えた位置決め装置を利用することも可能である。
【0013】
内側リングと外側リングとの間の相対移動は近接スイッチまたは他の距離センサによって検出でき、フィードドライブのスイッチを切るための信号として利用できる。衝突力を評価するために外側リングと内側リングとの間の接触を検出する追加の加速センサも使用できる。
【0014】
好適にはプリテンション要素は圧縮バネである。この手段によって内側リングは前方面で外側リングの環状停止面に対して押圧される。しかしプリテンション要素はゴム製の弾性加圧要素あるいは水圧または油圧減衰具、等々であってもよい。
【0015】
内側リングは、連続リング、ワークスピンドルのハウジングの一部、または放射状弾性クランプセグメントを備えたコレット(輪)であってもよい。外側リングの形状も限定されない。外側リングは対応するハウジングに組み込むために任意の外側形状を有することができる。あるいは工作機械のハウジングまたは別なコンポーネントと直接的に一体化できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】モータスピンドルである加工機械のワークスピンドルを保持する装置の縦断面図。
【
図7】ワークスピンドルを保持する装置の別実施例の縦断面図。
【
図8】
図7の装置の外側リングと内側リングの斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1と
図2は、本実施例では工作機械(図示せず)または別な加工機械のハウジング内のモータスピンドル形態であるワークスピンドル1を保持する装置を示す。このハウジングは、例えば工作機械のフィードキャリッジの一部、機械フレームあるいは他の部品であってもよい。モータスピンドル形態であるワークスピンドル1はスピンドルハウジング2を含む。そこではツールホルダ3を備えたスピンドル4がベアリング(図示せず)を介して、中央軸5の周囲を回転できるように支持されている。ワークスピンドル1は公知形態にてスピンドルハウジング2内に位置する駆動モータをも有しており、スピンドル4は駆動モータのロータを形成している。ワークスピンドル1は、分離部、内部潤滑油供給部、冷却部、等々を備えた集積クランプ装置も併せて有しており、完全な駆動装置を構成する。これは特にフライス盤または研磨機において工具の駆動装置として使用されるが、旋盤等の被駆動工具軸等のためにも使用できる。
【0018】
特に、
図3と
図4ではワークスピンドル1を保持するための本発明装置を示す。内側リング6は
図4に図示されているプリテンション要素8によって外側リング7に対して軸方向で弾性的にプリテンションされており、以下でさらに詳細に説明されているように外側リング7内の作動位置で確定吸着力を備えた磁石構造部9によって保持されている。内側リング6は、例えばネジまたは他の固定要素を介してスピンドルハウジング2のフランジ10に安定的に接続できる。外側リング7は、例えばフライスヘッドまたはフライス盤あるいは旋盤のハウジングまたは研磨機あるいは他の加工機械に固定できる。内側リング6と外側リング7によって工作機械とワークスピンドル1との間には境界部が提供される。これは衝突によるダメージからワークスピンドル1を保護するのに利用される。
【0019】
図示の実施例では、内側リング6は外側に停止面12を有した放射状フランジ11を含む。これは内側リング6の中央軸に対して垂直であり、環状設置面13で制動部(ストップ)として作用する。これは外側リング7の内側ヒール部の前方側でスピンドル4の前方端を指向している。環状フランジ11の外側の丸形加工部14によって内側リング6は外側リング7の対応する丸形加工支持15に密接してフィットする。周囲方向で互いに離れた複数の円錐ピン保持穴16が、内側リング6の停止面12に位置決めピン17を保持するために提供されている。
【0020】
外側リング7内部の対応する軸方向ピン保持穴18に固定された位置決めピン17は、停止面13から突き出るヘッド部19を有しており、内側リング6の停止面12の円錐形状であるピン保持穴16と係合する。内側リング6の作動位置からの可能な偏位を検出する誘導距離センサ20が内側リング6のリングフランジ11に配置される。第1シール部21が提供されたリッド部22は外側リング7に固定される。第1シール部21は内側リング6の内側環状ヒール部24に制動部23のためのシールリップ部23を有している。さらに内側リング7内には制動部のためのシールリップ部26を備えた第2シール部25が内側リング6の外側に配置されている。
【0021】
図4で示すように、リッド部22は周囲方向で互いに離れたいくつかのネジ27によって外側リング7に接続されている。外側リング7に対する内側リング6の傾斜移動を可能にするため、ネジ27は対応する放射状間隙を有して内側リング6の環状フランジ11に形成されている軸方向通路のピン保持穴28を通過する。図示の実施例ではコイルバネであるプリテンション要素8はネジ27のネジ軸29に取り付けられ、ネジ27のスペーサスリーブ30と、リッド部22に面する後前面31との間で停止面12とは反対側で環状フランジ11の側部に固定されている。コイルバネとして構成されたプリテンション要素8によって内側リング6は停止面12により外側リング7の停止面13に対して押圧される。リッド部22と内側リング6の後前面31との間には
図5で示すフォーム材製のリングセグメント形状である制振要素32もまたネジ27間の間隙に配置される。
図4で示すようにリングセグメント形状の制振要素32はリッド部22の内部溝33内に配置され、溝31から突き出る端面34で環状フランジ11の後前面31に密着してフィットする。
【0022】
図4で示す実施例では、外側リング7内の作動位置で内側リング6を保持する磁石構造部9は共に作用する磁石35及び36で成る。これにより内側リング6はその停止面12と共に外側リング7の配置面13に対して引っ張られ、所定の保持力で内部に保持される。
図4で示す実施例では、内側リング6の対応する溝37及び38内でいくつかのリングセグメント形状の相互に引き合う磁石35及び36が対面して周囲に均等に配置されている。内側リング6に提供された磁石35は内側リングの中央軸39に対して傾斜した状態でリングフランジ11の丸形加工部の溝37内で傾斜してアレンジされている。一方、外側リング7に提供された磁石36は前面の停止面12に向いており、外側リング7の配置面13の対応する前方溝38内に収容される。
図5は傾斜した磁石35の保持のため、リングフランジ11の外側で丸形加工部14にアレンジされている溝37をも示す。傾斜トルクでの安定性は磁石35の傾斜アレンジにより達成が可能である。
【0023】
図4の実施例では共に作用する磁石35及び36は内側リング6及び外側リング7の両方に提供されている。しかしながら、磁性保持力を達成するためにはそれら磁石を内側リングのみ、または外側リングのみに配置することもできる。磁石35及び36は永久磁石でもよいが電磁石であっても構わない。
【0024】
図7及び
図8は、外側リング7と、外側リング内にアレンジされている内側リング6とでワークスピンドル1を保持する装置の別実施例である。内側リングは、ワークスピンドル1の保持のために軸方向に移動して傾斜することができるように設計されている。この実施例では、内側リング7はその外側に放射フランジ11を有する。これはその前側でスピンドル3の前方端を指しており、外側リング7の内側ヒール部に対して、対応する設置面上で制動のための停止面12を有する。さらに環状フランジ11の外側の丸形加工部14によって、内側リング6は外側リング7の対応する丸形加工支持面15に密着してフィットする。ここでも内側リング6は外側リング7の設置面13に対してコイルバネであるプリテンション要素8によって前方停止面12で押圧される。プリテンション要素8は外側リング7にネジ式に押し込まれたネジ27のヘッド部とリングフランジ11の後前面31との間で固定される。
図8で示すようにネジ27は、コイルバネであるプリテンション要素により内側リング6の放射状凹部40内に収容される。ここでも追加の制振要素32が内側リング6と外側リング7との間に提供される。
【0025】
図1から
図6の実施例とは対照的に、
図7と
図8の実施例の外側リング7はいくつかの放射状弾性クランプセグメント41を備えたコレット形態で構成されている。後方に突き出したクランプセグメント41は放射状で弾性的に内側リング6の方向にプリテンションされている。内側リング7内の作動位置で内側リング6を保持する磁石43は内側リング6の外側で放射状溝42内に収容されている。制振要素32は内側リング6のリングフランジ11の後前面31とクランプセグメント41の内側ヒール部43との間にアレンジされている。