特許第5705691号(P5705691)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5705691
(24)【登録日】2015年3月6日
(45)【発行日】2015年4月22日
(54)【発明の名称】採光レンズシート
(51)【国際特許分類】
   F21S 11/00 20060101AFI20150402BHJP
   F21V 5/02 20060101ALI20150402BHJP
【FI】
   F21S11/00 300
   F21V5/02 300
   F21V5/02 350
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2011-200145(P2011-200145)
(22)【出願日】2011年9月14日
(65)【公開番号】特開2013-62157(P2013-62157A)
(43)【公開日】2013年4月4日
【審査請求日】2014年3月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000190116
【氏名又は名称】信越ポリマー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112335
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英介
(74)【代理人】
【識別番号】100101144
【弁理士】
【氏名又は名称】神田 正義
(74)【代理人】
【識別番号】100101694
【弁理士】
【氏名又は名称】宮尾 明茂
(74)【代理人】
【識別番号】100124774
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 信幸
(72)【発明者】
【氏名】松本 周三
(72)【発明者】
【氏名】林 慎一郎
【審査官】 林 政道
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−317846(JP,A)
【文献】 特開平10−253808(JP,A)
【文献】 米国特許第06256153(US,B1)
【文献】 実開平07−008805(JP,U)
【文献】 国際公開第2008/012777(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 11/00
F21V 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
建築物の窓に、光透過性を有するシートを取り付け、このシートの入射面に自然光を入射させ、この入射した自然光をシートの出射面から建築物内に出射させる採光レンズシートであって、
シートの入射面に、レンズ機能を発揮する複数の湾曲部を一列に連続して配列形成し、湾曲部を断面略半楕円形とし、
シートの出射面に、複数の湾曲部に対向する複数の凸部を所定の間隔で一列に配列形成し、隣接する凸部と凸部との間に、隣接する湾曲部間の境界に対向する平坦面を区画し、凸部を湾曲部の幅よりも幅の狭い先細りの断面台形に形成してその平坦な先端面から自然光を出射可能とし、
シートの周面、湾曲部の表面、湾曲部のシートの周面に連なる端面、及び隣接する凸部と凸部との間の平坦面に、自然光用の漏洩防止処理をそれぞれ施したことを特徴とする採光レンズシート。
【請求項2】
シートをフェニルシリコーンゴムにより形成した請求項1記載の採光レンズシート。
【請求項3】
各凸部の一対の傾斜面のうち、一方の傾斜面に自然光用の漏洩防止処理を施し、他方の傾斜面を加工することにより、この他方の傾斜面から自然光を出射させるようにした請求項1又は2記載の採光レンズシート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種の建築物等の窓に設置される採光レンズシートに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年の建築・建設業界においては、建物の空間に太陽光等の自然光を導光して快適な環境を創造したり、省エネを実現することのできる採光設備が注目されている。この種の採光設備は、図示しないが、例えば各種センサからの入力値に基づいてブラインドの羽根の角度を調整したり、開閉する複数の個別コントローラと、この複数の個別コントローラを制御する中央制御システムとから構成されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−269831号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来における採光設備は、以上のように構成されているので、自然光の照射時間や日射量に対応する専用の設備が必要となり、設計の自由度を向上させたり、構成の簡素化やコストの削減を図ることができないという問題がある。また、採光設備自体が電力を消費するので、省エネの実現には限界がある。
【0005】
本発明は上記に鑑みなされたもので、自然光の照射時間や照射量に対応する専用の設備を省略して構成の簡素化やコストの削減を図ることができ、しかも、設計の自由度を向上させたり、省エネの向上が期待できる採光レンズシートを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明においては上記課題を解決するため、建築物の窓に、光透過性を有するシートを取り付け、このシートの入射面に自然光を入射させ、この入射した自然光をシートの出射面から建築物内に出射させるものであって、
シートの入射面に、レンズ機能を発揮する複数の湾曲部を一列に連続して配列形成し、湾曲部を断面略半楕円形とし、
シートの出射面に、複数の湾曲部に対向する複数の凸部を所定の間隔で一列に配列形成し、隣接する凸部と凸部との間に、隣接する湾曲部間の境界に対向する平坦面を区画し、凸部を湾曲部の幅よりも幅の狭い先細りの断面台形に形成してその平坦な先端面から自然光を出射可能とし、
シートの周面、湾曲部の表面、湾曲部のシートの周面に連なる端面、及び隣接する凸部と凸部との間の平坦面に、自然光用の漏洩防止処理をそれぞれ施したことを特徴としている。
【0007】
なお、シートをフェニルシリコーンゴムにより形成することができる。
また、各凸部の一対の傾斜面のうち、一方の傾斜面に自然光用の漏洩防止処理を施し、他方の傾斜面を加工することにより、この他方の傾斜面から自然光を出射させることができる。
さらに、凸部の先端面における隅部を丸く面取りせず、角張らせることもできる。
【0009】
ここで、特許請求の範囲における建築物の窓には、少なくとも住宅、ビル、公共施設、商業施設、病院等の窓、天窓等が含まれる。また、シートは、例えば所定の合成樹脂やゴム、エラストマー等により形成することができる。湾曲部は、断面略半楕円形に形成されるが、この断面略半楕円形には、断面半楕円形や半円形、円の一部、あるいはこれらに類似する形状が含まれる。さらに、本発明に係る採光レンズシートを製造する場合には、鏡面処理等により自然光の漏洩を防止する観点等から、金型に成形材料を充填して成形することが好ましい。
【0010】
本発明によれば、快適な環境を創造したり、省エネを図りたい場合、窓に採光レンズシートを装着した後、この採光レンズシートに自然光が降り注ぐのを待つだけで良い。自然光が降り注ぐと、自然光は、シート入射面の湾曲部に入射し、シート内を通過して凸部の少なくとも先端面から建築物内等に出射され、建築物内の壁面等を照射することにより、明るい照明を実現する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、自然光の照射時間や照射量に対応する専用の設備を省略して構成の簡素化やコストの削減を図ることができるという効果がある。また、設計の自由度を向上させたり、省エネの向上が実現できる。また、隣接する複数の湾曲部の間に平面が生じないよう、複数の湾曲部を一列に連続して配列するので、自然光を屈折させて凸部内に進行させることができる。また、湾曲部が断面略半楕円形なので、自然光の照射角度にかかわらず、自然光を受光することができる。また、隣接する凸部と凸部との間に平坦面を区画するので、建築物内からの光線の入射を規制することが可能となる。また、平坦面の区画により、複数の凸部を隙間なく連続して配列形成する必要がなく、採光レンズシートを成形する場合の作業が容易になる。さらに、シートの周面、湾曲部の表面、湾曲部のシートの周面に連なる端面、及び隣接する凸部と凸部との間の平坦面に、自然光用の漏洩防止処理をそれぞれ施すので、入射した自然光が外部に漏洩するおそれを排除することが可能となる。
【0012】
また、請求項2記載の発明によれば、フェニルシリコーンゴムによりシートを形成し、屈折率を高くして臨界角を小さくするので、採光レンズシートを薄くし、しかも、採光レンズシートの耐熱性や耐候性を向上させることができる。
【0013】
また、請求項3記載の発明によれば、各凸部の他方の傾斜面から自然光を上方向等に出射させることができるので、自然光の照射範囲の拡大が期待でき、建築物の内部における照度や輝度を向上させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係る採光レンズシートの実施形態を模式的に示す全体説明図である。
図2】本発明に係る採光レンズシートの実施形態における窓ガラスの外面に採光レンズシートを装着した状態を模式的に示す説明図である。
図3】本発明に係る採光レンズシートの実施形態における窓ガラス内に採光レンズシートを内蔵した状態を模式的に示す説明図である。
図4】本発明に係る採光レンズシートの実施形態を模式的に示す斜視説明図である。
図5】本発明に係る採光レンズシートの実施形態における自然光との関係を模式的に示す部分説明図である。
図6】本発明に係る採光レンズシートの第2の実施形態を模式的に示す全体説明図である。
図7】本発明に係る採光レンズシートの第2の実施形態を模式的に示す部分説明図である。
図8】本発明に係る採光レンズシートの第3の実施形態を模式的に示す部分説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明すると、本実施形態における採光レンズシートは、図1ないし図5に示すように、建築物1の窓ガラス2に、光透過性を有する透明のシート10を装着し、このシート10の自然光が入射する入射面に、複数の湾曲部20を一体的に配列形成するとともに、シート10の出射面に、複数の凸部30を一体的に配列形成し、これら複数の湾曲部20と凸部30とを組み合わせて各凸部30の先端面33から建築物1の室内5に自然光を出射させるようにしている。
【0016】
シート10は、図1図4図5に示すように、所定の材料を使用して窓ガラス2の大きさ以下の大きさを有する平面矩形に成形され、必要に応じて可撓性や屈曲性が付与されており、窓ガラス2の内面に貼着される。このシート10の材料としては、例えばポリカーボネート、アクリル樹脂、シリコーンゴム、フェニルシリコーンゴム等があげられる。これらの中でも、屈折率が高いことにより臨界角を小さくする(自然光を内部に閉じ込め易くなる)ことで採光レンズシート自体を薄くし、しかも、優れた耐熱性・耐候性が期待できるフェニルシリコーンゴムの採用が好ましい。
【0017】
シート10の周面11は、シート10に入射した自然光(図1図5の矢印参照)が外部に漏洩するおそれを考慮し、漏洩防止処理が施される。この漏洩防止処理としては、例えば(1)シート10の周面11を鏡面加工し、自然光を閉じ込めながら反射させる処理、(2)シート10の周面11を所定の角度で傾斜させ、自然光を閉じ込めながら反射させる処理、(3)シート10の周面11に任意の色彩の顔料(白色顔料等)を塗布して硬化させる処理、(4)金型のキャビティに加工した微細な凹凸を転写することにより、シート10の周面11に微細な凹凸を多数形成してモスアイ構造とし、自然光を吸収してその漏洩を規制する処理等があげられる。
【0018】
これら自然光の漏洩防止処理は、特に限定されるものではなく、いずれの処理方法でも良いが、採光レンズシートの成形時に一体形成が可能で加工が容易な鏡面加工処理が好ましい。
【0019】
シート10は、図1に示すように、窓ガラス2の内面に直接貼着されても良いが、図示しない透明の粘着シートを介し間接的に貼着することもできる。また、状況に応じ、窓ガラス2の外面に直接貼着されるが、透明の粘着シートを介し間接的に貼着することもできる(図2参照)。さらに、窓ガラス2が図3に示すような二重ガラスの場合、対向する内ガラス3と外ガラス4の間に直接介在貼着されることがあるが、この場合、透明の粘着シートを介し間接的に介在貼着しても良い。
【0020】
複数の湾曲部20は、図1図4図5に示すように、シート10の入射面X方向に一列に連続して配列形成され、各湾曲部20がシート10の入射面Y方向に直線的に伸長形成されており、建築物1の外方向に向けられる。隣接する湾曲部20と湾曲部20との間は、自然光を屈折させて凸部30内に進行させるため、平面がなく、連続することが好ましい。各湾曲部20は、自然光の照射角度にかかわらず、自然光を受光できるよう断面略半楕円形に膨出形成され、レンズ機能を発揮する。
【0021】
湾曲部20の断面半円弧形に湾曲した表面21、及びシート10の周面11に連なる端面22は、入射した自然光が外部に漏洩するおそれを排除するため、漏洩防止処理が施される。この漏洩防止処理としては、上記(1)〜(4)の処理が採用されるが、処理の簡単な鏡面加工処理が最適である。
【0022】
複数の凸部30は、同図に示すように、シート10の出射面X方向に所定の間隔で一列に配列形成され、複数の湾曲部20と相互に対向しており、各凸部30がシート10の出射面Y方向に直線的に伸長形成される。この複数の凸部30は、隣接する凸部30と凸部30との間に、室内5側からの光線の入射が困難な平坦面31が区画され、この平坦面31が漏洩防止処理(例えば、鏡面加工処理等)されて隣接する湾曲部20間の境界23に対向する。
【0023】
各凸部30は、湾曲部20の幅よりも幅が狭い先細りの断面台形に形成され、周面である一対の傾斜面32・32Aに、入射した自然光が外部に漏洩するのを防止する漏洩防止処理(例えば、鏡面加工処理等)がそれぞれ施されており、平坦な先端面33から自然光が直線的に出射する。
【0024】
凸部30の高さや傾斜面32・32Aの傾斜角度は、室内5の大きさ等に応じて調整される。また、凸部30間の平坦面31は、製造の都合を考慮して広く形成されたり、狭く形成される。凸部30の先端面33における二隅部34は、丸く面取りされると、自然光が予期しない方向に漏洩するおそれがあるので、角張った鋭いエッジであるのが好ましい。
【0025】
採光レンズシートの製造方法は、特に限定されるものではない。但し、採光レンズシートの先端面33以外に鏡面処理を施す場合、金型のキャビティに加工した鏡面を転写すれば、採光レンズシートの先端面33以外の面に簡易に鏡面処理を施すことができるので、フェニルシリコーンゴム等の成形材料を用い、金型で射出成形する製法が望ましい。
【0026】
上記において、立地条件の悪い建築物1の室内5に快適な環境を創造したり、省エネ・省コストを実現したい場合には、建築物1の窓ガラス2に採光レンズシートを装着して複数の凸部30の配列方向を室内5の上下方向とし、各凸部30の先端面33を室内5の奥の壁面6に向けた後、採光レンズシートに自然光が降り注ぐのを待てば良い。自然光が降り注ぐと、自然光は、図5に示すように、シート10入射面の湾曲部20に入射し、シート10の内部厚さ方向を通過して凸部30の先端面33から室内5に出射され、室内5の壁面6を照射する。
【0027】
この際、所定の角度で降り注ぐ自然光は、レンズ機能を有する湾曲部20の表面21に効率的に集光される。また、一部の自然光は、空気層との界面で反射を繰り返し、凸部30間の平坦面31や傾斜面32・32Aから出射することなく、凸部30の先端面33のみから出射される。室内5の壁面6に照射された自然光は、眩しくない間接光として利用され、室内5を明るく照明して照明用エネルギーの消費量削減に資することとなる。
【0028】
上記構成によれば、窓ガラス2に採光レンズシートを装着するだけで、自然光採光システムを構築することができるので、自然光の照射時間や日射量に対応する専用の設備(例えば、センサやタイマー、集光用のプリズムやミラーの追尾装置等)を確実に省略することができ、システム設計の自由度を大幅に向上させたり、構成の簡素化やコストの削減を図ることができる。また、採光レンズシートが電力を消費することがないので、照明経費を節減することができ、省エネの向上が大いに期待できる。
【0029】
また、シート10の材質を選択して可撓性や屈曲性を付与すれば、シート10を任意の形に曲げることができるので、作業性、取付性、室内5のインテリア性を向上させることが可能になる。さらに、フェニルシリコーンゴム等によりシート10を成形すれば、シート10を薄くして軽量化を図ることもできるので、窓ガラス2にシート10を簡単に貼り付けることができる。
【0030】
次に、図6図7は本発明の第2の実施形態を示すもので、この場合には、各凸部30の上下一対の傾斜面32・32Aのうち、上方の傾斜面32に所定の加工を施し、凸部30の加工した傾斜面32と先端面33とから自然光をそれぞれ出射及び散乱させるようにしている。
上方の傾斜面32に対する加工としては、例えば表面粗さを粗くする加工、複数のドットを形成する加工、半透過印刷する加工等があげられる。
【0031】
上記において、採光レンズシートに自然光が降り注ぐと、自然光は、シート10入射面の湾曲部20に入射し、シート10の内部厚さ方向を通過して凸部30の傾斜面32と先端面33とからそれぞれ室内5に出射され、室内5の壁面6や天井7を広く照射する。その他の部分については、上記実施形態と略同様であるので説明を省略する。
【0032】
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、各凸部30の上方の傾斜面32から自然光を斜め上方に出射させるので、直線的な自然光を様々な配光の光に変化させ、壁面6の上部や天井7をも照射して室内5の照度を向上させることができるのは明らかである。
【0033】
次に、図8は本発明の第3の実施形態を示すもので、この場合には、各凸部30の上下一対の傾斜面32・32のうち、下方の傾斜面32に所定の加工を施し、凸部30の加工した傾斜面32と先端面33とから自然光をそれぞれ出射させるようにしている。
【0034】
下方の傾斜面32Aに対する加工としては、特に限定されるものではないが、例えば下方の傾斜面32Aに遮光反射面を形成し、この反射性の傾斜面32Aに上方の傾斜面32からの自然光を反射させる加工等があげられる。具体的な遮光反射面としては、特に限定されるものではないが、例えば白色部分で自然光を反射させ、黒色部分で自然光を遮光する白黒層、自然光を反射させ、かつ遮光する金属層等があげられる。これらは、印刷法や複数の基材の貼り合わせ等の方法で形成することができる。その他の部分については、上記実施形態と略同様であるので説明を省略する。
【0035】
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、各凸部30の下方の傾斜面32Aに入射した自然光の一部を反射させ、自然光を斜め上方に出射させるので、壁面6の上部や天井7に自然光を照射して室内5をさらに明るく照明することができるのは明白である。
【0036】
なお、上記実施形態では室内5の窓ガラス2に採光レンズシートを装着した例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、建築物1の天窓ガラスに採光レンズシートを装着しても良い。また、室内5の壁面6や天井7に、凸部30からの自然光を反射したり、眩しさを抑えつつ拡散させる二次ミラー、三次ミラーを必要数取り付けても良い。
【0037】
また、窓ガラス2に一枚の採光レンズシートではなく、複数枚の採光レンズシートを装着しても良い。さらに、凸部30の幅を湾曲部20の幅以下にして自然光を適切に出射させることができるのであれば、シート10の出射面X方向に複数の凸部30を一列に連続して配列形成し、隣接する凸部30間の平坦面31を省略しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明に係る採光レンズシートは、例えば建築物や輸送機関の照明分野で使用することができる。
【符号の説明】
【0039】
1 建築物
2 窓ガラス(窓)
5 室内
6 壁面
7 天井
10 シート
11 周面
20 湾曲部
21 表面
23 境界
30 凸部
31 平坦面
32 傾斜面
32A 傾斜面
33 先端面
34 隅部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8