(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5706297
(24)【登録日】2015年3月6日
(45)【発行日】2015年4月22日
(54)【発明の名称】パケット転送装置及びQoS制御回路の電力供給制御方法
(51)【国際特許分類】
H04L 12/861 20130101AFI20150402BHJP
H04L 12/70 20130101ALI20150402BHJP
【FI】
H04L12/861
H04L12/70 Z
【請求項の数】12
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2011-250550(P2011-250550)
(22)【出願日】2011年11月16日
(65)【公開番号】特開2012-186788(P2012-186788A)
(43)【公開日】2012年9月27日
【審査請求日】2013年10月15日
(31)【優先権主張番号】特願2011-33154(P2011-33154)
(32)【優先日】2011年2月18日
(33)【優先権主張国】JP
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)国等の委託研究の成果に係る特許出願(平成21年度 独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構「グリーンネットワーク・システム技術研究開発プロジェクト(グリーンITプロジェクト)」委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願)
(73)【特許権者】
【識別番号】504411166
【氏名又は名称】アラクサラネットワークス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107010
【弁理士】
【氏名又は名称】橋爪 健
(74)【代理人】
【識別番号】100134061
【弁理士】
【氏名又は名称】菊地 公一
(72)【発明者】
【氏名】鯉江 尚央
(72)【発明者】
【氏名】加賀野井 晴大
(72)【発明者】
【氏名】相本 毅
【審査官】
衣鳩 文彦
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−029788(JP,A)
【文献】
特開2010−157913(JP,A)
【文献】
特開2007−228491(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/00〜12/955
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パケットを受信する受信部と、
パケットを送信する送信部と、
前記受信部で受信されたパケットを前記送信部に転送するスイッチ部とを備え、
前記受信部、前記スイッチ部及び前記送信部のいずれか又は複数は、受信されたパケットのQoS制御を行うためのQoS制御回路を有し、
パケットの流量に応じてQoS制御の粒度を3段階以上の複数段階で変化させ、該パケットの流量に応じて前記QoS制御回路又は前記QoS制御回路の一部について電力供給するか否か制御することにより、省電力運用が可能な複数の省電力運用モードを設け、
前記QoS制御回路は、帯域制御回路、又は、バッファ及びスイッチ回路であって、
入力されるパケットを格納する複数のキューと、
入力されるパケットの流量を監視し、各キューへの電力供給を制御する制御部と、
入力されるパケットを、電力供給されたアクティブな前記キューに対し、パケットの優先度と所定の振り分け条件に従い振り分けるパケット振り分け回路とを有し、
3段階以上のQoS制御の粒度毎に、入力されるパケットの各優先度に対応した振り分け先のキューを示す前記振り分け条件と、利用されない前記キューへの電力供給を停止するか否かの指定を含む判定情報が設定され、
省電力運用モードでは、3段階以上のQoS制御の粒度毎の前記判定情報に従い、前記キューの一部又は全部をアクティブにし、他の前記キューへの電力供給を停止するパケット転送装置。
【請求項2】
請求項1のパケット転送装置において、
前記制御部は、流量監視回路及び判断回路を有することを特徴とするパケット転送装置。
【請求項3】
請求項2のパケット転送装置において、
前記流量監視回路では、前記QoS制御回路で処理されるパケットの流量を監視し、
前記判断回路では、この監視結果と予め定められた閾値とにより、省電力運用モードへ移行するか否かを判断することを特徴とするパケット転送装置。
【請求項4】
請求項1のパケット転送装置において、
前記パケット振り分け回路は、
入力される指示に従い、パケットの振り分け先を前記複数のキューのいずれかに切り替えるセレクタと、
前記セレクタに、パケットの振り分け先を指示するキュー選択制御回路とを有し、
前記複数のキューのひとつのみがアクティブな場合、前記セレクタによるパケットの振り分け先を該アクティブなキューに固定し、前記キュー選択制御回路への電力供給を停止することを特徴とするパケット転送装置。
【請求項5】
請求項1のパケット転送装置において、
前記パケット振り分け回路は、
入力される指示に従い、パケットの振り分け先を前記複数のキューのいずれかに切り替えるセレクタと、
前記セレクタに、QoSの粒度に対応する所定の振り分け条件に従いパケットの振り分け先を指示するキュー選択制御回路とを有し、
前記キュー選択制御回路は、前記判定情報に従い、アクティブなキューの数を変更するとともに、前記キューへの振り分け条件を変更することを特徴とするパケット転送装置。
【請求項6】
請求項4のパケット転送装置において、
前記帯域制御回路は、パケットの転送優先度を判定する優先度判定回路をさらに有し、
該優先度判定回路は、前記複数のキューのひとつのみがアクティブな場合、優先度判定を行う回路を非活性化し、入力されるパケットに対して優先度判定を行わずに前記パケット振り分け回路に該パケットを出力することを特徴とするパケット転送装置。
【請求項7】
請求項1のパケット転送装置において、
帯域監視回路をさらに備え、
省電力運用モードにおいて、パケットを、前記帯域監視回路の処理をバイパスする経路を通過させることを特徴とするパケット転送装置。
【請求項8】
請求項1のパケット転送装置において、
パケットの流量が所定量を下回ると、QoS制御の粒度を粗くし、前記QoS制御回路又は該QoS制御回路の一部への電力供給を停止して該QoS制御回路又は該QoS制御回路の一部を非活性化し、
パケットの流量が所定量を上回ると、QoS制御の粒度を細かくし、前記QoS制御回路又は該QoS制御回路の一部への電力供給を再開して該QoS制御回路又は該QoS制御回路の一部を活性化することを特徴とするパケット転送装置。
【請求項9】
請求項1のパケット転送装置において、
前記QoS制御回路内の動作範囲に限定して電力を供給する電力供給範囲制御手段を設けることを特徴とするパケット転送装置。
【請求項10】
請求項1のパケット転送装置において、
外部装置より該判定情報を設定する為のインタフェースをさらに備えることを特徴とするパケット転送装置。
【請求項11】
パケット転送装置内の複数のキューを有するQoS制御回路に入力されるパケットの流量を監視し、該流量の情報をパケット転送装置外の判定回路へ送信し、
判定回路にて、該流量の情報に応じてQoS制御回路を省電力運用モードへ移行するか否かを判断した判断情報を、パケット転送装置内のQoS制御回路に送信し、
パケット転送装置において、判断情報に応じてQoS制御の粒度を3段階以上の複数段階で変化させ、
3段階以上のQoS制御の粒度毎に、入力されるパケットの各優先度に対応した振り分け先のキューを示す所定の振り分け条件と、利用されない前記キューへの電力供給を停止するか否かの指定を含む判定情報を設定し、
省電力運用モードでは、3段階以上のQoS制御の粒度毎の前記判定情報に従い、前記キューの一部又は全部をアクティブにし、他の前記キューへの電力供給を停止し、
入力されるパケットを、電力供給されたアクティブなキューに対し、パケットの優先度と前記振り分け条件に従い振り分けることを特徴とするQoS制御回路の電力供給制御方法。
【請求項12】
請求項11の電力供給制御方法において、
パケット転送装置外の前記判定回路は、受信される流量の情報から統計情報を求めて表示し、時間情報と該時間で用いられるモード情報とを含むスケジュール情報を入力して、該スケジュール情報を前記判断情報としてパケット転送装置に送信し、
前記パケット転送装置は、該時間情報とモード情報に従い、QoS制御の粒度を変化させる電力供給制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パケット転送装置及びQoS(Quality of Service)制御回路の電力供給制御方法に係り、特に、ルータやスイッチ等の通信装置で用いられるQoS制御機能とその省エネ制御方式を実現するパケット転送装置及びQoS制御回路の電力供給制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在パケット通信に用いられるルータやスイッチ等のパケット転送装置には、多くの機能が備えられている。その中で、ハードウエアで実装される比重が高いのがQoS制御機能(スケジュール機能、ポリサー機能、バッファリング機能等)である。QoS制御は、転送されるパケットの識別情報(例えば、宛先や送信元アドレスや上位プロトコルの識別子、VPN番号やVLAN識別子など)に応じて転送特性(遅延優先度や廃棄優先度など)を指定・制御する技術である。それらのQoS制御の中で、スケジューリング機能(またはシェーピング機能)は、装置から回線への出口ポートに備えられ、転送特性に差をつける技術として最も有効である。
【0003】
このスケジューリング機能には様々な方式が知られている。例えば「Priority Queuing方式(以下PQ方式)」がある。PQ方式では、優先度ごとの複数のキューが準備され、パケットの遅延優先度に応じてそれに対応するキューへパケットを積み込む。積み込まれたパケットはスケジューラによって優先度の高い順にキューから取り出され、転送される。優先度の低いキューに積み込まれたパケットはより優先度の高いキューが全て転送された後で転送され、これにより、より優先度の高いキューに積み込まれたパケットはより低いキューに積み込まれたパケットに比べ、より小さい遅延時間で転送されることが保証される。この効果により例えば音声パケットの遅延時間値を一定時間以下に保証することができる。また、別のスケジューリング方式には、「Weighted Fair Queuing方式(以下WFQ方式)」がある。WFQ方式は予め決められた重み値に基づいて複数のキューから転送される帯域値を制御する方式である。優先度の高いキューのパケットが連続する場合にも優先度のより低いキューからの転送がWFQの重み値に従って保証され、アプリケーション毎に一定のサービスレベルを保証したい様な場合に有効である。この他にもこれまで複数のスケジューリング方式やそれらの組み合わせ方式が提案されている。
【0004】
このように、スケジューリング機能は、パケットの識別情報に応じて複数のキューへ分類し蓄積する機能と、それら複数のキューから特定のアルゴリズムに従ってパケットを取り出す機能によって実現される。これらのスケジューリング機能はネットワーク上を転送されるパケット(トラヒック)の状況や提供するサービスの種別等に応じて、使い分けられている。
【0005】
一方、特許文献1は、ローカルエリアネットワーク等から入ってくるパケットを監視し、トラフィックの増大を感知するとキューの数をダイナミックに変更して(減らして)過大なトラフィックが流れるのを防止する技術が開示されている。キューを減らして意図的にパケットを廃棄させている。
【0006】
また、特許文献2(本段落における符号は特許文献2のものである)は、QoS制御ルータ2における入力トラヒックの特質を特定しうるトラヒック情報を所定の時間間隔で周期的に自動取得する監視部11と、この監視部11により取得されたトラヒック情報から特定されるトラヒック量に基づいて、QoS制御ルータ2における最適なQoS制御方式を選定すると共に、その選定に係るQoS制御方式に基づく所要のQoS制御が、対応するQoS制御ルータ2において実行されるよう、ルータ設定装置4を外部制御するQoS制御方式選定部12とを有することが開示されている。
【0007】
また、特許文献3は、キュー割り当てシステムおよびパケット交換機のキュー割り当て方法に関し、特に、一つのキューへのトラヒック集中による伝送品質の劣化を低減するキュー割り当てシステムおよびパケット交換機のキュー割り当て方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001−345861号公報
【特許文献2】特開2003−283552号公報
【特許文献3】特開2002−281066号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ルータ・スイッチ等のパケット転送装置は、高性能化および高機能化の一途を辿っており、それに比例し装置で必要とする電力量も右肩上がりとなっている。一方で、パケット転送装置は搭載されている性能や機能をフルに100%必要とする瞬間は限られている。すなわち、常に限界性能までのパケットを受信するわけでもないし、常に全回路を稼動させる必要もない。それにもかかわらず、必要がない時でさえ、最大性能や全機能を提供する全回路を稼動させることは無駄であり、電力の有効消費の観点から課題がある。
【0010】
一方で、QoS機能はハードウエアで実装される比重が高い機能であるが、転送されるパケットの種別(例えば、宛先や送信元アドレスや上位プロトコルの種別など)に応じて転送特性(遅延優先度や廃棄優先度など)に差をつけるための重要な技術であり、パケット転送装置が転送するトラヒック量(転送するパケット負荷)の大小には係わりなく、装置の外からは常に機能している様に見える必要がある。
本発明の課題は、トラヒック(負荷)の状態に応じてQoS制御を活性化/非活性化することで、パケット転送装置の通信品質を落とす事無く、消費電力を低減させることである。
【0011】
特許文献1は、輻輳状態を検出するとFIFOを構成するキュー長を短くすることにより、パケットを積極的に廃棄し、その効果により、網を輻輳状態から回復させる技術である。トラヒックが多い状態であることを検出しキュー長を短く変更するが、トラヒックが少ない状態であることを検出し、QoS機能自体をオフにすることはない。
【0012】
特許文献2は、QoS制御ルータ毎に最適なQoS制御方式を自動選定することの可能なIPパケット網QoS制御方式選定方法及び装置を提供することを目的としている。しかし、QoS制御機能自体を非活性化することにより省エネ化を図る目的や手段、効果は記載されていない。
【0013】
特許文献3は、キュー割り当てシステムおよびパケット交換機のキュー割り当て方法に関し、特に、一つのキューへのトラヒック集中によって発生する伝送品質の劣化を低減するキュー割り当てシステムおよびパケット交換機のキュー割り当て方法が開示されている。しかし、QoS制御機能自体を非活性化することにより省エネ化を図る目的や手段、効果は記載されていない。
【0014】
ルータ・スイッチ等のパケット転送装置において、スケジューリング制御はパケットを受送信する度にそのパケットの量(負荷)に応じて、スケジューリング制御に用いるキューを構成するメモリ回路および各キューへ振り分けるための制御回路等の論理回路が動作し、電力が消費される。しかし、トラヒック量が少ない場合(例えば、回線帯域以下の場合)、キューにパケットが蓄積され、出力待ちとなる状態はなく、パケットはスケジューリング制御処理部に入力した順序でそのまま出力される。すなわち、PQ制御等を機能させても機能させなくても、装置の外からは同じ処理を行っているように見える(後述する
図3、非輻輳時参照)。
【0015】
以上の点に鑑み、本発明の目的は、ルータ・スイッチ等のQoS制御機能の回路を、トラヒック量に応じて活性化(不必要な部分を非活性化)することにより、外から見た場合のパケット転送装置のQoS機能を変化(劣化)させることなく、QoS動作で消費する不要な電力を削減することを目的とする。
【0016】
また、本発明は、トラヒック量が増大して機能を提供するための回路の活性化が必要なときには必要なレベルを判断し、回路を活性化できる機能を提供することを目的のひとつとする。さらに、本発明は、ルータ・スイッチ等のQoS制御機能の回路を、トラヒック量に応じた必要最低限度で活性化(不必要な部分を非活性化)させて、外から見た場合のパケット転送装置のQoS機能の品質を所定限度内で変化(劣化)させることを許容して、QoS動作で消費する不要な電力を削減することを目的のひとつとする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明では、パケット転送装置内のQoS制御回路(帯域制御回路、帯域監視回路、バッファ及びスイッチ回路等)に省電力運用モードを設ける(手段1)。省電力運用モードでは、例えば帯域制御回路の場合、アクティブなキューの数(範囲)を限定する等の運用状態の変更を指示する。
【0018】
さらに本発明では、QoS制御回路内に流量監視回路と判断回路を設ける(手段2)。流量監視回路では、QoS制御回路で処理されるパケットの流量を監視する。判断回路では、QoS制御回路を省電力運用モードで運用するか否かの判断と動作モードの指示を
図4のフローに従って行う。
さらに本発明では、QoS制御回路内の動作範囲に限定して電力を供給する電力供給範囲制御手段を設ける(手段3)。
【0019】
さらに本発明で、パケット転送装置が省電力運用モードで動作すべきか否かを判定する判定情報を装置内に保持し、さらに外部より設定する為のインタフェースを設ける(手段4)。
【0020】
本発明の第1の解決手段によると、
パケットを受信する受信部と、
パケットを送信する送信部と、
前記受信部で受信されたパケットを前記送信部に転送するスイッチ部と
を備え、
前記受信部、前記スイッチ部及び前記送信部のいずれか又は複数は、受信されたパケットのQoS制御を行うためのQoS制御回路を有し、
パケットの流量に応じてQoS制御の粒度を変化させ、該パケットの流量に応じて前記QoS制御回路又は前記QoS制御回路の一部について電力供給するか否か制御することにより、省電力運用が可能な省電力運用モードを設けることを特徴とするパケット転送装置が提供される。
【0021】
本発明の第2の解決手段によると、
パケット転送装置内のQoS制御回路に入力されるパケットの流量を監視し、該流量の情報をパケット転送装置外の判定回路へ送信し、
判定回路にて、該流量の情報に応じてQoS制御回路を省電力運用モードへ移行するか否かを判断した判断情報を、パケット転送装置内のQoS制御回路に送信し、
パケット転送装置において、判断情報に応じてQoS制御の粒度を変化させ、該判断情報に応じて前記QoS制御回路又は前記QoS制御回路の一部について電力供給するか否か制御することを特徴とするQoS制御回路の電力供給制御方法が提供される。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、ルータ・スイッチ等のQoS制御機能の回路を、トラヒック量に応じて活性化(不必要な部分を非活性化)することにより、外から見た場合のパケット転送装置の実効的なQoS機能を変化(劣化)させることなく、QoS動作で消費する不要な電力を削減する効果がある。
【0023】
また、本発明によれば、トラヒック量が増大して機能を提供するための回路の活性化が必要なときには必要なレベルを判断し、回路を活性化できる効果がある。さらに、本発明によれば、ルータ・スイッチ等のQoS制御機能の回路を、トラヒック量に応じた必要最低限度で活性化(不必要な部分を非活性化)させて、外から見た場合のパケット転送装置のQoS機能の品質を所定限度内で変化(劣化)させることを許容して、QoS動作で消費する不要な電力を削減する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図6】帯域制御回路のパケット振り分け回路の構成図。
【
図8】流量監視及び判断回路を含んだ制御部の構成図。
【
図11】省電力帯域制御回路および制御端末の構成図。
【
図13】スケジューラを用いたキュー数制御の設定例。
【発明を実施するための形態】
【0025】
(第1の実施例)
本発明の第1の実施例について、
図1、
図2、
図3、
図4、
図6、
図11、
図12等に基づいて説明する。第1の実施例では、流量監視回路を用いて、QoS回路の動的な省電力制御を行う。
図2はパケット転送装置200のブロック図である。パケット転送装置200は、例えばIETFの標準仕様であるDiffserv(RFC2474他)やIEEEのQoS仕様(IEEE 802.1p他)に従って、QoS制御の処理を行う。パケット転送装置200は、受信部210と、バッファ及びスイッチ回路(スイッチ部)220と、送信部230とを備える。受信部210は、入力回路212と、パケット分類回路214と、帯域監視回路216とを備える。送信部230は、帯域制御回路232と出力回路234を備える。なお、受信部210、送信部230は、それぞれ複数を備えられて、バッファ及びスイッチ回路220によりパケットが交換されてもよい。
【0026】
パケット転送装置200で受信したパケットは、入力回路212で光−電気変換や誤り検出・訂正等の処理を行ない、パケット分類回路214に出力される。パケット分類回路214では、予め設定された分類条件(例えば特定の送信元アドレスから受信された映像パケットを高優先転送で転送する等)に従って、受信パケットヘッダを検査し、QoS処理のための制御情報を付加する。これを受けた帯域監視回路216は、受信パケットの属するフローに対する監視(例えば予め設定された制限帯域を満たしているか否かを判定し、遵守していない場合は廃棄処理を実施する、等)を行う。この帯域監視回路216の監視処理はQoS処理の一部であり、本実施の形態での省電力制御の対象となる。
【0027】
帯域監視回路216を通過したパケットは、バッファ及びスイッチ回路220に転送される。バッファ及びスイッチ回路220では、パケットの出力回線に向けてパケットの交換処理を行うが、出力回線に対応する送信部230が輻輳している場合には、バッファに蓄積され、例えばパケット分類回路214で付加された制御情報の優先度に従って送信部230に転送される。この優先度に従って転送するバッファ及びスイッチ回路220の処理もQoS制御の一部であり、省電力制御の対象となる。
【0028】
送信部230に転送されたパケットは帯域制御回路232を経て、出力回路234から出力回線に出力される。帯域制御回路232は出力回線の帯域を上回るパケットを受信した場合に、パケットをバッファに蓄積し、優先度等に従って出力する処理を実行する。この帯域制御回路232の制御処理もQoS処理の一部であり、省電力制御の対象となる。
【0029】
次に、帯域制御回路232の省電力QoS処理について、
図1を参照して説明する。帯域制御回路232は、パケット優先度判定回路102と、パケット振り分け回路104と、キュー106と、読み出し制御回路108と、流量監視及び判断回路(制御部)110とを有する。キュー106は、複数のキュー106(キュー#1〜#n)を有し、それぞれ電力供給のON/OFFが可能である。パケット優先度判定回路102は、パケット分類回路214で付加された制御情報に基づいてパケットの転送優先度等を判別し、パケット振り分け回路104に送付する。これを受けたパケット振り分け回路104は、キュー106の対応するキューのひとつ(制御情報の指示に対応する優先度等のキュー番号、106−1等)にパケットを送信し、当該キューでパケットが格納される。読み出し制御回路108は予め設定された優先度や帯域値等の制御情報に基づいて、キュー106からパケットを読み出し、出力回線126に向けて出力する。
【0030】
次に、流量監視及び判断回路110について、
図1及び
図8を参照して説明する。流量監視及び判断回路110は、バッファ及びスイッチ回路220から内部信号線120経由で転送されたパケットの流量(例えば単位時間当たりのパケット量等)を流量監視回路811で監視し、省電力運用モードに移行する(又は通常運用モードに復帰する)判断等を判断回路812(詳細は
図4で述べる)で行う。例えば、判断回路812は、流量監視回路811による監視結果と予め定められた閾値とにより、省電力運用モードへ移行するか否かを判断する。流量監視及び判断回路110が省電力運用モードへ移行すると判断した場合、その指示は制御信号線128経由でパケット優先度判定回路102とパケット振り分け回路104、キュー106、及び、読み出し制御回路108に伝えられ、省電力運用モードでの動作を開始する。省電力運用モードについては、詳しくは後述するが、ここでは、アクティブなキュー106を点線132の範囲(キュー#1)に限定した場合として説明する。この場合、省電力運用モードに移行後、帯域制御回路232のパケット優先度判定回路102とパケット振り分け回路104は、キュー106の点線132内のキューに対してパケットを振り分け出力する。すなわち、キュー#2からキュー#nに振り分けられるべきパケットはキュー#1にマージされて出力される。従って、キュー#2からキュー#nにはパケットは蓄積されない状態となる。QoS粒度の観点からみると、通常のモードではパケットはキュー#1〜#nに振り分けられ、読み出し制御回路108で優先度や帯域値に基づき読み出されていたのに対し、省電力運用モードでは、優先度等に関らずキュー#1に出力されて例えばFIFOで読み出されるようになるので、QoS粒度は粗くなる。この流量監視及び判断回路110で行われる流量監視は、信号線120の流量を監視しても良いし、キュー106の単位時間内の蓄積量を監視しても良い。
【0031】
また、流量監視及び判断回路110は、
図11の制御端末(外部装置)111から制御線129を経由して省電力運用モードの動作を規定する設定情報(例えば、上述のパケット流量の閾値、後述する負荷状態とキューの割り当てなど)を受け取り保持することができる。流量監視及び判断回路110は、監視したパケットの流量と保持された設定情報を用いて、省電力運用モードとの切り替え指示及び各モードにおいて取るべき動作を制御信号線128経由でパケット優先度判定回路102とパケット振り分け回路104、キュー106、及び、読み出し制御回路108に伝える。
【0032】
キュー106の電源給電は、例えば点線132の第1範囲(キュー#1)とそれ以外の第2範囲に分割されており、この動作モードに移行後、パケットが蓄積されない第2範囲(キュー#2からキュー#n)への給電を止める制御を流量監視及び判断回路110が行う。例えば、流量監視及び判断回路110が、QoS制御回路内の動作範囲に限定して電力を供給する電力供給範囲制御手段を有しても良い。これにより、非アクティブな範囲のキュー106への電源供給が無くなり、省電力化の効果が得られる。この給電範囲の分割(省電力運用モードの対象範囲)は、キュー106のどの部分で分割しても良い。キュー#1からキュー#nの間の特定の範囲のキューを分割しても良い。このように、キュー#1からキュー#nは、各給電及びその停止が制御されて活性化/非活性化されることができる。また、一つのキュー(例えばキュー#1)だけをアクティブにする代わりに、内部レジスタでパケットをバッファリングすることで、キュー106への電源供給が無くなり、さらに省電力化の効果が得られる。キュー106の内、一つのキュー(例えばキュー#1)だけをアクティブにする場合、パケット優先度判定回路102とパケット振り分け回路104、キュー#1以外のキュー106、読み出し制御回路108(例えば、キューを選択して読み出す回路)の電源をオフにしても良い。この場合、例えば受信パケットはキュー#1に直接格納され、順に読み出されて出力される。さらに、実装形態としては装置内の複数のパッケージカードやLSIに跨って実装されても良いし、LSI内で実装されても良い。
ここで、パケット優先度判定回路の電源をオフにするとは、優先度判定をせずにパケットを後段のパケット振り分け回路に転送し、優先度判定を行う回路を非活性化することを意味する。
【0033】
また、パケット振り分け回路の電源をオフにすることについて
図6を参照して説明する。パケット振り分け回路104は、入力される指示に従い、パケットの振り分け先を複数のキューのいずれかに切り替えるセレクタ620と、セレクタ620にパケットの振り分け先を指示するキュー選択制御回路610とを有する。パケット振り分け回路104は、パケット優先度判定回路102から入力回線122を通して、パケットおよび優先度情報を受信する。優先度情報はキュー選択制御回路610に送られ、通常のモードではセレクタ620を制御しパケットを各キューへと振り分ける。パケット振り分け回路104の電源をオフにする際は、例えばセレクタ620の接続先を固定し(
図6では、キュー#1だけをアクティブにしたケースを仮定し、キュー#1につながる接続620−1に固定し)、キュー選択制御回路610およびセレクタ620のスイッチング機能を非活性にすることで実現できる。
【0034】
次に、省電力運用モードへ移行可能な状態を
図3を参照して説明する。
図3は上段が帯域制御回路232への入力パケットの状態、下段が帯域制御回路232からの出力パケットの状態を示す。また、時間軸の左側半分が輻輳状態、右側半分が非輻輳状態を示す。ここでは出力回線126の帯域は時間単位毎に一パケットを送信可能とする。帯域制御回路232への入力パケットは複数の入力回線からのバーストトラヒックを吸収する為の内部転送であり、通常、出力回線126の帯域以上の帯域を転送可能に設計されている。なお、パケットを示す四角形の内部の数値はパケット転送優先度を示すものとする。
【0035】
図3の輻輳状態では、帯域制御回路232への入力パケットが、優先度1、2、3、4の4つのパケットが同時に入力しており、この後、1パケット分の時間を空けて優先度1のパケット1つが入力している状態を示している。最初に入力した4つのパケットはキュー106に優先度に従って蓄積され、読み出される。出力の状況は、パケットが優先度1、2の順に読み出されることを示している。読み出し途中で優先度1のパケットが入力したため、優先度3、4のパケットの前に優先度1のパケットが出力されている。
図3の非輻輳状態では、帯域制御回路232への入力パケットが、優先度1、2、3、4の4つのパケットがそれぞれ1パケット転送時間の間隔をあけて入力している状態を示している。出力の状況は、優先度1、2、3、4の4つのパケットが順に読み出されることを示している。
【0036】
非輻輳状態(例えばキュー106の内、キュー#1(106−1)のみをアクティブにし、それ以外のキューを非アクティブにする省電力運用モード設定した状態)では、パケット転送装置200を外部から見た場合の動作は全く一致している上に、省電力化の効果が得られる。また、
図3では、輻輳時と非輻輳時の2つの状態を示したが、複数の輻輳状態(弱輻輳状態等)を定義し、管理者が許容できる品質レベルを定義し、アクティブなキュー数を適宜設定する等の、さまざまな変形例が考えられる。例えば、上述の省電力運用モードが複数のモードを有する態様でもよい。これらも本発明の実施例に含まれる。
【0037】
同様に、バッファ及びスイッチ回路220にも、帯域制御回路232に相当する機能を備えており、本実施例の省電力運用モードを実施することが有効である。具体的には、バッファ及びスイッチ回路220は、帯域制御回路232内のパケット優先度判定回路102とパケット振り分け回路104、キュー106、読み出し制御回路108、流量監視及び判断回路110に相当する機能を備えている。
【0038】
さらに、帯域監視回路216で実施されるQoS機能(帯域監視機能)も監視帯域に比較して流量が十分少ない状態において、本発明の省電力運用モードを実施することが有効である。
図7で示すように、帯域監視回路216は例えばフロー監視回路710、パケット廃棄処理回路720及びセレクタ730を有する。ここで、処理をバイパスする経路740を通過させるようにセレクタ730を設定することで、フロー監視回路710およびパケット廃棄処理回路720への電源供給をオフにでき、省電力を実現することが可能になる。なお、フロー監視回路710がパケットの流量を監視し、セレクタ730への設定指示を出力してもよい。
【0039】
次に、流量監視及び判断回路110の制御フローを
図4に示す。まず、省電力運用モードの判定条件や省電力化範囲を示す省電力判定基準(判定情報)を、設定コマンド240経由で流量監視及び判断回路110に設定する(ステップ410)。パケット転送装置は、外部装置より該判定情報を設定する為のインタフェースをさらに備えることができる。次に、流量監視及び判断回路110は、帯域状態を監視し、省電力判定基準と比較する(ステップ420)。比較の結果、帯域状態に対応するモードが求まる。次に現在の運用モードとステップ420で判定した帯域状態に応じたモードを比較する(ステップ430)。一致している場合、ステップ420に戻る。不一致の場合、運用モードの遷移と判定し、信号線128経由で指示を出す。
なお、上述の説明では、特に省電力運用モードへの遷移について具体例を挙げて説明したが、省電力運用モードから通常のモードへの遷移も同様である。
【0040】
次に、
図5に、流量監視及び判断回路110で検知した負荷状態(入力帯域の状態)とそれに応じたアクティブなキュー数の制御例を示す。時間T1までは低負荷の状態であり、アクティブなキュー数1ヶの状態での運用モードを指示していたが、時間T1になると負荷状態が増加したこと(例えば予め定められた閾値より大きくなったこと)を検知し、アクティブなキュー数2ヶの運用モードへの移行を指示した。時間T2になると負荷状態がさらに増加したことを検知し、アクティブなキュー数4ヶの運用モードへの移行を指示し、時間T3になるとアクティブなキュー数8ヶの運用モードへの移行を指示した。時間T4になると負荷状態が急激に軽減したことを検知し、アクティブなキュー数1ヶの運用モードへの移行を指示している。各モード間に対して、モードの移行のための負荷状態(例えば帯域)の閾値が、各モード間で予め設定できる。キュー数を増加させるための閾値と、減少させるための閾値は同じ値でも良いし、異なる値を用いても良い。
【0041】
ここで、最大キュー数が8ヶある場合に関して具体例を説明する。時間T1まではアクティブなキューは#1であり、時間T1を契機にキュー#5もアクティブになった場合は、キュー#1から#4に振り分けられるはずのパケットはキュー#1に、キュー#5から#8に振り分けられるはずのパケットはキュー#5に、パケット振り分け回路104により振り分けられる。また、T2を契機にさらにキュー#3およびキュー#7がアクティブになった場合には、キュー#1にはキュー#1および#2に振り分けられるはずのパケットが、キュー#3にはキュー#3および#4に振り分けられるはずのパケットが、キュー#5にはキュー#5および#6に振り分けられるはずのパケットが、キュー#7にはキュー#7および#8に振り分けられるはずのパケットが、パケット振り分け回路104により振り分けられる。このように、非アクティブなキューに振り分けられるはずのパケットは、そのキューよりは優先度が高いアクティブなキューの中でもっとも優先度の低いキューに振り分けられる。
【0042】
また、
図12を用いて最大キュー数が8の場合の、負荷状態とキュー割当ての設定例を説明する。設定には、パケット転送装置内には複数のQoS回路が存在するため、対象となるQoS回路の指定が必要になる。8つ数字が並んでいるのは、順に優先度1のパケットを積み込むキューの番号、優先度2のパケットを積み込むキューの番号となっており、優先度8まで対応するようになっている。最後に、利用されないキューへの電力供給を停止するか否か指定する。各優先度に対するキューの割り当て、及び電力供給の停止に関しては、流量監視及び判断回路110が監視する負荷状態ごとに設定が必要となる。
図12では、全帯域に対する負荷量に応じて省電力動作モードを規定している。一つ目の記述では、負荷が0%から20%の場合について設定しており、全ての優先度をキュー#8に割り当て、使われないキュー#1から7は電力供給を停止する。二つ目の記述では負荷が20%から30%、三つ目の記述では負荷が30%から40%、四つ目の記述では負荷が40%から50%、最後に上記以外の負荷の場合に適用されるデフォルトの設定を記述している。
図12では、負荷状態を表すのに全帯域に対する割合で指定しているが、負荷状態の絶対値で表現しても良い。このような設定情報は、上述のように、例えば制御装置111から流量監視及び判断回路110に設定できる。
このように、QoSの粒度に対応する所定の振り分け条件に従いパケットの振り分け先をセレクタ620に指示するキュー選択制御回路610は、アクティブなキューの数を変更するとともに、パケットをアクティブなキューへ振り分けるようにキューへの振り分け条件を変更できる。
【0043】
(第2の実施例)
本発明の第2の実施例として、判断回路をパケット転送装置外に配置したQoS回路の動的制御を
図9で説明する。制御部900は、第1の実施例における装置の流量監視及び判断回路110の判断回路812を、装置の外部に設けるよう変更したものである。パケット転送装置の他の回路、構成は第1の実施例と同様である。装置外に設けられた判断回路910は、装置内の流量監視回路811から情報を受け取り、条件にしたがってパケット優先度判定回路102、パケット振り分け回路104、キュー106および読み出し制御回路108の制御を行う。流量監視回路811から判断回路910へのインタフェース921では、単位時間当たりのトラヒック量等の情報を送信する。例えばsFlow情報やNetFlow情報などで送られてもよい。一方、判断回路910から装置へのインタフェース922では、省電力を実施するための指示が構成定義情報などで送られる。例えばSNMPプロトコルでMIB情報として送信しても良い。判断回路910はサーバで実現しても良い。このとき、判断回路910を装置外部に配置することで流量の変化に対する迅速な反応が難しくなる場合は、判断回路910に統計機能を持たせ、統計情報に基づいて動的制御を行う方法も有効である。例えば、一日の中での流量を統計量として集約し、その集約情報に対応した省電力モードに各時間の制御を変更する方法が考えられる。
【0044】
さらに、判断回路910に統計機能に加えてさらにスケジューラ機能を備えた形態も考えられる。パケット転送装置の流量監視回路811で検出したトラヒック量情報から判断回路910は統計機能により統計量を求めて網運用者に提示する。これを見た網運用者は判断回路910にスケジューラ設定コマンドを設定する。判断回路910は条件情報保持部と時刻タイマを備え、条件情報保持部の条件と時刻条件に基づいてインタフェース922に変更指示を出す。スケジューラ設定コマンドの例を
図10に示す。スケジューラの設定単位はさまざまな場合がありうる。例えば、特定の日+特定の時間、特定の日、特定の曜日+特定の時間、特定の曜日、特定の時間(毎日)等が考えられる。
【0045】
また、
図10のスケジューリングに関する設定に加え、各優先度に対するキューの割り当てと割り当てられていないキューへの電力供給を停止するか否かの記述を加えた設定を
図13に示す。
図13で、
図12で負荷状態を条件としていたものを日時や曜日などのスケジュール条件に置き換えたものである。さらに、
図13でも
図12と同様に、制御の対象とするQoS回路の指定が必要になる。このような設定情報は、例えば判断回路910(外部装置)から制御部900に設定できる。
【0046】
例えば、パケット転送装置外の判定回路910は、受信される流量の情報から統計情報を求めて表示し、時間情報と該時間で用いられるモード情報とを含むスケジュール情報を入力して、該スケジュール情報を判断情報としてパケット転送装置に送信する。パケット転送装置は、該時間情報とモード情報に従い、QoS制御の粒度を変化させ、QoS制御回路又はQoS制御回路の一部について電力供給するか否か制御する。
また、上記の判断回路に統計情報を用いた形態や、スケジューラを用いた形態において、判断回路をパケット転送装置内部に設置することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は、例えばルータやスイッチ等のパケット転送装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0048】
200 パケット転送装置
210 受信部
220 バッファ及びスイッチ回路
230 送信部
212 入力回路
214 パケット分類回路
216 帯域監視回路
232 帯域制御回路
234 出力回路