【文献】
Sulobh Agorcvol,Ashish Ahujo,Jorinder Pol Singh anti Rojeev Shorey,Route-Lifetime Assessment Based Routing(RABR) Protocol for Mobile Ad-Hoc Networks,Communications,2000.ICC 2000.2000 IEEE International Conference on,2000年 6月18日,Vol.3,PP1697-1701
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の種々の実施形態は、遅延に関する異なるアプリケーションの要求事項をルートで満たすことができ、かつ、ネットワーク帯域幅の消費量を低減することができるようにオンデマンドのルートを確立するための方法、装置およびシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施形態は、オンデマンドのルートを確立するための方法を提供するものであり、この方法は、
安定したルートが確立される必要があると判断するステップと、
安定したルートを確立して安定したルートに対応するルートエントリをルートテーブル内に記録するステップと、
他の通常のルートの有効時間よりも長い、安定したルートの有効時間を判断するステップと、
安定したルートの有効時間に従ってルートエントリにエージング操作を行うステップと
を含む。
本発明の実施形態は、ネットワークノート装置を提供するものであり、ネットワークノード装置は、
安定したルートが確立される必要があると判断するように構成されたルート判断部と、
ルート判断部が、安定したルートが確立される必要があると判断した後に、安定したルートを確立するように構成されたルート確立部と、
安定したルートに対応するルートエントリをルートテーブル内に記録するように構成された記録部と、
他の通常のルートの有効時間よりも長い、安定したルートの有効時間を判断するように構成された有効時間判断部と、
安定したルートの有効時間に従ってルートエントリにエージング操作を行うように構成されたルート維持部と
を含む。
【0009】
本発明の実施形態は、ネットワークノート装置を提供するものであり、ネットワークノード装置は、
累積コストパラメータを担持するルート要求コマンドを受信するように構成されたコマンド受信部と、
累積コストパラメータに従ってルート有効時間を判断するように構成された計算部と、
ルート有効時間を担持するルート応答コマンドを送るように構成されたコマンド送信部と
を含む。
【0010】
本発明の実施形態は、オンデマンドのルートを確立するシステムを提供するものであり、
システムは、ソースノードと、中間ノードと、宛先ノードとを含み、
ソースノードは、中間ノードにルート要求コマンドを送るように構成され、
ルート要求コマンドは、安定したルートエントリが確立される必要があることを示す指示情報を担持し、
中間ノードは、ルート要求コマンドを受信して、指示情報に従って宛先ノードまでの安定したルートを確立して、安定したルートに対応するルートエントリをルートテーブル内に記録するように構成され、
ソースノードは、中間ノードにより返されたルート応答コマンドに従って安定したルートに対応するルートエントリをルートテーブル内に記録するように更に構成され、
ソースノードおよび中間ノードは、安定したルートの有効時間を判断して、安定したルートの有効時間に従ってルートエントリにエージング操作を行うように更に構成され、この安定したルートの有効時間は、他の通常のルートの有効時間より長い。
【0011】
本発明の実施形態による、オンデマンドのルートを確立する方法、装置およびシステムを介して、安定したルートが確立される必要があると判断された場合、安定したルートが確立されて、安定したルートに対応するルートエントリが、ルートテーブル内に記録され、安定したルートの有効時間が判断され、この安定したルートの有効時間は、他の通常のルートの有効時間よりも長く、安定したルートの有効時間に従ってルートエントリにエージング操作が行われる。したがって、他の通常のルートエントリに行われるエージング操作よりも遅いエージング操作を安定したルートエントリに行ってよい。この場合、遅延に関する異なるアプリケーションの要求事項を満たすことができるだけでなく、安定したルートのためにルート発見を頻繁に行う必要がないことからネットワーク帯域幅の消費量を実際上低減することができる。
より明瞭に本発の明実施形態によるか、または従来技術における技術的解決策を示すために、実施形態または従来技術を説明する添付図面を以下において簡潔に導入する。明らかに、以下の説明における添付図面は、本発明の一部の実施形態のみであり、当業者は、独創的な尽力なしに他の図面を添付図面から導出することができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
当業者がより良好に本発明の技術的解決策を理解することを可能にするために、実施形態および添付図面を参照して以下で本発明を更に詳細に説明する。
【0014】
サービス品質(QoS)の異なる要件が、異なるアプリケーションにおいて満たされる必要がある場合があり、中間ルータが異なれば、ルートエントリの異なる有効時間が必要となる場合がある。異なるQoS要件が、異なるアプリケーションにおいて満たされる必要がある場合があり、中間ルータが異なれば、ルートエントリの異なる有効時間が必要となる場合がある。ルート発見では多くの時間が消費され、一部のアプリケーションには、たとえば、制御アプリケーションを実行した後の遅延に関する厳しい要件があることから、ルート発見により生成された遅延により、このアプリケーションの要件を満たすことができない。更に、過度のルート発見は、ネットワーク帯域幅の過度の消費量を引き起こすおそれがある。
【0015】
本発明の実施形態による、オンデマンドのルートを確立するための方法、装置およびシステムにおいては、各ネットワークノードの異なる移動性および異なる通信環境に向けて、要求時にルートを確立する際に、異なるアプリケーションに従って安定したルートが確立される必要があると判断され、安定したルート発見が行われ、この安定したルートが確立されると、安定したルートに対応するルートエントリが、ルートテーブル内に記録され、安定したルートの有効時間が判断され、この安定したルートの有効時間は、他の通常のルートの有効時間よりも長く、安定したルートの有効時間に従ってルートエントリにエージング操作が行われる。明らかに、安定したルートが確立される必要がない場合、ルート発見を従来技術に従って行ってもよい。
【0016】
図1は、本発明の実施形態によるオンデマンドのルートを確立するための方法のフローチャートである。この方法は、以下のステップを含む。
【0017】
ステップ101:安定したルートが確立される必要があると判断する。
【0018】
ステップ102:安定したルートを確立して、安定したルートに対応するルートエントリをルートテーブル内に記録する。
【0019】
ソースノードは、安定したルートがアプリケーション要件に従って確立される必要があると判断してもよい。ルート発見の際に、ソースノードは、中間ノードに通知を送る。具体的には、従来技術におけるルート要求コマンドを採用してもよく、コマンドオプションが、
図2に示すように、安定したルートの確立を指示するためにネットワーク層のデータパケットにおいて追加される。
【0020】
データパケットのフレームヘッダのルート発見オプションにおいては、従来技術におけるルート要求コマンドと類似の情報が、以下のように含まれる:ルート要求シリアル番号、宛先アドレス、累積コスト、および宛先IEEEアドレス。更に、安定したルート発見を示す指示情報が、安定したルートが確立される必要があることを示すために追加される。
【0021】
明らかに、他の専用コマンドもルート発見中に採用してもよく、これらのコマンドは、本発明においては限定されるものではない。
【0022】
安定したルートを確立するプロセスは、従来技術内におけるルート確立プロセスと類似のものである。プロセス中に、ソースノードは、始めにルート要求コマンドをブロードキャストする。ブロードキャストされたコマンドが異なると、異なるルートを介して宛先ノードに到達する。宛先ノードは、最終ルートとしてコストが最も低いルートを選択する。この特定のプロセスは以下の通りである。
【0023】
ルート要求コマンドを受信するノードが、宛先ノードでなく、宛先ノードのルートエントリを格納しなかった場合、ノードは、指示情報に従って、安定したルート発見が開始される必要があると判断して、安定したルートを確立する。
【0024】
中間ノードが宛先ノードのルートエントリを格納しない場合においては、中間ノードが同じルート要求コマンドを以前に受信しなかった場合、中間ノードは、ルート要求コマンドを記録し、累積コストにこのリンクコストを追加し、後方へのルート、すなわち、ソースノードに戻る経路を記録して、その後、ルート要求コマンドを再度ブロードキャストする。同じルート要求コマンドが以前に受信されている場合、受信されたルート要求コマンド内の累積コストが、前に記録された累積コストと比較される。受信されたルート要求コマンド内の累積コストの方がより低かった場合、ルート要求コマンドは、累積コストおよび逆方向のルートを更新した後に再度ブロードキャストされ、そうでない場合には、受信されたルート要求コマンドは廃棄される。
【0025】
ルート要求コマンドを受信するノードが宛先ノードであるか、または宛先ノードのルートエントリを格納する場合において、ノードが以前に同じルート要求コマンドを受信していない場合、ノードは、ルート要求コマンドを記録し、累積コストにこのリンクコストを追加し、後方へのルートを記録し、その後、ルート応答コマンドを返し、このルート応答コマンドは、記録された後方へのルートに沿ってソースノードに送られる。同じルート要求コマンドが以前に受信されている場合、受信されたルート要求コマンド内の累積コストが、前に記録された累積コストと比較される。受信されたルート要求コマンド内の累積コストの方が低かった場合、ルート要求コマンドは、累積コストおよび逆方向のルートを更新した後に再度ブロードキャストされる。そうでない場合には、受信されたルート要求コマンドは廃棄される。
【0026】
中間ノードおよびソースノードは、ルート応答コマンドを初めて受信したときに前方ルートエントリを記録し、中間ノードは、ルート応答コマンド内の累積コストを更新してルート応答コマンドを転送し、同じルート応答コマンドを受信したときに前に記録されたルートエントリのコストを後で受信されたルート応答コマンド内のコストと比較する必要がある。受信されたルート応答コマンド内のコストの方が低い場合、ルートエントリが更新される。中間ノードは、ルート応答コマンドにおいて累積コストを更新してルート応答コマンドを転送し続ける必要がある。
【0027】
ソースノードが指定の時期内にルート応答コマンドを受信した場合、ソースノードから宛先ノードまでのルートが確立される。
【0028】
他の通常のルートと区別する便宜上、確立された安定したルートに対応するルートテーブルエントリは、前方ルートおよび後方ルートを記録するとき、ルートテーブルにおいては安定したルートエントリとラベル付けしてもよい。
【0029】
ステップ103:他の通常のルートの有効時間よりも長い、安定したルートの有効時間を判断する。
【0030】
本発明の実施形態においては、安定したルートエントリの有効時間は、他の通常のルートエントリの有効時間と異なるものであり、また、他の通常のルートの有効時間よりも長い所定の値であってよく、ノードは、安定したルートエントリにより、より遅いエージング操作を行うことができるようになっている。ノードは、ネットワークに加わったときには有効時間が通知され、すなわち、ソースノードおよび中間ノードは、構成情報に従って安定したルートの有効時間を判断することができる。
【0031】
更に、安定したルートの有効時間を示す情報は、ルート要求コマンド内に担持される場合がある。たとえば、有効時間を示すフィールドは、
図2に示すルート要求コマンド内に追加される。このようにすると、中間ノードは、フィールド内で表ルートの有効時間を示す情報に従って安定したルートの有効時間を判断することができる。
【0032】
安定したルートの有効時間は、無限に長い時間であってよい。たとえば、無限に長い時間を表すために0xffffffffの特殊値を指定してもよい。この場合、ルートエンティティを削除するために先入れ先出し法を採用してもよい。新しい安定したルートエントリが存在する場合、先に失効したかまたは先に保存されているルートエントリが削除される。あるいは、ソースノードは、宛先ノードにルート削除コマンドを送り、その後、ルートに沿った全てのノードが、対応する格納されたルートエントリを削除する。
【0033】
更に、安定したルートは、安定したノード上に置かれるべきであり、安定性に影響を与える要素には、主としてノードの移動性およびノードを取り囲む通信環境が含まれる。したがって、本発明の実施形態においては、安定したルートの有効時間は、以下の方法において判断してもよい。
【0034】
安定度パラメータは、各ノードについて設定される。具体的には、安定度は、ノードの移動性およびノードを取り囲む通信環境に従って判断してもよい。たとえば、ノードの移動性に従って基数を設定してもよい。たとえば、静止中のノードの基数は0xffであり、ゆっくり移動中のノードの基数は0x9fであり、高速移動中のノードの基数は0x3fである。次いで、基数は、干渉、ノイズおよびコンフリクトなどのノードを取り囲む通信環境に従って調節してもよい。通信環境は、リンクの良し悪しおよび通信の成功率に従って測定されてもよい。たとえば、基数が0になるまで通信の成功率が1%下がるたびに、基数から数字4が減算される。最後に得られた値が、安定度パラメータとして取られる。隣接ノードが異なれば通信環境および通信の成功率が異なることから、隣接ノードが異なれば異なる安定度パラメータを設定してもよい。
【0035】
中間ノードは、ルート要求コマンドを受信した後にノードの予め設定された安定度パラメータを、リンクコストを計算するパラメータとして取って、リンクコストを計算した後にルート要求コマンド内の累積コストを更新する。たとえば、従来技術においては、計算されたリンクコストCは、1〜7であり、安定度パラメータSは、0x00〜0xff、すなわち、0〜255である。計算された最終リンクコストは、NC=[(C−[S/32]+8)/2]と指定してもよく、ここで、[x]は、より大きくない最大整数を示す。リンクコストは、以下の条件、すなわち、C=3およびS=200が満たされた場合、NC=[(3−[200/32]+8)/2]=2である。この点を踏まえて、宛先ノードは、ルート応答を生成するとき、最終総累積コストに従って安定したルートの有効時間を判断してもよい。一実施形態においては、累積コストパラメータと安定したルートの有効時間とのマッピング関係を設定してもよく、安定したルートの有効時間は、受信されたルート要求コマンド内に担持された累積コストパラメータおよびマッピング関係に従って判断される。当業者は、累積コストパラメータに従って安定したルートの有効時間を判断する他の方法を更に採用してもよい。このようにすると、経路上の各ノードは、ルート応答を受信した後に、安定したルートの有効時間を保存することができる。
【0036】
ステップ104:安定したルートの有効時間に従ってルートエントリにエージング操作を行う。
【0037】
上記の実施形態においては、たとえどのような方法が安定したルートの有効時間を判断するために採用されても、予め設定された安定度パラメータを、排他的条件としてもよいことに留意されたい。具体的には、安定したルートを確立する間、ノードがルート要求コマンドを受信した後、ノードの所定の安定度が予め設定された閾値よりも低い場合、ルート要求コマンドは廃棄され、確実に最終確立ルート内の全てのノードが安定しているようにするために転送されない。全てのノードが安定であるルートが存在しないときにルート確立失敗を防止するために、予め設定された閾値よりも低い安定度のノードは、安定したルート要求コマンドを受信した後に通常のルート要求コマンドを転送してもよく、すなわち、ルート要求コマンドは、安定したルートエントリが確立される必要があることを示す指示情報を担持しない。このようにすると、宛先ノードは、ルートを選択するとき、安定したルートを選択するのを好む。ルートは、安定したルート要求コマンド内に担持されたルート情報に従って判断され、次いで、ルート応答コマンドが送られる。通常のルートは、安定したルートが存在しない場合に限り選択される。
【0038】
明らかに、本発明の実施形態においては、設定された安定度パラメータを、排他的条件およびリンクコストを計算するためのパラメータの両方としてもよい。たとえば、安定度パラメータSは1〜255であり、安定度閾値は144であると指定される。従来技術においては、計算されたリンクコストCは、1〜7である。計算された最終リンクコストは、NC=[(C−[S/16]+16)/2]と指定してもよく、ここで、[x]は、xより大きくない最大整数を示す。リンクコストは、以下の条件、すなわち、C=3およびS=200が満たされた場合、NC=[(3−[200/16]+16)/2]=3である。
【0039】
本発明の実施形態による、オンデマンドのルートを確立するための方法においては、安定したルートを確立し、安定したルートに対応するルートエントリをルートテーブルに記録し、他の通常のルートの有効時間より長い、安定したルートの有効時間を判断し、安定したルートの有効時間に従ってルートエントリにエージング操作を行うことが理解されうる。したがって、他の通常のルートエントリに行われるエージング操作より遅いエージング操作を行ってもよい。この場合、遅延に関する異なるアプリケーションの要求事項を満たすことができるだけでなく、安定したルートのためにルート発見を頻繁に行う必要がないことからネットワーク帯域幅の消費量を実際上低減することができる。
【0040】
当業者は、本発明の実施形態による本方法内のステップの全てまたは一部が、関連したハードウェアを指示するプログラムにより実行されてもよく、プログラムは、読み取り専用メモリ/ランダムアクセスメモリ(ROM/RAM)、磁気ディスク、または光ディスクなどコンピュータ可読記憶媒体内に格納されてもよいことを理解されたい。
【0041】
本発明の実施形態は、ネットワーク装置を更に提供する。
図3は、ネットワークノード装置の概略構造図である。
【0042】
ネットワークノード装置は、ルート判断部301、ルート確立部302、記録部303、有効時間判断部304、およびルート維持部305を含む。
【0043】
ルート判断部301は、安定したルートが確立される必要があると判断するように構成されている。
【0044】
ルート確立部302は、ルート判断部301が安定したルートが確立される必要があると判断した後に安定したルートを確立するように構成されている。
【0045】
記録部303は、安定したルートに対応するルートエントリをルートテーブル内に記録するように構成されている。
【0046】
有効時間判断部304は、他の通常のルートの有効時間よりも長い、安定したルートの有効時間を判断するように構成されている。
【0047】
ルート維持部305は、安定したルートの有効時間に従ってルートエントリにエージング操作を行うように構成されている。
【0048】
本発明の実施形態によるネットワークノード装置を、ルートソースノードまたはルート宛先ノードとしてもよく、また、ネットワークノード装置は、他の通常のルートエントリに行われたエージング操作よりも遅いエージング操作を、安定したルートエントリに対して行う。この場合、遅延に関する異なるアプリケーションの要求事項を満たすことができるだけでなく、安定したルートのためにルート発見を頻繁に行う必要がないことからネットワーク帯域幅の消費量を実際上低減することができる。
【0049】
図4は、本発明の実施形態によるネットワークノード装置の別の概略構造図である。
【0050】
ネットワークノード装置は、ルート判断部401、ルート確立部402、記録部403、有効時間判断部404、およびルート維持部405を含む。
【0051】
ルート判断部401は、安定したルートがアプリケーション層の要件に従って確立される必要があるかどうかを判断するように構成されている。
【0052】
ルート確立部402は、ルート判断部401が、安定したルートが確立される必要があると判断した後に、安定したルートを確立するように構成されている。具体的には、
図4に示すように、ルート確立部402は、第1の要求送信部421および第1の応答受信部422を含む。第1の要求送信部421は、ルート判断部401が安定したルートが確立される必要があると判断した後にルート要求コマンドを送るように構成され、このルート要求コマンドは、安定したルートエントリが確立される必要があることを示す指示情報を担持する。第1の応答受信部422は、別のノードにより返されたルート応答コマンドを受信するように構成されている。
【0053】
記録部403は、ルート応答コマンドに従って安定したルートに対応するルートエントリをルートテーブル内に記録するように構成されている。
【0054】
有効時間判断部404は、他の通常のルートの有効時間より長いも安定したルートの有効時間を判断するように構成されている。
【0055】
ルート維持部405は、安定したルートの有効時間に従ってルートエントリにエージング操作を行うように構成されている。
【0056】
本発明の実施形態においては、有効時間判断部404は、本発明の実施形態による、オンデマンドのルートを確立する方法で言及した以下の手段など、様々な手段に従って安定したルートの有効時間を判断してもよい。
【0057】
手段1においては、安定したルートの有効時間は、構成情報に従って判断される。
【0058】
手段2においては、安定したルートの有効時間は、受信されたルート応答コマンドに従って取得され、この安定したルートの有効時間は、ルート応答コマンド内に担持され、かつ、受信されたルート要求コマンド内に担持された累積コストパラメータに従って、宛先ノードによって判断される。
【0059】
手段1においては、第1の要求送信部421により送られたルート要求コマンドは、安定したルートの有効時間を示す情報も担持してもよく、したがって、中間ノードは、その情報に従って安定したルートの有効時間を判断する。明らかに、この手段においては、また、ルート要求コマンドは、安定したルートの有効時間を示す情報を担持しない場合があり、中間ノードは、構成情報に従って安定したルートの有効時間を判断する。
【0060】
手段2により安定したルートの有効時間を取得する詳細なプロセスについては、本発明の実施形態によるオンデマンドのルートを確立する方法の説明を参照してもよく、したがって、詳細は、本明細書では改めて説明はしない。
【0061】
本発明の実施形態によるネットワークノード装置は、ソースノードとして扱われる場合があり、アプリケーション層の要件に従って安定したルートを確立し、他の通常のルートエントリに行われたエージング操作より遅いエージング操作を、安定したルートエントリに対して行う。この場合、遅延に関する異なるアプリケーションの要求事項を満たすことができるだけでなく、安定したルートのためにルート発見を頻繁に行う必要がないことからネットワーク帯域幅の消費量を実際上低減することができる。
【0062】
図5は、本発明の実施形態によるネットワークノード装置の別の概略構造図である。
【0063】
ネットワークノード装置は、ルート判断部501、ルート確立部502、記録部503、有効時間判断部504およびルート維持部505を含む。
【0064】
ルート判断部501は、安定したルートが確立される必要があると判断するように構成されている。具体的には、判断は、ルート確立部502により受信され、安定したルートエントリが確立される必要があることを示す、ルート要求コマンド内に担持された指示情報に従って行われる。
【0065】
ルート確立部502は、ルート判断部501が安定したルートが確立される必要があると判断した後に安定したルートを確立するように構成されている。具体的には、
図5に示すように、ルート確立部502は、第2の要求受信装置521、および第2の要求送信部522を含む。第2の要求受信装置521は、ルート要求コマンドを受信するように構成され、このルート要求コマンドは、安定したルートエントリが確立される必要があることを示す指示情報を担持する。第2の要求送信部522は、次のノードにルート要求コマンドを送るように構成されている。
【0066】
記録部503は、受信されたルート応答コマンドに従って安定したルートに対応するルートエントリをルートテーブル内に記録するように構成されている。
【0067】
有効時間判断部504は、他の通常のルートの有効時間よりも長い、安定したルートの有効時間を判断するように構成されている。
【0068】
ルート維持部505は、安定したルートの有効時間に従ってルートエントリにエージング操作を行うように構成されている。
【0069】
本発明の実施形態においては、有効時間判断部504は、本発明の実施形態による、オンデマンドのルートを確立する方法で言及した以下の手段など、様々な手段に従って安定したルートの有効時間を判断してもよい。
【0070】
手段1においては、安定したルートの有効時間は、構成情報に従って判断される。
【0071】
手段2においては、ルート要求コマンドは、安定したルートの有効時間を示す情報も担持する。
【0072】
この場合、第2の要求受信装置521は、安定したルートの有効時間を示す情報を担持するルート要求コマンドを受信するように更に構成され、このようにすると、有効時間判断部504は、ルート要求コマンド内に担持された安定したルートの有効時間を示す情報に従って、安定したルートの有効時間を判断することができる。
【0073】
手段3においては、安定したルートの有効時間は、受信されたルート応答コマンドに従って取得され、この安定したルートの有効時間は、ルート応答コマンド内に担持され、かつ、受信されたルート要求コマンド内に担持された累積コストパラメータに従って、宛先ノードによって判断される。
【0074】
この場合、第2の要求受信装置521は、累積コストパラメータを担持するルート要求コマンドを受信するように更に構成されている。ルート確立部502は、ノードの所定の安定度を、リンクコストを計算するパラメータとして、第2の要求受信装置521がルート要求コマンドを受信した後にリンクコストを計算し、計算されたリンクコストを、第2の要求送信部により転送されたルート要求コマンド内の累積コストパラメータとするように構成されたリンクコスト計算部(図示せず)を更に含んでもよい。有効時間判断部504は、受信されたルート応答コマンドに従って安定したルートの有効時間を取得するように特に構成され、この安定したルートの有効時間は、ルート応答コマンド内に担持され、かつ、受信されたルート要求コマンド内に担持された累積コストパラメータに従って、宛先ノードによって判断される。
【0075】
手段3により安定したルートの有効時間を取得する詳細なプロセスについては、本発明の実施形態によるオンデマンドのルートを確立する方法の説明を参照してもよく、したがって、詳細は、本明細書では改めて説明はしない。
【0076】
本発明の実施形態によるネットワークノード装置は、中間ノードとして扱われてもよく、受信されたルート要求コマンドに従って安定したルートを確立し、他の通常のルートエントリに行われたエージング操作よりも遅いエージング操作を、安定したルートエントリに対して行う。この場合、遅延に関する異なるアプリケーションの要件を満たすことができるだけでなく、安定したルートのためにルート発見を頻繁に行う必要がないことからネットワーク帯域幅の消費量を実際上低減することができる。
【0077】
上記の実施形態においては、ルート確立部502は、第2の要求受信装置521がルート要求コマンドを受信する後にノードの所定の安定度が予め設定された閾値よりも低いかどうかを判定するように構成された判定部(図示せず)を更に含んでもよいことに留意されたい。ノードの所定の安定度が予め設定された閾値よりも低い場合、通知が、第2の要求受信部521に送られ、通知を受信した後に、第2の要求受信部521は、受信されたルート要求コマンドを転送しないか、または、指示情報を担持していない受信されたルート要求コマンドを転送する。
【0078】
このようにすると、確実に、最終確立ルート内の全てのノードが安定であるか、または、全てのノードが安定であるルートが存在しない場合に共通ルートを選択することができるようにすることができる。
【0079】
本発明の実施形態は、ネットワーク装置を更に提供する。
図6は、ネットワークノード装置の概略構造図である。
【0080】
この実施形態においては、ネットワークノード装置は、コマンド受信部601、計算部602、およびコマンド送信部603を含む。
【0081】
コマンド受信部601は、累積コストパラメータを担持するルート要求コマンドを受信するように構成される。
【0082】
計算部602は、累積コストパラメータに従ってルート有効時間を判断するように構成されている。
【0083】
コマンド送信部603は、ルート有効時間を担持するルート応答コマンドを送るように構成されている。
【0084】
本発明の実施形態によるネットワークノード装置は、宛先ノードとして扱われてもよく、受信されたルート要求コマンド内に担持された累積コストパラメータに従ってルート有効時間を判断し、中間ノードおよびソースノードがルート有効時間に対応するルートエントリにエージング操作を行うことができるように応答コマンド内のルート有効時間を担持する。これによって、他の通常のルートエントリに行われたエージング操作よりも遅いエージング操作を、安定したルートエントリに対して行う。この場合、遅延に関する異なるアプリケーションの要求事項を満たすことができるだけでなく、安定したルートのためにルート発見を頻繁に行う必要がないことからネットワーク帯域幅の消費量を実際上低減することができる。
【0085】
本発明の実施形態は、オンデマンドのルートを確立するシステムを更に提供する。
図7は、システムの概略構造図である。
【0086】
この実施形態においては、システムは、ソースノード701、中間ノード702および宛先ノード703を含む。
【0087】
ソースノード701は、中間ノード702にルート要求コマンドを送るように構成され、このルート要求コマンドは、安定したルートエントリが確立される必要があることを示す指示情報を担持する。
【0088】
中間ノード702は、ルート要求コマンドを受信して、指示情報に従って宛先ノードまでの安定したルートを確立して、安定したルートに対応するルートエントリをルートテーブル内に記録するように構成されている。
【0089】
ソースノード701は、中間ノード702により返されたルート応答コマンドに従って安定したルートに対応するルートエントリをルートテーブル内に記録するように更に構成されている。
【0090】
ソースノード701および中間ノード702は、安定したルートの有効時間を判断して、安定したルートの有効時間に従ってルートエントリにエージング操作を行うように更に構成され、この安定したルートの有効時間は、他の通常のルートの有効時間よりも長い。
【0091】
明らかに、本発明の実施形態によるシステムは、上記の構造に限定されるものではない。たとえば、システムは、複数の中間ノードを有してもよい。
【0092】
更に、特定のアプリケーションにおいては、ソースノード701および中間ノード702は、構成情報に従って安定したルートの有効時間を判断してもよく、受信されたルート応答コマンドに従って安定したルートの有効時間を取得してもよく、この安定したルートの有効時間は、ルート応答コマンド内に担持され、かつ、受信されたルート要求コマンド内に担持された累積コストパラメータに従って、宛先ノードによって判断される。
【0093】
各ノードの詳細な構造については、本発明の実施形態によるネットワークノード装置の説明を参照してもよく、したがって、詳細は、本明細書では改めて説明はしない。
【0094】
本発明の実施形態によるオンデマンドのルートを確立するシステムは、安定したルートを確立し、安定したルートに対応するルートエントリをルートテーブル内に記録し、他の通常のルートエントリに行われたエージング操作よりも遅いエージング操作を安定したルートエントリに行う。この場合、遅延に関する異なるアプリケーションの要求事項を満たすことができるだけでなく、安定したルートのためにルート発見を頻繁に行う必要がないことからネットワーク帯域幅の消費量を実際上低減することができる。
【0095】
本発明の種々の実施形態を詳細に前述している。本発明の実施は、特定の実施例を介して本明細書で説明している。本発明の種々の実施形態に関する説明は、単に本発明の方法および装置を理解しやすいように提示している。当業者は、本発明の考え方に従って、特定の実行例および出願範囲に関して本発明の変形および修正を行ってもよい。したがって、本明細書は、本発明を限定するものと解釈しないものとする。
【0096】
当業者は、本発明の実施形態による方法の諸ステップの全てまたは一部は関連したハードウェアに指示するプログラムによって実行することができることを理解されたい。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体内に格納してよい。プログラムが実行されたとき、本発明の実施形態による方法の諸ステップの1つまたは組み合わせが実行される。
【0097】
更に、本発明の各実施形態内の機能装置は、1つの処理モジュール内に一体化してもよいか、または、各装置が別々に存在するか、または、2以上の装置が、1つの処理モジュール内に一体化される。一体化されたモジュールは、ハードウェアまたはソフトウェア機能モジュールの形で実施してもよい。一体化されたモジュールがソフトウェア機能モジュールの形で実施され、別個の製品として販売または使用される場合、一体化されたモジュールは、コンピュータ可読記憶媒体内に格納してもよい。
【0098】
記憶媒体は、読み取り専用メモリ(ROM)、磁気ディスク、またはコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD−ROM)であってもよい。
【0099】
結論として、上述は、単に本発明の特定の実施形態である。しかしながら、本発明の範囲は、それらに限定されるものではない。本発明の技術的な範囲内で当業者に容易に明らかである変更または置換は、本発明の保護範囲に該当するべきである。従って、本発明の保護範囲は、添付の特許請求の範囲に従うものである。