(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記圧縮成型する工程の前に、少なくとも前記含水率に基づいて予測される前記受圧盤に収容されて堆積した前記主原料の前記圧縮成型による圧縮率に応じて、余分に堆積した前記主原料を前記受圧盤から掻き均して除去する工程を有する請求項1又は2に記載の木質燃料の成型方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の従来技術によると、産業廃棄物として扱われていた廃棄木材を主原料とする木質燃料を提供することができる。また、特許文献2の従来技術によると、複数の貫通孔により着火性能を高めた木質燃料を製造することができる。
【0007】
しかしながら、特許文献1および特許文献2に開示されている技術では、効果的に脱水しながら、少ない工程で簡易・効率的に木質燃料を成型することは困難であった。
【0008】
本発明の目的は、効果的に脱水しながら、少ない工程で簡易・効率的に木質燃料を成型する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の木質燃料の成型方法は、樹木を破砕して得られた木質燃料の主原料を略直方体形状の受圧盤に収容する工程と、
受圧盤に収容された主原料の含水率を水分計により測定する工程と、
受圧盤に収容された主原料に対して、押圧盤により振動および含水率に基づいて決定される圧力を加えて、主原料に含まれる水分を脱水するとともに、同時に厚み寸法と奥行き寸法を整えて略直方体形状に圧縮成型する工程と、
圧縮成型された主原料に対して、先端錐形状の突起部材により貫通孔を複数設けるとともに、同時に幅決めしながら切断部材により切断して幅寸法を整えて成型された木質燃料を得る工程と
を有する。
【0010】
このように構成することにより、樹木を破砕して振動および圧力を加えることで、いわゆる液状化現象のように脱水を効果的に実現することができ、また、振動および含水率に基づいて決定される圧力を加えて脱水するとともに厚み寸法・長さ寸法を整えることをワンステップで実現でき、さらに、貫通孔の形成と、幅方向の寸法を整えるための切断がワンステップで実現できるので、少ない作業工程で簡易・効率的かつ低コストで木質燃料を成型することを可能ならしめている。
【0011】
また、本発明の木質燃料の成型方法は、脱水された水分は、押圧盤に設けられた水抜き孔から流出し、導水路となる押圧盤の傾斜面を通って排出されることであってもよい。
【0012】
このように構成することにより、脱水された水分を除去するために押圧盤を傾ける等の作業が不要となる。
【0013】
また、本発明の木質燃料の成型方法は、圧縮成型する工程の前に、少なくとも含水率に基づいて予測される受圧盤に収容されて堆積した主原料の圧縮成型による圧縮率に応じて、余分に堆積した主原料を受圧盤から掻き均して除去する工程を有することであってもよい。
【0014】
このように構成することにより、最低の含水率で所定の厚さ寸法に圧縮成型された木質燃料を得ることが可能となる。
【0015】
また、本発明の木質燃料は、上記の木質燃料の成型方法により成型された木質燃料である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、効果的に脱水しながら、少ない工程で簡易・効率的に木質燃料を成型する方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態における木質燃料の成型方法を図面を参照しつつ説明する。
【0019】
図1を参照すると、本実施の形態における木質燃料の成型方法により得られる木質燃料1は、断面略正方形とする角材形状(直方体形状)であり、一面1Aの全域に多数の貫通孔2が設けられている(
図2の断面図も参照)。
【0020】
木質燃料1は、厚み寸法が約90mm、幅寸法が約90mm、奥行き寸法が約600mmの直方体であり、略当該サイズとすることで薪ストーブなどの燃料としての取扱い性、乾燥性、着火性、燃焼性、携帯性、保管性に優れたものとすることができる。なお、これらの厚み寸法等の若干の誤差は燃料用途等に与える影響は軽微であるので製品として許容範囲となり、さらに立方体形状や角部を面取りした押角形状であってもよい。
【0021】
貫通孔2の開口径は、約6mmである。なお、開口径は木質燃料1の幅・奥行き寸法に応じて適宜変更してよい。貫通孔2の個数および隣り合う貫通孔同士の間隔などは任意であり、一面1Aの全域にわたったり、所定の領域にのみ形成されるなど適宜決定されてよい。開口径が小さくても外気との接触の困難性は少なく、径が大きくても強度の低下の問題は少ない。
【0022】
上記の多数の貫通孔2により、木質燃料1の外表面の面積を増大させて外気や炎に接触する部分を拡大することができる。また、貫通しているので、空気の流れが良く、非貫通の凹部などと比較して、乾燥時間を短縮し、高い燃焼効率を実現可能である。
【0023】
次に、
図3のフローチャートおよび
図4乃至
図7を参照して、本実施の形態における木質燃料の成型方法の一例を詳細に説明する。
図4に木質燃料の製造装置の概略構成の一例を示す。
図4(a)は側面視における概略図であり、
図4(b)は
図4(a)に対応した平面視における概略図である。
【0024】
まず、樹木10を破砕して木質燃料1の主原料100を得る(ステップS1)。
ここで、樹木としては、枝、突起、樹皮、おがくずを含む。曲がった枝や、小木、生木のまま、端材などの廃棄木材を含む。
【0025】
図4及び
図5に示すように、ミキサーAにより、樹木10を細断する。木片の幅寸法は0mm超〜60mm程度が好適である。枝や突起、樹皮や葉、端材やおがくず等もまとめてミキサーAのホッパーA0に投入して木質燃料1の主原料100として再利用することができる。
【0026】
なお、乾燥材が多く含まれる場合には加水して水分量を増加させることであってもよい。加水により柔軟性が生じ、後述のステップS4において、主原料が潰れ易くなり、成型された木質燃料1の表面の凹凸の発生を抑制し、表面形状を平坦とすることができる。
【0027】
ミキサーAは、樹木10等が投入される略斜形状のテーパ円筒容器A1と、当該容器A1に投入された樹木10等を細断しながら攪拌するモータ回転軸および複数の裁断刃A2を備える細断攪拌部と、操作板A3、A4を備える排出口部から構成されている。
【0028】
ミキサーAにより樹木10が細断されながら攪拌された木質燃料1の主原料100は、水分を含んだドロドロの状態で、ミキサーAの排出口部から、上部が開放した略直方体形状(
図5中、長手方向の寸法は1080mm、短手方向の寸法は600mm、深さ寸法は130mm、)の受圧盤Bに排出される。その際、操作板A3、A4はフレキシブルに動作可能であり、例えば、操作板A3、A4を手動又は機械的に左右前後に開閉操作して、受圧盤Bの全体に主原料100が一定の厚み寸法に平均して堆積するようにする。
この際、完成形の木質燃料1の厚み寸法が90mmであるとすると、後述の加圧減容を考慮して、それよりも厚み(深さ)のある深さまで主原料100を受圧盤Bに堆積することが必要である。本実施の形態では、150mmまで堆積するものとする。
なお、受圧盤Bには一の側面B1側に所定の上下開閉機構が設けられて押出口とすることができる。
【0029】
次に、受圧盤Bに取り付けられた水分計200により、受圧盤B収容された主原料100の含水率を測定する(ステップS2)。
水分計200は、含水率を計測可能な機器であり、ピン型や赤外線型など周知のものを含み、含水計、水量計や湿度計と称されるものも同様の機能を果たすことができる限り広く含む。
主原料100の含水率に応じて、押圧盤Cにより加える圧力を所定の制御基板の制御動作により調整・変更する。例えば、含水率が大きい場合には圧力は大きく、そして含水率が小さくなるにつれて圧力は小さく対応づけられている所定のテーブルを参照することであってもよい。
【0030】
次に、含水率や樹木10の種類および含水率から決定される圧力等に基づいて予測される受圧盤Bに収容されて堆積した主原料100の後述する圧縮成型による圧縮率(沈下量)に応じて盛高を決定し、余分に堆積した主原料100を受圧盤Bから掻き均して除去する(ステップS3)。
【0031】
本実施の形態では、主原料100を受圧盤Bの縁以上の高さの150mmまで盛り上がるように堆積させた後に、盛高を140mmと決定し、10mm余分に堆積した主原料100を受圧盤Bから掻き均して除去するために、図示しない所定の熊手状や平板状等の掻き均し部材を回転移動又は複数回往復移動させて、140mmより上にある主原料100部分を取り去って所望の高さ(140mm)にならすことで実現されてもよい。
主原料100の含水率や樹木10の種類および含水率から決定される押圧盤Cにより加えられる圧力等の種々の要因に基づき、経験やノウハウを用いた専門技術的・統計的観点から、主原料100の後述する圧縮成型による圧縮率(沈下量)を予測し、それに応じて盛高を決定し、掻き均し部材の動作を所定の制御基板の制御動作により調整・変更する。例えば、含水率が大きい場合には圧縮率(沈下量)は大きいので盛高が相対的に高く決定され、掻き均し部材の高さ位置を高くして除去する主原料100は少なくなるようにし、そして含水率が小さくなるにつれて圧縮率(沈下量)は小さくなるので盛高が相対的に低く決定され、掻き均し部材の高さ位置を低くして除去する主原料100は多くなるように対応づけられている所定のテーブルを参照することであってもよい。また、樹木10の種類および圧力等に応じた同様の所定のテーブルを参照することであってもよい。
なお、取り去られた10mm分の主原料100は受皿B´に受け止められ、次回にミキサーAより主原料100が受圧盤Bに排出される前段階で、所定の上下開閉機構等により開いた押出口から手動又は機械的(例えば、油圧等による押出用圧送装置)に押し出されて受圧盤Bに戻されることであってもよい。受圧盤B及び受皿B´には一の側面B1´側に所定の上下開閉機構が設けられて押出口とすることができる。
したがって、圧縮率に応じて所定の厚さ寸法に圧縮成型された木質燃料を得ることが可能となり、圧縮成型された木質燃料は所望の最低の含水率とすることができる。
【0032】
次に、受圧盤Bに収容された主原料100に対して押圧盤Cにより振動および含水率に基づいて決定される圧力を加えて、主原料100に含まれる水分を脱水するとともに、同時に厚み寸法と奥行き寸法を整えて略直方体形状に圧縮成型する(ステップS4)。
【0033】
図4及び
図6に示すように、所定の厚み寸法(例えば90mmであればよい。)の押圧盤Cは、木質燃料1の形状である直方体形状に対応する受圧盤Bの凹部に嵌合するように形成された押圧面(
図6中、長手方向の寸法は略1080mm、短手方向の寸法は略600mm)を備える。
押圧盤Cの押圧面が受圧盤Bの深さ寸法90mmの位置まで油圧シリンダ等により受圧盤Bに嵌挿される。この動作に伴い、受圧盤Bに収容されている主原料100が加圧され、主原料100の厚み寸法が90mmとなるまで減容されつつ成型されることとなる。この加圧の際に、振動も加えることにより、いわゆる液状化現象の原理により、主原料100に含まれる水分が密集しようとして浮上し、脱水が容易となり、木質燃料1の水分含有量を低減して乾燥効率性の高い木質燃料1とすることができる。主原料100は、水分が脱水されるとともに、同時に厚み寸法が90mmに、また奥行き寸法(
図6の左右方向を奥行きとする。)が受圧盤Bの短手方向の寸法である600mmに整えられて略直方体形状となる。なお、幅寸法(
図6の前後方向を幅とする。)は受圧盤Bの長手方向の寸法である1080mmとなる。
【0034】
押圧盤Cには一の側面C1側に所定の上下開閉機構が設けられて押出口とすることができる。また、押圧盤Cには、主原料100に含まれていた水分の排水の容易化のために所定の径の水抜き孔C2が複数設けられている。
押圧盤Cの水抜き孔C2から流出・噴出する水分は、
図6の前後方向の手前側に傾斜している押圧盤Cの上面と、
図6における左右方向の左側に傾斜している傾斜面の導水路C3(
図4(b)参照)を通って集められて所定の排水口より排出される。したがって、脱水された水分を除去するために押圧盤を傾ける等の作業が不要となる。なお、押圧盤Cの上面辺縁に水抜き孔C2から流出・噴出する水分の溢出防止板が設けられてもよい。
【0035】
主原料100に含まれていた樹液は、粘度が高いため水抜き孔C2から排出されず、主原料100の木片などを一体化するための補助的な接着剤として機能する。これにより、化学的な接着剤等を添加する必要がなく、燃焼時の安全性・環境性が確保できる。
なお、本ステップS4の圧縮成型後に、目視等により、主原料100の木片などが十分に一体化して固化されているか否かを判断し、固化が不十分な場合は、押圧盤Cに設けられた複数の細孔より圧縮成型済みの主原料100へ安全なバインダーを噴霧添加することがあってもよい。
【0036】
次に、受圧盤Bの側面B1及び押圧盤Cの側面C1が所定の上下開閉機構等により開いて押出口をなし、当該押出口から手動又は機械的(例えば、レールEに沿って移動する油圧等による押出用圧送装置)に押し出されて穿設切断装置Dに移送された、圧縮成型済みの主原料100について、後述する可動体D20に取り付けられた水分計200´により含水率を測定する(ステップS5)。
水分計200´は、含水率を計測可能な機器であり、ピン型や赤外線型など周知のものを含み、含水計、水量計や湿度計と称されるものも同様の機能を果たすことができる限り広く含む。
切断(裁断)前に、圧縮成型済みの主原料100の含水率が十分に下がっているか否かを判定することができる。
【0037】
次に、穿設切断装置Dに移送された、圧縮成型済みの主原料100に対して、上面側から先端錐形状の複数の押圧突起部D1により押圧して複数の貫通孔2を設けるとともに、同時に切断部材D2により幅決めしながら切断(裁断)して略直方体形状の幅方向の寸法を整える(ステップS6)。
【0038】
図4及び
図7に示すように、穿設切断装置Dは、複数の押圧突起部D1および複数の切断部材D2が下向きに突設された可動体D10(厚み寸法50mm、奥行き寸法600mm、幅方向寸法1080mm)と、圧縮成型済みの主原料100を載置可能な可動体D20(厚み寸法30mm、奥行き寸法600mm、幅方向寸法1080mm)を備えている。なお、
図7では、幅決めの理解を容易にするために、圧縮成型済みの主原料100の向きは上記の
図6と縦横が90度回転しているものとして表している。また、
図7では、可動体D10の一部をのみを示すが、図示した隣接する切断部材D2間に複数の押圧突起部D1が設けられるような構成が幅方向寸法1200mmにわたって適宜連続するものである。
押圧突起部D1は、先端を円錐形とする径が約6mmの円筒状であり、圧縮成型済みの主原料100への押圧時に、先端の円錐形により径を徐々に拡大しながら貫通孔2を成型するため、押圧力による圧縮成型済みの主原料100の破損・ひび割れなどを回避することができる。
図7では、押圧突起部D1は2個のみ示すが、同図中の奥側に向かっても複数の押圧突起部D1が設けられるような構成が可動体D10の奥行き寸法700mmにわたって適宜連続するものである。押圧突起部C1の先端形状は三角錐、四角錐などの各種の錐形状が選択可能である。押圧突起部D1は、全長(高さ)寸法が圧縮成型済みの主原料100の厚み寸法超であり、一回の押圧動作により穿設は完了する。なお、可動体D20には押圧突起部D1に対応する領域に受け孔としての貫通孔が設けられており、この貫通孔から細かい木屑が通り抜けていくため貫通孔2の形成が容易となる。
切断部材D2は、幅(厚み)寸法が約6mmのカッターであり、奥行き寸法は600mmである。複数の切断部材D2同士の間隔は90mmである。切断部材D2は、全長(高さ)寸法が圧縮成型済みの主原料100の厚み寸法超であり、一回の押圧動作により切断は完了する。なお、可動体D20には切断部材D2に対応する領域に受け溝としての切欠きが設けられている。
【0039】
穿設切断装置Dの可動体D10による一回の押圧操作で、圧縮成型済みの主原料100の一面(図示において上面)側から複数の押圧突起部D1により複数の貫通孔2を形成するとともに、間隔が90mmに設定されている隣り合う切断部材D2により幅方向の寸法が90mmに幅決めされつつ、切断部材D2により切断されることにより、成型が完了し、幅方向の寸法が90mmに整えられた木質燃料1(厚み寸法は90mm、長さ方向の寸法は600mm)を複数得ることができる。なお、
図6における圧縮成型済みの主原料100の幅方向の寸法が90mmの倍数である1080mmなどであれば、
図7における左右の最端部において1個の切断部材D2により切り出される木質燃料1の幅方向の寸法が90mmになるように幅決めしながら切断するように穿設切断装置Dを制御することで、圧縮成型済みの主原料100全部を無駄なく有効利用することができる。すなわち、圧縮成型済みの主原料100の幅方向の寸法が1080mmである場合、一回の押圧操作で幅方向の寸法が90mmになるように成型された木質燃料1を12個得ることができる。
【0040】
なお、貫通孔を形成すると同時に切断することができれば、装置・設備の構成や、手順は特に限定されなく、周知の技術が適用されてよい。
上記のように設けられた複数の貫通孔により、空気の流れが十分に確保されるので木質燃料1の乾燥性、着火性および燃焼性等を向上させることができる。
【0041】
さらに、
図4に示すように、可動体D20には一の側面D201側に所定の上下開閉機構が設けられ、当該上下開閉機構が開いて押出口をなし、12個に切断された木質燃料1が、当該押出口から手動又は機械的(例えば、レールEに沿って移動する油圧等による押出用圧送装置)に押し出されて所定の傾斜面に移送され、当該傾斜面を滑ってコンベアに移動させられ、コンベアによりさらに所定の場所まで運搬されることであってもよい。
【0042】
上記の各工程を経て、
図1に示すような形状の木質燃料1を、少ない作業工程で簡易・効率的かつ低コストで成型することができる。また、樹木10の形状や大きさにかかわらずに、通常の薪ストーブ用の燃料等として好適な形状や大きさの木質燃料1を実現することができる。
【0043】
なお、当該木質燃料1をさらに乾燥させることで最終製品として完成することであってもよく、その際に可動体D20に設けられた水分計200´(
図4(b)参照)を用いて含水率を測定することであってもよい。この乾燥手法は、自然乾燥でも、乾燥装置等の熱風による強制乾燥でもよい。いずれの乾燥方法にしても、貫通孔により、外気や熱風が接触する面積を大きくでき、しかも、木質燃料1の内側にも外気や熱風を接触させることができるので、木質燃料1の乾燥時間を短縮することができる。
【0044】
本実施の形態によれば、廃棄木材の形状等にかかわらず、少ない作業工程で簡易・効率的かつ低コストで、乾燥性、着火性、燃焼性および形状保持性に優れた木質燃料の成型方法を提供することができる。
【0045】
また、切断して取り出す際に一時的に作業が停止するのみで、ほぼ連続的に木質燃料1の成型加工が可能となる利点がある。
【0046】
また、設備を運搬すれば、木材等を伐採する現場・現地で木質燃料1の成型加工が可能となる利点がある。
【0047】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されてよい。
【解決手段】樹木を破砕して得られた木質燃料の主原料を略直方体形状の受圧盤に収容する工程と、受圧盤に収容された主原料の含水率を水分計により測定する工程と、受圧盤に収容された主原料に対して、押圧盤により振動および含水率に基づいて決定される圧力を加えて、主原料に含まれる水分を脱水するとともに、同時に厚み寸法と奥行き寸法を整えて略直方体形状に圧縮成型する工程と、圧縮成型された主原料に対して、先端錐形状の突起部材により貫通孔を複数設けるとともに、同時に幅決めしながら切断部材により切断して幅寸法を整えて成型された木質燃料を得る工程とを有する木質燃料の成型方法。