(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記光拡散層は、前記表示パネル側から入射する光のうち、前記光拡散層に対して前記第2角度範囲で入射する成分の光を相対的に強く拡散し、それ以外の角度範囲で入射する成分の光を相対的に弱く拡散し、さらに、前記表示パネルとは反対側から入射する光のうち、前記光拡散層に対して前記第1角度範囲で入射する成分の光を相対的に強く拡散し、それ以外の角度範囲で入射する成分の光を相対的に弱く拡散するようになっている
請求項1に記載の表示装置。
前記光拡散層は、前記表示パネル側から入射する光のうち、前記光拡散層に対して前記第1角度範囲で入射する成分の光を相対的に強く拡散し、それ以外の角度範囲で入射する成分の光を相対的に弱く拡散し、さらに、前記表示パネルとは反対側から入射する光のうち、前記光拡散層に対して前記第1角度範囲で入射する成分の光を相対的に強く拡散し、それ以外の角度範囲で入射する成分の光を相対的に弱く拡散するようになっている
請求項1に記載の表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態(表示装置)
2.変形例(表示装置)
3.適用例(電子機器)
【0017】
<1.実施の形態>
[構成]
図1は、本技術の一実施の形態に係る表示装置1の断面構成の一例を表すものである。なお、
図1は模式的に表したものであり、実際の寸法、形状と同一とは限らない。表示装置1は、例えば、
図1に示したように、液晶表示パネル10と、液晶表示パネル10の上面に配置された光学積層体20と、液晶表示パネル10を駆動する駆動部60と、補助光源70を備えている。この表示装置1において光学積層体20の上面が映像表示面となっており、液晶表示パネル10の背後には、バックライトなどの光源は配置されていない。なお、表示装置1が本技術の「表示装置」の一具体例に相当し、液晶表示パネル10が本技術の「表示パネル」の一具体例に相当する。また、補助光源70が本技術の「補助光源」の一具体例に相当する。
【0018】
(液晶表示パネル10)
液晶表示パネル10は、反射型または半透過型の液晶パネルである。液晶表示パネル10は、例えば、
図1に示したように、下側基板30と、上側基板40と、下側基板30および上側基板40の間に挟まれた液晶層50とを有している。
【0019】
(液晶層50)
液晶層50は、例えば、ネマティック(Nematic)液晶を含んで構成されている。液晶層50は、映像信号に応じて駆動されるものであり、映像信号に応じた電圧が印加されることにより、液晶層に入射する光を画素ごとに透過または遮断する変調機能を有している。なお、液晶の光透過レベルを変えることにより画素ごとの階調が調整される。
【0020】
(下側基板30)
下側基板30は、例えば、
図1に示したように、TFT(Thin Film Transistor)などが形成された駆動基板31と、TFTなどを覆う絶縁層32と、TFTなどと電気的に接続された反射電極層33と、反射電極層33の上面に形成された配向膜34とを有している。
【0021】
駆動基板31は、例えば、ガラス基板などからなる透明基板上に、TFTや容量素子などを含んで構成された画素回路を有している。透明基板は、ガラス基板以外の材料で構成されていてもよく、例えば、透光性の樹脂基板や、石英、シリコン基板などで構成されていてもよい。
【0022】
反射電極層33は、上側基板40側の透明電極層42(後述)と共に液晶層50を駆動するものであり、例えば、面内に2次元配置された複数の画素電極からなる。画素電極および透明電極層42は、電圧が印加されると、画素電極および透明電極層42間の電位差に応じた電界を、画素電極と透明電極層42の間に発生させ、その電界の大きさ応じて液晶層50を駆動するようになっている。表示装置1のうち、画素電極と透明電極層42とが互いに対向する部分に対応する部分が、画素電極および透明電極層42間に印加される電圧によって液晶層50を部分的に駆動することの可能な最小単位となっている。この最小単位が液晶表示パネル10の画素に相当する。また、反射電極層33は、液晶層50を介して入射する環境光を液晶層50側に反射する反射層としての役割を有している。反射電極層33は、可視光を反射する導電性材料からなり、例えば、Agなどの金属材料からなる。反射電極層33の表面は、例えば、鏡面となっている。
【0023】
配向膜34は、液晶層50内の液晶分子を所定の方向に配向させるものであり、液晶層50と直接に接している。配向膜34は、例えば、ポリイミドなどの高分子材料からなり、例えば、塗布したポリイミド等に対してラビング処理を施すことにより形成されたものである。
【0024】
(上側基板40)
上側基板40は、例えば、
図1に示したように、配向膜41と、透明電極層42と、カラーフィルタ(CF)層43と、透明基板44とを液晶層50側からこの順に有している。
【0025】
配向膜41は、液晶層50内の液晶分子を所定の方向に配向させるものであり、液晶層50と直接に接している。配向膜21は、例えば、ポリイミドなどの高分子材料からなり、例えば、塗布したポリイミド等に対してラビング処理を施すことにより形成されたものである。
【0026】
透明電極層42は、各画素電極と対向して配置されており、例えば、面内全体に形成されたシート状の電極である。透明電極層42は、各画素電極と対向して配置されていることから、各画素における共通電極としての役割を有している。透明電極層42は、環境光に対して透明な導電性材料で構成されており、例えば、ITO(Indium Tin Oxide;酸化インジウムスズ))で構成されている。
【0027】
CF層43は、画素電極と対向する領域にカラーフィルタ43Aを有し、画素電極と非対向の領域に遮光膜43Bを有している。カラーフィルタ43Aは、液晶層50を過してきた光を、例えば、赤、緑および青の三原色にそれぞれ色分離するためのカラーフィルタを、画素に対応させて配列したものである。遮光膜43Bは、例えば、可視光を吸収する機能を有している。遮光膜43Bは、画素と画素の間に形成されている。透明基板44は、環境光に対して透明な基板、例えば、ガラス基板などからなる。
【0028】
(光学積層体20)
光学積層体20は、例えば、
図1に示したように、透明基板44の上面に、光拡散層21〜24と、1/4λ板25と、1/2λ板26と、偏光板27とを液晶層50側からこの順に有している。光拡散層21〜24、1/4λ板25、1/2λ板26および偏光板27は、例えば、隣接する他の層と粘着層や接着層で接合されている。
【0029】
光拡散層21〜23は環境光用の光拡散層であり、光拡散層24は補助光源70用の光拡散層である。光拡散層21〜24は、特定方位から特定の角度範囲で入射する光を相対的に強く拡散し、それ以外の角度範囲で入射する光を相対的に弱く拡散する異方性前方拡散層である。上記の特定方位は、例えば、主視角方向と平行な方位となっている。ここで、主視角方向とは、表示装置1のユーザが表示装置1を使用する際に映像表示面を眺める方向に対応しており、映像表示面が方形状となっている場合には、映像表示面の一辺のうちユーザに最も近い辺と直交する方向に対応している。光拡散層21〜24において、拡散光の拡散分布は、例えば、等方性を有している。なお、光拡散層21〜24において、拡散光の拡散分布は、主視角方向に延在する異方性を有していてもよい。
【0030】
図2〜
図5は、光拡散層21〜24の光学的な作用の一例を、光拡散層21〜24の断面構成の一例と共に模式的に表したものである。光拡散層21は、例えば、
図2に示したように、光拡散層21の下面側から入射する光L2のうち、特定の方位から特定の角度範囲φ1±α1で入射する成分の光を相対的に強く拡散し、それ以外の成分の光(例えば図中の光L1)を相対的に弱く拡散する異方性拡散層である。光拡散層21は、さらに、特定の角度範囲φ1±α1内の特定角度に対応する拡散中心軸を有している。例えば、
図2に示したように、光拡散層21は、光拡散層21の下面側から光L2が入射角ψ1で入射したときにその光L2の拡散がピークとなる拡散中心軸AX1を有している。
【0031】
なお、「入射角」とは、光の光軸と光入射面の法線とのなす角を指している。また、「光L2が入射角ψ1で入射したときにその光L2の拡散がピークとなる」とは、光L2が光拡散層21によって拡散されて光拡散層21の上面に出射したときに、その拡散光の拡散範囲が極大となる光L2の入射角がψ1であることを意味している。従って、拡散中心軸AX1は、角度ψ1で光拡散層21の法線と交差する方向に延在する軸を指している。拡散中心軸AX1の角度ψ1は、例えば30度である。
【0032】
光拡散層22は、例えば、
図3に示したように、光拡散層22の下面側から入射する光L4のうち、特定の方位から特定の角度範囲φ2±α2で入射する成分の光を相対的に強く拡散し、それ以外の成分の光(例えば図中の光L3)を相対的に弱く拡散する異方性拡散層である。光拡散層22は、さらに、特定の角度範囲φ2±α2内の特定角度に対応する拡散中心軸を有している。例えば、
図3に示したように、光拡散層22は、光拡散層22の下面側から光L4が入射角ψ2で入射したときにその光L4の拡散がピークとなる拡散中心軸AX2を有している。
【0033】
なお、「光L4が入射角ψ2で入射したときにその光L4の拡散がピークとなる」とは、光L4が光拡散層22によって拡散されて光拡散層22の上面に出射したときに、その拡散光の拡散範囲が極大となる光L4の入射角がψ2であることを意味している。従って、拡散中心軸AX2は、角度ψ2で光拡散層22の法線と交差する方向に延在する軸を指している。拡散中心軸AX2の角度ψ2は、例えば45度である。
【0034】
光拡散層23は、例えば、
図4に示したように、光拡散層23の下面側から入射する光L6のうち、特定の方位から特定の角度範囲φ3±α3で入射する成分の光を相対的に強く拡散し、それ以外の成分の光(例えば図中の光L5)を相対的に弱く拡散する異方性拡散層である。光拡散層23は、さらに、特定の角度範囲φ3±α3内の特定角度に対応する拡散中心軸を有している。例えば、
図4に示したように、光拡散層23は、光拡散層23の下面側から光L6が入射角ψ3で入射したときにその光L6の拡散がピークとなる拡散中心軸AX3を有している。
【0035】
なお、「光L6が入射角ψ3で入射したときにその光L6の拡散がピークとなる」とは、光L6が光拡散層23によって拡散されて光拡散層23の上面に出射したときに、その拡散光の拡散範囲が極大となる光L6の入射角がψ3であることを意味している。従って、拡散中心軸AX3は、角度ψ3で光拡散層23の法線と交差する方向に延在する軸を指している。拡散中心軸AX3の角度ψ3は、例えば10度である。
【0036】
光拡散層24は、例えば、
図5に示したように、光拡散層24の上面側から入射する光L7のうち、特定の方位から特定の角度範囲φ4±α4で入射する成分の光を相対的に強く拡散し、それ以外の成分の光(例えば図中の光L8)を相対的に弱く拡散する異方性拡散層である。光拡散層24は、さらに、特定の角度範囲φ4±α4内の特定角度に対応する拡散中心軸を有している。例えば、
図5に示したように、光拡散層24は、光拡散層24の上面側から光L7が入射角ψ4で入射したときにその光L7の拡散がピークとなる拡散中心軸AX4を有している。
【0037】
なお、「光L7が入射角ψ4で入射したときにその光L7の拡散がピークとなる」とは、光L7が光拡散層24によって拡散されて光拡散層24の上面に出射したときに、その拡散光の拡散範囲が極大となる光L7の入射角がψ4であることを意味している。従って、拡散中心軸AX4は、角度ψ4で光拡散層24の法線と交差する方向に延在する軸を指している。拡散中心軸AX4の角度ψ4は、例えば85度である。
【0038】
3つの光拡散層21〜23のうち中間層である光拡散層22の拡散中心軸AX4の角度ψ2は、3つの光拡散層21〜23のうち中間層以外の光拡散層21,23の拡散中心軸AX1,AX3の角度ψ1,ψ3よりも大きくなっている。これは、視野角をより広げるためである。また、3つの光拡散層21〜23のうち最上層である光拡散層23の拡散中心軸AX6の角度ψ3は、3つの光拡散層21〜23のうち最上層以外の光拡散層21,22の拡散中心軸AX1,AX2の角度ψ1,ψ2よりも小さくなっている。これは、正面方向の輝度をより高くするためである。光拡散層24の拡散中心軸AX4の角度ψ4は、3つの光拡散層21〜23の拡散中心軸AX1〜AX3よりも大きな角度となっている。
【0039】
光拡散層21は、例えば、
図2に示したように、屈折率の互いに異なる2種類の領域(第1領域21A,第2領域21B)を含んで構成されている。同様に、光拡散層22は、例えば、
図3に示したように、屈折率の互いに異なる2種類の領域(第1領域22A,第2領域22B)を含んで構成されている。光拡散層23は、例えば、
図4に示したように、屈折率の互いに異なる2種類の領域(第1領域23A,第2領域23B)を含んで構成されている。光拡散層24は、例えば、
図5に示したように、屈折率の互いに異なる2種類の領域(第1領域24A,第2領域24B)を含んで構成されている。光拡散層21〜24は、図示しないが、ルーバー構造となっていてもよいし、柱状構造となっていてもよい。
【0040】
第1領域21Aおよび第2領域21Bは、光拡散層21の厚さ方向に延在するとともに所定の方向に傾斜して形成されている。同様に、第1領域22Aおよび第2領域22Bは、光拡散層22の厚さ方向に延在するとともに所定の方向に傾斜して形成されている。第1領域23Aおよび第2領域23Bは、光拡散層23の厚さ方向に延在するとともに所定の方向に傾斜して形成されている。第1領域24Aおよび第2領域24Bは、光拡散層24の厚さ方向に延在するとともに所定の方向に傾斜して形成されている。光拡散層21〜24は、例えば、屈折率の互いに異なる2種類以上の光重合可能なモノマーまたはオリゴマーの混合物である樹脂シートに、紫外線を斜め方向から照射することにより形成されたものである。なお、光拡散層21〜24は、上記とは異なる構造となっていてもよく、また、上記とは異なる方法で製造されたものであってもよい。光拡散層21〜24は、互いに等しい構造となっていてもよいし、互いに異なる構造となっていてもよい。
【0041】
図6は、各光拡散層21〜24の拡散特性を模式的に表したものである。
図6において、第1角度範囲20Bは、各光拡散層21〜23の角度範囲φ1±α1、φ2±α2、φ3±α3(図示せず)を合成した角度範囲である。拡散中心軸AX4’は、入射面20Aを基準として、拡散中心軸AX4を入射面20Aの法線方向に折り返したものである。第2角度範囲20Bは、光拡散層24の角度範囲φ4±α4に対応するものである。第3角度範囲20Dは、入射面20Aを基準として、光拡散層24の角度範囲φ4±α4を入射面20Aの法線方向に折り返したものである。重複角度範囲20Eは、第1角度範囲20Bと第3角度範囲20Dとが互いに重複している角度範囲である。重複角度範囲20Eは、第1角度範囲20Bにとっては僅かな領域であるが、第3角度範囲20Dにとっては比較的大きな割合を占めている。
【0042】
図6から、第1角度範囲20Bおよび第3角度範囲20Dは、拡散中心軸AX1〜AX3,AX4’を含まない一部の角度範囲(重複角度範囲20E)において互いに重なり合っている。そのため、光拡散層24は、入射面20Aを基準として、重複角度範囲20Eを入射面20Aの法線方向に折り返した角度範囲内で上面に入射した光を拡散することになる。さらに、光拡散層21〜23のうちの一部の光拡散層は、重複角度範囲20E内で底面に入射した光を拡散することになる。しかし、上述したように、重複角度範囲20Eは、第1角度範囲20Bにとっては僅かな領域である。そのため、第1角度範囲20Bのうち重複角度範囲20Eの成分をほとんど有しない光(典型的には環境光)が光拡散層24の上面に入射した場合には、光拡散層24は、その光にほとんど影響を与えることがなく、その光を透過させる。従って、光拡散層24は、補助光源70の光を効果的に拡散する一方で、環境光などの、重複角度範囲20Eの成分をほとんど有しない光に対しては、ほとんど何も影響を与えることがない。
【0043】
(駆動回路60)
(補助光源70)
駆動回路60は、例えば、映像信号に応じた電圧を反射電極層33に含まれる各画素電極に印加することにより、液晶表示パネル10内の各画素を駆動するようになっている。補助光源70は、例えば、環境光の照度が十分でないとき(例えば、夜間や、屋内にいるとき)に、環境光を補うために用いられるものである。補助光源70は、映像表示面と非対向の領域に配置されており、例えば、
図1に示したように、映像表示面の脇に配置されている。補助光源70は、例えば、指向性を持たせたLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)を含んで構成されており、映像表示面全体に補助光源70の光が入射するようになっている。補助光源70は、光拡散層21〜24などを含む光学積層体20を介して液晶表示パネル10に光を供給するようになっている。具体的には、補助光源70は、補助光源70側から入射する補助光源70の光が、光拡散層24に対して第2角度範囲20Cで主に入射するように構成されている。つまり、環境光を利用した映像表示の際に使用する第1角度範囲20B(重複角度範囲20Eを除く)内に光が主に入るように補助光源70を位置決めする必要がない。
【0044】
ここで、第2角度範囲20Cは、光拡散層24の角度範囲φ4±α4に対応した角度範囲であることから、補助光源70の光が映像表示面や光拡散層24に入射する角度も非常に大きな角度となる。しかも、補助光源70の光の、光拡散層24に対する入射角は、補助光源70寄りで小さく、補助光源70から離れた箇所で大きくなっている。つまり、補助光源70の光の、光拡散層24に対する入射角は、比較的大きな幅を持っている。
【0045】
[作用、効果]
次に、
図7、
図8を参照しつつ、本実施の形態の表示装置1の作用、効果の一例について説明する。
図7は、環境光を利用した映像表示を模式的に表したものである。
図8は、補助光源70の光を利用した映像表示を模式的に表したものである。なお、
図7、
図8では、1/4λ板25、1/2λ板26および偏光板27の記載が省略されている。
【0046】
(環境光を利用した映像表示)
特定の方位から特定の範囲の角度(例えば、入射角30度)で入射してきた環境光Laは、偏光板27によって直線偏光に変換され、さらに1/2λ板26および1/4λ板25によって円偏光に変換され、液晶表示パネル10に到達する。液晶表示パネル10に到達した環境光Laのうち、電圧の印加されていない画素に入射した光は、例えば、液晶層50で直線偏光に変換されて反射電極層33に達する。反射電極層33で反射された光(反射光Lb)は、逆の経路をたどって、元の円偏光に戻される。円偏光は、1/2λ板26および1/4λ板25によって元の直線偏光に戻り、偏光板27を通過する。従って、この場合には、画素は、明表示となる。また、液晶表示パネル10に到達した環境光Laのうち、電圧の印加されている画素に入射した光は、円偏光のまま反射電極層33に達し、反射電極層33で反射されて円偏光になる。この光は1/2λ板26および1/4λ板25によって直線偏光に戻るが、この直線偏光の偏光軸が偏光板27の透過軸と直交する。そのため、この直線偏光は偏光板27で吸収される。従って、この場合には、画素は暗表示となる。
【0047】
ところで、環境光Laは、光拡散層21〜24を通過したのち、液晶表示パネル10に到達する。しかし、光拡散層21〜24の拡散強度には入射角依存性があるので、環境光Laは、ほとんど散乱されずに光拡散層21〜24を透過し、液晶表示パネル10に到達する。一方、反射光Lbは、光拡散層21〜24を通過したのち、液晶表示パネル10の外部に射出される。このとき、反射光Lbは、例えば入射角30度で光拡散層21の下面に入射するので、光拡散層21で強く拡散される。光拡散層21で強く拡散された光のうち、小さな入射角(おおむね10度)で光拡散層22の下面に入射した拡散光Lcは、光拡散層22の拡散範囲に入らないので、ほとんど散乱されずに光拡散層22を透過する。一方、光拡散層21で強く拡散された光のうち、大きな入射角(おおむね60度)で光拡散層22の下面に入射した拡散光Ldは、光拡散層22で強く拡散される。
【0048】
光拡散層22でほとんど散乱されずに光拡散層22を透過した拡散光Lcは、小さな入射角(おおむね10度)で光拡散層23の下面に入射する。そのため、拡散光Lcは、光拡散層23で強く拡散される。光拡散層23で強く拡散された光は、正面方向に向かう拡散光Lfとなり、光拡散層24の下面に入射する。拡散光Lfは、光拡散層24の拡散範囲に入らないので、ほとんど散乱されずに光拡散層24を透過して、液晶表示パネル10の外部に射出される。
【0049】
一方、光拡散層22で強く拡散されて光拡散層22を透過した拡散光Leは、大きな入射角(10度よりも大幅に大きな角度)で光拡散層23の下面に入射する。拡散光Leは、光拡散層23の拡散範囲に入らないので、ほとんど散乱されずに光拡散層23を透過して、光拡散層24の下面に入射する。拡散光Leは、光拡散層24の拡散範囲にも入らないので、ほとんど散乱されずに光拡散層24を透過して、液晶表示パネル10の外部に射出される。
【0050】
このように、本実施の形態では、液晶表示パネル10で反射され下面側から入射してきた環境光(拡散光Lb)に対する拡散範囲を光拡散層21によって限定的にすることができる一方で、光拡散層22,23によって最下層の光拡散層21の拡散範囲よりも広げることができる。さらに、拡散強度の強弱の境界での強度変化を少なくすることができる。これにより、見栄えの自然な画像を表示することができる。
【0051】
また、本実施の形態では、光拡散層23の拡散中心軸AX3の角度ψ3が、光拡散層21,22の拡散中心軸AX1,AX2の角度ψ1,ψ2よりも小さくなっているので、画像ボケの少ない自然な画像を表示することができる。さらに、白輝度の高い画像を表示することができる。
【0052】
また、本実施の形態では、環境光Laから生成された拡散光Le,Lfは、光拡散層24の影響をほとんど受けることなく、光拡散層24を透過することができる。つまり、光拡散層24は、環境光Laを利用した映像表示に際しては、何も作用をしていない。
【0053】
(補助光源70の光を利用した映像表示)
次に、補助光源70の光を利用した映像表示について説明する。特定の方位から特定の範囲の角度(例えば、入射角85度)で入射してきた補助光源70の光(光源光Lg)は、偏光板27によって直線偏光に変換され、さらに1/2λ板26および1/4λ板25によって円偏光に変換され、液晶表示パネル10に到達する。液晶表示パネル10に到達した光源光Lgのうち、電圧の印加されていない画素に入射した光は、例えば、液晶層50で直線偏光に変換されて反射電極層33に達する。反射電極層33で反射された光(反射光Lb)は、逆の経路をたどって、元の円偏光に戻される。円偏光は、1/2λ板26および1/4λ板25によって元の直線偏光に戻り、偏光板27を通過する。従って、この場合には、画素は、明表示となる。また、液晶表示パネル10に到達した光源光Lgのうち、電圧の印加されている画素に入射した光は、円偏光のまま反射電極層33に達し、反射電極層33で反射されて円偏光になる。この光は1/2λ板26および1/4λ板25によって直線偏光に戻るが、この直線偏光の偏光軸が偏光板27の透過軸と直交する。そのため、この直線偏光は偏光板27で吸収される。従って、この場合には、画素は暗表示となる。
【0054】
ところで、光源光Lgは、光拡散層24に対して第2角度範囲20Cで主に入射する。そのため、光源光Lgは、光拡散層24で強く拡散されるとともに、光拡散層21〜23を透過し、液晶表示パネル10に到達する。液晶表示パネル10で反射された光(反射光Lb)は、光拡散層21〜24を通過したのち、液晶表示パネル10の外部に射出される。このとき、反射光Lbの一部は、例えば入射角30度で光拡散層21の下面に入射するので、光拡散層21で強く拡散される。光拡散層21で強く拡散された光のうち、小さな入射角(おおむね10度)で光拡散層23の下面に入射した拡散光Lcは、光拡散層22の拡散範囲に入らないので、ほとんど散乱されずに光拡散層22を透過する。一方、光拡散層21で強く拡散された光のうち、大きな入射角(おおむね60度)で光拡散層22の下面に入射した拡散光Ldは、光拡散層22で強く拡散される。
【0055】
光拡散層22でほとんど散乱されずに光拡散層22を透過した拡散光Lcは、小さな入射角(おおむね10度)で光拡散層23の下面に入射する。そのため、拡散光Lcは、光拡散層23で強く拡散される。光拡散層23で強く拡散された光は、正面方向に向かう拡散光Lfとなり、光拡散層24の下面に入射する。拡散光Lfは、光拡散層24の拡散範囲に入らないので、ほとんど散乱されずに光拡散層24を透過して、液晶表示パネル10の外部に射出される。
【0056】
一方、光拡散層22で強く拡散されて光拡散層22を透過した拡散光Leは、大きな入射角(10度よりも大幅に大きな角度)で光拡散層23の下面に入射する。拡散光Leは、光拡散層23の拡散範囲に入らないので、ほとんど散乱されずに光拡散層23を透過して、光拡散層24の下面に入射する。拡散光Leは、光拡散層24の拡散範囲にも入らないので、ほとんど散乱されずに光拡散層24を透過して、液晶表示パネル10の外部に射出される。
【0057】
このように、本実施の形態では、非常に深い角度で入射させた光源光Lgを光拡散層24で拡散し、映像表示に利用している。これにより、暗い場所での視認性を高めることができる。また、本実施の形態では、補助光源70は、補助光源70の光が光拡散層24に対して第2角度範囲20Cで主に入射するように構成されているので、第1角度範囲20B(重複角度範囲20Eを除く)内に光が主に入るように補助光源70を位置決めする必要がない。従って、第1角度範囲20B(重複角度範囲20Eを除く)に縛られることなく補助光源70を配置することができるので、補助光源70の位置に自由度を持たせることができる。また、本実施の形態では、補助光源70は映像表示面と非対向の領域に配置されるので、タッチセンサーなどの入力インターフェースなどを表示装置1に実装することができる。
【0058】
<2.変形例>
[第1変形例]
上記実施の形態では、光拡散層21〜23が出射時散乱の構成となっていたが、入射時散乱の構成となっていてもよい。具体的には、光拡散層21〜23が、例えば、
図9〜
図11に示したように、液晶表示パネル10側から入射する光のうち、光拡散層21〜23に対して第2角度範囲20Cで入射する成分の光を強く拡散し、それ以外の角度範囲で入射する成分の光を弱く拡散するようになっていてもよい。
【0059】
図12に各光拡散層21〜24の拡散特性を模式的に示したように、本変形例においても、第1角度範囲20Bおよび第2角度範囲20Cは、拡散中心軸AX1〜AX3,AX4を含まない一部の角度範囲(重複角度範囲20E)において互いに重なり合っている。そのため、光拡散層21〜23のうちの一部の光拡散層と、光拡散層24はいずれも、重複角度範囲20E内で底面に入射した光を拡散することになる。しかし、上述したように、重複角度範囲20Eは、第1角度範囲20Bにとっては僅かな領域である。そのため、第1角度範囲20Bのうち重複角度範囲20Eの成分をほとんど有しない光(典型的には環境光)が光拡散層24の底面に入射した場合には、光拡散層24は、その光にほとんど影響を与えることがなく、その光を透過させる。従って、光拡散層24は、補助光源70の光を効果的に拡散する一方で、環境光などの、重複角度範囲20Eの成分をほとんど有しない光に対しては、ほとんど何も影響を与えることがない。
【0060】
[第2変形例]
上記実施の形態において、例えば、
図13に示したように、2つの光拡散層21,22の機能を兼ね備えた単層の光拡散層61が、2つの光拡散層21,22の代わりに設けられていてもよい。このとき、光拡散層61は、例えば、光拡散層21の下面側から入射する光の入射角がψ1のときに入射光の拡散がピークとなる拡散中心軸AX1を有している。さらに、光拡散層61は、例えば、光拡散層22の下面側から入射する光の入射角がψ2のときに入射光の拡散がピークとなる拡散中心軸AX2も有している。つまり、光拡散層61は、拡散中心軸AX1と、拡散中心軸AX2とを同時に備えている。光拡散層61は、例えば、バルク状の領域と、棒状の2種類の領域とを含んで構成されている。バルク状の領域と、棒状の領域とでは、屈折率が互いに異なっている。棒状の2種類の領域のうち一方の領域は、拡散中心軸AX1に対応した形状となっており、棒状の2種類の領域のうち他方の領域は、拡散中心軸AX2に対応した形状となっている。棒状の2種類の領域では、屈折率が互いに同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。光拡散層61は、例えば、3種類の領域がそれぞれ、厚さ方向に延在するとともに所定の方向に傾斜して形成されたものである。
【0061】
[第3変形例]
上記実施の形態において、例えば、
図14に示したように、2つの光拡散層23,24の機能を兼ね備えた単層の光拡散層62が、2つの光拡散層23,24の代わりに設けられていてもよい。このとき、光拡散層62は、例えば、光拡散層23の下面側から入射する光の入射角がψ3のときに入射光の拡散がピークとなる拡散中心軸AX3を有している。さらに、光拡散層62は、例えば、光拡散層24の上面側から入射する光の入射角がψ4のときに入射光の拡散がピークとなる拡散中心軸AX4も有している。つまり、光拡散層62は、拡散中心軸AX3と、拡散中心軸AX4とを同時に備えている。光拡散層62は、例えば、バルク状の領域と、棒状の2種類の領域とを含んで構成されている。バルク状の領域と、棒状の領域とでは、屈折率が互いに異なっている。棒状の2種類の領域のうち一方の領域は、拡散中心軸AX3に対応した形状となっており、棒状の2種類の領域のうち他方の領域は、拡散中心軸AX4に対応した形状となっている。棒状の2種類の領域では、屈折率が互いに同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。光拡散層62は、例えば、3種類の領域がそれぞれ、厚さ方向に延在するとともに所定の方向に傾斜して形成されたものである。
【0062】
[第4変形例]
上記実施の形態において、例えば、
図15示したように、光拡散層61が光拡散層21,22の代わりに設けられるとともに、光拡散層62が光拡散層23,24の代わりに設けられていてもよい。
【0063】
[第5変形例]
上記実施の形態において、例えば、
図16示したように、2つの光拡散層22,23が省略され、環境光用の光拡散層として光拡散層21だけが設けられていてもよい。
【0064】
[第6変形例]
上記実施の形態において、例えば、
図17示したように、補助光源用の光拡散光24が環境光用の光拡散層21〜23の下面側に配置されていてもよい。ただし、その場合には、光拡散光24は、出射時散乱の構成となっていることが好ましい。例えば、
図18に示したように、光拡散光24は、液晶表示パネル10側から入射する光のうち、光拡散光24に対して第2角度範囲20Cで入射する成分の光を相対的に強く拡散し、それ以外の角度範囲で入射する成分の光を相対的に弱く拡散するようになっていてもよい。
【0065】
本変形例において、光拡散層21〜23は、
図2〜
図4に示したように、出射時散乱の構成となっていてもよい。この場合に、
図19に各光拡散層21〜24の拡散特性を模式的に示したように、第1角度範囲20Bおよび第2角度範囲20Cは、拡散中心軸AX1〜AX3,AX4を含まない一部の角度範囲(重複角度範囲20E)において互いに重なり合っている。従って、光拡散層24は、補助光源70の光を効果的に拡散する一方で、環境光などの、重複角度範囲20Eの成分をほとんど有しない光に対しては、ほとんど何も影響を与えることがない。
【0066】
また、本変形例において、光拡散層21〜23は、
図9〜
図11に示したように、入射時散乱の構成となっていてもよい。この場合にも、
図20に各光拡散層21〜24の拡散特性を模式的に示したように、第1角度範囲20Bおよび第3角度範囲20Dは、拡散中心軸AX1〜AX3,AX4を含まない一部の角度範囲(重複角度範囲20E)において互いに重なり合っている。従って、光拡散層24は、補助光源70の光を効果的に拡散する一方で、環境光などの、重複角度範囲20Eの成分をほとんど有しない光に対しては、ほとんど何も影響を与えることがない
【0067】
<3.適用例>
次に、上記実施の形態およびその変形例に係る表示装置1の一適用例について説明する。
図21は、本適用例に係る電子機器100の概略構成の一例を表す斜視図である。電子機器100は、携帯電話機であり、例えば、
図21に示したように、本体部111と、本体部111に対して開閉可能に設けられた表示体部112とを備えている。本体部111は、操作ボタン115と、送話部116を有している。表示体部112は、表示装置113と、受話部117とを有している。表示装置113は、電話通信に関する各種表示を、表示装置113の表示画面114に表示するようになっている。電子機器100は、表示装置113の動作を制御するための制御部(図示せず)を備えている。この制御部は、例えば、表示装置113に対して映像信号を出力するようになっている。この制御部は、電子機器100全体の制御を司る制御部の一部として、またはその制御部とは別に、本体部111または表示体部112の内部に設けられている。
【0068】
表示装置113は、上記実施の形態およびその変形例に係る表示装置1と同一の構成を備えている。これにより、表示装置113において、補助光源70の位置に自由度を持たせることができるので、電子機器100のデザインにも自由度を持たせることができる。また、電子機器100に対して、タッチセンサーなどの入力インターフェースなどを表示装置1に実装することもできる。また、表示装置113として表示装置1を用いていることにより、見栄えの自然な画像を表示することができる。また、表示装置113において、光拡散層14の拡散中心軸AX6の角度ψ2が光拡散層12,13の拡散中心軸AX2,AX6の角度ψ1,ψ3よりも小さくなっている表示装置1が用いられている場合には、画像ボケの少ない自然な画像を表示することができる。さらに、白輝度の高い画像を表示することができる。
【0069】
なお、上記実施の形態およびその変形例に係る表示装置1を適用可能な電子機器としては、以上に説明した携帯電話機等の他にも、パーソナルコンピュータ、液晶テレビ、ビューファインダ型またはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話機、POS端末器等が挙げられる。
【0070】
また、例えば、本技術は以下のような構成を取ることができる。
(1)
反射型または半透過型の表示パネルと、
前記表示パネルの上面に設けられた光拡散層と、
前記光拡散層を介して前記表示パネルに光を供給する補助光源と
を備え、
前記光拡散層は、特定方位から第1角度範囲および第2角度範囲で入射する光を相対的に強く拡散し、それ以外の角度範囲で入射する光を相対的に弱く拡散する異方性前方拡散層であり、
前記光拡散層は、前記第1角度範囲内の第1の特定角度に対応する第1の拡散中心軸と、前記第2角度範囲内の第2の特定角度に対応する第2の拡散中心軸とを有し、
前記第1角度範囲と、前記第2角度範囲の入射面対称角度範囲である第3角度範囲とは、前記第1の特定角度と、前記第2の特定角度の入射面対称角度とを含まない一部の角度範囲において互いに重なり合っており、
前記補助光源は、当該補助光源側から入射する当該補助光源の光、または前記表示パネルで反射され、前記表示パネル側から入射する当該補助光源の光が前記光拡散層に対して前記第2角度範囲で主に入射するように構成されている
表示装置。
(2)
前記第2の特定角度の入射面対称角度は、前記第1の特定角度よりも大きな角度である
(1)に記載の表示装置。
(3)
前記光拡散層は、
特定方位から前記第1角度範囲で入射する光を相対的に強く拡散し、それ以外の角度範囲で入射する光を相対的に弱く拡散する第1異方性前方拡散層と、
特定方位から前記第2角度範囲で入射する光を相対的に強く拡散し、それ以外の角度範囲で入射する光を相対的に弱く拡散する第2異方性前方拡散層と
を有する
(1)または(2)に記載の表示装置。
(4)
前記第2異方性前方拡散層が、前記第1異方性前方拡散層の上面側に配置され、
前記補助光源は、当該補助光源側から入射する当該補助光源の光が前記光拡散層に対して前記第2角度範囲で主に入射するように構成されている
(3)に記載の表示装置。
(5)
前記第2異方性前方拡散層が、前記第1異方性前方拡散層の下面側に配置され、
前記補助光源は、前記表示パネルで反射され、前記表示パネル側から入射する当該補助光源の光が前記光拡散層に対して前記第2角度範囲で主に入射するように構成されている
(3)に記載の表示装置。
(6)
前記第1異方性前方拡散層は、単一の拡散中心軸を有する1または複数の異方性前方拡散層で構成されている
(3)に記載の表示装置。
(7)
前記第1異方性前方拡散層は、
前記第1の拡散中心軸として複数の拡散中心軸を有する第3異方性前方拡散層と、
前記第1の拡散中心軸として単一の拡散中心軸を有する第4異方性前方拡散層と
で構成されている
(3)に記載の表示装置。
(8)
前記光拡散層は、単層の異方性前方拡散層である
(1)または(2)に記載の表示装置。
(9)
前記光拡散層は、前記表示パネル側から入射する光のうち、前記光拡散層に対して前記第2角度範囲で入射する成分の光を相対的に強く拡散し、それ以外の角度範囲で入射する成分の光を相対的に弱く拡散し、さらに、前記表示パネルとは反対側から入射する光のうち、前記光拡散層に対して前記第1角度範囲で入射する成分の光を相対的に強く拡散し、それ以外の角度範囲で入射する成分の光を相対的に弱く拡散するようになっている
(1)ないし(8)のいずれか1つに記載の表示装置。
(10)
前記光拡散層は、前記表示パネル側から入射する光のうち、前記光拡散層に対して前記第1角度範囲で入射する成分の光を相対的に強く拡散し、それ以外の角度範囲で入射する成分の光を相対的に弱く拡散し、さらに、前記表示パネルとは反対側から入射する光のうち、前記光拡散層に対して前記第1角度範囲で入射する成分の光を相対的に強く拡散し、それ以外の角度範囲で入射する成分の光を相対的に弱く拡散するようになっている
(1)ないし(8)のいずれか1つに記載の表示装置。
(11)
反射型または半透過型の表示パネルと、
前記表示パネルの上面に設けられた光拡散層と、
前記光拡散層を介して前記表示パネルに光を供給する補助光源と
を備え、
前記光拡散層は、特定方位から第1角度範囲および第2角度範囲で入射する光を相対的に強く拡散し、それ以外の角度範囲で入射する光を相対的に弱く拡散する異方性前方拡散層であり、
前記光拡散層は、前記第1角度範囲内の第1の特定角度に対応する第1の拡散中心軸と、前記第2角度範囲内の第2の特定角度に対応する第2の拡散中心軸とを有し、
前記第1角度範囲および前記第2角度範囲は、前記第1の特定角度と、前記第2の特定角度とを含まない一部の角度範囲において互いに重なり合っており、
前記補助光源は、当該補助光源側から入射する当該補助光源の光、または前記表示パネルで反射され、前記表示パネル側から入射する当該補助光源の光が前記光拡散層に対して前記第2角度範囲で主に入射するように構成されている
表示装置。
(12)
表示装置を備え、
前記表示装置は、
反射型または半透過型の表示パネルと、
前記表示パネルの上面に設けられた光拡散層と、
前記光拡散層を介して前記表示パネルに光を供給する補助光源と
を有し、
前記光拡散層は、特定方位から第1角度範囲および第2角度範囲で入射する光を相対的に強く拡散し、それ以外の角度範囲で入射する光を相対的に弱く拡散する異方性前方拡散層であり、
前記光拡散層は、前記第1角度範囲内の第1の特定角度に対応する第1の拡散中心軸と、前記第2角度範囲内の第2の特定角度に対応する第2の拡散中心軸とを有し、
前記第1角度範囲と、前記第2角度範囲の入射面対称角度範囲である第3角度範囲とは、前記第1の特定角度と、前記第2の特定角度の入射面対称角度とを含まない一部の角度範囲において互いに重なり合っており、
前記補助光源は、当該補助光源側から入射する当該補助光源の光、または前記表示パネルで反射され、前記表示パネル側から入射する当該補助光源の光が前記光拡散層に対して前記第2角度範囲で主に入射するように構成されている
電子機器。
(13)
表示装置を備え、
前記表示装置は、
反射型または半透過型の表示パネルと、
前記表示パネルの上面に設けられた光拡散層と、
前記光拡散層を介して前記表示パネルに光を供給する補助光源と
を有し、
前記光拡散層は、特定方位から第1角度範囲および第2角度範囲で入射する光を相対的に強く拡散し、それ以外の角度範囲で入射する光を相対的に弱く拡散する異方性前方拡散層であり、
前記光拡散層は、前記第1角度範囲内の第1の特定角度に対応する第1の拡散中心軸と、前記第2角度範囲内の第2の特定角度に対応する第2の拡散中心軸とを有し、
前記第1角度範囲および前記第2角度範囲は、前記第1の特定角度と、前記第2の特定角度とを含まない一部の角度範囲において互いに重なり合っており、
前記補助光源は、当該補助光源側から入射する当該補助光源の光、または前記表示パネルで反射され、前記表示パネル側から入射する当該補助光源の光が前記光拡散層に対して前記第2角度範囲で主に入射するように構成されている
電子機器。