(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の生産性モニタリングシステムにおいては、オペレータの作業状態を把握することはできるものの、各オペレータの応対に要する時間を短縮するために、応対内容に関する改善個所を見つけるのは困難であるという問題がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、コールセンタにおけるオペレータの応対内容に関する改善個所の検出作業を容易にする応対支援装置、応対支援方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様は、分岐点に設問が対応付けられ、該分岐点における枝の各々に該設問の回答候補が対応付けられたツリー構造の中から、設問を選択する設問選択部と、前記選択された設問の回答を該設問の回答候補の中から選択するユーザ指示を取得するユーザ指示取得部と、前記設問選択部が設問を選択してから前記ユーザ指示を取得するまでの時間を示す情報と、前記選択された設問を示す情報とを対応付けて、記憶装置に記憶させる操作履歴登録部とを具備することを特徴とする応対支援装置である。
【0007】
(2)また、この発明の別の態様は、上述の応対支援装置であって、前記設問選択部は、前記ユーザ指示により選択された回答に対応付けられた枝の先にある分岐点に対応付けられた設問を選択し、前記応対支援装置は、前記記憶装置が記憶している情報に基づき、前記ツリー構造と、該ツリー構造における前記設問選択部が選択した設問に対応付けられた分岐点を結んだ選択経路とを、前記応対支援装置と通信可能に接続された端末装置に表示させる選択経路表示処理部を具備することを特徴とする。
【0008】
(3)また、この発明の別の態様は、上述の応対支援装置であって、前記操作履歴登録部は、前記選択された設問を示す情報に加えて、前記ユーザ指示をしたユーザを示す情報を対応付けて、前記記憶装置に記憶させることを特徴とする。
【0009】
(4)また、この発明の別の態様は、上述の応対支援装置であって、特定のユーザを示す情報と特定の設問を示す情報とに対応付けて前記記憶装置が記憶する前記時間を示す情報の代表値と、前記特定の設問に応じた所定の値とを比較し、前記特定の設問を、前記特定のユーザに関する改善候補とするか否かを判定するユーザ改善候補抽出部を具備することを特徴とする。
【0010】
(5)また、この発明の別の態様は、上述の応対支援装置であって、特定の設問を示す情報に対応付けて前記記憶装置が記憶する前記時間を示す情報の代表値と、前記特定の設問に応じた所定の目標値とを比較し、前記特定の設問を改善候補とするか否かを判定する改善候補設問抽出部を具備することを特徴とする。
【0011】
(6)また、この発明の別の態様は、分岐点に設問が対応付けられ、該分岐点における枝の各々に該設問の回答候補が対応付けられたツリー構造の中から、設問を選択する第1の過程と、前記選択された設問の回答を該設問の回答候補の中から選択するユーザ指示を取得する第2の過程と、前記第1の過程にて設問を選択してから前記ユーザ指示を取得するまでの時間を示す情報と、前記選択された設問を示す情報とを対応付けて、記憶装置に記憶させる第3の過程とを有することを特徴とする応対支援方法である。
【0012】
(7)また、この発明の別の態様は、コンピュータを、分岐点に設問が対応付けられ、該分岐点における枝の各々に該設問の回答候補が対応付けられたツリー構造の中から、設問を選択する設問選択部、前記選択された設問の回答を該設問の回答候補の中から選択するユーザ指示を取得するユーザ指示取得部、前記設問選択部が設問を選択してから前記ユーザ指示を取得するまでの時間を示す情報と、前記選択された設問を示す情報とを対応付けて、記憶装置に記憶させる操作履歴登録部として動作させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0013】
この発明によれば、コールセンタにおけるオペレータの応対内容に関する改善個所の検出を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】この発明の一実施形態による応対支援システム100の構成を示す概略ブロック図である。
【
図2】同実施形態における応対プロセス記憶部205が記憶する応対プロセスを表す情報の例を示す図である。
【
図3】同実施形態における応対内容記憶部207が記憶する応対内容を示す情報(設問毎)の例を示す図である。
【
図4】同実施形態における応対内容記憶部207が記憶する応対内容を示す情報(応対プロセス毎)の例を示す図である。
【
図5】同実施形態における応対プロセス処理部206の構成を示す概略ブロック図である。
【
図6】同実施形態における応対内容解析部210の構成を示す概略ブロック図である。
【
図7】同実施形態における応対プロセス選択画面の例を示す図である。
【
図8】同実施形態における応対支援画面の例を示す図である。
【
図9】同実施形態における応対経路画面の例を示す図である。
【
図10】同実施形態における応対内容画面の例を示す図である。
【
図11】同実施形態の変形例における応対内容画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。本実施形態は、コールセンタにおいて、消費者などの発信者からの電話などによるコンタクトに対して、オペレータが応対する際に、該応対を支援する応対支援システムである。この応対支援システムは、次のようにしてコンタクトの目的が果たされるように応対を支援する。1)まず、応対支援システムは、発信者からのコンタクト目的に応じた最終回答へと導くための設問と想定される回答候補を表示する。2)オペレータは、その設問を発信者に伝えて、表示されている回答候補の中から、発信者の回答を選択する。すると、3)応対支援システムは、選択された回答に応じた設問と該設問の回答候補を表示し、上述の2)に戻る。あるいは、応対支援システムは、選択された回答に応じたコンタクトの目的に応じた情報(最終回答)を表示する。
【0016】
図1は、本実施形態による応対支援システム100の構成を示す概略ブロック図である。応対支援システム100は、複数のオペレータ端末装置110、応対支援装置120、管理者端末装置130を含んで構成される。応対支援装置120は、オペレータ画面作成部201、オペレータ認証部202、オペレータ情報記憶部203、応対プロセス選択部204、応対プロセス記憶部205、応対プロセス処理部206、応対内容記憶部207、応対プロセス編集部208、応対内容閲覧部209、応対内容解析部210、管理者画面作成部211を含んで構成される。
【0017】
オペレータ端末装置110は、各オペレータがコールに応対する際に利用する端末装置であり、ネットワーク101を介して、応対支援装置120と通信可能に接続されている。また、管理者端末装置130は、コールセンタの管理者が利用する端末装置であり、ネットワーク102を介して、応対支援装置120と通信可能に接続されている。なお、ネットワーク101とネットワーク102とは、共通のネットワークであってもよい。
【0018】
オペレータ画面作成部201は、オペレータ認証部202、応対プロセス選択部204、応対プロセス処理部206による処理結果に基づき、オペレータ端末装置110に表示させる画面を作成する。また、オペレータ端末装置110が受け付けた、オペレータによる入力を、オペレータ認証部202、応対プロセス選択部204、応対プロセス処理部206に出力する。オペレータ認証部202は、オペレータ端末装置110を操作しているオペレータの認証を、オペレータ情報記憶部203が記憶している情報(ユーザID、パスワード)を用いて行う。オペレータ情報記憶部203は、各オペレータおよび管理者のユーザID、パスワード、ユーザ種別を記憶する。ここで、ユーザ種別とは、該ユーザがオペレータであるか管理者であるかを示す情報である。
【0019】
応対プロセス選択部204は、応対プロセス記憶部205が記憶する複数の応対プロセスの中から1つを選択するオペレータ指示を取得し、該指示による選択結果の応対プロセスを示す情報を応対プロセス処理部206に出力する。ここで、応対プロセスとは、分岐点に発信者に対する設問が対応付けられ、該分岐点における枝の各々に該設問の回答候補が対応付けられたツリー構造であり、発信者のコールの目的毎に用意されている。応対プロセス記憶部205は、応対プロセスを表す情報を記憶する。なお、応対プロセス記憶部205が記憶する応対プロセスを表す情報の詳細については、後述する。
【0020】
応対プロセス処理部206は、応対プロセス選択部204にて選択された応対プロセスを表すツリー構造を、オペレータ端末装置110に表示させる。また、応対プロセス処理部206は、応対プロセス中の各設問の回答を該設問の回答候補の中から選択するオペレータ指示を取得し、設問を示す情報と、該設問について選択された回答を示す情報と、選択までに要した時間とを対応付けて、応対内容記憶部207に記憶させる。なお、応対プロセス処理部206の詳細については、後述する。応対内容記憶部207は、上述の設問を示す情報と、該設問について選択された回答を示す情報と、選択までに要した時間などを含む応対内容を示す情報を記憶する。なお、応対内容記憶部207が記憶する応対内容を示す情報の詳細については、後述する。
【0021】
管理者画面作成部211は、オペレータ認証部202、応対プロセス編集部208、応対内容閲覧部209、応対内容解析部210による処理結果に基づき、管理者端末装置130に表示させる画面を作成する。また、管理者端末装置130が受け付けた、管理者による入力を、オペレータ認証部202、応対プロセス編集部208、応対内容閲覧部209、応対内容解析部210に出力する。応対プロセス編集部208は、管理者による指示に基づき、応対プロセスを編集し、応対プロセス記憶部205が記憶する応対プロセスを表す情報に反映させる。応対内容閲覧部209は、応対内容記憶部207を参照して、各オペレータの応対内容を示す情報を管理者端末装置130に表示させる。また、応対内容閲覧部209は、応対プロセス記憶部205および応対内容記憶部207を参照して、管理者により指定された応対の応対プロセスのツリー構造と、該応対を行ったオペレータ指示による設問選択の経路とを、管理者端末装置130に表示させる。なお、応対内容閲覧部209は、オペレータ端末装置110に対しても、同様に応対のツリー構造とその設問選択の経路とを表示させるようにしてもよい。応対内容解析部210は、応対内容記憶部207を参照して、各オペレータの応対における改善個所の候補や、応対プロセスにおける改善個所の候補を検出し、管理者端末装置130に表示させる。なお、応対内容解析部210の詳細については後述する。
【0022】
図2は、応対プロセス記憶部205が記憶する応対プロセスを表す情報の例を示す図である。
図2に示すように、応対プロセス記憶部205は、各行が応対プロセスにおける設問(タスク)とその回答候補に対応するテーブル形式で、応対プロセスを表す情報を記憶している。各行は、応対プロセスIDと、タスク種別と、タスクIDと、親IDと、子タスクIDと、回答候補と、表示内容とを対応付けて記憶している。ここで応対プロセスIDは、例えば、「01」、「02」といった数値であり、当該行の設問が属する応対プロセスを識別する情報である。タスク種別は、例えば、「1」、「2」といった数値であり、オペレータ端末装置110などに応対プロセスを表すツリー構造を表示する際に、当該設問に対応するとして、どのシンボルを用いるかを示す情報である。例えば、「1」であれば、水色のシンボルを用い、「2」であれば、緑色のシンボルを用いる。
【0023】
タスクIDは、例えば、「1」、「2」といった数値であり、当該設問を識別する情報である。本実施形態では、タスクIDは、応対プロセスIDと合わせて、設問を一意に識別するようになっているが、タスクIDのみで設問を一意に識別するようにしてもよい。親IDは、当該設問の親となる設問のタスクIDである。子タスクIDは、例えば「3」、「5」といった数値であり、当該回答候補の枝の先に対応付けられた設問のタスクIDである。すなわち、この子タスクIDの設問を選択することは、当該行の回答候補を回答として選択することになる。回答候補は、「ON」、「OFF」、「全部」といったテキストであり、当該行の設問の複数回答候補のうち、当該行の回答候補の内容である。表示内容は、例えば、「電源が入っているか確認してください」といったテキストであり、当該設問の内容としてオペレータ端末装置110に表示される情報である。
【0024】
図3は、応対内容記憶部207が記憶する応対内容を示す情報(設問毎)の例を示す図である。
図3には、応対内容を示す情報のうち、設問毎の情報の例を示す。
図3に示すように、応対内容記憶部207は、各行が応対プロセスにおける設問(タスク)に対応するテーブル形式で、応対内容を示す情報のうち、設問毎の情報を記憶している。各行は、チケットIDと、シーケンス番号と、応対プロセスIDと、タスクIDと、回答と、ユーザIDと、応対時間とを対応付けて記憶している。
【0025】
チケットIDは、例えば、「0001」、「0002」といった数値であり、応対プロセス選択部204が応対プロセスを選択する度に発行されるIDである。すなわち、応対プロセスの選択を識別する情報である。シーケンス番号は、例えば、「1」、「2」といった数値であり、特定のチケットIDの中で、応対プロセス処理部206が設問を選択する度に発行されるシーケンス番号である。応対プロセスIDは、例えば、「01」、「02」といった数値であり、当該行の設問が属する応対プロセスを識別する情報である。タスクIDは、例えば、「1」、「2」といった数値であり、当該設問を識別する情報である。回答は、応対プロセス記憶部205が当該行の応対プロセスIDおよびタスクIDと対応付けて記憶している回答候補の中から、オペレータが選択した回答である。ユーザIDは、例えば、「000001」、「000002」といった数字や文字の列であり、オペレータ認証部202が認証したオペレータを識別する情報である。言い換えると、コールに対する応対を行い、オペレータ端末装置110を操作しているオペレータを識別する情報である。応対時間は、例えば、「00:01:05」(1分間と5秒間を示す)、「01:00:05」(1時間と5秒間を示す)といった時間を示す情報であり、当該設問が選択されてから回答が選択されるまで(次の設問が選択されるまで)の時間を示す情報である。
【0026】
図4は、応対内容記憶部207が記憶する応対内容を示す情報(応対プロセス毎)の例を示す図である。
図4には、応対内容を示す情報のうち、応対プロセス毎の情報の例を示す。
図4に示すように、応対内容記憶部207は、各行が応対プロセス選択部204により選択された応対プロセスに対応するテーブル形式で、応対内容を示す情報のうち、応対プロセス毎の情報を記憶している。
【0027】
応対日は、例えば、「2011/4/20」といった日付を示す文字列または数値であり、応対プロセス選択部204により応対プロセスが選択された日を示す情報である。ユーザIDは、
図3のユーザIDと同様である。応対プロセスIDは、例えば、「01」、「02」といった数値であり、当該行の応対プロセスを識別する情報である。プロセス検索時刻は、例えば、「15:52:32」や「15:52:43」といった時刻を示す文字列や数値であり、応対プロセス選択部204により応対プロセスが選択された時刻を示す情報である。プロセス選択時間は、例えば、「4」、「0」といった数値であり、応対プロセス選択部204において、オペレータが応対プロセスを選択するのに要した時間である。辿ったタスク数は、例えば、「5」、「6」といった数値であり、当該応対プロセスを選択してから、コールの目的を果たすまでに選択された設問(タスク)の数を示す情報である。チケットIDは、
図3のチケットIDと同様である。
なお、
図3に示す応対内容を示す情報、
図4に示す応対内容を示す情報ともに、応対プロセス処理部206が生成し、応対内容記憶部207に記憶させる。
【0028】
図5は、応対プロセス処理部206の構成を示す概略ブロック図である。応対プロセス処理部206は、選択経路表示処理部601、設問選択部602、ユーザ指示取得部603、操作履歴登録部604を含んで構成される。選択経路表示処理部601は、オペレータ端末装置110に表示されている応対プロセスのツリー構造に、設問選択部602にて選択された設問の経路を示す表示を追加して表示させる。設問選択部602は、応対プロセス記憶部205を参照して、応対プロセス選択部204により選択された応対プロセスのうち、ユーザ指示取得部603が取得したユーザ指示に応じた設問を選択する。ユーザ指示取得部603は、設問選択部602により選択された設問の回答候補の中から、回答を選択するユーザ指示を取得する。なお、本実施形態では、ユーザ指示取得部603は、回答の選択を、該回答に対応する設問のタスクIDを用いて行う。操作履歴登録部604は、応対プロセス選択部204の選択結果やユーザ指示取得部603が取得したユーザ指示に基づき、応対内容記憶部207に、応対時間およびタスクIDを含む応対内容を示す情報を記憶させる。
【0029】
図6は、応対内容解析部210の構成を示す概略ブロック図である。応対内容解析部210は、改善候補応対プロセス抽出部701と、オペレータ改善候補抽出部702と、改善候補設問抽出部703とを含んで構成される。改善候補応対プロセス抽出部701は、応対内容記憶部207を参照して、同じチケットIDに対応付けて記憶している応対時間の合計値を算出し、該合計値に基づき、改善候補とする応対プロセスを抽出し、管理者端末装置130に表示させる。例えば、改善候補応対プロセス抽出部701は、該合計値の応対プロセス毎の平均値を算出し、該平均値が所定の値より大きい応対プロセスあるいは該平均値が最も大きい応対プロセスなど、応対に長い時間を要している応対プロセスを、改善候補の応対プロセスとして、管理者端末装置130に表示させる。あるいは、改善候補応対プロセス抽出部701は、該合計値の応対プロセス毎の分散を算出し、該分散が所定の値より大きい応対プロセスあるいは該分散が最も大きい応対プロセスなど、応対に要する時間のばらつきが大きい応対プロセスを、改善候補の応対プロセスとして、管理者端末装置130に表示させる。
【0030】
オペレータ改善候補抽出部702(ユーザ改善候補抽出部)は、特定のユーザIDと特定のタスクID(および応対プロセスID)とに対応付けて応対内容記憶部207が記憶する応対時間の代表値と、該特定のタスクIDの設問に応じた所定の値とを比較し、該特定のタスクIDが示す設問を、該特定のユーザIDが示すオペレータに関する改善候補とするか否かを判定する。具体的には、上述の代表値として、特定のユーザIDと特定のタスクIDとに対応付けて応対内容記憶部207が記憶する応対時間の平均値を用い、上述の所定の値として、全てのオペレータについての該特定のタスクIDに対応付けて応対内容記憶部207が記憶する応対時間の平均値に予め決められた定数を加えた値、または、乗じた値を用いる。なお、所定の値については、全てのオペレータについての平均値ではなく、全てのオペレータから該特定のユーザIDが示すオペレータを除いたオペレータなど、特定のグループのオペレータについての平均値としてもよいし、管理者などが予め設定した値であってもよい。また、特定のグループとしては、該特定のオペレータが属する経験年数が所定の範囲のオペレータのグループなど、オペレータの属性に基づき決まるグループであってもよい。この場合、オペレータ情報記憶部203は、オペレータの属性についても、記憶する。また、上述の比較の結果、代表値が所定の値よりも大きいときに、該特定のタスクIDが示す設問を、該特定のユーザIDが示すオペレータに関する改善候補と判定し、該特定のユーザIDおよび該特定のタスクIDを管理者端末装置130に表示させる。
【0031】
また、オペレータ改善候補抽出部702は、応対内容記憶部207を参照して、同じチケットIDに対応付けて記憶している応対時間の合計値を算出し、該合計値に基づき、改善候補とするオペレータを抽出し、管理者端末装置130に表示させる。例えば、オペレータ改善候補抽出部702は、該合計値の応対プロセス毎かつオペレータ毎の平均値を算出し、該平均値が所定の値より大きいオペレータと応対プロセスの組み合わせあるいは該平均値が最も大きいオペレータと応対プロセスの組み合わせなど、応対に長い時間を要しているオペレータと応対プロセスの組み合わせを、改善候補のオペレータとして、管理者端末装置130に表示させる。あるいは、改善候補応対プロセス抽出部701と同様に分散を用いて、応対に要する時間のばらつきが大きいオペレータと応対プロセスの組み合わせを、改善候補として、管理者端末装置130に表示させる。
【0032】
改善候補設問抽出部703は、特定のタスクID(および応対プロセスID)に対応付けて応対内容記憶部207が記憶する応対時間の代表値と、該特定のタスクIDが示す設問に応じた所定の目標値とを比較し、該特定のタスクIDが示す設問を改善候補とするか否かを判定する。具体的には、上述の代表値として、特定のタスクID(および応対プロセスID)に対応付けて応対内容記憶部207が記憶する応対時間の全てのオペレータに関する平均値を用いる。なお、全てのオペレータに関する平均値ではなく、経験年数などに応じて決まる特定のオペレータのグループに関する平均値であってもよい。また、所定の目標値として、管理者などが設定した値を用いる。また、上述の比較の結果、代表値が所定の目標値よりも大きいときに、該特定のタスクIDが示す設問を改善候補と判定し、該特定のタスクIDを管理者端末装置130に表示させる。
【0033】
また、改善候補設問抽出部703は、応対内容記憶部207を参照して、特定のユーザIDに対応付けて記憶する応対時間と、他のユーザIDに対応付けて記憶する応対時間とを比較して、特定のユーザIDのユーザについて改善候補とする設問を抽出し、管理者端末装置130に表示させる。例えば、改善候補設問抽出部703は、特定のユーザIDおよび特定のタスクIDに対応付けて記憶する応対時間の第1の平均値と、他のユーザIDおよび該特定のタスクIDに対応付けて記憶する応対時間の第2の平均値とを比較し、第1の平均値が第2の平均値より、所定の値以上大きいときは、該特定のタスクIDを、該特定のユーザIDについての改善候補とする。ここで、所定の値とは、予め設定された値でもよいし、第2の平均値に所定に率を掛けた値でもよいし、第2の平均値の分散に応じた値でもよい。また、他のユーザIDとしては、管理者が指定する優良なオペレータのユーザIDを用いるようにしてもよいし、全オペレータのユーザIDとしてもよい。
【0034】
図7は、応対プロセス選択画面の例を示す図である。
図7に示す応対プロセス選択画面G1は、応対プロセス選択部204による応対プロセスの選択を行う際に、オペレータ端末装置110に表示させる画面である。応対プロセス選択画面G1における、プルダウンP1a、P1bなどは、選択対象とする応対プロセスの条件をオペレータが設定するプルダウンである。表示エリアA1は、プルダウンP1a、P1bにて設定された条件を満たす応対プロセスを一覧表示する領域である。オペレータは、オペレータ端末装置110が備えるマウスなどの入力デバイスを用いて、この表示エリアA1に表示されている応対プロセスの中から一つを指定する。
【0035】
図8は、応対支援画面の例を示す図である。
図8に示す応対支援画面G2は、応対プロセス処理部206による応対支援を行っている際に、オペレータ端末装置110に表示させる画面である。応対支援画面G2には、応対プロセスのツリー構造T2が表示されている。また、このツリー構造T2における設問の選択経路の枝は、太線L2により示されている。その他にも、この例では、応対プロセスを切り替えるための表示エリアA2、ツリー構造T2の終端まで設問の回答を選択した結果を通知するウィンドウW2も、表示されている。
【0036】
図9は、応対経路画面の例を示す図である。
図9に示す応対経路画面G3は、応対内容閲覧部209が応対プロセス記憶部205および応対内容記憶部207を参照して、管理者により指定された応対の応対プロセスのツリー構造(図中の符号T3)と、該応対を行ったオペレータ指示による設問選択の経路(図中の符号L3)とを表示させる画面である。
図10は、応対内容画面の例を示す図である。
図10に示す応対内容画面G4は、応対内容閲覧部209が応対内容記憶部207を参照して、各行が設問に対応する表Ta4のように、各設問の応対時間(応対分秒)、タスクID、設問の内容(確認内容)、選択された回答などを表示する画面である。
【0037】
このように、選択した設問と、該設問の応対に要した応対時間を記憶させるので、オペレータの応対内容に関する改善個所の検出作業を容易になる。また、オペレータの応対内容だけでなく、応対プロセスそのものの改善個所の検出作業も容易になる。
【0038】
なお、上述の実施形態において、ユーザ指示取得部603は、設問選択部602により選択された設問の回答候補の中から、回答を選択するユーザ指示を取得するとして説明したが、回答以外に、該設問の親を選択するユーザ指示を取得できるようにしてもよい。さらに、該設問の直接の親だけでなく、何世代でも遡って選択できるようにしてもよい。
図11は、親を選択可能としたときの応対内容画面の例を示す図である。
図11に示す応対内容場面G5では、表Ta5では、タスクID「100」、「003」、「122」という順番で設問を選択した応対内容を表示している。そして、それに続く表Tb5では、表Ta5の末尾のタスクID「122」の設問を選択した後に、2世代遡って、再度タスクID「100」の設問を選択し直した後、タスクID「006」、「111」、「013」という順番で設問を選択したときの応対内容を表示している。
このように、設問の回答だけでなく、その親も選択できるようにすることで、応対の途中で、オペレータや発信者が誤りや勘違いに気付いたりしたときでも、遡って、応対を再開することができる。
【0039】
また、
図1における応対支援装置120の各機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、各機能を実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0040】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0041】
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。