(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記真珠光沢のある色素は、微粒子状の真珠光沢のある色素または前記微粒子状の真珠光沢のある色素を含む膜であり、前記真珠光沢のある色素は、前記微粒子コーティング組成物の5重量%〜60重量%の量で前記微粒子コーティング組成物の中に存在する、請求項1に記載のコーティングされたチューインガム組成物。
前記ガムコア上にある前記微粒子コーティング組成物の量は、前記コーティングされたチューインガム組成物の総重量に基づき、0.5重量%〜15重量%である、請求項1または請求項2に記載のコーティングされたチューインガム組成物。
前記結合層は、アラビアガム、ゼラチン、セルロース、デンプン、糖類ポリオール、サッカリド、ゼラチンもしくはこれらの組み合わせを含むか、または前記結合層は、脂肪、ワックス、液体油もしくはこれらの組み合わせを含む、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のコーティングされたチューインガム組成物。
前記方法は、前記微粒子コーティング組成物を付与する前に、水性結合液、非水性結合液もしくはこれらの組み合わせを、前記チューインガムコアの前記少なくとも1つの表面に付与すること、または前記微粒子コーティング組成物を付与する前に、前記チューインガムコアの前記少なくとも1つの表面を加熱することをさらに含む、請求項7に記載の方法。
前記水性結合液は、アラビアガム、セルロース、デンプン、糖類ポリオール、サッカリド、ゼラチンもしくはこれらの組み合わせを含む結合シロップであるか、または前記非水性結合液は、脂肪、ワックス、液体油もしくはこれらの組み合わせを含む、請求項7または請求項8に記載の方法。
前記チューインガムコアを個々のチューインガムピースへと形成することをさらに含み、前記微粒子コーティング組成物は、前記チューインガムの個々のピースが形成される前に、前記チューインガムコアの前記少なくとも1つの表面に付与されるか、または前記微粒子コーティング組成物は、前記チューインガムの個々のピースが形成された後で、前記チューインガムコアの前記少なくとも1つの表面に付与される、請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0009】
微粒子状の真珠光沢のある色素がチューインガム組成物の外部表面に直接付与されるとき、その真珠光沢のある色素のうちの非常にわずかしか、チューインガム表面に付着しない。本発明者らは、驚くべきことに、粉末の真珠光沢のある色素が、粉末担体と組み合わされたときに、チューインガムの表面に効果的に付与されうるということを見出した。本願明細書に記載される実施形態は、粉末担体と、真珠光沢のある色素とを含む微粒子コーティング組成物に関する。得られたコーティングされたチューインガム組成物は、視覚的に訴求力がある真珠光沢のある表面を呈示する。
【0010】
チューインガムに加えて、当該微粒子コーティングは、実に様々な菓子コアに真珠光沢のある表面を与えるためにも使用することができ、この菓子コアとしては、チューインガム、中心充填菓子、チュアブルタイプの菓子、クランチ質菓子、ローボイルド(low boiled)菓子、ハードボイルド(hard boiled)菓子、フォンダン、キャラメル、ゼリー、グミ、ヌガー、可食フィルム、ナッツペースト、チョコレート、ファッジ、または上記の菓子コアのうちの少なくとも1つを含む組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0011】
用語「コーティング」または「コーティング領域」は、菓子コアを少なくとも部分的に取り囲む物質の一領域を指すために使用される。微粒子コーティングは、「サンディング」組成物または「ダスティング」組成物と呼ばれることがある。このような微粒子コーティングを有する糖菓は、サンディングされているまたはダスティングされていると呼ばれることがある。
【0012】
用語「取り囲む(surround)」、「取り囲む(surrounding)」、「少なくとも部分的に取り囲む」などの用語は囲むこと(encircling)に限定されない。これらの用語は、すべての側で包囲する(enclosing)かまたは閉じ込める(confining)こと、囲むかまたは包むこと(enveloping)を指してもよく、対称的または同一の厚みであることに限定されない。
【0013】
用語「実質的に覆う」は、チューインガムコアの表面積の50%超を覆うコーティング組成物を指す。他の実施形態では、「実質的に覆う」は、チューインガムコアの表面の55%超、60%超、65%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、95%超、98%超、および99%超である被覆を指すことがある。
【0014】
本願明細書に記載される微粒子コーティング組成物は、真珠光沢をチューインガムコアの表面に与えるように設計される。用語「真珠光沢のある色素」は、色が光の吸収から生じる色素形成ではなく、光の反射から生じる色のスペクトルを呈する物質を指す。これらの真珠光沢のある色素は、照らされる角度に依存して色を呈する。真珠光沢のある色素物質は、一般に、艶消し仕上げよりもむしろ光沢仕上げの外観を作り出す。1つの実施形態では、当該微粒子コーティング組成物の中に真珠光沢のある色素が存在することで、当該微粒子コーティング組成物で処理された表面に真珠光沢をもたらす能力が与えられる。
【0015】
当該微粒子コーティング組成物で使用される真珠光沢のある色素は、か焼のプロセスを通して、ガラスまたはケイ酸アルミニウムカリウム(マイカとしても知られる)などの基材の上に、無機層、またはコーティングを形成することに基づく。この無機層を形成するために使用してもよい無機物質の例としては、二酸化チタン、酸化鉄およびこれらの金属酸化物のうちの少なくとも1つを含む組み合わせなどの金属酸化物が挙げられる。基材は、この金属酸化物の1以上の層を用いてコーティングされてもよい。1つの実施形態では、当該微粒子コーティング組成物の中で使用される真珠光沢のある色素は、マイカ板状晶上に堆積された二酸化チタンの少なくとも1つの層を含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、この真珠光沢のある色素の粒子は、微粒子コーティング組成物において使用するための特定のサイズにサイズ決定することができる。つまり、この真珠光沢のある色素の粒径は、成し遂げようとする所望の視覚的効果に応じて選択することができる。1つの実施形態では、直径が15マイクロメートル(μm)未満の平均粒径をもつ真珠光沢のある色素は、絹のように見える外観を作り出すことができる。別の実施形態では、約5μm〜約25μmの平均粒径をもつ真珠光沢のある色素は、サテンのように見える外観を作り出すことができる。さらに別の実施形態では、約10μm〜約60μmの平均粒径をもつ真珠光沢のある色素は、金属のように見える外観を作り出すことができる。さらなる実施形態では、約10μm〜約250μmの平均粒径をもつ真珠光沢のある色素は、グリッターのように見える外観を作り出すことができる。平均粒径は、当該技術分野で公知のいずれか好適な方法によって測定することができる。具体的には、粒径は、標準的なメッシュ系列のふるいを使用するふるい分析に基づいて決定することができる。
【0017】
真珠光沢のある色素としては、米国特許出願公開第2007/0014321号明細書および米国特許出願公開第2008/0014321号明細書に記載される色素などの物質を挙げることができる。真珠光沢のある色素は、SensiPearl(商標)、Candurin(商標)、およびEdible Glitter(商標)(食用グリッター)を含めていくつかの商標名で市販されている。Candurin(商標)の商標名の色素などの真珠光沢のある色素は、例えば、シルバーファイン(silver fine)、シルバーシーン(silver sheen)、シルバーラスター(silver luster)、シルバースパークル(silver sparkle)、ゴールドシマー(gold shimmer)、レッドシマー(red shimmer)、ブルーシマー(blue shimmer)、グリーンシマー(green shimmer)、ゴールドシーン(gold sheen)、ライトゴールド(light gold)、ゴールドラスター(gold luster)、ブラウンアンバー(brown amber)、オレンジアンバー(orange amber)、レッドアンバー(red amber)、レッドラスター(red luster)およびレッドスパークル(red sparkle)を含めた広い範囲の色効果を与える可能性がある。
【0018】
真珠光沢のある色素は、天然および/または人工の食用染料をさらに含むことができる。天然と考えられる例示的な食用染料としては、アナットーエキス、(E160b)、ビキシン、ノルビキシン、アスタキサンチン、脱水ビート(ビート粉末)、赤色ビート根/ベタニン(E162)、ウルトラマリンブルー、カンタキサンチン(E161g)、クリプトキサンチン(E161c)、ルビキサンチン(E161d)、ビオランキサンチン(E161e)、ロドキサンチン(E161f)、キャラメル(E150(a−d))、β−アポ−8’−カロテナール(E160e)、β−カロチン(E160a)、αカロチン、γカロチン、β−アポ−8 カロテナールのエチルエステル(E160f)、フラボキサンチン(E161a)、ルテイン(E161b)、コチニールエキス(E120);カルミン(E132)、インジゴ カルミン、カルモイシン/アゾルビン(E122)、ナトリウム銅クロロフィリン(E141)、クロロフィル(E140)、クロロフィリン、銅クロロフィリン、銅クロロフィル、クルクミン/銅クロロフィリン、焼成し部分的に脱脂し加熱調理した綿実粉(toasted partially defatted cooked cottonseed flour)、グルコン酸第一鉄、乳酸第一鉄、ブドウ色エキス、ブドウ果皮エキス(エノシアニナ)、アントシアニン(E163)、ヘマトコッカスアルガエ(haematococcus algae)粗粉、合成酸化鉄、鉄酸化物および水酸化物(E172)、フルーツジュース、野菜ジュース、乾燥藻類粗粉、マンジュギク(Aztec marigold)粗粉およびエキス、ニンジン、キャロット油、トウモロコシ胚乳油、パプリカ、パプリカオレオレジン、パプリカエキス、パフィア(phaffia)酵母、リボフラビン(E101)、サフラン、ウコン(E100)、ウコンオレオレジン、ウコンの根、アマランサス(E123)、カプサンチン/カプソルビン(E160c)、リコピン(E160d)、黒ニンジン、黒ニンジンエキス、エルダーベリー、アロニア、アルラレッド、クルクミン、ホウレンソウ、イラクサ、焦糖(burnt sugar)、薬用炭水化物(carbo medicinalis)、および上記の食用染料のうちの少なくとも1つを含む組み合わせを挙げることができるが、これらに限定されない。
【0019】
人工と考えられる食用染料としては、FD&C blue #1、FD&C blue #2、FD&C green #3、FD&C red #3、FD&C red #40、FD&C yellow #5およびFD&C yellow #6などの認定着色料、タートラジン(E102)、キノリンイエロー(E104)、サンセットイエロー(E110)、紅色(E124)、エリスロシン(E127)、パテントブルーV(E131)、ブリリアントブルーFCF、二酸化チタン(E171)、アルミニウム(E173)、アルラレッド、銀(E174)、金(E175)、顔料ルビン/リソールルビンBK(E180)、炭酸カルシウム(E170)、カーボンブラック(E153)、ブラックPN/ブリリアントブラックBN(E151)、ブラウンHT、グリーンS、グリーンS/酸ブリリアントグリーンBS(E142)、ならびに上記の食用染料のうちの少なくとも1つを含む組み合わせを挙げることができるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、認定着色料としてはFD&Cアルミニウムレーキを挙げることができる。これらは、アルミナ水和物の不溶性基材上に広げられたFD&C染料のアルミニウム塩からなる。さらに、いくつかの実施形態では、認証着色料は、カルシウム塩として配合できる。
【0020】
1つの実施形態では、当該真珠光沢のある色素は、粉末の真珠光沢のある色素の形態であってもよい。本願明細書で使用する場合、用語「粉末の真珠光沢のある色素」および「微粒子状の真珠光沢のある色素」はほとんど同義で使用され、例えば流動体担体を持たない、微粒子形態にある真珠光沢のある色素を指す。1つの実施形態では、この色素添加されたコーティング組成物は、粉末担体および粉末の真珠光沢のある色素を含む。
【0021】
別の実施形態では、この真珠光沢のある色素は、真珠光沢のある色素を含む薄片状膜の形態にあってもよい。この真珠光沢のある色素を含む薄片状膜は、好適な膜形成物質および真珠光沢のある色素の粒子を含む可食フィルムの粉砕によって調製されてもよい。例えば、薄片状膜としては、ワトソン・フーズ(Watson Foods)から食用グリッターとして市販されているものを挙げてもよい。当該技術分野で公知のいずれの膜形成物質も、この薄片状膜を調製するのに好適である。膜形成物質の例としては、アラビアガム、プルラン、デンプン、マルトデキストリン、ペクチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸塩もしくはアルギン酸エステル、カラギーナン、および上記の膜形成物質のうちの少なくとも1つを含む組み合わせからなる群から選択されるものが挙げられる。この薄片状膜は、約4760μm〜約590μm(約4〜約30メッシュ)、特定すれば、約2380μm(約8メッシュ)の長さまたは幅を有することができるが、これらの長さまたは幅に限定されるわけではない。さらなる成分、例えば香料および/または甘味料、もこの薄片状膜の中に含まれてもよい。1つの実施形態では、当該色素添加されたコーティング組成物は、粉末担体と、真珠光沢のある色素を含む薄片状膜とを含む。
【0022】
当該微粒子コーティング組成物の中に存在する真珠光沢のある色素の量は、その微粒子コーティング組成物の重量に基づいて、約5重量%〜約60重量%、特定すれば約10重量%〜約50重量%、より特定すれば約15重量%〜約25重量%である。1つの実施形態では、この真珠光沢のある色素は、微粒子コーティング組成物の重量に基づいて、約5重量%、約10重量%、約15重量%、約20重量%、約30重量%、約40重量%、約45重量%、約50重量%、または約55重量%の量でこの微粒子コーティング組成物の中に存在する。
【0023】
当該微粒子コーティング組成物の中にある粉末担体は、特に限定されない。本願明細書で使用する場合、用語「粉末担体」は、例えば流動体担体をもたない微粒子形態にある担体を指す。いくつかの実施形態では、この粉末担体は、タルク、マンニトール、イソマルト(水素化されたイソマルチュロース)、ポリグリシトール、ラクチトール、エリスリトール、スクロースおよび上記の粉末担体のうちの少なくとも1つを含む組み合わせからなる群から選択される。1つの実施形態では、この粉末担体はタルクまたはマンニトールである。
【0024】
この粉末担体の粒径は、当該真珠光沢のある色素の粒径と同様の、または当該真珠光沢のある色素の粒径とは異なるサイズを有してもよい。いくつかの実施形態では、改善された安定性を当該微粒子コーティング組成物に与えるために、この粉末担体は、当該真珠光沢のある色素の粒径と実質的に同じである粒径を有する。1つの実施形態では、この粉末担体および真珠光沢のある色素が一緒に混合されるときに、それらが均一なブレンドを形成するように、この粉末担体および真珠光沢のある色素は同様の粒径を有する。具体的には、この粉末担体の平均粒径は、約0.5μm〜約500μm、より特定すれば約1μm〜約300μm、より特定すれば約5μm〜約250μmであってもよいが、これらに限定されるわけではない。他の実施形態では、この粉末担体の平均粒径は、チューインガムコアの表面に存在する細孔のサイズに合致するように選択される。このような例では、粉末担体の粒径をガムの細孔径に適合させることで、当該真珠光沢のある色素がチューインガムコアの表面により密着して堆積され、これによりあらゆる視覚的効果が高まるという可能性が高まる。例えば、チューインガムコアの細孔内に粉末担体を選択的に堆積することで、真珠光沢のある色素を表面へと効果的に押しやることになろう。
【0025】
当該微粒子コーティング組成物の中に存在する粉末担体の量は、微粒子コーティング組成物の重量に基づいて、約40重量%〜約95重量%、特定すれば約50重量%〜約90重量%、より特定すれば約75重量%〜約85重量%である。1つの実施形態では、この粉末担体は、当該微粒子コーティング組成物の重量に基づいて、約45重量%、約50重量%、約55重量%、約60重量%、約65重量%、約70重量%、約75重量%、約80重量%、約85重量%、約90重量%または約95重量%の量で微粒子コーティング組成物の中に存在する。
【0026】
いくつかの実施形態では、当該微粒子コーティング組成物の中の真珠光沢のある色素に対する粉末担体の重量比は約40:60〜約95:5である。特定すれば、いくつかの実施形態では、真珠光沢のある色素に対する粉末担体の重量比は、約55:45〜約90:10、より特定すれば約85:15〜約75:25である。1つの実施形態では、真珠光沢のある色素に対する粉末担体の重量比は約50:50〜約85:15である。
【0027】
当該微粒子コーティング組成物は、粉末担体を真珠光沢のある色素(粉末または薄片状膜)と合わせ、粉末をブレンドするために典型的に使用される装置の中で、これらの構成成分を一緒に混合することにより調製されてもよい。このような装置の例としては、リボンブレンダーまたはVブレンダー(V blender)を挙げてもよいが、これらに限定されるわけではない。この粉末担体および真珠光沢のある色素は、このあと、それらが十分にブレンドされるまで、混合される。
【0028】
当該微粒子コーティング組成物は、任意に、食用酸もしくはその塩、甘味料、感覚剤、香料、香味調節物質もしくは香味増強剤、機能性成分、または上記の成分のうちの少なくとも1つを含む組み合わせからなる群から選択されるものなどのさらなる成分をさらに含んでもよい。いくつかの実施形態では、この成分は封入されているか、または封入されておらず(すなわち「遊離型である」)、または封入された成分と封入されていない成分との組み合わせである。複数の成分が使用される場合、当該微粒子コーティング組成物は、封入された成分または封入されていない成分との任意の組み合わせを含有してもよい。
【0029】
使用されるとき、このさらなる成分は微粒子形態にあってもよく、上記粉末担体もしくは真珠光沢のある色素と同様のサイズ、または上記粉末担体もしくは真珠光沢のある色素とは異なるサイズを有することができる。1つの実施形態では、当該微粒子コーティング組成物の種々の成分が一緒に混合されるときに、それらが均一なブレンドを形成するように、それら微粒子コーティング組成物の種々の構成成分は、同様の粒径を有する。
【0030】
真珠光沢のある表面を有するコーティングされたチューインガム組成物が本願明細書に開示される。いくつかの実施形態では、このコーティングされたチューインガムは、ガムベースを含むガムコアと、このガムコアを少なくとも部分的に取り囲む微粒子コーティング組成物とを含み、この微粒子コーティング組成物は、粉末担体および真珠光沢のある色素を含む。
【0031】
本願明細書で使用する場合、用語「風船ガム」および「チューインガム」はほとんど同義で使用され、ともに、あらゆるガム組成物を包含することが意図されている。
【0032】
このチューインガムコアは、ガムベース、増量甘味料、高甘味度甘味料、香料、着色剤、感覚剤(センセート)、およびいずれかの他の任意の添加物を含み、この他の任意の添加物としては、咽頭無痛化剤、香辛料、歯白色剤、呼気清涼化剤、ビタミン、ミネラル、カフェイン、薬物(例えば、医薬、ハーブ類、および栄養補給剤)、口腔ケア製品、および上記の添加物のうちの少なくとも1つを含む組み合わせが挙げられる。
【0033】
本願明細書で使用する場合、用語「エラストマー部分」および「ガムベース」は、水不溶性物質を指し、この「エラストマー部分」および「ガムベース」は、エラストマー、増量剤、ワックス、エラストマー溶剤、乳化剤、可塑剤、充填剤、および上記の物質のうちの少なくとも1つを含む組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。
【0034】
このチューインガムコアは、一般に、エラストマーを含有する、このエラストマーはガムベースの中に存在してもよく、このガムベースは、脂肪、乳化剤、ならびに任意に、ワックス、充填剤、抗酸化物質、および上記の成分のうちの少なくとも1つを含む組み合わせからなる群から選択されるさらなるガムベース成分をさらに含んでもよい。
【0035】
用いられるガムベースの量は、使用されるベースの種類、チューインガムの所望の粘稠度、および最終のチューインガムコアを作製するためにこの組成物の中で使用される他の構成成分などの種々の要因に依存して大きく変わることになろう。一般に、ガムベースは、チューインガムコアの重量に基づき、チューインガムコアの約5重量%〜約60重量%、特定すれば約25重量%〜約50重量%、より特定すれば約30重量%〜約45重量%、さらにより特定すれば約35重量%〜約40重量%の量で存在することになろう。
【0036】
当該チューインガムコアで使用されてもよい例示のエラストマーとしては、天然ならびに合成のエラストマーおよびゴムの両方、例えば、チクル、クラウンガム、ニスペロ(nispero)、ロシジンハ、ジェルトング(jelutong)、ペリーロ(perillo)、ニガーグッタ(niger gutta)、ツヌ(tunu)、バラタ(balata)、ガッタパーチャ、レチカプシ(lechi−capsi)、ソルヴァ(sorva)、グッタカイ(gutta kay)などなどの植物由来の物質が挙げられる。ブタジエン−スチレンコポリマー、ポリイソブチレン、イソブチレンイソプレンコポリマー、ポリエチレン、上記のエラストマーのうちの少なくとも1つを含む組み合わせなどの合成エラストマーも有用である。このガムベースとしては、無毒なビニルポリマー、例えばポリ酢酸ビニルおよびその部分加水分解生成物、ポリビニルアルコール、およびこれらの組み合わせを挙げることができる。利用されるとき、このビニルポリマーの分子量は、約3,000から約94,000まで(約94,000を含む)の範囲にあることができる。さらなる有用なポリマーとしては、架橋ポリビニルピロリドン、ポリメチルメタクリレート;乳酸のコポリマー、ポリヒドロキシアルカノエート、可塑化エチルセルロース、ポリビニルアセテートフタレートおよび上記のポリマーのうちの少なくとも1つを含む組み合わせが挙げられる。
【0037】
1つの実施形態では、このエラストマーは、チューインガムコアの約0.2重量%〜約15重量%、特定すればチューインガムコアの約3.0重量%〜約8.0重量%の量で存在する。
【0038】
様々な望ましい質感および粘稠度特性を与えるための可塑剤または軟化剤などの従来の添加物を、このガムベースの中に有効量で含めることができる。これらの成分が低分子量であることから、可塑剤および軟化剤はガムベースの基本構造に侵入でき、これを可塑性、かつ低粘度にする。好適な可塑剤および軟化剤としては、ラノリン、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、グリセリルトリアセテート、グリセリルレシチン、モノステアリン酸グリセリル、モノステアリン酸プロピレングリコール、アセチル化モノグリセリド、グリセリン、および上記の可塑剤および軟化剤のうちの少なくとも1つを含む組み合わせが挙げられる。
【0039】
様々な望ましい質感および粘稠度特性を得るために、ワックス、例えば、天然および合成ワックス、硬化植物油、石油ワックス(ポリウレタンワックス、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、微結晶性ワックス、脂肪ワックスなど)、モノステアリン酸ソルビタン、獣脂、プロピレングリコールなどを、このガムベースの中へと組み込むこともできる。
【0040】
ワックスがガムベースの中に存在するとき、このワックスは、高分子エラストマー混合物を軟化させ、ガムベースの弾性を改善する。用いられるワックスは、約60℃より低い、特定すれば約45℃〜約55℃の融点を有するであろう。この低融点ワックスはパラフィンワックスであることができる。このワックスは、ガムベースの重量に基づいて、約6重量%〜約10重量%、特定すれば約7重量%〜約9.5重量%の量で、当該ガムベースの中に存在することができる。
【0041】
低融点ワックスに加えて、より高い融点を有するワックスを、ガムベースの約5重量%までの量で、ガムベースの中で使用することができる。このような高融点ワックスとしては、ビーズワックス、植物性ワックス、カンデリラロウ、カルナウバワックス、ほとんどの石油ワックスなど、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0042】
当該チューインガムコアまたはガムベースは、任意に、エラストマーベース構成成分の軟化を補助する従来のエラストマー溶剤を含有することができ、その例としては、例えばα−ピネンもしくはβ−ピネンのポリマーなどのテルピネン樹脂、ロジンのメチル、グリセロールもしくはペンタエリスリトールエステルまたは水素化、二量化および重合ロジンなどの変性されたロジンおよびガム、または上記の樹脂のうちの少なくとも1つを含む組み合わせ、部分的に水素化したウッドまたはガムロジンのペンタエリスリトールエステル、ウッドまたはガムロジンのペンタエリスリトールエステル、ウッドロジンのグリセロールエステル、部分的に二量体化したウッドまたはガムロジンのグリセロールエステル、重合したウッドまたはガムロジンのグリセロールエステル、トール油ロジンのグリセロールエステル、ウッドまたはガムロジンならびに部分的に水素化したウッドまたはガムロジンのグリセロールエステル、ならびにウッドまたはロジンの部分的に水素化したメチルエステルなどが挙げられる。このエラストマー溶剤は、ガムベースの約5重量%〜約75重量%、特定すればガムベースの約45重量%〜約70重量%の量で使用することができる。
【0043】
このガムベースは、有効量の、無機質補助剤などの増量剤を含むことができ、これらは充填剤および質感付与剤(textural agent)としての役割を果たすことができる。好適な無機質補助剤としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、タルク、リン酸三カルシウム、リン酸三カルシウム、上記の無機質補助剤のうちの少なくとも1つを含む組み合わせなどが挙げられ、これらは充填剤および質感付与剤としての役割を果たすことができる。これらの充填剤または補助剤は、種々の量でガムベースの中で使用することができる。特定すれば、使用される場合、充填剤の量は、ガムベースの約0重量%〜約60重量%、より特定すればガムベースの約20重量%〜約30重量%の量で存在することになる。
【0044】
好適な乳化剤としては、蒸留されたモノグリセリド、モノグリセリドおよびジグリセリドの酢酸エステル、モノグリセリドおよびジグリセリドのクエン酸エステル、モノグリセリドおよびジグリセリドの乳酸エステル、脂肪酸のモノグリセリドおよびジグリセリド、ポリグリセロールエステル、セテアレス(ceteareth)−20、ポリリシノール酸ポリグリセロール、脂肪酸のプロピレングリコールエステル、ラウリン酸ポリグリセリル、ヤシ脂肪酸グリセリル、アラビアガム、アカシアガム、モノステアリン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、ステアロイル乳酸ナトリウム、ステアロイル乳酸カルシウム、モノグリセリドおよびジグリセリドのジアセチル酒石酸エステル、トリカプリル酸−カプリン酸グリセリル/中鎖トリグリセリド、ジオレイン酸グリセリル、オレイン酸グリセリル、脂肪酸のグリセリルラクトエステル、グリセリルラクトパルミテート(glyceryl lacto palmitate)、ステアリン酸グリセリル、ラウリン酸グリセリル、ジラウリン酸グリセリル、モノリシノール酸グリセリル、モノステアリン酸トリグリセリル、ジステアリン酸ヘキサグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、ジパルミチン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、ヘキサオレイン酸ポリグリセリル 10、中鎖トリグリセリド、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、モノステアリン酸プロピレングリコール、ポリソルベート 20、ポリソルベート 40、ポリソルベート 60、ポリソルベート 80、ポリソルベート 65、ジステアリン酸ヘキシルグルセリル、モノステアリン酸トリグリセリル、tween類、span類、ステアロイル乳酸塩、ステアロイル−2−乳酸カルシウム、ステアロイル−2−乳酸ナトリウムレシチン、アンモニウムホスファチド(ammonium phosphatide)、脂肪酸のスクロースエステル、スクログリセリド(sucroglyceride)、脂肪酸のプロパン−1,2−ジオールエステル、およびこれらの組み合わせが挙げられる。
【0045】
当該チューインガムコアのさらなる構成成分としては、増量甘味料、軟化剤系、食用酸、およびこれらの組み合わせが挙げられる。このチューインガムコアは、高甘味度甘味料、感覚剤、香料、着色料、機能性成分、抗酸化物質、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される成分をさらに含んでもよい。
【0046】
このチューインガムコアにおいて使用するための増量甘味料としては、砂糖甘味料、シュガーレス甘味料およびこれらの組み合わせを挙げることができる。砂糖甘味料は一般にサッカリド(糖類)を含む。好適な砂糖甘味料としては、スクロース(砂糖)、デキストロース、マルトース、デキストリン、キシロース、リボース、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース(果糖)、ラクトース(乳糖)、転化糖、フラクトオリゴ糖シロップ、部分的に加水分解したデンプン、コーンシロップ固形物(高フルクトースコーンシロップなど)、およびこれらの組み合わせなどの(これらに限定されない)単糖類、二糖類および多糖類が挙げられる。
【0047】
シュガーレス甘味料は、糖類ポリオール、特定すれば、エリスリトール、ガラクチトール、水素化されたイソマルチュロース(イソマルト)、水素化デンプン加水分解物、ラクチトール、マルチトール、マンニトール、ポリグリシトール、ソルビトール、キシリトール、または上記のポリオールのうちの少なくとも1つを含む組み合わせであることができる。
【0048】
増量甘味料は、当該チューインガムコアの重量に基づき、約40重量%〜約60重量%、特定すれば約45重量%〜約55重量%、より特定すれば約48重量%〜約53重量%の量で当該チューインガムコアの中に存在してもよい。
【0049】
当該チューインガムは、軟化剤をさらに含有することができる。例示の軟化剤としては、ラノリン、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、グリセリルトリアセテート、レシチン、グリセリルレシチン、モノステアリン酸グリセリル、モノステアリン酸プロピレングリコール、アセチル化モノグリセリド、グリセリン、天然もしくは合成のワックス、硬化植物油、モノステアリン酸ソルビタン、獣脂、プロピレングリコール、およびこれらの組み合わせ、特定すればアセチル化モノグリセリド、レシチン、グリセリン、水素化デンプン加水分解物(例えば、Lycasin 80/55)、およびこれらの組み合わせが挙げられる。
【0050】
この軟化剤は、当該チューインガムコアの重量に基づき、約1重量%〜約5重量%、特定すれば約1.5重量%〜約4重量%、より特定すれば約2重量%〜約3重量%の量で当該チューインガムコアの中に存在することができる。
【0051】
当該チューインガムコアでの使用に好適な食用酸としては、酢酸、アジピン酸、アスコルビン酸、酪酸、クエン酸、ギ酸、フマル酸、グリコン酸、乳酸、リン酸、リンゴ酸、シュウ酸、コハク酸、酒石酸、およびこれらの組み合わせ、特定すればクエン酸、リンゴ酸、およびこれらの組み合わせが挙げられる。
【0052】
この食用酸は、当該チューインガムコアの重量に基づき、約0.01重量%〜約2.0重量%、特定すれば約0.1重量%〜約1.5重量%、より特定すれば約0.3重量%〜約1.0重量%の量で当該チューインガムコアの中に存在することができる。
【0053】
当該チューインガムコアは、高甘味度甘味料をさらに含んでもよい。当該チューインガムコアにおいて使用するための特定の高甘味度甘味料としては、アスパルテーム、ネオテーム、スクラロース、モナチン、アセスルファムカリウム、これらの高甘味度甘味料の封入された形態、または上記の高甘味度甘味料のうちの少なくとも1つを含む組み合わせが挙げられる。
【0054】
当該チューインガムコアの中に存在する高甘味度甘味料の量は、このチューインガムコアの重量に基づき、約2重量%〜約6重量%、特定すれば約3重量%〜約5重量%とすることができる。
【0055】
当該チューインガムコアにおいて使用することができる香味物質としては、酢酸シンナミル、シンナムアルデヒド、シトラールジエチルアセタール、酢酸ジヒドロカルビル、ギ酸オイゲニル、p−メチルアミソール(methylamisol)、または上記の香味物質のうちの少なくとも1つを含む組み合わせなどのアルデヒドおよびエステルが挙げられる。一般に、全米科学アカデミー(National Academy of Sciences)によるChemicals Used in Food Processing、刊行物1274、63−258頁に記載のもののような、香味物質または食品添加物のいずれも用いてよい。この刊行物は、参照により本願明細書に援用したものとする。
【0056】
着香剤は、当該技術分野で周知の多くの異なる物理的形態で用いて、香味の初期噴出および/または香味の感覚の長期化を提供するようにしてよい。限定しないが、このような物理的形態としては、遊離型(スプレードライ型、粉末型、およびビーズ形状など)、ならびにカプセル封入型、または上記の物理的形態のうちの少なくとも1つを含む組み合わせが挙げられる。
【0057】
着色剤は、当該チューインガムコアにおいて所望の色を生成するのに効果的な量で使用される。これらの着色剤としては色素が挙げられ、この色素は、当該ガム組成物の約6重量%までの量で組み込むことができる。1つの例示的な色素である二酸化チタンは、チューインガムコアの重量に基づき、約2重量%まで、特定すれば約1重量%未満の量で組み込むことができる。この着色料としては、食品、薬物および化粧品用途に適した天然食品着色料および染料も挙げられうる。これらの着色料は、F.D.&C.染料およびレーキとして知られている。上記の使用に許容できる物質は、特に水溶性である。すべてのF.D.&C.着色料およびそれらの対応する化学構造の完全な詳説は、Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology、第3版、第5巻、857〜885頁に見出すことができ、この本文を本願明細書に引用して援用する。
【0058】
当該チューインガムコアは、冷感剤、温感剤、刺激剤(tingling agent)、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される感覚剤をさらに含むことができる。
【0059】
当該チューインガムコアの中に存在する香料、感覚剤、およびこれらの組み合わせの量は、このチューインガムコアの重量に基づき、約5.0重量%まで、特定すれば約1.0重量%〜約4.0重量%、より特定すれば約2.0重量%〜約3.0重量%であることができる。
【0060】
このチューインガムコアは、機能性成分、例えば、呼気清涼化剤、歯科ケア成分、活性物、薬草、発泡システム、食欲抑制薬、ビタミン、微量栄養素、口内湿潤化成分、咽頭ケア成分、活力増強剤、集中力増強剤、または上記の機能性成分のうちの少なくとも1つを含む組み合わせをさらに含むことができる
【0061】
このチューインガムコアは、標準的な技法および設備を使用して調製することができる。1つの例示のプロセスでは、ガムベースは、ベースの物理的構成および化学的構成に悪影響を与えることなくベースを軟化させるのに十分高い温度に加熱される。この温度は、使用されるガムベースの組成に応じて変わるであろうが、このような温度は、過度の実験をすることなく、当業者によって容易に決定される。例えば、このガムベースは、例えば、ブレンドを可塑化するための、ならびにこのベースの硬度、粘弾性および成形性を調節するための当該ガムの残りの成分、例えば可塑剤、充填剤、増量剤または甘味料、軟化剤および着色剤、ならびに香味増進組成物(他の添加物との濃縮物として、または別々に)と漸増的に混合される直前に、ベースを融解した状態にするために十分な時間、例えば約30分間の時間、従来どおり約60℃〜約160℃で融解されてもよいし、または約150℃〜約175℃で溶融されてもよい。ガム組成物の均一な混合物が得られるまで、混合は継続される。このあと、このガム組成物混合物は、望ましいチューインガムの形状へと形成されてもよい。
【0062】
このチューインガムコアは、例えば、厚板、ペレット、棒(スティック)、円筒、ぶつ切り、ロープ、ひも、ボール、立方体、キャンディーガム、中心充填部ガム、複数領域ガム、デポジティッド・ガム(deposited gum)および圧縮ガムなどの様々な異なる形態で提供されてもよい。
【0063】
当該チューインガムコアは、バッチ方法または連続方法およびこれらの組み合わせを使用して調製することができる。本願明細書で使用する場合、「連続混合機」は、組成物を調製するために使用される種々の成分が混合され、混合装置から取り出され、または排出されている間、それらの成分が実質的に連続的にその装置の中へと供給される加工設備である。例えば、連続混合押出機では、いくつかの成分は種々の供給口を通して実質的に連続的に導入され、他方、他の成分は下流で導入され、同時にスクリュー、ブレードまたは他の混合要素はその混合物をその装置の中で運搬し続け、同時にそれを撹拌する。その押出機の下流部分で、完全にまたは部分的に合わされた塊は、連続的に運搬される塊の力によって、かつ/または外部ポンプによって促がされて、その押出機から排出される。
【0064】
このチューインガムコアは、中心充填部チューインガム組成物であることもできる。この中心充填部チューインガム組成物は、中心充填部組成物およびチューインガム領域を含む。このチューインガム部は、上記のものと同様の組成物および製造の態様を有する。この中心充填部組成物は、液体(例えば水性液体など)、またはゲル、粉末もしくは他の固体、またはガスであってもよい。典型的には、この中心充填部組成物は、加工の間に、ガムの中心へと注入される。
【0065】
この中心充填部組成物は、あらゆる従来のフィリングまたは充填物の組み合わせを含むことができる。この中心充填部は、加糖または無糖であってもよく、この中心充填部は脂肪を含有してもよいし、または無脂肪であってもよい。加えて、この中心充填部は、野菜ベースの、乳製品ベースのまたは果実ベースの物質(フルーツジュース、果実濃縮物、フルーツピューレ、乾燥した果実物質などが挙げられるが、これらに限定されない)を含有してもよい。さらには、いくつかの実施形態では、この中心充填部構成成分は、1以上の甘味料または上で論じたさらなる成分などのさらなる成分を含んでもよい。中心充填部は、1以上の親水コロイド物質も含んでよい。いくつかの実施形態では、この中心充填部組成物の外観は、チューインガム領域の外観と同じである。他の実施形態では、中心充填部組成物の外観はチューインガム領域の外観とは異なる。
【0066】
本願明細書に記載される中心充填部チューインガム組成物および他の組成物は、Degadyらの米国特許第6,280,780号明細書(この特許文献は、参照によりその全体を本願明細書に援用したものとする)に記載の方法を含め、当該技術分野で公知のいかなる技術で形成してもよい。Degadyは、中心充填ガムペレットを形成するための装置および方法を記載している。その方法は、まず、チューインガム層の液体充填されたロープを押出すこと、およびそのロープを一連の対のプーリ状ローラ部材を含むサイズ決定機構に通すことを含む。ローラ部材は、打錠機構に導入するのに望ましいサイズおよび形状でガム物質のロープまたはストランドが当該一連のローラを離れるように、ガム物質のロープまたはストランドを「サイズ決定」する。
【0067】
1つの実施形態では、この微粒子コーティング組成物は、チューインガムコアを少なくとも部分的に取り囲む。別の実施形態では、この微粒子コーティング組成物は、チューインガムコアの表面を実質的に覆う。さらに別の実施形態では、この微粒子コーティング組成物は、チューインガムコアの表面積の55%超、60%超、65%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、95%超、98%超、および99%超を覆う。なおさらなる実施形態では、この微粒子コーティング組成物は、チューインガムコアの表面積の100%を覆う。
【0068】
いくつかの実施形態では、チューインガムコア上にあるこの微粒子コーティングは、連続的であってもよいし、または不連続であってもよい。いくつかの実施形態では、この微粒子コーティングは、チューインガムコアを完全に取り囲んでもよいし、コーティングしてもよいし、覆ってもよいし、または包囲してもよく、他の実施形態では、この微粒子コーティングは、チューインガムコアを部分的にのみ取り囲んでもよいし、コーティングしてもよいし、覆ってもよいし、または包囲してもよい。
【0069】
いくつかの実施形態では、チューインガムコア上にある微粒子コーティングの量は、このコーティングされたチューインガム組成物の重量に基づき、約0.5重量%、約1.0重量%、約2重量%、約3.0重量%、約4.0重量%、約5重量%、約6.0重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、約11重量%、約12重量%、約13重量%、約14重量%、または15重量%である。他の実施形態では、チューインガムコア上にある微粒子コーティングの量は、このコーティングされたチューインガム組成物の重量に基づき、約0.5重量%〜約20重量%、特定すれば約0.75重量%〜約15重量%、より特定すれば約1重量%〜約10重量%、さらにより特定すれば約2重量%〜約8重量%である。
【0070】
いくつかの実施形態では、当該微粒子コーティング組成物は、パターンを作り出すようにして、チューインガムコアの表面に付与される。このようなパターンは、縞模様のパターン、渦状のパターンもしくはランダムパターン、またはこれらのいずれかの組み合わせからなる群から選択することができる。好適な縞模様のパターンとしては、平行な、真っ直ぐな、または曲がった線によって作り出されるパターンを挙げることができる。好適な渦状のパターンとしては、平行でない、曲がった線によって作り出されるパターンを挙げることができる。好適なランダムパターンとしては、あらゆる多様性および/または形状の形作られたオブジェクト、例えば、点、星形、円(塗りつぶされていない円または塗りつぶされた円)、斑点など(これらに限定されない)を挙げることができる。ランダムパターンは、一般に、繰り返し系列のオブジェクトを与えないパターンであると考えられる。渦を伴う縞模様、ランダムなオブジェクトを伴う縞模様、およびランダムなオブジェクトを伴う渦、などのパターンの組み合わせも本発明によって企図される。ランダムにパターン形成されたオブジェクトによって作り出される縞模様および渦も企図される。
【0071】
真珠光沢のある表面を有するコーティングされたチューインガム組成物を製造する方法が本願明細書に開示される。1つの実施形態では、この方法は、微粒子コーティング組成物をチューインガムコアの少なくとも1つの表面に付与して、コーティングされたチューインガムコアを形成することを含む。付与された微粒子コーティング組成物は、このチューインガムコアを少なくとも部分的に取り囲む。
【0072】
いくつかの実施形態では、当該方法は、微粒子コーティング組成物を付与する前に、チューインガムコアの少なくとも1つの表面を前処理工程にかけることを含む。この前処理工程は、チューインガムコアの表面への微粒子コーティング組成物の付着を効果的に増やす。つまり、チューインガムコアの表面を前処理工程にかけることにより、その表面は、微粒子コーティング組成物がその処理された表面に付着することを十分に可能にすることになる。
【0073】
チューインガムコアへの微粒子コーティング組成物の付着を効果的に増やす前処理工程は、少なくとも1つの表面に熱を加えること、少なくとも1つの表面に外部の物質または材料を付与すること、または少なくとも1つの表面に熱および外部の物質の両方を付与することを含む組み合わせを含む。この表面処理は、チューインガムコアの全表面または表面全体に付与されてもよいし、またはこの表面処理は、チューインガムコアの特定の表面にのみ付与されてもよい。この前処理工程のあと、当該微粒子コーティング組成物は、チューインガムコアのこの前処理された表面に付与される。
【0074】
いくつかの実施形態では、この前処理工程は、外部の物質または材料をチューインガムコアの少なくとも1つの表面に付与することを含む。例えば、チューインガムコアの外部への微粒子コーティングの付与は、チューインガムコアを水蒸気処理することなどにより表面を水分で前処理し、次いで転動操作において微粒子コーティングを付与することにより、成し遂げられてもよい。いくつかの実施形態では、この前処理工程は、微粒子コーティングの付与の前に、結合液(本願明細書中で「結合シロップ」とも呼ばれる)の付与を通して、チューインガムコアの少なくとも1つの表面を湿らせることを含む。チューインガムコアの少なくとも1つの表面を湿らせるために使用されるこの結合液は、水性結合液、非水性結合液、または上記の結合液のうちの少なくとも1つを含む組み合わせであってもよい。
【0075】
1つの実施形態では、コーティングされたチューインガム組成物を製造する方法は、微粒子コーティング組成物を付与する前に、水性または非水性の結合液を、チューインガムコアの少なくとも1つの表面に付与することを含む。別の実施形態では、形成されたコーティングされたチューインガム組成物は、ガムコアと微粒子コーティング組成物との間に配置される結合層を含む。
【0076】
この結合液は、いずれの所望の水性または非水性の結合液であってもよい。1つの実施形態では、この水性結合液は、水と、アラビアガム、セルロース、デンプン、甘味料、例えば糖類ポリオール、サッカリド、(例えばマルトデキストリン、スクロース(砂糖)、デキストロース、マルトース、デキストリン、キシロース、リボース、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース(果糖)、ラクトース、転化糖、フラクトオリゴ糖シロップ、部分的に加水分解したデンプン、コーンシロップ固形物、例えば高フルクトースコーンシロップ)、ゼラチン、または上記の結合剤のうちの少なくとも1つを含む組み合わせから選択される結合剤とを含む。
【0077】
いくつかの実施形態では、この結合剤は、水性結合液の総量に基づき、約10%〜約50%、特定すれば約15〜約45%、より特定すれば約30%〜約40%の量で結合液の中に存在する。
【0078】
1つの実施形態では、この水性結合液は、水およびアラビアガムを含む。特定すれば、この水性結合液は、約40%のアラビアガムおよび約60%の水を含む。別の実施形態では、この水性結合液は、水およびゼラチンを含む。特定すれば、この水性結合液は、水および約15%〜約20%のゼラチンを含む。いくつかの実施形態では、このゼラチンは、約125〜約250のブルーム強度(bloom number)を有する。
【0079】
1つの実施形態では、この結合液は、脂肪、ワックス、液体油または上記の構成成分のうちの少なくとも1つを含む組み合わせを含む非水性結合液である。任意に、水溶液および非水溶液の組み合わせをこの表面処理工程で使用してもよい。1つの実施形態では、当該真珠光沢のある色素は、非水性結合液と組み合わされて、チューインガムコアの表面に直接付与されてもよい。
【0080】
所望に応じて、他の構成成分を任意に、結合液に含めることができ、その成分の例としては、例えば、着色料および香料が挙げられる。この結合液は、食用酸もしくは食用酸塩、さらなる甘味料、感覚剤、香料、香味調節物質または香味増強剤、着色剤、機能性成分、またはこれらの組み合わせをさらに含んでもよい。
【0081】
この結合液を所望の表面に付与したあと、結合液は、任意に、十分な時間および温度で乾燥されてもよい。結合液でコーティングされた菓子を、約1〜約60秒間、特定すれば約20〜約40秒間、乾燥することができる。この任意の乾燥工程は、チューインガムコアの表面を粘着性にしつつ、過剰の表面水分を取り除く上で役立つ。いくつかの実施形態では、この乾燥工程は省かれて、これによりチューインガムコアの処理された表面により多くの水分が残ってもよい。この結合液は水性結合液であってもよいし、または非水性結合液であってもよい。
【0082】
当該結合液は、所望の任意の手段によってチューインガムコアの表面に付与することができる。例えば、この結合液は、チューインガムコアの表面上に噴霧することができる。他の実施形態では、結合液は、チューインガムコアの周りに衣のように着せられてもよいし、または結合液は、接触方法もしくは非接触方法のいずれかを使用して、チューインガムコアの所望の表面上に塗布されてもよい。他の実施形態では、この結合液は、慣用的なパンニング方法によって、チューインガムコアの表面に付与することができる。所望に応じて、結合液は、浸漬によって、またはチューインガムをスクリュー運搬(screw conveying)することにより、チューインガムコアの表面に付与することができる。所望に応じて、結合液は、あるパターンにある、または他の特定の位置にあるその組成物の1以上の表面に付与することができる。従って、この結合液は、記号、文字、数字、デザインまたはいずれかの所望のパターンを作り出すために、表面に付与されてもよい。結合液を付与する上述の方法の組み合わせが、所望に応じて使用されてもよい。
【0083】
いくつかの実施形態では、当該前処理工程は、当該チューインガムコアの少なくとも1つの表面を加熱することを含む。チューインガムコアの表面を加熱するこの工程は、結合液の付与に加えて、または結合液の付与の不存在下で行われてもよい。例えば、チューインガムコアの表面は、最初に熱に曝されてもよく、次いでこの加熱された表面に微粒子コーティング組成物を付与する工程が実施されてもよい。あるいは、結合液は、当該チューインガムコアの表面を加熱する前または加熱した後のいずれかに、チューインガムコアの所望の表面に付与されてもよい。
【0084】
当該チューインガムコアの少なくとも1つの表面を加熱する工程は、いずれかの所望の手段によって成し遂げられてもよい。例えば、少なくとも1つの表面を加熱する工程は、加熱された押出機を介してチューインガム組成物を押出すことを含んでもよい。いくつかの加熱された押出機の実施形態では、この加熱工程は、チューインガム表面を約18℃〜約60℃の温度に加熱することができる。1つの実施形態では、チューインガムの表面は約35℃〜約50℃に加熱される。別の実施形態では、チューインガム表面は約50℃の温度に加熱される。さらに別の実施形態では、チューインガム組成物の表面を加熱する工程は、局在化した熱をチューインガム組成物の所望の表面に付与することを含む。局在化した熱をチューインガム組成物の表面に付与するいずれの所望の手段を使用してよい。結合液の付与の場合と同様に、熱は、いずれかの所望のパターン、デザイン、形状、または像で付与されてもよい。いくつかの局在化した加熱の実施形態では、チューインガム組成物の表面は、0.1秒〜120秒の間、約70℃〜約500℃の温度に曝される。チューインガム組成物表面の過剰な融解または変形を回避するために、より高い温度はより短い時間使用されるように、熱処理の温度とおよび曝露時間との間の逆相関があってもよい。
【0085】
この前処理工程が完了した後、微粒子コーティング組成物は、当該チューインガムコアの前処理された表面に付与される。この微粒子コーティング組成物は、パンニング、浸漬、噴霧、圧延、ブラッシング(はけ塗り)、およびこれらの組み合わせなどの所望のいずれかの手段によって、菓子の所望の表面に付与されてもよい。任意に、微粒子コーティング組成物を付与する工程が完了した後、コーティングされた表面に圧力を加えるというさらなる工程が使用されてもよい。
【0086】
いくつかの実施形態では、当該コーティングされたチューインガムを製造する方法は、チューインガムコアの少なくとも1つの表面を加熱すること、およびこの少なくとも1つの表面に微粒子コーティング組成物を付与することを含む。1つの実施形態では、当該微粒子コーティング組成物は真珠光沢のある色素を含む。本発明者らは、驚くべきことに、この真珠光沢のある色素は、少なくとも1つの表面を加熱することにより前処理されたチューインガムコアの表面に、粉末担体の必要なしに、直接付与されてもよいということを見出した。あるいは、当該粉末担体および真珠光沢のある色素をともに含む微粒子コーティング組成物は、チューインガムコアの加熱された表面に付与されてもよい。
【0087】
コーティングの前に、チューインガムを個々のピースへと形成するという任意の工程が、所望に応じて、実施されてもよい。いくつかの実施形態では、当該微粒子コーティング組成物は、チューインガムの個々のピースが形成された後でチューインガムコアの表面に付与され、他方で、他の実施形態では、色素添加されたコーティング組成物が、チューインガムの個々のピースが形成される前に、チューインガムコアの表面に付与される。個々のピースを形成するためのいずれの所望の手段が使用されてもよく、その手段の例としては、押出、圧延、スコアリング(scoring)、ロープ切断、注型、型込め、およびこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0088】
他の菓子コア
他の実施形態では、当該微粒子コーティング組成物は、チューインガム以外の菓子コアにも付与されてよい。いくつかの実施形態では、この菓子コアは、グミキャンディーまたは「グミ」菓子を含めたチュアブルタイプの菓子である。このチュアブルタイプの菓子としては、ガムドロップ、リコリス、フルーツスナック、デンプンベースのゼリー、ゼラチンベースのゼリー、ペクチンベースのゼリー、カラギーナンベースのゼリー、寒天ベースのゼリー、コンニャクベースのゼリー、デンプンキャンディー(starch candy)、ヌガー、トフィー、タフィー、マシュマロ、フォンダン、ファッジ、チョコレート、マジパン、およびゼリービーンなどの(これらに限定されない)ソフトキャンディーを挙げてもよい。このチュアブルタイプの菓子としては、圧縮錠、ハードボイルドキャンディー、ナッツ入り砂糖菓子、パスティーユ(芳香錠)、プラリーヌ、ドラジェ、およびトローチ剤(薬用キャンディー)など(これらに限定されない)の、より硬いキャンディーを挙げてもよい。このチュアブルタイプの菓子のベースは、砂糖/グルコースシロップの組み合わせまたはポリオール/ポリオールシロップの組み合わせとゲル化剤とであってもよく、このゲル化剤は、ゼラチン、寒天、アラビアガム、マルトデキストリン、ペクチン、加工デンプンおよびこれらの組み合わせであってもよい。種々の他のガム(親水コロイドとも呼ばれる)も使用してよい。このゲル化物質は、砂糖/グルコースシロップの組み合わせと混合する前に、水に溶解されうるかまたは他の態様で水和されうることが望ましい。ペクチンなどの親水コロイドがこのゲル化剤として使用される場合、ペクチンは、乾燥混合物を水に添加する前に、砂糖または増量甘味料の一部分と乾式混合されることが望ましい。
【0089】
一般に、ハードキャンディーの調製は、糖類ポリオール、ならびに任意に、他の糖類ポリオールおよび/または希釈剤(水など)を混合、加熱して融液を形成する工程と、この融液を加熱調理する工程と、この融液から過剰の水分を除去する工程と、この融液がプラスチックのような作業できる塊になるまで、混合しながら融液を冷却する工程と、この融液がプラスチックのような塊である間に、任意の成分を組み込む工程と、このプラスチックのような混合物を所望のサイズおよび形状へと形成する工程とを含む。
【0090】
硬い菓子類を製造する当該技術分野で公知の方法としては、直火調理器、真空調理器、および削り表面調理器具(scraped−surface cookers)(高速大気調理器具(high speed atmospheric cooker)とも呼ばれる)を利用する方法が挙げられる。直火調理器を利用する方法の好適な例では、溶解するまでケトルの中で加熱することにより、所望の量の糖類ポリオールが水に溶解される。さらなる任意の糖類ポリオールが加えられてもよく、加熱調理は、約145〜165℃の最終温度に到達するまで続く。次いでこの混合物は冷却され、プラスチック様の塊として作業され、そして香料、着色料、高甘味度甘味料などの任意の成分と混合される。
【0091】
真空調理器を利用する方法の好適な例では、糖類ポリオール構成成分は、約125〜132℃の温度で煮沸され、真空が適用され、追加の加熱なしにさらなる水が留去される。加熱調理が完結すると、その塊はプラスチックのような粘稠度を有する半固体である。この時点で、任意の従来の添加物が、従来の方法によって、この塊の中に混ぜ込まれる。
【0092】
削り表面調理器具を使用する方法の好適な例では、糖類ポリオール構成成分の混合物の膜が熱交換表面の上に広げられ、数分以内のうちに、約165〜170℃に加熱される。この組成物は、次に、約100〜120℃まで急速に冷却され、プラスチック様の塊として作業され、いずれかの任意の従来の添加物と混合される。
【0093】
上記の方法では、加熱調理温度は、混合物から水を追い出すのに十分高くあるべきである。真空が用いられる場合には、典型的には、より低い温度を使用することができる。上記の方法では、上記添加物は、特に、それら物質の均一分布を与えるのに有効な時間、例えば約4〜約10分間、混合される。この組成物が適正に粗熱を取られると、それは、作業できる部分へと切断されてもよく、または別の態様で、当該技術分野で公知のものなどの形成技法を使用して、所望の形状およびサイズへと形成されてもよい。
【0094】
上記の実施形態および他の実施形態は、以下の実施例によってさらに説明されるが、それらの実施例は、特許請求の範囲の有効な範囲を限定することは意図されていない。実施例の中の、ならびに本願明細書および特許請求の範囲全体にわたって、すべての部数および百分率は、特段の記載がない限り、最終組成物の重量に基づく。
【実施例】
【0095】
実施例1
微粒子コーティング物質の調製
表1に示す構成成分を合わせることにより、微粒子コーティング組成物を調製する。配合量は、全コーティング組成物の重量%に基づく。
【0096】
【表1】
【0097】
この色素添加されたコーティング組成物を形成するために、いずれかの好適な混合設備を使用して、表1に示す成分を一緒に混合する。混合を、均一なブレンドが得られるまで行う。
【0098】
実施例2
コーティングされたチューインガム組成物の調製
下記の表2に示す一般的なガム配合物を用いて、従来の方法を使用して、チューインガムコア試料を調製する。チューインガムコアの配合物は限定されず、当業者が想定するいずれの配合物であってもよい。
【0099】
【表2】
【0100】
上記の表に示す組成に従って、チューインガムコアを調製する。このチューインガムコアは、まず、ガムベースを約60℃〜約120℃の温度で融解させることにより調製する。融解して、標準的な混合機の中に置かれると、残りの成分を加え、約1分間〜約20分間、十分に混合する。全部の混合サイクルの完結までこのガムを混合する。得られた混合物を、次に、従来の技法を用いて所望の最終の形状へと形成する。
【0101】
コーティングの前に、このチューインガムを個々のピースへと形成するという任意の工程を、所望に応じて、実施してもよい。あるいは、チューインガムの個々のピースを形成する前に、チューインガムコアをコーティングしてもよい。個々のピースを形成するためのいずれの所望の手段を使用してもよく、その手段の例としては、押出、圧延、スコアリング、ロープ切断、注型、型込め、およびこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0102】
水性の結合シロップを使用する前処理
表3に示す構成成分を合わせることにより、水性の結合シロップを調製する。量は、全水性結合シロップの重量%に基づく。
【0103】
【表3】
【0104】
水を少なくとも35℃に加熱し、アラビアガムまたはゼラチンをこの水に加え、そして均一な混合物が形成されるまで混合することにより、水性の結合シロップを調製する。次に、この水性の結合シロップを、噴霧、パンニング、エンロービング(化粧掛け)、浸漬、転動もしくは塗布、またはこれらの組み合わせなどの方法を含めた当該技術分野で公知のいずれかの方法を使用して、実施例2で調製したチューインガムコアの表面に付与する。次に、この湿らせたチューインガムコアを、任意に、チューインガムコアの表面が所望のレベルの粘着性に到達するまで周囲条件下または乾燥条件下で乾燥する。次に、実施例A〜Gで調製した微粒子コーティング組成物を、当該技術分野で公知の方法を使用して、この湿らせたチューインガムコアの表面に付与する。得られたコーティングされたチューインガム組成物は真珠光沢のある表面を有する。
【0105】
熱を使用する前処理
実施例2で調製したチューインガムコアの表面を約50℃の温度で加熱する。加熱は、微粒子コーティング組成物が付着することになる表面の局在化した加熱を含めて、当該技術分野で公知の好適な方法を使用して成し遂げることができる。このチューインガムコアの表面を、チューインガム自体の変形を生じることなくチューインガムコアの表面を軟化させるのに十分な時間、加熱する。
【0106】
この加熱工程のあと、粉末の真珠光沢のある色素(実施例H)を、チューインガムコアの軟化した表面に直接付与してもよい。あるいは、実施例A〜Gで調製した、粉末担体および真珠光沢のある色素を含む微粒子コーティング組成物を、軟化した表面に直接付与してもよい。
【0107】
単数形の「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その、当該、前記(the)」は、文脈と明らかに矛盾する場合を除いて、複数の指示対象を含む。
【0108】
同じ特徴または構成成分に向けられたすべての範囲の端点は、独立に組み合わせ可能であり、かつ記載された端点を含む。
【0109】
語句「または、もしくは」は「および(ならびに)/もしくは(または)」を意味する。
【0110】
提供は、製造業者、流通業者、または製品を消費者にとって利用可能にする他の販売者によって、成し遂げられうる。
【0111】
本願明細書全体にわたって、「1つの実施形態」、「他の実施形態」、「一実施形態」などの言及は、その実施形態に関連して記載される特定の要素(例えば、特長、構造,および/または特徴)は、本願明細書に記載される少なくとも1つの実施形態に含まれ、そしてそれは、他の実施形態で存在してもよいし、または存在しなくてもよいということを意味する。加えて、記載された要素は、種々の実施形態において、あらゆる好適な態様で組み合わされてもよいということを理解されたい。
【0112】
例示的な実施形態を参照して本発明が記載されたが、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、種々の変更をなすことができ、その実施形態の要素を均等物で置き換えることができるということを理解するであろう。加えて、特定の状況または物質を適合させるために、本発明の本質的範囲から逸脱せずに、本発明の教示に対して多くの改変をなすことができる。それゆえ、本発明は、本発明を実施するために企図される最良の態様として開示された特定の実施形態に限定されないこと、および本発明は、添付の特許請求の範囲の範囲内に入るすべての実施形態を包含することになろうということが意図されている。