(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5707637
(24)【登録日】2015年3月13日
(45)【発行日】2015年4月30日
(54)【発明の名称】エアゾール組成物
(51)【国際特許分類】
C10M 125/26 20060101AFI20150409BHJP
C10M 125/22 20060101ALI20150409BHJP
C10M 125/00 20060101ALI20150409BHJP
C10N 10/12 20060101ALN20150409BHJP
C10N 30/00 20060101ALN20150409BHJP
C10N 50/04 20060101ALN20150409BHJP
【FI】
C10M125/26
C10M125/22
C10M125/00
C10N10:12
C10N30:00 Z
C10N50:04
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2011-200353(P2011-200353)
(22)【出願日】2011年9月14日
(65)【公開番号】特開2013-60540(P2013-60540A)
(43)【公開日】2013年4月4日
【審査請求日】2014年5月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】591213173
【氏名又は名称】住鉱潤滑剤株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067736
【弁理士】
【氏名又は名称】小池 晃
(74)【代理人】
【識別番号】100096677
【弁理士】
【氏名又は名称】伊賀 誠司
(74)【代理人】
【識別番号】100106781
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 稔也
(74)【代理人】
【識別番号】100113424
【弁理士】
【氏名又は名称】野口 信博
(74)【代理人】
【識別番号】100150898
【弁理士】
【氏名又は名称】祐成 篤哉
(72)【発明者】
【氏名】野呂 和孝
【審査官】
中野 孝一
(56)【参考文献】
【文献】
特開2003−027078(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0298180(US,A1)
【文献】
特表2004−521988(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C10M101/00−177/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体潤滑剤及び噴射剤を含有し、エアゾール状に噴霧して使用するエアゾール組成物であって、
上記固体潤滑剤を含有させた基油に、シリカ化合物を当該エアゾール組成物100質量%に対して0.1質量%以上の割合で含有してなることを特徴とするエアゾール組成物。
【請求項2】
上記シリカ化合物は、当該エアゾール組成物100質量%に対して5.0質量%以下の割合で含有してなることを特徴とする請求項1記載のエアゾール組成物。
【請求項3】
上記シリカ化合物は、フュームドシリカであることを特徴とする請求項1又は2記載のエアゾール組成物。
【請求項4】
上記固体潤滑剤は、二硫化モリブデンであることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載のエアゾール組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアゾール組成物に関し、特に二硫化モリブデン等の固体潤滑剤をエアゾール状に噴霧して使用するエアゾール組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的なエアゾール製品において、潤滑性、浸透性及び防錆性を目的としたものは多数販売されている。また、各性能において単独の性能を特に向上させるエアゾール製品、また複数の性能をバランスよく向上させるエアゾール製品がある。それらの製品としては、液状製品から固体潤滑剤を含む製品等様々であり、さらにエアゾール製品のため使い勝手が良く、古くから非常に多くの分野で利用されている。
【0003】
その中で、特に潤滑性を向上させたエアゾール製品として、固体潤滑剤を含有する製品が多数販売されており、固体潤滑剤としては二硫化モリブデン、グラファイト、窒化ホウ素、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標))等の様々な固体潤滑剤が使用されている。
【0004】
近年では、さらに潤滑性を向上させるための研究が行われており、例えば特許文献1には、潤滑性、浸透性及び防錆性を持つ従来エアゾール製品に、ナノパウダーを配合させた潤滑組成物が提案されている。
【0005】
ところが、従来から販売されている固体潤滑剤を含有するエアゾール製品は、エアゾール状に噴射する機構の性質上、ボタンやバルブ機構において目詰りを発生させ、製品としての機能を発揮できないことがあった。
【0006】
そのため、従来技術ではエアゾール製品のバルブ機構において、ステムハウジング部に横穴(ベーパータップ:VPT)を採用することや、ディップチューブの長さを調整することで粉体成分が目詰り箇所で凝集して噴射不良を生じさせないようにする対策等が実施されている。
【0007】
しかしながら、上述したバルブ機構での対策を実施しても、固体潤滑剤を多量に含有する場合には、特に低温の温度条件においてその固体潤滑剤がエアゾール製品の缶底に沈降して凝集してしまい、その凝集体が噴射時にバルブ機構内部に侵入して目詰りを発生させることがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2009−215483号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明は、このような従来の事情に鑑みてなされたものであり、固体潤滑剤を含有しエアゾール状に噴霧して使用するエアゾール製品において、良好な潤滑性を付与するために多量の固体潤滑剤を含有させた場合であっても、使用環境の温度条件にかかわらず、噴射時に発生する可能性のある目詰りを効果的に抑制し、安定した噴霧を可能にするエアゾール組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、固体潤滑剤を含有し、エアゾール状に噴霧して使用するエアゾール組成物において、シリカ化合物を含有させることにより、固体潤滑剤を多量に含有させた場合でも目詰まりを効果的に抑制できることを見出した。
【0011】
すなわち、本発明に係るエアゾール組成物は、固体潤滑剤
及び噴射剤を含有し、エアゾール状に噴霧して使用するエアゾール組成物であって、上記固体潤滑剤を含有させた基油に、シリカ化合物を当該エアゾール組成物100質量%に対して0.1質量%以上の割合で含有してなることを特徴とする。
【0012】
ここで、シリカ化合物は、当該エアゾール組成物100質量%に対して5.0質量%以下の割合で含有してなることがより好ましい。
【0013】
また、上記シリカ化合物は、フュームドシリカであることがより好ましい。
【0014】
また、上記固体潤滑剤は、二硫化モリブデンであることがより好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係るエアゾール組成物によれば、シリカ化合物を当該エアゾール組成物100質量%に対して0.1質量%以上の割合で含有させていることにより、使用環境の温度条件にかかわらず、噴射時の目詰まりを効果的に抑制することができ、目的とする箇所に安定的に噴霧させることができる。
【0016】
また、より好ましく、シリカ化合物を当該エアゾール組成物100質量%に対して0.1質量%以上5.0質量%以下の割合で含有させることにより、光沢のある良好な外観を有する潤滑皮膜を形成させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について詳細に説明する。
【0018】
本実施の形態に係るエアゾール組成物は、固体潤滑剤を含有しエアゾール状に噴霧して使用するエアゾール組成物であって、その固体潤滑剤を含有させた基油にシリカ化合物を含有してなるものである。
【0019】
エアゾール組成物に含有される基油(ベースオイル)としては、特に限定されず、例えばパラフィン系、ナフテン系等の鉱物油のほか、合成炭化水素(PAO)、合成エステル油、エーテル油、ポリアルキレングリコール油(PAG)、シリコーンオイル、フッ素オイル、動植物油等を用いることができる。
【0020】
基油の含有量としては、特に限定されないが、例えばエアゾール組成物に含まれるペースト又はグリース組成物100質量%に対して30質量%以上95質量%以下の割合で含有させることが好ましい。
【0021】
固体潤滑剤としては、特に限定されるものではなく、例えば二硫化モリブデン、グラファイト、ポリテトラフルオロエチレン、窒化ホウ素等を含有させることができる。その中でも、特に、二硫化モリブデンを含有させることにより、良好な潤滑性を付与することができる。また、二硫化モリブデンが有する光沢のある黒色の潤滑皮膜を形成させることができ、良好な外観を得ることができる。これら固体潤滑剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を混合させて用いてもよい。
【0022】
固体潤滑剤の含有量としては、特に限定されず、その要求される潤滑性に応じた含有量とすることができる。本実施の形態に係るエアゾール組成物では、求める潤滑性の程度に応じて固体潤滑剤を多量に含有させた場合においても、この固体潤滑剤と共にシリカ化合物を基油に含有させるようにしているので、噴射時の目詰まりを効果的に抑制することができ、潤滑対象に対して効果的に潤滑皮膜を形成させることができる。
【0023】
具体的には、例えば、固体潤滑剤をエアゾール組成物に含まれるペースト又はグリース組成物100質量%に対して3質量%以上の割合で含有させ、好ましくは10質量%以上、より好ましくは30質量%以上の割合で含有させる。固体潤滑剤を3質量%以上の割合で含有させることにより対象に対して潤滑性を付与することができるが、固体潤滑剤を10質量%以上の割合で含有させることにより、対象に対してより十分な潤滑性を持った潤滑皮膜を形成させることができる。また、より好ましくは、固体潤滑剤を30質量%以上の割合で含有させることにより、例えば二硫化モリブデンを用いた場合には光沢性のある黒色皮膜を形成させることができ、十分な潤滑性を付与するとともに良好な外観を得ることができる。なお、固体潤滑剤の含有量の上限値としては、エアゾール組成物に含まれるペースト又はグリース組成物100質量%に対して80質量%以下とする。固体潤滑剤の含有量が80質量%より多い場合には、コストが高くなり経済性の観点から好ましくない。
【0024】
シリカ化合物としては、疎水性を有するものであることが好ましく、特に、疎水化処理されたフュームドシリカを用いることが好ましい。このように、シリカ化合物としてフュームドシリカを用いることによって、シリカの微粒子の間に固体潤滑剤が入り込み易くなるため、固体潤滑剤同士の凝集を抑制することができ、より効果的に固体潤滑剤の噴霧時の目詰まりを抑制することができる。なお、フュームドシリカは、ケイ素塩化物を気化し高温の水素炎中において気相反応によって合成されるシリカ微粒子である。このフュームドシリカは、従来グリースの増ちょう剤として使用されてきたが、増ちょう剤としてベースオイルを固体状にすることを目的として使用されてきたものである。
【0025】
シリカ化合物の含有量としては、固体潤滑剤を含有した基油にシリカ化合物をエアゾール組成物100質量%に対して0.1質量%以上の割合で含有させる。これにより、温度条件に関わらず、エアゾールの噴射時の目詰まりを抑制することができる。
【0026】
また、特に好ましくは、シリカ化合物をエアゾール組成物100質量%に対して0.1質量%以上5.0質量%以下の割合で含有させる。シリカ化合物の含有量を0.1質量%以上5.0質量%以下の割合で含有させることにより、確実に噴射時の目詰まりを抑制することができるとともに、全質量に対する固体潤滑剤の重量比の減少を抑えることができ、例えば固体潤滑剤である二硫化モリブデンが有する光沢のある黒色皮膜を良好に形成させて、良好な外観を得ることができる。また、シリカ化合物の含有量を当該範囲とすることにより、固体潤滑剤の潤滑性や耐摩耗性に影響を与えることなく、噴射時の目詰まりを抑制することができる。
【0027】
さらに、より好ましくは、シリカ化合物は、エアゾール組成物100質量%に対して、0.3質量%以上3.0質量%以下の割合で含有させる。このように、シリカ化合物の含有量を0.3質量%以上3.0質量%以下とすることにより、より確実に噴射時の目詰りを抑制することができるとともに、潤滑皮膜の外観をより一層に良好なものとすることができるという点において好ましい。
【0028】
このように、本実施の形態に係るエアゾール組成物は、固体潤滑剤を含有させた基油にシリカ化合物をエアゾール組成物100質量%に対して0.1質量%以上の割合で含有してなることを特徴とする。これにより、固体潤滑剤の含有量を減少させる等の措置を講じなくとも、使用環境温度に影響されることなく噴射時の目詰りを効果的に抑制することができ、対象物に対して十分な潤滑性を有した潤滑皮膜を安定的に付与することができる。
【0029】
本実施の形態に係るエアゾール組成物には、上述した溶剤のほか、エアゾール状に噴霧させるための噴射剤を添加する。噴射剤としては、上述した内容物と相溶するものであれば特に限定されず、エアゾール製品に一般的に使用されるものを用いることができる。例えば、液化石油ガス(LPG)やジメチルエーテルなどの液化ガス、炭酸ガスや窒素ガスなどの圧縮ガス、プロパンガス等を用いることができる。なお、噴射剤の含有量は、目的とする箇所に要求される性能を確保するために適宜選択することができる。
【0030】
さらにその他、適宜、油圧向上剤、極圧添加剤、摩擦調整剤などの潤滑性向上剤や、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及び亜鉛塩の中性金属スルホネートなどからなる防錆剤防錆剤、シクロヘキサンやパラフィンなどの浸透性を向上させるための低沸点炭化水素成分等の一般的に使用されている成分を任意に選択して含有させることができる。また、従来より潤滑組成物等に通常含有されている添加剤、例えば酸化防止剤、腐食防止剤、消泡剤、ハードケーキ防止剤、沈降防止剤、その他各種の添加剤を任意に選択して含有させることができる。なお、これら各種の添加剤の含有量についても、それぞれ要求される性能に応じて任意に定めることができる。
【0031】
なお、本実施の形態に係るエアゾール組成物を充填するエアゾール缶やバルブ、ボタンについては、目的とする箇所に要求される性能を確保するため、任意に選択することができる。例えば、エアゾール缶としては、一般的に使用される20ml〜1000mlの容量の缶体等を用いることができ。また、バルブやボタンについては、使用用途によってどの角度でも噴射可能なバルブや、噴射状態を確保するためのボタン等を任意に選択することができる。また、バルブにおいては、ハウジングの横穴(ベーパータップ:VPT)が付いているものや、ディップチューブ長を調整したものも使用することができる。
【0032】
本実施の形態に係るエアゾール組成物によれば、上述のようにシリカ化合物を含有されることによって、効果的に噴射時の目詰りを抑制することができるので、例えばエアゾール組成物を充填するエアゾール缶のバルブ、ボタン等に対して目詰り防止のための特別な機構を設ける等の対策を講じる必要がなくなり、製造コストや製造工程を低減させることができ、効果的に潤滑性を付与することが可能なエアゾール製品を効率的に製造することができる。
【実施例】
【0033】
以下に本発明の実施例を説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
【0034】
本実施例では、下記表1に示す含有量の割合(質量%)となるように各成分を含有させてエアゾール組成物を生成した。
【0035】
エアゾール組成物は、基油としては高精製鉱物油であるニュートラル500(JX日鉱日石エネルギー株式会社製)を用い、この基油に固体潤滑剤としての二硫化モリブデンを含有させるとともに、実施例1〜4及び比較例2では所定量のシリカ化合物を含有させた。シリカ化合物としてはフュームドシリカであるアエロジルR972(日本アエロジル株式会社製)を含有させた。また、浸透性向上のための低沸点炭化水素成分としてシクロヘキサンを加え、さらに添加剤として一般的に使用される酸化防止剤、防錆剤、潤滑性向上剤、腐食防止剤を選択して加えた。これにより、オイル状の基液組成物を得た。
【0036】
なお、比較例1では、シリカ化合物を含有させなかった。また、比較例3及び4では、シリカ化合物に代えて所定量の金属石鹸を含有させた。また、比較例5では、シリカ化合物に代えて所定量のベントナイトを含有させた。
【0037】
次に、得られた各基液組成物をエアゾール試験瓶(100ml)に充填し、噴射剤として液化石油ガスを加えて、それぞれ表1に示す組成からなるエアゾール組成物を得た。
【0038】
本実施例では、このようにして得られた各エアゾール組成物に対して、目詰り確認試験(常温及び低温)、並びに噴霧外観確認試験を行った。なお、目詰り確認試験(室温及び低温)、噴霧外観確認試験は、以下に示すようにして行った。
【0039】
[目詰り確認試験(室温)]
試験温度:室温(20℃〜25℃)
サンプル放置時間:エアゾール組成物として1週間
試験本数:10本
噴射方法:(a)1週間放置したエアゾール組成物を正立の状態から5秒間噴射
(b)噴射後のエアゾール組成物をさらに室温に1週間放置して5秒間噴射
(c)さらに1週間放置して5秒間噴射
判定方法:上述の噴射方法にて噴射不良(目詰り)が発生した本数が0本の場合は『○』とし、目詰りが発生した本数が1本以上の場合は『×』とした。
【0040】
[目詰り確認試験(低温)]
試験温度:−10℃
サンプル放置時間:エアゾール組成物として1週間
試験本数:10本
噴射方法:(a)1週間放置したエアゾール組成物を正立の状態から5秒間噴射
(b)噴射後のエアゾール組成物をさらに室温に1週間放置して5秒間噴射
(c)さらに1週間放置して5秒間噴射
判定方法:上述した噴射方法にて噴射不良(目詰り)が発生した本数が0本の場合は『○』とし、目詰りが発生した本数が1本以上の場合は『×』とした。
【0041】
[噴霧外観確認試験]
エアゾール組成物を室温にて鉄板に噴霧した際の外観において、光沢がある場合を『○』とし、光沢がない場合を『×』とした。
【0042】
表1に、これらの確認試験の結果を併せて示す。
【0043】
【表1】
【0044】
表1に示されるように、エアゾール組成物において、基油にシリカ化合物を含有させた実施例1〜4では、室温及び低温の目詰り確認試験において目詰まりが発生したものはなかった。すなわち、使用環境の温度条件に影響されることなく、効果的に噴霧時の目詰りを抑制することができた。その中でも特に、シリカ化合物を0.1質量%〜5.0質量%以下の割合で含有させた場合においては、その潤滑皮膜は光沢を有するものであり、極めて良好な外観を有するものとなった。
【0045】
一方で、シリカ化合物を含有させなかった比較例1、シリカ化合物を0.05質量%の和いりで含有させた比較例2では、室温における目詰りは発生しなかったものの、低温で行った目詰り確認試験では、目詰りが発生してしまい、安定的にエアゾール組成物を噴霧させることができなかった。
【0046】
また、シリカ化合物を含有させずに所定量の金属石鹸を含有させた比較例3及び4では、目詰まりは生じなかったものの、形成された潤滑皮膜の外観は光沢がなく不良なものであった。また、シリカ化合物を含有させずに所定量のベントナイトを含有させた比較例5では、低温において目詰まりが発生してしまい、安定的にエアゾール組成物を噴霧させることができなかった。