(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1操作態様に従って前記ストップスイッチが操作されると、前記特定遊技決定手段が前記特定遊技状態を開始するとともに、前記外部出力手段が、前記特定遊技状態が開始された旨の外部信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
前記出力準備第2段階において前記第1操作態様に従って前記ストップスイッチが操作されると、前記外部出力手段は、出力準備段階を前記出力準備第2段階から前記出力準備第3段階に遷移させ、その後、前記出力準備第3段階において前記選択当選役に当選した遊技のうち、該選択当選役に入賞した遊技が複数回連続したことに基づいて、前記特定遊技状態が開始された旨の外部信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0016】
本発明の実施形態の理解を容易にするため、まず、遊技者が遊技可能なスロットマシン(遊技機)の機械的構成および電気的構成を簡単に説明し、その後、スロットマシンの各基板における具体的な処理を説明する。
【0017】
(スロットマシン100の機械的構成)
図1や
図2の外観図に示すように、スロットマシン100は、略矩形状の箱体である筐体102と、筐体102の前面開口部に対して回動可能な連結部材により開閉可能に取り付けられた前面上扉104と、前面上扉104の下方に位置し、前面上扉104同様、筐体102の前面開口部に対して開閉可能に取り付けられた前面下扉106と、前面下扉106の下部に位置し、メダル排出口108aから払い出されたメダルを貯留するための受け皿部108とを備えている。
【0018】
前面下扉106の上部には操作部設置台122が形成され、操作部設置台122には、メダル投入部124、ベットボタン126、スタートスイッチ128、ストップスイッチ130、精算ボタン132等が配設されている。
【0019】
操作部設置台122の右側に位置するメダル投入部124は、メダル投入口124aを通じて遊技媒体としてのメダルの投入を受け付け、前面下扉106の背面に設けられたメダルセレクタ(図示せず)にメダルを送る。メダルセレクタには、メダルの投入が可能な投入期間外に投入されたメダルや規格外のメダルをメダル排出口108aに導くブロッカー(図示せず)と、投入期間内に投入された規格内のメダルの通過を検出する投入メダル検出部124bとが設けられている。ここで、メダル排出口108aに導かれたメダルは受け皿部108に排出される。遊技者により、1遊技を開始するために必要なメダルの投入枚数である規定投入数を超えてメダルが投入されると、その規定投入数を超えた分のメダルが、所定枚数(例えば50枚)を上限としてスロットマシン100の内部に電子的に貯留(以下、単にクレジットという)される。
【0020】
ここで、1遊技は、メダルの投入を条件として1度の払い出しを受け得る一連の遊技をいう。また、本実施形態では、遊技状態に応じて、規定投入数として「3」と「2」のいずれかが選択されるようになっている。ただし、スロットマシン100の機種によっては規定投入数が「1」〜「3」のいずれか1の枚数に固定されている場合もあり、1遊技の開始に際して、「1」〜「3」のいずれかを選択可能な場合もある。
【0021】
ベットボタン126は、クレジットされているメダルのうち規定投入数のメダルを投入(ベット)する、押圧式のボタンスイッチである。精算ボタン132は、クレジットされているメダルの返却(精算)要求操作を受け付ける、押圧式のボタンスイッチである。遊技者は、精算ボタン132を操作することにより、ベットされたメダルや電子的にクレジットされたメダルを精算する精算要求を行うことができ、かかる精算要求に応じて、ベットされているメダルや電子的にクレジットされているメダルがメダル排出口108aから排出される。
【0022】
操作部設置台122の左側に位置するスタートスイッチ128は、傾倒操作を検出可能なレバーで構成され、遊技者による1遊技の開始操作を検出する。また、スタートスイッチ128は、押圧操作を検出可能なボタンスイッチによって構成することも可能である。
【0023】
前面上扉104の下部略中央には、ガラス板や透明樹脂板等で構成された無色透明の図柄表示窓136が設けられ、筐体102内の図柄表示窓136に対応した位置には、リールユニット134が設けられている。リールユニット134には、
図3に示すように、21に等分された各領域に複数種類の図柄がそれぞれ配列された3つの回転リール(左リール134a、中リール134b、右リール134c)が、それぞれ独立して回動可能に設けられ、遊技者は、図柄表示窓136を通じて、左リール134a、中リール134b、右リール134cを視認することができる。リールユニット134は、スタートスイッチ128の操作を契機として、左リール134a、中リール134b、右リール134cの回転を開始する。
【0024】
操作部設置台122の中央に位置するストップスイッチ130は、左リール134a、中リール134b、右リール134cそれぞれに対応して設けられた、遊技者の押圧操作を検出可能なボタンスイッチであり、左リール134a、中リール134b、右リール134cそれぞれを停止させようとする遊技者の停止操作を検出する。なお、ストップスイッチ130に係る3つのボタンスイッチを特にストップボタンスイッチとよび、左から順にストップボタンスイッチ130a、ストップボタンスイッチ130b、ストップボタンスイッチ130cとする。
【0025】
前面上扉104の上部略中央には、演出に伴う様々な映像を表示する液晶表示部138が設けられている。また、前面上扉104の上部や左右には、例えば高輝度の発光ダイオード(LED)によって構成される演出用ランプ142が設けられる。
【0026】
また、
図2に示すように、前面上扉104の裏面における液晶表示部138の左右位置や前面下扉106の裏面における内面左右位置には、効果音や楽音等による聴覚的な演出を行うスピーカ140が設けられている。さらに、筐体102内におけるリールユニット134の下方には、メダル排出口108aからメダルを払い出すためのメダル払出装置(メダルホッパー)264が設けられている。メダル払出装置264は、メダルを貯留するメダル貯留部264aと、メダル貯留部264aに貯留されたメダルをメダル排出口108aから排出するための払出制御部264bと、メダル排出口108aから排出されるメダルを検出する払出メダル検出部264cとを備えている。具体的に払出制御部264bは、当該払出制御部264bの本体外装に回転可能に支持され、メダル貯留部264aから落下したメダルが上方より1枚ずつ嵌入するメダル嵌入孔を円周方向に複数配してなるディスク(図示せず)と、かかるディスクを回転するディスクモータ(図示せず)とを備え、このディスクを回転させて、メダル嵌入孔に嵌入したメダルを、押出機構を通じて1枚ずつ外部に排出するとともに、排出により空いたメダル嵌入孔に次のメダルを順次嵌入させることで、メダルを1枚ずつ連続排出する。
【0027】
また、
図1や
図2では図示していないが、各回転リール134a、134b、134cの内側には、左リール134a、中リール134b、右リール134cそれぞれに施された図柄のうち、図柄表示窓136に対応する(有効ラインの対象となり得る)各回転リール134a、134b、134cの上段、中段、下段の図柄を背面から個々に独立して照射するリールバックライト144(
図4参照)が設けられている。また、図柄表示窓136の裏面上部にも左リール134a、中リール134b、右リール134c全ての正面を直接照射するリール上方ライト146が設けられている。
【0028】
また、
図1に示すように、操作部設置台122において、図柄表示窓136とストップスイッチ130との間に設けられた段部122aの略水平面には、メインクレジット表示部152およびメイン払出表示部154が設けられている。また、図柄表示窓136と操作部設置台122との間には、サブクレジット表示部156およびサブ払出表示部158が設けられている。これらメインクレジット表示部152およびサブクレジット表示部156にはクレジット枚数が表示され、メイン払出表示部154およびサブ払出表示部158にはメダルの払出枚数が表示される。なお、サブクレジット表示部156およびサブ払出表示部158には、演出に伴う様々な数値を表示することもできる。
【0029】
また、筐体102内の任意の位置には、電源スイッチ148が設けられている。電源スイッチ148は、ロッカースイッチ等、押圧操作を検出可能なスイッチで構成され、当該スロットマシン100を管理する管理者側が操作し、電源の切断状態と電源の投入状態の2つの状態を切り換えるために用いられる。
【0030】
(スロットマシン100の電気的構成)
図4は、スロットマシン100の概略的な電気的構成を示したブロック図である。
図4に示すように、スロットマシン100は、主として、主制御基板200と、副制御基板202とによって制御されている。ここでは、遊技の進行に関わるプログラムのうち、遊技に供する当選役の抽選やその入賞といったような、特に重要な処理を主制御基板200で実行し、それ以外の例えば演出に関する処理を副制御基板202で実行している。また、
図4に示したように、主制御基板200と副制御基板202との信号(通信)の送受信は、不正防止等の観点から、主制御基板200から副制御基板202への一方向のみに制限される。ただし、このような制限がなければ、電気的に双方向通信も技術的に可能である。
【0031】
(主制御基板200)
主制御基板200は、中央処理装置であるメインCPU200a、プログラム等が格納されたメインROM200b、ワークエリアとして機能するメインRAM200c等を含む各種半導体集積回路を有し、スロットマシン100全体を統括的に制御する。ただし、メインRAM200cには不図示のバックアップ電源が接続されており、電源が切断された場合においても、意図的にメインRAM200cの初期化処理を実行しない限り、データが消去されることなく保持される。
【0032】
また、主制御基板200は、メインCPU200aが、メインROM200bに格納されたプログラムに基づきメインRAM200cと協働することで機能する、初期化手段300、ベット手段302、当選役抽選手段304、リール制御手段306、判定手段308、払出制御手段310、コマンド決定手段312、コマンド送信手段314、遊技状態遷移手段316、外部出力手段318等の機能部を有する。初期化手段300は、主制御基板200における初期化処理を実行する。ベット手段302は、遊技に使用するためのメダルをベットする。ここで、ベットは、ベットボタン126の操作を通じてクレジットされているメダルを投入する場合と、メダル投入部124を通じてメダルを投入する場合のいずれも含む。当選役抽選手段304は、スタートスイッチ128の操作に基づき、小役、リプレイ役、および、ボーナス役を含む複数種類の当選役およびハズレのうちいずれかを当選役抽選により決定する。リール制御手段306は、回転リールを回転および停止制御する。判定手段308は、当選役抽選で決定した当選役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示されたか否か判定する。以下、当選役抽選で決定した当選役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示されることを単に入賞という場合がある。払出制御手段310は、当選役抽選で決定した当選役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示されたこと(入賞されたこと)に基づいて、当該当選役に対応するメダルを払い出す。コマンド決定手段312は、ベット手段302、当選役抽選手段304、リール制御手段306、判定手段308、払出制御手段310、遊技状態遷移手段316等の動作に伴う、遊技に関するコマンドを順次決定する。コマンド送信手段314は、コマンド決定手段312が決定したコマンドを副制御基板202に順次送信する。遊技状態遷移手段316は、ボーナス役の当選や入賞に基づいて、主制御基板200で管理する遊技状態を遷移させる。外部出力手段318は、スロットマシン100の内部の状態を、信号(外部信号)を通じて外部に出力する。かかる各機能部については、後程詳述する。
【0033】
主制御基板200では、投入メダル検出部124b、ベットボタン126、スタートスイッチ128、ストップスイッチ130、精算ボタン132、電源スイッチ148から各種の検出信号を受信しており、受信した検出信号に基づいて、メインCPU200aが種々の処理を実行する。また、主制御基板200には、メインクレジット表示部152およびメイン払出表示部154が接続されており、払出制御手段310が両表示部152、154に対してメダルのクレジット枚数や払出枚数の表示を制御する。
【0034】
また、主制御基板200には、リール駆動制御部258が接続されている。このリール駆動制御部258は、スタートスイッチ128の操作信号に基づき主制御基板200から送信される回転リールの回転開始信号に基づいて、ステッピングモータ262を駆動するとともに、ストップスイッチ130の操作信号に基づき主制御基板200から送信される、左リール134a、中リール134b、右リール134cそれぞれの停止信号および回転位置検出回路260の検出信号に基づいて、ステッピングモータ262の駆動を停止する。
【0035】
また、主制御基板200には、メダル払出装置264が接続されている。主制御基板200には払出メダル検出部264cの検出信号が入力されるようになっており、払出制御手段310は、その検出信号に応じてメダルの払出枚数をカウントしながら払出制御部264bからのメダルの排出を制御する。
【0036】
また、主制御基板200には、乱数発生器200dが設けられる。乱数発生器200dは、計数値を順次インクリメントし、所定の数値範囲内でループさせ、所定の時点における計数値を抽出することで乱数を得る。主制御基板200の乱数発生器200dによって生成される乱数(以下、当選役抽選乱数という)は、遊技者に付与する遊技利益、例えば、当選役を決定するために用いられる。
【0037】
(主制御基板200で用いられるテーブル)
スロットマシン100においては、遊技の進行に際して複数の遊技状態が設けられており、これら設定値に対応する複数の当選役抽選テーブル等がメインROM200bに格納されている。当選役抽選手段304は、メインRAM200cに記憶された現在の設定値に応じて、対応する当選役抽選テーブルをメインROM200bから抽出するとともに、抽出した当選役抽選テーブルと遊技状態に基づき、スタートスイッチ128の操作信号に応じて取得された当選役抽選乱数が当選役抽選テーブル内のいずれの当選役またはハズレに対応するか判定する。
【0038】
ここで、当選役抽選テーブルで抽出される当選役には、リプレイ役、小役、ボーナス役がある。このような当選役に対応する図柄組み合わせが、有効ライン上に揃った状態を表示(入賞)といい、当選役に当選し、その当選役に対応する図柄組み合わせが表示されるまでの状態を内部当選状態とする。当選役のうちのリプレイ役は、そのリプレイ役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示されると、遊技者によるメダルの新たなるベットを行わずして再度1遊技を実行できる役であり、小役は、その小役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示されることにより、図柄組み合わせに応じて所定枚数のメダルの払い出しを受けることができる役である。また、ボーナス役は、そのボーナス役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示されることにより、遊技状態をボーナス遊技状態に移行させることができる当選役である。以下に、当選役および遊技者に付与される遊技利益について説明する。
【0039】
図5は、有効ラインおよび仮想ラインを説明するための説明図であり、
図6は、当選役を説明するための説明図であり、
図7は、遊技状態の状態遷移を説明するための説明図である。
【0040】
図5(a)は、本実施形態における有効ラインを示している。本実施形態において、有効ラインは1本であり、具体的に、図柄表示窓136に臨む9つの図柄(3リール×上中下の3段)のうち、左リール134a、中リール134b、右リール134cのそれぞれ中段に停止する図柄に対応する位置を結んだラインを有効ラインAとして設定している。また、
図5(b)は、仮想ラインを示している。仮想ラインは、有効ラインA上に表示された図柄組み合わせのみでは当選役を把握しにくい場合に、当選役の把握を容易にする他の図柄組み合わせを表示するラインであり、本実施形態では、4つの仮想ラインを想定している。具体的に、左リール134aの上段、中リール134bの上段、右リール134cの上段に停止する図柄に対応する位置を結んだラインを仮想ラインB1、左リール134aの下段、中リール134bの下段、右リール134cの下段に停止する図柄に対応する位置を結んだラインを仮想ラインB2、左リール134aの上段、中リール134bの中段、右リール134cの下段に停止する図柄に対応する位置を結んだラインを仮想ラインC1、左リール134aの下段、中リール134bの中段、右リール134cの上段に停止する図柄に対応する位置を結んだラインを仮想ラインC2として設定している。ただし、仮想ラインB1、B2、C1、C2は、見かけ上、図柄が一直線に表示されるというだけで、あくまで当選役を判定するのは有効ラインAのみである。
【0041】
また、本実施形態においては、当選役として、「通常リプレイ」、「赤7リプレイ」、「REGリプレイ」、「特殊リプレイ」(以下、かかる4つのリプレイを単に当選役「リプレイ」と略す場合がある)、「チェリー」、「通常ベル」、「特殊ベル1」、「特殊ベル2」、「特殊ベル3」、「特殊ベル4」(以下、「通常ベル」、「特殊ベル1」、「特殊ベル2」、「特殊ベル3」、「特殊ベル4」を単に当選役「ベル」と略す場合がある)、「ビッグボーナス(以下、BBという)」が設けられている。このうち、当選役「通常リプレイ」、「赤7リプレイ」、「REGリプレイ」、「特殊リプレイ」が上記リプレイ役に相当し、当選役「チェリー」、「通常ベル」、「特殊ベル1」、「特殊ベル2」、「特殊ベル3」、「特殊ベル4」が上記小役に相当し、当選役「BB」が上記ボーナス役に相当する。
【0042】
(リプレイ役)
当選役抽選の結果、当選役「リプレイ」(「通常リプレイ」、「赤7リプレイ」、「REGリプレイ」、「特殊リプレイ」のいずれか)に当選した場合には、その当選役に対応する1または複数の図柄組み合わせのうち、各回転リール134a、134b、134cそれぞれに記される図柄が有効ラインA上に表示可能となり、上記したように、遊技者によるベットを行わずして再度1遊技を実行できる。例えば、当選役抽選の結果、当選役「通常リプレイ」に当選した場合には、当選役「通常リプレイ」に対応する図柄組み合わせのうち、各回転リール134a、134b、134cそれぞれに記される「リプレイ」図柄が、
図6(a)のように有効ラインA上に表示可能となる。
【0043】
ここで、当選役「赤7リプレイ」に当選した場合には、当選役「赤7リプレイ」に対応する複数の図柄組み合わせのうち、例えば、
図6(b)のように、各回転リール134a、134b、134cそれぞれに記される「赤7」図柄が有効ラインA上に表示可能となる。また、当選役「赤7リプレイ」に対応する他の図柄組み合わせでは、
図6(c)のように、左リール134aに記される「リプレイ」図柄が有効ラインA上に表示可能となり、中リール134bに記される「赤7」図柄が有効ラインA上に表示可能となり、右リール134cに記される「リプレイ」図柄が有効ラインA上に表示可能となる。このとき有効ラインA上に停止した図柄組み合わせが「リプレイ」、「赤7」、「リプレイ」となっているが、仮想ラインC1上に停止した図柄組み合わせは「赤7」、「赤7」、「赤7」となり、遊技者は、当選役「赤7リプレイ」に当選したことを容易に把握できる。また、当選役「REGリプレイ」に当選した場合には、当選役「REGリプレイ」に対応する複数の図柄組み合わせのうち、例えば、
図6(d)のように、左リール134aに記される「ベル」図柄が有効ラインA上に表示可能となり、中リール134bに記される「赤7」図柄が有効ラインA上に表示可能となり、右リール134cに記される「リプレイ」図柄が有効ラインA上に表示可能となる。ここでも、有効ラインA上に停止した図柄組み合わせが「ベル」、「赤7」、「リプレイ」となっているが、仮想ラインC2上に停止した図柄組み合わせは「赤7」、「赤7」、「BAR」となり、遊技者は、当選役「REGリプレイ」に当選したことを容易に把握できる。
【0044】
ここで、本実施形態においては、ストップスイッチ130が押圧操作されたときに、当選役に対応する図柄組み合わせを構成する図柄が有効ラインA上にある場合には、当該図柄を有効ラインA上に停止するように停止制御がなされる。また、ストップスイッチ130が押圧操作されたときに、当選役に対応する図柄組み合わせを構成する図柄が、有効ラインA上にはないが、各回転リール134a、134b、134cの回転方向と反対の方向の図柄4つ分に相当する範囲(引込範囲)内に存在している場合には、当該当選役に対応する図柄組み合わせを構成する図柄を有効ラインA上に引き込むように停止制御がなされる。以下、単に「停止制御」や「表示可能」と言った場合、このような引込範囲内で当選役に対応する図柄組み合わせを構成する図柄を引き込むといった処理を含む。なお、ストップスイッチ130が押圧操作されたときに、当選役に対応する図柄組み合わせを構成する図柄以外の図柄が有効ラインA上にある場合には、その図柄を有効ラインA上に停止させないようにする、所謂蹴飛ばし処理も並行して実行される。
【0045】
そして、各回転リール134a、134b、134cにおいては、当選役「リプレイ」に対応する1または複数の図柄組み合わせを構成する1または複数の図柄が、上記の停止制御によって、必ず有効ラインA上に表示可能なように配置されている(
図3および
図5(a)参照)。例えば、当選役「通常リプレイ」に対応する図柄組み合わせを構成する「リプレイ」図柄同士は、各回転リール134a、134b、134c内で最大図柄4つ分しか離隔していないので、停止制御によって必ず有効ラインA上に表示することができる。このように、当選役「リプレイ」に当選した場合には、これら当選役「リプレイ」に対応するいずれかの図柄組み合わせが、必ず、有効ラインA上に表示されることとなる。このようにして、当選役「リプレイ」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示された場合には、メダルを投入することなく次回の1遊技を開始することが可能となる。
【0046】
なお、詳しくは後述するが、当選役「リプレイ」に当選した場合の停止制御は、その当選態様(例えば、当選役「通常リプレイ」が単独で当選したか、他の当選役(例えば、当選役「赤7リプレイ」)と重複当選したか、さらには他のいずれかの当選役と重複当選したか等)によって異なるように設定されている。したがって、その当選態様および操作態様に応じて、重複当選した当選役「リプレイ」(「通常リプレイ」、「赤7リプレイ」、「REGリプレイ」、「特殊リプレイ」)のいずれかの当選役に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されることとなる(ただし、本実施形態では当選役「特殊リプレイ」は操作態様に拘わらず入賞しない)。
【0047】
なお、上述したように、当選役「赤7リプレイ」や当選役「REGリプレイ」が当選した場合には、これら当選役に対応するいずれかの図柄組み合わせが、必ず、有効ラインA上に表示されることとなる。ただし、
図3を参照して理解できるように、「赤7」図柄や「BAR」図柄は、各回転リール134a、134b、134cに1または2つしか配置されていないので、当選役「赤7リプレイ」や当選役「REGリプレイ」に対応する複数の図柄組み合わせのうち1の図柄組み合わせが有効ラインA上に表示された場合に、有効ラインAまたは仮想ラインB1、B2、C1、C2上に「赤7」図柄や「BAR」図柄が停止するとは限らない。すなわち、当選役「赤7リプレイ」や当選役「REGリプレイ」が当選した場合に、ストップスイッチ130を無作為に停止操作すると、「赤7」図柄や「BAR」図柄が有効ラインAまたは仮想ラインB1、B2、C1、C2上に表示されない場合があり、入賞した当選役が、当選役「赤7リプレイ」や当選役「REGリプレイ」であることを容易に把握できない場合がある。
【0048】
(小役)
また、当選役抽選の結果、当選役「チェリー」に当選した場合には、当選役「チェリー」に対応する図柄組み合わせのうち、
図6(e)のように、左リール134aに記される「青7」図柄が有効ラインA上に表示可能となり、中リール134bに記される「チェリー」図柄が有効ラインA上に表示可能となり、右リール134cに記される「リプレイ」図柄が有効ラインA上に表示可能となる。このとき有効ラインA上に停止した図柄組み合わせが「青7」、「チェリー」、「リプレイ」となっているが、仮想ラインC2上に停止した図柄組み合わせは「チェリー」、「チェリー」、「BAR」となり、遊技者は、当選役「チェリー」に当選したことを容易に把握できる。ただし、各回転リール134a、134b、134cにおいては、当選役「チェリー」に対応する図柄組み合わせを構成する図柄が、上記の停止制御によっても、有効ラインA上に表示されない場合があるように配置されている。そのため、当選役「チェリー」に当選したとしても、所謂取りこぼしが生じることがあり、遊技者は、当選役「チェリー」に対応する図柄組み合わせを必ずしも有効ラインA上に表示させられるとは限らない。
【0049】
当選役抽選の結果、当選役「ベル」(「通常ベル」、「特殊ベル1」、「特殊ベル2」、「特殊ベル3」、「特殊ベル4」のいずれか)に当選した場合には、その当選役に対応する1または複数の図柄組み合わせのうち、各回転リール134a、134b、134cそれぞれに記される1または複数の図柄が有効ラインA上に表示可能となり、当選役「ベル」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示された場合には、各当選役に対応した枚数のメダルが遊技者に払い出される。例えば、当選役抽選の結果、当選役「通常ベル」に当選した場合には、当選役「通常ベル」に対応する図柄組み合わせのうち、各回転リール134a、134b、134cそれぞれに記される「ベル」図柄が、
図6(f)のように有効ラインA上に表示可能となる。
【0050】
また、当選役「特殊ベル1」または「特殊ベル2」に当選した場合には、当選役「特殊ベル1」または「特殊ベル2」に対応する複数の図柄組み合わせのうち、例えば、
図6(g)のように、左リール134aに記される「スイカA」図柄が有効ラインA上に表示可能となり、中リール134bに記される「ベル」図柄が有効ラインA上に表示可能となり、右リール134cに記される「リプレイ」図柄が有効ラインA上に表示可能となる。また、当選役「特殊ベル3」または「特殊ベル4」に当選した場合には、当選役「特殊ベル3」または「特殊ベル4」に対応する複数の図柄組み合わせのうち、例えば、
図6(h)のように、左リール134aに記される「赤7」図柄が有効ラインA上に表示可能となり、中リール134bに記される「青7」図柄が有効ラインA上に表示可能となり、右リール134cに記される「スイカA」図柄が有効ラインA上に表示可能となる。
【0051】
ところで、当選役「通常ベル」に対応する図柄組み合わせを構成する「ベル」図柄が、上記の停止制御によって、必ず有効ラインA上に表示可能なように配置されている(
図3および
図5(a)参照)。したがって、当選役「通常ベル」に当選した場合には、当選役「通常ベル」に対応する図柄組み合わせが、必ず、有効ラインA上に表示されることとなる。また、各回転リール134a、134b、134cにおいては、当選役「特殊ベル1」または「特殊ベル2」に対応する1または複数の図柄組み合わせを構成する1または複数の図柄が、上記の停止制御によって、必ず有効ラインA上に表示可能なように配置されている。したがって、当選役「特殊ベル1」または「特殊ベル2」に当選した場合には、当選役「特殊ベル1」または「特殊ベル2」に対応するいずれかの図柄組み合わせが、必ず、有効ラインA上に表示されることとなる。ただし、当選役「特殊ベル1」および「特殊ベル2」は、当選役「通常ベル」より、払出枚数が少なく設定されている(例えば、当選役「通常ベル」=9枚、当選役「特殊ベル1」、「特殊ベル2」=1枚)。また、詳細な役構成は図示しないが、当選役「特殊ベル3」または「特殊ベル4」に対応する複数の図柄組み合わせのうち、例えば、
図6(h)で示した「特殊ベル3」に対応する図柄組み合わせを例に挙げると、かかる図柄組み合わせを構成する左リール134aの図柄は「赤7」または「リプレイ」であり、中リール134bの図柄は、「青7」または「BAR」であり、右リール134cの図柄は「スイカA」である。したがって、左リール134aについては、上記の停止制御により、「赤7」または「リプレイ」図柄が必ず有効ラインA上に表示可能なように配置されている。また、中リール134bについては、
図3における21図柄のうち図柄番号1から8までの間といった図柄8つ分に相当する範囲で停止制御が実行されれば「青7」または「BAR」図柄を有効ラインA上に表示させることができる。また、右リール134cについては、
図3における21図柄のうち図柄番号7から14までの間といった図柄8つ分に相当する範囲で停止制御が実行されれば「スイカA」図柄を有効ラインA上に表示させることができる。したがって、例えば、上記の当選役「特殊ベル3」に当選した場合において、遊技者が無作為に操作した場合に当選役「特殊ベル3」に対応するいずれかの図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させることができる確率は、約1/6.9(21/21×8/21×8/21)となり、遊技者は、当選役「特殊ベル3」および「特殊ベル4」に対応する図柄組み合わせを必ずしも有効ラインA上に表示させられるとは限らない。また、当選役「特殊ベル2」も、当選役「通常ベル」より、払出枚数が少なく設定されている(例えば、当選役「通常ベル」=9枚、当選役「特殊ベル3」、「特殊ベル4」=1枚)。
【0052】
なお、当選役「リプレイ」同様、当選役「通常ベル」に当選した場合の停止制御は、その当選態様(例えば、当選役「通常ベル」が単独で当選したか、他の当選役(例えば、当選役「特殊ベル1」)と重複当選したか、さらには他のいずれかの当選役と重複当選したか等)によって異なるように設定されている。したがって、各回転リール134a、134b、134cにおいては、「ベル」図柄が、必ず有効ラインA上に表示可能なように配置されている(
図3および
図5(a)参照)ものの、当選役「通常ベル」に重複当選しても、その当選態様によっては、取りこぼすことがあり、遊技者は、当選役「通常ベル」に対応する図柄組み合わせを必ずしも有効ラインA上に表示させられるとは限らない。
【0053】
(ボーナス役)
また、当選役抽選の結果、当選役「BB」に当選した場合には、当選役「BB」に対応する図柄組み合わせのうち、例えば、
図6(i)のように、左リール134aに記される「スイカB」図柄が有効ラインA上に表示可能となり、中リール134bに記される「ハズレB」図柄が有効ラインA上に表示可能となり、右リール134cに記される「ハズレA」図柄が有効ラインA上に表示可能となる。そして、当選役「BB」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されると、ボーナス遊技フラグがONすることで、遊技状態がボーナス遊技状態に設定され、次の1遊技(以下、単に次遊技という)以降、メダルが所定枚数(例えば26枚)払い出されるまで、ボーナス遊技状態にて遊技を実行することが可能となる。なお、各回転リール134a、134b、134cにおいては、それぞれ「スイカB」、「ハズレB」、「ハズレA」図柄が、上記の停止制御によっても、有効ラインA上に表示されない場合があるように配置されている(
図3および
図5(a)参照)。そのため、当選役「BB」に当選したとしても、遊技者は、当選役「BB」に対応する図柄組み合わせを必ずしも有効ラインA上に表示させられるとは限らない。
【0054】
なお、いずれかの当選役に当選すると、それぞれの当選役に対応する内部当選フラグが成立(ON)するとともに、この内部当選フラグの成立状況に応じて、左リール134a、中リール134b、右リール134cそれぞれの停止制御がなされることとなる。このとき、小役に当選したものの、これら当選役に対応する図柄組み合わせを、その1遊技で有効ラインA上に表示させることができなかった場合には、当該遊技において内部当選フラグがOFFされる。つまり、小役の当選の権利は小役が当選した当該遊技のみに限られ、当該権利を次遊技に持ち越すことはできない。これに対して、当選役「BB」(ボーナス役)に当選した場合には、BB内部当選フラグが成立(ON)するとともに、当選役「BB」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されるまで、BB内部当選フラグが遊技を跨いで持ち越される。
【0055】
主制御基板200で管理している遊技状態の遷移と合わせて具体的に説明すると、BB内部当選フラグが成立すると、BB内部当選フラグの成立状況に応じて、
図7の(1)に示すように、主制御基板200で管理している遊技状態が、ボーナス役に当選していないボーナス非成立遊技状態から、ボーナス遊技状態の準備状態に相当するボーナス成立遊技状態となり、ボーナス成立遊技状態に基づいて左リール134a、中リール134b、右リール134cそれぞれの停止制御がなされる。このとき、当選役「BB」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させることができなかった場合には、そのままBB内部当選フラグが次遊技に持ち越され(ボーナス成立遊技状態が維持され)、次回以降の遊技においても当選役「BB」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させることが可能となる。そして、遊技者が、当選役「BB」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させると、
図7の(2)に示すように、主制御基板200で管理している遊技状態がボーナス成立遊技状態からボーナス遊技状態に遷移する。また、ボーナス遊技状態において、メダルが所定枚数払い出されると、
図7の(3)に示すように、主制御基板200で管理している遊技状態が、ボーナス遊技状態からボーナス非成立遊技状態に遷移する。ただし、
図7の(4)に破線の矢印で示すように、ボーナス非成立遊技状態における当選役「BB」が成立した遊技で、当選役「BB」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させた場合、ボーナス成立遊技状態を経由せず、直接、ボーナス遊技状態に遷移する。
【0056】
なお、リプレイ役である当選役「リプレイ」に対応する内部当選フラグが成立した場合には、その当選役に対応する図柄組み合わせが必ず有効ラインA上に表示され、メダルを要することなく次遊技を行うために必要となる処理が行われた後に、当該内部当選フラグがOFFされる。
【0057】
(当選役抽選テーブル)
図8は、当選役抽選乱数を判定する場合に用いられる当選役抽選テーブルを示す図である。ここでは、上述したボーナス非成立遊技状態、ボーナス成立遊技状態、ボーナス遊技状態の3つの遊技状態に対して、共通の当選役抽選テーブルが利用される。当選役抽選テーブルでは、複数の当選領域が区画されており、
図8中「○」で示すように、各遊技状態によって抽選の対象となる当選種別が異なったり、ハズレ(不当選)があったりする。ただし、ここでは、当選種別に対応する具体的な役構成、例えば、重複当選している当選役の役構成の記載を省略する。区画化された各当選領域にはそれぞれ所定の当選範囲値(置数)が対応付けられており、遊技状態毎に割り当てられた全ての当選領域の当選範囲値を合計すると当選役抽選乱数の総数(65536)となる。したがって、当選種別やハズレのそれぞれが決定される確率は、当選領域に対応付けられた当選範囲値を当選役抽選乱数の総数で除算した値となる。当選役抽選手段304は、その時点の遊技状態に基づいて、当該当選役抽選テーブルにおける複数の当選領域から、順次、当選範囲値を取得し、その当選範囲値を当選役抽選乱数から減算して、その減算値が0未満となると、その時点の当選領域に対応付けられた当選種別を抽選結果としている。当該抽選の手順は、他の抽選においても適用できる。
【0058】
図8の当選役抽選テーブルによれば、ボーナス非成立遊技状態およびボーナス成立遊技状態に参照される当選領域1には、当選種別「通常リプレイ1」が対応付けられており、当該当選種別「通常リプレイ1」の当選に応じて当選役「通常リプレイ」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させることができる。また、ボーナス成立遊技状態に参照される当選領域2には、当選種別「通常リプレイ2」が対応付けられており、当該当選種別「通常リプレイ2」の当選に応じて当選役「通常リプレイ」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させることができる。
【0059】
また、当選役抽選テーブルによれば、複数の当選役に重複して当選することがある。例えば、当選領域3には、当選役「通常リプレイ」、「赤7リプレイ」、「REGリプレイ」が重複した当選種別「ボーナスリプレイ1」が対応付けられ、当選領域4には、当選役「通常リプレイ」、「REGリプレイ」、「赤7リプレイ」、「特殊リプレイ」が重複した当選種別「ボーナスリプレイ2」が対応付けられている。このように、複数の当選役が重複して当選した場合には、いずれの当選役に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させるかについての停止条件、例えば、ストップスイッチ130が操作される順番が設定されている。以下の説明において、左リール134a、中リール134b、右リール134cの順に回転リールを停止させるストップスイッチ130の操作を「打順1」とし、左リール134a、右リール134c、中リール134bの順に回転リールを停止させるストップスイッチ130の操作を「打順2」とし、中リール134b、左リール134a、右リール134cの順に回転リールを停止させるストップスイッチ130の操作を「打順3」とし、中リール134b、右リール134c、左リール134aの順に回転リールを停止させるストップスイッチ130の操作を「打順4」とし、右リール134c、左リール134a、中リール134bの順に回転リールを停止させるストップスイッチ130の操作を「打順5」とし、右リール134c、中リール134b、左リール134aの順に回転リールを停止させるストップスイッチ130の操作を「打順6」とする。
【0060】
例えば、ボーナス非成立遊技状態またはボーナス成立遊技状態において、当選領域3に対応する当選種別「ボーナスリプレイ1」が当選役抽選により決定され、左リール134a、中リール134b、右リール134cのうち、左リール134aが最初に停止(第1停止)するようにストップスイッチ130が操作された場合(打順1または打順2)、当選役「通常リプレイ」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されるように停止制御がなされる。また、中リール134bが第1停止するようにストップスイッチ130が操作された場合(打順3または打順4)、当選役「赤7リプレイ」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されるように停止制御がなされる。また、右リール134cが第1停止するようにストップスイッチ130が操作された場合(打順5または打順6)、当選役「REGリプレイ」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されるように停止制御がなされる。ここで、上記した通り、当選種別「ボーナスリプレイ1」に当選した場合には、その図柄配列上、いずれのタイミングでストップスイッチ130を押圧操作したとしても、重複するいずれかの当選役に対応する図柄組み合わせが、必ず、有効ラインA上に表示されることとなる。したがって、遊技者が、左リール134a、中リール134b、右リール134cのいずれを最初に停止するようにストップスイッチ130を操作したとしてもリプレイ役に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示することは可能であるが、その停止順により表示される図柄の組み合わせが異なることとなる。
【0061】
このようなリプレイ役が重複当選した場合、副制御基板202は、補助演出を通じて重複当選した複数の当選役のいずれかに対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させることができる。すなわち、本来、回転リール134a、134b、134cの制御を行っていない、副制御基板202が、回転リール134a、134b、134cの停止態様を操作することが可能となる。また、主制御基板200では、その停止態様を判定することで、主制御基板200で管理している遊技状態と並行して副制御基板202で管理している遊技状態が、例えば、後述する通常AT遊技状態や擬似ボーナス遊技状態に移行したことを把握することが可能となる。
【0062】
また、当選領域5には、当選種別「チェリー」が対応付けられており、当該当選種別「チェリー」の当選に応じて当選役「チェリー」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させることができる。また、当選領域6には、当選種別「共通ベル」が対応付けられており、当選種別「共通ベル」の当選に応じて当選役「通常ベル」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させることができる。
【0063】
また、当選領域7には、当選役「特殊ベル3」、「通常ベル」、「特殊ベル1」が重複した当選種別「打順ベル中1」が対応付けられている。かかる重複当選においても、いずれの当選役に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させるかについての停止条件、例えば、ストップスイッチ130が操作される順番が設定されている。
【0064】
例えば、ボーナス非成立遊技状態またはボーナス成立遊技状態において、当選領域7に対応する当選種別「打順ベル中1」が当選役抽選により決定され、左リール134a、中リール134b、右リール134cのうち、中リール134bが第1停止、左リール134aが第2停止するようにストップスイッチ130が操作された場合(打順3)、当選役「通常ベル」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されるように停止制御がなされる。また、中リール134bが第1停止、右リール134cが第2停止するようにストップスイッチ130が操作された場合(打順4)、または、右リール134cが第1停止するようにストップスイッチ130が操作された場合(打順5または打順6)、当選役「特殊ベル1」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されるように停止制御がなされる。また、左リール134aが第1停止するようにストップスイッチ130が操作された場合(打順1または打順2)、当選役「特殊ベル3」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されるように停止制御がなされる。
【0065】
ここで、上記した通り、当選役「通常ベル」、「特殊ベル1」または「特殊ベル2」に当選した場合には、その図柄配列上、いずれのタイミングでストップスイッチ130を押圧操作したとしても、これら当選役に対応するいずれかの図柄組み合わせが、必ず、有効ラインA上に表示されることとなる。したがって、当選種別「打順ベル中1」に当選し、遊技者が、中リール134bまたは右リール134cのいずれを最初に停止するようにストップスイッチ130を操作したとしても当選役「通常ベル」、または、「特殊ベル1」に対応する図柄組み合わせを表示することが可能となる。ただし、当選役「通常ベル」と当選役「特殊ベル1」および「特殊ベル2」とは、メダルの払出枚数が異なるので(例えば、当選役「通常ベル」=9枚、当選役「特殊ベル1」、「特殊ベル2=1枚)、遊技者としては、当選役「通常ベル」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示される操作を行いたいと望むこととなる。このように選択当選役の期待獲得枚数が他の操作態様より多くなる操作態様(第3操作態様)を正解操作態様と呼ぶ。また、上記した通り、当選役「特殊ベル3」および「特殊ベル4」は、払出枚数も当選役「特殊ベル1」および「特殊ベル2」同様少なく(例えば、1枚)、さらに、遊技者が無作為に操作した場合に当該当選役「特殊ベル3」または「特殊ベル4」に対応するいずれかの図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させることができる確率は約1/6.9と小さい。したがって、期待獲得枚数は、当選役「通常ベル」>当選役「特殊ベル1」、当選役「特殊ベル2」>当選役「特殊ベル3」、当選役「特殊ベル4」となる。
【0066】
そして、当選役抽選テーブルの当選領域7〜10すべてにおいて、当選役「通常ベル」と、当選役「特殊ベル1」または「特殊ベル2」と、当選役「特殊ベル3」または「特殊ベル4」とが重複当選するようになっており、当選役「通常ベル」を入賞させるための停止操作が当選領域によって異なるように設定されている。なお、当選領域7〜10の当選確率(当選範囲値の数)は等しくなるように設定されている。遊技者は、通常、いずれの当選役に当選しているのかを知ることができないため、上記のような当選領域7〜10を設けることにより、選択当選役としての当選役「通常ベル」を入賞させることが極めて難しくなっている。ただし、このようなストップスイッチ130の操作順に応じて遊技者の遊技利益が異なる当選種別に当選した場合においても、遊技者は、副制御基板202による補助演出を通じて操作順を把握することで、特定の当選役(例えば、「通常ベル」)の図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させ、通常遊技状態より多くのメダルを獲得することが可能となる。こうしてリプレイ役の確率を維持したままで、補助演出の有無のみによってメダルが増える特定遊技状態(後述する通常AT遊技状態や擬似ボーナス遊技状態)と、メダルが減る遊技状態(通常遊技状態)とを実現することができる。
【0067】
また、当選領域11には、当選種別「ビッグボーナス」が対応付けられており、当該当選種別「ビッグボーナス」の当選に応じて当選役「BB」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させることができる。なお、当選領域12には当選種別「ハズレ」が対応付けられている。かかるハズレはメダルの払い出し等が行われることはないが、特定の図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させることで遊技の開始、終了条件や遊技利益の抽選契機に利用することができる。
【0068】
以下、遊技状態毎の当選役抽選テーブルの特徴を説明する。ボーナス非成立遊技状態の当選役抽選テーブルと、ボーナス成立遊技状態の当選役抽選テーブルとを比較すると、前者は当選役「BB」の抽選を行っているのに対し、後者では当選役「BB」の抽選をしておらず、一方、後者は、その当選領域に相当する当選範囲値内で、当選種別「通常リプレイ2」および「ハズレ」を抽選しているのに対し、前者では抽選していない。これは、後者では、既に当選役「BB」に当選しているので重ねて当選役「BB」を当選させることができず、また、後述するように、後者では、リプレイ役の当選確率を高めたり、当選役「BB」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示可能にするためである。
【0069】
(遊技状態の遷移)
以下、主制御基板200における遊技状態(ボーナス非成立遊技状態、ボーナス成立遊技状態、ボーナス遊技状態)の遷移について詳述する。なお、本実施形態では、規定投入数が遊技状態に応じて異なっており、ボーナス非成立遊技状態、および、ボーナス成立遊技状態では、規定投入数が3枚に設定されているのに対し、ボーナス遊技状態では、規定投入数が2枚に設定されている。
【0070】
(ボーナス非成立遊技状態)
ボーナス非成立遊技状態は、主制御基板200で管理される複数の遊技状態のうち、初期状態に相当する遊技状態である。また、ボーナス非成立遊技状態では、当選役「リプレイ」は、
図8に示した当選役抽選テーブルの当選領域1、3、4のみの当選となり、例えば、当選確率が約1/7.3に設定される。そして、
図7を用いて説明したように、ボーナス非成立遊技状態において、当選役「BB」に当選すると、ボーナス成立遊技状態に移行する。本実施形態では、当選役「BB」の当選確率が例えば約1/3に設定され、比較的少ない遊技で当選役「BB」に当選するので、ボーナス非成立遊技状態の滞在期間は短くなる。
【0071】
(ボーナス成立遊技状態)
ボーナス成立遊技状態は、ボーナス非成立遊技状態のみから移行し、当選役「BB」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されるまで継続する遊技状態である。この間、BB内部当選フラグが成立した状態で維持される。また、ボーナス非成立遊技状態では、当選役「リプレイ」は、
図8に示した当選役抽選テーブルの当選領域1〜4の当選となるので、当選確率がボーナス非成立遊技状態より高い例えば約1/3.8に設定される。
【0072】
本実施形態では、後述するように、主制御基板200においてボーナス成立遊技状態を維持しつつ、副制御基板202による通常AT遊技や擬似ボーナス遊技を実現する。したがって、ボーナス成立遊技状態からボーナス遊技状態に容易に遷移しないように、ボーナス成立遊技状態における当選役抽選の当選確率を調整している。
【0073】
ボーナス成立遊技状態において、
図8に示した当選役抽選テーブルを参照して理解できるように、当選役抽選手段304は、BB内部当選フラグが持ち越されている遊技においても、リプレイ役や小役を抽選している。したがって、リプレイ役や小役が当選役抽選により当選すると、リプレイ役や小役の当選フラグと、BB内部当選フラグとがいずれも成立していることとなる。ここで、本実施形態では、リプレイ役>小役>ボーナス役の順に優先順位が定められている。すなわち、リプレイ役や小役が当選した遊技において、リール制御手段306は、リプレイ役や小役に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されるように停止制御し、当選役「BB」に対応する図柄組み合わせは、遊技者が狙ったとしても、有効ラインA上に表示されることはない。
【0074】
ここで、
図8の当選役抽選テーブルを参照すると、ボーナス成立遊技状態では、リプレイ役、小役、ハズレのいずれかが当選するようになっている。本実施形態では、ハズレの当選確率を、例えば、1/65536とすることで、ほぼ、リプレイ役または小役のいずれかが当選することになる。すると、上記の如く、リプレイ役または小役に対応する図柄組み合わせが優先され、当選役「BB」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させることができない。また、リプレイ役や小役が当選していないハズレの遊技でのみ当選役「BB」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させることが可能であるが、遊技者は、当選役抽選においてハズレであったことを把握することができないので、やはり、当選役「BB」に対応する図柄組み合わせは有効ラインA上に表示され難い。また、当選役抽選がハズレであったとしても、遊技者が無作為に操作した場合に、各回転リール134a、134b、134cに1図柄ずつしか記されていない当選役「BB」に対応する図柄組み合わせが表示される可能性は少ない。こうして、遊技者が当選役「BB」の入賞を意図的に回避しなければならない状況を減らし、煩わしい遊技者の操作負担を軽減しつつ、ボーナス成立遊技状態を容易に維持させることが可能となる。
【0075】
また、ボーナス成立遊技状態では、上述したように、ほぼ、リプレイ役または小役のいずれかが当選することになっており、リプレイ役が約1/3.8の高確率で当選することで、遊技者のメダルの消費を抑え、また、通常AT遊技や擬似ボーナス遊技が実現されると、補助演出によって正解操作態様が報知されるので、遊技者は、メダルを獲得することが可能となる。ここでは、リプレイ役が、既に、約1/3.8といった高確率で当選するので、リプレイ役の当選確率が異なる遊技(所謂RT遊技)に移行しなくとも(RT遊技を実行するための当選役の入賞を待つことなく)、通常AT遊技や擬似ボーナス遊技を速やかに開始および終了することが可能となる。
【0076】
(ボーナス遊技状態)
ボーナス遊技状態は、ボーナス役に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されたことを契機に移行し、メダルが所定枚数(例えば、26枚)払い出されるまで継続する遊技状態である。
図8の当選役抽選テーブルを参照すると、ボーナス遊技状態では、当選役抽選手段304による当選役抽選結果が全てハズレとなるようになっている。ただし、かかる当選役抽選の結果に拘わらず、全ての抽選結果が、対応する図柄組み合わせが、必ず有効ラインA上に表示可能な小役に強制的に設定される。したがって、ボーナス遊技において、遊技者は、必ず、メダルの所定枚数の払出を受けることができる。ただし、本実施形態では、払出枚数を規定投入数(ここでは2枚)と等しくしているため、ボーナス遊技によって得られるメダル数は±0枚である。また、本実施形態では、ボーナス遊技終了後のボーナス非成立遊技状態において補助演出が生じないので、遊技者のメダルは減ることが多い。
【0077】
一方、ボーナス成立遊技状態では、後述する通常AT遊技や擬似ボーナス遊技において補助演出が実行されるため、メダルが増えることに期待できる。したがって、遊技者は、遊技状態がボーナス成立遊技状態からボーナス遊技状態に移行するのを回避し、長期に亘ってボーナス成立遊技状態を維持しようとする。こうして、主制御基板200が管理する遊技状態をボーナス成立遊技状態に維持しつつ、ボーナス成立遊技状態中において、副制御基板202による通常AT遊技や擬似ボーナス遊技を実現することができる。
【0078】
(副制御基板202)
図4に戻って説明すると、副制御基板202は、主制御基板200と同様に、中央処理装置であるサブCPU202a、プログラム等が格納されたサブROM202b、ワークエリアとして機能するサブRAM202c等を含む各種半導体集積回路を有し、主制御基板200からのコマンドに基づき、特に演出を制御する。また、サブRAM202cにもメインRAM200c同様、不図示のバックアップ電源が接続されており、電源が切断された場合においても、データが消去されることなく保持される。なお、副制御基板202にも、主制御基板200同様、乱数発生器202dが設けられており、乱数発生器202dによって生成される乱数は、主に演出の態様を決定するために用いられる(演出抽選乱数)。
【0079】
また、副制御基板202は、サブCPU202aが、サブROM202bに格納されたプログラムに基づき、サブRAM202cと協働することで機能する、初期化決定手段330、コマンド受信手段332、特定遊技決定手段334、演出決定手段336、演出実行手段338等の機能部を有する。初期化決定手段330は、副制御基板202における初期化処理を実行する。コマンド受信手段332は、主制御基板200等、他の制御基板からのコマンドを受信し、コマンドに対する処理を行う。特定遊技決定手段334は、当選役コマンドに基づいて遊技者に有利な特定遊技に関する利益の付与の実行可否を特定遊技抽選により決定する。ここで、特定遊技とは、遊技者に対し遊技が有利に進行する、例えば、補助演出を実行する通常AT遊技や擬似ボーナス遊技をいう。また、特定遊技を実行している状態を特定遊技状態という。また、特定遊技決定手段334は、特定遊技を含む副制御基板202で管理される遊技状態を遷移させたり、遊技状態中の出力準備段階を遷移させる。演出決定手段336は、当選役コマンドに基づいて液晶表示部138、スピーカ140、演出用ランプ142の各デバイスで行われる遊技の演出を決定する。演出実行手段338は、決定した遊技の演出を実行し、停止コマンドに応じて、演出態様を変動させる機能を持つものである。かかる各機能部については、後程詳述する。
【0080】
また、演出とは、遊技の進行に伴い、液晶表示部138、スピーカ140、演出用ランプ142、リールバックライト144、リール上方ライト146、サブクレジット表示部156、サブ払出表示部158等を通じて提供される視覚的および聴覚的な表現手段であり、当該遊技にストーリー性を与えたり、当選役の抽選結果をよりダイナミックな画像で示唆したりすることができる。ここでは、液晶表示部138を通じて表現される視覚的演出を液晶表示演出といい、当該液晶表示演出を実行するために、液晶表示部138を制御する液晶制御基板204に送信するコマンドを液晶コマンドという。また、スピーカ140を通じて表現される聴覚的演出をスピーカ出力演出といい、当該スピーカ出力演出を実行するために、スピーカ140を制御する音声制御手段に送信するコマンドを音声コマンドという。また、演出用ランプ142、リールバックライト144、リール上方ライト146、サブクレジット表示部156、サブ払出表示部158等を通じて表現される視覚的演出を発光演出といい、当該発光演出を実行するために、演出用ランプ142、リールバックライト144、リール上方ライト146、サブクレジット表示部156、サブ払出表示部158等を制御する発光制御手段に送信するコマンドを発光コマンドという。このような演出では、例えば、通常AT遊技や擬似ボーナス遊技の当選を示唆する演出を複数遊技に亘って行い、遊技者の期待感を高めることができる。また、たとえ、いずれの当選役にも当選していなかったとしても、恰も当選しているかのような演出を通じて遊技者に高配当の期待感を持たせ、遊技者を飽きさせないようにすることが可能となる。
【0081】
上述した当選役の抽選結果を示唆する演出としては補助演出がある。例えば、ボーナス成立遊技状態において、
図8に示す当選役抽選テーブルの当選領域7〜10の当選種別「打順ベル中1」、「打順ベル中2」、「打順ベル右1」、「打順ベル右2」(以下、かかる4つの当選種別を合わせて当選種別「打順ベル」と略す場合がある)が当選した場合に、遊技者は、期待獲得枚数が最大となる正解操作態様を把握することができない。したがって、遊技者が、左リール134a、中リール134b、右リール134cを無作為に停止操作しただけでは、正解操作態様による選択当選役に対応する図柄組み合わせを必ずしも有効ラインA上に表示させることができるとは限らない。ここで、演出実行手段338は、遊技者が停止操作を行う前に補助演出を実行して正解操作態様を報知することで、遊技者は、多くのメダルを獲得することが可能となる。
【0082】
(副制御基板202で用いられるテーブル)
サブROM202bには、複数の特定遊技抽選テーブル等が格納されている。特定遊技決定手段334は、当選役抽選手段304が決定した当選役に基づいて対応する特定遊技抽選テーブルをサブROM202bから抽出するとともに、抽出した特定遊技抽選テーブルに基づき、演出抽選乱数が特定遊技(ここでは通常AT遊技および擬似ボーナス遊技)の当選に対応するか否か判定する。
【0083】
図9は、特定遊技抽選テーブルを示す図である。ここでは、通常遊技状態、通常AT遊技状態、擬似ボーナス遊技状態の副制御基板202で管理する3つの遊技状態に対して、共通の特定遊技抽選テーブルが利用される。特定遊技抽選テーブルでは、複数の当選領域が区画されており、
図9中「○」で示すように、各遊技状態によって抽選の対象となる特定遊技が異なる。区画化された各当選領域にはそれぞれ所定の当選範囲値が対応付けられており、遊技状態毎に割り当てられた全ての当選領域の当選範囲値を合計すると演出抽選乱数の総数(65536)となる。したがって、特定遊技やハズレのそれぞれが当選する確率は、当選領域に対応付けられた当選範囲値を演出抽選乱数の総数で除算した値となる。
【0084】
図9を参照すると、特定遊技決定手段334は、通常遊技状態では、通常AT遊技、擬似ボーナス遊技、および、ハズレを抽選し、通常AT遊技状態では、擬似ボーナス遊技、および、ハズレを抽選し、擬似ボーナス遊技状態では、通常AT遊技、および、ハズレを抽選する。したがって、副制御基板202では、主制御基板200が管理する遊技状態がボーナス成立遊技状態であることを条件に、通常遊技状態、通常AT遊技状態、擬似ボーナス遊技状態の間で遊技状態が遷移する。
【0085】
(遊技状態の遷移)
図10は、遊技状態の状態遷移を説明するための説明図である。特定遊技決定手段334は、主制御基板200が管理する遊技状態がボーナス成立遊技状態であることを条件に、当選役抽選手段304が決定した当選役に基づいて、例えば、通常AT遊技の実行可否を特定遊技抽選により決定し、通常AT遊技に当選すると、
図10の(5)に示すように、副制御基板202で管理している遊技状態を、補助演出を行わない通常遊技状態から通常AT遊技状態に遷移する。また、遊技数が、通常AT遊技状態の実行と同時に決定された、通常AT遊技状態を継続可能な予め定められた遊技数である継続回数に到達すると、
図10の(6)に示すように、副制御基板202で管理している遊技状態を、通常AT遊技状態から通常遊技状態に遷移する。また、特定遊技決定手段334は、通常AT遊技状態において擬似ボーナス遊技の実行可否の抽選や、継続回数を加算するか否かの抽選、所謂、上乗せ抽選も実行する。ここで、継続回数が加算されると、加算された遊技数分、通常AT遊技状態が長く維持され、遊技者は、遊技を有利に進行することができる。また、擬似ボーナス遊技の抽選に当選すると、
図10の(7)に示すように、一時的に擬似ボーナス遊技状態に遷移し、
図8に示す当選役抽選テーブルの当選領域7〜10の当選種別「打順ベル」が当選した場合に補助演出を実行するナビ回数が、擬似ボーナス遊技状態の実行と同時に決定されたナビ回数に到達すると、
図10の(8)に示すように、通常AT遊技状態に復帰する。
【0086】
また、特定遊技決定手段334は、通常遊技状態において、通常AT遊技と並行して擬似ボーナス遊技の実行可否を特定遊技抽選により決定し、擬似ボーナス遊技に当選すると、
図10の(9)に示すように、副制御基板202で管理している遊技状態を、通常遊技状態から擬似ボーナス遊技状態に遷移する。そして、ナビ回数が、擬似ボーナス遊技状態の実行と同時に決定されたナビ回数に到達すると、
図10の(10)に示すように、副制御基板202で管理している遊技状態を、擬似ボーナス遊技状態から通常遊技状態に遷移する。また、特定遊技決定手段334は、擬似ボーナス遊技状態において、遷移する前の遊技状態が通常遊技状態であれば通常AT遊技の抽選を実行し、遷移する前の遊技状態が通常AT遊技状態であれば、通常AT遊技に復帰した後の継続回数の上乗せ抽選を実行する。ここで、通常AT遊技の抽選に当選すると、規定のナビ回数に到達した後、
図10の(11)に示すように、通常AT遊技状態に遷移することとなる。
【0087】
また、擬似ボーナス遊技は、開始時に当選役「赤7リプレイ」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されるよう補助演出が実行される擬似ビッグボーナスと、開始時に当選役「REGリプレイ」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されるよう補助演出が実行される擬似レギュラーボーナスとが準備されている。そして、擬似ビッグボーナスと擬似レギュラーボーナスとは、擬似ボーナス遊技が当選した際に決定されるナビ回数に応じて区別される。以下、副制御基板202における遊技状態(通常遊技状態、通常AT遊技状態、擬似ボーナス遊技状態)について詳述する。
【0088】
(通常遊技状態)
通常遊技状態は、副制御基板202で管理される複数の遊技状態のうち、初期状態に相当する遊技状態である。通常遊技状態が実行される際、主制御基板200では、ボーナス成立遊技状態となっているので、リプレイ役や小役の当選確率が高く設定されていることになるが、補助演出が行われないので、獲得できるメダルの枚数が制限される。
【0089】
また、通常遊技状態では、ストップスイッチ130の操作が正当な操作態様(打順1または打順2)に制限され、遊技者は、そのような正当な操作態様以外の変則操作態様で操作を行うと、例えば、所定の遊技数を消化するまで、通常AT遊技や擬似ボーナス遊技の抽選が実行されない等、遊技が不利に進行するペナルティが科されることとなる。ペナルティとしては、その他、所定の遊技数を消化するまで通常AT遊技や擬似ボーナス遊技の抽選結果が破棄されたり、通常AT遊技や擬似ボーナス遊技の抽選に当選しても、所定の遊技数を消化するまで通常AT遊技や擬似ボーナス遊技が開始されない等がある。
【0090】
(通常AT遊技状態)
通常AT遊技状態は、通常遊技状態または擬似ボーナス遊技状態から移行する遊技状態であり、副制御基板202による補助演出が行われる。また、通常AT遊技状態は、遊技数が設定された継続回数に到達したことで終了する。通常AT遊技状態では、
図9に示した擬似ボーナス遊技の実行可否が抽選されるとともに、上乗せ抽選も行われる。
【0091】
通常AT遊技状態では、主制御基板200においてボーナス成立遊技状態となっているので、リプレイ役や小役の当選確率が高く設定されており、補助演出によって正解操作態様が報知されることで、メダルの消費を抑えつつ、多くのメダルを獲得することが可能となる。また、通常AT遊技は、その抽選と実行が同じ副制御基板202で行われるので、通常AT遊技に当選すると、直ちに通常AT遊技を開始することができる。
【0092】
また、通常AT遊技状態では、通常遊技状態のようなペナルティを科していない。当該通常AT遊技状態では、選択当選役が重複当選している場合に、正解操作態様を報知することで、正解操作態様による選択当選役を入賞させ、遊技者にメダルを獲得させることを目的としている。したがって、正解操作態様に対応している変則操作態様をペナルティにすることができないからである。
【0093】
(擬似ボーナス遊技状態)
擬似ボーナス遊技状態は、通常遊技状態または通常AT遊技状態から移行する遊技状態であり、通常AT遊技状態同様、副制御基板202による補助演出が行われる。擬似ボーナス遊技状態は、ナビ回数が、設定されたナビ回数に到達したことで終了する。擬似ボーナス遊技状態では、
図9に示したように通常AT遊技の実行可否が抽選される。
【0094】
擬似ボーナス遊技状態では、通常AT遊技状態同様、主制御基板200においてボーナス成立遊技状態となっているので、リプレイ役や小役の当選確率が高く設定されており、補助演出によって正解操作態様が報知されることで、メダルの消費を抑えつつ、多くのメダルを獲得することが可能となる。
【0095】
また、擬似ボーナス遊技は、通常AT遊技と異なり、所定の当選役、例えば、当選役「赤7リプレイ」や「REGリプレイ」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されたことを契機に開始する。したがって、擬似ボーナス遊技に当選したとしても、
図8に示す当選役抽選テーブルにおける当選種別「ボーナスリプレイ1」や「ボーナスリプレイ2」(以下、纏めて当選種別「ボーナスリプレイ」という)の当選を待ち、特定遊技決定手段334は、補助演出によって当選役「赤7リプレイ」または当選役「REGリプレイ」に対応する図柄組み合わせのいずれかを表示させた後、擬似ボーナス遊技状態に遷移する。ここで、擬似ボーナス遊技状態では、通常AT遊技状態同様、通常遊技状態のようなペナルティを科していない。したがって、上記の補助演出による変則操作態様の操作によってもペナルティを受けることなく当選役「赤7リプレイ」または当選役「REGリプレイ」に対応する図柄組み合わせを表示させ、擬似ボーナス遊技状態に遷移させることができる。
【0096】
上述したように、主制御基板200が管理する遊技状態は、ほぼ、ボーナス成立遊技状態に滞在しており、ボーナス成立遊技状態であることを条件に、副制御基板202では、遊技状態を、通常遊技状態、通常AT遊技状態、擬似ボーナス遊技状態の間で遷移させる。しかし、当選役「BB」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示される可能性があり、主制御基板200が管理する遊技状態がボーナス成立遊技状態からボーナス遊技状態に遷移する場合もある。副制御基板202では、主制御基板200における遊技状態を把握することが可能なので、ボーナス成立遊技状態からボーナス遊技状態に遷移した場合、副制御基板202の遊技を一旦停止し、かつ、補助演出を行わないようにする。そして、主制御基板200においてボーナス非成立遊技状態からボーナス成立遊技状態に遷移すると、副制御基板202の遊技状態を再開する。
【0097】
ところで、上述したように、主制御基板200では、有効ラインA上に表示された図柄組み合わせを判定し、その判定結果に応じて副制御基板202の遊技状態が遷移したことを間接的に把握し、その旨の外部信号を出力している。例えば、副制御基板202で擬似ボーナス遊技の実行が決定された場合、主制御基板200は、所定の当選役に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されることによって擬似ボーナスの開始を把握する。具体的に、主制御基板200においては、当選種別「ボーナスリプレイ」が所定の当選確率で当選するように設定され、当選種別「ボーナスリプレイ」が当選すると、副制御基板202が、補助演出を行い、遊技者に所定の操作態様(ここでは、打順3または打順4もしくは打順5または打順6)による操作を実行させる。こうして、当選役「赤7リプレイ」または当選役「REGリプレイ」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させることができ、主制御基板200は、擬似ボーナスが開始されたことを把握する。
【0098】
しかし、当選種別「ボーナスリプレイ」は、所定の当選確率で当選しており、擬似ボーナス遊技の当選有無に拘わらず、所定の操作を実行することで、有効ラインA上に、当選役「赤7リプレイ」または当選役「REGリプレイ」に対応する図柄組み合わせを表示することができる。すなわち、遊技者が、副制御基板202が報知する操作態様に従わなかったり、操作態様を間違ったりしても、当選役「赤7リプレイ」または当選役「REGリプレイ」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されてしまうことがある。すると、外部出力手段318は、実際には擬似ボーナス遊技に当選していないにも拘わらず、擬似ボーナス遊技が開始した旨の外部信号を外部に出力するので、擬似ボーナス遊技の総数が外部に表示された数と実際の数で異なるといった結果が生じ得る。
【0099】
そこで、本実施形態では、主制御基板200において、擬似ボーナス遊技が開始されたと判定するまでの満たすべき条件を増やし、その条件を連続的に満たした場合にのみ外部信号を出力することで、外部信号の正確性を担保しつつ、遊技者の変則操作態様による操作を防止する。
【0100】
(出力準備段階の遷移)
図11は、出力準備段階の遷移を示した説明図である。ここでは、外部への出力信号の準備段階(出力準備段階)として、3段階(出力準備第1段階、出力準備第2段階、出力準備第3段階)が設けられ、主制御基板200および副制御基板202それぞれにおいて逐次遷移する。
【0101】
擬似ボーナス遊技状態以外の遊技状態では、出力準備段階は、出力準備第1段階に設定されている。副制御基板202において擬似ボーナス遊技の実行が決定された後、主制御基板200において当選種別「ボーナスリプレイ」が当選すると、副制御基板202は、挟み打ちに相当する打順2(第2操作態様)を報知する。ここでは、当選種別「ボーナスリプレイ」が当選していても、敢えて、当選役「赤7リプレイ」または当選役「REGリプレイ」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させる操作(打順3〜6)を遊技者に実行させない。このように打順2が実行されると、
図8の当選役抽選テーブルに示すとおり、有効ラインA上には当選役「通常リプレイ」に対応する図柄組み合わせが表示される。そして、遊技者が打順2の操作を実行したことに応じて、主制御基板200および副制御基板202では、出力準備段階が出力準備第1段階から出力準備第2段階に遷移する。ただし、打順2は正当な操作態様として認識されているため、遊技者が意識せずに打順2による操作を行う場合がある。そこで、このような擬似ボーナス遊技状態の実行が決定されたときには、打順2の補助演出を行い、それ以外の遊技では、補助演出として意図的に順押しに相当する打順1を報知するとしてもよい。こうすることで、間違って打順2の操作が実行されることもなく、外部信号がより正確となる。
【0102】
出力準備第2段階に滞在している間に、主制御基板200において当選種別「ボーナスリプレイ」が当選すると、副制御基板202は、今度は、当選役「赤7リプレイ」または当選役「REGリプレイ」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させる操作(打順3または打順4もしくは打順5または打順6)を報知する(第1操作態様)。そして、遊技者が報知された操作を実行すると、有効ラインA上には当選役「赤7リプレイ」または当選役「REGリプレイ」に対応する図柄組み合わせが表示され、主制御基板200および副制御基板202では、当選役「赤7リプレイ」または当選役「REGリプレイ」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させる操作に応じて、出力準備段階が出力準備第2段階から出力準備第3段階に遷移する。これと同時に副制御基板202では、擬似ボーナス遊技が開始され、補助演出が実行される。
【0103】
副制御基板202において擬似ボーナス遊技が開始されると、遊技者は、補助演出に従うことで正解操作態様による選択当選役を有効ラインA上に表示できるようになる。主制御基板200では、出力準備第3段階に滞在している間に、正解操作態様による選択当選役が連続して有効ラインA上に表示されると、擬似ボーナス遊技状態が開始されたことを把握し、その旨の外部信号を出力する。このとき、擬似ボーナス遊技状態が、擬似ビッグボーナスに相当するか、または、擬似レギュラーボーナスに相当するかの情報も送信される。
【0104】
また、副制御基板202では、規定のナビ回数に到達すると擬似ボーナス遊技が終了して補助演出が終了する。ただし、この時点では、まだ、主制御基板200では、疑似ボーナス遊技の終了を把握していない。補助演出が終了すると、遊技者は、正解操作態様による選択当選役を有効ラインA上に表示するのが困難になる。特に、正当な操作態様(打順1または打順2)を守ると、
図8の当選役抽選テーブルに示すように、必ず、正解操作態様による選択当選役を取りこぼすことになる。出力準備第3段階に滞在している間の、正解操作態様による選択当選役に当選した遊技において、選択当選役が有効ラインA上に表示されない状態が連続すると、それによって、主制御基板200では、擬似ボーナス遊技状態が終了したことを把握し、その旨の外部信号を出力する。そして、主制御基板200および副制御基板202では、出力準備段階が出力準備第3段階から出力準備第1段階に遷移する。
【0105】
図12は、疑似ボーナス遊技開始時における出力準備段階の遷移を示した遷移図である。ここでは、3つの出力準備段階(出力準備第1段階、出力準備第2段階、出力準備第3段階)が設けられ、また、出力準備第1段階および出力準備第2段階は、補助演出の態様によって後述する4つの状態(ベルナビなし状態およびベルナビペナルティ状態のいずれか一方または双方もしくはいずれでもない)が存在する。
【0106】
当該遷移図において生じ得る補助演出は、a、出力準備第2段階遷移ナビ、b、出力準備第3段階遷移ナビ、c、出力準備第2段階維持ナビ、d、ベルナビがある。a、出力準備第2段階遷移ナビは、当選種別「ボーナスリプレイ」が当選したときに、打順2を報知し、出力準備第2段階に遷移させる補助演出である。b、出力準備第3段階遷移ナビは、当選種別「ボーナスリプレイ」が当選したときに、疑似ボーナス遊技のナビ回数に応じて打順3、4または打順5、6を報知し、出力準備第3段階に遷移させる補助演出である。c、出力準備第2段階維持ナビは、出力準備第2段階に滞在している状態で、出力準備第1段階への転落を回避可能な1または複数の操作態様のうち1の操作態様を報知する補助演出である。d、ベルナビは、
図8の当選役抽選テーブルにおける当選種別「打順ベル中1」、「打順ベル中2」、「打順ベル右1」、「打順ベル右2」(以下、纏めて当選種別「打順ベル」という)が当選したときに、正解操作態様を報知して当選役「通常ベル」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させる補助演出である。
【0107】
図12では、出力準備第1段階および出力準備第2段階それぞれに補助演出の態様が異なる4つの状態が設けられているので、全部で8つの状態が存在することとなる。
図12にアルファベットで示すように、例えば、出力準備第1段階(D)、(F)、(H)、(J)では、少なくとも出力準備第2段階に遷移するための出力準備第2段階遷移ナビが発生し得る。また、出力準備第2段階(E)、(G)、(I)、(K)では、少なくとも出力準備第2段階を維持するための出力準備第2段階維持ナビが発生し得るとともに、出力準備第2段階(E)、(I)では、出力準備第3段階に遷移するための出力準備第3段階遷移ナビが発生し得る。そして、少なくとも、正当な操作態様による操作を行った場合に経由する出力準備第1段階(D)および出力準備第2段階(E)では、正解操作態様が報知されるベルナビが発生し得る。以下、このような状態遷移を詳述する。
【0108】
まず、理解を容易にするため、
図12に示した正当な状態遷移から説明する。副制御基板202において疑似ボーナス遊技に当選すると(1)、出力準備第1段階を維持したまま、出力準備第2段階遷移ナビ待ち状態(D)となる。そして、当選種別「ボーナスリプレイ」に当選すると、出力準備第2段階遷移ナビが実行され、遊技者が出力準備第2段階遷移ナビに従うことで(2)、出力準備第2段階(E)に遷移する。出力準備段階(D)、(E)では、ベルナビが生じるので、遊技者は多くのメダルを獲得できる。出力準備第2段階では、出力準備第2段階維持ナビに従うか、または、出力準備第2段階維持ナビに従っていないが結果的に出力準備第1段階へは転落しない操作を行うことで出力準備第2段階(E)を維持する(3)。そして、当選種別「ボーナスリプレイ」に当選すると、出力準備第3段階遷移ナビが実行され、遊技者が出力準備第3段階遷移ナビに従うことで(4)、出力準備第3段階(L)に遷移する。こうして、疑似ボーナス遊技による補助演出が開始される。
【0109】
また、出力準備第1段階(D)において、遊技者が出力準備第2段階遷移ナビに従わないと(5)、出力準備第1段階は維持されるが、ベルナビなし状態(H)に遷移する。ここで、ベルナビなし状態は、出力準備第3段階に至るまでベルナビが発生しない状態である。したがって、遊技者は、出力準備第3段階に至るまで、ベルナビによる遊技利益を得ることができず、メダルの獲得枚数が少なくなる。ただし、後述するベルナビペナルティ状態と異なり、ベルナビなし状態単独の場合、出力準備第3段階への遷移が遅延することはない。また、出力準備第1段階、かつ、ベルナビなし状態(H)に遷移した後は、出力準備第2段階遷移ナビに従わなかったとしても(6)、出力準備第1段階(H)が維持される。ここで、出力準備第2段階遷移ナビが実行され、遊技者が出力準備第2段階遷移ナビに従うことで(7)、出力準備第2段階、かつ、ベルナビなし状態(I)に遷移することができる。
【0110】
また、出力準備第2段階(E)において、遊技者が出力準備第3段階遷移ナビに従わず、かつ、転落操作であれば(8)、出力準備第1段階(H)に遷移する。ここで、転落操作は、出力準備段階の転落を伴う操作態様であり、例えば、出力準備第3段階遷移ナビとは異なる操作態様のうちの一部が相当する。したがって、出力準備第3段階遷移ナビに従わない操作態様で転落操作とならない操作もある。なお、出力準備第2段階維持ナビに従わない操作態様は全て転落操作となる。本実施形態では、出力準備段階を転落させることで、遊技者の遊技利益が少ない、ベルナビが生じない状態を延長させる。また、出力準備第2段階(E)において、遊技者が出力準備第3段階遷移ナビに従わず、かつ、その操作態様が転落操作でなければ(9)、出力準備第2段階(I)に遷移する。
【0111】
かかる出力準備第2段階(I)においては、出力準備第2段階維持ナビに従うか、または、出力準備第2段階維持ナビに従っていないが、結果的に出力準備第1段階へは転落しない操作を行うことで出力準備第2段階を維持する(10)。そして、当選種別「ボーナスリプレイ」に当選すると、出力準備第3段階遷移ナビが実行され、遊技者が出力準備第3段階遷移ナビに従うことで(11)、出力準備第3段階(L)に遷移する。ただし、遊技者が出力準備第3段階遷移ナビに従わず、かつ、その操作態様が転落操作であれば(8)、出力準備第1段階(H)に遷移する。また、出力準備第2段階(E)、(I)において、出力準備第2段階維持ナビに従わず、かつ、出力準備第1段階に転落する操作を行った場合(12)、経路(8)同様、出力準備第1段階(H)に遷移する。
【0112】
上記では、出力準備第2段階遷移ナビ、出力準備第3段階遷移ナビ、出力準備第2段階維持ナビが実行された場合の状態遷移を示したが、当選種別「打順ベル」の当選に基づいても状態遷移がなされる。このような当選種別が当選した場合に、上述したようにベルナビなし状態では、正当な操作態様(打順1や打順2)による操作で当選役「通常ベル」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させることができない。ここで、当選役「通常ベル」を入賞させるべく、遊技者が変則操作態様による操作を行った場合、ベルナビペナルティ状態に遷移させる。ベルナビペナルティ状態は、所定の遊技数の間、ベルナビが発生せず、かつ、出力準備第3段階への遷移が制限(遅延)される。ベルナビペナルティ状態としては、出力準備段階(D)、(E)、(H)、(I)それぞれに対応する出力準備段階(F)、(G)、(J)、(K)がある。いずれの出力準備段階(F)、(G)、(J)、(K)に滞在していても、ベルナビペナルティ状態に科された所定の遊技数を消化すると(13)、対応する出力準備段階(D)、(E)、(H)、(I)に遷移し、ベルナビペナルティ状態が解除される。したがって、変則操作態様による操作により、一旦、ベルナビペナルティ状態(F)、(G)、(J)、(K)となると、遊技利益が少ない状態のまま、ベルナビペナルティ状態に科された所定の遊技数を消化した後でなければ、出力準備第3段階に遷移することができない。
【0113】
ただし、遊技者が変則操作態様による操作を複数回行った場合においても、ベルナビペナルティ状態で延長される遊技数をその都度加算せず、延長する遊技数に上限を設ける。このように、延長する遊技数に上限(例えば、10遊技)を設け、その上限の遊技数の間、正当な操作態様による操作を続けた場合、ベルナビペナルティ状態を解除する。このように上限を設けることで、過剰な遊技数の延長を防止し、長期間に亘って疑似ボーナス遊技による補助演出が開始しないことを回避することができる。
【0114】
また、出力準備段階(F)、(G)、(J)、(K)では、以下のように状態遷移がなされる。例えば、疑似ボーナス遊技が当選したことを報知する遊技において、当選種別「打順ベル」が当選し、ベルナビがなかった場合に、遊技者が変則操作態様による操作を行うと(14)、出力準備第1段階、かつ、ベルナビペナルティ状態(F)に遷移する。ここで、ベルナビペナルティ状態に科された所定の遊技数を消化する前に、出力準備第2段階遷移ナビが実行され、遊技者が出力準備第2段階遷移ナビに従うことで(15)、出力準備第2段階、かつ、ベルナビペナルティ状態(G)に遷移する。かかる出力準備第2段階(G)においては、出力準備第2段階維持ナビに従うか、または、出力準備第2段階維持ナビに従っていないが、結果的に出力準備第1段階へは転落しない操作を行うことで出力準備第2段階(G)を維持することができる(16)。
【0115】
また、出力準備第1段階(F)において、遊技者が出力準備第2段階遷移ナビに従わないと(17)、出力準備第1段階、ベルナビペナルティ状態、および、ベルナビなし状態(J)に遷移する。また、出力準備第1段階(J)に遷移した後は、出力準備第2段階遷移ナビに従わなかったとしても(18)、出力準備第1段階(J)が維持される。ここで、出力準備第2段階遷移ナビが実行され、遊技者が出力準備第2段階遷移ナビに従うことで(19)、出力準備第2段階、ベルナビなし状態、および、ベルナビペナルティ状態(K)に遷移することができる。かかる出力準備第2段階(K)においては、出力準備第2段階維持ナビに従うか、または、出力準備第2段階維持ナビに従っていないが、結果的に出力準備第1段階へは転落しない操作を行うことで出力準備第2段階(K)を維持する(20)。また、遊技者が出力準備第2段階(G)、(K)において、出力準備第2段階維持ナビに従わず、かつ、出力準備第1段階に転落する操作を行った場合(21)、出力準備第1段階(J)に遷移する。
【0116】
また、出力準備段階(H)、(I)では、当選種別「打順ベル」が当選し、ベルナビがなかった場合に、変則操作態様による操作を行うと(22)、それぞれ、出力準備段階(J)、(K)に遷移する。以上のようにして、外部信号の正確性を担保しつつ、変則操作態様による操作を防止することができる。
【0117】
以下、主制御基板200、副制御基板202における具体的処理を説明する。
【0118】
(主制御基板200のメイン処理)
図13は、主制御基板200のメイン処理を示したフローチャートである。ここでは、まず、主制御基板200のメイン処理に沿って、初期化後の1遊技の概略を説明し、その後、各処理の詳細について説明する。
【0119】
(ステップS100)
電源スイッチ148を介してスロットマシン100の電源が投入され、通電状態になると、初期化手段300は、遊技開始に備え初期化処理を実行する。初期化手段300は、電源が投入されている間、随時バックアップデータを生成し、そのバックアップデータをメインRAM200cに保持している。したがって、不意の電断が生じたとしても、この初期化処理において、保持されたバックアップデータを用い電断前の状態に復帰させることができる。例えば、回転リールの回転中に不意の電断が起きたとしても、復帰動作後に再度回転リールが回転している状態から開始される。したがって、初期化処理では、基本的に、メインRAM200cの初期化(RAMクリア)は行われない。
【0120】
(ステップS200)
続いて、ベット手段302は、メダル投入部124から規定投入数のメダルの投入を受け付け、あるいは、規定投入数以上のクレジットが貯留されている状況でベットボタン126の操作を受け付けて、メダルのベットを完了させ、スタートスイッチ128に対する遊技開始操作を有効化し、スタートスイッチ128の操作待ち状態に移行する。また、コマンド決定手段312は、その操作がなされたことを示す投入コマンドを生成し、コマンド送信手段314は、生成された投入コマンドを副制御基板202に送信する。そして、スタートスイッチ128の操作が検知されると、次のステップS300に処理が移される。
【0121】
(ステップS300)
次に、当選役抽選手段304は、スタートスイッチ128の操作に応じて、主制御基板200の乱数発生器200dによって更新された当選役抽選乱数から、スタートスイッチ128が操作された時点における1の当選役抽選乱数を取得する。そして、当選役抽選手段304は、
図8に示した当選役抽選テーブルの現在設定されている遊技状態に対応する当選領域を参照し、取得した当選役抽選乱数が、決定した当選役抽選テーブルにおけるいずれの当選領域に対応するか判定し、判定された当選領域の当選役またはハズレを抽選結果として決定する。また、コマンド決定手段312は、スタートスイッチ128の操作に応じて抽選結果が決定された後、当選役抽選の抽選結果(当選役またはハズレ)や遊技状態に関する情報等を含む当選役コマンドを生成し、コマンド送信手段314は、生成された当選役コマンドを副制御基板202に送信する。また、遊技状態遷移手段316は、ボーナス非成立遊技状態において当選役「BB」に当選したことに基づき遊技状態をボーナス非成立遊技状態からボーナス成立遊技状態へ遷移させる。
【0122】
(ステップS400)
上記のようにして抽選処理が終了すると、次に、リール制御手段306は、ステッピングモータ262を駆動して左リール134a、中リール134b、右リール134cを回転させる。このリール回転処理においては、前回の1遊技における左リール134a、中リール134b、右リール134cの回転開始時点から所定の時間(例えば4.1秒)が経過すると(ウェイト)、当該遊技における左リール134a、中リール134b、右リール134cの回転を開始し、左リール134a、中リール134b、右リール134cの全てが定速回転となったところで、ストップボタンスイッチ130a、130b、130cの操作を有効化する。
【0123】
(ステップS500)
続いて、リール制御手段306は、ストップボタンスイッチ130a、130b、130cが有効化されている状態で、遊技者によるストップボタンスイッチ130a、130b、130cの操作を受け付けると、その操作に対応する回転リール(左リール134a、中リール134b、右リール134cのいずれか)を所定の停止制御に従って停止させる。また、コマンド決定手段312は、ストップボタンスイッチ130a、130b、130cのいずれかの操作がなされると、操作がなされたストップボタンスイッチ130a、130b、130cの情報を示す停止コマンド(第1停止コマンド、第2停止コマンド、第3停止コマンド)を操作の度に生成し、コマンド送信手段314は、生成された停止コマンドを順次、副制御基板202に送信する。
【0124】
(ステップS600)
次に、判定手段308は、
図5(a)に示した有効ラインA上に表示された図柄組み合わせが予め定められたどの組み合わせに相当するかを判定し、その図柄組み合わせに応じて遊技状態の変更やリプレイに際して要求される種々の処理を実行する。また、コマンド決定手段312は、有効ラインA上に表示された図柄組み合わせや、有効ラインA上に小役に対応する図柄組み合わせが表示された場合におけるメダルの払出枚数等を含む入賞コマンドを生成し、コマンド送信手段314は、生成された入賞コマンドを副制御基板202に送信する。また、遊技状態遷移手段316は、ボーナス成立遊技状態において当選役「BB」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されたことに基づき遊技状態をボーナス成立遊技状態からボーナス遊技状態へ遷移させる。また、外部出力手段318は、ストップボタンスイッチ130a、130b、130cの操作、および、判定手段308によって判定された結果に基づきスロットマシン100の外部信号を出力する。かかる外部出力手段318の動作は後ほど詳述する。
【0125】
(ステップS700)
続いて、払出制御手段310は、ステップS600における判定結果に基づき、例えば、有効ラインA上に小役に対応する図柄組み合わせが表示されると、当該小役に対応するメダルの払出処理を実行し、有効ラインA上にリプレイ役に対応する図柄組み合わせが表示されると、自動的に次遊技のベットを行うための処理を実行する。このように、払出制御手段310は、有効ラインA上に表示された図柄組み合わせに対応して種々の処理を遂行し、当該1遊技を終了する。また、コマンド決定手段312は、メダルの払出処理がなされた場合、払出処理がなされたことを示す払出コマンドを生成し、コマンド送信手段314は、生成された払出コマンドを副制御基板202に送信する。
【0126】
ステップS200からステップS700に示したように、メダルの投入を通じて遊技を開始可能な状態となり、スタートスイッチ128の操作から入賞による払い出しまでの一連の処理を通じて1遊技が実行される。以後は、ステップS200からステップS700までを繰り返すこととなる。
【0127】
(判定処理S600)
図14は、上記ステップS600の判定処理を示したフローチャートである。ここでは本実施形態の特徴に関係する処理について詳細に説明し、本実施形態の特徴と無関係の構成については説明を省略する。
【0128】
(ステップS601)
まず、外部出力手段318は、当選種別「打順ベル」の当選に基づき、所定の条件を満たすと外部信号を出力する。当該打順ベル判定処理S601は、
図15を用いて詳述する。
【0129】
(ステップS602)
続いて、外部出力手段318は、当選種別「ボーナスリプレイ」の当選に基づき、所定の条件を満たすと状態遷移を実行する。当該ボーナスリプレイ判定処理S602は、
図16を用いて詳述する。
【0130】
(ステップS603)
次に、外部出力手段318は、出力準備第2段階において報知された出力準備第2段階維持ナビに従わず、かつ、転落操作であるか判定する。その結果、出力準備第2段階維持ナビに従わず、かつ、転落操作であればステップS604に処理を移行し、出力準備第2段階維持ナビに従っている、または、転落操作でなければ、当該判定処理S600を終了する。ここでは、出力準備第2段階維持ナビに対応する当選役の当選に基づき、所定の条件を満たすと状態遷移を実行する。
【0131】
(ステップS604)
ステップS603において出力準備第2段階維持ナビに従わず、かつ、転落操作であると判定されれば、外部出力手段318は、出力準備段階を出力準備第2段階から出力準備第1段階に遷移し、当該判定処理S600を終了する。こうして、出力準備段階が転落する。
【0132】
(打順ベル判定処理S601)
図15は、上記ステップS601の打順ベル判定処理を示したフローチャートである。かかる打順ベル判定処理S601では、出力準備段階が出力準備第3段階まで遷移した状態で、正解操作態様による選択当選役が所定の回数(例えば2回)連続で入賞すると擬似ボーナス遊技が開始した旨の外部信号を出力し、また、擬似ボーナス遊技による補助演出が終了し正解操作態様による選択当選役が所定の回数(例えば2回)連続で入賞しないと(以下、単に入賞こぼしという)、擬似ボーナス遊技状態が終了した旨の外部信号を出力する。
【0133】
(ステップS601−1)
まず、外部出力手段318は、当選種別「打順ベル」が当選したか否か判定する。その結果、当選種別「打順ベル」が当選していれば、ステップS601−2に処理を移行し、当選種別「打順ベル」が当選していなければ、当該打順ベル判定処理S601を終了する。
【0134】
(ステップS601−2)
ステップS601−1において当選種別「打順ベル」が当選していると判定されれば、外部出力手段318は、現在の出力準備段階が出力準備第3段階であるか否か判定する。その結果、出力準備第3段階であれば、ステップS601−3に処理を移行し、出力準備第3段階でなければ、当該打順ベル判定処理S601を終了する。
【0135】
(ステップS601−3)
ステップS601−2において現在の出力準備段階が出力準備第3段階であると判定されれば、外部出力手段318は、正解操作態様による選択当選役、すなわち、当選役「通常ベル」が入賞したか否か判定する。その結果、当選役「通常ベル」が入賞していれば、ステップS601−4に処理を移行し、当選役「通常ベル」が入賞していなければ、ステップS601−8に処理を移行する。
【0136】
(ステップS601−4)
ステップS601−3において当選役「通常ベル」が入賞していると判定されれば、外部出力手段318は、開始ベルカウンタをインクリメントするとともに、終了ベルカウンタを0にリセットする。ここで、開始ベルカウンタは、正解操作態様による選択当選役に当選した遊技において正解操作態様による選択当選役が2回連続して入賞されたことを計数するカウンタであり、終了ベルカウンタは、正解操作態様による選択当選役に当選した遊技において正解操作態様による選択当選役の入賞こぼしが2回連続でなされたことを計数するカウンタである。
【0137】
(ステップS601−5)
続いて、外部出力手段318は、開始ベルカウンタ=2であり、かつ、終了外部信号フラグがOFFであるか否か判定する。その結果、開始ベルカウンタ=2であり、かつ、終了外部信号フラグがOFFであれば、ステップS601−6に処理を移行し、開始ベルカウンタ≠2である、または、終了外部信号フラグがONであれば当該打順ベル判定処理S601を終了する。ここで、終了外部信号フラグは、出力準備第3段階において擬似ボーナス遊技の開始と終了の外部信号を区別するためのフラグである。
【0138】
(ステップS601−6)
ステップS601−5において開始ベルカウンタ=2であり、かつ、終了外部信号フラグがOFFであると判定されれば、外部出力手段318は、擬似ボーナス遊技が開始されたと判定し、擬似ボーナス遊技が開始された旨の外部信号を出力する。このとき、後述するボーナスリプレイ判定処理S602において設定された擬似ボーナス遊技の種別(当選役「赤7リプレイ」または当選役「REGリプレイ」)も合わせて出力される。
【0139】
(ステップS601−7)
続いて、外部出力手段318は、開始ベルカウンタを0にリセットするとともに、終了外部信号フラグをONし、当該打順ベル判定処理S601を終了する。ここでは、終了外部信号フラグをONすることで、擬似ボーナス遊技が終了した旨の外部信号の出力準備をしている。
【0140】
(ステップS601−8)
ステップS601−3において当選役「通常ベル」が入賞していないと判定されれば、外部出力手段318は、終了ベルカウンタをインクリメントするとともに、開始ベルカウンタを0にリセットする。
【0141】
(ステップS601−9)
続いて、外部出力手段318は、終了ベルカウンタ=2であり、かつ、終了外部信号フラグがONであるか否か判定する。その結果、終了ベルカウンタ=2であり、かつ、終了外部信号フラグがONであれば、ステップS601−10に処理を移行し、終了ベルカウンタ≠2である、または、終了外部信号フラグがOFFであれば当該打順ベル判定処理S601を終了する。
【0142】
(ステップS601−10)
ステップS601−9において終了ベルカウンタ=2であり、かつ、終了外部信号フラグがONであると判定されれば、外部出力手段318は、擬似ボーナス遊技が終了していると判定し、擬似ボーナス遊技が終了した旨の外部信号を出力する。
【0143】
(ステップS601−11)
続いて、外部出力手段318は、終了ベルカウンタを0にリセットするとともに、終了外部信号フラグをOFFし、当該打順ベル判定処理S601を終了する。ここでは、終了外部信号フラグをOFFすることで、次回の擬似ボーナス遊技が開始された際に、その旨の外部信号を出力するための準備をしている。
【0144】
(ボーナスリプレイ判定処理S602)
図16は、上記ステップS602のボーナスリプレイ判定処理を示したフローチャートである。かかるボーナスリプレイ判定処理S602では、出力準備段階が出力準備第1段階または出力準備第2段階に滞在している状態で、当選種別「ボーナスリプレイ」の当選に基づき、状態遷移が実行される。
【0145】
(ステップS602−1)
まず、外部出力手段318は、当選種別「ボーナスリプレイ」が当選したか否か判定する。その結果、当選種別「ボーナスリプレイ」が当選していれば、ステップS602−2に処理を移行し、当選種別「ボーナスリプレイ」が当選していなければ、当該ボーナスリプレイ判定処理S602を終了する。
【0146】
(ステップS602−2)
ステップS602−1において当選種別「ボーナスリプレイ」が当選していると判定されれば、外部出力手段318は、現在の出力準備段階が出力準備第2段階であるか否か判定する。その結果、出力準備第2段階であれば(出力準備第3段階遷移ナビが実行されていれば)、ステップS602−3に処理を移行し、出力準備第2段階でなければ、ステップS602−9に処理を移行する。
【0147】
(ステップS602−3)
ステップS602−2において現在の出力準備段階が出力準備第2段階であると判定されれば、外部出力手段318は、当選種別が「ボーナスリプレイ1」であり、かつ、中リール134bを第1停止する操作(打順3または打順4)が実行されたか、または、当選種別が「ボーナスリプレイ2」であり、かつ、右リール134cを第1停止する操作(打順5または打順6)が実行されたか否か判定する。その結果、いずれかの条件を満たしていれば、ステップS602−4に処理を移行し、条件を満たしていなければ、ステップS602−5に処理を移行する。
【0148】
(ステップS602−4)
ステップS602−3において当選種別が「ボーナスリプレイ1」であり、かつ、中リール134bを第1停止する操作が実行されたか、または、当選種別が「ボーナスリプレイ2」であり、かつ、右リール134cを第1停止する操作が実行されたと判定されれば、外部出力手段318は、出力準備段階を出力準備第2段階から出力準備第3段階に遷移し、当該ボーナスリプレイ判定処理S602を終了する。ここでは、遊技者が、出力準備第3段階遷移ナビに従った操作を実行した場合に、出力準備段階を出力準備第3段階に昇格させている。また、このとき、擬似ボーナス遊技の種別として当選役「赤7リプレイ」を設定する。
【0149】
(ステップS602−5)
ステップS602−3において当選種別が「ボーナスリプレイ1」であり、かつ、中リール134bを第1停止する操作が実行されたという条件を満たしておらず、かつ、当選種別が「ボーナスリプレイ2」であり、かつ、右リール134cを第1停止する操作が実行されたという条件を満たしていないと判定されれば、外部出力手段318は、当選種別が「ボーナスリプレイ1」であり、かつ、右リール134cを第1停止する操作(打順5または打順6)が実行されたか、または、当選種別が「ボーナスリプレイ2」であり、かつ、中リール134bを第1停止する操作(打順3または打順4)が実行されたか否か判定する。その結果、いずれかの条件を満たしていれば、ステップS602−6に処理を移行し、条件を満たしていなければ、ステップS602−7に処理を移行する。
【0150】
(ステップS602−6)
ステップS602−5において当選種別が「ボーナスリプレイ1」であり、かつ、右リール134cを第1停止する操作(打順5または打順6)が実行されたか、または、当選種別が「ボーナスリプレイ2」であり、かつ、中リール134bを第1停止する操作(打順3または打順4)が実行されたと判定されれば、外部出力手段318は、出力準備段階を出力準備第2段階から出力準備第3段階に遷移し、当該ボーナスリプレイ判定処理S602を終了する。ここでは、遊技者が、出力準備第3段階遷移ナビに従った操作を実行した場合に、出力準備段階を出力準備第3段階に昇格させている。また、このとき、擬似ボーナス遊技の種別として当選役「REGリプレイ」を設定する。
【0151】
(ステップS602−7)
ステップS602−5において当選種別が「ボーナスリプレイ1」であり、かつ、右リール134cを第1停止する操作が実行されたという条件を満たしておらず、かつ、当選種別が「ボーナスリプレイ2」であり、かつ、中リール134bを第1停止する操作が実行されたという条件を満たしていないと判定されれば、外部出力手段318は、その操作が転落操作であるか否か判定し、転落操作、すなわち打順2による操作であれば、ステップS602−8に処理を移行し、転落操作でなければ、すなわち、打順1による操作であれば、状態遷移を実行せずに当該ボーナスリプレイ判定処理S602を終了する。
【0152】
(ステップS602−8)
ステップS602−7において遊技者の操作が転落操作であると判定されれば、外部出力手段318は、出力準備段階を出力準備第2段階から出力準備第1段階に遷移し(転落させ)、当該ボーナスリプレイ判定処理S602を終了する。このように、遊技者が出力準備第3段階遷移ナビに従わず、かつ、転落操作を行った場合、出力準備段階を出力準備第1段階に転落させ、出力準備第3段階への遷移を遅延させる。
【0153】
(ステップS602−9)
ステップS602−2において出力準備段階が出力準備第2段階でないと判定されれば、外部出力手段318は、現在の出力準備段階が出力準備第1段階であるか否か判定する。その結果、出力準備第1段階であれば(出力準備第2段階遷移ナビが実行されていれば)、ステップS602−10に処理を移行し、出力準備第1段階でなければ、当該ボーナスリプレイ判定処理S602を終了する。
【0154】
(ステップS602−10)
ステップS602−9において現在の出力準備段階が出力準備第1段階であると判定されれば、外部出力手段318は、遊技者の操作が打順2による操作であったか否か判定する。その結果、打順2であれば、ステップS602−11に処理を移行し、打順2でなければ、当該ボーナスリプレイ判定処理S602を終了する。
【0155】
(ステップS602−11)
ステップS602−10において遊技者の操作が打順2による操作であると判定されれば、外部出力手段318は、出力準備段階を出力準備第1段階から出力準備第2段階に遷移し、当該ボーナスリプレイ判定処理S602を終了する。ここでは、遊技者が、出力準備第2段階遷移ナビに従って打順2を実行した場合に、出力準備段階を出力準備第2段階に昇格させている。
【0156】
上述した判定処理S600により理解できるように、出力準備第2段階遷移ナビおよび出力準備第3段階遷移ナビといった2段階の補助演出に従った場合に出力準備第3段階に遷移させることで、外部信号の正確性を担保することができ、また、そのような補助演出に従わない場合にベルナビを行わず出力準備第3段階への遷移を遅延させることで、変則操作態様による操作を防止することが可能となる。
【0157】
(副制御基板202のサブ処理)
図17は、副制御基板202のサブ処理を示したフローチャートである。
【0158】
(ステップS1100)
電源スイッチ148を介してスロットマシン100の電源が投入され、通電状態になると、初期化決定手段330は、遊技開始に備え初期化処理を実行する。初期化決定手段330は、電源が投入されている間、随時バックアップデータを生成し、そのバックアップデータをサブRAM202cに保持している。
【0159】
(ステップS1200)
コマンド受信手段332は、主制御基板200からのコマンドが受信されるまで待機する。
【0160】
(ステップS1300)
上記ステップS1200においてコマンドが受信されていると判定されれば、コマンド受信手段332は、当該受信されたコマンドに基づいて種々の処理を実行する。
【0161】
(コマンド受信処理S1300)
図18は、上記ステップS1300のコマンド受信処理を示したフローチャートである。
ここでは本実施形態の特徴に関係する処理について詳細に説明し、本実施形態の特徴と無関係の構成については説明を省略する。
【0162】
(ステップS1301)
まず、コマンド受信手段332は、受信したコマンドが投入コマンドであるか否か判定する。その結果、受信したコマンドが投入コマンドであれば、ステップS1302に処理を移し、受信したコマンドが投入コマンドでなければ、ステップS1303に処理を移す。
【0163】
(ステップS1302)
上記ステップS1301において受信したコマンドが投入コマンドであると判定されれば、演出実行手段338は、次の遊技のための遊技開始準備が行われたとして、それまで実行されていた演出を所定条件下で切り換えたり、終了させる。
【0164】
(ステップS1303)
続いて、コマンド受信手段332は、受信したコマンドが当選役コマンドであるか否か判定する。その結果、受信したコマンドが当選役コマンドであれば、1遊技が開始されたとし、ステップS1304に処理を移し、受信したコマンドが当選役コマンドでなければ、ステップS1307に処理を移す。
【0165】
(ステップS1304)
上記ステップS1303において受信したコマンドが当選役コマンドであると判定されれば、特定遊技決定手段334は、当選役コマンドに示される主制御基板200が管理する遊技状態がボーナス成立遊技状態であることを条件に、当選役コマンドに示される当選役に基づき、サブROM202bに保持された
図9に示したような特定遊技抽選テーブルを参照して、副制御基板202で管理している遊技状態および演出抽選乱数に基づき、複数の特定遊技(通常AT遊技または擬似ボーナス遊技)のいずれかに当選しているか否か判定する。このとき、通常AT遊技に当選していれば、通常AT遊技開始フラグをONし、擬似ボーナス遊技に当選していれば、擬似ボーナス遊技開始フラグをONする。ここで、通常AT遊技開始フラグは、通常AT遊技を開始するためのフラグであり、擬似ボーナス遊技開始フラグは、擬似ボーナス遊技を開始するためのフラグである。
【0166】
なお、ここでは、通常AT遊技の実行が決定された場合は通常AT遊技の継続回数も決定され、通常AT遊技カウンタに設定される。また、擬似ボーナス遊技の実行が決定された場合は擬似ボーナス遊技におけるナビ回数も決定され、擬似ボーナス遊技カウンタに設定される。ここで、通常AT遊技カウンタは、通常AT遊技の残り継続回数を示すカウンタであり、擬似ボーナス遊技カウンタは、擬似ボーナス遊技の残りナビ回数を示すカウンタである。また、通常AT遊技実行フラグがONであれば、すなわち、副制御基板202で管理している遊技状態が通常AT遊技状態であれば、特定遊技決定手段334は、通常AT遊技の継続回数の上乗せ抽選を行い、上乗せ抽選に当選すると、当選した継続回数を通常AT遊技カウンタに加算する。ここで、通常AT遊技実行フラグは、現在の遊技状態が通常AT遊技状態か、または、通常AT遊技状態中に当選した擬似ボーナス遊技状態であることを示すフラグである。
【0167】
(ステップS1305)
続いて、演出決定手段336は、当選役コマンドに基づいて遊技の演出を決定する。当該演出決定処理S1305は
図19を用いて詳述する。
【0168】
(ステップS1306)
次に、演出実行手段338は、演出決定手段336によって決定された演出を実行開始する。例えば、決定された演出が補助演出であれば、演出実行手段338は、当該補助演出を実行する。
【0169】
(ステップS1307)
続いて、コマンド受信手段332は、受信したコマンドが停止コマンドであるか否か判定する。その結果、受信したコマンドが停止コマンドであれば、ステップS1308に処理を移し、受信したコマンドが停止コマンドでなければ、ステップS1309に処理を移す。
【0170】
(ステップS1308)
上記ステップS1307において受信したコマンドが停止コマンドであると判定されれば、演出実行手段338は、その停止コマンドが、第1停止コマンド、第2停止コマンド、第3停止コマンドのいずれであるか、また、その停止操作は、ストップボタンスイッチ130a、130b、130cのいずれになされた停止操作かを判定し、その判定結果と演出の内容に基づいて、演出態様を変動させる。ここでは、第1停止コマンド、第2停止コマンド、第3停止コマンドのすべてにおいて演出態様を変動させる補助演出を挙げたが、演出によって、1または複数の停止コマンドでの変動を想定していない場合、その停止コマンドに対しては演出態様を変動しない。
【0171】
(ステップS1309)
続いて、コマンド受信手段332は、受信したコマンドが入賞コマンドであるか否か判定する。その結果、受信したコマンドが入賞コマンドであれば、ステップS1310に処理を移し、受信したコマンドが入賞コマンドでなければ、ステップS1313に処理を移す。
【0172】
(ステップS1310)
上記ステップS1309において受信したコマンドが入賞コマンドであると判定されれば、演出実行手段338は、当該入賞コマンドに基づく演出を実行する。
【0173】
(ステップS1311)
続いて、特定遊技決定手段334は、副制御基板202で管理される遊技状態の進行状態を把握し、遊技状態の終了判定を行う。したがって、通常AT遊技や擬似ボーナス遊技の終了条件を満たすと、その遊技状態が終了する。当該遊技状態終了判定処理S1311は
図20を用いて詳述する。
【0174】
(ステップS1312)
次に、特定遊技決定手段334は、副制御基板202で管理される遊技状態の開始判定を行う。したがって、通常AT遊技や擬似ボーナス遊技の開始条件を満たすと、その遊技状態が開始される。当該遊技状態開始判定処理S1312は
図22を用いて詳述する。
【0175】
(ステップS1313)
続いて、コマンド受信手段332は、受信したコマンドが払出コマンドであるか否か判定する。その結果、受信したコマンドが払出コマンドであれば、ステップS1314に処理を移し、受信したコマンドが払出コマンドでなければ、当該コマンド受信処理S1300を終了する。
【0176】
(ステップS1314)
上記ステップS1313において受信したコマンドが払出コマンドであると判定されれば、演出実行手段338は、当該払出コマンドに基づく演出を実行し、当該コマンド受信処理S1300を終了する。すると、メダルの払出に応じて、サブクレジット表示部156およびサブ払出表示部158の数値が更新される。
【0177】
図19は、上記ステップS1305の演出決定処理を示したフローチャートである。かかる演出決定処理では、遊技者に提供する演出が決定される。
【0178】
(ステップS1305−1)
演出決定手段336は、擬似ボーナス遊技開始フラグがONであり、出力準備第1段階または出力準備第2段階であり、ベルナビなしフラグがOFFであり、かつ、ベルナビペナルティカウンタ=0であるか、もしくは、擬似ボーナス遊技実行フラグがONであり、かつ、擬似ボーナス遊技カウンタが0ではないか否か、すなわち、擬似ボーナス遊技状態の準備中もしくは擬似ボーナス遊技状態であるか否か判定する。その結果、いずれかの条件を満たしていれば、ステップS1305−2に処理を移行し、条件を満たしていなければ、ステップS1305−3に処理を移行する。ここで、ベルナビなしフラグは、ベルナビなし状態であることを示すフラグであり、ベルナビペナルティカウンタは、ベルナビペナルティ状態が維持される残り遊技数を示すカウンタであり、ベルナビペナルティカウンタ≠0によってベルナビペナルティ状態であることも把握できる。また、擬似ボーナス遊技実行フラグは、現在の遊技状態が擬似ボーナス遊技状態または移行遊技状態であることを示すフラグである。ここで、移行遊技状態は、擬似ボーナス遊技状態から通常AT遊技状態へ遷移する間に、擬似ボーナス遊技状態が終了したことを主制御基板200に伝達するための遊技状態である。
【0179】
(ステップS1305−2)
上記ステップS1305−1において擬似ボーナス遊技開始フラグがONであり、出力準備第1段階または出力準備第2段階であり、ベルナビなしフラグがOFFであり、かつ、ベルナビペナルティカウンタ=0であるか、もしくは、擬似ボーナス遊技実行フラグがONであり、かつ、擬似ボーナス遊技カウンタが0でないと判定されれば、演出決定手段336は、擬似ボーナス遊技に基づく補助演出を決定し、ステップS1305−8に処理を移行する。こうして、遊技者は、補助演出に応じてメダルを獲得することができる。
【0180】
(ステップS1305−3)
上記ステップS1305−1において擬似ボーナス遊技開始フラグがONであり、出力準備第1段階または出力準備第2段階であり、ベルナビなしフラグがOFFであり、かつ、ベルナビペナルティカウンタ=0であるという条件を満たしておらず、かつ、擬似ボーナス遊技実行フラグがONであり、かつ、擬似ボーナス遊技カウンタが0ではないという条件を満たしていないと判定されれば、演出決定手段336は、擬似ボーナス遊技開始フラグがONであり、出力準備第1段階または出力準備第2段階であり、かつ、ベルナビなしフラグがONまたはベルナビペナルティカウンタ≠0であるか否か判定する。その結果、いずれかの条件を満たしていれば、ステップS1305−4に処理を移行し、条件を満たしていなければ、ステップS1305−5に処理を移行する。ステップS1305−1やステップS1305−3では、擬似ボーナス遊技実行フラグを通常AT遊技実行フラグに対し優先して判定しているので、擬似ボーナス遊技と通常AT遊技に同時に当選している場合、擬似ボーナス遊技に基づく補助演出を通常AT遊技に優先して実行し、その後、移行遊技状態を経由して、通常AT遊技が実行される。また、通常AT遊技が実行されている最中に擬似ボーナス遊技に当選した場合、擬似ボーナス遊技が優先して実行され、擬似ボーナス遊技が終了してから通常AT遊技が再開することとなる。
【0181】
(ステップS1305−4)
上記ステップS1305−3において擬似ボーナス遊技開始フラグがONであり、出力準備第1段階または出力準備第2段階であり、かつ、ベルナビなしフラグがONまたはベルナビペナルティカウンタ≠0であると判定されれば、演出決定手段336は、ベルナビを除く補助演出を決定し、ステップS1305−8に処理を移行する。ここでは、ベルナビなしフラグがONまたはベルナビペナルティカウンタ≠0である、すなわち、ベルナビなし状態かベルナビペナルティ状態なので、ベルナビを実行せず、他の補助演出のみを実行する。
【0182】
(ステップS1305−5)
上記ステップS1305−3において擬似ボーナス遊技開始フラグがONであり、出力準備第1段階または出力準備第2段階であり、かつ、ベルナビなしフラグがONまたはベルナビペナルティカウンタ≠0であるという条件を満たしていないと判定されれば、演出決定手段336は、通常AT遊技実行フラグがONであり、かつ、通常AT遊技カウンタが0ではないか否か、すなわち、遊技状態が通常AT遊技状態であるか否か判定する。その結果、通常AT遊技実行フラグがONであり、かつ、通常AT遊技カウンタが0でなければ、ステップS1305−6に処理を移行し、通常AT遊技実行フラグがONではない、または、通常AT遊技カウンタが0であれば、ステップS1305−7に処理を移行する。
【0183】
(ステップS1305−6)
上記ステップS1305−5において通常AT遊技実行フラグがONであり、かつ、通常AT遊技カウンタが0でないと判定されれば、演出決定手段336は、通常AT遊技に基づく補助演出を決定し、ステップS1305−8に処理を移行する。こうして、遊技者は、補助演出に応じてメダルを獲得することができる。
【0184】
(ステップS1305−7)
上記ステップS1305−5において通常AT遊技実行フラグがONではない、または、通常AT遊技カウンタが0であると判定されれば、演出決定手段336は、現在の遊技状態が擬似ボーナス遊技状態および通常AT遊技状態ではないと判定し、当選役コマンドに基づいて演出を決定し、ステップS1305−8に処理を移行する。ただし、現在の遊技状態が移行遊技状態であり、かつ、通常AT遊技状態にも当選していれば(次の遊技状態が通常AT遊技状態であれば)、通常AT遊技状態に移行するための準備状態であることを示す演出を行い、また、現在の遊技状態が移行遊技状態であり、次の遊技状態が通常遊技状態であれば、擬似ボーナス遊技状態の終了を示す演出を行う。また、出力準備段階が出力準備第2段階であり、かつ、出力準備第2段階を維持するための当選役に当選していれば、出力準備第2段階維持ナビを実行する。
【0185】
(ステップS1305−8)
続いて、演出決定手段336は、擬似ボーナス遊技開始フラグがONであり、かつ、当選役コマンドに基づいて、当選種別「ボーナスリプレイ」が当選しているか否か判定する。その結果、擬似ボーナス遊技開始フラグがONであり、かつ、当選種別「ボーナスリプレイ」が当選していれば、ステップS1305−9に処理を移行し、擬似ボーナス遊技開始フラグがONではない、または、当選種別「ボーナスリプレイ」が当選していなければ、当該演出決定処理S1305を終了する。
【0186】
(ステップS1305−9)
上記ステップS1305−8において擬似ボーナス遊技開始フラグがONであり、かつ、当選種別「ボーナスリプレイ」が当選していると判定されれば、演出決定手段336は、現在の出力準備段階が出力準備第1段階であるか否か判定する。その結果、出力準備第1段階であれば、ステップS1305−10に処理を移行し、出力準備第1段階でなければ、ステップS1305−11に処理を移行する。
【0187】
(ステップS1305−10)
上記ステップS1305−9において現在の出力準備段階は出力準備第1段階であると判定されれば、演出決定手段336は、出力準備第2段階遷移ナビとして打順2を報知する補助演出を決定する。ここでは、遊技者が、出力準備第2段階遷移ナビに従うことで出力準備段階を出力準備第2段階に昇格させることができる。
【0188】
(ステップS1305−11)
上記ステップS1305−9において現在の出力準備段階は出力準備第1段階ではないと判定されれば、演出決定手段336は、現在の出力準備段階が出力準備第2段階であるか否か判定する。その結果、出力準備第2段階であれば、ステップS1305−12に処理を移行し、出力準備第2段階でなければ、当該演出決定処理S1305を終了する。
【0189】
(ステップS1305−12)
上記ステップS1305−11において現在の出力準備段階は出力準備第2段階であると判定されれば、演出決定手段336は、ベルナビペナルティカウンタが0であるか否か判定する。その結果、ベルナビペナルティカウンタが0であれば、ステップS1305−13に処理を移行し、ベルナビペナルティカウンタが0でなければ、ステップS1305−14に処理を移行する。
【0190】
(ステップS1305−13)
上記ステップS1305−12においてベルナビペナルティカウンタが0であると判定されれば、演出決定手段336は、擬似ボーナス遊技カウンタに設定されているナビ回数に応じて、擬似ビッグボーナスか擬似レギュラーボーナスかを判定し、当選役「赤7リプレイ」または当選役「REGリプレイ」を入賞させるための補助演出を決定して、当該演出決定処理S1305を終了する。こうして、遊技者は、当選役「赤7リプレイ」または当選役「REGリプレイ」を入賞させて、擬似ボーナス遊技を開始することが可能となる。
【0191】
(ステップS1305−14)
上記ステップS1305−12においてベルナビペナルティカウンタが0ではないと判定されれば、演出決定手段336は、打順1を報知する。ここでは、まだ、ベルナビペナルティ状態なので、擬似ボーナス遊技を開始させることができず、打順1によって出力準備第2段階を維持させる。ここで、打順1を報知するのは、何らの報知がない場合に、遊技者が打順3〜打順6の操作を行い、当選役「赤7リプレイ」または当選役「REGリプレイ」が入賞するのを回避するためである。
【0192】
図20は、上記ステップS1311の遊技状態終了判定処理を示したフローチャートである。かかる遊技状態終了判定処理では、遊技状態の終了判定が実行される。
【0193】
(ステップS1311−1)
特定遊技決定手段334は、擬似ボーナス遊技実行フラグがONであるか否か判定する。その結果、擬似ボーナス遊技実行フラグがONであれば、ステップS1311−2に処理を移行し、擬似ボーナス遊技実行フラグがONでなければ、ステップS1311−6処理を移行する。ここでは、擬似ボーナス遊技実行フラグを通常AT遊技実行フラグに対し優先して判定しているので、擬似ボーナス遊技と通常AT遊技に同時に当選している場合、擬似ボーナス遊技が終了した後に通常AT遊技の終了を判定することになる。したがって、擬似ボーナス遊技が通常AT遊技に優先して実行される。
【0194】
(ステップS1311−2)
上記ステップS1311−1において擬似ボーナス遊技実行フラグがONであると判定されれば、特定遊技決定手段334は、擬似ボーナス遊技カウンタが0であるか否か判定する。その結果、擬似ボーナス遊技カウンタが0であれば、ステップS1311−3に処理を移行し、擬似ボーナス遊技カウンタが0でなければ、ステップS1311−4に処理を移行する。
【0195】
(ステップS1311−3)
上記ステップS1311−2において擬似ボーナス遊技カウンタが0であると判定されれば、すなわち、擬似ボーナス遊技状態が終了し、現在の遊技状態が移行遊技状態となっていると判定されれば、特定遊技決定手段334は、移行遊技状態の終了判定を行い、該遊技状態終了判定処理S1311を終了する。移行遊技状態終了判定処理S1311−3は
図21を用いて詳述する。
【0196】
(ステップS1311−4)
上記ステップS1311−2において擬似ボーナス遊技カウンタが0ではないと判定されれば、特定遊技決定手段334は、当選役コマンドに基づいて、当選役が、当選種別「打順ベル」であるか否か、すなわち、当選役「通常ベル」を取得可能な補助演出が実行されたか否か判定する。その結果、当選種別「打順ベル」であれば、ステップS1311−5に処理を移し、当選種別「打順ベル」でなければ、当該遊技状態終了判定処理S1311を終了する。
【0197】
(ステップS1311−5)
上記ステップS1311−4において当選種別「打順ベル」であると判定されれば、特定遊技決定手段334は、擬似ボーナス遊技カウンタをデクリメントし、当該遊技状態終了判定処理S1311を終了する。こうして、擬似ボーナス遊技のナビ回数が減じられる。
【0198】
(ステップS1311−6)
上記ステップS1311−1において擬似ボーナス遊技実行フラグがONではないと判定されれば、特定遊技決定手段334は、通常AT遊技実行フラグがONであるか否か判定する。その結果、通常AT遊技実行フラグがONであれば、ステップS1311−7に処理を移行し、通常AT遊技実行フラグがONでなければ、当該遊技状態終了判定処理S1311を終了する。
【0199】
(ステップS1311−7)
上記ステップS1311−6において通常AT遊技実行フラグがONであると判定されれば、特定遊技決定手段334は、通常AT遊技カウンタが0であるか否か判定する。その結果、通常AT遊技カウンタが0であれば、ステップS1311−8に処理を移行し、通常AT遊技カウンタが0でなければ、ステップS1311−9に処理を移行する。
【0200】
(ステップS1311−8)
上記ステップS1311−7において通常AT遊技カウンタが0であると判定されれば、特定遊技決定手段334は、通常AT遊技実行フラグをOFFにして、当該遊技状態終了判定処理S1311を終了する。こうして、継続回数に到達して通常AT遊技が終了する。
【0201】
(ステップS1311−9)
上記ステップS1311−7において通常AT遊技カウンタが0ではないと判定されれば、特定遊技決定手段334は、通常AT遊技カウンタをデクリメントして、当該遊技状態終了判定処理S1311を終了する。こうして、通常AT遊技の継続回数が減じられる。
【0202】
図21は、上記ステップS1311−3の移行遊技状態終了判定処理を示したフローチャートである。かかる移行遊技状態終了判定処理では、移行遊技状態を終了するか否かの判定が実行される。
【0203】
(ステップS1311−10)
特定遊技決定手段334は、当選役コマンドに基づいて、当選役が、当選種別「打順ベル」であるか否か、すなわち、正解操作態様による選択当選役「通常ベル」を取得可能な補助演出が実行されたか否か判定する。その結果、当選種別「打順ベル」であれば、ステップS1311−11に処理を移し、当選種別「打順ベル」でなければ、当該移行遊技状態終了判定処理S1311−3を終了する。
【0204】
(ステップS1311−11)
上記ステップS1311−10において当選役が当選種別「打順ベル」であると判定されれば、特定遊技決定手段334は、入賞コマンドに基づいて、正解操作態様による選択当選役の入賞があったか否か、すなわち、変則操作態様の操作による入賞があったか否か判定される。その結果、正解操作態様による選択当選役の入賞があれば、ステップS1311−12に処理が移行し、正解操作態様による選択当選役の入賞がなければ、ステップS1311−13に処理が移行する。
【0205】
(ステップS1311−12)
上記ステップS1311−11において正解操作態様による選択当選役の入賞があったと判定されれば、特定遊技決定手段334は、ボーナス終了カウンタに0を設定し(リセットし)、当該移行遊技状態終了判定処理S1311−3を終了する。ここで、ボーナス終了カウンタは、主制御基板200に擬似ボーナス遊技の終了を把握させるため、正解操作態様による選択当選役に当選した遊技において正解操作態様による選択当選役が入賞しないのを2回計数するカウンタである。ここでは、ボーナス終了カウンタを0に設定することで、正解操作態様による選択当選役が入賞していない連続回数をリセットしている。
【0206】
(ステップS1311−13)
上記ステップS1311−11において正解操作態様による選択当選役の入賞がないと判定されれば、特定遊技決定手段334は、ボーナス終了カウンタをインクリメントし、ステップS1311−14に処理を移行する。こうして、正解操作態様による選択当選役が入賞しなかった連続回数を加算する。
【0207】
(ステップS1311−14)
続いて、特定遊技決定手段334は、ボーナス終了カウンタが2であるか否か、すなわち、連続入賞こぼしがあったか否か判定する。その結果、ボーナス終了カウンタが2であれば、ステップS1311−15に処理を移行し、ボーナス終了カウンタが2でなければ(2未満であれば)、当該移行遊技状態終了判定処理S1311−3を終了する。
【0208】
(ステップS1311−15)
上記ステップS1311−14においてボーナス終了カウンタが2であると判定されれば、特定遊技決定手段334は、擬似ボーナス遊技実行フラグをOFFにし、出力準備段階を出力準備第2段階から出力準備第1段階に遷移して、ステップS1311−16に処理を移行する。このように連続入賞こぼしが生じることで移行遊技状態が終了する。なお、上記では、主制御基板200と副制御基板202との出力準備段階を同期させる説明をしたが、副制御基板202では出力準備第3段階に遷移する必要がないので、本実施形態では副制御基板202における出力準備第3段階への遷移を省略し、出力準備段階を出力準備第2段階から出力準備第1段階に直接遷移させる。
【0209】
(ステップS1311−16)
続いて、特定遊技決定手段334は、ボーナス終了カウンタに0を設定(リセット)し、当該移行遊技状態終了判定処理S1311−3を終了する。
【0210】
図22は、上記ステップS1312の遊技状態開始判定処理を示したフローチャートである。かかる遊技状態開始判定処理S1312では、遊技状態の開始判定が実行される。
【0211】
(ステップS1312−1)
特定遊技決定手段334は、擬似ボーナス遊技開始フラグがONであるか否か判定する。その結果、擬似ボーナス遊技開始フラグがONであれば、ステップS1312−2に処理を移行し、擬似ボーナス遊技開始フラグがONでなければ、ステップS1312−5に処理を移行する。
【0212】
(ステップS1312−2)
上記ステップS1312−1において擬似ボーナス遊技開始フラグがONであると判定されれば、特定遊技決定手段334は、当選種別「ボーナスリプレイ」の当選があったか否か判定し、また、その当選種別「ボーナスリプレイ」に対する遊技者の操作に応じて状態遷移を実行する。当該ボーナスリプレイ判定処理S1312−2は
図23を用いて詳述する。
【0213】
(ステップS1312−3)
続いて、特定遊技決定手段334は、ステップS1305−14(
図19参照)で決定された出力準備第2段階維持ナビに対する遊技者の操作に応じて状態遷移を実行する。当該出力準備第2段階維持ナビ判定処理S1312−3は
図24を用いて詳述する。
【0214】
(ステップS1312−4)
次に、特定遊技決定手段334は、当選種別「打順ベル」の当選があったか否か判定し、また、その当選種別「打順ベル」に対する遊技者の操作に応じて状態遷移を実行する。当該打順ベル判定処理S1312−4は
図25を用いて詳述する。
【0215】
(ステップS1312−5)
上記ステップS1312−1において擬似ボーナス遊技開始フラグがONではないと判定されれば、特定遊技決定手段334は、通常AT遊技開始フラグがONであるか否か判定する。その結果、通常AT遊技開始フラグがONであれば、ステップS1312−6に処理を移行し、通常AT遊技開始フラグがONでなければ、当該遊技状態開始判定処理S1312を終了する。
【0216】
(ステップS1312−6)
上記ステップS1312−5において通常AT遊技開始フラグがONであると判定されれば、特定遊技決定手段334は、通常AT遊技実行フラグをONして、ステップS1312−7に処理を移行する。こうして、次の遊技から通常AT遊技が実行される。
【0217】
(ステップS1312−7)
続いて、特定遊技決定手段334は、通常AT遊技開始フラグをOFFして、当該遊技状態開始判定処理S1312を終了する。
【0218】
図23は、上記ステップS1312−2のボーナスリプレイ判定処理を示したフローチャートである。かかるボーナスリプレイ判定処理S1312−2では、当選種別「ボーナスリプレイ」の当選があった場合に、当選種別「ボーナスリプレイ」に対する遊技者の操作に応じて状態遷移を実行する。
【0219】
(ステップS1312−11)
特定遊技決定手段334は、当選役が当選種別「ボーナスリプレイ」であるか否か判定する。その結果、当選種別「ボーナスリプレイ」であれば、ステップS1312−12に処理を移行し、当選種別「ボーナスリプレイ」でなければ、当該ボーナスリプレイ判定処理S1312−2を終了する。
【0220】
(ステップS1312−12)
上記ステップS1312−11において当選役が当選種別「ボーナスリプレイ」であると判定されれば、特定遊技決定手段334は、現在の出力準備段階が出力準備第1段階であるか否か判定する。その結果、出力準備第1段階であれば、ステップS1312−13に処理を移行し、出力準備第1段階でなければ、ステップS1312−16に処理を移行する。
【0221】
(ステップS1312−13)
上記ステップS1312−12において現在の出力準備段階が出力準備第1段階であると判定されれば、特定遊技決定手段334は、停止コマンドに基づき遊技者によって打順2が実行されたか否か、すなわち、出力準備第1段階において遊技者が出力準備第2段階遷移ナビに従ったか否か判定する。その結果、打順2が実行されていれば、ステップS1312−14に処理を移行し、打順2が実行されていなければ、ステップS1312−15に処理を移行する。
【0222】
(ステップS1312−14)
上記ステップS1312−13において遊技者によって打順2が実行されていると判定されれば、特定遊技決定手段334は、出力準備段階を出力準備第1段階から出力準備第2段階に遷移し、ステップS1312−16に処理を移行する。こうして、出力準備段階を出力準備第2段階に昇格させることができる。
【0223】
(ステップS1312−15)
上記ステップS1312−13において遊技者によって打順2が実行されていないと判定されれば、特定遊技決定手段334は、ベルナビなしフラグをONし、ステップS1312−16に処理を移行する。
【0224】
(ステップS1312−16)
続いて、特定遊技決定手段334は、現在の出力準備段階が出力準備第2段階であるか否か判定する。その結果、出力準備第2段階であれば、ステップS1312−17に処理を移行し、出力準備第2段階でなければ、当該ボーナスリプレイ判定処理S1312−2を終了する。
【0225】
(ステップS1312−17)
上記ステップS1312−16において現在の出力準備段階が出力準備第2段階であると判定されれば、特定遊技決定手段334は、停止コマンドに基づき遊技者によって打順3〜6のいずれかが実行され、かつ、ベルナビペナルティカウンタ=0であるか否か、すなわち、出力準備第2段階において遊技者が出力準備第3段階遷移ナビに従ったか否か判定する。その結果、打順3〜6が実行されており、ベルナビペナルティカウンタ=0であれば、ステップS1312−18に処理を移行し、打順3〜6が実行されていない、または、ベルナビペナルティカウンタ≠0であれば、ステップS1312−20に処理を移行する。ここでは、出力準備第2段階であり、打順3〜6が実行されても、ベルナビペナルティカウンタ≠0、すなわち、ベルナビペナルティ状態であれば、ベルナビペナルティカウンタ=0になるまで擬似ボーナス遊技の開始判定(擬似ボーナス遊技実行フラグをONするか否かの判定)を行わない。
【0226】
(ステップS1312−18)
上記ステップS1312−17において打順3〜6が実行されており、ベルナビペナルティカウンタ=0であると判定されれば、特定遊技決定手段334は、擬似ボーナス遊技実行フラグをONして、ステップS1312−19に処理を移行する。こうして、次の遊技から擬似ボーナス遊技が実行される。また、特定遊技決定手段334は、ベルナビなしフラグをOFFする。
【0227】
(ステップS1312−19)
続いて、特定遊技決定手段334は、擬似ボーナス遊技開始フラグをOFFして、当該ボーナスリプレイ判定処理S1312−2を終了する。
【0228】
(ステップS1312−20)
上記ステップS1312−17において打順3〜6が実行されていない、または、ベルナビペナルティカウンタ≠0であると判定されれば、特定遊技決定手段334は、ベルナビペナルティカウンタ=0であり、かつ、停止コマンドに基づき遊技者によって打順1が実行されている、もしくは、遊技者の操作が転落操作(ここでは打順2)であるか否か判定する。その結果、ベルナビペナルティカウンタ=0であり、かつ、打順1が実行されており、もしくは、遊技者の操作が転落操作であれば、ステップS1312−21に処理を移し、ベルナビペナルティカウンタ≠0であるか、または、打順1が実行されておらず、かつ、転落操作でなければ、当該ボーナスリプレイ判定処理S1312−2を終了する。ここでは、ベルナビペナルティカウンタ≠0の場合、すなわち、ベルナビペナルティ状態において打順1を操作することでベルナビなし状態への遷移を回避できる。
【0229】
(ステップS1312−21)
上記ステップS1312−20においてベルナビペナルティカウンタ=0であり、かつ、遊技者によって打順1が実行され、もしくは、遊技者の操作が転落操作であると判定されれば、特定遊技決定手段334は、ベルナビなしフラグをONし、ステップS1312−22に処理を移行する。
【0230】
(ステップS1312−22)
続いて、特定遊技決定手段334は、遊技者の操作が転落操作であるか否か判定する。その結果、転落操作であれば(ここでは打順2)、ステップS1312−23に処理を移行し、転落操作でなければ、当該ボーナスリプレイ判定処理S1312−2を終了する。
【0231】
(ステップS1312−23)
上記ステップS1312−22において遊技者の操作が転落操作であると判定されれば、特定遊技決定手段334は、出力準備段階を出力準備第2段階から出力準備第1段階に遷移し、当該ボーナスリプレイ判定処理S1312−2を終了する。こうして、出力準備段階が転落する。
【0232】
図24は、上記ステップS1312−3の出力準備第2段階維持ナビ判定処理を示したフローチャートである。かかる出力準備第2段階維持ナビ判定処理S1312−3では、副制御基板202が出力準備第2段階維持ナビを行った場合に、遊技者が出力準備第2段階維持ナビに従ったか否かに応じて状態遷移を実行する。
【0233】
(ステップS1312−31)
特定遊技決定手段334は、出力準備第2段階維持ナビが行われ、遊技者がその出力準備第2段階維持ナビに従わない操作を行い、かつ、遊技者の操作が転落操作であったか否か判定する。その結果、出力準備第2段階維持ナビが行われ、遊技者がその出力準備第2段階維持ナビに従わず、かつ、遊技者の操作が転落操作であれば、ステップS1312−32に処理を移行し、出力準備第2段階維持ナビが行われていない、遊技者がその出力準備第2段階維持ナビに従っている、または、遊技者の操作が転落操作でなければ、当該出力準備第2段階維持ナビ判定処理S1312−3を終了する。
【0234】
(ステップS1312−32)
上記ステップS1312−31において出力準備第2段階維持ナビが行われ、遊技者がその出力準備第2段階維持ナビに従わず、かつ、遊技者の操作が転落操作であると判定されれば、特定遊技決定手段334は、出力準備段階を出力準備第2段階から出力準備第1段階に遷移し、ステップS1312−33に処理を移行する。
【0235】
(ステップS1312−33)
続いて、特定遊技決定手段334は、ベルナビなしフラグがOFFであるか否か判定する。その結果、ベルナビなしフラグがOFFであれば、すなわち、まだベルナビなし状態でなければ、ステップS1312−34に処理を移行し、ベルナビなしフラグがONであれば、当該出力準備第2段階維持ナビ判定処理S1312−3を終了する。
【0236】
(ステップS1312−34)
上記ステップS1312−33においてベルナビなしフラグがOFFであると判定されれば、特定遊技決定手段334は、ベルナビなしフラグをONし、当該出力準備第2段階維持ナビ判定処理S1312−3を終了する。こうして、出力準備段階が転落する。
【0237】
図25は、上記ステップS1312−4の打順ベル判定処理を示したフローチャートである。かかる打順ベル判定処理S1312−4では、当選種別「打順ベル」の当選があった場合に、当選種別「打順ベル」に対する遊技者の操作に応じて状態遷移を実行する。
【0238】
(ステップS1312−41)
特定遊技決定手段334は、ベルナビペナルティカウンタ≠0であるか否か判定する。その結果、ベルナビペナルティカウンタ≠0であれば、ステップS1312−42に処理を移行し、ベルナビペナルティカウンタ=0であれば、ステップS1312−43に処理を移行する。
【0239】
(ステップS1312−42)
上記ステップS1312−41においてベルナビペナルティカウンタ≠0であると判定されれば、特定遊技決定手段334は、ベルナビペナルティカウンタをデクリメントする。
【0240】
(ステップS1312−43)
続いて、特定遊技決定手段334は、ベルナビなしフラグがONであるかまたはベルナビペナルティカウンタ≠0であり、当選役が当選種別「打順ベル」であり、かつ、当該当選種別「打順ベル」が入賞したか否か判定する。その結果、ベルナビなしフラグがONであるかまたはベルナビペナルティカウンタ≠0であり、当選役が当選種別「打順ベル」であり、かつ、当該当選種別「打順ベル」が入賞していれば、ステップS1312−44に処理を移行し、ベルナビなしフラグがOFFかつベルナビペナルティカウンタ=0であるか、当選役が当選種別「打順ベル」でない、または、当該当選種別「打順ベル」が入賞していなければ、当該打順ベル判定処理S1312−4を終了する。
【0241】
(ステップS1312−44)
上記ステップS1312−43においてベルナビなしフラグがONであるかまたはベルナビペナルティカウンタ≠0であり、当選役が当選種別「打順ベル」であり、かつ、当該当選種別「打順ベル」が入賞していると判定されれば、特定遊技決定手段334は、ベルナビペナルティカウンタ=0であるか否か判定する。その結果、ベルナビペナルティカウンタ=0であれば、ステップS1312−45に処理を移行し、ベルナビペナルティカウンタ≠0であれば、ステップS1312−46に処理を移行する。
【0242】
(ステップS1312−45)
上記ステップS1312−44においてベルナビペナルティカウンタ=0であると判定されれば、特定遊技決定手段334は、ベルナビペナルティカウンタに5を設定し、当該打順ベル判定処理S1312−4を終了する。ここでは、未だ、ベルナビペナルティ状態になっていない状況で、遊技者が変則操作態様による操作を行い正解操作態様による選択当選役が入賞しているので、段階的に低い遊技数である5遊技の遅延を科している。
【0243】
(ステップS1312−46)
上記ステップS1312−44においてベルナビペナルティカウンタ≠0であると判定されれば、特定遊技決定手段334は、ベルナビペナルティカウンタに10を設定し、当該打順ベル判定処理S1312−4を終了する。ここでは、遅延によるペナルティが既に発生している状態において、再び変則操作態様による操作により正解操作態様による選択当選役が入賞しているので、段階的に高い遊技数である10遊技の遅延を科す。ただし、特定遊技決定手段334は、所定遊技数(10回)を上限に出力準備第3段階への遷移を遅延させる。すなわち、遅延する遊技数を加算するのではなく、上限値である10を上書きするようにしている。これは、擬似ボーナス遊技の実行が決定されている状態で不必要に多くのペナルティを科さないようにするためである。
【0244】
以上、説明したスロットマシン100により、擬似ボーナス遊技が開始されたと判定するまで満たすべき条件を増やし、その条件を連続的に満たした場合にのみ外部信号を出力することで、外部信号の正確性を担保することができる。また、補助演出に従わない場合や、補助演出が実行されていない間に変則操作態様による操作が実行された場合にベルナビを行わず出力準備第3段階への遷移を遅延させることで、遊技者による変則操作態様による操作を防止することが可能となる。
【0245】
(変形例)
上述した実施形態では、出力準備第1段階および出力準備第2段階を経由し、出力準備第3段階に滞在しているときに、所定の契機、例えば、選択当選役に当選した遊技のうち、選択当選役に入賞した遊技が複数回連続したことに基づいて、外部出力手段318が、外部信号を出力している。しかし、出力準備第3段階を設けず、出力準備第1段階を経由し、出力準備第2段階に滞在しているときに、所定の契機、例えば、当選役「赤7リプレイ」または当選役「REGリプレイ」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させるように操作したこと(当選役「赤7リプレイ」や「REGリプレイ」に入賞したこと)に基づいて、外部出力手段318が外部信号を出力するとしてもよい。この場合、変則操作態様に従ってストップスイッチ130が操作されると、特定遊技決定手段334が特定遊技状態を開始すると同タイミングで、外部出力手段318が外部信号を出力することとなる。なお、上記所定の契機は、例示したものに限らず、所定の操作態様、所定の当選役(当選種別)や遊技状態の当選、有効ラインA上に表示された図柄組み合わせ、任意の遊技を起点とした所定の遊技数の消化等、様々なものを採用することができる。
【0246】
また、上述した出力準備第2段階や出力準備第3段階のいずれかの契機に限らず、特定遊技状態に滞在しさえすれば、外部出力手段318は、出力準備第2段階以降の、例えば、何らかの契機に応じて遷移する、出力準備第3段階よりさらに後段の出力準備第4段階や出力準備第5段階等、様々なタイミングで外部信号を出力することができる。
【0247】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことはいうまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0248】
例えば、上述した実施形態においては、変則操作態様の対象として、
図8の当選役抽選テーブルの当選領域7〜10の当選種別「打順ベル」を挙げて説明したが、かかる場合に限らず、正当な操作態様と変則操作態様とで有効ラインA上に表示可能な図柄組み合わせが異なる当選種別であればよい。
【0249】
また、上述した実施形態では、擬似ボーナス遊技の開始時における変則操作態様をペナルティの対象としているが、通常AT遊技や、それに相当する遊技の終了時においても適用することが可能である。
【0250】
また、上述した実施形態では、外部出力手段318が、ストップスイッチ130に対する操作態様に基づいて、出力準備第1段階から出力準備第2段階へ遷移するか否か、また、出力準備第2段階から出力準備第3段階へ遷移するか否かを判定する等、様々な処理を遂行しているが、当選役や入賞時に有効ラインA上に表示された図柄組み合わせにより、操作態様を把握できる場合、操作態様の代わりに当選役や入賞時に有効ラインA上に表示された図柄組み合わせに基づいて処理を遂行してもよい。
【0251】
また、上述した実施例では、演出実行手段338が正解操作態様を報知しない間、選択当選役が入賞すると、特定遊技決定手段334が、特定遊技状態の開始を遅延させるペナルティを科しているが、かかる場合に限らず、演出実行手段338が正解操作態様を報知しない間に、変則操作態様による操作が行われたことをもって、特定遊技状態の開始を遅延させるペナルティを科してもよい。
【0252】
また、上述した主制御基板200および副制御基板202が行う各処理は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいはサブルーチンによる処理を含んでもよい。