(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5708728
(24)【登録日】2015年3月13日
(45)【発行日】2015年4月30日
(54)【発明の名称】接続端子およびこれを用いたコネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/05 20060101AFI20150409BHJP
H01R 24/60 20110101ALI20150409BHJP
【FI】
H01R13/05 A
H01R24/60
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-154843(P2013-154843)
(22)【出願日】2013年7月25日
(65)【公開番号】特開2014-53293(P2014-53293A)
(43)【公開日】2014年3月20日
【審査請求日】2013年7月25日
(31)【優先権主張番号】特願2012-174220(P2012-174220)
(32)【優先日】2012年8月6日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100084146
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100081422
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 光雄
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【弁理士】
【氏名又は名称】前堀 義之
(74)【代理人】
【識別番号】100103012
【弁理士】
【氏名又は名称】中嶋 隆宣
(72)【発明者】
【氏名】酒井 貴浩
(72)【発明者】
【氏名】寺西 宏真
【審査官】
岡崎 克彦
(56)【参考文献】
【文献】
特開2012−099267(JP,A)
【文献】
特開2007−157444(JP,A)
【文献】
特開2008−276987(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/00−13/08
H01R 13/15−13/35
H01R 24/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングの接点孔の外部から押圧可能に突出する可動接点部を有する接続端子であって、
剛体連結部を介して連続する第1湾曲部および第2湾曲部を有するとともに、前記剛体連結部が前記第1湾曲部および第2湾曲部の剛性よりも大きい剛性を有し、
前記第1湾曲部の自由端部に固定部を設ける一方、
前記第2湾曲部の自由端部に、前記可動接点部と、前記可動接点部の反対側に配置され、かつ、前記剛体連結部に向かって変位する当接部と、を設けたことを特徴とする接続端子。
【請求項2】
前記第1湾曲部および前記第2湾曲部のうち、少なくともいずれか一方を複数本の湾曲する延在部で形成し、前記延在部の間に湾曲するスリットを備えることを特徴とする請求項1に記載の接続端子。
【請求項3】
前記当接部が、前記剛体連結部に当接可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の接続端子。
【請求項4】
前記剛体連結部の外向面に、前記当接部に当接可能な当接用突起を突設したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の接続端子。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の接続端子の可動接点部を、ハウジングに設けた接点孔から出し入れ可能に突出させたことを特徴とするコネクタ。
【請求項6】
ハウジングの内周縁部に設けた位置決め部に、前記接続端子の当接部を当接させて位置規制することを特徴とする請求項5に記載のコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は接続端子、例えば、ハウジングに組み込まれてコネクタを構成するだけでなく、基板の側端面に直接実装して使用できる接続端子に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、接続端子としては、例えば、絶縁材料からなる筐体からブリッジ状に突出する接触部を備えた導体からなるコンタクトにおいて,前記筐体と前記接触部との間の空間を封じる蓋部材を前記コンタクトに設けたことを特徴とするいたずら防止構造を備えたコンタクトがある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−35797号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述のコンタクトでは、その
図3に示すように、1枚の長尺な導電性板材を折り曲げて形成されている。このため、複数の湾曲部を有するコネクタであると、接触部3の変位量の調整が容易でなく、設計上、接点位置の制御が容易でない。この結果、接触部3が基部4に衝突し、塑性変形が生じやすいという問題点がある。
本発明に係る接続端子は、可動接点部の変位量の設計が容易であり、特に、過負荷に基づく可動接点部の衝突による塑性変形を防止できる接続端子、および、これを用いたコネクタを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る接続端子は、前記課題を解決するために、ハウジングの接点孔の外部から押圧可能に突出する可動接点部を有する接続端子であって、剛体連結部を介して連続する第1湾曲部および第2湾曲部を有
するとともに、前記剛体連結部が前記第1湾曲部および第2湾曲部の剛性よりも大きい剛性を有し、前記第1湾曲部の自由端部に固定部を設ける一方、前記第2湾曲部の自由端部に、前記可動接点部と、前記可動接点部の反対側に配置され、かつ、前記剛体連結部に向かって変位する当接部と、を設けた構成としてある。
【0006】
なお、剛体連結部は、第1湾曲部および第2湾曲部の剛性よりも大きい剛性を持つ連結部をいい、第1湾曲部および第2湾曲部のバネ定数に比べて、第1湾曲部と第2湾曲部との連結部分のバネ定数を大きくすることで実現できる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、第1湾曲部と第2湾曲部とが剛体連結部を介して連続しているので、第1湾曲部および第2湾曲部ごとに弾性変形量を設計できる。このため、可動接点部の変位量の設計が容易かつ正確になり、外部からの負荷による塑性変形を防止できる接続端子が得られる。
【0008】
本発明の他の実施形態としては、前記第1湾曲部および前記第2湾曲部のうち、少なくともいずれか一方を複数本の湾曲する延在部で形成し、前記延在部の間に湾曲するスリットを備えていてもよい。
本実施形態によれば、第1,第2湾曲部を複数本の延在部で構成できるので、設計の自由度が広がり、ユーザのニーズに応じた設計が容易な接続端子が得られる。
【0009】
本発明の別の実施形態としては、前記当接部が、前記剛体連結部に当接可能としてもよい。
本実施形態によれば、過大な負荷が可動接点部に加わっても、前記可動接点部が剛体連結部に当接して塑性変形を防止し、大きな負荷に耐えられる接続端子が得られる。
【0010】
本発明の異なる実施形態としては、前記剛体連結部の外向面に、前記当接部に当接可能な当接用突起を突設しておいてもよい。
本実施形態によれば、当接用突起が可動接点部に負荷された衝撃力を吸収,緩和するので、より一層確実に塑性変形を防止できる接続端子が得られる。
【0011】
本発明に係るコネクタは、前記課題を解決すべく、前述の記載の接続端子の可動接点部を、ハウジングに設けた接点孔から出し入れ可能に突出させた構成としてもよい。
【0012】
本発明によれば、可動接点部の変位量の設計が容易かつ正確になり、外部からの負荷による塑性変形を防止できる接続端子を備えたコネクタが得られる。
【0013】
本発明に係る実施形態としては、ハウジングの内周縁部に設けた位置決め部に、前記接続端子の当接部を当接させて位置規制する構成としてもよい。
本実施形態によれば、可動接点部の位置決めが正確になり、動作特性にバラツキの少ないコネクタが得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1A,1B,1Cは本願発明の第1実施形態に係る接続端子を組み込んだ コネクタを示す斜視図、右側面図および部分断面図である。
【
図2】
図2A,2Bは
図1で図示した第1実施形態に係る接続端子を組み込んだコ ネクタの平面図および正面図である。
【
図3】
図3A,3Bは
図1で図示した第1実施形態に係る接続端子を組み込んだコ ネクタの背面図および底面図である。
【
図4】
図4A,4B,4Cは
図1で図示した第1実施形態に係る接続端子を組み込 んだコネクタの動作前、動作中および動作後の断面図である。
【
図5】
図5A,5B,5Cは
図1で示したハウジング単体の斜視図、部分断面図、 および中央断面図である。
【
図6】
図6A,6Bは第1実施形態に係る接続端子を示す斜視図および正面図であ る。
【
図7】
図7A,7Bは第2,3実施形態に係る接続端子を示す正面図である。
【
図8】
図8A,8Bは第4,5実施形態に係る接続端子を示す正面図である。
【
図9】
図9A,9Bは第6実施形態に係る接続端子を示す斜視図および正面図であ る。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明に係る接続端子の実施形態を
図1ないし
図9の添付図面に従って説明する。
第1実施形態は、
図1ないし
図6に示すように、樹脂成形されたハウジング10の両端に固定金具20を圧入するとともに、前記固定金具20,20の間に接続端子30を所定のピッチで圧入したコネクタに適用した場合である。
なお、前記コネクタのハウジング10は、高さ3.5mm、最大奥行2.8mmの外形寸法を有し、図示しないプリント基板の上面縁部に設けた略コ字形状の切り欠き部に嵌合して組み付けられる。
【0016】
前記ハウジング10は、
図5に示すように、その両側面および背面に沿って連続する張出部11を側方に突設してある。前記張出部11の両端には後述する固定金具20を上方から圧入できる第1収納スペース12をそれぞれ設けてある(
図5B)。そして、前記第1収納スペース12には、その対向する内側面に沿って圧入用係止孔13を設けてある。なお、前記張出部11は、その底面基部に位置決め用突起14を突設してある。
【0017】
また、前記ハウジング10は、前記第1収納スペース12,12の間に接続端子30を上方から圧入できる3つの第2収納スペース15を並設してある。特に、前記第1収納スペース12と隣り合う位置に設けた第2収納スペース15は、仕切り壁15aで仕切られている。さらに、前記ハウジング10は、その正面側に、前記第2収納スペース15に連通し、かつ、後述する接続端子30の可動接点部38を出し入れできる接点孔16を設けてあるとともに(
図5C)、前記接点孔16の内周縁部のうち、下方側に位置する内周縁部を位置決め部16aとしてある。そして、前記ハウジング10には、前記第2収納スペース15に連通する圧入用係止孔17を設けてある。
【0018】
固定金具20は、
図1Cに示すように、金属製薄板を打ち抜いて形成したプレス成形品であり、係止爪21および位置決め用支持部22を並設してある。このため、前記ハウジング10に設けた第1収納スペース12の圧入用係止孔13に、前記固定金具20の係止爪21を上方から圧入することにより、前記固定金具20が抜け止めされるとともに、前記固定金具20の位置決め用支持部22が前記ハウジング10の位置決め用突起14の下端面と面一となる。
【0019】
接続端子30は、
図6に示すように、固定部31の中間位置から下方側に圧入用係止爪32aを突設するとともに、その一端部から下方側に支持部33を延在してある一方、その他端部から略L字形状の端子部32bを下方側に延在してある。そして、前記支持部33の先端に位置する分岐部34から略U字形状の第1湾曲部35を延在し、さらに、剛体連結部である当接受け部36を介して第1湾曲部35とは逆方向に開口が向くように配置された略U字形状の第2湾曲部37を延在している。すなわち、第1湾曲部35と第2湾曲部37とは、当接受け部36を介して連続的に連結されて略S字形状に配置されている。より具体的には連続する第1湾曲部と第2湾曲部との両端をつないだ線分に対し、それぞれの湾曲部の開口部が反対方向に向いている。このため、支持部33に応力集中が生じにくくなり、寿命が長くなるとともに、設計の自由度が広がるという利点がある。
なお、剛体連結部36は理想的な剛体である必要は無く、第1湾曲部35および第2湾曲部37が弾性変形する際に、剛体連結部36は変形せずに実質的に剛体とみなせる役割を果たせばよい。
【0020】
前記第1湾曲部35は、前記分岐部34から第1延在部40a,第2延在部40bを略平行に蛇行するように延在し、その間に湾曲するスリット41を形成してある。また、前記第2湾曲部37は、前記当接受け部36から第1延在部42a,第2延在部42bを略平行に蛇行するように延在し、その間に湾曲するスリット43を形成してある。さらに、前記第2湾曲部37は、その自由端部の外側面に位置する部分を厚肉の可動接点部38とする一方、その自由端部の内側面から内側に当接部39を延在してある。そして、前記当接部39は剛体連結部である前記当接受け部36に当接可能となっている。
【0021】
なお、本実施形態では、第1,第2延在部40a,40b,42a,42bは一様な巾寸法ではなく、その湾曲部分において外側に位置する湾曲部分の巾寸法を内側に位置する湾曲部分の巾寸法よりも大きくしてある。このため、動作時に応力集中がより一層生じにくくなり、寿命が伸びるという利点がある。
また、本実施形態に係るスリット41,43の巾寸法は、一様である必要はなく、必要に応じて異ならしめておいてもよいことは勿論である。
【0022】
そして、
図4に示すように、前記ハウジング10の第2収納スペース15に上方から前記接続端子30を挿入する。そして、前記固定部31の圧入用係止爪32aを圧入用係止孔17に圧入して係止する。これにより、第2湾曲部37の当接部39が、前記ハウジング10に設けられた接点孔16の内周縁部のうち、その下方側に位置する内周縁部に設けられた位置決め部16aに当接して位置決めされる(
図4A)。
さらに、前記ハウジング10の第1収納スペース12に固定金具20を挿入し、前記ハウジング10の圧入孔13に前記固定金具20の係止爪21を圧入して固定する(
図1C)。
なお、ハウジング10と接続端子30や固定金具20との固定方法は圧入に限らず、接着や挟み込みなどの固定方法を採用しても良い。
【0023】
本実施形態によれば、
図1Cおよび
図5Aに示すように、前記張出部11の底面に設けた位置決め用突起14の下端面と、固定金具20の位置決め用支持部22の下端面および接続端子30の端子部32bの下端面とが面一となる。このため、本実施形態に係るコネクタを図示しないプリント基板の縁部に設けた略コ字形状の切り欠き部に組み付け、前記プリント基板に設けた位置決め用貫通孔に前記固定金具20の係止爪21を挿入すれば、前記プリント基板に前記コネクタをガタツキなく組み付けできるという利点がある。
【0024】
そして、
図4Bに示すように、接続端子30の可動接点部38に外力が負荷されると、最初に第2湾曲部37が内方に湾曲し、当接部39が当接受け部36に向かって内側に移動するとともに、第2湾曲部37が内方に弾性変形する。さらに、可動接点部38を押し込むと、
図4Cに示すように、前記当接部39が第1湾曲部および第2湾曲部よりも剛性の大きい当接受け部36に当接し、第2湾曲部37の弾性変形を規制するとともに、第1湾曲部35が大きく弾性変形する。このため、第2湾曲部37に対する応力集中を緩和でき、塑性変形の発生を効果的に防止できる。
【0025】
続いて、可動接点部38に対する負荷を取り除くと、接続端子30は、
図4Aに示す初期位置に戻ることができる。すなわち、当接部39は、接続端子30が弾性変形可能な範囲内で、前記当接受け部36に当接するように、その形状が定められている。
【0026】
なお、本実施形態では、当接部39が剛体連結部である当接受け部36に当接する構成について説明したが、前記当接部39が当接する位置は、第1湾曲部35と第2湾曲部37とを連続的に連結する領域であればよい。
【0027】
本実施形態によれば、可動接点部38と固定部31との間に、当接受け部36を介して湾曲する第1,第2湾曲部35,37が設けられ、バネ長が長いので、所望の変位量を確保しつつ、応力集中が生じにくい。このため、塑性変形が生じにくく、寿命の長いコネクタが得られる。
【0028】
第2実施形態は、
図7Aに示すように、前述の第1実施形態とほぼ同様であり、異なる点は、当接受け部36の内側面に前記当接部39に当接可能な略L字形状の当接用突起36aを突設した点である。他は前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一番号を附して説明を省略する。
【0029】
本実施形態によれば、当接受け部36に略L字形状の当接用突起36aを突設してあるので、前記当接用突起36aが当接部39の衝撃力を吸収,緩和し、接続端子30の塑性変形を防止できるという利点がある。
【0030】
第3実施形態は、
図7Bに示すように、前述の第1実施形態とほぼ同様であり、異なる点は、前記分岐部34から第1延在部40a,第2延在部40b,第3延在部40cを略平行に蛇行するように延在し、湾曲するスリット41a,41bを形成した点である。そして、当接部39は剛体連結部である前記当接受け部36に当接可能となっている。他は前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一番号を附して説明を省略する。
【0031】
本実施形態によれば、第1湾曲部35が第1,第2,第3延在部40a,40b,40cで形成されている。このため、より大きな支持力で第2湾曲部37を支持でき、前記第2湾曲部37の塑性変形を防止できるという利点がある。
【0032】
第4実施形態は、
図8Aに示すように、前述の第1実施形態とほぼ同様であり、異なる点は、第1湾曲部35を1本の延在部40aで形成した点である。他は前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一番号を附して説明を省略する。
【0033】
本実施形態によれば、第1湾曲部35の形状が簡単になり、金型の製造が容易になるという利点がある。
【0034】
第5実施形態は、
図8Bに示すように、前述の第1実施形態とほぼ同様であり、異なる点は、第2湾曲部37を1本の延在部42aで形成した点である。他は前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一番号を附して説明を省略する。
【0035】
本実施形態によれば、第2湾曲部37の形状が簡単になり、金型の製造が容易になるという利点がある。
【0036】
第6実施形態は、
図9A,9Bに示すように、固定部31から一方側に、ハウジングに圧入固定可能な略L字形状の端子部32bを延在してある。また、前記固定部31から他方側に設けた支持部33を介して第1湾曲部35を延在し、さらに、当接受け部36を介して第2湾曲部37が延在している。
このため、固定部31に応力集中が生じにくくなり、寿命が長くなるとともに、設計の自由度が広がるという利点がある。
【0037】
そして、前記第1湾曲部35は前記支持部33から延在する1枚の第1延在部40aで形成され、前記第2湾曲部37は当接受け部36から延在する1枚の第1延在部42aで形成されている。そして、前記第2湾曲部37は、その自由端部の外側面に位置する部分を可動接点部38とするとともに、その先端部を内側に延在して当接部39を形成してある。そして、前記当接部39は前記当接受け部36に当接可能となっている。特に、前記当接受け部36を巾広にし、かつ、曲げ加工を施して剛性を高めてある。他は前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一番号を附して説明を省略する。
【0038】
本実施形態によれば、プレス加工によっても製造でき、製造方法の選択範囲が広がるという利点がある。
【0039】
なお、前述の実施形態では、接触信頼性を高めるために2枚1組の接続端子と1枚の接続端子とを組み合わせる場合について説明したが、全て1枚の接続端子だけで構成してもよく、あるいは、全て2枚1組の接続端子で構成してもよい。さらに、3枚1組で接続端子を組み込んでも良く、必要に応じて接続端子の数を選択できることは勿論である。
また、延在部およびスリットは一様な巾寸法である必要はなく、必要に応じて巾寸法を変化させてもよい。例えば、延在部の湾曲部分のうち、外側の位置する延在部の湾曲部分の巾寸法だけを大きくし、応力集中の発生を防止することにより、耐久性を高めてもよい。
さらに、前記実施形態では、ハウジングに接続端子を組み込む場合について説明したが、プリント基板自体をハウジングとし、その側端面に本願の接続端子を直接組み込んでもよい。これによれば、従来のハウジグおよび固定金具を必要とせず、結果として装置全体をより一層小型化できるという利点がある。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明に係る接続端子を組み込んだコネクタは、前述の形状に限らず、プリント基板の
上面に表面実装できる形状としてもよいことは勿論である。
【符号の説明】
【0041】
10:ハウジング
11:張出部
15:第2収納スペース
16:接点孔
16a:位置決め部
20:固定金具
30:接続端子
31:固定部
32a:圧入用係止爪
32b:端子部
33:支持部
34:分岐部
35,37:第1,第2湾曲部
36:当接受け部(剛体連結部)
38:可動接点部
39:当接部
40a,40b:第1,第2延在部
41,41a,41b:スリット
42a,42b:第1,第2延在部
43:スリット