(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
少なくとも、パーソナル携帯端末を識別するための携帯端末識別情報と、当該パーソナル携帯端末の所有者の個人識別情報とを紐付けした個人識別情報データベースを備えると共に、複数のカラオケ演奏端末とネットワーク接続されたサーバを有し、利用者が所有するパーソナル携帯端末を用いて、任意のカラオケ演奏端末と関連付けられたカラオケリモコン装置を介し、当該カラオケ演奏端末を含むカラオケシステムにログインすることが可能であって、ログイン準備情報表示手段と、ログイン準備情報取得手段と、ログイン情報送信手段と、ログイン情報受信手段と、認証情報作成手段と、認証情報送信手段と、ログイン認証手段と、を備え、
前記ログイン準備情報表示手段は、利用者がログインを所望するカラオケ演奏端末の演奏端末識別情報又は当該カラオケ演奏端末に関連付けられたカラオケリモコン装置のリモコン識別情報の少なくとも一方と、前記サーバへ情報を送信する際に使用する接続情報とを含むログイン準備情報を表示し、
前記ログイン準備情報取得手段は、ログイン操作を行う任意のパーソナル携帯端末において前記ログイン準備情報を取得し、
前記ログイン情報送信手段は、前記取得したログイン準備情報に含まれる演奏端末識別情報又はリモコン識別情報の少なくとも一方と、前記パーソナル携帯端末の携帯端末識別情報とからなるログイン情報を、前記取得したログイン情報に含まれる接続情報に基づいて、当該パーソナル携帯端末の通信網を介して前記サーバへ送信し、
前記ログイン情報受信手段は、前記パーソナル携帯端末から送信されてきたログイン情報を受信し、
前記認証情報作成手段は、受信したログイン情報に含まれる携帯端末識別情報により特定されるパーソナル携帯端末の所有者の個人識別情報が、前記個人識別情報データベースに存在する場合に、当該個人情報に関連付けた認証情報を作成し、
前記認証情報送信手段は、前記認証情報が作成された場合に、受信したログイン情報に含まれるリモコン識別情報を有するカラオケリモコン装置又は受信したログイン情報に含まれる演奏端末識別情報を有するカラオケ演奏端末の少なくとも一方に対して前記個人識別情報及び前記認証情報を送信すると共に、前記特定に用いられた携帯端末識別情報を有するパーソナル携帯端末に対して前記認証情報を送信し、
前記ログイン認証手段は、任意のカラオケリモコン装置又はカラオケ演奏端末に入力された認証情報と、当該カラオケリモコン装置又はカラオケ演奏端末が取得している認証情報とが一致するか否かを確認し、両者が一致した場合に、当該入力された認証情報に関連付けられた個人識別情報により特定される利用者のログインを認証する、
ことを特徴とするパーソナル携帯端末を用いたカラオケログインシステム。
【背景技術】
【0002】
近年普及している通信カラオケシステムでは、会員情報管理サーバにおいて会員情報をデータベース化して管理している。そして、会員情報管理サーバにネットワーク接続された複数のカラオケ演奏端末を含むカラオケシステムにおいて、利用者がログインを行うと、会員情報管理サーバから会員情報を取得して、利用者を特定して選曲予約操作等を行うことができるようになっている。
【0003】
このようなカラオケ演奏端末を含むカラオケシステムでログインを行うには、当該カラオケ演奏端末に関連付けられている(ペアリングされている)カラオケリモコン装置を用いて、利用者ID及びパスワードを入力しなければならない。ところで、近年では、銀行カード、クレジットカード、各種の店舗における会員カード、インターネットショッピング等において、それぞれ利用者ID及びパスワードが設定されており、これらのカードやサービスを利用する際には、利用者IDやパスワードの入力が必須となっている。
【0004】
しかし、複数のカードやサービスに対して、同一の利用者ID及びパスワードを設定したり、利用者ID及びパスワードを紙媒体等に記載しておいたりすることは、セキュリティ面で好ましくなく、利用者は、数多くの利用者IDやパスワードを暗記しておかなければならない。そして、数多くの利用者IDやパスワードを暗記している場合には、カードやサービスの利用に際して、利用者IDやパスワードを思い出せない場合がある。
【0005】
このような不都合に対して、特にカラオケ演奏端末を含むカラオケシステムにおいて、IDカードを用いてシステムログインする技術が普及している(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載されている技術は、カラオケリモコン装置に、利用者ID記録媒体であるICカードに記憶された利用者情報を読み取るためのカードリーダが設けられている。そして、利用者が自らのICカードをカードリーダにセットすると、利用者ID取得手段の機能により、利用者IDを識別して取得し、取得された利用者IDが中央制御部に送信される。利用者IDは、ネットワーク通信回線を介してカラオケホスト装置へ転送され、当該利用者がカラオケシステムにログインすることができるようになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、ICカードを利用したログインシステムであっても、ICカードの所持を忘れてしまえば、ICカードによるログインを行うことができず、結局、カラオケリモコン装置を用いて、利用者ID及びパスワードを入力しなければならないことになり、上述した問題を解決するには至っていない。
【0008】
ところで、現在普及している携帯電話機やスマートフォン等のパーソナル携帯端末は、撮像機能を備えており、2次元バーコード等を読み込むことができる。また、パーソナル携帯端末は、電話機能だけではなく、e−mailやデータの送受信機能を備えており、各種のデータを送受信することができる。さらに、このような機能を有するパーソナル携帯端末は、一般大衆の間で広く普及している。したがって、このようなパーソナル携帯端末の機能を利用することにより、ICカードを所持しない場合や、パスワードを忘れてしまった場合であっても、カラオケ演奏端末へ容易にログインすることが可能なシステムを構築することができる。
【0009】
本発明は、上述した事情に鑑み提案されたもので、利用者が所有するパーソナル携帯端末を用いて、任意のカラオケ演奏端末と関連付けられたカラオケリモコン装置を介し、当該カラオケ演奏端末を含むカラオケシステムに容易にログインすることができるようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のパーソナル携帯端末を用いたカラオケログインシステムは、上述した目的を達成するため、以下の特徴点を有している。すなわち、本発明のパーソナル携帯端末を用いたカラオケログインシステムは、少なくとも、パーソナル携帯端末を識別するための携帯端末識別情報と、当該パーソナル携帯端末の所有者の個人識別情報とを紐付けした個人識別情報データベースを備えると共に、複数のカラオケ演奏端末とネットワーク接続されたサーバを有し、利用者が所有するパーソナル携帯端末を用いて、任意のカラオケ演奏端末と関連付けられたカラオケリモコン装置を介して、当該カラオケ演奏端末を含むカラオケシステムにログインすることが可能であって、ログイン準備情報表示手段と、ログイン準備情報取得手段と、ログイン情報送信手段と、ログイン情報受信手段と、認証情報作成手段と、認証情報送信手段と、ログイン認証手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0011】
ログイン準備情報表示手段は、利用者がログインを所望するカラオケ演奏端末の演奏端末識別情報又は当該カラオケ演奏端末に関連付けられたカラオケリモコン装置のリモコン識別情報の少なくとも一方と、サーバへ情報を送信する際に使用する接続情報とを含むログイン準備情報を表示するための手段である。ログイン準備情報取得手段は、ログイン操作を行う任意のパーソナル携帯端末においてログイン準備情報を取得するための手段である。
【0012】
ログイン情報送信手段は、取得したログイン準備情報に含まれる演奏端末識別情報又はリモコン識別情報の少なくとも一方と、パーソナル携帯端末の携帯端末識別情報とからなるログイン情報を、取得したログイン情報に含まれる接続情報に基づいて、当該パーソナル携帯端末の通信網を介してサーバへ送信するための手段である。ログイン情報受信手段は、パーソナル携帯端末から送信されてきたログイン情報を受信するための手段である。
【0013】
認証情報作成手段は、受信したログイン情報に含まれる携帯端末識別情報により特定されるパーソナル携帯端末の所有者の個人識別情報が、個人識別情報データベースに存在する場合に、当該個人情報に関連付けた認証情報を作成するための手段である。認証情報送信手段は、認証情報が作成された場合に、受信したログイン情報に含まれるリモコン識別情報を有するカラオケリモコン装置又は受信したログイン情報に含まれる演奏端末識別情報を有するカラオケ演奏端末の少なくとも一方に対して個人識別情報及び認証情報を送信すると共に、特定に用いられた携帯端末識別情報を有するパーソナル携帯端末に対して認証情報を送信するための手段である。
【0014】
ログイン認証手段は、任意のカラオケリモコン装置又はカラオケ演奏端末に入力された認証情報と、当該カラオケリモコン装置又はカラオケ演奏端末が取得している認証情報とが一致するか否かを確認し、両者が一致した場合に、当該入力された認証情報に関連付けられた個人識別情報により特定される利用者のログインを認証するための手段である。
【0015】
また、上述した構成に加えて、認証情報には、所定の有効期限が設定されており、ログイン認証手段では、有効期限内の認証情報のみについてログインを認証することが可能である。
【0016】
このような構成からなるカラオケログインシステムでは、ログイン準備情報表示手段の機能により、例えば、カラオケリモコン装置の入出力画面にログイン準備情報を表示する。このログイン準備情報は、例えば、2次元バーコードからなり、パーソナル携帯端末(携帯電話、スマートフォン等)のバーコード読み取り機能(ログイン準備情報取得手段)により読み取りことができる。ログイン準備情報には、利用者がログインしようとしているカラオケ演奏端末の演奏端末識別情報(例えば、演奏端末ID)又はカラオケリモコン装置のリモコン識別情報(例えば、リモコンID)の少なくとも一方と、サーバへ情報を送信する際に使用する接続情報(サーバのURL、メールアドレス等)が含まれている。
【0017】
利用者は、パーソナル携帯端末のログイン準備情報取得手段の機能により、2次元バーコート化されたログイン準備情報を読み取らせる。そして、ログイン情報送信手段の機能により、取得したログイン情報に含まれる接続情報に基づいて、当該パーソナル携帯端末の通信網を介して、サーバへログイン情報を送信する。ログイン情報には、ログイン準備情報に含まれる演奏端末識別情報又はリモコン識別情報の少なくとも一方と、パーソナル携帯端末の携帯端末識別情報とが含まれている。
【0018】
サーバでは、ログイン情報送信手段の機能により、パーソナル携帯端末から送信されてきたログイン情報を受信する。そして、認証情報作成手段の機能により、ログイン情報(携帯端末識別情報)により特定されるパーソナル携帯端末の所有者の個人識別情報が、個人識別情報データベースに存在するか否かを確認し、当該個人識別情報が個人識別情報データベースに存在する場合に、当該個人情報に関連付けた認証情報を作成する。
【0019】
認証情報が作成されると、認証情報送信手段の機能により、受信したログイン情報に含まれるリモコン識別情報を有するカラオケリモコン装置又は受信したログイン情報に含まれる演奏端末識別情報を有するカラオケ演奏端末の少なくとも一方に対して個人識別情報及び認証情報を送信する。さらに、所有者の特定に用いられた携帯端末識別情報を有するパーソナル携帯端末に対して認証情報を送信する。
【0020】
そして、ログイン認証手段の機能により、任意のカラオケリモコン装置又はカラオケ演奏端末に入力された認証情報と、当該カラオケリモコン装置又はカラオケ演奏端末が取得している認証情報とが一致するか否かを確認する。ここで、両者が一致した場合に、当該入力された認証情報に関連付けられた個人識別情報により特定される利用者のログインを認証する。
【0021】
また、認証情報に有効期限が設定されている場合には、有効期限内の認証情報である場合のみに、ログインを認証する。
【発明の効果】
【0022】
本発明のパーソナル携帯端末を用いたカラオケログインシステムによれば、パーソナル携帯端末のログイン準備情報取得手段の機能を用いてログイン情報を取得し、このログイン情報をサーバに送信して認証情報を作成する。認証情報は、少なくともカラオケリモコン装置及びパーソナル携帯端末に送信されるので、サーバから受信した認証情報をカラオケリモコン装置に入力することにより、当該カラオケリモコン装置とペアリングされたカラオケ演奏端末を含むカラオケシステムにログインすることができる。
【0023】
したがって、利用者は、カラオケシステムにログインする際に、利用者ID及びパスワードを記憶している必要がなく、また、IDカード等を所持していなくても、パーソナル携帯端末を用いて、カラオケ演奏端末を含むカラオケシステムへ容易にログインすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して、本発明のパーソナル携帯端末を用いたカラオケログインシステムの実施形態について説明する。
図1〜
図5は本発明の実施形態に係るカラオケログインシステムを示すもので、
図1はカラオケログインシステムの機能説明図、
図2はカラオケログインシステムのブロック図、
図3はログイン準備情報表示画面の模式図、
図4はログイン認証画面の模式図、
図5はログイン手順を示すタイミングチャートである。
【0026】
<カラオケログインシステムの概要>
本発明の実施形態に係るカラオケログインシステム10は、少なくとも、パーソナル携帯端末30を識別するための携帯端末識別情報と、当該パーソナル携帯端末30の所有者の個人識別情報とを紐付けした個人識別情報データベース24を備えると共に、複数のカラオケ演奏端末40とネットワーク接続されたたサーバ(個人情報管理サーバ20)を有し、利用者が所有するパーソナル携帯端末30を用いて、任意のカラオケ演奏端末40と関連付けられたカラオケリモコン装置60を介し、当該カラオケ演奏端末40を含むカラオケシステムにログインすることが可能なシステムである。
【0027】
なお、
図2において、カラオケリモコン装置60をカラオケ演奏端末40の構成要素として図示しているが、これは、カラオケ演奏端末40においてカラオケリモコン装置60が関連付けられている(ペアリングされている)ことを示すものであり、カラオケリモコン装置60又はカラオケ演奏端末40の少なくとも一方に情報を送信すると記載した場合には、カラオケリモコン装置60に直接情報を送信する場合と、カラオケ本体41を介してカラオケリモコン装置60に情報を送信する場合と、カラオケ本体41のみに情報を送信する場合とを含むものとする。
【0028】
また、以下の説明において、プログラムとは、RAM等に記憶され、CPU等のハードウェアで実行されることにより、その機能を発揮するソフトウェアだけではなく、同等の機能を発揮することが可能な論理回路も含む概念である。また、メールアドレスとはe−mailアドレスのことであり、メールとはe−mailのことである。
【0029】
このカラオケログインシステム10は、
図1に示すように、ログイン準備情報表示手段63と、ログイン準備情報取得手段31と、ログイン情報送信手段32と、ログイン情報受信手段21と、認証情報作成手段22と、認証情報送信手段23と、ログイン認証手段64とを備えている。本実施形態では、ログイン準備情報表示手段63、ログイン認証手段64は、カラオケリモコン装置60の構成要素となっており、ログイン準備情報取得手段31、ログイン情報送信手段32は、パーソナル携帯端末30の構成要素となっており、ログイン情報受信手段21、認証情報作成手段22、認証情報送信手段23は、サーバ(個人情報管理サーバ20)の構成要素となっている。各手段の機能については、後に詳述する。
【0030】
<カラオケログインシステム>
本発明の実施形態に係るカラオケログインシステム10は、
図1及び
図2に示すように、個人情報管理サーバ20と複数のカラオケ演奏端末40とが通信ネットワーク(本実施形態では、インターネット80)を介して相互に接続されて、カラオケシステムを構築している。通信ネットワークは、公衆電話回線、専用電話回線、光通信回線、LAN等を用いることができるが、ネットワークに対する第三者の侵入やデータの傍聴及び改竄が困難であるとともに、帯域を独占せずに安価な通信網であるという点で、インターネット80により構成されるVPNを利用することが好ましい。
【0031】
<個人情報管理サーバ>
個人情報管理サーバ20は、個人情報の管理及び認証情報の作成等を行うサーバとして機能するものであり、
図2に示すように、ログイン情報受信手段21、認証情報送信手段23、個人識別情報データベース24を備えている。なお、図示しないが、個人情報管理サーバ20は、上述した手段の他に、データの送受信機能、データの管理機能、データの記憶機能等、サーバとしての基本的な機能を備えている。また、個人情報管理サーバ20を個人情報の管理及び認証情報の作成等を行うサーバとして機能させるのではなく、各手段の機能を発揮するサーバを個別に構築してもよいし、他の機能を有するサーバに各手段の機能を兼ね備えさせてもよい。
【0032】
<個人識別情報データベース>
個人識別情報データベース24は、少なくとも、パーソナル携帯端末30を識別するための携帯端末識別情報と、当該パーソナル携帯端末30の所有者の個人識別情報とを紐付けしたデータベースであり、この個人識別情報データベース24を参照することにより、携帯端末識別情報に基づいて、当該パーソナル携帯端末30の所有者を特定することができる。なお、個人識別情報データベース24は、携帯端末識別情報及び個人識別情報の他に、個人に関する属性情報(性別、年齢、居住地等)を含んでいてもよい。
【0033】
<ログイン情報受信手段>
ログイン情報受信手段21は、パーソナル携帯端末30から送信されてきたログイン情報を受信するためのプログラムからなる。後に詳述するが、ログイン情報は、パーソナル携帯端末30から送信されてきたログイン準備情報に含まれる演奏端末識別情報又はリモコン識別情報の少なくとも一方と、パーソナル携帯端末30の携帯端末識別情報とからなる。ログイン情報受信手段21により受信した携帯端末識別情報は、個人識別情報の特定に利用され、演奏端末識別情報、リモコン識別情報は、それぞれカラオケ演奏端末40、カラオケリモコン装置60の特定に利用される。
【0034】
<認証情報作成手段>
認証情報作成手段22は、受信したログイン情報に含まれる携帯端末識別情報により特定されるパーソナル携帯端末30の所有者の個人識別情報が、個人識別情報データベース24に存在する場合に、当該個人情報に関連付けた認証情報を作成するためのプログラムからなる。すなわち、パーソナル携帯端末30からログイン情報が送信されてくると、ログイン情報受信手段21により当該ログイン情報を受信する。そして、認証情報作成手段22の機能により、受信したログイン情報に含まれる携帯端末識別情報が個人識別情報データベース24に存在するか否かを確認する。
【0035】
すなわち、受信したログイン情報に含まれる携帯端末識別情報が個人識別情報データベース24に存在するということは、当該携帯端末識別情報により特定される利用者が登録利用者であるため、当該登録利用者によるログインを認証するための認証情報を作成する。
【0036】
なお、認証情報作成手段22で生成する認証情報には、有効期限を設定することが好ましい。認証情報に有効期限が設定されている場合には、当該有効期限が過ぎた認証情報を用いてもログインが認証されないので、悪戯によるログイン等を防止して、カラオケシステムを円滑に運用することができる。
【0037】
<認証情報送信手段>
認証情報送信手段23は、認証情報が作成された場合に、受信したログイン情報に含まれるリモコン識別情報を有するカラオケリモコン装置60又は受信したログイン情報に含まれる演奏端末識別情報を有するカラオケ演奏端末40の少なくとも一方に対して個人識別情報及び認証情報を送信すると共に、特定に用いられた携帯端末識別情報を有するパーソナル携帯端末30に対して認証情報を送信するためのプログラムからなる。
【0038】
なお、カラオケリモコン装置60とカラオケ演奏端末40とは、予め関連付けられている(ペアリングされている)ため、カラオケリモコン装置60又はカラオケ演奏端末40のいずれか一方又は双方に、個人識別情報とこれに関連付けられた認証情報を送信することにより、ログイン認証を行うことができる。
【0039】
本実施形態では、カラオケリモコン装置60にログイン認証手段64の機能を持たせているため、カラオケリモコン装置60に対して、個人識別情報とこれに関連付けられた認証情報を送信すればよい。本実施形態では、個人情報及び認証情報は、カラオケ演奏端末40を介してカラオケリモコン装置60に送信されるが、インターネット80を介して、直接、カラオケリモコン装置60に個人情報及び認証情報を送信してもよい。
【0040】
<カラオケ演奏端末>
カラオケ演奏端末40は、
図2に示すように、カラオケ本体41、カラオケリモコン装置60、スピーカ42、マイクロホン43、表示装置44、ミキシングアンプ45を備えている。
【0041】
<カラオケリモコン装置>
カラオケリモコン装置60は、
図2に示すように、カラオケ本体41のローカル送受信手段56との間で有線方式又は無線方式によりデータの送受信を行うようになっている。このカラオケリモコン装置60は、楽曲検索手段61として機能するプログラム、楽曲索引データベース62、ログイン準備情報表示手段63、ログイン認証手段64、ユーザインタフェース機能を有する入出力表示部65、リモコンメモリ66を備えている。なお、カラオケリモコン装置60は、カラオケ本体41との間でデータの送受信を行うためのプログラム及び電子機器(図示せず)を備えている。このカラオケリモコン装置60に付帯するスイッチ類や、入出力表示部65に表示される各種のアイコン等を操作することにより、選曲操作等が行われる。
【0042】
<楽曲検索手段/楽曲索引データベース>
楽曲検索手段61は、利用者の指示に基づき、楽曲索引データベース62を参照して楽曲を検索するためのプログラムからなる。楽曲索引データベース62は、カラオケ演奏端末40で演奏に供されるカラオケ楽曲について、その属性情報を記述したデータベースであり、例えば、楽曲番号・曲名・歌手名・歌い出し部分の歌詞・流行時期・音楽ジャンル区分・デュエット曲など、種々の属性情報がこれに含まれている。楽曲検索手段61により楽曲検索を行うと、例えば、カラオケリモコン装置60の入出力表示部65に、検索結果が一覧表示される。
【0043】
<ログイン準備情報表示手段>
ログイン準備情報表示手段63は、利用者がログインを所望するカラオケ演奏端末40の演奏端末識別情報又は当該カラオケ演奏端末40に関連付けられたカラオケリモコン装置60のリモコン識別情報の少なくとも一方と、サーバ(個人情報管理サーバ20)へ情報を送信する際に使用する接続情報とを含むログイン準備情報を表示するためのプログラムからなる。例えば、演奏端末識別情報はカラオケ演奏端末40の機器IDやネットワークアドレスからなり、リモコン識別情報はカラオケリモコン装置60の機器IDやネットワークアドレスからなり、接続情報は、個人情報管理サーバ20のURLやメールアドレスからなる。
図3に示すように、本実施形態では、ログイン準備情報は2次元バーコード化されて入出力表示部65に表示される。
【0044】
<ログイン認証手段>
ログイン認証手段64は、任意のカラオケリモコン装置60又はカラオケ演奏端末40に入力された認証情報と、当該カラオケリモコン装置60又はカラオケ演奏端末40が取得している認証情報とが一致するか否かを確認し、両者が一致した場合に、当該入力された認証情報に関連付けられた個人識別情報により特定される利用者のログインを認証するためのプログラムからなる。
【0045】
なお、ログイン認証手段64をカラオケ演奏端末40(カラオケ本体41)の機能とした場合には、ログイン認証手段64は、個人識別情報及び認証情報を取得したパーソナル携帯端末30の利用者がカラオケ演奏端末40(カラオケ本体41)に認証情報を入力すると、当該入力された認証情報と、当該カラオケ演奏端末40(カラオケ本体41)が取得している認証情報とが一致するか否かを確認し、両者が一致した場合に、当該入力された認証情報に関連付けられた個人識別情報によるログインを認証する。
【0046】
<入出力表示部>
入出力表示部65は、例えば、タッチセンサを備えた液晶表示装置を備えており、表示画面に種々のアイコン表示等が行われ、アイコン表示等をタッチペンによりタッチすることにより、楽曲の検索、選曲予約、音程キーの変更、ログイン情報の表示等、種々の操作を行うことができる。
【0047】
<リモコンメモリ>
リモコンメモリ66は、カラオケリモコン装置60において、各種のデータを記憶するための装置で、本実施形態では、ログイン情報66a及び認証情報66bが記憶されている。
【0048】
<カラオケ本体>
カラオケ本体41は、
図2に示すように、ネットワーク送受信手段51、中央制御手段52、ROM53、RAM54、HDD55、ローカル送受信手段56、予約管理手段57、音楽再生制御手段58、映像再生制御手段59を備えている。
【0049】
<中央制御手段>
中央制御手段52は、カラオケ本体41を総合的に制御するための手段であり、例えばCPU及びその周辺機器により構成されており、CPU等がROM53等に記憶されたプログラムに従って動作することにより、制御機能を発揮することができるようになっている。
【0050】
<ROM/RAM>
ROM53は、カラオケ本体41を構成する各機器を制御するためのプログラムデータや数値データを記憶するための機器で、例えば半導体メモリ等で構成される。また、RAM54は、プログラムや各種データを一時的に記憶する一時記憶領域として機能する装置で、本実施形態では予約待ち行列54aが記憶されている。
【0051】
<予約待ち行列>
予約待ち行列54aは、選曲予約されたカラオケ楽曲について、演奏順に楽曲IDを並べて構成したデータテーブルである。なお、予約待ち行列54aは、楽曲IDの他に、楽曲名、選曲者等のデータを含んでいてもよい。
【0052】
<HDD>
HDD55は、大容量記憶装置として機能するもので、楽曲データベース55a及び映像データベース55bが格納されている。なお、HDD55に替えて、あるいはHDD55と共に、データを書き替え可能なDVD等の大容量記憶装置を用いてもよい。
【0053】
<楽曲データベース/映像データベース>
楽曲データベース55aは、演奏制御データ(MIDI規格データ)及び歌詞描出データが同期されて構成される楽曲データについて、楽曲IDと対応付けてそれぞれ構成したデータベースである。演奏制御データは、各楽曲の演奏を制御するためのデジタルデータであり、歌詞描出データは演奏に同期した歌詞文字の表示タイミングデータ及び色変わりデータを含んでいる。映像データベース55bは、演奏されるカラオケ楽曲に対応した背景映像を、当該カラオケ楽曲の楽曲IDに対応させた映像ファイルとして所定数格納したデータである。
【0054】
<送受信手段>
ネットワーク送受信手段51は、カラオケ本体41と個人情報管理サーバ20との間で、データの送受信を行うための電子回路及びプログラムからなる。ローカル送受信手段56は、カラオケ本体41とカラオケリモコン装置60との間で、データの送受信を行うための電子回路及びプログラムからなる。本実施形態では、赤外線通信により、カラオケ本体41とカラオケリモコン装置60との間でデータの送受信が行われる。
【0055】
<予約管理手段>
予約管理手段57は、カラオケリモコン装置60により選曲予約が行われた場合に、選曲予約された楽曲の楽曲IDを演奏順に並べて予約待ち行列54aを生成し、この予約待ち行列54aをRAM54に格納して管理するためのプログラムからなる。
【0056】
<音楽再生制御手段>
音楽再生制御手段58は、楽曲IDに基づいて楽曲データベース55aから抽出された演奏制御データに基づいて、音源データをデジタル再生すると共にアナログ変換してミキシングアンプ45に出力するための電子回路である。上述したように、ミキシングアンプ45は、マイクロホン43から入力された歌唱者の歌唱音声信号と、音楽再生制御手段58から送出される演奏音声信号とをミキシングすると共に、アンプ機能により増幅してスピーカ42より出力させるための装置である。
【0057】
<映像再生制御手段>
映像再生制御手段59は、カラオケ楽曲の演奏中に、映像データベース55bから抽出した背景映像データと、楽曲データベース55aに含まれる歌詞描出データ(テロップデータ)とを、当該カラオケ楽曲の演奏データに同期させて表示装置44に出力するためのプログラムからなる。
【0058】
<マイクロホン>
マイクロホン43は、歌唱音声の入力を行うための装置である。マイクロホン43から入力された歌唱音声信号はミキシングアンプ45に入力され、音楽再生制御手段58から送出される演奏音声信号とミキシングされると共に増幅されてスピーカ42へ出力される。
【0059】
<表示装置>
表示装置44は、カラオケ楽曲に関連した背景映像や歌詞テロップ等を表示するための装置で、例えば、液晶ディスプレイ等により構成される。
【0060】
<パーソナル携帯端末>
パーソナル携帯端末30は、携帯電話機能、データ通信機能、撮像機能等の基本的な機能の他に、ログイン準備情報取得手段31、ログイン情報送信手段32、端末メモリ33を備えており、例えば、携帯電話、スマートフォン等からなる。
【0061】
<ログイン準備情報取得手段>
ログイン準備情報取得手段31は、ログイン操作を行う任意のパーソナル携帯端末30においてログイン情報を取り込むためのプログラムからなる。なお、ログイン情報が2次元バーコード等により表示される場合には、パーソナル携帯端末30が有する撮像機能により2次元バーコード等が撮影され、ログイン準備情報取得手段31に2次元バーコード化された情報が取り込まれる。撮像機能は、撮像レンズ及び撮像素子等を備えた撮像手段(デジタルカメラ)により構成される。
【0062】
<ログイン情報送信手段>
ログイン情報送信手段32は、取得したログイン準備情報に含まれる演奏端末識別情報又はリモコン識別情報の少なくとも一方と、パーソナル携帯端末30の携帯端末識別情報とからなるログイン情報を、取得したログイン情報に含まれる接続情報に基づいて、当該パーソナル携帯端末30の通信網(携帯電話網70、インターネット80)を介してサーバ(個人情報管理サーバ20)へ送信するためのプログラムからなる。
【0063】
<端末メモリ>
端末メモリ33は、パーソナル携帯端末30において種々のデータを記憶するための装置で、本実施形態では、ログイン準備情報33a、携帯端末識別情報33b、認証情報33cが記憶されている。なお、携帯端末識別情報33bは、パーソナル携帯端末30のUID、メールアドレス等からなる。
【0064】
<ログイン認証>
次に、
図1〜
図5を参照して、本実施形態のカラオケログインシステム10におけるログイン認証について説明する。
【0065】
本実施形態のカラオケログインシステム10においてログイン認証を行うには、利用者が、カラオケリモコン装置60の入出力画面において、ログイン準備情報表示のための操作を行う(例えば、ログイン準備情報表示のためのアイコンをクリックする)。ログイン準備情報表示操作がなされると、
図3に示すように、ログイン準備情報表示手段63の機能により、入出力画面にログイン準備情報を表示する。
【0066】
このログイン準備情報は、例えば、2次元バーコードからなり、パーソナル携帯端末30のバーコード読み取り機能(ログイン準備情報取得手段31の機能)により読み取ることができるようになっている。ログイン準備情報には、利用者がログインしようとしているカラオケ演奏端末40の演奏端末識別情報(演奏端末ID等)又はカラオケリモコン装置60のリモコン識別情報(リモコンID等)の少なくとも一方と、個人情報管理サーバ20へ接続するための接続情報(サーバのURL、メールアドレス)が含まれている。
【0067】
利用者は、パーソナル携帯端末30のバーコード読み取り機能(ログイン準備情報取得手段31の機能)により、2次元バーコート化されたログイン準備情報を読み取らせる。読み取ったログイン準備情報33aは端末メモリ33に記憶される。そして、ログイン情報送信手段32の機能により、ログイン準備情報33aに含まれる演奏端末識別情報又はリモコン識別情報の少なくとも一方と、携帯端末識別情報33bとからなるログイン情報を、個人情報管理サーバ20へ送信する。
【0068】
個人情報管理サーバ20では、ログイン情報受信手段21の機能により、携帯端末識別情報と、演奏端末識別情報又はリモコン識別情報の少なくとも一方とを受信する。そして、認証情報送信手段23の機能により、受信した携帯端末識別情報により特定されるパーソナル携帯端末30の所有者の個人識別情報が、個人識別情報データベース24に存在するか否かを判断する。すなわち、受信した携帯端末識別情報により特定されるパーソナル携帯端末30の所有者に関する情報が既に登録されているか否かを判断する。
【0069】
ここで、当該個人識別情報が、個人識別情報データベース24に存在する場合、すなわち、当該個人識別情報を有する利用者が既に登録されている場合には、携帯端末識別情報及びログイン情報に基づいて、カラオケリモコン装置60及びカラオケ演奏端末40(カラオケ本体41)の少なくとも一方に、当該個人識別情報とこれに関連付けられた認証情報を送信すると共に、パーソナル携帯端末30に認証情報を送信する。認証情報とは、ログインを許可する際に使用する情報であり、有効期限が設定されていることが好ましい。
【0070】
そして、
図4に示すように、認証情報を取得したパーソナル携帯端末30の利用者がカラオケリモコン装置60又はカラオケ演奏端末40(カラオケ本体41)に認証情報を入力すると、ログイン認証手段64の機能により、入力された認証情報と、個人情報管理サーバ20からカラオケリモコン装置60又はカラオケ演奏端末40(カラオケ本体41)に送信された認証情報66bとを比較して、両者の一致を確認する。ここで、両者が一致した場合に、入力された認証情報に関連付けられた個人識別情報によるログインを認証する。一方、両者が一致しない場合には、ログインは認証されず、また、認証情報の有効期限が過ぎているばあいにも、ログインは認証されない。
【0071】
なお、本実施形態におけるログイン認証は、カラオケリモコン装置60において行われるが、上述したように、カラオケ演奏端末40(カラオケ本体41)にログイン認証手段64を備えた場合には、カラオケ演奏端末40(カラオケ本体41)においてログイン認証が行われる。
【0072】
<他の実施形態>
本発明のパーソナル携帯端末30を用いたカラオケログインシステム10及びその周辺装置を構成する機器や手段は上述したものに限定されず、その利用目的に応じて、必要な機器や手段のみの構成としたり、適宜他の機器や手段を付加したりすることができる。また、各手段をそれぞれ別個のものとして構成するのではなく、複数の機能を統合した手段として構成してもよい。