特許第5709283号(P5709283)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5709283
(24)【登録日】2015年3月13日
(45)【発行日】2015年4月30日
(54)【発明の名称】変圧器
(51)【国際特許分類】
   H01F 27/28 20060101AFI20150409BHJP
   H01F 30/00 20060101ALI20150409BHJP
   H01F 27/36 20060101ALI20150409BHJP
【FI】
   H01F27/28 K
   H01F31/00 M
   H01F31/00 D
   H01F27/36 N
【請求項の数】20
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2013-180653(P2013-180653)
(22)【出願日】2013年8月30日
(65)【公開番号】特開2014-229894(P2014-229894A)
(43)【公開日】2014年12月8日
【審査請求日】2013年9月2日
(31)【優先権主張番号】201310198753.3
(32)【優先日】2013年5月24日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】596039187
【氏名又は名称】台達電子工業股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】左 壯
(72)【発明者】
【氏名】周 健
(72)【発明者】
【氏名】焦 ▲徳▼智
【審査官】 五貫 昭一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−303311(JP,A)
【文献】 特開2010−124636(JP,A)
【文献】 実開平1−110408(JP,U)
【文献】 特開平11−87152(JP,A)
【文献】 特開平11−273974(JP,A)
【文献】 特開2002−164227(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01F 27/28
H01F 27/36
H01F 30/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1遮蔽巻線部と、少なくとも1つのスイッチ素子と電気的に接続することに用いられ、前記第1遮蔽巻線部と電気的に接続する第1入力一次巻線部と、を備える一次巻線ユニットと、
前記一次巻線ユニットと誘導結合することに用いられており、前記第1入力一次巻線部との間に前記第1遮蔽巻線部が配置される二次巻線ユニットと、
前記一次巻線ユニット及び前記二次巻線ユニットが組み立てられる磁気コアと、
を具備し、
前記第1遮蔽巻線部は、少なくとも1つの遮蔽巻線回路基板を更に含み、前記少なくとも1つの遮蔽巻線回路基板の巻線リード線は、静的ノードに電気的に接続されることに用いられる、
圧器。
【請求項2】
前記少なくとも1つの遮蔽巻線回路基板上の巻線リード線は、回路基板プロセスにおける最小金属幅に対応する線径を有し、又は前記変圧器の窓サイズに適応する最大金属幅の線径を有する請求項に記載の変圧器。
【請求項3】
前記第1入力一次巻線部は、前記第1遮蔽巻線部と重なって配置される複数の一次巻線回路基板を更に含む請求項1に記載の変圧器。
【請求項4】
前記一次巻線ユニットは、
第2入力一次巻線部と、第2遮蔽巻線部と、を更に備え、前記第2遮蔽巻線部は、前記第2入力一次巻線部と前記二次巻線ユニットとの間に配置され、前記第1遮蔽巻線部及び前記第2遮蔽巻線部は、前記二次巻線ユニットの対向する両側に配置され、前記第1入力一次巻線部、前記第2入力一次巻線部、前記第1遮蔽巻線部、前記第2遮蔽巻線部が電気的に接続される請求項1に記載の変圧器。
【請求項5】
前記第1遮蔽巻線部及び前記第2遮蔽巻線部は、それぞれ少なくとも1つの遮蔽巻線回路基板を含み、前記第1遮蔽巻線部の前記少なくとも1つの遮蔽巻線回路基板及び前記第2遮蔽巻線部の前記少なくとも1つの遮蔽巻線回路基板のいずれかの巻線リード線は、静的ノードに電気的に接続されることに用いられる請求項に記載の変圧器。
【請求項6】
前記第1遮蔽巻線部の前記少なくとも1つの遮蔽巻線回路基板及び前記第2遮蔽巻線部の前記少なくとも1つの遮蔽巻線回路基板上の巻線リード線は、回路基板プロセスにおける最小金属幅に対応する線径を有し、又は前記変圧器の窓サイズに適応する最大金属幅の線径を有する請求項に記載の変圧器。
【請求項7】
前記第1入力一次巻線部は、前記第1遮蔽巻線部と重なって配置される複数の第1一次巻線回路基板を更に含み、前記第2入力一次巻線部は、前記第2遮蔽巻線部と重なって配置される複数の第2一次巻線回路基板を更に含む請求項に記載の変圧器。
【請求項8】
第1遮蔽巻線回路基板を有する複数の第1一次巻線回路基板と、
前記複数の第1一次巻線回路基板と重なって配置される少なくとも1つの二次巻線回路基板と、
前記複数の第1一次巻線回路基板と前記少なくとも1つの二次巻線回路基板が共に組み立てられる磁気コアと、
を具備し、
前記第1遮蔽巻線回路基板の巻線リード線は、静的ノードに電気的に接続されることに用いられ、前記少なくとも1つの二次巻線回路基板に近接する変圧器。
【請求項9】
前記静的ノードは、アース端及び直流母線のいずれかである請求項に記載の変圧器。
【請求項10】
前記少なくとも1つの二次巻線回路基板から最も離れた前記複数の第1一次巻線回路基板のいずれかの巻線リード線は、少なくとも1つのスイッチ素子に電気的に接続されることに用いられ、前記複数の第1一次巻線回路基板の巻線リード線は、前記第1遮蔽巻線回路基板の巻線リード線と電気的に接続し、前記少なくとも1つの二次巻線回路基板の巻線リード線と誘導結合する請求項に記載の変圧器。
【請求項11】
前記第1遮蔽巻線回路基板上の巻線リード線は、回路基板プロセスにおける最小金属幅に対応する線径を有し、又は前記変圧器の窓サイズに適応する最大金属幅の線径を有する請求項に記載の変圧器。
【請求項12】
前記複数の第1一次巻線回路基板に対して重なって配置される複数の第2一次巻線回路基板を更に具備し、前記少なくとも1つの二次巻線回路基板は、前記複数の第1一次巻線回路基板と前記複数の第2一次巻線回路基板との間に重なって配置される請求項に記載の変圧器。
【請求項13】
前記複数の第2一次巻線回路基板は、
巻線リード線が前記第1遮蔽巻線回路基板の巻線リード線と電気的に接続し、前記少なくとも1つの二次巻線回路基板に近接する第2遮蔽巻線回路基板を含み、前記第1遮蔽巻線回路基板と前記第2遮蔽巻線回路基板のいずれかの巻線リード線は、静的ノードに電気的に接続され、前記複数の第2一次巻線回路基板の巻線リード線は、前記第2遮蔽巻線回路基板の巻線リード線と電気的に接続し、前記少なくとも1つの二次巻線回路基板の巻線リード線と誘導結合する請求項1に記載の変圧器。
【請求項14】
前記第1遮蔽巻線回路基板及び前記第2遮蔽巻線回路基板上の巻線リード線は、回路基板プロセスにおける最小金属幅に対応する線径を有し、又は前記変圧器の窓サイズに適応する最大金属幅の線径を有する請求項1に記載の変圧器。
【請求項15】
少なくとも1つの一次巻線回路基板と、
巻線リード線が静的ノードに電気的に接続されることに用いられ、前記少なくとも1つの一次巻線回路基板に近接する第1遮蔽巻線回路基板を含み、前記少なくとも1つの一次巻線回路基板と重なって配置される複数の第1二次巻線回路基板と、
前記複数の第1二次巻線回路基板と前記少なくとも1つの一次巻線回路基板が共に組み立てられる磁気コアと、
を具備する変圧器。
【請求項16】
前記静的ノードは、アース端及び出力端のいずれかである請求項1に記載の変圧器。
【請求項17】
前記少なくとも1つの一次巻線回路基板から最も離れた前記複数の第1二次巻線回路基板のいずれかの巻線リード線は、少なくとも1つのスイッチ素子に電気的に接続されることに用いられ、前記複数の第1二次巻線回路基板の巻線リード線は、前記第1遮蔽巻線回路基板の巻線リード線と電気的に接続し、前記少なくとも1つの一次巻線回路基板の巻線リード線と誘導結合する請求項1に記載の変圧器。
【請求項18】
前記第1遮蔽巻線回路基板上の巻線リード線は、回路基板プロセスにおける最小金属幅に対応する線径を有し、又は前記変圧器の窓サイズに適応する最大金属幅の線径を有する請求項1に記載の変圧器。
【請求項19】
前記複数の第1二次巻線回路基板に対して重なって配置される複数の第2二次巻線回路基板を更に具備し、前記少なくとも1つの一次巻線回路基板は、前記複数の第1二次巻線回路基板と前記複数の第2二次巻線回路基板との間に重なって配置され、
前記複数の第2二次巻線回路基板は、巻線リード線が前記第1遮蔽巻線回路基板の巻線リード線と電気的に接続し、前記少なくとも1つの一次巻線回路基板に近接する第2遮蔽巻線回路基板を有し、前記第1遮蔽巻線回路基板と前記第2遮蔽巻線回路基板のいずれかの巻線リード線は、静的ノードに電気的に接続される請求項1に記載の変圧器。
【請求項20】
前記第1遮蔽巻線回路基板及び前記第2遮蔽巻線回路基板上の巻線リード線は、回路基板プロセスにおける最小金属幅に対応する線径を有し、又は前記変圧器の窓サイズに適応する最大金属幅の線径を有する請求項19に記載の変圧器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変圧器に関し、特に、遮蔽巻線を有する変圧器に関する。
【背景技術】
【0002】
スイッチング電源は、電力コンバータにおけるスイッチを通じてスイッチング動作を行って、電気エネルギーの伝達を制御する。しかしながら、スイッチのスイッチング動作により電磁ノイズが発生する可能性があり、即ち、電力コンバータは、動作している間に電力網又は隣接する設備にとってノイズ源となる。従って、環境が上記ノイズ源にひどく干渉されないように、各国政府及び関連の国際組織により電磁両立性(electromagnetic compatibility;EMC)に関する規格が規定されている。
【0003】
電磁ノイズは、コモンモードノイズとノーマルモードノイズを含み、コモンモードノイズを解決する方式としては、主に、ノイズ源の削減、ノイズ伝送経路の切断の2つがある。電力コンバータにおける変圧器としていえば、変圧器の一次巻線と二次巻線により結合容量が形成されるが、一般的には、スイッチング電源は、主に変圧器における結合容量によりコモンモードノイズに対する伝導干渉を生じる。
【0004】
スイッチング電源の回路に逆位相の2つのノイズが存在する場合、上記結合容量の大きさを変えることで、一次回路と二次回路によるコモンモードノイズを互いに相殺させて、更に全体のコモンモードノイズを削減することができる。
【0005】
変圧器の一次巻線と二次巻線との間に遮蔽層を加え又は補償容量を追加することで、上記結合容量の大きさを変えることができる。しかしながら、補償容量を追加するには、追加コストを増加する必要があり、また、一次回路と二次回路によるコモンモードノイズのバランスが正確に取りにくい。従って、変圧器の一次巻線と二次巻線との間に遮蔽層を加えるやり方がよく見られている。
【0006】
しかしながら、変圧器の一次巻線と二次巻線との間に遮蔽層を加えると、この方式により一次巻線と二次巻線との距離が大きくなり、変圧器の漏れインダクタンスが増加することがある。なお、遮蔽層の追加により、変圧器のサイズが大きくなり、コストが増加するようにもなる。
【0007】
上記をまとめると、前記欠陥と不足を解決するという、今まで解決されていないニーズが本技術分野に存在している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、変圧器に関し、これにより、変圧器に遮蔽層を追加する必要があることによる問題を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様は、変圧器に関する。上記変圧器は、一次巻線ユニットと、二次巻線ユニットと、磁気コアと、を具備する。一次巻線ユニットは、第1入力一次巻線部と、第1遮蔽巻線部と、を備え、第1入力一次巻線部は、少なくとも1つのスイッチ素子と電気的に接続することに用いられ、第1遮蔽巻線部と電気的に接続する。二次巻線ユニットは、一次巻線ユニットと誘導結合することに用いられており、第1遮蔽巻線部は、第1入力一次巻線部と二次巻線ユニットとの間に配置される。一次巻線ユニット及び二次巻線ユニットは、磁気コアに組み立てられる。
【0010】
一実施例において、第1遮蔽巻線部は、少なくとも1つの遮蔽巻線回路基板を更に含む。
【0011】
別の実施例において、遮蔽巻線回路基板の巻線リード線は、静的ノードに電気的に接続されることに用いられる。
【0012】
次の実施例において、遮蔽巻線回路基板上の巻線リード線は、回路基板プロセスにおける最小金属幅に対応する線径を有し、又は変圧器の窓サイズに適応する最大金属幅の線径を有する。
【0013】
更に他の実施例において、第1遮蔽巻線部は、静的ノードに電気的に接続されることに用いられる。
【0014】
一実施例において、上記第1入力一次巻線部は、第1遮蔽巻線部と重なって配置される複数の一次巻線回路基板を更に含む。
【0015】
別の実施例において、一次巻線ユニットは、第2入力一次巻線部と、第2遮蔽巻線部と、を更に備える。第2遮蔽巻線部は、第2入力一次巻線部と二次巻線ユニットとの間に配置され、第1遮蔽巻線部及び第2遮蔽巻線部は、二次巻線ユニットの対向する両側に配置され、前記第1入力一次巻線部、前記第2入力一次巻線部、前記第1遮蔽巻線部、前記第2遮蔽巻線部が電気的に接続する。
【0016】
次の実施例において、第1遮蔽巻線部及び第2遮蔽巻線部は、それぞれ少なくとも1つの遮蔽巻線回路基板を含む。
【0017】
更に他の実施例において、第1遮蔽巻線部の遮蔽巻線回路基板及び第2遮蔽巻線部の遮蔽巻線回路基板のいずれかの巻線リード線は、静的ノードに電気的に接続されることに用いられる。
【0018】
一実施例において、遮蔽巻線回路基板上の巻線リード線は、回路基板プロセスにおける最小金属幅に対応する線径を有し、又は変圧器の窓サイズに適応する最大金属幅の線径を有する。
【0019】
別の実施例において、第1遮蔽巻線部及び第2遮蔽巻線部の何れか一方は、静的ノードに電気的に接続される。
【0020】
一実施例において、上記第1入力一次巻線部は、第1遮蔽巻線部と重なって配置される複数の第1一次巻線回路基板を更に含み、上記第2入力一次巻線部は、第2遮蔽巻線部と重なって配置される複数の第2一次巻線回路基板を更に含む。
【0021】
本発明の別の態様は、変圧器に関する。上記変圧器は、複数の第1一次巻線回路基板と、少なくとも1つの二次巻線回路基板と、磁気コアと、を具備する。上記第1一次巻線回路基板は、第1遮蔽巻線回路基板を有する。上記少なくとも1つの二次巻線回路基板が上記第1一次巻線回路基板と重なって配置され、第1遮蔽巻線回路基板の巻線リード線は、静的ノードに電気的に接続されることに用いられ、上記少なくとも1つの二次巻線回路基板に近接する。上記第1一次巻線回路基板と上記少なくとも1つの二次巻線回路基板が共に磁気コアに組み立てられる。
【0022】
一実施例において、上記少なくとも1つの二次巻線回路基板から最も離れた上記第1一次巻線回路基板のいずれかの巻線リード線は、少なくとも1つのスイッチ素子に電気的に接続されることに用いられる。
【0023】
別の実施例において、第1遮蔽巻線回路基板上の巻線リード線は、回路基板プロセスにおける最小金属幅に対応する線径を有し、又は変圧器の窓サイズに適応する最大金属幅の線径を有する。
【0024】
次の実施例において、上記静的ノードは、アース端及び直流母線のいずれかである。
【0025】
一実施例において、第1一次巻線回路基板の巻線リード線は、第1遮蔽巻線回路基板の巻線リード線と電気的に接続し、少なくとも1つの二次巻線回路基板の巻線リード線と誘導結合する。
【0026】
更に他の実施例において、変圧器は、複数の第2一次巻線回路基板を更に具備する。上記第2一次巻線回路基板は、上記第1一次巻線回路基板に対して重なって配置され、上記少なくとも1つの二次巻線回路基板は、上記第1一次巻線回路基板と上記第2一次巻線回路基板との間に重なって配置される。
【0027】
一実施例において、上記第2一次巻線回路基板は、第2遮蔽巻線回路基板を有する。第2遮蔽巻線回路基板の巻線リード線は、第1遮蔽巻線回路基板の巻線リード線と電気的に接続し、上記少なくとも1つの二次巻線回路基板に近接し、第1遮蔽巻線回路基板及び第2遮蔽巻線回路基板のいずれかの巻線リード線は、静的ノードに電気的に接続される。
【0028】
一実施例において、第2一次巻線回路基板の巻線リード線は、第2遮蔽巻線回路基板の巻線リード線と電気的に接続し、少なくとも1つの二次巻線回路基板の巻線リード線と誘導結合する。
【0029】
一実施例において、第1遮蔽巻線回路基板及び第2遮蔽巻線回路基板上の巻線リード線は、回路基板プロセスにおける最小金属幅に対応する線径を有し、又は変圧器の窓サイズに適応する最大金属幅の線径を有する。
【0030】
別の実施例において、上記静的ノードは、アース端及び直流母線のいずれかである。
【0031】
本発明の更に他の態様は、変圧器に関する。上記変圧器は、一次巻線ユニットと、二次巻線ユニットと、磁気コアと、を具備する。二次巻線ユニットは、一次巻線ユニットと誘導結合することに用いられており、第1二次巻線部と、第1遮蔽巻線部と、を備え、第1二次巻線部は、第1遮蔽巻線部と電気的に接続し、第1遮蔽巻線部は、第1二次巻線部と一次巻線ユニットとの間に配置され、静的ノードに電気的に接続されることに用いられる。一次巻線ユニット及び二次巻線ユニットは、磁気コアに組み立てられる。
【0032】
一実施例において、第1遮蔽巻線部は、少なくとも1つの遮蔽巻線回路基板を更に含む。
【0033】
別の実施例において、上記少なくとも1つの遮蔽巻線回路基板の巻線リード線は、アース端及び出力端のいずれかに電気的に接続されることに用いられる。
【0034】
更に他の実施例において、第1二次巻線部は、第1遮蔽巻線部と重なって配置される複数の二次巻線回路基板を更に含む。
【0035】
本発明の別の態様は、変圧器に関する。この変圧器は、少なくとも1つの一次巻線回路基板と、複数の第1二次巻線回路基板と、磁気コアと、を具備する。第1二次巻線回路基板は、少なくとも1つの一次巻線回路基板と重なって配置される第1遮蔽巻線回路基板を有し、第1遮蔽巻線回路基板の巻線リード線は、静的ノードに電気的に接続されることに用いられ、少なくとも1つの一次巻線回路基板に近接する。第1二次巻線回路基板と少なくとも1つの一次巻線回路基板が共に磁気コアに組み立てられる。
【0036】
一実施例において、上記少なくとも1つの一次巻線回路基板から最も離れた第1二次巻線回路基板のいずれかの巻線リード線は、少なくとも1つのスイッチ素子に電気的に接続されることに用いられる。
【0037】
別の実施例において、第1遮蔽巻線回路基板上の巻線リード線は、回路基板プロセスにおける最小金属幅に対応する線径を有し、又は変圧器の窓サイズに適応する最大金属幅の線径を有する。
【0038】
次の実施例において、静的ノードは、アース端及び出力端のいずれかである。
【0039】
更に他の実施例において、第1二次巻線回路基板の巻線リード線は、第1遮蔽巻線回路基板の巻線リード線と電気的に接続し、少なくとも1つの一次巻線回路基板の巻線リード線と誘導結合する。
【0040】
一実施例において、変圧器は、複数の第2二次巻線回路基板を更に具備する。第2二次巻線回路基板は、第1二次巻線回路基板に対して重なって配置され、少なくとも1つの一次巻線回路基板は、第1二次巻線回路基板と第2二次巻線回路基板との間に重なって配置される。第2二次巻線回路基板は、第2遮蔽巻線回路基板を含む。第2遮蔽巻線回路基板の巻線リード線は、第1遮蔽巻線回路基板の巻線リード線と電気的に接続し、少なくとも1つの一次巻線回路基板に近接し、第1遮蔽巻線回路基板及び第2遮蔽巻線回路基板のいずれかの巻線リード線は、静的ノードに電気的に接続される。
【0041】
次の実施例において、第1遮蔽巻線回路基板及び第2遮蔽巻線回路基板上の巻線リード線は、回路基板プロセスにおける最小金属幅に対応する線径を有し、又は変圧器の窓サイズに適応する最大金属幅の線径を有する。
【発明の効果】
【0042】
上記の実施例から分かるように、本発明の実施例に示す変圧器を採用すれば、遮蔽層を追加せずに、ノイズ軽減の効果を達成することができるため、小型で、低コストの変圧器になる。なお、追加の遮蔽層を必要としない変圧器の設計により、一次巻線ユニットと二次巻線ユニットとの間の距離を小さくし、更に変圧器の漏れインダクタンスを小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】本発明の一実施例による変圧器の構造配置を示す模式図である。
図2】本発明の別の実施例による変圧器を示す分解模式図である。
図3】本発明の実施例による変圧器のフライバックコンバータへの適用及びノイズ測定回路を示す模式図である。
図4A】本発明の別の実施例による変圧器の構造配置を示す模式図である。
図4B】本発明の別の実施例による変圧器の構造配置を示す模式図である。
図4C】本発明の別の実施例による変圧器の構造配置を示す模式図である。
図5】本発明の別の実施例による変圧器を示す分解模式図である。
図6】本発明の別の実施例による変圧器の構造配置を示す模式図である。
図7】本発明の別の実施例による変圧器の構造配置を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
本発明について、ここでは、添付図面を参考して下記のようにより十分に説明し、添付図面には本発明の実施例が示される。しかしながら、本発明は、多くの異なる形式で実現できるが、本明細書に示す実施例に限定されるわけではない。逆に、これらの実施例は、本明細書をより詳細かつ完全にして、本発明の範囲を当業者に十分伝えるために提供するものである。同一の参照番号は、明細書全体を通して同一の素子を指す。
【0045】
本明細書で使用される用語は、所定の実施例を説明することのみを目的とし、本発明を限制することを意図しない。単数形式の「一」、「この」及び「当該」は、本明細書で使用されるように、同様に複数形式も含む。「含有」、「含む」又は「有する」という用語は、本明細書で使用される場合、述べられた特徴、部位、整数、ステップ、動作、素子及び/又は部品の存在を詳しく例示するが、他の特徴、部位、整数、ステップ、動作、素子、部品及び/又はその群の1つ以上の存在又は添加を排除しないことは、更に理解されるべきである。
【0046】
特別に定義がない限り、本明細書で使用された全ての用語(技術と科学用語を含む)は、当業者による一般的な理解と同じ意味である。例えば、広く用いられる辞書に定義される用語は、本発明及び関連技術の文脈上で有する意味と一致する意味を有することと理解されるべきであり、本明細書で明確に定義されない限り、理想的又はあまり文字通りの意味で解釈してはいけないことは、更に理解されるべきである。
【0047】
図1は、本発明の一実施例による変圧器の構造配置を示す模式図である。変圧器10は、一次巻線ユニット12と、二次巻線ユニット14と、磁気コア16と、を具備する。一次巻線ユニット12は、入力一次巻線部120と、遮蔽巻線部124と、を備え、入力一次巻線部120は、少なくとも1つのスイッチ素子(図3に示すようなスイッチ素子104)と電気的に接続することに用いられ、遮蔽巻線部124と電気的に接続する。二次巻線ユニット14は、一次巻線ユニット12と誘導結合することに用いられ、遮蔽巻線部124は、入力一次巻線部120と二次巻線ユニット14との間に配置される。一次巻線ユニット12及び二次巻線ユニット14は、磁気コア16に組み立てられる。
【0048】
本実施例において、入力一次巻線部120は、複数の一次巻線回路基板(winding PCB)122a及び122bを含み、一次巻線回路基板122a及び122bは、遮蔽巻線部124と重なって配置され、それぞれ巻線リード線(trace)1222を有する。
【0049】
なお、遮蔽巻線部124は、一次巻線回路基板122bと二次巻線ユニット14との間に配置される遮蔽巻線回路基板124aを含み、遮蔽巻線回路基板124aは、一周りの巻線リード線1242を有し、巻線リード線1242は、静的ノード(例えば、電圧ジャンプを有しないノード又は端点)に電気的に接続されることに用いられる。
【0050】
次に、二次巻線ユニット14は、一次巻線回路基板122a及び122bと重なって配置される複数の二次巻線回路基板142a〜142dを備え、二次巻線回路基板142a〜142dは、それぞれ巻線リード線1422を有する。また、遮蔽巻線回路基板124aは、二次巻線回路基板142aに近接する。
【0051】
図1に示す実施例において、一次巻線回路基板122a及び122bの巻線リード線1222は、遮蔽巻線回路基板124aの巻線リード線1242と電気的に接続し、二次巻線回路基板142a〜142dの少なくとも1つの巻線リード線1422と誘導結合する。
【0052】
図2は、本発明の別の実施例による変圧器を示す分解模式図である。変圧器90は、一次巻線ユニット92と、二次巻線ユニット94と、磁気コア96と、を具備する。一次巻線ユニット92は、一次巻線回路基板922と、遮蔽巻線回路基板924と、を備える。二次巻線ユニット94は、二次巻線回路基板942を備え、一次巻線ユニット92と誘導結合する。遮蔽巻線回路基板924は、一次巻線回路基板922と二次巻線回路基板942との間に配置され、巻線リード線9242を有する。
【0053】
一次巻線ユニット92及び二次巻線ユニット94は、磁気コア96に組み立てられ、より具体的に説明すれば、磁気コア96は、磁気コア上部96a及び磁気コア下部96bを備え、一次巻線ユニット92及び二次巻線ユニット94は、磁気コア上部96aと磁気コア下部96bとの間に固定され、磁気コア上部96aと磁気コア下部96bの両者が組み合わされた場合に、磁気コア96に嵌合される。
【0054】
実際の作業上、図2に示すように、一次巻線回路基板922、遮蔽巻線回路基板924、二次巻線回路基板942は、1枚の多層回路基板にプレス成形される。説明すべきなのは、図1に示す変圧器10は、本実施例に示す変圧器90と同じような組立構成で組立を行うことができるため、以下、繰り返して説明しない。
【0055】
図3は、本発明の実施例による変圧器のフライバックコンバータ(flyback converter)への適用及びノイズ測定回路を示す模式図である。本発明の実施例に示す変圧器は、図3に示す変圧器20の応用に限定されない。つまり、当業者であれば、実際のニーズに応じて、本発明の精神に従って本発明の実施例に示す変圧器をフィードフォワード(feed−forward)コンバータ、降圧(buck)コンバータ、昇圧(boost)コンバータ、昇降圧(buck−boost)コンバータ、LLC共振コンバータ又は他の類似のコンバータに適用することができる。
【0056】
図3に示すように、回線インピーダンス安定化ネットワーク(line impedance stabilization network;LISN)102は、よく装置から生じたノイズの測定に用いられ、本実施例において、変圧器20に適用されるフライバックコンバータから生じたノイズを測定する。本実施例に示す変圧器20において、一次巻線ユニット22は、一端が動的ノードP(動作時電圧ジャンプを有するノード)を通じてスイッチ素子104と接続し、他端が静的ノードSを通じて容量素子Cinと接続し、一次巻線ユニット22と二次巻線ユニット24との間に結合容量Cpsがある。動的ノードPは、スイッチ素子104によるスイッチング動作により激しい電圧変化を有するようになるが、静的ノードSは、容量素子Cinと接続して、安定電圧を有する。
【0057】
図3に示す回路に合わせた図1に示す変圧器10を例にして、遮蔽巻線部124は、図3に示す静的ノードSに電気的に接続される。より具体的に説明すれば、遮蔽巻線部124の遮蔽巻線回路基板124a上の巻線リード線1242は、静的ノードSに電気的に接続される。入力一次巻線部120は、一次巻線回路基板122a及び122b上の巻線リード線のいずれかを通じて、図3に示すスイッチ素子104と電気的に接続する。従って、遮蔽巻線部124は、入力一次巻線部120と比べて、安定電圧を有する。従って、遮蔽巻線部124は、入力一次巻線部120と二次巻線ユニット14との間に遮蔽層を追加せずに、遮蔽効果を提供することができる。
【0058】
説明すべきなのは、一次巻線回路基板122a及び122bにおいて、一次巻線回路基板122aは、二次巻線回路基板142aから最も離れているため、一次巻線回路基板122a上の巻線リード線がスイッチ素子104と電気的に接続することで、動的ノードを二次巻線ユニット14から最も離れるようにして、一次巻線ユニット12から二次巻線ユニット14に伝達されたノイズを軽減させることができる。
【0059】
また、図3に示す静的ノードSは、容量素子Cinと接続することに限定されない。例としては、本発明の実施例に示す変圧器がLLC共振コンバータに適用される場合に、変圧器の遮蔽巻線部又は遮蔽巻線回路基板の巻線リード線は、静的ノードSを通じてアース端(grounding)と接続することができる。他の実施例において、変圧器の遮蔽巻線部又は遮蔽巻線回路基板の巻線リード線は、静的ノードSを通じて直流電源母線(bus)と接続してもよい。
【0060】
以下、図3によって本発明の実施例に示す変圧器のノイズの伝送経路を説明する。スイッチ素子104のスイッチング動作に対応して、一次回路のノイズ源Vpは、ノイズを生じ、結合容量Cpsを通じて二次回路に伝達した後、アース線によって回線インピーダンス安定化ネットワーク(line impedance stabilization network;LISN)102に入力する。その同時に、二次回路のノイズ源Vsは、ノイズを生じた後、回線インピーダンス安定化ネットワーク(line impedance stabilization network;LISN)102に入力して、一次回路のノイズ源Vpから生じたノイズと二次回路のノイズ源Vsから生じたノイズの経路方向が相補的となる。従って、結合容量Cpsを調整することで、一次回路と二次回路が互いに結合されるノイズの相対強度を変えることができる。
【0061】
結合容量Cpsが最大となる場合に、一次巻線ユニット22の電圧変化が最も強いため、一次回路のノイズ源Vpから生じたノイズが二次回路によるノイズに結合される強度が最も強い。結合容量Cpsが最小となる場合に、一次巻線ユニット12によるノイズが完全に遮蔽されるため、二次回路のノイズ源Vsから生じたノイズが一次回路によるノイズに結合される強度が最も強い。従って、適当な結合容量Cpsの値である場合に、一次回路と二次回路が互いに結合されるノイズの強度を近づけて互いに相殺させて、更に全体のノイズを軽減させることができる。
【0062】
図1に示す変圧器10を例にして、遮蔽巻線回路基板124aは、入力一次巻線部120と二次巻線ユニット14との間に遮蔽効果を提供するため、巻線リード線1242の線径を調整することで、更に一次巻線ユニット12と二次巻線ユニット14との間の結合容量(例えば、図3に示す結合容量Cps)を変えて、一次回路と二次回路が互いに結合されるノイズを互いに相殺させて、更に全体のノイズを軽減させることができる。
【0063】
具体的に説明すれば、遮蔽巻線回路基板124a上の巻線リード線1242は、回路基板プロセスにおける最小金属幅に対応する線径を有し、巻線リード線1242に最小の面積を占めさせて遮蔽効果を最小にし、一次巻線ユニット12と二次巻線ユニット14との間の結合容量を最大にすることができる。これに対して、遮蔽巻線回路基板124a上の巻線リード線1242は、変圧器10の窓サイズに適応する最大金属幅の線径を有し、巻線リード線1242に最大面積を占めさせて遮蔽効果を最大にし、一次巻線ユニット12と二次巻線ユニット14との間の結合容量を最小にすることができる。巻線リード線1242の線径は、実際のニーズ(例えば、変圧器の設計仕様)に応じて上記の範囲で調整されることができ、全体のノイズが対応して最小に調整されることが可能である。
【0064】
上記の実施例から分かるように、本発明の実施例に示す変圧器を採用すれば、遮蔽層を追加せずに、ノイズ軽減の効果を達成することができるため、小型で、低コストの変圧器になり、本発明の技術を適用した平面変圧器は、大量に生産されることができ、生産コストが削減される。
【0065】
なお、追加の遮蔽層を必要としない変圧器の設計により、一次巻線ユニットと二次巻線ユニットとの間の距離を小さくし、更に変圧器の漏れインダクタンスを小さくすることができる。例としては、一次巻線ユニットが24周りの巻線リード線を有し、二次巻線ユニットが4周りの巻線リード線を有する場合に、遮蔽層を増加する従来のやり方と比べて、本発明の実施例に示す変圧器の漏れインダクタンスは、約25%減ることが可能であり、コストは、約20%減ることが可能である。
【0066】
図4Aは、本発明の別の実施例による変圧器の構造配置を示す模式図である。図1と比べて、変圧器30aは、サンドイッチ構造の平面変圧器となり、同様に一次巻線ユニット32と、二次巻線ユニット34と、磁気コア36と、を具備する。図4Aに示すように、二次巻線ユニット34の上方に位置する入力一次巻線部320a及び遮蔽巻線回路基板3246を含む遮蔽巻線部324aの以外、一次巻線ユニット32は、更に、二次巻線ユニット34の下方に位置する入力一次巻線部320bと、遮蔽巻線回路基板3248を含む別の遮蔽巻線部324bと、を備え、入力一次巻線部320a、遮蔽巻線部324a、遮蔽巻線部324b、入力一次巻線部320bが電気的に接続する(即ち、入力一次巻線部320a、遮蔽巻線部324a、遮蔽巻線部324b、入力一次巻線部320b上の巻線リード線が電気的に直列接続する)。上記別の遮蔽巻線部324bは、入力一次巻線部320bと二次巻線ユニット34との間に配置され、変圧器30aの2つの遮蔽巻線部324a及び324bは、それぞれ二次巻線ユニット34の対向する両側に配置される。
【0067】
本実施例において、変圧器30aの2つの遮蔽巻線部324a及び324bの1つは、静的ノード(図3に示すような静的ノードS)に電気的に接続されることに用いられ、2つの遮蔽巻線部324aと324bが互いに電気的に接続する。
【0068】
一実施例において、変圧器30aの2つの遮蔽巻線部324a及び324bは、それぞれ遮蔽巻線回路基板3246及び3248を含み、遮蔽巻線回路基板3246及び3248にそれぞれ巻線リード線3242a及び3242bを有する。同様に、遮蔽巻線回路基板3246の巻線リード線3242a及び遮蔽巻線回路基板3248の巻線リード線3242bは、静的ノードに電気的に接続されることに用いられることができる。より具体的に説明すれば、巻線リード線3242a及び3242bの1つは、変圧器外部の直流電源母線と電気的に接続し、変圧器外部のアース端等に接続されてもよい。
【0069】
入力一次巻線部320aは、遮蔽巻線部324aの遮蔽巻線回路基板3246と重なって配置される一次巻線回路基板322a及び322bを更に含む。同じように、入力一次巻線部320bは、遮蔽巻線部324bの遮蔽巻線回路基板3248と重なって配置される一次巻線回路基板322c及び322dを更に含む。実際の作業上、一次巻線回路基板322a、322b、322c及び322d、遮蔽巻線回路基板3246、3248及び二次巻線ユニット34における巻線回路基板(図4Aに示すような二次巻線回路基板342)は、重なって1枚の多層回路基板にプレス成形されることができる。
【0070】
図4Aに示す実施例において、遮蔽巻線回路基板3246及び3248上の巻線リード線3242a及び3242bは、変圧器30aの窓サイズに適応する最大金属幅の線径を有し、変圧器30aの一次巻線ユニット32と二次巻線ユニット34との間の結合容量を最小にする。
【0071】
図4Bは、本発明の別の実施例による変圧器の構造配置を示す模式図である。図4Aと比べて、遮蔽巻線回路基板3246及び3248上の巻線リード線3244a及び3244bは、回路基板プロセスにおける最小金属幅に対応する線径を有し、変圧器30bの一次巻線ユニット32と二次巻線ユニット34との間の結合容量を最大にする。
【0072】
図4Cは、本発明の別の実施例による変圧器の構造配置を示す模式図である。図4A及び図4Bと比べて、遮蔽巻線回路基板3246及び3248上の巻線リード線3243a及び3243bの線径幅は、巻線リード線3242a(図4Aに示す通り)と3244a(図4Bに示す通り)の線径幅の間に介在する。従って、巻線リード線3243a及び3243bの線径幅は、実際のニーズに応じて最大金属幅と最小金属幅の線径の間の範囲で調整されて、変圧器30cの一次巻線ユニット32と二次巻線ユニット34との間の結合容量に所定値を持たせることができ、全体のノイズは、更に最小に調整されることができる。
【0073】
例としては、図3の試験環境におけるEQ25磁気コアを採用する変圧器としていえば、一次巻線ユニットが14周りの巻線リード線を有し、二次巻線ユニットが2周りの巻線リード線を有する場合に、遮蔽巻線回路基板の巻線リード線が回路基板プロセスにおける最小金属幅に対応する線径を有する時、一次回路によるノイズが強く、回線インピーダンス安定化ネットワーク102によりノイズ強度がノイズ規格(例えば、Comite International Special des Perturbations Radioelectriques;CISPR国際無線干渉特別委員会が第22章で定められる規格要求)に求められる強度6dBを超えたと測定される。遮蔽巻線回路基板の巻線リード線が変圧器の窓サイズに適応する最大金属幅の線径を有する場合、二次回路によるノイズが強く、回線インピーダンス安定化ネットワーク102によりノイズの強度がノイズ規格強度10dBを超えたと測定される。遮蔽巻線回路基板の巻線リード線の線径幅により一次回路と二次回路によるノイズのバランスが取れる場合、回線インピーダンス安定化ネットワーク102によりノイズの強度がノイズ規格強度8dBより低いと測定され、本発明の技術を採用する変圧器がノイズを軽減させ、周りの設備に干渉を与えないようにすることができることが説明されている。
【0074】
説明すべきなのは、図4A図4Cに示す遮蔽巻線回路基板の巻線リード線の線径の変化状況は、本発明の実施例に示す他の変圧器(例えば、図2に示した巻線リード線9242の線径幅)に適用されることもできるが、図4A図4Cに示す変圧器に限定されない。
【0075】
図5は、本発明の別の実施例による変圧器を示す分解模式図である。変圧器40は、一次巻線ユニット42と、二次巻線ユニット44と、磁気コア46(磁気コア上部46a及び磁気コア下部46bを備える図5に示すような磁気コア46)と、を具備する。一次巻線ユニット42は、一次巻線回路基板422aと、一次巻線回路基板422bと、遮蔽巻線回路基板424と、を備える。二次巻線ユニット44は、二次巻線回路基板442を備え、一次巻線ユニット42と誘導結合することに用いられる。遮蔽巻線回路基板424は、一次巻線回路基板422aと二次巻線回路基板442との間に配置されており、巻線リード線4242を有し、直流母線と接続することに用いられる。一次巻線ユニット42及び二次巻線ユニット44は、磁気コア46の磁気コア上部46a及び磁気コア下部46bに組み立てられる。
【0076】
図4A図4Cに示す実施例と比べて、一次巻線回路基板422bと二次巻線回路基板442との間に遮蔽巻線回路基板が配置されていない。つまり、本発明の実施例に示す変圧器は、遮蔽巻線部(又は遮蔽巻線回路基板)を対称的に配置しなくても、変圧器全体のノイズを軽減させることができ、変圧器の設計により多くの柔軟性を持たせる。
【0077】
本発明の別の態様は、変圧器に関する。説明の便宜上、下記の実施例では、図1に示す変圧器10を図3に示すフライバックコンバータに適用して記述するが、これに限定されない。
【0078】
変圧器10は、複数の一次巻線回路基板と、二次巻線回路基板142a〜142dと、磁気コア16と、を具備する。一次巻線回路基板は、遮蔽巻線回路基板124aを含む。二次巻線回路基板142a〜142dは、上記一次巻線回路基板(一次巻線回路基板122a、122bと、遮蔽巻線回路基板124aと、を含む)と重なって配置され、遮蔽巻線回路基板124aの巻線リード線1242は、静的ノードS(図3に示す通り)に電気的に接続されることに用いられ、遮蔽巻線回路基板124aは、二次巻線回路基板142aに近接する。上記一次巻線回路基板(一次巻線回路基板122a、122bと、遮蔽巻線回路基板124aと、を含む)と二次巻線回路基板142a〜142dが共に磁気コア16に組み立てられる。
【0079】
一実施例において、一次巻線回路基板122a、122bの巻線リード線1222は、遮蔽巻線回路基板124aの巻線リード線1242と電気的に接続し、二次巻線回路基板142a〜142dの少なくとも1つの巻線リード線1422と誘導結合する。
【0080】
実際の作業上、図1に示すように、一次巻線回路基板122a、122b、遮蔽巻線回路基板124a、二次巻線回路基板142a〜142dは、1枚の多層回路基板にプレス成形される。
【0081】
上記一次巻線回路基板において、二次巻線回路基板142aから最も離れた一次巻線回路基板122aの巻線リード線1222は、スイッチ素子104(図3に示すように)に電気的に接続されることに用いられ、動的ノードPを二次巻線回路基板142a〜142dから最も離れるようにして、上記全ての一次巻線回路基板から二次巻線回路基板142a〜142dに伝達されたノイズを軽減させる。
【0082】
一実施例において、遮蔽巻線回路基板124aの巻線リード線1242は、静的ノードに電気的に接続されることに用いられ、静的ノードは、アース端及び直流母線のいずれかであってよく、遮蔽巻線回路基板124aに安定電圧を持たせて遮蔽効果の提供を可能にする。図3に示す実施例において、遮蔽巻線回路基板124aの巻線リード線1242は、容量素子Cin、即ち直流母線に電気的に接続される。
【0083】
別の実施例において、遮蔽巻線回路基板124a上の巻線リード線1242は、回路基板プロセスにおける最小金属幅に対応する線径を有し、又は変圧器10の窓サイズに適応する最大金属幅の線径を有することができ、遮蔽巻線回路基板124a上の巻線リード線1242の線径幅を、上記2つの場合の間で調整することで、変圧器10全体のノイズを軽減させることができる。巻線リード線1242は、図4A図4Cに示す遮蔽巻線回路基板3246、3248の巻線リード線に類似し、以下、繰り返して説明しない。
【0084】
図4Aを参照する。図1に示す変圧器10と比べて、二次巻線回路基板342の上方に位置する一次巻線回路基板322a〜322b及び遮蔽巻線回路基板3246の以外、変圧器30aは、二次巻線回路基板342の下方に位置する複数の一次巻線回路基板(一次巻線回路基板322c、322dと、遮蔽巻線回路基板3248と、を含む)を更に具備し、二次巻線ユニット34の上方に位置する一次巻線回路基板(一次巻線回路基板322a、322bと、遮蔽巻線回路基板3246と、を含む)に対して重なって配置し、複数の二次巻線回路基板342は、上方に位置する一次巻線回路基板(一次巻線回路基板322a、322b及び遮蔽巻線回路基板3246)と下方に位置する一次巻線回路基板(一次巻線回路基板322c、322d及び遮蔽巻線回路基板3248)との間に重なって配置される。下方に位置する一次巻線回路基板は、遮蔽巻線回路基板3248を含み、遮蔽巻線回路基板3248の巻線リード線3242bは、遮蔽巻線回路基板3246の巻線リード線3242aと電気的に接続し、遮蔽巻線回路基板3248と遮蔽巻線回路基板3246のいずれかの巻線リード線は、静的ノード(図3に示すような静的ノードS)に電気的に接続されることに用いられ、遮蔽巻線回路基板3248と遮蔽巻線回路基板3246の何れか一方は、二次巻線回路基板342に近接する。
【0085】
一実施例において、一次巻線回路基板322a、322bの巻線リード線3222aは、遮蔽巻線回路基板3246の巻線リード線3242aと電気的に接続し、一次巻線回路基板322c、322dの巻線リード線3222bは、遮蔽巻線回路基板3248の巻線リード線3242bと電気的に接続し、少なくとも1つの二次巻線回路基板342の巻線リード線と誘導結合する。
【0086】
一実施例において、遮蔽巻線回路基板3246と3248の巻線リード線は、アース端及び直流母線のいずれかに電気的に接続されることに用いられ、遮蔽巻線回路基板3246と3248に安定電圧を持たせて遮蔽効果の提供を可能にする。
【0087】
別の実施例において、遮蔽巻線回路基板3246と3248上の巻線リード線3242aと3242bは、変圧器30aの窓サイズに適応する最大金属幅の線径を有し、又は回路基板プロセスにおける最小金属幅に対応する線径を有し、又は実際のニーズに応じて最大金属幅と最小金属幅の線径範囲で巻線リード線3242aと3242bの線径を設計することができる。遮蔽巻線回路基板の巻線リード線の線径の変化は、図4A図4Cに示す通りであり、以下、繰り返して説明しない。
【0088】
上記の実施例から分かるように、本発明の実施例に示す変圧器を採用すれば、遮蔽層を追加せずに、ノイズ軽減の効果を達成することができるため、小型で、低コストの変圧器になり、本発明の技術を適用した平面変圧器は、大量に生産されることができ、生産コストが削減される。
【0089】
なお、追加の遮蔽層を必要としない変圧器の設計により、一次巻線ユニットと二次巻線ユニットとの間の距離を小さくし、更に変圧器の漏れインダクタンスを小さくすることができる。
【0090】
例としては、一次巻線ユニットが24周りの巻線リード線を有し、二次巻線ユニットが4周りの巻線リード線を有する場合に、遮蔽層を増加する従来のやり方と比べて、本発明の実施例に示す変圧器の漏れインダクタンスは、約25%減ることが可能であり、コストは、約20%減ることが可能である。
【0091】
本発明の更に他の態様は、変圧器に関する。本発明の別の実施例による変圧器の構造配置を示す模式図である図6を例にする。変圧器60は、一次巻線ユニット62と、二次巻線ユニット64と、磁気コア66と、を具備する。二次巻線ユニット64は、一次巻線ユニット62と誘導結合することに用いられる。上記実施例に示す変圧器と比べて、本実施例において、二次巻線ユニット64は、二次巻線部640と、遮蔽巻線部624と、を備え、二次巻線部640は、遮蔽巻線部624と電気的に接続し、遮蔽巻線部624は、二次巻線部640と一次巻線ユニット62との間に配置され、静的ノードに電気的に接続されることに用いられる(例えば、図3に示す出力端、即ち容量素子Coutの一端、又はアース端と接続する)。一次巻線ユニット62及び二次巻線ユニット64は、磁気コア66に組み立てられ、一次巻線ユニット62と二次巻線ユニット64同士が誘導結合される。
【0092】
また、遮蔽巻線部624は、遮蔽巻線回路基板624aを更に含むが、これに限定されなく、複数の遮蔽巻線回路基板を含むことができる。
【0093】
一実施例において、遮蔽巻線回路基板624aは、巻線リード線6242を有し、巻線リード線6242は、アース端又は出力端に電気的に接続されることに用いられ、例えば、図3に示す容量素子Coutに接続される。
【0094】
別の実施例において、二次巻線部640は、遮蔽巻線部624と重なって配置される複数の二次巻線回路基板624a、624b及び624cを更に含む。また、一次巻線ユニット62は、複数の一次巻線回路基板622a、622b及び622cを含む入力一次巻線部620を備える。
【0095】
図6に示す変圧器60の動作は、図1に示す変圧器10の動作に類似し、以下、繰り返して説明しない。
【0096】
本発明の別の態様は、変圧器に関する。図6を例にして、変圧器60は、一次巻線回路基板622a〜622cと、複数の二次巻線回路基板と、磁気コア66と、を具備する。上記二次巻線回路基板としては、遮蔽巻線回路基板624aと、二次巻線回路基板642a〜642cと、を含む。遮蔽巻線回路基板624a及び二次巻線回路基板642a〜642cは、一次巻線回路基板622a〜622cと重なって配置され、遮蔽巻線回路基板624aの巻線リード線6242は、静的ノード(図3に示すような静的ノードS)に電気的に接続されることに用いられ、遮蔽巻線回路基板624aは、一次巻線回路基板622cに近接する。一次巻線回路基板622a〜622cと遮蔽巻線回路基板624a及び二次巻線回路基板642a〜642cが共に磁気コア66に組み立てられる。
【0097】
一実施例において、二次巻線回路基板642a〜642cの巻線リード線6422は、遮蔽巻線回路基板624aの巻線リード線6242と電気的に接続し、一次巻線回路基板622a〜622cの少なくとも1つの巻線リード線6222と誘導結合する。
【0098】
実際の作業上、図6に示すように、一次巻線回路基板622a〜622c、遮蔽巻線回路基板624a、二次巻線回路基板642a〜642cは、1枚の多層回路基板にプレス成形される。
【0099】
上記一次巻線回路基板において、一次巻線回路基板622cから最も離れた二次巻線回路基板642cの巻線リード線6422は、スイッチ素子に電気的に接続されて、上記全ての二次巻線回路基板から一次巻線回路基板に伝達されたノイズを軽減させることに用いられる。
【0100】
一実施例において、遮蔽巻線回路基板624aの巻線リード線6242が接続される静的ノードは、アース端及び出力端のいずれかであり、例えば、図3に示す出力コンデンサーCoutの両端のいずれかである。これにより、遮蔽巻線回路基板624aは、安定電圧を有し、遮蔽効果の提供が可能である。
【0101】
別の実施例において、遮蔽巻線回路基板624a上の巻線リード線6242は、回路基板プロセスにおける最小金属幅に対応する線径を有し、又は変圧器60の窓サイズに適応する最大金属幅の線径を有することが可能であり、遮蔽巻線回路基板624a上の巻線リード線6242の線径幅を、上記2つの場合の間で調整することで、変圧器60全体のノイズを軽減させることができる。巻線リード線6242は、図4A図4Cに示す遮蔽巻線回路基板3246、3248の巻線リード線に類似し、以下、繰り返して説明しない。
【0102】
本発明の別の実施例による変圧器の構造配置を示す模式図である図7を参照する。変圧器70は、二次巻線ユニット64a、64bと、磁気コア66'と、を具備する。二次巻線ユニット64aは、二次巻線部640aと、遮蔽巻線部624'と、を備え、二次巻線ユニット64bは、二次巻線部640bと、遮蔽巻線部624''と、を備える。図6に示す変圧器60と比べて、一次巻線回路基板622a〜622cの下方に位置する二次巻線回路基板(遮蔽巻線回路基板624aと、二次巻線回路基板642a〜642cと、を含む二次巻線回路基板)以外、変圧器70は、一次巻線回路基板622a〜622cの上方に位置する複数の二次巻線回路基板(二次巻線回路基板642d〜642fと、遮蔽巻線回路基板624bと、を含む)を更に具備し、複数の二次巻線回路基板は、一次巻線回路基板622a〜622cの下方に位置する二次巻線回路基板(遮蔽巻線回路基板624aと、二次巻線回路基板642a〜642cと、を含む)に対して重なって配置され、一次巻線回路基板622a〜622cは、上方に位置する二次巻線回路基板(二次巻線回路基板642d〜642f及び遮蔽巻線回路基板624b)と下方に位置する二次巻線回路基板(遮蔽巻線回路基板624a及び二次巻線回路基板642a〜642c)との間に重なって配置される。
【0103】
本実施例において、上方に位置する二次巻線回路基板は、二次巻線回路基板642d〜642fと、遮蔽巻線回路基板624bと、を含み、遮蔽巻線回路基板624bの巻線リード線6242bは、遮蔽巻線回路基板624aの巻線リード線6242aと電気的に接続し、遮蔽巻線回路基板624aと624bのいずれかの巻線リード線6242a又は6242bは、静的ノード(図3に示すような静的ノードS)に電気的に接続され、一次巻線回路基板622a又は622cに近接する。
【0104】
一実施例において、二次巻線回路基板642a〜624cの巻線リード線6422aは、遮蔽巻線回路基板624aの巻線リード線6242aと電気的に接続し、一次巻線回路基板622a〜622cの巻線リード線6222と誘導結合する。二次巻線回路基板642d〜624fの巻線リード線6422bは、遮蔽巻線回路基板624bの巻線リード線6242bと電気的に接続し、一次巻線回路基板622a〜622cの巻線リード線6222と誘導結合する。
【0105】
一実施例において、遮蔽巻線回路基板624aと624bの巻線リード線6242aと6242bが接続される静的ノードは、アース端及び出力端のいずれかであってよく、例えば、図3に示す出力コンデンサーCoutの両端のいずれかであってよく、遮蔽巻線回路基板624aと624bに安定電圧を持たせて遮蔽効果の提供を可能にする。
【0106】
別の実施例において、遮蔽巻線回路基板624aと624b上の巻線リード線6242aと6242bは、変圧器70の窓サイズに適応する最大金属幅の線径を有し、又は回路基板プロセスにおける最小金属幅に対応する線径を有し、又は実際のニーズに応じて最大金属幅と最小金属幅の線径範囲で巻線リード線6242aと6242bの線径を設計することができる。遮蔽巻線回路基板の巻線リード線は、図4A図4Cに示す遮蔽巻線回路基板3246、3248の巻線リード線に類似し、以下、繰り返して説明しない。
【0107】
上記の実施例から分かるように、本発明の実施例に示す変圧器を採用すれば、遮蔽層を追加せずに、ノイズ軽減の効果を達成することができるため、小型で、低コストの変圧器になり、本発明の技術を適用した平面変圧器は、大量に生産されることができ、生産コストが削減される。
【0108】
なお、追加の遮蔽層を必要としない変圧器の設計により、一次巻線ユニットと二次巻線ユニットとの間の距離を小さくし、更に変圧器の漏れインダクタンスを小さくすることができる。
【0109】
本発明では、実施形態を前述の通りに開示したが、これは本発明を限定するものではなく、当業者なら誰でも、本発明の精神と領域から逸脱しない限り、多様の変更や修正を加えることができる。従って、本発明の保護範囲は、後の特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。
【符号の説明】
【0110】
10、20、30a〜30c、40、60、70、90 変圧器
12、22、32、42、62、92 一次巻線ユニット
14、24、34、44、64、64a、64b、94 二次巻線ユニット
16、36、46、66、66'、96 磁気コア
46a、46b、96a、96b 磁気コア部
120、320a、320b、620 入力一次巻線部
640、640a、640b 二次巻線部
124、324a、324b、624、624'、624'' 遮蔽巻線部
122a、122b、322a〜322d、422a、422b、622a〜622c、922 一次巻線回路基板
124a、3246、3248、424、624a、624b、924 遮蔽巻線回路基板
142a〜142d、342、442、642a〜642f、942 二次巻線回路基板
1222、1242、1422、3222a、3222b、3242a、3242b、3244a、3244b、3243a、3243b、4242、6242、6242a、6242b、9242 巻線リード線
102 回線インピーダンス安定化ネットワーク
104 スイッチ素子
Vp、Vs ノイズ源
P、S ノード
Cin、Cout コンデンサー
Cps 結合容量
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7