(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5709285
(24)【登録日】2015年3月13日
(45)【発行日】2015年4月30日
(54)【発明の名称】カテコールO−メチルトランスフェラーゼ調節因子を同定するための方法
(51)【国際特許分類】
C12Q 1/48 20060101AFI20150409BHJP
【FI】
C12Q1/48 Z
【請求項の数】10
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-521089(P2013-521089)
(86)(22)【出願日】2011年7月25日
(65)【公表番号】特表2013-532479(P2013-532479A)
(43)【公表日】2013年8月19日
(86)【国際出願番号】EP2011062704
(87)【国際公開番号】WO2012013614
(87)【国際公開日】20120202
【審査請求日】2013年3月5日
(31)【優先権主張番号】10170957.4
(32)【優先日】2010年7月27日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】591003013
【氏名又は名称】エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100102118
【弁理士】
【氏名又は名称】春名 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【弁理士】
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【弁理士】
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130845
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 伸一
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100114889
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 義弘
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【弁理士】
【氏名又は名称】川本 和弥
(72)【発明者】
【氏名】エンダーレ ティロ
(72)【発明者】
【氏名】ロス ドリス
【審査官】
吉岡 沙織
(56)【参考文献】
【文献】
Anatical Biochemistry,2004年,Vol.331,P.198-200
【文献】
Biochemical Pharmacology,1993年,Vol.45,No.10,P.1973-1981
【文献】
NATURE BIOTECHNOLOGY,2007年,Vol.25, No.12,P.1483-1487
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12Q
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/BIOSIS/WPIDS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)
下記:
で表される、蛍光色素に共有結合で連結させたCOMT基質を用意する工程、
(b)工程(a)の分子を、カテコールO-メチルトランスフェラーゼ酵素(COMT)、S-アデノシルメチオニン(SAM)、および候補化合物と接触させる工程、ならびに
(c)工程(b)の混合物の蛍光読み取り値を測定する工程であって、候補化合物の存在下における蛍光読み取り値の、ブランクと比較しての変化が、カテコールO-メチルトランスフェラーゼ酵素(COMT)の調節因子の指標となる、工程
を含む、カテコールO-メチルトランスフェラーゼ酵素(COMT)の活性の調節因子を同定するための方法。
【請求項2】
前記方法がCOMT阻害剤を同定するための方法であって、工程(c)における蛍光読み取り値の、ブランクと比較しての低下が、COMT阻害剤の指標となる、請求項1記載の方法。
【請求項3】
工程(c)における蛍光読み取り値が速度論的読み取り値である、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
COMTがヒトCOMTである、請求項1〜3のいずれか一項記載の方法。
【請求項5】
ハイスループットスクリーニング法である、請求項1〜4のいずれか一項記載の方法。
【請求項6】
マイクロタイタープレートで行われる、請求項1〜5のいずれか一項記載の方法。
【請求項7】
COMTの最終濃度が25nMである、請求項1〜6のいずれか一項記載の方法。
【請求項8】
COMT基質の最終濃度が200nMである、請求項1〜7のいずれか一項記載の方法。
【請求項9】
SAMの最終濃度が500nMである、請求項1〜8のいずれか一項記載の方法。
【請求項10】
(a)
下記:
で表される、蛍光色素に共有結合で連結させたCOMT基質およびS-アデノシルメチオニン(SAM)を含む混合物を用意する工程、
(b)工程(a)の混合物を異なる濃度の候補化合物と接触させる工程、
(c)工程(b)の混合物をカテコールO-メチルトランスフェラーゼ酵素(COMT)と接触させる工程、ならびに
(d)工程(c)の混合物の速度論的蛍光読み取り値を測定する工程であって、候補化合物の濃度上昇の関数としての蛍光読み取り値のプラトーの低下が、カテコールO-メチルトランスフェラーゼ酵素(COMT)の基質の指標となる、工程
を含む、カテコールO-メチルトランスフェラーゼ酵素(COMT)の基質を同定するための方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カテコールO-メチルトランスフェラーゼ酵素活性の調節因子を同定するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カテコールO-メチルトランスフェラーゼ(COMT)は、カテコール部分を有する基質のO-メチル化を触媒する。COMTによるメチル化におけるメチル基供与体は、S-アデノシルメチオニン(SAM)である。COMTは、内在性のカテコールアミン神経伝達物質、カテコールエストロゲン、および生体異物分子の異化に重要な役割を果たす。COMTの阻害は、パーキンソン病における新しい治療法を開発するための重要な手法である。
【0003】
W.F. Herblin(Analytical Biochemistry 51, 19-22, 1973(特許文献1))は、COMT活性のための比色アッセイを記載している。当該アッセイは、COMTに対するメチル基受容体としてニトロカテコールを用いている。ニトロカテコールは、酸性pHで吸収極大が350nmである黄色の水溶液として存在する。当該溶液はは、わずかにアルカリ性のpHでは、パラヒドロキシル基のイオン化によってオレンジ色になる(λ
極大=430nm)。より強いアルカリ性では、メタヒドロキシル基のイオン化によってチェリーレッド色の溶液がもたらされる(λ
極大=520nm)。当該アッセイは、ニトロカテコールがCOMTによってメチル化されること、およびメチル化されたニトロカテコールは第二のイオン化によって生じるチェリーレッドの色をもはや呈しないという観察に基づいている。このアッセイでは、基質(ニトロカテコール)およびSAMは、感度を制限するものであるKmに等しいかまたはそれより高いμM濃度範囲になければならない。
【0004】
G. ZurcherおよびM. Da Prada(Journal of Neurochemistry, Vol. 38, No. 1, 1982(特許文献2))は、COMT活性のための単一工程の放射化学アッセイを記載している。このアッセイでは、カテコールは、COMTを[
3H]メチルSAM、Mg
2+、およびアデノシンデアミナーゼとインキュベートすることによって、非常に極性の低い化合物であるトリチウム化グアヤコールに変換される。グアヤコールは、低い極性の溶媒、例えばトルエンを用いることによって抽出され、シンチレーションカウンターで計数される。
【0005】
上記のアッセイは、感度が制限されるため(比色アッセイ)またはアッセイのセットアップのために(放射化学アッセイにおける抽出工程)、多数の化合物をそれらのCOMT調節因子の活性について自動化スクリーニングするには適していない。
【0006】
したがって、多数の化合物をそれらのCOMT調節活性についてスクリーニングするのに適した高感度で均質なアッセイ法が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】Analytical Biochemistry 51, 19-22, 1973
【特許文献2】Journal of Neurochemistry, Vol. 38, No. 1, 1982
【発明の概要】
【0008】
第一の目的では、本発明は、
(a)蛍光色素に共有結合で連結させたCOMT基質を用意する工程、
(b)工程(a)の分子を、カテコールO-メチルトランスフェラーゼ酵素(COMT)、S-アデノシルメチオニン(SAM)、および候補化合物と接触させる工程、ならびに
(c)工程(b)の混合物の蛍光読み取り値を測定する工程であって、候補化合物の存在下における蛍光読み取り値の、ブランクと比較しての変化が、カテコールO-メチルトランスフェラーゼ酵素(COMT)の調節因子の指標となる、工程
を含む、カテコールO-メチルトランスフェラーゼ酵素(COMT)の活性の調節因子を同定するための方法を提供する。
【0009】
好ましい態様では、方法はCOMT阻害剤を同定するための方法であって、工程(c)における蛍光読み取り値のブランクと比較しての低下がCOMT阻害剤の指標となる。
【0010】
さらに好ましい態様では、COMT基質は4-ニトロカテコールである。
【0011】
さらに好ましい態様では、蛍光色素はAlexa Fluor(登録商標)488である。
【0012】
さらに好ましい態様では、工程(c)における蛍光読み取り値は速度論的読み取り値である。
【0013】
さらに好ましい態様では、COMTはヒトCOMTである。
【0014】
さらに好ましい態様では、方法はハイスループットスクリーニング法である。
【0015】
さらに好ましい態様では、方法はマイクロタイタープレートで行われる。
【0016】
さらに好ましい態様では、COMTの最終濃度は約25nMである。
【0017】
さらに好ましい態様では、COMT基質の最終濃度は約200nMである。
【0018】
さらに好ましい態様では、SAMの最終濃度は約500nMである。
【0019】
第二の目的では、本発明は、:
(a)蛍光色素に共有結合で連結させたCOMT基質およびS-アデノシルメチオニン(SAM)を含む混合物を用意する工程、
(b)工程(a)の混合物を異なる濃度の候補化合物と接触させる工程、
(c)工程(b)の混合物をカテコールO-メチルトランスフェラーゼ酵素(COMT)と接触させる工程、ならびに
(d)工程(c)の混合物の速度論的蛍光読み取り値を測定する工程であって、候補化合物の濃度上昇の関数としての蛍光読み取り値のプラトーの低下が、カテコールO-メチルトランスフェラーゼ酵素(COMT)の基質の指標となる、工程
を含む、カテコールO-メチルトランスフェラーゼ酵素(COMT)の基質を同定するための方法を用意する。
【0020】
好ましい態様では、COMT基質は4-ニトロカテコールである。
【0021】
さらに好ましい態様では、蛍光色素はAlexa Fluor(登録商標)488である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】
図1は、4-ニトロカテコールに共有結合でカップリングさせたAlexa Fluor(登録商標)488の化合構造を示す。
【
図2】
図2は、ニトロカテコール(青色)、2-メトキシ-5-ニトロフェノール(赤色)、および1,2-ジメトキシ-4-ニトロベンゼン(緑色)に対するStern Volmerプロットを示す;20nMの遊離Alexa Fluor 488を、最大25mMまでの高濃度のニトロカテコール、2-メトキシ-5-ニトロフェノール、および1,2-ジメトキシ-4-ニトロベンゼンとそれぞれ混合した。ニトロカテコールに対してのみ、Alexa Fluor(登録商標)488の蛍光強度の変化(I
0/I)が観察され、メチル化産物はAlexa Fluor(登録商標)488の蛍光強度に影響を与えない。
【
図3】
図3は、本発明の蛍光アッセイにおけるAlexa Fluor 488-ニトロカテコールの、COMTにより触媒されたメチル化の酵素反応速度を示す。
【
図4】
図4aは、種々の濃度のCOMT阻害剤トルカポンの存在下における蛍光強度の変化の速度論的測定を示す。
図4bは、
図3aの速度論的測定の傾きから算出されたトルカポンに対する用量反応曲線を示す。
【
図5】
図5は、COMTの天然基質であるドーパミンの存在下における蛍光アッセイを示す。ドーパミン濃度の増加とともにプラトーの低下に到達した。ドーパミンは、基質であるため、Alexa Fluor(登録商標)488-ニトロカテコール基質と同様にメチル化される。SAMの利用可能性は制限されるため(500nM)、高ドーパミン濃度では、Alexa Fluor(登録商標)488-ニトロカテコール基質はもはや完全にはメチル化され得ない。
【
図6】
図6は、低SAM濃度(500nM)および高SAM濃度(200μM)を有する基質に対する用量反応曲線、ならびにAlexa Fluor(登録商標)488-ニトロカテコール基質を添加する前の化合物とSAMとの1時間のプレインキュベーションの有無での各SAM濃度に対する用量反応曲線を示す。低SAMでのプレインキュベーションでは、化合物がSAMを使い果たすため、より低いIC
50に用量反応曲線がシフトする。高SAM濃度では、SAMが制限されないため、プレインキュベーションの有無の間で差はなく、化合物が使い果たされる低SAMと比較して、より高いIC
50に用量反応曲線がシフトする。
【
図7】
図7は、化合物とSAM競合化合物のSAMとの1時間のプレインキュベーションの有無での低SAM濃度(500nM)および高SAM濃度(200μM)に関する用量反応曲線を改めて示す。SAM競合化合物に対して、プレインキュベーションの有無は各SAM濃度に対するIC
50に影響を及ぼさないが、高SAM濃度に関してIC
50はより大きな値にシフトする。
【発明を実施するための形態】
【0023】
発明の詳細な説明
本発明のアッセイは、COMT基質に共有結合でカップリングさせた蛍光色素、例えばニトロカテコールに共有結合で連結させたAlexa Fluor(登録商標)488が分子内消光により蛍光の減少を示すこと、ならびにCOMTによるCOMT基質−蛍光色素複合体中のCOMT基質のメチル化によって蛍光の消滅がなくなる、すなわちCOMT基質−蛍光色素複合体中のCOMT基質のメチル化によって非メチル化複合体と比較して蛍光の増加がもたらされるという発見に基づく。
【0024】
「COMT」という用語は、本明細書において、任意の動物、例えばヒトを含む哺乳類種由来の天然配列COMTおよびCOMTバリアント(以下にさらに定義される)を表すために用いられる。COMTポリペプチドは、ヒト組織型を含む様々な供給源から単離されてよく、または組み換え法および/もしくは合成法によって調製されてもよい。
【0025】
天然または組み換えで生成されたCOMTを本アッセイで用いることができる。「組み換えタンパク質」とは、異種細胞における発現に基づいて単離、精製、または同定されたタンパク質であって、該細胞は宿主細胞における該タンパク質の発現を推進するように操作された組み換え発現ベクターを一過性または安定的に形質導入またはトランスフェクションされている。組み換えCOMTは、原核細胞、例えば大腸菌(E.coli)、酵母、例えば分裂酵母(S.pombe)、または真核細胞、例えばHEK293細胞、Sf9昆虫細胞において生成され得る。好ましくは、組み換えCOMTの高発現のためにSf9昆虫細胞を用いる。アッセイに用いるCOMTは、精製されていてよい。本明細書において用いる「精製された」という用語は、その天然環境からまたは組み換え生成の供給源から取り出され、単離または分離されたポリペプチドであって、天然に付随する他の成分、例えば膜およびミクロソームを、少なくとも60%、より好ましくは少なくとも80%含まない、ポリペプチドを表す。
【0026】
「天然配列COMT」とは、その調製様式にかかわらず、天然に存在するCOMTポリペプチドと同じアミノ酸配列を有するポリペプチドを表す。天然配列COMTは、天然から単離されてもよく、または組み換え法および/もしくは合成法によって調製されてもよい。「天然配列COMT」という用語は、具体的には、天然に存在する切断型または分泌型、天然に存在するバリアント型(例えば、選択的スプライシング型)、および天然に存在するCOMTの対立遺伝子バリアントを包含する。NCBIデータベースにおけるヒトCOMTポリペプチドの識別名は、AAA68927(Seq.Id. No.1)である。
【0027】
「COMTバリアント」という用語は、天然配列における1つまたは複数のアミノ酸の置換および/または欠失および/または挿入を含む、天然配列COMTのアミノ酸配列バリアントを表す。アミノ酸配列バリアントは、一般に、天然配列COMTのアミノ酸配列と少なくとも約75%、好ましくは少なくとも約80%、より好ましくは少なくとも約85%、さらにより好ましくは少なくとも約90%、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する。
【0028】
「化合物」という用語は、本明細書において、本発明のアッセイに関連して記載される「試験化合物」または「薬物候補化合物」の文脈において用いられる。そのため、これらの化合物は、合成したまたは天然供給源に由来する有機または無機化合物を含む。化合物には、比較的低分子量を特徴とするポリヌクレオチド、脂質、またはホルモン類似物質等の無機または有機化合物が含まれる。他の生体高分子有機試験化合物には、約2〜約40個のアミノ酸を含むペプチド、および抗体または抗体結合体等の約40〜約500個のアミノ酸を含むより大きなポリペプチドが含まれる。
【0029】
「速度論的読み取り値」という用語は、酵素反応の線形部におけるある2つの時点で測定された蛍光シグナルの差を表す。酵素反応の初めに第一の測定を行い(開始点)、インキュベーション時間の後に第二の読み取りを実施する(終点)。次いで、最終シグナルを(rfu(終点)−rfu(開始点)/インキュベーション時間)としてrfu/分で算出する。(rfu:相対的蛍光単位)
【0030】
本発明の方法を利用して、カテコールO-メチルトランスフェラーゼ(COMT)酵素を阻害する化合物を同定することができる。したがって、本発明の方法によって同定されたCOMT阻害剤を、例えばうつ病の予防または制御においてCOMTによる神経外カテコールアミンの失活が役割を果たす病気の治療、予防、または制御のための方法に用いることができる。この場合、本発明の化合物を、個々の化合物としてまたは病気の経過に良い影響を与える他の治療上活性のある物質と組み合わせて用いることができる。本発明の化合物を、治療上活性のある他の物質との併用薬(co-medication)としても用いることができる。
【0031】
本発明の方法を用いて、試験化合物で処理した動物の組織サンプルにおけるCOMT活性を決定することができる。例えば、本アッセイは、試験化合物(COMT調節因子)で処置した動物、例えばマウスおよびラットに由来する脳および肝臓の組織サンプルにおけるCOMT活性を決定するのに適している。
【実施例】
【0032】
実験部分
4-ニトロカテコール-Alexa Fluor(登録商標)488の合成
1%トリエチルアミンを含有するDMSO中のアミノエチル-ニトロ-ブレンツカテキン[1]の10mM溶液を、1%トリエチルアミンを有するDMSO中のAlexa Fluor(登録商標)488カルボン酸スクシンイミジルエステル[2](Invitrogen Corporation, 5791 Van Allen Way, Carlsbad, California 92008)の10mM溶液と、1:1の化学量論比で混合した。反応混合物を室温で一晩穏やかに混合し、Akta Explorer 100 逆相HPLCで精製した。生成物を凍結乾燥し、DMSOに再懸濁した。
【0033】
蛍光アッセイプロトコール
以下のアッセイプロトコール、試薬、および材料を本発明の実施例において用いた。実施例の結果を
図1〜7に記載する。
【0034】
マイクロタイタープレート:
Corning社のポリスチレン製の透明な平底、非結合性表面を有する黒色の384ウェルマイクロタイタープレート(参照:3655)。
【0035】
試薬およびバッファーストック溶液:
・バッファーストック溶液:
−M リン酸バッファーpH7.6(Na
2HP0
4 Fluka 71644、NaH
2P0
4 Merck 6346.0500)、4℃で保存
−580mM MgCl
2(Merck 1.0833.0250)、室温で保存
−1M CaCl
2、4℃で保存
−65mM DTT(Sigma D-0632)、-20℃で保存
・組み換えヒトCOMT:自家調製、-80℃で保存
・4-ニトロカテコール-Alexa Fluor 488:自家調製、DMSO中に1.3mM、暗所にて室温で保存
・S-アデノシル-メチオニン:H
2O中に10mM(Sigma-Aldirch A2804)、-20℃で保存
【0036】
試薬およびバッファー溶液:
・アッセイバッファー(終濃度):
−40mM リン酸バッファーpH7.6
−2.88mM MgCl
2
−0.9mM DTT
−0.25mM CaCl
2
・化合物希釈液:100% DMSO(Sigma 41640)中の希釈液、DMSO最終アッセイ濃度6.25%
・組み換えヒトCOMT:アッセイバッファー中に80nM、最終アッセイ濃度25nM
・4-ニトロカテコール-Alexa Fluor(登録商標)488:アッセイバッファー中に320nM、最終アッセイ濃度200nM
・S-アデノシル-メチオニン:アッセイバッファー中に800nM、最終アッセイ濃度500nM
【0037】
アッセイ法:
10μl hCOMT(ヒトCOMT)
2μl試験化合物
シェーカーで1分間
20μl基質-SAM混合物
シェーカーで5分間
読み取り:プレートでの速度論的測定::ビジョンTMリーダー(励起475(40)nm、発光535(45)nm、強度7.5%、露光時間1秒間)
【配列表】
[この文献には参照ファイルがあります.J-PlatPatにて入手可能です(IP Forceでは現在のところ参照ファイルは掲載していません)]