(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記開扉処理が実行され、車両の入出庫が行われた後、前記第2の認証操作が実行されないまま所定の時間が経過した時に、前記機械式立体駐車場の管理人に通知する管理人通知処理をさらに有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の機械式立体駐車場の制御方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の機械式立体駐車場をもってしても、例えばあるユーザーが車庫装置内に居る時に、次のユーザーが入出庫のために訪れ、前のユーザーが居ることに気付かずに誤って入出庫扉を閉じて車庫装置を起動させてしまう可能性が少なくない。
【0007】
特に、昨今では電動車両用の充電設備を備えた機械式立体駐車場が普及しつつあり、このような駐車場にあっては、ユーザーが、車庫内に駐車された電動車両の車体に設けられた充電口と、車庫内に設置された充電用コンセントとの間を充電ケーブルで接続する、あるいは接続を切り離して充電ケーブルを回収する、といった作業を行わなければならない。得てしてこの作業は時間を要し、しかもユーザーは車体の傍らに屈み込んで作業しなければならない。薄暗い車庫装置内でこのように屈み込んで充電作業をしているユーザーは、他のユーザーから認識されにくく、このため他のユーザーが車庫装置内に人が居ないと誤認して入出庫扉を閉じてしまう虞がある。
【0008】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、車庫装置内に人が取り残された状態で入出庫扉が閉じられてしまうことを防止して安全に運行することのできる機械式立体駐車場の制御方法およびこの制御方法により制御される機械式立体駐車場を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
即ち、本発明に係る機械式立体駐車場の制御方法は、車庫装置の入出庫扉を開く前に、ユーザーによる第1の認証操作に基づいて
第1のユーザ
ー認証を行う第1の認証処理と、前記第1の認証処理の後で車体搬送手段を呼び出す搬送呼出処理と、前記車体搬送手段の到着後に前記入出庫扉を開く開扉処理と、前記入出庫扉を閉じる前
に、ユーザーによる第2の認証操作に基づいて
第2のユーザ
ー認証
を行う第2の認証処理と、前記第1の認証処理における認証情報と前記第2の認証処理における認証情報とが一致しているか否かを照合する照合処理と、前記照合処理における照合結果が一致した後に、前記車庫装置の外部に設けられた操作盤が
ユーザーによって操作されることにより閉扉指示が入力され、該閉扉指示に従って前記入出庫扉を閉じる閉扉処理と、を有することを特徴とする。
【0010】
かかる制御方法によれば、第1の認証操作を行って認証されたユーザーが、第2の認証操作を行うことによって再度認証され、その両方の認証情報が一致した場合にのみ入出庫扉が閉じられる。このため、第1の認証操作を行ったユーザーが、入出庫操作を終えて車庫装置外に退避し、第2の認証操作を行うまでは入出庫扉が閉じられることがない。したがって、車庫装置内にユーザーが取り残された状態で入出庫扉が閉じられてしまうことを防止することができる。
【0011】
また、複数のユーザーが連続して入出庫操作に訪れた場合には、前のユーザーがまだ車庫装置内に居る時に次のユーザーが第1の認証操作を行っても、この操作は前のユーザーの第2の認証操作と見なされ、当然ながら第1の認証操作に基づいて実行される第1の認証処理における認証情報と、第2の認証操作に基づいて実行される第2の認証処理における認証情報とが一致しなくなり、入出庫扉を閉じる閉扉処理が実行されない。したがって、前のユーザーの入出庫操作が完了するまで、次のユーザーは入出庫操作ができず、こうして前のユーザーが車庫装置内に取り残された状態で次のユーザーにより入出庫扉が閉じられてしまう事態を確実に防止することができる。
【0012】
また、本発明に係る機械式立体駐車場の制御方法は、前記照合処理と前記閉扉処理との間に
、ユーザーに前記車庫装置内の安全確認を促す安全確認報知処理をさらに有することを特徴とする。これにより、ユーザーが安全確認を行うため、車庫装置内に人が取り残された状態で入出庫扉が閉じられてしまうことを防止することができる。
また、本発明に係る機械式立体駐車場の制御方法は、前記安全確認報知処理の後に、ユーザーに前記車庫装置内の安全確認が取れたら閉扉操作を行うように促す閉扉操作指示処理をさらに有することを特徴とする。
【0013】
さらに、本発明に係る機械式立体駐車場の制御方法は、前記照合処理の結果が不一致の場合には前記操作盤にエラー表示を行うエラー表示処理をさらに有することを特徴とする。こうすれば、例えば車庫装置内に前のユーザーが居る時に次のユーザーが第1の認証処理を実行しようとしても、エラー表示がなされるために、次のユーザーは前のユーザーの存在に気付くことができる。
【0015】
また、本発明に係る機械式立体駐車場の制御方法は、前記開扉処理が実行され、車両の入出庫が行われた後、前記第2の認証操作が実行されないまま所定の時間が経過した時に、前記機械式立体駐車場の管理人に通知する管理人通知処理をさらに有することを特徴とする。
このように制御することにより、例えばユーザーが車両を車庫装置に入出庫させた後に第2の認証操作を実行し忘れて立ち去ってしまっても、機械式立体駐車場の管理人に通知がなされるため、管理人が入出庫扉を閉じることができ、機械式立体駐車場の運行に支障が出ない。
【0016】
また、本発明に係る機械式立体駐車場の制御方法は、前記操作盤が、前記車庫装置の外部、且つ前記車庫装置の内部を目視可能な位置に設けられていることを特徴とする。また、本発明に係る機械式立体駐車場の制御方法は、前記第1の認証操作および前記第2の認証操作のうち、少なくとも前記第2の認証操作が、前記操作盤にて行われることを特徴とする。これにより、ユーザーは少なくとも第2の認証操作を、車庫装置の内部を目視可能な位置で行うため、入出庫扉が閉じられる前に自ずと車庫装置の内部に人が居ないことを確認でき、車庫装置内に人が取り残された状態で入出庫扉が閉じられてしまうことを防止することができる。このように、第1の認証操作を行う場所は、第2の認証操作を行う場所と物理的に同じ場所に限定されない。例えば、第1の認証操作は車庫装置の遠方で行われ、第2の認証操作は車庫装置の内部を目視可能な位置で行われるようにしてもよい。
【0017】
さらに、本発明に係る機械式立体駐車場の制御方法
の参考例としての一態様によれば、機械式立体駐車場の管理人が、前記第1の認証処理における認証情報と前記第2の認証処理における認証情報とを一致させることのできる専用の認証一致手段を有していることを特徴とする。
【0018】
これにより、ユーザーが車両を車庫装置に入出庫させた後に第2の認証操作を実行せずに立ち去ってしまったり、ユーザーが暗証記号や暗証記号媒体を忘れてしまったり、ユーザーが操作に不慣れで自力で操作できないような場合でも、管理人がユーザーに代わって第1および第2の認証処理を代行して入出庫作業を行うことができ、機械式立体駐車場の運行に支障が出ない。
【0019】
また、本発明に係る機械式立体駐車場の制御方法は、前記第1の認証操作および前記第2の認証操作が、ユーザーが暗証記号を前記操作盤に入力することによって行われることを特徴とする。これにより、ユーザーにさしたる負担を強いることなく、第1の認証処理と第2の認証処理を実行させて、スムーズに入出庫操作を行わせることができる。
【0020】
また、本発明に係る機械式立体駐車場の制御方法は、前記第1の認証操作および前記第2の認証操作が、ユーザーの自己所持の暗証記号媒体を前記操作盤に認識させることによって行われることを特徴とする。これにより、ユーザーにさしたる負担を強いることなく、第1の認証操作と第2の認証操作を実行させて、スムーズに入出庫操作を行わせることができる。暗証記号媒体としては、リモコン、記録カードといったものが考えられる。
【0021】
そして、本発明に係る機械式立体駐車場は、前記のいずれかの制御方法によって制御されることを特徴とする。このような機械式立体駐車場によれば、車庫装置内に人が取り残された状態で入出庫扉が閉じられてしまうことを防止することができる。
【発明の効果】
【0022】
以上のように、本発明に係る機械式立体駐車場の制御方法およびこの制御方法により制御される機械式立体駐車場によれば、車庫装置内に人が取り残された状態で入出庫扉が閉じられてしまうことを防止して安全に運行することができる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は、モータの動力により車両を移動させる機能を有する機械式立体駐車場であれば幅広く適用できるものであって、以下の説明にある垂直循環式立体駐車場に限定されるものではない。
【0025】
図1は、本発明に係る制御方法を適用し得る機械式立体駐車場の一例を示す斜視図である。この機械式立体駐車場1は、オフィスビルやマンション等に併設される契約者専用のものである。機械式立体駐車場1は、複数の車両2を収容可能な垂直循環式の立体駐車場施設であり、地上部に車両2の入出庫口3が開口する塔状の車庫装置(駐車塔)4内に複数のパレット5(車体搬送手段)が収容されている。各パレット5は車庫装置4内で上下に駆動される搬送チェーン6にアーム7を介して所定間隔で設けられたケージ8に吊設されており、搬送チェーン6の位置に拘らず常に水平な姿勢を保たれている。
【0026】
図1には図示しないパレット駆動機構25(
図2参照)に備えられた昇降用モータにより搬送チェーン6が駆動されると、各パレット5が水平な姿勢で車庫装置4内を上下に循環し、最下部の位置でパレット5が地上レベルの高さとなり、入出庫口3から車両2の積み降ろしが行われる。また、車両2は入出庫口3の前に設けられたターンテーブル9により向きを変えられ、例えば常に前向きでパレット5上に載置される。ターンテーブル9は図示しないパレット旋回機構に備えられた旋回用モータにより旋回駆動される。
【0027】
入出庫口3には、車両の入出庫時にのみ、ユーザーの操作によって開扉される入出庫扉11が設けられている。また、入出庫口3の近傍には、
図2にも示す操作盤12が設けられ、機械式立体駐車場1に車両を駐車させるユーザーは、この操作盤12を後述するように操作して入出庫扉11の開閉と車両の入出庫作業を行う。操作盤12は、車庫装置4の外部、且つ車庫装置4の内部を目視可能な位置に設けられている。なお、同じく入出庫口3の近傍には管理人室13が設けられており、ここに駐在する管理人が、必要に応じてユーザーのアシストを行うようになっている。この管理人室13は必ずしもこの位置になくてもよく、遠隔位置に設けてユーザーとの対話を行いながらユーザーをアシストするようにしてもよい。
【0028】
このように構成された機械式立体駐車場1は、
図2に概略的に示す制御系統の下で、本発明に係る制御方法により制御される。この制御系統15は制御装置16を有し、制御装置16には主制御部17と、この主制御部17に統括制御される入出庫扉開閉制御部18およびパレット駆動制御部19が含まれている。また、主制御部17には認証照合部21が含まれている。
【0029】
入出庫扉開閉制御部18には、入出庫扉11を開閉させる入出庫扉開閉機構22と、入出庫扉11の開位置および閉位置を検出して入出庫扉開閉制御部18にフィードバックする入出庫扉位置センサ23が接続されている。また、パレット駆動制御部19には、パレット5を駆動するパレット駆動機構25と、パレット5の位置を検出してパレット駆動制御部19にフィードバックするパレット位置センサ26が接続されている。さらに、図示しないが、主制御部17には、ターンテーブル9を駆動するターンテーブル駆動機構と、ターンテーブル9の位置を検出してターンテーブル駆動機構にフィードバックするターンテーブル位置センサが接続されている。
【0030】
操作盤12は主制御部17に接続されている。この操作盤12には、表示画面31と、音声スピーカ32と、テンキー操作部33と、ICカードリーダー34と、起動ボタン35と、閉扉ボタン36等が設けられている。表示画面31と音声スピーカ32は、画面および音声によってユーザーに操作方法を指示するものであり、テンキー操作部33はユーザーに暗証番号によって認証を行わせるものであり、ICカードリーダー34はユーザーにICカードによって認証を行わせるものである。また、起動ボタン35は、認証操作を終えたユーザーがパレット5の呼び出しを行うスイッチであり、閉扉ボタン36はユーザーが入出庫扉11を閉じるためのスイッチである。
【0031】
このように構成された機械式立体駐車場1にユーザーが車両を入庫させる時の手順は次の通りである。
まず、
図3に示すように、車両2を入出庫扉11の前(ターンテーブル9の上)に停車させ、同乗者を降車させ、ドアミラーを畳み、アンテナを下げる。次に、
図4に示すように、ユーザー(車両のドライバー)は、操作盤12に向かい、第1の認証操作を行う。この第1の認証操作に基づき、主制御部17の認証照合部21において、ユーザーが機械式立体駐車場1の正式な契約者であるか否かの判定が行われる。仮に非契約者が認証操作を行っても、表示画面31と音声スピーカ32によりエラー表示がなされ、機械式立体駐車場1は動作しない。
【0032】
この第1の認証操作は、ユーザーが自分専用の暗証番号をテンキー操作部33に入力するか、自分専用に貸与された暗証記号媒体を操作盤12に認識させることによって行われる。この機械式立体駐車場1では、例えば図示しないICカードが暗証記号媒体として用いられており、ユーザーはICカードを操作盤12のICカードリーダー34にタッチして認識させる。
【0033】
第1の認証操作でユーザーが正式な契約者であると認証されると、表示画面31と音声スピーカ32によってユーザーに起動ボタン35を押すように指示がなされる。ユーザーは起動ボタン35を押して再び車両に乗り込む。主制御部17は、ユーザーの認証内容によって入庫か出庫かを見分け、起動ボタン35が押されると同時に
図2に示すパレット駆動機構25を起動させて空のパレット5を入出庫口3の位置に搬送させる。空のパレット5が到着すると、入出庫扉開閉制御部18と入出庫扉開閉機構22が自動的に入出庫扉11を開扉させ、同時に入出庫口3の上方に設けられた入庫管制灯38が赤から青に変わる。
【0034】
次に、ユーザーは、
図5に示すように車両を前進させて入出庫口3に進入し、パレット5上の規定位置に車両を停車させる。
図6に示すように、パレット5の前方となる壁面には電光板39が設けられており、この電光板39には、「前進」、「停車」、「後退」といった表示ランプ41,42,43と、各種の注意事項が記載された注意表示部44,45が設けられている。ユーザーは、電光板の「前進」の表示ランプ41が「停車」の表示ランプ42に切り替わるまで車両を前進させて停車する。前に進み過ぎた場合は「後退」の表示ランプ43が点灯するため、ユーザーは「後退」の表示ランプ43が「停車」の表示ランプ42に切り替わるまで車両を後退させて位置を調整する。
【0035】
車両をパレット5の規定位置に停車させたら、ユーザーはパーキングブレーキを掛けてエンジンを停止させ、ドアミラーが畳まれているか、アンテナが下がっているか、ドアや窓が開いていないか、貴重品が残ってないか等を確認し、
図7に示すように降車してキーロックを掛ける。ここで、例えば車両がバッテリーの充電を要する電動車両であり、パレット5に充電用の充電用コンセントが設置されている場合には、ユーザーは充電用コンセントと、車体側に設けられた充電口との間を充電ケーブルで接続する作業を行い、図示しない操作部を操作して充電を開始させる。
【0036】
次に、ユーザーは、車庫装置4の外部に出て、
図8に示すように再び操作盤12に向かい、第2の認証操作を行う。第2の認証操作は第1の認証操作と同様な操作である。この第2の認証操作では、第1の認証操作を行ったユーザーと、第2の認証操作を行ったユーザーとが同一人物であるか否かの判定が行われる。仮に第2の認証操作を行ったユーザーが第1の認証操作を行ったユーザーと異なる場合、例えば第1のユーザーが車庫装置4の中に居る時に次のユーザーが訪れて第1の認証操作を行った場合には、第1の認証操作と第2の認証操作の認証情報が一致しないため、表示画面31と音声スピーカ32によりエラー表示がなされ、機械式立体駐車場1は動作しない。このため、前のユーザーがまだ車庫装置4の中に居る状態で入出庫扉11が閉じられてパレット駆動機構25が起動してしまうことが防止される。
【0037】
第2の認証操作において、主制御部17の認証照合部21が第1の認証操作を行ったユーザーと同一であると判定すると、表示画面31と音声スピーカ32により、ユーザーに車庫装置4内の安全確認を行うよう報知がなされ、さらに安全確認が取れたら閉扉ボタン36を押して入出庫扉11を閉じるように指示がなされる。これに従いユーザーは車庫装置4内に人が残っていないかどうかを確認してから閉扉ボタン36を押して入出庫扉11を閉じる。
【0038】
操作盤12は入出庫口3の近傍に設けられていて、ここから車庫装置4の内部を目視可能であるため、ユーザーは庫内の安全確認をたやすく行うことができる。そして、入出庫扉11を閉じたユーザーは機械式立体駐車場1から立ち去ることができる。
【0039】
また、ユーザーが機械式立体駐車場1に駐車させていた車両を出庫させる時の手順は次の通りである。
まず、
図9に示すように、ユーザー(車両のドライバー)は、操作盤12に向かい、第1の認証操作を行う。この第1の認証操作の手順および判定内容は入庫時に行ったものと同様であり、仮に非契約者が認証操作を行っても、表示画面31と音声スピーカ32によりエラー表示がなされて機械式立体駐車場1は動作しない。ユーザーが認証されると、表示画面31と音声スピーカ32によって起動ボタン35を押すよう指示がなされ、ユーザーは起動ボタン35を押す。主制御部17は、ユーザーの認証内容によって入庫か出庫かを見分け、起動ボタン35が押されると同時にパレット駆動機構25を起動させ、車両が搭載されたパレット5を選定して入出庫口3の位置に搬送させる。パレット5が到着すると、入出庫扉開閉制御部18と入出庫扉開閉機構22が
図10に示すように自動的に入出庫扉11を開扉させる。
【0040】
次に、ユーザーは、車庫装置4内に入り、車両に乗り込んでエンジンを掛け、
図11に示すように出庫させる。車両が電動車両であって、その駐車中にバッテリーの充電を行った場合には、パレット5の充電用コンセントと車両側の充電口との間を接続していた充電ケーブルを切り離し、充電ケーブルを車内に回収してから出庫する。
【0041】
最後に、ユーザーは、
図12に示すように、再び操作盤12に向かい、第2の認証操作を行う。第2の認証操作の操作手順および判定内容も、入庫時に行った第2の認証操作と同様である。ここで、仮に、ユーザーがまだ車庫装置4内に居る時に次のユーザーが訪れて第1の認証操作を行っても、第1の認証操作と第2の認証操作の認証情報が一致しないため、表示画面31と音声スピーカ32によりエラー表示がなされ、機械式立体駐車場1は動作しない。このため、入庫時と同様に、前のユーザーがまだ車庫装置4の中に居る状態で入出庫扉11が閉じられてパレット駆動機構25が起動してしまうことが防止される。
【0042】
そして、主制御部17の認証照合部21において、第1と第2の認証操作を行ったユーザーが同一であるか否かが判定され、同一であると判定されると、表示画面31と音声スピーカ32により、ユーザーに車庫装置4内の安全確認を行うよう報知がなされ、さらに安全確認が取れたら閉扉ボタン36を押して入出庫扉11を閉じるように指示がなされる。これに従いユーザーは車庫装置4内に人が残っていないかどうかを確認した後、閉扉ボタン36を押して入出庫扉11を閉じ、車両に乗車して、必要に応じてターンテーブル9により車両の向きを変更してから出発する。
【0043】
なお、入庫時および出庫時において、第1の認証操作を行う場所と第2の認証操作を行う場所は、必ずしも同じ場所でなくてもよい。例えば、第1の認証操作は車庫装置4の遠方またはリモコン等によって行われ、第2の認証操作は車庫装置4の内部を目視可能な位置、例えば操作盤12の位置で行われるようにしてもよい。
【0044】
ところで、この機械式立体駐車場1では、車両の入庫時、出庫時に拘わらず、入出庫扉11が開かれて、車両の入出庫が行われた後、第2の認証操作が実行されないまま所定の時間が経過した場合には、機械式立体駐車場1の管理人に通知がなされるようになっている。これにより、例えば入庫または出庫を終えたユーザーが、第2の認証操作を実行し忘れて立ち去ってしまったり、ユーザーが暗証記号やICカードを忘れてしまったり、ユーザーが操作に不慣れで自力で操作できないような場合には、管理人がユーザーに代わって第1および第2の認証処理を代行することができる。
【0045】
具体的には、管理人は、上述の第1の認証処理における認証情報と第2の認証処理における認証情報とを一致させることのできる専用の認証一致手段を有している。この認証一致手段として、例えば管理人は専用のマスターICカードを所持しており、入庫または出庫を終えたユーザーが、第2の認証操作を実行し忘れて立ち去ってしまった場合等には、管理人が自らマスターICカードをICカードリーダー34にタッチすることによって第2の認証操作を完了させ、入出庫扉11を閉じて機械式立体駐車場1の運行に支障が出ないようにする。
【0046】
図13は、本実施形態に係る制御プログラムをフローチャートで示している。この制御プログラムは主制御部17に記憶されている。また、この制御プログラムは、車両の入庫時と出庫時とで概ね同一である。
【0047】
この制御の流れを順に説明すると、制御開始後、まずステップS1でユーザーによる第1の認証操作が実行されたか否かが判定される。このステップS1の判定結果がNOの場合は元に戻り、このステップS1の判定結果がYESであれば次のステップS2に移行して第1の認証操作を行ったユーザーが機械式立体駐車場1の正式な契約者であるか否かが判定される。このステップS2の判定結果がNOの場合にはステップS3に移行してエラー表示処理がなされ、表示画面31と音声スピーカ32によりエラー表示がなされる。
【0048】
ステップS2の判定結果がYESの場合はステップS4に移行し、ユーザーによる第1の認証操作に基づいて該ユーザーの認証を行う第1の認証処理が実行される。この第1の認証処理では、ユーザーの暗証番号またはICカードの情報が記憶されるとともに、入庫か出庫かの判定が下される。同時に、表示画面31と音声スピーカ32によってユーザーに起動ボタン35を押すように指示がなされるため、ユーザーが起動ボタン35を押す。これを受けて主制御部17ではステップS5に移行して搬送呼出処理が実行され、入庫時には空のパレット5が、出庫時には当該車両が積載されたパレット5が、それぞれパレット駆動機構25によって入出庫口3の位置に搬送される。このパレット5の到着とともにステップS6に移行して開扉処理が実行され、入出庫扉開閉機構22により入出庫扉11が開扉される。このためユーザーは、入庫の際には車両をパレット5上の規定位置に停車させ、出庫の際にはパレット5に積載された車両を入出庫口3の外に出庫させる。
【0049】
次に、制御はステップS7に移行し、ユーザーによる第2の認証操作が実行されたか否かが判定される。このステップS7の判定結果がYESの場合、即ちユーザーにより第2の認証操作がなされている場合はステップS8に移行し、ユーザーの第2の認証操作に基づいて該ユーザーの認証を再度行う第2の認証処理が実行される。この第2の認証処理では、ユーザーの暗証番号やICカードの情報が再度記憶される。続いてステップS9に移行し、第1の認証処理における認証情報と第2の認証処理における認証情報とが一致しているか否かを照合する照合処理が認証照合部21において実行される。この照合処理では、第1の認証操作と第2の認証操作とで、ユーザーの暗証番号またはICカードの情報が一致しているか否かが判定される。
【0050】
ステップS9の判定結果がYESの場合、即ち第1の認証操作を行ったユーザーの認証情報と第2の認証操作を行ったユーザーの認証情報とが一致した場合には、ステップS11に移行して安全確認報知処理が実行され、表示画面31と音声スピーカ32によってユーザーに車庫装置4内の安全確認を行うよう報知がなされ、さらに閉扉ボタン36を押して入出庫扉11を閉じるように指示がなされる。ユーザーは安全確認を行って閉扉ボタン36を押すため、ステップS12に移行して閉扉処理が実行され、入出庫扉開閉機構22によって入出庫扉11が閉じられ、制御は最初に戻る。
【0051】
また、ステップS9の判定結果がNOの場合、即ち第1の認証操作を行ったユーザーの認証情報と第2の認証操作を行ったユーザーの認証情報とが一致しない場合には、ステップS10に移行してエラー表示処理がなされ、表示画面31と音声スピーカ32によりエラー表示がなされる。その後、ステップS7以降の制御が反復される。
【0052】
一方、ステップS7の判定結果がNOの場合、即ちステップS6にて開扉処理が実行されて車両の入出庫が行われた後、第2の認証操作が実行されない場合には、ステップS13に移行し、所定の時間(例えば3分)が経過したか否かが判定される。このステップS13の判定結果がNOであればステップS7に戻り、ステップS7以降の制御が反復される。また、ステップS13の判定結果がYESであればステップS14に移行し、管理人通知処理が実行される。この場合、管理人が入出庫口3付近に赴いて第2の認証操作が実行されない原因を調べ、例えばユーザーが第2の認証操作を実行し忘れて立ち去ってしまったり、あるいは暗証番号やICカードを忘れてしまった場合には、認証一致手段としてのマスターICカードを操作盤12のICカードリーダー34にタッチする。
【0053】
このように管理人がマスターICカードを使用することにより、制御はステップS15に移行し、管理人による認証が一致したか否かの判定が下され、この判定結果がYESであれば、ステップS16にてマスター認証処理が実行され、さらに、ステップS11〜ステップS12に移行して閉扉処理が実行されて入出庫扉11が閉じられる。また、ステップS15の判定結果がNOである場合、即ち管理人が未着、あるいは原因究明中であればステップS15において待機となる。このように、管理人が呼び出されてマスターICカードを使用することにより入出庫扉11を閉じることができるため、以後の駐車場運行に差し支えることがない。
【0054】
以上説明したように、本発明に係る機械式立体駐車場1の制御方法は、車庫装置4の入出庫扉11を開く前に、ユーザーによる第1の認証操作に基づいて該ユーザーの認証を行う第1の認証処理(ステップS4)と、この第1の認証処理の後でパレット5を呼び出す搬送呼出処理(ステップS5)と、パレット5の到着後に入出庫扉11を開く開扉処理(ステップS6)と、入出庫扉11を閉じる前にユーザーによる第2の認証操作に基づいて該ユーザーの認証を再度行う第2の認証処理(ステップS8)と、第1の認証処理(ステップS4)における認証情報と第2の認証処理(ステップS8)における認証情報とが一致しているか否かを照合する照合処理(ステップS9)と、この照合処理における照合結果が一致した場合にのみ入出庫扉11を閉じる閉扉処理(ステップS12)とを有する。
【0055】
このため、第1の認証操作を行って認証されたユーザーが、第2の認証操作を行うことによって再度認証され、その両方の認証情報が一致した場合にのみ入出庫扉11が閉じられる。したがって、第1の認証操作を行ったユーザーが、入出庫操作を終えて車庫装置4外に退避し、第2の認証操作を行うまでは入出庫扉11が閉じられることがない。よって、車庫装置4内にユーザーが取り残された状態で入出庫扉が閉じられてしまうことを防止することができる。
【0056】
特に、複数のユーザーが連続して入出庫操作に訪れた場合には、前のユーザーがまだ車庫装置4内に居る時に次のユーザーが第1の認証操作を行っても、この操作は前のユーザーの第2の認証操作と見なされ、第1の認証処理における認証情報と、第2の認証処理における認証情報とが一致しなくなるため、入出庫扉11を閉じる閉扉処理(ステップS12)が実行されない。したがって、前のユーザーの入出庫操作が完了するまで、次のユーザーは入出庫操作ができず、こうして前のユーザーが車庫装置4内に取り残された状態で次のユーザーにより入出庫扉11が閉じられてしまう事態を確実に防止することができる。
【0057】
このことは、特に、充電作業を要する電動車両の入出庫時には効果が高い。即ち、パレット5に設けられている充電用コンセントと、電動車両の車体に設けられている充電口との間を充電ケーブルで接続したり、あるいは接続を切り離して充電ケーブルを回収したりする作業は、ユーザーが車体の傍らに屈み込んで行うものであり、他のユーザーから認識されにくく、しかもこのような作業は時間を要することが多い。このため、同じユーザーに入出庫操作の前後で第1の認証操作と第2の認証操作を行わせ、その結果が一致した場合にのみ入出庫扉11を閉じる閉扉処理(ステップS12)を実行するようにしたことにより、他のユーザーが車庫装置4内に人が居ないと誤認して入出庫扉11を閉じてしまう虞を回避することができる。
【0058】
また、本発明に係る制御方法は、第1の認証操作および第2の認証操作が、車庫装置4の外部、且つ車庫装置4の内部を目視可能な位置に設けられた操作盤12にて行われるため、ユーザーは車庫装置4の内部を目視可能な位置で第1および第2の認証操作を行う。このため、入出庫扉11が閉じられる前に自ずと車庫装置4の内部に人が居ないことを確認でき、車庫装置4内に人が取り残された状態で入出庫扉が閉じられてしまうことを防止することができる。
【0059】
さらに、本発明に係る制御方法は、照合処理(ステップS9)の結果が不一致の場合には操作盤12にエラー表示を行うエラー表示処理(ステップS10)をさらに有するため、例えば車庫装置4内に前のユーザーが居る時に次のユーザーが第1の認証処理を実行しようとしても、エラー表示がなされ、次のユーザーは前のユーザーの存在に気付くことができるので、前のユーザーが車庫装置4内に取り残された状態で次のユーザーにより入出庫扉11が閉じられてしまうことを確実に阻止することができる。
【0060】
また、本発明に係る制御方法は、照合処理(ステップS9)と閉扉処理(ステップS12)との間に、ユーザーに車庫装置4内の安全確認を促す安全確認報知処理(ステップS11)をさらに有するため、ユーザーに安全確認を励行させ、車庫装置4内に人が取り残された状態で入出庫扉11が閉じられてしまうことを防止することができる。
【0061】
しかも、本発明に係る制御方法は、閉扉処理(ステップS12)が実行され、車両の入出庫が行われた後、第2の認証操作が実行されないまま所定の時間が経過した時に、機械式立体駐車場1の管理人に通知する管理人通知処理(ステップS14)をさらに有するため、例えばユーザーが車両を車庫装置4に入出庫させた後に第2の認証操作を実行し忘れて立ち去ってしまっても、管理人が入出庫扉11を閉じることができ、機械式立体駐車場1の運行に支障が出ない。
【0062】
その上、本発明に係る制御方法は、機械式立体駐車場1の管理人が、第1の認証処理における認証情報と第2の認証処理における認証情報とを一致させることのできる専用の認証一致手段(マスターICカード等)を有しているため、何らかの理由によりユーザー第2の認証操作を実行しなかった場合でも、管理人がユーザーに代わって第1および第2の認証処理を代行して入出庫作業を行うことができ、機械式立体駐車場の運行に支障が出ない。
【0063】
また、本発明に係る制御方法は、第1の認証操作および前記第2の認証操作が、ユーザーに暗証記号を操作盤12に入力させたり、あるいはユーザーに自己所持の暗証記号媒体を操作盤12に認識させることによって行われるため、ユーザーにさしたる負担を強いることなく、第1の認証処理と第2の認証処理を速やかに実行させて、スムーズに入出庫操作を行わせることができる。
【0064】
そして、上記のような制御方法によって制御される機械式立体駐車場1によれば、車庫装置4内に人が取り残された状態で入出庫扉11が閉じられてしまうことを確実に防止することができる。