特許第5710249号(P5710249)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5710249ビーコンを用いた電波識別リーダーの位置測定方法及びそのための電波識別システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5710249
(24)【登録日】2015年3月13日
(45)【発行日】2015年4月30日
(54)【発明の名称】ビーコンを用いた電波識別リーダーの位置測定方法及びそのための電波識別システム
(51)【国際特許分類】
   G01S 5/14 20060101AFI20150409BHJP
   H04W 64/00 20090101ALI20150409BHJP
【FI】
   G01S5/14
   H04W64/00 110
   H04W64/00 171
【請求項の数】12
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2010-509277(P2010-509277)
(86)(22)【出願日】2008年5月23日
(65)【公表番号】特表2010-531973(P2010-531973A)
(43)【公表日】2010年9月30日
(86)【国際出願番号】KR2008002906
(87)【国際公開番号】WO2008143483
(87)【国際公開日】20081127
【審査請求日】2011年3月16日
【審判番号】不服2013-23523(P2013-23523/J1)
【審判請求日】2013年12月2日
(31)【優先権主張番号】10-2007-0050316
(32)【優先日】2007年5月23日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】500310672
【氏名又は名称】エスケーテレコム株式会社
【氏名又は名称原語表記】SK TELECOM CO.,LTD.
(73)【特許権者】
【識別番号】512092564
【氏名又は名称】エスケー プラネット カンパニー、リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リー サンウ
(72)【発明者】
【氏名】ソン サンモク
(72)【発明者】
【氏名】ジョン スンジェ
(72)【発明者】
【氏名】チョン チャエシ
(72)【発明者】
【氏名】ユン ヤンシン
(72)【発明者】
【氏名】キム ヨンギル
(72)【発明者】
【氏名】アン サンシン
(72)【発明者】
【氏名】キム ソンジョン
(72)【発明者】
【氏名】チ ヨンミン
(72)【発明者】
【氏名】リー チョウシク
【合議体】
【審判長】 新川 圭二
【審判官】 酒井 伸芳
【審判官】 武田 知晋
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−118998(JP,A)
【文献】 特開平5−297107(JP,A)
【文献】 特開2006−352810(JP,A)
【文献】 特開2002−112306(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 5/00-5/14 19/00-19/55
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置を測定する電波識別システムであって、
ビーコンを送出する複数個のビーコン装置と、
電波識別を用いて既格納された情報を送信する電波識別タグと、
移動中に前記複数個のビーコン装置から複数個のビーコンを受信すれば、前記複数個のビーコンを用いて現在位置を計算し、前記電波識別を用いて前記電波識別タグから前記情報を受信する電波識別リーダーと、
を含み、
前記ビーコン装置の各々が、予め信号強度対距離に対する情報を測定してデータベース化し、
前記ビーコン装置は、基準位置に固定され、かつ前記ビーコンに前記基準位置に対する情報及び信号強度対距離に対する情報を含んで送出することを特徴とするビーコンを用いた電波識別リーダーの位置を測定するための電波識別システム。
【請求項2】
前記電波識別リーダーは、
前記ビーコンに含まれた基準位置に対する情報及び信号強度対距離に対する情報を用いて前記現在位置を計算することを特徴とする請求項1に記載のビーコンを用いた電波識別リーダーの位置を測定するための電波識別システム。
【請求項3】
前記電波識別リーダーは、
前記複数個のビーコンを受信すれば、各ビーコン装置から受信した各ビーコンの信号強度を測定し、前記信号強度対距離に対する情報を用いて前記各ビーコン装置からの相対距離を確認した後、各ビーコン装置の基準位置と前記各ビーコン装置からの相対距離を用いて三角測量法により前記現在位置を計算することを特徴とする請求項に記載のビーコンを用いた電波識別リーダーの位置を測定するための電波識別システム。
【請求項4】
前記電波識別リーダーは、
前記複数個のビーコン装置のうち、少なくとも3個以上のビーコン装置から前記複数個のビーコンを受信することを特徴とする請求項1に記載のビーコンを用いた電波識別リーダーの位置を測定するための電波識別システム。
【請求項5】
前記電波識別リーダーは、
前記少なくとも3個以上のビーコン装置から前記複数個のビーコンを受信すれば、前記複数個のビーコンのうち、信号の強度の大きい3個のビーコンを用いて前記現在位置を計算することを特徴とする請求項に記載のビーコンを用いた電波識別リーダーの位置を測定するための電波識別システム。
【請求項6】
前記電波識別リーダーは、
移動する前の位置及び移動した後の位置を計算し、前記移動する前の位置から前記移動した後の位置までの速度及び方向を計算することを特徴とする請求項1に記載のビーコンを用いた電波識別リーダーの位置を測定するための電波識別システム。
【請求項7】
前記電波識別リーダーは、
前記移動する前の位置から前記移動した後の位置まで移動した時間を測定し、前記移動する前の位置から前記移動した後の位置までの距離を計算した後、前記距離に対する前記時間を前記速度として計算することを特徴とする請求項に記載のビーコンを用いた電波識別リーダーの位置を測定するための電波識別システム。
【請求項8】
前記電波識別リーダーは、
前記移動する前の位置から前記移動した後の位置までのベクトルを計算して前記方向を計算することを特徴とする請求項に記載のビーコンを用いた電波識別リーダーの位置を測定するための電波識別システム。
【請求項9】
電波識別タグ、電波識別リーダー、及び複数個のビーコン装置を含む電波識別システムにおいて、前記電波識別リーダーが現在位置を測定する方法であって、
(a)前記複数個のビーコン装置から複数個のビーコンを受信するステップと、
(b)前記複数個のビーコンを分析して前記複数個のビーコン装置からの相対的な距離を計算するステップと、
(c)前記複数個のビーコンを分析して前記複数個のビーコン装置の基準位置を把握し、前記複数個のビーコン装置の基準位置と前記複数個のビーコン装置からの相対的な距離を用いて前記位置を計算するステップと、
を含み、
前記ビーコン装置の各々が、予め信号強度対距離に対する情報を測定してデータベース化し、
前記ビーコン装置は、基準位置に固定され、かつ前記ビーコンに前記基準位置に対する情報及び信号強度対距離に対する情報を含んで送出することを特徴とするビーコンを用いた電波識別リーダーの位置測定方法。
【請求項10】
前記ステップ(b)は、
(b1)前記複数個のビーコンを分析して前記複数個のビーコンに含まれた信号強度対距離に対する情報を把握するステップと、
(b2)前記信号強度対距離に対する情報を用いて前記複数個のビーコン装置からの相対的な距離を計算するステップと、
を含むことを特徴とする請求項に記載のビーコンを用いた電波識別リーダーの位置測定方法。
【請求項11】
前記ステップ(c)は、
(c1)前記複数個のビーコンを分析して前記複数個のビーコンに含まれた前記複数個のビーコン装置の基準位置に対する情報を把握するステップと、
(c2)前記複数個のビーコン装置の基準位置と前記複数個のビーコン装置からの相対的な距離を用いて三角測量法により前記位置を計算するステップと、
を含むことを特徴とする請求項に記載のビーコンを用いた電波識別リーダーの位置測定方法。
【請求項12】
前記位置測定方法は、
前記ステップ(c)の以後に、
(d)前記現在位置から次の位置へ移動するステップと、
(e)前記現在位置から前記次の位置までの移動した速度及び移動した方向を計算するステップと、
を更に含むことを特徴とする請求項に記載のビーコンを用いた電波識別リーダーの位置測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビーコンを用いた電波識別リーダー(RFID Reader:Radio Frequency Identification Reader)の位置測定方法及びそのための電波識別システムに関し、より詳しくは、電波識別システムで移動する電波識別リーダーの位置を測定するために、電波識別システムに固定された位置で自身の基準位置に対する情報と信号強度対距離に対する情報を含むビーコンを送出する複数個のビーコン装置を備え、移動する電波識別リーダーで少なくとも3個以上のビーコン装置からビーコンを受信してビーコンに含まれた信号強度対距離に対する情報を用いて各ビーコン装置からの相対的な距離を確認した後、三角測量法を用いて位置を計算して位置を容易に測定し、測定した位置の正確性を高めるための位置測定方法及びそのための電波識別システムに関する。
【背景技術】
【0002】
位置基盤技術は、特定位置に置かれた対象体(人または事物)の物理的、地理的、または論理的な位置情報を獲得して、それに適切に反応する技術である。通常的な位置測位方法には、物体間の距離の差や角度または方位角を測定して位置を測定する三角測量法(Triangulation)と特定観点(Vantage Point)から見える風景を用いた場面分析方法(Scene Analysis)、そして特定位置に近接して対象体を突き止める近接方法(Proximity)などがある。
【0003】
最近、無線通信技術が発達するにつれて、電波識別システムは新たな無線ネットワーク技術として脚光を浴びており、広く使われている。また、電波識別システムを用いて室内または室外での位置を測定する技術の開発が要求されており、このような技術は人間が到達できない地域で電波識別を用いてデータを収集したり、収集したデータをユーザに転送する等、多様な目的に活用されている。
【0004】
一方、通常的な位置測定技術は、衛星航法システム(Global Positioning System;以下、‘GPS’と称する)を用いた位置測定技術、無線信号の受信信号強度(Received Signal Strength Indication;以下、‘RSSI’と称する)を用いた位置測定技術、近距離無線通信を用いた位置測定技術など、多様である。
【0005】
GPSを用いた位置測定技術は、地区軌道に浮いているGPS衛星から送ってくる搬送波信号の位相を測定(絶対測位)したり、搬送波信号のコードを追跡(相対測位)して衛星までの距離を測定する技術である。このようなGPSを用いた位置測定技術は、信号半径が広くて、固定された衛星を通じて安定したサービスの提供が可能であるので、現在最も多く使われているが、精密度が低く、GPS衛星信号の受信が難しい室内や陰影地域ではサービスが可能でないという短所がある。
【0006】
移動通信を用いた位置測定技術は、現在構築されている移動通信システムを用いて三角測量法により移動端末の地理的な位置情報を求める技術であって、端末のサービスセル領域の基地局と周辺基地局との間の協調により端末の位置を突き止めるネットワーク基盤方式と、基地局とは別にGPS受信機を備えた端末が位置情報をネットワークに伝達する端末基盤方式、そしてその両方を混合した混合方式などがある。このような技術は別途のインフラ構築を必要とせず、GPSのようにサービス領域が広くてマクロ位置測位技術にたくさん活用されている。しかしながら、基地局が位置するセル半径内や電波の受信が可能な都心のみで使用が可能であり、電波特性による回折及び多重経路、信号減衰により室内での正確性が落ちる問題点がある。
【0007】
このような衛星通信や移動通信を用いた位置認識技術は、サービス提供領域が広いので、室外に適した一方、室内や陰影地域での使用に制約が従う。したがって、最近は赤外線(Diffuse-Infrared)や超音波(Ultrasonic Wave)、RF(Radio Frequency)、UWB(Ultra Wideband)、電波識別などの多様な無線通信技術を用いた位置測位技術が活発に研究されている。
【0008】
このような技術の大部分は超音波の転送速度差を利用したり、RF信号の強度(Signal Strength)、即ちRSSIを測定して信号減衰による信号伝達距離を測定して位置を計算する方式であって、RSSIを用いる場合にはRF信号が環境によって特性が可変的であるので、正確な位置の測定が困難で、かつ誤差率が大きいという短所があり、超音波を用いる場合には音波信号の特性上、方向性に敏感で、かつ装備が重くなる短所がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前述した問題を解決するために本発明は、電波識別システムで移動する電波識別リーダーの位置を測定するために、電波識別システムに固定された位置で自身の基準位置に対する情報と信号強度対距離に対する情報を含むビーコンを送出する複数個のビーコン装置を備え、移動する電波識別リーダーで少なくとも3個以上のビーコン装置からビーコンを受信してビーコンに含まれた信号強度対距離に対する情報を用いて各ビーコン装置からの相対的な距離を確認した後、三角測量法を用いて位置を計算して位置を容易に測定し、測定した位置の正確性を高めるための位置測定方法及びそのための電波識別システムを提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
このような目的を達成するために本発明は、位置を測定する電波識別システムにおいて、ビーコンを送出する複数個のビーコン装置と、電波識別を用いて既格納された情報を送信する電波識別タグと、移動中に複数個のビーコン装置から複数個のビーコンを受信すれば、複数個のビーコンを用いて現在位置を計算し、電波識別を用いて電波識別タグから情報を受信する電波識別リーダーと、を含むことを特徴とするビーコンを用いた電波識別リーダーの位置を測定するための電波識別システムを提供する。
【0011】
また、本発明は、電波識別タグ、電波識別リーダー、及び複数個のビーコン装置を含む電波識別システムにおいて、電波識別リーダーが現在位置を測定する方法であって、(a)複数個のビーコン装置から複数個のビーコンを受信するステップと、(b)複数個のビーコンを分析して複数個のビーコン装置からの相対的な距離を計算するステップと、(c)複数個のビーコンを分析して複数個のビーコン装置の基準位置を把握し、複数個のビーコン装置の基準位置と複数個のビーコン装置からの相対的な距離を用いて上記位置を計算するステップと、を含むことを特徴とするビーコンを用いた電波識別リーダーの位置測定方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の好ましい実施形態に従うビーコンを用いた電波識別リーダーの位置を測定するための電波識別システムを簡略に示すブロック構成図である。
図2】本発明の好ましい実施形態に従うビーコンを用いた電波識別リーダーの位置測定方法を説明するためのフローチャートである。
図3】本発明の好ましい実施形態に従うビーコン装置におけるビーコンを送出する態様を示す例示図である。
図4a】本発明の好ましい実施形態に従って電波識別リーダーが現在位置を測定する過程を説明するための例示図である。
図4b】本発明の好ましい実施形態に従って電波識別リーダーが現在位置を測定する過程を説明するための例示図である。
図5】本発明の好ましい実施形態に従って電波識別リーダーが移動した速度及び移動した方向を測定する過程を説明するための例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の好ましい実施形態を添付された図面を参照しつつ詳細に説明する。まず各図面の構成要素に参照符号を付加するに当たって、同一な構成要素に対してはたとえ他の図面上に表示されても、できる限り同一な符号を有するようにしていることに留意しなければならない。また、本発明を説明するに当たって、関連した公知構成または機能に対する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にすることができると判断される場合にはその詳細な説明は省略する。
【0014】
図1は、本発明の好ましい実施形態に従うビーコンを用いた電波識別リーダーの位置を測定するための電波識別システムを簡略に示すブロック構成図である。
【0015】
本発明の好ましい実施形態に従うビーコンを用いた電波識別リーダー(RFID Reader:Radio Frequency Identification Reader)の位置を測定するための電波識別システムは、第1ビーコン装置110、第2ビーコン装置112、第3ビーコン装置114、電波識別リーダー120、及び電波識別タグ(RFID Tag)130を含んで構成される。
【0016】
本発明の好ましい実施形態に従う第1ビーコン装置乃至第3ビーコン装置110、112、114は、各々電波識別システムで固定された位置に設けられて電波識別リーダー120が現在位置を測定できるようにビーコン(Beacon)を送出する装置である。ここで、ビーコンは、RF信号、ジグビー(Zigbee)信号、ブルートゥース(Bluetooth)信号など、多様な無線信号で送出できる。
【0017】
また、本発明の好ましい実施形態に従う第1ビーコン装置乃至第3ビーコン装置110、112、114は、自身が位置した基準位置に対する情報及び自身が位置した地域の環境を考慮した信号強度対距離に対する情報を含むビーコンを送出する。
【0018】
このために、本発明の好ましい実施形態に従う第1ビーコン装置乃至第3ビーコン装置110、112、114は、各々ビーコンを送出するためのビーコン送出手段、基準位置に対する情報及び信号強度対距離に対する情報を格納し、この情報をビーコンに含めて送出するように制御し、各ビーコン装置の全般的な作動を制御するためのソフトウェアを格納するメモリ、及びメモリに格納されたソフトウェアを実行するマイクロプロセッサなどを備える。
【0019】
ここで、基準位置に対する情報は各ビーコンが位置した地点の3次元座標(x軸、y軸、z軸)をいい、信号強度対距離に対する情報は各ビーコン装置が位置した地点での電波環境を考慮して各ビーコン装置が送出するビーコンを電波識別リーダー120が受信した時、電波識別リーダー120が受信したビーコンの信号強度別に基準位置から電波識別リーダー120までの相対的な距離(即ち、方向性のない直線距離)を対応させた情報をいう。基準位置に対する情報及び信号強度対距離に対する情報については後述する過程で図3を通じて詳細に説明する。
【0020】
一方、図1では本発明の好ましい実施形態に従うビーコンを用いた電波識別リーダーの位置を測定するための電波識別システムに3個のビーコン装置110、112、114のみ備えられているものを図示したが、実際には4個、5個等、その以上の複数個のビーコン装置が至る所に散在することができる。
【0021】
本発明の好ましい実施形態に従う電波識別リーダー120は、電波識別を用いて電波識別タグ130と通信を遂行し、これを通じて電波識別タグ130に格納された情報を獲得するリーダー装置である。
【0022】
また、本発明の好ましい実施形態に従う電波識別リーダー120は、第1ビーコン装置乃至第3ビーコン装置110、112、114から送出されるビーコンを受信すれば、各ビーコン装置110、112、114から送出されるビーコンを分析して、各ビーコン装置110、112、114の基準位置に対する情報及び各ビーコン装置110、112、114の信号強度対距離に対する情報を把握し、これを用いて現在位置を計算する。
【0023】
ここで、電波識別リーダー120は、各ビーコン装置110、112、114から受信した各ビーコンの信号強度を測定して各ビーコン装置110、112、114の信号強度対距離に対する情報に対応させて各ビーコン装置110、112、114からの相対的な距離を計算し、各ビーコン装置110、112、114からの相対的な距離と各ビーコン装置110、112、114の基準位置に対する情報を用いて三角測量法により現在位置を計算する。電波識別リーダー120が三角測量法により現在位置を計算する過程については図4a及び図4bを通じて詳細に説明する。
【0024】
また、本発明の好ましい実施形態に従う電波識別リーダー120は、複数個のビーコン装置のうち、少なくとも3個以上のビーコン装置からビーコンを受信して現在位置を計算する。即ち、前述したように、本発明の好ましい実施形態に従うビーコンを用いた電波識別リーダーの位置を測定するための電波識別システムには3個以上の複数個のビーコン装置が備えられることができ、電波識別リーダー120が現在位置を計算するためには少なくとも3個以上のビーコン装置からビーコンを受信しなければならず、4個以上のビーコン装置からビーコンを受信した場合にはビーコンの信号強度が最も大きいビーコンを送出する3個のビーコン装置から受信したビーコンを用いて現在位置を計算する。
【0025】
また、本発明の好ましい実施形態に従う電波識別リーダー120は、移動中に位置を測定して、移動した速度及び移動した方向を計算する。即ち、電波識別リーダー120は現在位置を測定した後、移動するようになれば、移動した後の位置で位置をまた測定した後、移動する前の位置から移動した後の位置まで移動した時間を測定し、移動する前の位置から移動した後の位置までの距離を計算し、移動した距離に対する移動した時間を速度として計算する。また、電波識別リーダー120は移動する前の位置から移動した後の位置までのベクトルを計算して移動方向を計算する。電波識別リーダー120が移動速度と移動方向を計算することについては図5を通じて詳細に説明する。
【0026】
図2は、本発明の好ましい実施形態に従うビーコンを用いた電波識別リーダーの位置測定方法を説明するための順序図である。
【0027】
電波識別システム内で至る所に固定されて設けられた第1ビーコン装置乃至第3ビーコン装置110、112、114は、各々自身の基準位置に対する情報及び自身の電波環境に合う信号強度対距離に対する情報を含むビーコンを続けて送出する(S210)。
【0028】
電波識別システム内を移動する電波識別リーダー120は、第1ビーコン装置乃至第3ビーコン装置110、112、114から送出されるビーコンを受信し(S220)、各ビーコン装置110、112、114から受信した各ビーコンを分析して各ビーコン装置110、112、114からの相対的な距離を確認する(S230)。
【0029】
電波識別リーダー120は、各ビーコン装置110、112、114からの相対的な距離と各ビーコン装置110、112、114の基準位置に対する情報を用いて三角測量法により現在位置を計算する(S240)。
【0030】
一方、電波識別リーダー120は、現在位置を測定した後、移動するようになれば、移動した位置でも前述したステップS210乃至ステップS240の手続きに従い位置を測定できる。
【0031】
したがって、電波識別リーダー120は、移動するようになれば(S250)、移動する前の位置から移動した後の位置まで移動した時間を測定し(S260)、移動した後の位置を測定した後(S270)、移動する前の位置(即ち、ステップS240で測定した現在位置)から移動した後の位置(即ち、ステップS270で測定した位置)までの距離をステップS260で測定した移動した時間で割って移動した速度を計算し、移動する前の位置から移動した後の位置までのベクトル(Vector)を計算して移動した方向を計算する(S280)。
【0032】
図3は、本発明の好ましい実施形態に従うビーコン装置におけるビーコンを送出する態様を示す例示図である。
【0033】
各ビーコン装置110、112、114は、各々電波識別リーダー120が位置を測定できるようにビーコンを送出するが、ビーコンは送出される距離によって信号減衰が発生して送出されるビーコンの電力は各ビーコン装置110、112、114から遠ざかるほど図示したようにその大きさが減る。
【0034】
ここで、信号減衰は、各ビーコン装置110、112、114の周辺環境に従う電波環境により最も多い影響を受ける。即ち、特定ビーコン装置の周辺に建物や構造物などが散在したり、高電力線が通過する等、信号減衰をたくさん起こす要因がある場合には、信号減衰が甚だしくて、ビーコンが送出できる距離が短いことがあり、一方、このような信号減衰の要因が少ないビーコン装置はより多い距離にビーコンを送出できる。
【0035】
したがって、ビーコン装置110、112、114は、各々固定されて設けられるため、設けられて周辺環境が決まれば、電波環境に従うビーコンの信号強度対距離を測定してデータベース化できる。
【0036】
即ち、特定ビーコン装置でビーコンが図3に示すように送出されれば、下記の[表1]のように、信号強度対距離に対する情報がデータベース化できる。
【表1】
【0037】
したがって、特定ビーコン装置はビーコンに自身の基準位置に対する情報と共に[表1]のような信号強度対距離に対する情報を含んで送出する。
【0038】
特定ビーコン装置が図示したようにビーコンを送出する状態で、電波識別リーダー120が特定ビーコン装置からビーコンを受信した後、ビーコンの信号強度を測定した結果、−10dbmであったならば、電波識別リーダー120はビーコンに含まれた信号強度対距離に対する情報を確認して−10dbmに対応する距離である21mを把握することができ、これを通じて電波識別リーダー120は特定ビーコン装置から21m距離だけ離れていることが分かる。勿論21mの距離は2次元的な距離でない3次元的な距離であるので相対的な距離である。
【0039】
ここで、特定ビーコン装置を第1ビーコン装置110と仮定すれば、第2ビーコン装置112と第3ビーコン装置114も図示したように、ビーコンを送出できる。しかしながら、第2ビーコン装置112と第3ビーコン装置114は、第1ビーコン装置110と設けられた周辺の電波環境が違うことがあり、それによって信号減衰の程度が違うことがあるので、第2ビーコン装置112と第3ビーコン装置114がビーコン信号に含む信号強度対距離に対する情報は[表1]と同一でなく、各々違うことがある。
【0040】
即ち、第1ビーコン装置乃至第3ビーコン装置110、112、114は、各々周辺の電波環境が違って、それに従う信号減衰の程度が違うので、同一な信号の強度を持つビーコンが至ることができる距離が違うことがあるので、予め信号の強度に対する距離に対する情報を測定してデータベース化した後、[表1]のようなテーブルに生成してビーコンを通じて送出することによって、電波識別リーダー120が現在位置を精密に測定できるようにする。
【0041】
図4a及び図4bは、本発明の好ましい実施形態に従って電波識別リーダーが現在位置を測定する過程を説明するための例示図である。
【0042】
図4aは、本発明の好ましい実施形態に従う電波識別リーダーが各ビーコン装置からの相対的な距離を把握する過程を説明するための例示図である。
【0043】
第1ビーコン装置乃至第3ビーコン装置110、112、114が固定されて設けられた状態で、電波識別リーダー120が図示したように、3個のビーコン装置のビーコン送出領域内に位置すれば、電波識別リーダー120は、各ビーコン装置110、112、114から第1ビーコン、第2ビーコン、第3ビーコンを受信する。
【0044】
電波識別リーダー120は、各ビーコン装置110、112、114から受信した第1ビーコン、第2ビーコン、第3ビーコンの各々の強度を測定するが、図示したように、第1ビーコンはその強度が0dbmであり、第2ビーコンはその強度が−25dbmであり、第3ビーコンはその強度が−7dbmであると仮定すれば、第1ビーコンに含まれた第1信号強度対距離に対する情報を確認して0dbmに対応する距離であるd1を把握することができ、第2ビーコンに含まれた第2信号強度対距離に対する情報を確認して−25dbmに対応する距離であるd2を把握することができ、第3ビーコンに含まれた第3信号強度対距離に対する情報を確認して−7dbmに対応する距離であるd3を把握することができる。
【0045】
図4bは、本発明の好ましい実施形態に従う電波識別リーダーが各ビーコン装置からの相対的な距離と各ビーコン装置の基準位置を用いて現在位置を計算する過程を説明するための例示図である。
【0046】
図4aを通じて前述したように、各ビーコン装置110、112、114から受信した各ビーコン(第1ビーコン、第2ビーコン、第3ビーコン)の強度を測定して各ビーコン装置110、112、114からの相対的な距離を把握した電波識別リーダー120は、各ビーコン、即ち第1ビーコン、第2ビーコン、及び第3ビーコンに各々含まれた第1基準位置に対する情報、第2基準位置に対する情報、及び第3基準位置に対する情報を確認する。
【0047】
ここで、第1基準位置に対する情報、第2基準位置に対する情報、及び第3基準位置に対する情報は、各々各ビーコン装置110、112、114のx軸、y軸、z軸座標に対する情報であって、3次元座標情報である。
【0048】
ここで、図示したように、第1基準位置に対する情報を(x1、y1、z1)と仮定し、第2基準位置に対する情報を(x2、y2、z2)と仮定し、第3基準位置に対する情報を(x3、y3、x3)と仮定すれば、電波識別リーダー120は前述したように把握した各ビーコン装置110、112、114からの相対的な距離と各ビーコン装置110、112、114の3次元座標情報を用いて三角測量法により現在位置を計算できる。
【0049】
即ち、電波識別リーダー120の現在位置の3次元座標を(x、y、z)と仮定すれば、三角測量法を用いて現在位置に対する方程式を下記の[数1]のように導出することができる。
数1
[数1]
(x1−x)+(y1−y)+(z1−z)=(d1−err)
(x2−x)+(y2−y)+(z2−z)=(d2−err)
(x3−x)+(y3−y)+(z3−z)=(d3−err)
【0050】
ここで、errは距離に対する誤差であって、現在位置に対する許容誤差率によって決定できる定数である。
【0051】
また、x1、y1、z1、d1は第1基準位置に対する情報と第1ビーコン装置110からの相対的な距離であるので、第1ビーコンを通じて確認することができる定数であり、x2、y2、z2、d2は第2基準位置に対する情報と第2ビーコン装置110からの相対的な距離であるので、第2ビーコンを通じて確認することができる定数であり、x3、y3、z3、d3は第3基準位置に対する情報と第3ビーコン装置110からの相対的な距離であるので、第3ビーコンを通じて確認することができる定数である。
【0052】
したがって、[数1]から導出された3個の方程式において、x、y、zのみが知ろうとする変数であるので、3個の方程式を連立して解けば、電波識別リーダー120の現在位置に対する3次元座標(x、y、z)を計算することができる。
【0053】
以上、説明したように、本発明では電波識別システムに固定された位置にビーコンを送出するビーコン装置を少なくとも3個以上構築して、各ビーコン装置110、112、114から電波識別リーダー120が現在位置を決定すことに助けになる情報である各ビーコン装置110、112、114の基準位置に対する情報と各ビーコン装置110、112、114が位置した周辺の電波環境を考慮した信号強度対距離に対する情報をビーコンに含めて送出するようにすることで、電波識別リーダー120が各ビーコン装置110、112、114から受信した第1ビーコン、第2ビーコン、第3ビーコンの強度を測定し、各ビーコンの信号の強度に対する相対的な距離を把握した後、各ビーコン装置110、112、114の3次元的な座標を用いて現在位置を計算するようにすることで、移動する電波識別リーダー120が自身の位置を測定できるだけでなく、各ビーコン装置110、112、114の周辺電波環境を考慮できるので、位置を精密に測定することができる。
【0054】
図5は、本発明の好ましい実施形態に従って電波識別リーダーが移動した速度及び移動した方向を測定する過程を説明するための例示図である。
【0055】
図4a及び図4bを通じて前述したように、本発明の好ましい実施形態に従う電波識別リーダー120は、少なくとも3個以上のビーコン装置を用いて自身の現在位置を測定することができる。
【0056】
一方、電波識別リーダー120は電波識別システム上で自由に移動できるが、移動中にも自身の位置を続けて測定することができる。以下では、電波識別リーダー120が電波識別システム内で移動する間、移動した速度と移動した方向を計算または測定する過程について説明する。
【0057】
電波識別リーダー120が図示したように、A地点からB地点へ移動したと仮定し、A地点の3次元座標を(x1、y1、z1)、B地点の3次元座標を(x2、y2、z3)と仮定すれば、電波識別リーダー120の移動した速度は[数2]のように導出できる。
【数1】
【0058】
即ち、速度は距離に対する時間で表すことができるので、電波識別リーダー120は自身が移動した距離を移動した時間で割れば移動した速度が計算できる。これは移動する前の位置から移動した位置までの距離を移動した速度で割って移動した速度を計算する。
【0059】
また、電波識別リーダー120の移動方向は[数3]のように導出できる。
数3
[数3]
ベクトルd=(x2−x1,y2−y1,z2−z1)
【0060】
即ち、移動する前の位置のx軸、y軸、z軸座標から移動した後の位置のx軸、y軸、z軸座標までのベクトルが移動した方向となる。
【0061】
したがって、電波識別リーダー120は[数2]及び[数3]のように計算することで、移動した速度及び移動した方向を計算することができ、このように計算した移動した速度及び移動した方向を用いて電波識別リーダー120の目的地まで正しく移動しているか否かを確認することもでき、目的地まで移動する方向と速度を計算し予測することに活用できる。
【0062】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したことに過ぎないものであって、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で多様な修正及び変形が可能である。したがって、本発明に開示された実施形態は本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施形態により本発明の技術思想の範囲が限定されるのではない。本発明の保護範囲は請求範囲により解釈されなければならず、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明によれば、電波識別システムで移動する電波識別リーダーの位置を測定することができる。
【0064】
また、電波環境を考慮して電波識別リーダーの位置を測定するので、位置測定の正確度を高めることができる。
【0065】
また、電波識別リーダーが移動しながら位置が測定できるので、移動した速度及び移動した方向を測定することができる。
図1
図2
図3
図4a
図4b
図5