特許第5710361号(P5710361)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5710361
(24)【登録日】2015年3月13日
(45)【発行日】2015年4月30日
(54)【発明の名称】操作制御装置
(51)【国際特許分類】
   G01G 19/387 20060101AFI20150409BHJP
   G01G 23/37 20060101ALI20150409BHJP
【FI】
   G01G19/387 Z
   G01G23/37 E
【請求項の数】6
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2011-98902(P2011-98902)
(22)【出願日】2011年4月27日
(65)【公開番号】特開2012-230020(P2012-230020A)
(43)【公開日】2012年11月22日
【審査請求日】2014年4月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】000208444
【氏名又は名称】大和製衡株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山下 一彦
【審査官】 三笠 雄司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−94445(JP,A)
【文献】 特開昭58−42929(JP,A)
【文献】 特開2009−63779(JP,A)
【文献】 特開2010−54427(JP,A)
【文献】 特開2006−125903(JP,A)
【文献】 特開2010−164370(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01G 1/00−23/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の運転条件設定値からなる運転条件設定情報に基づいて運転される機器の前記運転条件設定情報を記憶し、操作者によって前記機器の運転に関する操作が行われる操作制御装置であって、
音声出力手段と、
前記複数の運転条件設定値を画面に表示する表示手段と、
前記表示手段に表示されている前記複数の運転条件設定値の中から任意の一の運転条件設定値を選択するための操作が行われる設定値選択手段と、
前記設定値選択手段によって前記一の運転条件設定値が選択されているときに、数字、または、数字及び小数点記号を入力するための数値入力手段と、
前記数値入力手段によって入力された数字、または、数字及び小数点記号を、数値として確定するための操作が行われる数値確定操作手段と、
前記数値確定操作手段によって確定された数値を変更する値に決定するための操作が行われる変更決定操作手段と、
前記変更決定操作手段に前記決定するための操作が行われたときに、前記設定値選択手段によって選択されている前記一の運転条件設定値を、前記数値確定操作手段によって確定された数値に変更する運転条件変更手段と、
前記数値入力手段によって数字及び小数点記号のいずれかが入力されるたびに、その入力された数字または小数点記号を前記音声出力手段から音声で出力させる音声出力制御手段とを備え、
前記機器は、被計量物の重量を計量する計量機器であり、
前記運転条件設定情報が同一である期間内において、計量に関して予め定められた複数の集計項目の各値からなる集計データを算出する集計手段をさらに備え、
前記表示手段は、前記集計手段によって算出される前記集計データを表示可能に構成され、前記集計データを表示する際、直近に変更された前記運転条件設定値に関連するものとして予め定められた前記集計項目の値を、他の前記集計項目の値とは異なる表示状態で表示するように構成された、操作制御装置。
【請求項2】
複数の運転条件設定値からなる運転条件設定情報に基づいて運転される機器の前記運転条件設定情報を記憶し、操作者によって前記機器の運転に関する操作が行われる操作制御装置であって、
音声出力手段と、
前記複数の運転条件設定値を画面に表示する表示手段と、
前記表示手段に表示されている前記複数の運転条件設定値の中から任意の一の運転条件設定値を選択するための操作が行われる設定値選択手段と、
前記設定値選択手段によって前記一の運転条件設定値が選択されているときに、数字、または、数字及び小数点記号を入力するための数値入力手段と、
前記数値入力手段によって入力された数字、または、数字及び小数点記号を、数値として確定するための操作が行われる数値確定操作手段と、
前記数値確定操作手段によって確定された数値を変更する値に決定するための操作が行われる変更決定操作手段と、
前記変更決定操作手段に前記決定するための操作が行われたときに、前記設定値選択手段によって選択されている前記一の運転条件設定値を、前記数値確定操作手段によって確定された数値に変更する運転条件変更手段と、
前記数値確定操作手段に前記数値として確定するための操作が行われたときに前記数値を前記音声出力手段から音声で出力させる音声出力制御手段とを備え、
前記機器は、被計量物の重量を計量する計量機器であり、
前記運転条件設定情報が同一である期間内において、計量に関して予め定められた複数の集計項目の各値からなる集計データを算出する集計手段をさらに備え、
前記表示手段は、前記集計手段によって算出される前記集計データを表示可能に構成され、前記集計データを表示する際、直近に変更された前記運転条件設定値に関連するものとして予め定められた前記集計項目の値を、他の前記集計項目の値とは異なる表示状態で表示するように構成された、操作制御装置。
【請求項3】
前記音声出力手段から出力される音声の言語を選択する言語選択手段をさらに備え、
前記音声出力制御手段は、
前記言語選択手段によって複数の言語が選択されている場合には、前記数値入力手段によって数字及び小数点記号のいずれかが入力されるたびに、その入力された数字または小数点記号を前記複数の言語によって順番に前記音声出力手段から音声で出力させるように構成された、請求項1に記載の操作制御装置。
【請求項4】
前記音声出力手段から出力される音声の言語を選択する言語選択手段をさらに備え、
前記音声出力制御手段は、
前記言語選択手段によって複数の言語が選択されている場合には、前記数値確定操作手段に前記数値として確定するための操作が行われたときに前記数値を前記複数の言語によって順番に前記音声出力手段から音声で出力させるように構成された、請求項2に記載の操作制御装置。
【請求項5】
前記表示手段は、
前記運転条件変更手段によって直近に変更された前記運転条件設定値を、他の前記運転条件設定値とは異なる表示状態で表示するように構成された、請求項1〜4のいずれかに記載の操作制御装置。
【請求項6】
前記表示手段で表示される前記複数の運転条件設定値を印字する印字手段をさらに備え、
前記印字手段は、
前記運転条件変更手段によって直近に変更された前記運転条件設定値を、他の前記運転条件設定値とは異なる表示状態となるように印字するように構成された、請求項1〜5のいずれかに記載の操作制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組合せ秤等の機器の操作制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ポテトチップス、キャンデー等の物品を所定重量範囲内の重量に計量して包装し、市場に出荷する工場の生産ラインには、例えば、組合せ秤等の計量機器と、包装機と、検査装置(X線異物検出装置、金属検出機、重量式選別機等)と、箱詰め装置等が備えられている。
【0003】
このような生産ラインを構成する組合せ秤や重量式選別機などの機器は、運転のために複数の運転条件の設定が必要であり、同一の運転条件の設定で運転が続けられるわけではない。例えば、組合せ秤は包装機に連結され、組合せ秤で計量された被計量物が包装機に投入されて包装される。計量される被計量物もしくは包装物の内容量は常に一定ではなく変更される。また、数時間単位で被計量物と包材を入れ替えて計量と包装をおこなうこともある。したがって、必要に応じて運転条件の設定及び変更をしなければならない。また、重量式選別機は、生産ラインの最終段階において、計量、梱包された被計量物の重量が所定重量範囲内であるか否かをチェックするものであり、いろいろな種類の被計量物を計量しなければならないので、組合せ秤と同様に必要に応じて運転条件の設定及び変更をしなければならない。
【0004】
特許文献1には、運転条件変更情報の履歴及び過去に設定された運転条件設定項目の値を記憶しておき、運転条件変更情報が作成された過去の所望する時点を選択操作することにより、過去の所望する時点における全ての運転条件設定項目の値を再設定するための構成が開示されている。この構成によれば、試行錯誤で運転条件設定項目の値を変更して計量機器の動作に支障が起こった場合でも、過去の所望する時点における運転条件に、容易かつ短時間に復帰することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−8246号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一方、操作者は、運転条件の変更を行う際に、変更しようとする運転条件設定項目の値として意図する値とは異なる値を誤って入力することもある。この誤って入力された値が適切な値ではなく、その値が設定されたままの状態で運転すると、最悪の場合、計量不良等の動作不良になり生産ラインが止まることになる。特許文献1の構成のように、たとえ短時間で復帰できたとしても、適切でない運転条件で機器がしばらく運転されることになり、計量不良等が生じた場合の生産品の処理等を行わなければならなくなる。
【0007】
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、操作者が機器の運転条件を変更する際に、運転条件設定値(運転条件設定項目の値)の誤入力を防止することができる操作制御装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明のある形態(aspect)に係る操作制御装置は、複数の運転条件設定値からなる運転条件設定情報に基づいて運転される機器の前記運転条件設定情報を記憶し、操作者によって前記機器の運転に関する操作が行われる操作制御装置であって、音声出力手段と、前記複数の運転条件設定値を画面に表示する表示手段と、前記表示手段に表示されている前記複数の運転条件設定値の中から任意の一の運転条件設定値を選択するための操作が行われる設定値選択手段と、前記設定値選択手段によって前記一の運転条件設定値が選択されているときに、数字、または、数字及び小数点記号を入力するための数値入力手段と、前記数値入力手段によって入力された数字、または、数字及び小数点記号を、数値として確定するための操作が行われる数値確定操作手段と、前記数値確定操作手段によって確定された数値を変更する値に決定するための操作が行われる変更決定操作手段と、前記変更決定操作手段に前記決定するための操作が行われたときに、前記設定値選択手段によって選択されている前記一の運転条件設定値を、前記数値確定操作手段によって確定された数値に変更する運転条件変更手段と、前記数値入力手段によって数字及び小数点記号のいずれかが入力されるたびに、その入力された数字または小数点記号を前記音声出力手段から音声で出力させる音声出力制御手段とを備えている。
【0009】
この構成によれば、操作者が機器の運転条件を変更する際、数値入力手段を用いて数字及び小数点記号のいずれかを入力するたびに、その読み方がスピーカ等の音声出力手段から音声で出力される。そのため、操作者は、入力する数字等を1つずつ耳で聞いて確認することができるので、運転条件設定値の誤入力を防止することができ、意図しない値が運転条件設定値として設定された状態での運転を防止することができる。
【0010】
また、本発明の他の形態に係る操作制御装置は、複数の運転条件設定値からなる運転条件設定情報に基づいて運転される機器の前記運転条件設定情報を記憶し、操作者によって前記機器の運転に関する操作が行われる操作制御装置であって、音声出力手段と、前記複数の運転条件設定値を画面に表示する表示手段と、前記表示手段に表示されている前記複数の運転条件設定値の中から任意の一の運転条件設定値を選択するための操作が行われる設定値選択手段と、前記設定値選択手段によって前記一の運転条件設定値が選択されているときに、数字、または、数字及び小数点記号を入力するための数値入力手段と、前記数値入力手段によって入力された数字、または、数字及び小数点記号を、数値として確定するための操作が行われる数値確定操作手段と、前記数値確定操作手段によって確定された数値を変更する値に決定するための操作が行われる変更決定操作手段と、前記変更決定操作手段に前記決定するための操作が行われたときに、前記設定値選択手段によって選択されている前記一の運転条件設定値を、前記数値確定操作手段によって確定された数値に変更する運転条件変更手段と、前記数値確定操作手段に前記数値として確定するための操作が行われたときに前記数値を前記音声出力手段から音声で出力させる音声出力制御手段とを備えている。
【0011】
この構成によれば、入力した数字等を数値として確定するための操作が行われたときに、その数値の読み方がスピーカ等の音声出力手段から音声で出力される。そのため、操作者は、入力した数値を耳で聞いて確認することができるので、運転条件設定値の誤入力を防止することができ、意図しない値が運転条件設定値として設定された状態での運転を防止することができる。
【0012】
また、前記音声出力手段から出力される音声の言語を選択する言語選択手段をさらに備え、前記音声制御出力手段は、前記言語選択手段によって複数の言語が選択されている場合には、前記数値入力手段によって数字及び小数点記号のいずれかが入力されるたびに、その入力された数字または小数点記号を前記複数の言語によって順番に前記音声出力手段から音声で出力させるように構成されていてもよい。この構成によれば、複数の国の出身者が操作者となる場合に有用である。
【0013】
また、前記音声出力手段から出力される音声の言語を選択する言語選択手段をさらに備え、前記音声制御出力手段は、前記言語選択手段によって複数の言語が選択されている場合には、前記数値確定操作手段に前記数値として確定するための操作が行われたときに前記数値を前記複数の言語によって順番に前記音声出力手段から音声で出力させるように構成されていてもよい。この構成によれば、複数の国の出身者が操作者となる場合に有用である。
【0014】
また、前記表示手段は、前記運転条件変更手段によって直近に変更された前記運転条件設定値を、他の前記運転条件設定値とは異なる表示状態で表示するように構成されていてもよい。これにより、どの運転条件設定値が変更されたかを容易に確認することができる。
【0015】
また、前記表示手段で表示される前記複数の運転条件設定値を印字する印字手段をさらに備え、前記印字手段は、前記運転条件変更手段によって直近に変更された前記運転条件設定値を、他の前記運転条件設定値とは異なる表示状態となるように印字するように構成されていてもよい。これにより、どの運転条件設定値が変更されたかを容易に確認することができる。
【0016】
また、前記機器は、被計量物の重量を計量する計量機器であり、前記運転条件設定情報が同一である期間内において、計量に関して予め定められた複数の集計項目の各値からなる集計データを算出する集計手段をさらに備え、前記表示手段は、前記集計手段によって算出される前記集計データを表示可能に構成され、前記集計データを表示する際、直近に変更された前記運転条件設定値に関連するものとして予め定められた前記集計項目の値を、他の前記集計項目の値とは異なる表示状態で表示するように構成されていてもよい。
【0017】
この構成によれば、操作者は、表示手段が集計データを画面に表示したときに、変更された運転条件設定値に関連する集計項目の値を確認しやすいので、運転条件設定値の変更の良否判定を行いやすくなる。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、以上に説明した構成を有し、操作者が機器の運転条件を変更する際に、運転条件設定値の誤入力を防止することができる操作制御装置を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施形態の操作制御装置を用いた機器の一例を示す概略模式図である。
図2】本発明の実施形態の操作制御装置の構成例を示すブロック図である。
図3】本発明の実施形態の操作制御装置のスクリーンに表示される画面の一例を示す図である。
図4】本発明の実施形態の操作制御装置のスクリーンに表示される画面の一例を示す図である。
図5】本発明の実施形態の操作制御装置のスクリーンに表示される画面の一例を示す図である。
図6】本発明の実施形態の操作制御装置のスクリーンに表示される画面の一例を示す図である。
図7】本発明の実施形態の操作制御装置のスクリーンに表示される画面の一例を示す図である。
図8】本発明の実施形態の操作制御装置のスクリーンに表示される画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。また、本発明は、以下の実施形態に限定されない。
【0021】
(実施形態)
図1は、本発明の実施形態の操作制御装置を用いた機器の一例を示す概略模式図である。
【0022】
この機器は、計量機器の一種の組合せ秤であり、機器本体部1Aと操作制御装置20とを備えている。機器本体部1Aの中央の上部には、外部の供給装置10から供給される物品を振動によって放射状に分散させる円錐形の分散フィーダ11が設けられている。分散フィーダ11の周囲には、分散フィーダ11から送られてきた物品を振動によって各供給ホッパ13に送りこむための直進フィーダ12が放射状に複数設けられている。各直進フィーダ12の下方には、供給ホッパ13及び計量ホッパ14がそれぞれ対応して設けられている。供給ホッパ13は直進フィーダ12から送りこまれた物品を受け取り、その下方に配置された計量ホッパ14が空になると排出ゲートを開いて計量ホッパ14へ物品を供給する。また、各計量ホッパ14には、計量ホッパ14内の物品の重量を計測するロードセル等の重量センサ15が取り付けられ、各重量センサ15による計測値は操作制御装置20へ出力される。計量ホッパ14の下方には、集合シュート16が配設され、集合シュート16の出口にはファネル17が設けられ、このファネル17の下方に包装機が配置される。後述の排出組合せに選択された計量ホッパ14はその排出ゲートを開いて物品を排出し、その排出された物品は集合シュート16及びファネル17を滑り落ちて包装機へ送出される。包装機(例えば縦ピロー包装機)では、袋を製造しながら、組合せ秤から排出される被計量物を袋に受け入れて袋詰めする。
【0023】
図2は、操作制御装置20の構成例を示すブロック図である。
【0024】
操作制御装置20は、制御部21と、操作表示器22と、カラー印刷を行うことができる印字装置25と、I/F(インターフェース)回路26と、音声合成LSI29と、音声データが記憶された音声データメモリ(ROM)30と、スピーカ31と、制御部21へ日時情報(年月日及び時刻)を提供する例えばリアルタイムクロックからなる時計32と、外部IF回路33とを有している。
【0025】
制御部21は、例えばマイクロコントローラ等によって構成され、マイクロコントローラのCPU等からなる演算制御部27と、マイクロコントローラのRAM及びROM等からなる記憶部28とを有している。演算制御部27は、そのCPUが記憶部28のROMに記憶されたCPUの実行プログラム(運転用プログラム)を実行することにより、組合せ秤の機器本体部1Aの全体の動作制御及び排出組合せを求める組合せ処理等を行う他、操作表示器22、印字装置25及び音声合成LSI29を制御する。
【0026】
各重量センサ15による計測値は外部IF回路33を介して制御部21へ入力される。また、分散フィーダ11及び各直進フィーダ12のそれぞれの振動動作を制御する制御信号、及び、各供給ホッパ13及び各計量ホッパ14のそれぞれの排出ゲートの開閉動作を制御する制御信号は制御部21から外部IF回路33を介してそれぞれへ出力される。
【0027】
また、制御部21は、操作表示器22(操作入力部23)からの信号を入力するとともに、操作表示器22(表示部24)へ表示するデータ等の信号を出力する。なお、制御部21は、集中制御する単独の制御装置によって構成されていてもよいし、互いに協働して分散制御する複数の制御装置によって構成されていてもよい。制御部21は、運転条件変更手段及び集計手段等としても機能する。
【0028】
組合せ処理では、各重量センサ15により計測された各計量ホッパ14内の被計量物の重量に基づいて組合せ演算を行い、供給されている被計量物の合計重量(組合せ重量)が目標重量範囲(目標重量に対する許容範囲)内になる計量ホッパ14の組合せを全て求め、1つの組合せを排出組合せに決める。ここで、目標重量範囲になる組合せが複数存在する場合には、それらの中から組合せ重量と目標重量との差の絶対値が最小である組合せを1つ選択し、それを排出組合せに決める。
【0029】
操作表示器22は、例えばタッチスクリーン式のディスプレイによって構成され、組合せ秤の運転開始及び運転停止等の運転の操作と、組合せ秤の運転条件設定項目の値(設定値)の入力操作等を行うための操作入力部23と、運転速度、組合せ重量等の運転状態等をスクリーン(ディスプレイ画面)に表示する表示部24とを備えている。
【0030】
印字装置25は、I/F回路26を介して制御部21に制御され、印字を行う。
【0031】
音声合成LSI29は、制御部21からの制御信号に基づいて音声データメモリ30に記憶されている音声データの中から任意の音声データを選択し、その選択した音声データを音声アナログ信号に変換してスピーカ31へ出力する。音声合成LSI29及び音声データメモリ(ROM)30は市販の音声合成LSI及び音声ROMを用いることができるが、これらの機能をソフトウェアによって実現するように構成してもよい。
【0032】
また、時計32は、例えばリアルタイムクロックからなり、制御部21へ日時情報(年月日、時刻及び曜日)を提供する。
【0033】
制御部21と音声合成LSI29と音声データメモリ30とによって音声出力制御手段が構成される。
【0034】
以上のように構成された組合せ秤の動作について、その概略を説明する。
【0035】
まず、外部の供給装置10によって被計量物が組合せ秤の上方に搬送されてきて、分散フィーダ11上に載せられる。そして、分散フィーダ11上の被計量物は振動によって放射状に分散されて各直進フィーダ12へ送られ、さらに、直進フィーダ12上の被計量物は振動によって供給ホッパ13へ送られる。各供給ホッパ13の下方に位置する計量ホッパ14が空の場合に、各供給ホッパ13の被計量物が計量ホッパ14に投入される。制御部21は、前述の組合せ処理を行い、排出組合せに選択されている計量ホッパ14から被計量物を排出させる。計量ホッパ14から排出された被計量物は集合シュート16上を滑り落ち、ファネル17を介して包装機へ排出される。以上の動作が繰り返し行われる。
【0036】
組合せ秤では、上記のような動作を行うために多数の運転条件(動作条件)設定項目の値の設定が必要であり、操作表示器22を用いて設定することができ、設定された全ての運転条件設定項目の値(運転条件設定値)からなる運転条件設定情報は制御部21の記憶部28内の所定の領域(以下、「運転条件記憶領域」という)に記憶されている。演算制御部27は、運転条件記憶領域に記憶された運転条件設定情報を用いて運転用プログラムを実行することにより、組合せ秤の動作を制御する。
【0037】
このような組合せ秤の運転条件の主な設定項目としては、目標重量、上限値、速度(運転速度)、分散フィーダ強度、直進フィーダ強度、供給ホッパ開時間、計量ホッパ開時間などがある。
【0038】
上記の各設定項目について簡単に説明する。目標重量は、計量目標とする重量であり、上限値は、目標重量範囲の上限重量を決めるための値であり、目標重量範囲の上限重量=目標重量+上限値である。またここでは目標重量が目標重量範囲の下限重量である。速度は、組合せ秤が被計量物を外部へ排出する1分間当たりの回数で示される。分散フィーダ強度は分散フィーダ11の振動振幅に対応する値であり、直進フィーダ強度は直進フィーダ12の振動振幅に対応する値である。供給ホッパ開時間、計量ホッパ開時間は、それぞれのホッパの排出ゲートの開動作を行った後、閉動作を開始するまでの全開状態を保持している時間である。これらの設定項目はほんの一例を示したものであり、この他にも多数の設定項目がある。
【0039】
図3図8はそれぞれ、操作表示器22の表示部24のスクリーン22Sに表示される画面の一例を示す図である。
【0040】
図3に示す表示画面では、その最上部に運転に関わるメッセージを表示するメッセージ表示エリア51が設けられ、その右側には時計32から提供される日時が表示されている。これらメッセージ表示エリア51等の下方には、運転状況が表示される領域が設けられている。品種表示エリア52では、被計量物の品種番号、品種名、目標重量及び速度が表示されている。ここで速度が115wpmとして表示されているが、このwpmは、1分間当たりの計量回数である。この品種表示エリア52は、タッチキーを兼ねており、タッチ操作して所望の品種を選択することができる。その下の器物状態表示エリア53では、組合せ秤の分散フィーダ及び直進フィーダ、供給ホッパ及び計量ホッパ等の状態が表示される(図示を省略)。
【0041】
言語切り替えタッチキー54には、現在選択されている言語が表示されているが、本タッチキー54にタッチすると、図8に示すように言語選択ウインドウ92が表示され、選択言語を変更することができる。ここでは、日本語が選択されているので、この表示画面は日本語表記となっている。
【0042】
組合せ重量表示エリア55では、組合せ重量等の組合せの状況が表示される。速度表示エリア56では、実運転速度及び実運転速度の経時変化を示したグラフが表示される。振動機表示エリア57では、振動機を有する分散フィーダ11と直進フィーダ12の強度(振動振幅に対応する値)が表示され、これらの強度を変更することができる。MVFは分散フィーダ11、LVFは直進フィーダ12を示す。画面シフトタッチキー58をタッチして、隠れている他の表示エリアを表示することができる。
【0043】
操作者が運転スタートタッチキー59をタッチすると組合せ秤の運転が開始され、運転ストップタッチキー60をタッチすると運転が停止される。これらのうち、運転停止時には運転スタートタッチキー59の方が大きく表示され、運転中は運転ストップタッチキー60の方が大きく表示される。
【0044】
メニュー表示領域61aには、「零調整」画面呼び出しタッチキー62、「点検」画面呼び出しタッチキー63、「清掃」画面呼び出しタッチキー64、「トラブル対策」画面呼び出しタッチキー65、「システム」画面呼び出しタッチキー66が表示されており、これらのタッチキーをタッチすることによって、該当する画面を呼び出すことができる。また、メニュー切り替えタッチキー61にタッチすると、メニュー表示領域61aが他の画面を呼び出すためのタッチキーの表示に切り替わる。
【0045】
図3の画面において、メニュー切り替えタッチキー61に例えば2回タッチすると、図4に示すように、タッチキー61の表示がメニュー1からメニュー3に切り替わり、メニュー表示領域61aには、「円形表示」画面呼び出しタッチキー71と、「履歴表示」画面呼び出しタッチキー72と、「集計」画面呼び出しタッチキー73と、「カメラ」画面呼び出しタッチキー74と、「設定」画面呼び出しタッチキー75とが表示される。
【0046】
ここで、操作者が「設定」画面呼び出しタッチキー75にタッチすると、図5に示すように、運転条件設定項目の値を入力及び変更することができる運転条件設定画面76が表示される。呼び出したときの最初の設定画面76上には、基本項目設定画面82が選択されて表示されている。この基本項目設定画面82では、目標重量、速度(運転速度)等の基本的な項目の設定値の入力及び変更を行うことができる。「供給」画面呼び出しタッチキー78をタッチすると、基本項目設定画面82に代えて、分散フィーダ11及び直進フィーダ12等の供給に関わる項目の設定値の入力及び変更を行うことができる画面が呼び出される。同様に、「計量」画面呼び出しタッチキー79をタッチすると、供給ホッパ13及び計量ホッパ14の排出ゲートの開閉時間等の計量に関わる項目の設定値の入力及び変更を行うことができる画面が呼び出され、「排出」画面呼び出しタッチキー80をタッチすると、包装機へ出力する排出完了信号の出力タイミングを規定するための遅延時間等の排出に関わる項目の設定値の入力及び変更を行うことができる画面が呼び出される。これら設定値の入力及び変更を行うことができる画面の各々の設定値の表示エリア(例えば基本項目設定画面82の「速度」の設定値の表示エリア94等)はタッチキー(設定値選択手段)となっており、例えばその設定値を変更する場合にタッチされる。
【0047】
操作者が「セーブ」タッチキー81をタッチすると、変更された設定値が記憶部28に記憶される。すなわち、記憶部28の運転条件記憶領域内の、変更する運転条件設定項目の値を変更される値に変更する(書き換える)。「元に戻す」タッチキー85をタッチすると、変更した設定値が変更前の値に戻る。また、制御部21は、設定値の変更の履歴を記憶しており、「設定値履歴」タッチキー84をタッチすると、設定値の変更の履歴を表示した画面を呼び出すことができる。「印字」タッチキー86をタッチすると、印字装置25で設定値を印字することができる。「戻る」タッチキー87をタッチすると、設定画面76を呼び出した元の画面(例えば図4の画面)に戻る。画面シフトタッチキー83をタッチ操作することにより、基本項目設定画面82内を上下にシフトして、隠れている設定項目を表示することができる。
【0048】
本実施形態では、設定値(運転条件設定値)を入力及び変更するときに、入力された数字がスピーカ31から音声で発せられるように構成されている。
【0049】
例えば、図5の基本項目設定画面82内の、設定項目「速度」の設定値を表示しているエリア94をタッチすると、図6に示すように、テンキー小ウインドウ88が表示される。このテンキー小ウインドウ88の数字キー「0」〜「9」と小数点記号(ピリオド)キー「.」とを用いて操作者が所望の数値を入力すると、入力表示エリア88aにその数値が表示される。なお、「CLR」キーは入力した数字を全て消去するためのものであり、「DEL」キーは入力した直前の数字を消去するためのものであり、「−」は表示どおり「−」を入力するためのものである。「ENT」キーは入力した数値を確定するためのものである。「ESC」キーは、テンキー小ウインドウ88から抜け出すためのものであり、タッチされると、テンキー小ウインドウ88は閉じられる。テンキー小ウインドウ88の数字キー「0」〜「9」と小数点記号キー「.」とが数値入力手段であり、「ENT」キーが数値確定操作手段である。
【0050】
操作者がテンキー小ウインドウ88の数字キー等を用いて所望の数値を入力し、「ENT」キーをタッチすると、テンキー小ウインドウ88が閉じられて、「速度」の表示エリア94(図5)に入力された数値が表示される。このとき、他の設定項目の数値の表示エリアの数値とは、異なる表示状態(例えば斜字)で表示される。そして、変更決定操作手段である「セーブ」タッチキー81がタッチされると、制御部21では、記憶部28の運転条件記憶領域内の変更する設定項目の値を、前述の入力された数値に変更する(書き換える)。
【0051】
また、ある設定項目の値を変更後に、操作者が「印字」タッチキー86をタッチして、基本項目設定画面82に表示されている情報を印字装置25によって印字すると、基本項目設定画面82の表示と同様、変更された設定項目の数値が、他の設定項目の数値とは、異なる表示状態(例えば斜字、太字、他の設定項目の数値とは異なる色、あるいは反転表示状態)で印字される。
【0052】
また、本実施形態では、前述の数値を入力する際、テンキー小ウインドウ88の数字キー「0」、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」、「9」がそれぞれタッチされると、「レイ」、「イチ」、「ニィ」、・・・・、「ハチ」、「キュー」と、タッチされるたびにタッチされた数字が個別に読み上げられる(スピーカ31から発音される)。また小数点記号キー「.」がタッチされると、「テン」と読み上げられる(スピーカ31から発音される)。そして、所望の数値を入力して、「ENT」キーがタッチされると、それまでに入力された1個の数字、複数の数字、または、複数の数字及び小数点記号が、数値として確定され、その数値が読み上げられる(スピーカ31から発音される)。例えば、図6の入力表示エリア88aに示されるように、「1」、「2」、「0」の順に、数字キーがタッチされると、「イチ」、「ニィ」、「レイ」とスピーカ31から発音され、「ENT」キーにタッチすると、「ヒャクニジュウ」とスピーカ31から発音される。
【0053】
ここで、例えば、テンキー小ウインドウ88内の数字キー、小数点記号キーがそれぞれタッチされると、タッチされるたびにそれぞれのキーに応じた信号が操作表示器22の操作入力部23から制御部21へ入力される。そして、制御部21では、タッチされた数字キーあるいは小数点記号キーに応じた制御信号を音声合成LSI29へ出力することにより、音声合成LSI29はその制御信号に応じた音声データを音声データメモリ30から読み出し、それをアナログ信号に変換し増幅してスピーカ31へ出力する。これにより、スピーカ31からタッチされたキーが示す数字、小数点の読み方が音声で出力される。さらに、「ENT」キーがタッチされ、それに応じた信号が操作表示器22の操作入力部23から制御部21へ入力されると、制御部21では、数字キー、小数点記号キーによってそれまでに入力された数字、あるいは、数字及び小数点を数値として認識し、その数値に応じた制御信号を音声合成LSI29へ出力することにより、音声合成LSI29はその制御信号に応じた音声データを音声データメモリ30から読み出し、それをアナログ信号に変換し増幅してスピーカ31へ出力する。これにより、スピーカ31から上記数値の読み方が音声で出力される。
【0054】
図7は、速度の設定値を「120」に変更して運転した後、図4の画面の「集計」画面呼び出しタッチキー73をタッチして集計画面89を呼び出したときの表示画面の一例を示している。
【0055】
この集計画面89において、目標重量、上限値、下限値及び公称速度以外の項目が、予め定められた集計項目であり、制御部21はこれらの集計項目の各値を算出できるように構成されている。なお、集計画面89中の「公称速度」は、例えば図5及び図6の画面で設定される「速度」のことである。
【0056】
制御部21では、「集計」画面呼び出しタッチキー73がタッチされたときに、また、運転条件が変更(設定値が変更)されるたびに、また、運転を終了するときに、その直前に同一の運転条件で運転された期間(集計期間)における各集計項目の値を算出し、これらの集計データを記憶部28に記憶する。
【0057】
この集計画面89では、現在の集計画面89に表示されている集計データを算出するための集計期間(今回の集計期間)と、その1つ前の集計期間(前回の集計期間)とにおいて、公称速度(速度)は、変更された設定値であることを示すため、目標重量等の他の設定値とは、異なる表示状態(例えば斜字)で表示されている。また、集計項目の「平均重量」、「標準偏差」、「最大値」及び「最小値」は、速度の設定値変更に関わって着目すべき集計項目として予め定められており、それらの値は、他の集計項目とは異なる表示状態、ここでは「公称速度」と同様の状態(例えば斜字)で表示されている。「平均重量」、「標準偏差」、「最大値」及び「最小値」はそれぞれ、集計期間内における排出組合せに対応する組合せ重量の平均値、標準偏差、最大値、最小値である。
【0058】
なお、運転条件設定画面76(図5参照)及び集計画面89において、変更された設定値を他の設定値と表示状態を異ならせるために、変更された設定値を斜字で表示することに代えて、フラッシング表示させるようにしてもよいし、太字で表示するようにしてもよい。あるいは他の設定値とは色を異ならせて表示するようにしてもよいし、背景の色と数値の色とを他の設定値とは逆にして表示(反転表示)するようにしてもよい。このように、変更された設定値が他の設定値とは異なる表示状態で表示されることにより、どの運転条件設定値が変更されたかを容易に確認することができる。
【0059】
また、上記の変更された設定値の場合と同様にして、集計画面89において、変更された設定値に関わって着目すべき集計項目として予め定められた集計項目の値を、他の集計項目の値と表示状態を異ならせるようにしている。これにより、操作者は、変更された設定値に関連する集計項目の値を確認しやすいので、設定値の変更の良否判定を行いやすくなる。
【0060】
「印字」タッチキー90は、印字するためのタッチキーであり、このタッチキー90がタッチされると、集計画面89に表示されている情報が印字装置25によって印字される。この場合も、集計画面89の表示と同様、変更された設定項目の数値及びその変更に関わって着目すべき集計項目の値が、他の集計項目等の値とは異なる表示状態(例えば斜字、太字、他の値とは異なる色、あるいは反転表示状態)で印字される。
【0061】
「ホーム」タッチキー91は、集計画面89を呼び出した画面に戻るためのタッチキーであり、このタッチキー91がタッチされると、例えば図4の画面に戻る。
【0062】
次に、言語の切り替え方法について説明する。
【0063】
操作者が例えば図3の表示画面の言語切り替えタッチキー54にタッチすると、図8に示すように言語選択ウインドウ92が表示される。ここで、言語選択ウインドウ92内に表示されている各言語の領域はそれぞれタッチキー93(言語選択手段)となっている。これらのタッチキー93は、それぞれタッチされるたびに、それに表示されている言語を示す文字の状態が反転表示状態と非反転表示状態(ノーマル状態)とに切り替えられ、反転表示状態が選択されていることを示す。図8では、日本語が選択されているので、日本語のタッチキー93が反転表示状態(図8中ではハッチングで示す)で表示されている。
【0064】
操作者がタッチキー93をタッチ操作していずれかの言語を選択した後、言語切り替えタッチキー54にタッチすると、選択した言語が設定され、言語選択ウインドウ92が閉じられる。ここで設定されている言語によって、スクリーン22Sに表示される画面内の言語(文字)と、スピーカ31から発生する音声の言語が定められている。
【0065】
また、上記のタッチキー93をタッチ操作して複数の言語を選択することも可能である。この場合、最初に選択された言語が、スクリーン22Sに表示される画面内の言語(文字)に定められる。そして、スピーカ31から発生する音声の言語は、選択された複数の言語に定められ、例えば、タッチキー93で選択された順番にスピーカ31から出力される。例えば、「English」、「日本語」の順番に、タッチキー93を用いて選択された場合、スクリーン22Sに表示される画面内の言語(文字)は英語表記となる。また、スピーカ31からは、英語のあとに日本語が発せられることになる。例えば、図6のテンキー小ウインドウ88の「1」の数字キーをタッチすると、スピーカ31から英語で「one」が発声された後に続いて日本語で「イチ」と発声される。
【0066】
本実施形態では、操作者が機器の運転条件を変更する際、数字及び小数点記号のいずれかを入力するたびに、その読み方がスピーカ31から音声で出力される。そのため、操作者は、入力する数字等を1つずつ耳で聞いて確認することができるので、運転条件設定値の誤入力を防止することができ、意図しない値が運転条件設定値として設定された状態での運転を防止することができる。さらに、入力した数字等を数値として確定するための操作が行われたときに、その数値の読み方がスピーカ31から音声で出力されるため、入力した数値を耳で聞いて確認することができ、運転条件設定値の誤入力をより防止することができる。
【0067】
また、複数の言語を選択していれば、入力した数字等の読み方及び確定した数値の読み方が、選択している複数の各言語によってスピーカ31から音声で出力されるので、操作者が複数人いて、複数の国の出身者が操作者となる場合に有用である。
【0068】
また、音声出力手段として、スピーカ31を設けているが、これに限られるものではなく、例えばイヤホン等を設けてもよい。
【0069】
なお、上記実施形態では、機器の一例として組合せ秤を挙げて説明したが、これに限られない。本発明は、運転条件設定値を変更して運転される機器の操作制御装置に適用することができる。特に、運転条件設定値の変更が頻繁に行われる組合せ秤や重量式選別機等の計量機器の操作制御装置に適用すれば効果が大きい。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明は、操作者が機器の運転条件を変更する際に、運転条件設定値の誤入力を防止することができる操作制御装置等として有用である。
【符号の説明】
【0071】
1A 機器本体部
20 操作制御装置
21 制御部
22 操作表示器
25 印字装置
29 音声合成LSI
30 音声データメモリ
31 スピーカ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8