【文献】
AL-AFALEQ,E.I. et al.,Heterocyclic o-aminonitriles: preparation of pyrazolo[3,4-d]pyrimidines with modification of the substituents at the 1-position,Molecules ,2001年 6月30日,Vol.6, No.7,p.621-638
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
以下の状態:パーキンソン病、下肢静止不能症、振戦、ジスキネジア、ハンチントン病、アルツハイマー病、および薬剤誘発性運動障害;鬱病、注意欠陥障害、注意欠陥多動性障害、双極性障害、不安、睡眠障害、ナルコレプシー、認知障害(cognitive impairment)、認知症(dementia)、トゥーレット症候群、自閉症、脆弱X症候群、精神刺激薬の使用中止、および/または薬物中毒;脳血管疾患、卒中、鬱血性心疾患、高血圧、肺高血圧、および/または性機能障害;喘息、慢性閉塞性肺疾患、および/またはアレルギー性鼻炎、ならびに自己免疫性および炎症性疾患;および/または、女性性機能障害、運動性無月経(exercise amenorrhoea)、無排卵、閉経、更年期症状、甲状腺機能低下症、月経前緊張症、早産、不妊症、不規則な月経周期、異常子宮出血、骨粗鬆症、多発性硬化症、前立腺肥大、前立腺癌、甲状腺機能低下症、エストロゲン誘導性子宮内膜増殖症もしくは癌腫;および/または、PDE1発現細胞における、cAMPおよび/もしくはcGMPの低レベル(または、cAMPおよび/もしくはcGMPシグナル伝達経路の阻害)および/または減少したドーパミンD1受容体シグナル伝達活性により特徴付けられる何らかの疾患または状態;および/または、プロゲステロンシグナル伝達の増強により改善され得る何らかの疾患もしくは状態の何れかを処置または予防するための医薬であって、遊離形または薬学的に許容される塩形態の請求項1−16の何れか一項記載の化合物を含む、医薬。
【発明の概要】
【0008】
発明の概要
本発明は、遊離形または塩形態の、所望により置換されていてよい3−アミノ−(所望により、4−イミノまたは4−チオキソ)−4,5−ジヒドロ−(1Hまたは2H)−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6(7H)−オンならびにそれらの4−イミノおよび4−チオキソ誘導体、例えば、3−アミノ−4−(チオキソまたはイミノ)−4,5−ジヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6(7H)−オン、3−アミノ−4−(チオキソまたはイミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6(7H)−オンまたは3−アミノ−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6(7H)−オン、好ましくは(所望により、1または2および/または5および/または7置換)−3−アミノ−(所望により、4−イミノまたは4−チオキソ)−4,5−ジヒドロ−(1Hまたは2H)−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−オン、より好ましくは式II:
【化1】
[式中、
(i)Qは、−C(=S)−、−C(=N(R
6))−または−C(R
14)(R
15)−であり;
(ii)R
1は、HまたはC
1−6アルキル(例えば、メチルまたはエチル)であり;
【0009】
(iii)R
2は、
H、
C
1−6アルキル(例えば、イソプロピル、イソブチル、2−メチルブチルまたは2,2−ジメチルプロピル){ここで、該アルキル基は、所望により、1個以上のハロ(例えば、フルオロ)またはヒドロキシで置換されていてよい。}(例えば、ヒドロキシC
1−6アルキル、例えば1−ヒドロキシプロプ−2−イルまたは3−ヒドロキシ−2−メチルプロピルである。)、
ハロC
1−6アルキル(例えば、トリフルオロメチルまたは2,2,2−トリフルオロエチル)、
N(R
14)(R
15)−C
1−6アルキル(例えば、2−(ジメチルアミノ)エチルまたは2−アミノプロピル)、
アリールC
0−6アルキル(例えば、フェニルまたはベンジル){ここで、該アリールは、所望により、1個以上のC
1−6アルコキシで置換されていてよい。}(例えば、C
1−6アルコキシアリールC
0−6アルキル(例えば、4−メトキシベンジル))、
ヘテロアリールC
0−6アルキル(例えば、ピリジニルメチル){ここで、該ヘテロアリールは、所望により、1個以上のC
1−6アルコキシで置換されていてよい。}(例えば、C
1−6アルコキシヘテロアリールC
1−6アルキル);または
−G−J{ここで、Gは、単結合またはC
1−6アルキレン(例えば、メチレン)であり、そしてJは、C
3−8シクロアルキルまたはヘテロC
3−8シクロアルキル(例えば、オキセタン−2−イル、ピロリジン−3−イル、ピロリジン−2−イル)であり、ここで、該シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキル基は、所望により、1個以上のC
1−6アルキルまたはアミノで置換されていてよい。}(例えば、
−C
0−4アルキル−C
3−8シクロアルキル(例えば、−C
0−4アルキル−シクロペンチル、−C
0−4アルキル−シクロヘキシルまたは−C
0−4アルキル−シクロプロピル){ここで、該シクロアルキルは、所望により、1個以上のC
1−6アルキルまたはアミノで置換されていてよい。}(例えば、2−アミノシクロペンチルまたは2−アミノシクロヘキシル)、
−C
0−4アルキル−C
3−8ヘテロシクロアルキル(例えば、−C
0−4アルキル−ピロリジニル、例えば−C
0−4アルキルピロリジン−3−イル){ここで、該ヘテロシクロアルキルは、所望により、C
1−6アルキル(例えば、メチル)で置換されていてよい。}(例えば、1−メチルピロリジン−3−イル、1−メチル−ピロリジン−2−イル、1−メチル−ピロリジン−2−イル−メチルまたは1−メチル−ピロリジン−3−イル−メチル))
であり;
【0010】
(iv)R
3は、
1)−D−E−F〔ここで、
Dは、単結合、C
1−6アルキレン(例えば、メチレン)またはアリールC
1−6アルキレン(例えば、ベンジレンまたは−CH
2C
6H
4−)であり;
Eは、
単結合、
C
1−4アルキレン(例えば、メチレン、エチニレン、プロプ−2−イニ−1−イレン)、
C
0−4アルキルアリーレン(例えば、フェニレンまたは−C
6H
4−、−ベンジレン−または−CH
2C
6H
4−){ここで、該アリーレン基は、所望によりハロ(例えば、ClまたはF)で置換されていてよい。}、
ヘテロアリーレン(例えば、ピリジニレンまたはピリミジニレン)、
アミノC
1−6アルキレン(例えば、−CH
2N(H)−)、
アミノ(例えば、−N(H)−);
所望によりNまたはOから選択される1個以上のヘテロ原子を含んでいてよいC
3−8シクロアルキレン(例えば、ピペリジニレン)であり、
Fは、
H、
ハロ(例えば、F、Br、Cl)、
C
1−6アルキル(例えば、イソプロピルまたはイソブチル)、
ハロC
1−6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、
アリール(例えば、フェニル)、
所望によりN、SまたはOからなる群から選択される1個以上の原子を含んでいてよいC
3−8シクロアルキル(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピペリジニル、ピロリジニル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、またはモルホリニル)であって、そして所望により1個以上のC
1−6アルキル(例えば、メチルまたはイソプロピル)で置換されていてよいC
3−8シクロアルキル、例えば、1−メチルピロリジン−2−イル、ピロリジン−1−イル、ピロリジン−2−イル、ピペリジン−2−イル、1−メチルピペリジン−2−イル、1−エチルピペリジン−2−イル、
ヘテロアリール(例えば、ピリジル(例えば、ピリド−2−イル)、ピリミジニル(例えば、ピリミジン−2−イル)、チアジアゾリル(例えば、1,2,3−チアジアゾール−4−イル)、ジアゾリル(例えば、ピラゾリル(例えば、ピラゾール−1−イル)またはイミダゾリル(例えば、イミダゾール−1−イル、4−メチルイミダゾリル、1−メチルイミダゾール−2−イル))、トリアゾリル(例えば、1,2,4−トリアゾール−1−イル)、テトラゾリル(例えば、テトラゾール−5−イル)、アルキルオキサジアゾリル(例えば、5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール){ここで、該ヘテロアリールは、所望により1個以上のC
1−6アルキル、ハロ(例えば、フルオロ)またはハロC
1−6アルキルで置換されていてよい。};
C
1−6アルコキシ、
−O−ハロC
1−6アルキル(例えば、−O−CF
3)、
C
1−6アルキルスルホニル(例えば、メチルスルホニルまたは−S(O)
2CH
3)、
−C(O)−R
13{ここで、R
13は、−N(R
14)(R
15)、C
1−6アルキル(例えば、メチル)、−OC
1−6アルキル(例えば、−OCH
3)、ハロC
1−6アルキル(トリフルオロメチル)、アリール(例えば、フェニル)またはヘテロアリール
である。};
−N(R
14)(R
15)である。〕;
または
【0011】
2)置換ヘテロアリールC
1−6アルキル(例えばハロC
1−6アルキルで置換されている。);
または
3)式IIのピラゾロ部分の窒素のうち1個に結合し、そして式A
【化2】
〔式中、
X、YおよびZは独立して、NまたはCであり、
R
8、R
9、R
11およびR
12は独立して、Hまたはハロゲン(例えば、ClまたはF)であり;そして
【0012】
R
10は、
ハロゲン(例えば、フルオロまたはクロロ)、
C
1−6アルキル、
C
3−8シクロアルキル、
ヘテロC
3−8シクロアルキル(例えば、ピロリジニルまたはピペリジニル)、
ハロC
1−6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、
アリール(例えば、フェニル)またはヘテロアリール(例えば、ピリジル(例えば、ピリド−2−イル)、または例えばチアジアゾリル(例えば、1,2,3−チアジアゾール−4−イル)、ジアゾリル、トリアゾリル(例えば、1,2,4−トリアゾール−1−イル)、テトラゾリル(例えば、テトラゾール−5−イル)、アルキルオキサジアゾリル(例えば、5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール)、ピラゾリル(例えば、ピラゾール−1−イル){ここで、該アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルは、所望により1個以上のC
1−6アルキル(例えば、メチル)、ハロゲン(例えば、クロロまたはフルオロ)、ハロC
1−6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、ヒドロキシ、カルボキシ、−SHまたはさらなるアリールもしくはヘテロアリール(例えば、ビフェニルまたはピリジルフェニル)で置換されていてよい。}
C
1−6アルキルスルホニル(例えば、メチルスルホニル)、
アリールカルボニル(例えば、ベンゾイル)、
ヘテロアリールカルボニル、
C
1−6アルコキシカルボニル(例えば、メトキシカルボニル)、
アミノカルボニル、
−N(R
14)(R
15)であり、
好ましくは、R
10は、フェニル、ピリジル、ピペリジニルまたはピロリジニルであり、所望により上記の置換基、例えばハロまたはアルキルで置換されていてよく;
ただし、X、YまたはZが窒素であるとき、R
8、R
9またはR
10はそれぞれ存在しない。〕
で示される部分であり、
【0013】
(v)R
4およびR
5は、独立して:
H
C
1−6アルキル(例えば、メチル、イソプロピル、イソブチル、n−プロピル)、
C
3−8シクロアルキル(例えば、シクロペンチルまたはシクロヘキシル)、
C
3−8ヘテロシクロアルキル(例えば、ピロリジニル(例えば、ピロリジン−3−イルまたはピロリジン−1−イル)、ピペリジニル(例えば、ピペリジン−1−イル)、モルホリニル)、
−C
0−6アルキルアリール(例えば、フェニルまたはベンジル)または−C
0−6アルキルヘテロアリール(例えば、ピリド−4−イル、ピリド−2−イルまたはピラゾール−3−イル){ここで、該アリールまたはヘテロアリールは、所望により1個以上のハロ(例えば、4−フルオロフェニル)、ヒドロキシ(例えば、4−ヒドロキシフェニル)、C
1−6アルキル、C
1−6アルコキシまたは別のアリール基(例えば、ビフェニル−4−イルメチル)で置換されていてよい。}であり;
(vi)R
6は、H、C
1−6アルキル(例えば、メチルまたはエチル)またはC
3−8シクロアルキルであり;
(vii)R
14およびR
15は、独立して、HまたはC
1−6アルキルである。]
で示される化合物を提供する。
【0014】
特定の態様において、本発明はさらに下記の式IIの化合物を提供する:
2.1 式II(式中、Qは、−C(=S)−、−C(=N(R
6))−または−C(R
14)(R
15)−である。);
2.2 式IIまたは2.1(式中、Qは、−C(=S)−である。);
2.3 式IIまたは2.1(式中、Qは、−C(=N(R
6))−である。);
2.4 式II(式中、Qは、−C(R
14)(R
15)−である。);
2.5 式IIまたは2.1−2.4の何れか(式中、R
1は、HまたはC
1−6アルキル(例えば、メチルまたはエチル)である。);
2.6 式IIまたは2.1−2.5の何れか(式中、R
1はHである。);
2.7 式IIまたは2.1−2.5の何れか(式中、R
1は、C
1−6アルキル(例えば、メチルまたはエチル)である。);
2.8 式IIまたは2.4−2.7の何れか(式中、R
2は、
H、
C
1−6アルキル(例えば、イソプロピル、イソブチル、2−メチルブチルまたは2,2−ジメチルプロピル){ここで、該アルキル基は、所望により1個以上のハロ(例えば、フルオロ)またはヒドロキシで置換されていてよい。}(例えば、ヒドロキシC
1−6アルキル、例えば1−ヒドロキシプロプ−2−イルまたは3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)、
ハロC
1−6アルキル(例えば、トリフルオロメチルまたは2,2,2−トリフルオロエチル)、
N(R
14)(R
15)−C
1−6アルキル(例えば、2−(ジメチルアミノ)エチルまたは2−アミノプロピル)、
アリールC
0−6アルキル(例えば、フェニルまたはベンジル)、ここで、該アリールは、所望により1個以上のC
1−6アルコキシで置換されていてよく、例えばC
1−6アルコキシアリールC
0−6アルキル(例えば、4−メトキシベンジル)、
ヘテロアリールC
0−6アルキル(例えば、ピリジニルメチル){ここで、該ヘテロアリールは、所望により1個以上のC
1−6アルコキシで置換されていてよい。}(例えば、C
1−6アルコキシヘテロアリールC
1−6アルキル);
−G−J{ここで、Gは、単結合またはC
1−6アルキレン(例えば、メチレン)であり、そしてJは、C
3−8シクロアルキルまたはヘテロC
3−8シクロアルキル(例えば、オキセタン−2−イル、ピロリジン−3−イル、ピロリジン−2−イル)〔ここで、該シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキル基は、所望により1個以上のC
1−6アルキルまたはアミノで置換されていてよい。〕である。}、例えば、
−C
0−4アルキル−C
3−8シクロアルキル(例えば、−C
0−4アルキル−シクロペンチル、−C
0−4アルキル−シクロヘキシルまたは−C
0−4アルキル−シクロプロピル){ここで、該シクロアルキルは、所望により1個以上のC
1−6アルキルまたはアミノ(例えば、2−アミノシクロペンチルまたは2−アミノシクロヘキシル)で置換されていてよい。}、
−C
0−4アルキル−C
3−8ヘテロシクロアルキル(例えば、−C
0−4アルキル−ピロリジニル、例えば、−C
0−4アルキルピロリジン−3−イル){ここで、該ヘテロシクロアルキルは、所望によりC
1−6アルキル(例えば、メチル)で置換されていてよい。}(例えば、1−メチルピロリジン−3−イル、1−メチル−ピロリジン−2−イル、1−メチル−ピロリジン−2−イル−メチルまたは1−メチル−ピロリジン−3−イル−メチル)である。);
【0015】
2.9 式IIまたは2.4−2.8の何れか(式中、R
2は、
C
1−6アルキル(例えば、イソプロピル、イソブチル、2−メチルブチルまたは2,2−ジメチルプロピル){ここで、該アルキル基は、所望により1個以上のハロ(例えば、フルオロ)またはヒドロキシで置換されていてよい。}(例えば、ヒドロキシC
1−6アルキル、例えば、1−ヒドロキシプロプ−2−イルまたは3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)、
ハロC
1−6アルキル(例えば、トリフルオロメチルまたは2,2,2−トリフルオロエチル)、
N(R
14)(R
15)−C
1−6アルキル(例えば、2−(ジメチルアミノ)エチルまたは2−アミノプロピル)、
アリールC
0−6アルキル(例えば、フェニルまたはベンジル){ここで、該アリールは、所望により1個以上のC
1−6アルコキシで置換されていてよい。}(例えばC
1−6アルコキシアリールC
0−6アルキル(例えば、4−メトキシベンジル))、
ヘテロアリールC
0−6アルキル(例えば、ピリジニルメチル){ここで、該ヘテロアリールは、所望により1個以上のC
1−6アルコキシで置換されていてよい。}(例えば、C
1−6アルコキシヘテロアリールC
1−6アルキル);
−G−J{ここで、Gは、単結合またはC
1−6アルキレン(例えば、メチレン)であり、そしてJは、C
3−8シクロアルキルまたはヘテロC
3−8シクロアルキル(例えば、オキセタン−2−イル、ピロリジン−3−イル、ピロリジン−2−イル)〔ここで、該シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキル基は、所望により1個以上のC
1−6アルキルまたはアミノで置換されていてよい。〕である。}、例えば、
−C
0−4アルキル−C
3−8シクロアルキル(例えば、−C
0−4アルキル−シクロペンチル、−C
0−4アルキル−シクロヘキシルまたは−C
0−4アルキル−シクロプロピル){ここで、該シクロアルキルは、所望により1個以上のC
1−6アルキルまたはアミノで置換されていてよい。}(例えば、2−アミノシクロペンチルまたは2−アミノシクロヘキシル)、
−C
0−4アルキル−C
3−8ヘテロシクロアルキル(例えば、−C
0−4アルキル−ピロリジニル、例えば−C
0−4アルキルピロリジン−3−イル){ここで、該ヘテロシクロアルキルは、所望によりC
1−6アルキル(例えば、メチル)で置換されていてよい。}(例えば1−メチルピロリジン−3−イル、1−メチル−ピロリジン−2−イル、1−メチル−ピロリジン−2−イル−メチルまたは1−メチル−ピロリジン−3−イル−メチル)である。);
【0016】
2.10 式IIまたは2.4−2.8の何れか(式中、R
2はHである。);
2.11 式IIまたは2.4−2.9の何れか(式中、R
2は、C
1−6アルキル(例えば、イソプロピル、イソブチル、2−メチルブチルまたは2,2−ジメチルプロピル)であって、該アルキル基は、所望により1個以上のハロ(例えば、フルオロ)またはヒドロキシで置換されていてよく、例えば、ヒドロキシC
1−6アルキル、例えば1−ヒドロキシプロプ−2−イルまたは3−ヒドロキシ−2−メチルプロピルである。);
2.12 式IIまたは2.4−2.9の何れか(式中、R
2は、ハロC
1−6アルキル(例えば、トリフルオロメチルまたは2,2,2−トリフルオロエチル)である。);
2.13 式IIまたは2.4−2.9の何れか(式中、R
2は、N(R
14)(R
15)−C
1−6アルキル(例えば、2−(ジメチルアミノ)エチル,2−アミノプロピル)である。);
2.14 式IIまたは2.4−2.9の何れか(式中、R
2は、アリールC
0−6アルキル(例えば、フェニルまたはベンジル)であって、該アリールは、所望により1個以上のC
1−6アルコキシで置換されていてよく、例えば、C
1−6アルコキシアリールC
0−6アルキル(例えば、4−メトキシベンジルである。);
2.15 式IIまたは2.4−2.9の何れか(式中、R
2は、ヘテロアリールC
0−6アルキル(例えば、ピリジニルメチル)であって、該ヘテロアリールは、所望により1個以上のC
1−6アルコキシで置換されていてよく、例えば、C
1−6アルコキシヘテロアリールC
1−6アルキルである。);
【0017】
2.16 式IIまたは2.4−2.9の何れか(式中、R
2は、−G−J{式中、Gは、単結合またはC
1−6アルキレン(例えば、メチレン)であり、そしてJは、C
3−8シクロアルキルまたはヘテロC
3−8シクロアルキル(例えば、オキセタン−2−イル、ピロリジン−3−イル、ピロリジン−2−イル)であって、該シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキル基は、所望により1個以上のC
1−6アルキルまたはアミノで置換されていてよく、例えば:
−C
0−4アルキル−C
3−8シクロアルキル(例えば、−C
0−4アルキル−シクロペンチル、−C
0−4アルキル−シクロヘキシルまたは−C
0−4アルキル−シクロプロピル){ここで、該シクロアルキルは、所望により1個以上のC
1−6アルキルまたはアミノで置換されていてよく、例えば、2−アミノシクロペンチルまたは2−アミノシクロヘキシルである。}、
−C
0−4アルキル−C
3−8ヘテロシクロアルキル(例えば、−C
0−4アルキル−ピロリジニル、例えば、−C
0−4アルキルピロリジン−3−イル){ここで、該ヘテロシクロアルキルは、所望によりC
1−6アルキル(例えば、メチル)で置換されていてよい。}(例えば1−メチルピロリジン−3−イル、1−メチル−ピロリジン−2−イル、1−メチル−ピロリジン−2−イル−メチルまたは1−メチル−ピロリジン−3−イル−メチル)である。);
【0018】
2.17 式IIまたは2.4−2.9の何れか(式中、R
2は、−G−J{ここで、Gは単結合であり、そしてJは、C
3−8シクロアルキルまたはヘテロC
3−8シクロアルキル(ここで、該シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキル基は、所望により1個以上のC
1−6アルキルまたはアミノで置換されていてよい。)である。}(例えば、オキセタン−2−イル、ピロリジン−3−イル、ピロリジン−2−イル)である。);
2.18 式IIまたは2.4−2.9の何れか(式中、R
2は、−G−J{ここで、Gは、C
1−6アルキレン(例えば、メチレン)であり、そしてJは、C
3−8シクロアルキルまたはヘテロC
3−8シクロアルキル(例えば、オキセタン−2−イル、ピロリジン−3−イル、ピロリジン−2−イル)であって、ここで該シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキル基は、所望により1個以上のC
1−6アルキルまたはアミノで置換されていてよい。}である。);
2.19 式IIまたは2.4−2.9の何れか(式中、R
2は、
−C
0−4アルキル−C
3−8シクロアルキル(例えば、−C
0−4アルキル−シクロペンチル、−C
0−4アルキル−シクロヘキシルまたは−C
0−4アルキル−シクロプロピル){ここで、該シクロアルキルは、所望により1個以上のC
1−6アルキルまたはアミノで置換されていてよく、例えば、2−アミノシクロペンチルまたは2−アミノシクロヘキシルである。}、
−C
0−4アルキル−C
3−8ヘテロシクロアルキル(例えば、−C
0−4アルキル−ピロリジニル、例えば−C
0−4アルキルピロリジン−3−イル){ここで、該ヘテロシクロアルキルは、所望によりC
1−6アルキル(例えば、メチル)で置換されていてよく、例えば1−メチルピロリジン−3−イル、1−メチル−ピロリジン−2−イル、1−メチル−ピロリジン−2−イル−メチルまたは1−メチル−ピロリジン−3−イル−メチルである。}である。);
【0019】
2.20 式IIまたは2.4−2.9の何れか(式中、R
2は、2,2−ジメチルプロピルである。);
2.21 式IIまたは2.4−2.9の何れか(式中、R
2はイソブチルである。);
2.22 式IIまたは2.4−2.9の何れか(式中、R
2は、1−ヒドロキシプロプ−2−イルまたは3−ヒドロキシ−2−メチルプロピルである。);
2.23 式IIまたは2.4−2.9の何れか(式中、R
2はシクロペンチルである。);
2.24 式IIまたは2.4−2.9の何れか(式中、R
2は、−C
0−4アルキル−ピロリジニルであって、該ピロリジニルは、所望により1個以上のC
1−6アルキルで置換されていてよく、例えば1−メチルピロリジン−3−イル、1−メチル−ピロリジン−2−イル、1−メチル−ピロリジン−2−イル−メチルまたは1−メチル−ピロリジン−3−イル−メチルである。);
【0020】
2.25 式IIまたは2.4−2.24の何れか(式中、R
3は、−D−E−F:
ここで、
Dは、
単結合、
C
1−6アルキレン(例えば、メチレン)、または
アリールC
1−6アルキレン(例えば、ベンジレンまたは−CH
2C
6H
4−)であり;
Eは、
単結合、
C
1−4アルキレン(例えば、メチレン、エチニレン、プロプ−2−イニ−1−イレン)、
C
0−4アルキルアリーレン(例えば、フェニレンまたは−C
6H
4−、−ベンジレン−または−CH
2C
6H
4−)(式中、アリーレン基は、所望によりハロ(例えば、ClまたはF)で置換されていてよい。)、
ヘテロアリーレン(例えば、ピリジニレンまたはピリミジニレン)、
アミノC
1−6アルキレン(例えば、−CH
2N(H)−)、
アミノ(例えば、−N(H)−);
所望によりN、SまたはOから選択される1個以上のヘテロ原子含んでいてよいC
3−8シクロアルキレン(例えば、ピペリジニレン)であり、
Fは、
H、
ハロ(例えば、F、Br、Cl)、
C
1−6アルキル(例えば、イソプロピルまたはイソブチル)、
ハロC
1−6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、
アリール(例えば、フェニル)、
所望によりN、SまたはOからなる群から選択される1個以上の原子を含んでいてよいC
3−8シクロアルキル(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピペリジニル、ピロリジニル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルまたはモルホリニル)、かつ所望により1個以上のC
1−6アルキル(例えば、メチルまたはイソプロピル)で置換されていてよいC
3−8シクロアルキル、例えば1−メチルピロリジン−2−イル、ピロリジン−1−イル、ピロリジン−2−イル、ピペリジン−2−イル、1−メチルピペリジン−2−イル、1−エチルピペリジン−2−イル、
ヘテロアリール(例えば、ピリジル(例えば、ピリド−2−イル)、ピリミジニル(例えば、ピリミジン−2−イル)、チアジアゾリル(例えば、1,2,3−チアジアゾール−4−イル)、ジアゾリル(例えば、ピラゾリル(例えば、ピラゾール−1−イル)またはイミダゾリル(例えば、イミダゾール−1−イル、4−メチルイミダゾリル、1−メチルイミダゾール−2−イル))、トリアゾリル(例えば、1,2,4−トリアゾール−1−イル)、テトラゾリル(例えば、テトラゾール−5−イル)、アルキルオキサジアゾリル(例えば、5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール){ここで、該ヘテロアリールは、所望により1個以上のC
1−6アルキル、ハロ(例えば、フルオロ)またはハロC
1−6アルキルで置換されていてよい。};
C
1−6アルコキシ、
−O−ハロC
1−6アルキル(例えば、−O−CF
3)、
C
1−6アルキルスルホニル(例えば、メチルスルホニルまたは−S(O)
2CH
3)、
−C(O)−R
13(式中、R
13は、−N(R
14)(R
15)、C
1−6アルキル(例えば、メチル)、−OC
1−6アルキル(例えば、−OCH
3)、ハロC
1−6アルキル(トリフルオロメチル)、アリール(例えば、フェニル)またはヘテロアリールである。)、
−N(R
14)(R
15)である。);
【0021】
2.26 式2.25(式中、R
13は、−N(R
14)(R
15)、C
1−6アルキル(例えば、メチル)、−OC
1−6アルキル(例えば、−OCH
3)、ハロC
1−6アルキル(トリフルオロメチル)、アリール(例えば、フェニル)、またはヘテロアリールである。);
2.27 式2.25(式中、Dは、C
1−6アルキレン(例えば、メチレン)であり、Eは、所望によりN、SまたはOから選択される1個以上のヘテロ原子を含んでいてよいC
3−8シクロアルキレン(例えば、ピペリジニレン)であり、そしてFは、C
1−6アルキル(例えば、イソプロピルまたはイソブチル)であって、例えばR
3は、イソプロピルピペリジン−1−イルメチルである。);
2.28 式IIまたは2.4−2.24の何れか(式中、R
3は、例えばハロC
1−6アルキルで置換された、置換ヘテロアリールC
0−6アルキルである。);
【0022】
2.29 式IIまたは2.4−2.24の何れか(式中、R
3は、式IIのピラゾロ部分の窒素のうち1個と結合し、そして式A:
【化3】
〔式中、
X、YおよびZは独立して、NまたはCであり、
R
8、R
9、R
11およびR
12は独立して、Hまたはハロゲン(例えば、ClまたはF)であり;そして
R
10は、
ハロゲン(例えば、フルオロまたはクロロ)、
C
1−6アルキル、
C
3−8シクロアルキル、
ヘテロC
3−8シクロアルキル(例えば、ピロリジニルまたはピペリジニル)、
ハロC
1−6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、
アリール(例えば、フェニル)またはヘテロアリール(例えば、ピリジル、(例えば、ピリド−2−イル)または例えば、チアジアゾリル(例えば、1,2,3−チアジアゾール−4−イル)、ジアゾリル、トリアゾリル(例えば、1,2,4−トリアゾール−1−イル)、テトラゾリル(例えば、テトラゾール−5−イル)、アルキルオキサジアゾリル(例えば、5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール)、ピラゾリル(例えば、ピラゾール−1−イル){該アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルは、所望により1個以上のC
1−6アルキル(例えば、メチル)、ハロゲン(例えば、クロロまたはフルオロ)、ハロC
1−6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、ヒドロキシ、カルボキシ、−SHまたはさらなるアリールもしくはヘテロアリール(例えば、ビフェニルまたはピリジルフェニル)で置換されていてよい。}、
C
1−6アルキルスルホニル(例えば、メチルスルホニル)、
アリールカルボニル(例えば、ベンゾイル)、
ヘテロアリールカルボニル、
C
1−6アルコキシカルボニル(例えば、メトキシカルボニル)、
アミノカルボニル
−N(R
14)(R
15)であり;
好ましくは、R
10は、所望により1個以上のC
1−6アルキル(例えば、メチル)、ハロゲン(例えば、クロロまたはフルオロ)、ハロC
1−6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、ヒドロキシ、カルボキシ、−SHまたはさらなるアリールもしくはヘテロアリール(例えば、ビフェニルまたはピリジルフェニル)で置換されていてよいフェニルまたはピリジル、例えば2−ピリジルである。;
ただし、X、YまたはZが窒素であるとき、R
8、R
9またはR
10はそれぞれ、存在しない。〕
で示される部分である。);
【0023】
2.30 式2.29(式中、X、Yおよび/またはZは、独立して窒素であり、そしてR
8、R
9、R
11およびR
12はHである。ただし、X、YまたはZが窒素であるとき、R
8、R
9およびR
10はそれぞれ、存在しない。);
2.31 式2.29(式中、X、YおよびZはCであり、R
8、R
9、R
11およびR
12はHである。);
2.32 式2.29、2.30または2.31(式中、R
10は、
ハロゲン(例えば、フルオロまたはクロロ)、
C
1−6アルキル、
C
3−8シクロアルキル、
ヘテロC
3−8シクロアルキル(例えば、ピロリジニルまたはピペリジニル)、
ハロC
1−6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、
アリール(例えば、フェニル)またはヘテロアリール(例えば、ピリジル(例えば、ピリド−2−イル)または例えば、チアジアゾリル(例えば、1,2,3−チアジアゾール−4−イル)、ジアゾリル、トリアゾリル(例えば、1,2,4−トリアゾール−1−イル)、テトラゾリル(例えば、テトラゾール−5−イル)、アルキルオキサジアゾリル(例えば、5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール)、ピラゾリル(例えば、ピラゾール−1−イル){ここで、該アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルは、所望により1個以上のC
1−6アルキル(例えば、メチル)、ハロゲン(例えば、クロロまたはフルオロ)、ハロC
1−6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、ヒドロキシ、カルボキシ、−SHまたはさらなるアリールもしくはヘテロアリール(例えば、ビフェニルまたはピリジルフェニル)で置換されていてよい。}、
C
1−6アルキルスルホニル(例えば、メチルスルホニル)、
アリールカルボニル(例えば、ベンゾイル)、
ヘテロアリールカルボニル、
C
1−6アルコキシカルボニル(例えば、メトキシカルボニル)、
アミノカルボニル、
−N(R
14)(R
15)である。);
【0024】
2.33 式2.29−2.32の何れか(式中、R
10は、ハロゲン(例えば、フルオロまたはクロロ)である。);
2.34 式2.29−2.32の何れか(式中、R
10は、ハロC
1−6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)である。);
2.35 式2.29−2.32の何れか(式中、R
10は、C
3−8シクロアルキルである。);
2.36 式2.29−2.32の何れか(式中、R
10は、C
1−6アルキルスルホニル(例えば、メチルスルホニル)である。);
2.37 式2.29−2.32の何れか(式中、R
10は、アリールカルボニル(例えば、ベンゾイル)である。);
2.38 式2.29−2.32の何れか(式中、R
10は、ヘテロアリールカルボニルである。);
2.39 式2.29−2.32の何れか(式中、R
10は、C
1−6アルコキシカルボニル(例えば、メトキシカルボニル)である。);
2.40 式2.29−2.32の何れか(式中、R
10は、アミノカルボニルである。);
2.41 式2.29−2.32の何れか(式中、R
10は、アリール(例えば、フェニル){ここで、該アリールは、所望により1個以上のC
1−6アルキル(例えば、メチル)、ハロゲン(例えば、クロロまたはフルオロ)、ハロC
1−6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、ヒドロキシ、カルボキシ、−SHまたはさらなるアリールもしくはヘテロアリール(例えば、ビフェニル)で置換されていてよい。}である。);
【0025】
2.42 式2.29−2.32の何れかの何れか(式中、R
10は、ヘテロアリール(例えば、ピリジル(例えば、ピリド−2−イル)、または例えばチアジアゾリル(例えば、1,2,3−チアジアゾール−4−イル)、ジアゾリル、トリアゾリル(例えば、1,2,4−トリアゾール−1−イル)、テトラゾリル(例えば、テトラゾール−5−イル)、アルキルオキサジアゾリル(例えば、5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール)、ピラゾリル(例えば、ピラゾール−1−イル){ここで、該ヘテロアリールは、所望により1個以上のC
1−6アルキル(例えば、メチル)、ハロゲン(例えば、クロロまたはフルオロ)、ハロC
1−6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、ヒドロキシ、カルボキシ、−SHまたはさらなるアリールもしくはヘテロアリール(例えば、ビフェニルまたはピリジルフェニル)で置換されていてよい。}である。);
2.43 式2.29−2.33の何れか(式中、R
10は、トリアゾリル(例えば、1,2,4−トリアゾール−1−イル)である。);
2.44 式2.29−2.33の何れか(式中、R
10は、ピリジル(例えば、ピリド−2−イル)である。);
2.45 式2.29−2.32の何れか(式中、R
10は、−N(R
14)(R
15)である。);
【0026】
2.46 式IIまたは2.1−2.45の何れか(式中、R
4およびR
5は、独立して、
H、
C
1−6アルキル(例えば、メチル、イソプロピル、イソブチル、n−プロピル)、
C
3−8シクロアルキル(例えば、シクロペンチルまたはシクロヘキシル)、
C
3−8ヘテロシクロアルキル(例えば、ピロリジニル(例えば、ピロリジン−3−イルまたはピロリジン−1−イル)、ピペリジニル(例えば、ピペリジン−1−イル)、モルホリニル)、
−C
0−6アルキルアリール(例えば、フェニルまたはベンジル)または−C
0−6アルキルヘテロアリール(例えば、ピリド−4−イル、ピリド−2−イルまたはピラゾール−3−イル){ここで、該アリールまたはヘテロアリールは、所望により1個以上のハロ(例えば、4−フルオロフェニル)、ヒドロキシ(例えば、4−ヒドロキシフェニル)、C
1−6アルキル、C
1−6アルコキシまたは別のアリール基(例えば、ビフェニル−4−イルメチル)で置換されていてよい。}である。);
2.47 式IIまたは2.1−2.46の何れか(式中、R
4およびR
5は、上記の式IIの通りである。)
2.48 式2.47(式中、R
4またはR
5はHである。);
2.49 式2.47または2.48(式中、R
4またはR
5は、C
1−6アルキル(例えば、メチル、イソプロピル、イソブチル、n−プロピル)である。);
【0027】
2.50 式2.47−2.49の何れか(式中、R
4またはR
5の何れかは、C
3−8シクロアルキル(例えば、シクロペンチルまたはシクロヘキシル)である。);
2.51 式2.47−2.50の何れか(式中、R
4またはR
5の何れかは、C
3−8ヘテロシクロアルキル(例えば、ピロリジニル(例えば、ピロリジン−3−イルまたはピロリジン−1−イル)、ピペリジニル(例えば、ピペリジン−1−イル)、モルホリニル)である。);
2.52 式2.47−2.51の何れか(式中、R
4またはR
5の何れかは、−C
0−6アルキルアリール(例えば、フェニルまたはベンジル)または−C
0−6アルキルヘテロアリール(例えば、ピリド−4−イル、ピリド−2−イルまたはピラゾール−3−イル)であって、該アリールまたはヘテロアリールは、所望により1個以上のハロ(例えば、4−フルオロフェニル)、ヒドロキシ(例えば、4−ヒドロキシフェニル)、C
1−6アルキル、C
1−6アルコキシまたは別のアリール基(例えば、ビフェニル−4−イルメチル)で置換されていてよい。);
【0028】
2.53 式2.47(式中、R
4またはR
5は、HまたはC
1−6アルキル(例えば、メチル、イソプロピル、イソブチル、n−プロピル)、
C
3−8シクロアルキル(例えば、シクロペンチルまたはシクロヘキシル)、
C
3−8ヘテロシクロアルキル(例えば、ピロリジニル(例えば、ピロリジン−3−イルまたはピロリジン−1−イル)、ピペリジニル(例えば、ピペリジン−1−イル)、モルホリニル)、
−C
0−6アルキルアリール(例えば、フェニルまたはベンジル)または−C
0−6アルキルヘテロアリール(例えば、ピリド−4−イル、ピリド−2−イルまたはピラゾール−3−イル)であって、該アリールまたはヘテロアリールは、所望により1個以上のハロ(例えば、4−フルオロフェニル)、ヒドロキシ(例えば、4−ヒドロキシフェニル)、C
1−6アルキル、C
1−6アルコキシまたは別のアリール基(例えば、ビフェニル−4−イルメチル)で置換されていてよい。);
2.54 式2.47−2.53の何れか(式中、R
4またはR
5の何れかは、フェニルであって、所望により1個以上のハロ(例えば、4−フルオロフェニル)、ヒドロキシ(例えば、4−ヒドロキシフェニル)、C
1−6アルキル、C
1−6アルコキシまたは別のアリール基(例えば、ビフェニル−4−イルメチル)で置換されていてよい。);
【0029】
2.55 式2.47−2.53の何れか(式中、R
4またはR
5の何れかは、4−フルオロフェニルである。);
2.56 式2.47−2.53の何れか(式中、R
4またはR
5の何れかは、4−ヒドロキシフェニルである。);
2.57 式2.47−2.53の何れか(式中、R
4またはR
5の何れかは、C
3−8シクロアルキル(例えば、シクロペンチルまたはシクロヘキシル)である。);
2.58 式2.47−2.53の何れか(式中、R
4はHであり、R
5は、フェニルであって、所望により1個以上のハロ(例えば、4−フルオロフェニル)、ヒドロキシ(例えば、4−ヒドロキシフェニル)、C
1−6アルキル、C
1−6アルコキシまたは別のアリール基(例えば、ビフェニル−4−イルメチル)で置換されていてよい。);
2.59 上記の式の何れか(式中、R
6は、H、C
1−6アルキル(例えば、メチルまたはエチル)またはC
3−8シクロアルキルである。);
2.60 上記の式の何れか(式中、R
6はC
3−8シクロアルキルである。);
2.61 上記の式の何れか(式中、R
6はHである。);
2.62 上記の式の何れか(式中、R
6は、C
1−6アルキル(例えば、メチルまたはエチル)である。);
【0030】
2.63 上記の式の何れか(化合物は、以下:
【化4】
【化5】
【化6】
の何れかから選択される。)
【0031】
2.64 式2.1−2.62の何れか(化合物は、以下:
【化7】
の何れかから選択される。)
【0032】
2.65 式2.1−2.62の何れか(式中、化合物は、以下:
【化8】
の何れかから選択される。)
【0033】
2.66 上記の式の何れか(化合物は、ホスホジエステラーゼにより仲介される(例えば、PDE1により、とりわけPDE1Bにより仲介される)cGMPの加水分解を、例えば、実施例5に記載の通り、固定化金属親和性粒子試薬PDEアッセイにおいて、例えば1μM未満、好ましくは500nM未満、好ましくは200nM未満のIC
50で阻害する。)。
【0034】
別の局面において、本発明の化合物は、遊離形または塩形態の、式II
[式中、
(i)Qは、−C(=S)−、−C(=N(R
6))−または−C(R
14)(R
15)−であり;
(ii)R
1は、HまたはC
1−6アルキル(例えば、メチルまたはエチル)であり;
(iii)R
2は、C
1−6アルキル(例えば、イソプロピル、イソブチル、2−メチルブチルまたは2,2−ジメチルプロピル)であって、該アルキル基は、所望により1個以上のハロ(例えば、フルオロ)またはヒドロキシ(例えば、ヒドロキシC
1−6アルキル)で置換されていてよく、例えば1−ヒドロキシプロプ−2−イルまたは3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)であり、
(iv)R
3は、式IIのピラゾロ部分の窒素のうち1個に結合し、そして式A
【化9】
〔式中、
X、YおよびZは、独立して、NまたはCであり、
R
8、R
9、R
11およびR
12は、独立してHまたはハロゲン(例えば、ClまたはF)であり;そして
R
10は、
ハロゲン(例えば、フルオロまたはクロロ)、
C
1−6アルキル、
C
3−8シクロアルキル、
ヘテロC
3−8シクロアルキル(例えば、ピロリジニルまたはピペリジニル)、
ハロC
1−6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、
アリール(例えば、フェニル)またはヘテロアリール(例えば、ピリジル、(例えば、ピリド−2−イル)、または例えばチアジアゾリル(例えば、1,2,3−チアジアゾール−4−イル)、ジアゾリル、トリアゾリル(例えば、1,2,4−トリアゾール−1−イル)、テトラゾリル(例えば、テトラゾール−5−イル)、アルキルオキサジアゾリル(例えば、5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール)、ピラゾリル(例えば、ピラゾール−1−イル){ここで、該アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルは、所望により1個以上のC
1−6アルキル(例えば、メチル)、ハロゲン(例えば、クロロまたはフルオロ)、ハロC
1−6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、ヒドロキシ、カルボキシ、−SHまたはさらなるアリールもしくはヘテロアリール(例えば、ビフェニルまたはピリジルフェニル)で置換されていてよい。}
C
1−6アルキルスルホニル(例えば、メチルスルホニル)、
アリールカルボニル(例えば、ベンゾイル)、
ヘテロアリールカルボニル、
C
1−6アルコキシカルボニル(例えば、メトキシカルボニル)、
アミノカルボニル、
−N(R
14)(R
15)であり;
好ましくは、R
10は、フェニルまたはピリジル、例えば2−ピリジル、所望により1個以上のC
1−6アルキル(例えば、メチル)、ハロゲン(例えば、クロロまたはフルオロ)、ハロC
1−6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、ヒドロキシ、カルボキシ、−SHまたはさらなるアリールもしくはヘテロアリール(例えば、ビフェニルまたはピリジルフェニル)で置換されていてよい。
ただし、X、YまたはXが窒素であるとき、R
8、R
9またはR
10はそれぞれ、存在しない。〕
で示される部分であり、
【0035】
(v)R
4およびR
5は、独立して、
H、
C
1−6アルキル(例えば、メチル、イソプロピル、イソブチル、n−プロピル)、
C
3−8シクロアルキル(例えば、シクロペンチルまたはシクロヘキシル)、
C
3−8ヘテロシクロアルキル(例えば、ピロリジニル(例えば、ピロリジン−3−イルまたはピロリジン−1−イル)、ピペリジニル(例えば、ピペリジン−1−イル)、モルホリニル)、
−C
0−6アルキルアリール(例えば、フェニルまたはベンジル)または−C
0−6アルキルヘテロアリール(例えば、ピリド−4−イル、ピリド−2−イルまたはピラゾール−3−イル){ここで、該アリールまたはヘテロアリールは、所望により1個以上のハロ(例えば、4−フルオロフェニル)、ヒドロキシ(例えば、4−ヒドロキシフェニル)、C
1−6アルキル、C
1−6アルコキシまたは別のアリール基(例えば、ビフェニル−4−イルメチル)で置換されていてよい。}であり;
(vi)R
6は、H、C
1−6アルキル(例えば、メチルまたはエチル)またはC
3−8シクロアルキルであり;
(vii)R
14およびR
15は独立して、HまたはC
1−6アルキルである。]
で示される化合物(以下、式II(a))である。
【0036】
他の局面において、本発明の化合物は、遊離形または塩形態の、式II:
[式中、
(i)Qは、−C(=S)−、−C(=N(R
6))−または−C(R
14)(R
15)−;
(ii)R
1は、HまたはC
1−6アルキル(例えば、メチルまたはエチル)であり;
(iii)R
2は、C
1−6アルキル(例えば、イソプロピル、イソブチル、2−メチルブチルまたは2,2−ジメチルプロピル)であり、ここで該アルキル基は、所望により、1個以上のハロ(例えば、フルオロ)またはヒドロキシ(例えば、ヒドロキシC
1−6アルキル、例えば1−ヒドロキシプロプ−2−イルまたは3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)で置換されていてよく、
(iv)R
3は、式IIのピラゾロ部分の窒素のうち1個に結合し、そして式A
【化10】
〔式中:
X、YおよびZは、独立して、NまたはCであり、
R
8、R
9、R
11およびR
12は、独立して、Hまたはハロゲン(例えば、ClまたはF)であり;そして、
R
10は、フェニルまたはピリジル、例えば2−ピリジル、またはピロリジニルであって、所望により1個以上のC
1−6アルキル(例えば、メチル)、ハロゲン(例えば、クロロまたはフルオロ)、ハロC
1−6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、ヒドロキシ、カルボキシ、−SHまたはさらなるアリールもしくはヘテロアリール(例えば、ビフェニルまたはピリジルフェニル)で置換されていてよい。
ただし、X、YまたはZが窒素であるとき、R
8、R
9またはR
10は、それぞれ存在しない。〕
で示される部分であり、
【0037】
(v)R
4およびR
5は、独立して:
H、
C
1−6アルキル(例えば、メチル、イソプロピル、イソブチル、n−プロピル)、
C
3−8シクロアルキル(例えば、シクロペンチルまたはシクロヘキシル)、
C
3−8ヘテロシクロアルキル(例えば、ピロリジニル(例えば、ピロリジン−3−イルまたはピロリジン−1−イル)、ピペリジニル(例えば、ピペリジン−1−イル)、モルホリニル)、
−C
0−6アルキルアリール(例えば、フェニルまたはベンジル)または−C
0−6アルキルヘテロアリール(例えば、ピリド−4−イル、ピリド−2−イルまたはピラゾール−3−イル){ここで、該アリールまたはヘテロアリールは、所望により1個以上のハロ(例えば、4−フルオロフェニル)、ヒドロキシ(例えば、4−ヒドロキシフェニル)、C
1−6アルキル、C
1−6アルコキシまたは別のアリール基(例えば、ビフェニル−4−イルメチル)で置換されていてよい。}であり;
(vi)R
6は、H、C
1−6アルキル(例えば、メチルまたはエチル)またはC
3−8シクロアルキルであり;
(vii)R
14およびR
15は、独立して、HまたはC
1−6アルキルである。]
で示される化合物(以降、式II(b))である。
【0038】
別の局面において、本発明の化合物は、遊離形または塩形態の、式II:
[式中、
(i)Qは、−C(=S)−、−C(=N(R
6))−または−C(R
14)(R
15)−であり;
(ii)R
1は、HまたはC
1−6アルキル(例えば、メチルまたはエチル)であり;
(iii)R
2は、C
1−6アルキル(例えば、イソプロピル、イソブチル、2−メチルブチルまたは2,2−ジメチルプロピル)であって、該アルキル基は、所望により1個以上のハロ(例えば、フルオロ)またはヒドロキシ(例えば、ヒドロキシC
1−6アルキル、例えば、1−ヒドロキシプロプ−2−イルまたは3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)で置換されていてよく、
(iv)R
3は、式IIのピラゾロ部分の窒素のうち1個に結合し、そして式A
【化11】
{式中:
X、YおよびZは、独立して、NまたはCであり、
R
8、R
9、R
11およびR
12は、独立して、Hまたはハロゲン(例えば、ClまたはF)であり;そして
R
10は、フェニルまたはピリジル、例えば2−ピリジル、ピロリジニルであって、所望により1個以上のC
1−6アルキル(例えば、メチル)、ハロゲン(例えば、クロロまたはフルオロ)、ハロC
1−6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、ヒドロキシ、カルボキシ、−SHまたはさらなるアリールもしくはヘテロアリール(例えば、ビフェニルまたはピリジルフェニル)で置換されていてよい;
ただし、X、YまたはZが窒素であるとき、R
8、R
9またはR
10はそれぞれ、存在しない。}
で示される部分であり、
【0039】
(v)R
4およびR
5は、独立して、
H、
C
1−6アルキル(例えば、メチル、イソプロピル、イソブチル、n−プロピル)、
C
3−8シクロアルキル(例えば、シクロペンチルまたはシクロヘキシル)、
C
3−8ヘテロシクロアルキル(例えば、ピロリジニル(例えば、ピロリジン−3−イルまたはピロリジン−1−イル)、ピペリジニル(例えば、ピペリジン−1−イル)、モルホリニル)、
−C
0−6アルキルアリール(例えば、フェニルまたはベンジル)または−C
0−6アルキルヘテロアリール(例えば、ピリド−4−イル、ピリド−2−イルまたはピラゾール−3−イル){ここで、該アリールまたはヘテロアリールは、所望により1個以上のハロ(例えば、4−フルオロフェニル)、ヒドロキシ(例えば、4−ヒドロキシフェニル)、C
1−6アルキル、C
1−6アルコキシまたは別のアリール基(例えば、ビフェニル−4−イルメチル)で置換されていてよい。}であり;
(vi)R
6は、HまたはC
1−6アルキル(例えば、メチルまたはエチル)であり;
(vii)R
14およびR
15は独立して、HまたはC
1−6アルキルである。]
で示される化合物(以降、式II(c))である。
【0040】
別の局面において、本発明の化合物は、遊離形または塩形態の、式II:
[式中、
(i)Qは、−C(=S)−、−C(=N(R
6))−または−C(R
14)(R
15)−であり;
(ii)R
1は、HまたはC
1−6アルキル(例えば、メチルまたはエチル)であり;
(iii)R
2は、C
1−6アルキル(例えば、イソプロピル、イソブチル、2−メチルブチルまたは2,2−ジメチルプロピル)であって、該アルキル基は、所望により1個以上のハロ(例えば、フルオロ)またはヒドロキシで置換されていてよく(例えば、ヒドロキシC
1−6アルキル、例えば1−ヒドロキシプロプ−2−イルまたは3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)、
(iv)R
3は、式IIのピラゾロ部分の窒素のうち1個に結合し、そして式A
【化12】
〔式中、
X、YおよびZは、独立して、NまたはCであり、
R
8、R
9、R
11およびR
12は、独立して、Hまたはハロゲン(例えば、ClまたはF)であり;そして、
R
10は、フェニルまたはピリジル、例えば2−ピリジル、またはピロリジニルであって、所望により1個以上のC
1−6アルキル(例えば、メチル)、ハロゲン(例えば、クロロまたはフルオロ)、ハロC
1−6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、ヒドロキシ、カルボキシ、−SHまたはさらなるアリールもしくはヘテロアリール(例えば、ビフェニルまたはピリジルフェニル)で置換されていてよい。
ただし、X、YまたはZが窒素であるとき、R
8、R
9またはR
10はそれぞれ、存在しない。〕
で示される部分であり、
【0041】
(v)R
4はHであり、そしてR
5は:
H、
C
1−6アルキル(例えば、メチル、イソプロピル、イソブチル、n−プロピル)、
C
3−8シクロアルキル(例えば、シクロペンチルまたはシクロヘキシル)、
C
3−8ヘテロシクロアルキル(例えば、ピロリジニル(例えば、ピロリジン−3−イルまたはピロリジン−1−イル)、ピペリジニル(例えば、ピペリジン−1−イル)、モルホリニル)、
−C
0−6アルキルアリール(例えば、フェニルまたはベンジル)または−C
0−6アルキルヘテロアリール(例えば、ピリド−4−イル、ピリド−2−イルまたはピラゾール−3−イル){ここで、該アリールまたはヘテロアリールは、所望により1個以上のハロ(例えば、4−フルオロフェニル)、ヒドロキシ(例えば、4−ヒドロキシフェニル)、C
1−6アルキル、C
1−6アルコキシまたは別のアリール基(例えば、ビフェニル−4−イルメチル)で置換されていてよい。}であり;
(vi)R
6は、H、C
1−6アルキル(例えば、メチルまたはエチル)であり;
(vii)R
14およびR
15は、独立して、HまたはC
1−6アルキルである。]
で示される化合物(以降、式II(d))である。
【0042】
別の局面において、本発明の化合物は、遊離形または塩形態の、式II:
[式中、
(i)Qは、−C(=S)−、−C(=N(R
6))−または−C(R
14)(R
15)−であり;
(ii)R
1は、HまたはC
1−6アルキル(例えば、メチルまたはエチル)であり;
(iii)R
2は、C
1−6アルキル(例えば、イソプロピル、イソブチル、2−メチルブチルまたは2,2−ジメチルプロピル)であって、該アルキル基は、所望により1個以上のハロ(例えば、フルオロ)またはヒドロキシで置換されていてよく(例えば、ヒドロキシC
1−6アルキル、例えば1−ヒドロキシプロプ−2−イルまたは3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)、
(iv)R
3は、式IIのピラゾロ部分の窒素のうち1個に結合し、式A
【化13】
〔式中、
X、YおよびZは、独立して、NまたはCであり、
R
8、R
9、R
11およびR
12は、独立して、Hまたはハロゲン(例えば、ClまたはF)であり;そして、
R
10は、フェニルまたはピリジル、例えば2−ピリジル、またはピロリジニルであって、所望により1個以上のC
1−6アルキル(例えば、メチル)、ハロゲン(例えば、クロロまたはフルオロ)、ハロC
1−6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、ヒドロキシ、カルボキシ、−SHまたはさらなるアリールもしくはヘテロアリール(例えば、ビフェニルまたはピリジルフェニル)で置換されていてよい。
ただし、X、YまたはZが窒素であるとき、R
8、R
9またはR
10はそれぞれ、存在しない。〕
で示される部分であり、
【0043】
(v)R
4はHであり、そしてR
5は、フェニルであって、所望により1個以上のハロ(例えば、4−フルオロフェニル)、ヒドロキシ(例えば、4−ヒドロキシフェニル)、C
1−6アルキル、C
1−6アルコキシまたは別のアリール基(例えば、ビフェニル−4−イルメチル)で置換されていてよく;
(vi)R
6は、HまたはC
1−6アルキル(例えば、メチルまたはエチル)であり;
(vii)R
14およびR
15は、独立して、HまたはC
1−6アルキルである。]
で示される化合物(以降、式II(e))である。
【0044】
別の局面において、本発明の化合物は、遊離形、塩形態またはプロドラッグ形態の、式I:
【化14】
[式中、
(i)Qは、−C(=S)−、−C(=N(R
6))−または−C(R
14)(R
15)−であり;
(ii)R
1は、HまたはC
1−6アルキル(例えば、メチルまたはエチル)であり;
(iii)R
2は、
H、
C
1−6アルキル(例えば、イソプロピル、イソブチル、ネオペンチル、2−メチルブチル、2,2−ジメチルプロピル){ここで、該アルキル基は、所望によりハロ(例えば、フルオロ)またはヒドロキシで置換されていてよい。}(例えば、1−ヒドロキシプロパン−2−イル、3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)、
所望により1個以上のアミノ(例えば、−NH
2)で置換されていてよい−C
0−4アルキル−C
3−8シクロアルキル(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル)、例えば2−アミノシクロペンチルまたは2−アミノシクロヘキシル){ここで、該シクロアルキルは、所望により、NおよびOから選択される1個以上のヘテロ原子を含んでいてよく、所望によりC
1−6アルキルで置換されていてよい。}(例えば、1−メチル−ピロリジン−2−イル、1−メチル−ピロリジン−3−イル、1−メチル−ピロリジン−2−イル−メチルまたは1−メチル−ピロリジン−3−イル−メチル)、
所望によりC
1−6アルキル(例えば、メチル)で置換されていてよいC
3−8ヘテロシクロアルキル(例えば、ピロリジニル、例えばピロリジン−3−イル)、例えば1−メチルピロリジン−3−イル、
C
3−8シクロアルキル−C
1−6アルキル(例えば,シクロプロピルメチル)、
ハロC
1−6アルキル(例えば、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル)、
−N(R
14)(R
15)−C
1−6アルキル(例えば、2−(ジメチルアミノ)エチル、2−アミノプロピル)、
ヒドロキシC
1−6アルキル(例えば、3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、1−ヒドロキシプロプ−2−イル)、
アリールC
0−6アルキル(例えば、ベンジル)、
ヘテロアリールC
1−6アルキル(例えば、ピリジニルメチル)、
C
1−6アルコキシアリールC
1−6アルキル(例えば、4−メトキシベンジル);
−G−J{式中、
Gは、単結合またはアルキレン(例えば、メチレン)であり;
Jは、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル(例えば、オキセタン−2−イル、ピロリジン−3−イル、ピロリジン−2−イル)であって、所望によりC
1−6アルキルで置換されていてよく、例えば1−メチルピロリジン−2−イルであり;
【0045】
(iv)R
3は、
1)−D−E−F{式中:
Dは、単結合、C
1−6アルキレン(例えば、メチレン)、またはアリールアルキレン(例えば、ベンジレンまたは−CH
2C
6H
4−)であり;
Eは、
単結合、
C
1−4アルキレン(例えば、メチレン、エチニレン、プロプ−2−イニ−1−イレン)、
−C
0−4アルキルアリーレン(例えば、フェニレンまたは−C
6H
4−、−ベンジレン−または−CH
2C
6H
4−)(式中、アリーレン基は、所望によりハロ(例えば、ClまたはF)で置換されていてよい。)、
ヘテロアリーレン(例えば、ピリジニレンまたはピリミジニレン)、
アミノC
1−6アルキレン(例えば、−CH
2N(H)−)、
アミノ(例えば、−N(H)−);
所望によりNまたはOから選択される1個以上のヘテロ原子を含んでいてよいC
3−8シクロアルキレン(例えば、ピペリジニレン)であり、
Fは、
H、
ハロ(例えば、F、Br、Cl)、
C
1−6アルキル(例えば、イソプロピルまたはイソブチル)、
ハロC
1−6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、
アリール(例えば、フェニル)、
所望によりNまたはOからなる群から選択される少なくとも1個の原子を含んでいてよいC
3−8シクロアルキル(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピペリジニル、ピロリジニル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、またはモルホリニル)であって、そして所望によりC
1−6アルキル(例えば、メチルまたはイソプロピル)で置換されていてよいC
3−8シクロアルキル、例えば1−メチルピロリジン−2−イル、ピロリジン−1−イル、ピロリジン−2−イル、ピペリジン−2−イル、1−メチルピペリジン−2−イル、1−エチルピペリジン−2−イル、
所望によりC
1−6アルキルで置換されていてよいヘテロアリール(例えば、ピリジル(例えば、ピリド−2−イル)、ピリミジニル(例えば、ピリミジン−2−イル)、チアジアゾリル(例えば、1,2,3−チアジアゾール−4−イル)、ジアゾリル(例えば、ピラゾリル(例えば、ピラゾール−1−イル)またはイミダゾリル(例えば、イミダゾール−1−イル、4−メチルイミダゾリル、1−メチルイミダゾール−2−イル)、トリアゾリル(例えば、1,2,4−トリアゾール−1−イル)、テトラゾリル(例えば、テトラゾール−5−イル)、アルコキサジアゾリル(例えば、5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール){ここで該ヘテロアリールは、所望によりハロ(例えば、フルオロ)またはハロC
1−6アルキルで置換されていてよい。};
アミノ(例えば、−NH
2)、
C
1−6アルコキシ、
−O−ハロC
1−6アルキル(例えば、−O−CF
3)、
C
1−6アルキルスルホニル(例えば、メチルスルホニルまたは−S(O)
2CH
3)、
−C(O)−R
13、
−N(R
14)(R
15)である。}
であるか;または
【0046】
2)例えばハロアルキルで置換された、置換ヘテロアリールアルキルであるか;または、
3)式Iのピラゾロ部分の窒素のうち1個に結合し、式A
【化15】
〔式中、
X、YおよびZは、独立して、NまたはCであり、そしてR
8、R
9、R
11およびR
12は、独立して、Hまたはハロゲン(例えば、ClまたはF)であり;そして、R
10は、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル)、アリール(例えば、フェニル)、ヘテロアリール(例えば、ピリジル(例えば、ピリド−2−イル)または例えばチアジアゾリル(例えば、1,2,3−チアジアゾール−4−イル)、ジアゾリル、トリアゾリル(例えば、1,2,4−トリアゾール−1−イル)、テトラゾリル(例えば、テトラゾール−5−イル)、アルコキサジアゾリル(例えば、5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール)、ピラゾリル(例えば、ピラゾール−1−イル)、アルキルスルホニル(例えば、メチルスルホニル)、アリールカルボニル(例えば、ベンゾイル)、またはヘテロアリールカルボニル、アルコキシカルボニル(例えば、メトキシカルボニル)、アミノカルボニル;好ましくは、フェニルまたはピリジル、例えば2−ピリジルである。;ただし、X、YまたはZが窒素であるとき、R
8、R
9またはR
10はそれぞれ、存在しない。〕
で示される部分であり、
【0047】
(v)R
4およびR
5は、独立して、
H、
C
1−6アルキル(例えば、メチル、イソプロピル)、
C
3−8シクロアルキル(例えば、シクロペンチル)、
C
3−8ヘテロシクロアルキル(例えば、ピロリジン−3−イル)、
アリール(例えば、フェニル)またはヘテロアリール(例えば、ピリド−4−イル、ピリド−2−イルまたはピラゾール−3−イル){ここで、該アリールまたはヘテロアリールは、所望によりハロ(例えば、4−フルオロフェニル)、ヒドロキシ(例えば、4−ヒドロキシフェニル)、C
1−6アルキル、C
1−6アルコキシまたは別のアリール基(例えば、ビフェニル−4−イルメチル)で置換されていてよい。}であり;
(vi)R
6は、H、C
1−6アルキル(例えば、メチル)またはC
3−8シクロアルキルであり;
(vii)R
13は、−N(R
14)(R
15)、C
1−6アルキル(例えば、メチル)、−OC
1−6アルキル(例えば、−OCH
3)、ハロC
1−6アルキル(トリフルオロメチル)、アリール(例えば、フェニル)、またはヘテロアリールであり;そして、
(viii)R
14およびR
15は、独立して、HまたはC
1−6アルキルである。]
で示される化合物である。
【0048】
本発明はさらに、遊離形、塩形態またはプロドラッグ形態の、以下の式Iの化合物を提供する:
1.1 式I(式中、Qは、−C(=S)−である。);
1.2 式I(式中、Qは、−C(=N(R
6))−である。);
1.3 式I(式中、Qは、−C(R
14)(R
15)−である。);
1.4 式I、または1.1−1.3の何れか(式中、R
3は、−D−E−Fである。);
1.5 式1.4(式中、Dは、単結合、C
1−6アルキレン(例えば、メチレン)またはアリールアルキレン(例えば、ベンジレンまたは−CH
2C
6H
4−)である。);
1.6 式1.4(式中、Dは単結合である。);
1.7 式1.4(式中、Dは、C
1−6アルキレン(例えば、メチレン)である。);
1.8 式1.4(式中、Dはメチレンである。);
1.9 式1.4(式中、Dは、アリールアルキレン(例えば、ベンジレンまたは−CH
2C
6H
4−)である。);
1.10 式1.4(式中、Dは、ベンジレンまたは−CH
2C
6H
4−である。);
1.11 式1.4−1.10の何れか(式中、Eは単結合、C
1−4アルキレン(例えば、メチレン、エチニレン、プロプ−2−イニ−1−イレン)、−C
0−4アルキルアリーレン(例えば、フェニレンまたは−C
6H
4−、−ベンジレン−または−CH
2C
6H
4−)(ここで、該アリーレン基は、所望によりハロ(例えば、ClまたはF)で置換されていてよい。)、ヘテロアリーレン(例えば、ピリジニレンまたはピリミジニレン)、アミノC
1−6アルキレン(例えば、−CH
2N(H)−)、アミノ(例えば、−N(H)−)、所望によりNまたはOから選択される1個以上のヘテロ原子を含んでいてよいC
3−8シクロアルキレン(例えば、ピペリジニレン)である。);
1.12 式1.4−1.10の何れか(式中、Eは単結合である。);
1.13 式1.4−1.10の何れか(式中、Eは、C
1−4アルキレン(例えば、メチレン、エチニレン、プロプ−2−イニ−1−イレン)である。);
1.14 式1.4−1.10の何れか(式中、Eはメチレンである。);
1.15 式1.4−1.10の何れか(式中、Eはエチニレンである。);
1.16 式1.4−1.10の何れか(式中、Eはプロプ−2−イニ−1−イレンでる。);
【0049】
1.17 式1.4−1.10の何れか(式中、Eは、−C
0−4アルキルアリーレン(例えば、フェニレンまたは−C
6H
4−、−ベンジレン−または−CH
2C
6H
4−)であって、ここで該アリーレン基は、所望によりハロ(例えば、ClまたはF)で置換されていてよい。);
1.18 式1.4−1.10の何れか(式中、Eは、フェニレンまたは−C
6H
4−である。);
1.19 式1.4−1.10の何れか(式中、Eは、ヘテロアリーレン(例えば、ピリジニレンまたはピリミジニレン)である。);
1.20 式1.4−1.10の何れか(式中、Eはピリジニレンである。);
1.21 式1.4−1.10の何れか(式中、Eはピリミジニレンである。);
1.22 式1.4−1.10の何れか(式中、Eは、アミノC
1−6アルキレン(例えば、−CH
2N(H)−)である。);
1.23 式1.4−1.10の何れか(式中、Eは、アミノ(例えば、−N(H)−)である。);
1.24 式1.4−1.10の何れか(式中、Eは、所望によりNまたはOから選択される1個以上のヘテロ原子を含んでいてよいC
3−8シクロアルキレン(例えば、ピペリジニレン)である。);
【0050】
1.25 式1.4−1.24の何れか(式中、Fは、H、ハロ(例えば、F、Br、Cl)、C
1−6アルキル(例えば、イソプロピルまたはイソブチル)、ハロC
1−6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、アリール(例えば、フェニル)、所望によりNまたはOからなる群から選択される少なくとも1個の原子を含んでいてよいC
3−8シクロアルキル(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピペリジニル、ピロリジニル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、またはモルホリニル)であって、そして所望によりC
1−6アルキル(例えば、メチルまたはイソプロピル)で置換されていてよいC
3−8シクロアルキル、例えば1−メチルピロリジン−2−イル、ピロリジン−1−イル、ピロリジン−2−イル、ピペリジン−2−イル、1−メチルピペリジン−2−イル、1−エチルピペリジン−2−イル;所望によりC
1−6アルキルで置換されていてよいヘテロアリール(例えば、ピリジル(例えば、ピリド−2−イル)、ピリミジニル(例えば、ピリミジン−2−イル)、チアジアゾリル(例えば、1,2,3−チアジアゾール−4−イル)、ジアゾリル(例えば、ピラゾリル(例えば、ピラゾール−1−イル)またはイミダゾリル(例えば、イミダゾール−1−イル、4−メチルイミダゾリル、1−メチルイミダゾール−2−イル)、トリアゾリル(例えば、1,2,4−トリアゾール−1−イル)、テトラゾリル(例えば、テトラゾール−5−イル)、アルコキサジアゾリル(例えば、5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール)、ピラゾリル(例えば、ピラゾール−1−イル)、アミノ(例えば、−NH
2)、C
1−6アルコキシ、−O−ハロC
1−6アルキル(例えば、−O−CF
3)、C
1−6アルキルスルホニル(例えば、メチルスルホニルまたは−S(O)
2CH
3)、C(O)−R
13または−N(R
14)(R
15)である。);
【0051】
1.26 式1.4−1.25の何れか(式中、FはHである。);
1.27 式1.4−1.25の何れか(式中、Fは、ハロ(例えば、F、Br、Cl)である。);
1.28 式1.4−1.25の何れか(式中、Fはフルオロである。);
1.29 式1.4−1.25の何れか(式中、Fは、C
1−6アルキル(例えば、イソプロピルまたはイソブチル)である。);
1.30 式1.4−1.25の何れか(式中、Fはイソプロピルである。);
1.31 式1.4−1.25の何れか(式中、Fはイソブチルである。);
1.32 式1.4−1.25の何れか(式中、Fは、ハロC
1−6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)である。);
1.33 式1.4−1.25の何れか(式中、Fはトリフルオロメチルである。);
1.34 式1.4−1.25の何れか(式中、Fはアリール(例えば、フェニル)である。);
1.35 式1.4−1.25の何れか(式中、Fはフェニルである。);
【0052】
1.36 式1.4−1.25の何れか(式中、Fは、所望によりNまたはOからなる群から選択される少なくとも1個の原子を含むC
3−8シクロアルキル(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピペリジニル、ピロリジニル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、モルホリニル)であって、そして所望によりC
1−6アルキル(例えば、メチルまたはイソプロピル)で置換されていてよいC
3−8シクロアルキル、例えば、1−メチルピロリジン−2−イル)、例えば、1−メチルピロリジン−2−イル、ピロリジン−1−イル、ピロリジン−2−イル、ピペリジン−2−イル、1−メチルピペリジン−2−イル、1−エチルピペリジン−2−イルである。);
1.37 式1.4−1.25の何れか(式中、Fは、シクロペンチルまたはシクロヘキシルである。);
1.38 式1.4−1.25の何れか(式中、Fは、1−メチルピロリジン−2−イルである。);
1.39 式1.4−1.25の何れか(式中、Fは、所望によりC
1−6アルキルで置換されていてよいヘテロアリール(例えば、ピリジル、(例えば、ピリド−2−イル)、ピリミジニル(例えば、ピリミジン−2−イル)、チアジアゾリル(例えば、1,2,3−チアジアゾール−4−イル)、ジアゾリル(例えば、ピラゾリル(例えば、ピラゾール−1−イル)またはイミダゾリル(例えば、イミダゾール−1−イル、4−メチルイミダゾリル、1−メチルイミダゾール−2−イル))、トリアゾリル(例えば、1,2,4−トリアゾール−1−イル)、テトラゾリル(例えば、テトラゾール−5−イル)、アルコキサジアゾリル(例えば、5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール)、ピラゾリル(例えば、ピラゾール−1−イル){ここで、該ヘテロアリールは、所望によりハロ(例えば、フルオロ)またはハロC
1−6アルキルで置換されていてよい。}である。);
【0053】
1.40 式1.4−1.25の何れか(式中、Fは、所望によりハロ(例えば、フルオロ)で置換されていてよいピリド−2−イルである。);
1.41 式1.4−1.25の何れか(式中、Fは、6−フルオロ−ピリド−2−イルである。);
1.42 式1.4−1.25の何れか(式中、Fは、ピリミジニル(例えば、ピリミジン−2−イル)である。);
1.43 式1.4−1.25の何れか(式中、Fは、トリアゾリル(例えば、1,2,4−トリアゾール−1−イル)である。);
1.44 式1.4−1.25の何れか(式中、Fは、ジアゾリル(例えば、ピラゾリル(例えば、ピラゾール−1−イル)またはイミダゾリル(例えば、イミダゾール−1−イル、4−メチルイミダゾリル、1−メチルイミダゾール−2−イル)である。);
1.45 式1.4−1.25の何れか(式中、Fは、C−
1−6アルキル−オキサジアゾリル(例えば、5−メチル−1,2,4−オキサジアゾリル)である。);
1.46 式1.4−1.25の何れか(式中、Fは、アミノ(例えば、−NH
2)である。);
1.47 式1.4−1.25の何れか(式中、Fは、C
1−6アルコキシである。);
1.48 式1.4−1.25の何れか(式中、Fは、−O−ハロC
1−6アルキル(例えば、−O−CF
3)である。);
1.49 式1.1−1.25の何れか(式中、Fは、−C(O)−R
13である。);
1.50 式1.1−1.25の何れか(式中、Fは、−N(R
14)(R
15)である。);
1.51 式1.1−1.25の何れか(式中、Fは、C
1−6アルキルスルホニルである。);
1.52 式1.1−1.25の何れか(式中、Fは、メチルスルホニルまたは−S(O)
2CH
3である。);
1.53 式Iまたは1.1−1.24の何れか(式中、R
3は、例えばハロアルキルで置換された、置換ヘテロアリールアルキルである。);
【0054】
1.54 式Iまたは1.1−1.24の何れか(式中、R
3は、式Iのピラゾロ部分の窒素のうち1個に結合し、式A
【化16】
〔式中、X、YおよびZは、独立して、NまたはCであり、そしてR
8、R
9、R
11およびR
12は、独立して、Hまたはハロゲン(例えば、ClまたはF)であり;そして、R
10は、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル)、アリール(例えば、フェニル)、ヘテロアリール(例えば、ピリジル(例えば、ピリド−2−イル)、または例えばチアジアゾリル(例えば、1,2,3−チアジアゾール−4−イル)、ジアゾリル、トリアゾリル(例えば、1,2,4−トリアゾール−1−イル)、テトラゾリル(例えば、テトラゾール−5−イル)、アルコキサジアゾリル(例えば、5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール)、ピラゾリル(例えば、ピラゾール−1−イル)、アルキルスルホニル(例えば、メチルスルホニル)、アリールカルボニル(例えば、ベンゾイル)、またはヘテロアリールカルボニル、アルコキシカルボニル(例えば、メトキシカルボニル)、アミノカルボニル;好ましくは、フェニルまたはピリジル、例えば2−ピリジルである;ただし、X、YまたはZが窒素であるとき、R
8、R
9またはR
10はそれぞれ、存在しない。〕
で示される部分である。);
【0055】
1.55 式1.54(式中、R
3は、式A(ここで、R
8、R
9、R
11およびR
12は、それぞれHであり、そしてR
10はフェニルである。)で示される部分である。);
1.56 式1.54(式中、R
3は、式A(ここで、R
8、R
9、R
11およびR
12は、それぞれHであり、そしてR
10はピリジルまたはチアジアゾリルである。)で示される部分である。);
1.57 式1.54(式中、R
3は、式A(ここで、R
8、R
9、R
11およびR
12は、それぞれHであり、そしてR
10は、所望によりハロ(例えば、フルオロ)で置換されていてよいピリド−2−イルである。)で示される部分である。);
1.58 式1.54(式中、R
3は、式A(ここで、X、YおよびZは全てCである。)で示される部分である。);
1.59 式1.54(式中、R
10はピリミジニルである。);
1.60 式1.54(式中、R
10は5−フルオロピリミジニルである。);
1.61 式1.54(式中、R
10はピラゾール−1−イルである。);
1.62 式1.54(式中、R
10は1,2,4−トリアゾール−l−イルである。);
1.63 式1.54(式中、R
10はアミノカルボニルである。);
1.64 式1.54(式中、R
10はメチルスルホニルである。);
1.65 式1.54(式中、R
10は5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イルである。);
1.66 式1.54(式中、R
10は、5−フルオロピリミジン−2−イルである。);
1.67 式1.54(式中、R
10はトリフルオロメチルである。);
1.68 式1.54(式中、R
3は、式A(ここで、XおよびZはCであり、そしてYはNである。)で示される部分である。);
【0056】
1.69 式Iまたは1.1−1.68の何れか(式中、R
2はH;C
1−6アルキル(例えば、イソプロピル、イソブチル、ネオペンチル、2−メチルブチル、2,2−ジメチルプロピル)であって、該アルキル基は、所望によりハロ(例えば、フルオロ)またはヒドロキシで置換されていてよく(例えば、1−ヒドロキシプロパン−2−イル、3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル);所望により1個以上のアミノ(例えば、−NH
2)で置換されていてよい−C
0−4アルキル−C
3−8シクロアルキル(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル)、例えば2−アミノシクロペンチルまたは2−アミノシクロヘキシル)であって、該シクロアルキルは、所望により、NおよびOから選択される1個以上のヘテロ原子を含んでいてよく、そして所望によりC
1−6アルキルで置換されていてよい(例えば、1−メチル−ピロリジン−2−イル、1−メチル−ピロリジン−3−イル、1−メチル−ピロリジン−2−イル−メチルまたは1−メチル−ピロリジン−3−イル−メチル);所望によりC
1−6アルキル(例えば、メチル)で置換されていてよいC
3−8ヘテロシクロアルキル(例えば、ピロリジニル、例えばピロリジン−3−イル)、例えば1−メチルピロリジン−3−イル;C
3−8シクロアルキル−C
1−6アルキル(例えば,シクロプロピルメチル);ハロC
1−6アルキル(例えば、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル);−N(R
14)(R
15)−C
1−6アルキル(例えば、2−(ジメチルアミノ)エチル、2−アミノプロピル);ヒドロキシC
1−6アルキル(例えば、3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、1−ヒドロキシプロプ−2−イル);アリールC
0−6アルキル(例えば、ベンジル);ヘテロアリールC
1−6アルキル(例えば、ピリジニルメチル);C
1−6アルコキシアリールC
1−6アルキル(例えば、4−メトキシベンジル);−G−J(ここで、Gは単結合であるか、またはアルキレン(例えば、メチレン)であって、Jは、所望によりC
1−6アルキルで置換されていてよいシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル(例えば、オキセタン−2−イル、ピロリジン−3−イル、ピロリジン−2−イル)(例えば、(1−メチルピロリジン−2−イル))である。);
【0057】
1.70 式1.69(式中、R
2はHである。);
1.71 式1.69(式中、R
2はC
1−6アルキル(例えば、イソプロピル、イソブチル、ネオペンチル、2−メチルブチル、2,2−ジメチルプロピル)であって、該アルキル基は、所望によりハロ(例えば、トリフルオロエチル)またはヒドロキシ(例えば、1−ヒドロキシプロパン−2−イル、3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)で置換されていてよい。);
1.72 式1.69(式中、R
2はイソブチルである。);
1.73 式1.69(式中、R
2は、3−ヒドロキシ−2−メチルプロピルである。);
1.74 式1.69(式中、R
2は、1−ヒドロキシプロパン−2−イルである。);
1.75 式1.69(式中、R
2は、−C
0−4アルキル−C
3−8シクロアルキル(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル)であって、所望により1個以上のアミノ(例えば、−NH
2)で置換されていてよく、例えば2−アミノシクロペンチルまたは2−アミノシクロヘキシルである{ここで、該シクロアルキルは、所望によりNおよびOから選択される1個以上のヘテロ原子を含み、所望によりC
1−6アルキル(例えば、1−メチル−ピロリジン−2−イル、1−メチル−ピロリジン−3−イル、1−メチル−ピロリジン−2−イル−メチルまたは1−メチル−ピロリジン−3−イル−メチル)で置換されていてよい。};
【0058】
1.76 式1.69(式中、R
2は、1−メチル−ピロリジン−2−イル、1−メチル−ピロリジン−3−イル、1−メチル−ピロリジン−2−イル−メチルまたは1−メチル−ピロリジン−3−イル−メチルである。);
1.77 式1.69(式中、R
2は、所望によりC
1−6アルキル(例えば、メチル)で置換されていてよいC
3−8ヘテロシクロアルキル(例えば、ピロリジニル、例えばピロリジン−3−イル)、例えば1−メチルピロリジン−3−イルである。);
1.78 式1.69(式中、R
2は、1−メチルピロリジン−3−イルである。);
1.79 式1.69(式中、R
2は、C
3−8シクロアルキル−C
1−6アルキル(例えば,シクロプロピルメチル)である。);
1.80 式1.69(式中、R
2は、−N(R
14)(R
15)−C
1−6アルキル(例えば、2−(ジメチルアミノ)エチル、2−アミノプロピル)である。);
1.81 式1.69(式中、R
2は、ヘテロアリールC
1−6アルキル(例えば、ピリジニルメチル)である。)、
1.82 式1.69(式中、R
2は、C
1−6アルコキシアリールC
1−6アルキル(例えば、4−メトキシベンジル)である。);
1.83 式1.69(式中、R
2は、アリールC
0−6アルキル(例えば、ベンジル)である。);
1.84 式1.69(式中、R
2は、シクロペンチルまたはシクロヘキシルである。);
【0059】
1.85 式Iまたは1.1−1.68の何れか(式中、R
2は、−G−Jであって;Gは、単結合またはアルキレン(例えば、メチレン)であり;そして、Jは、所望によりC
1−6アルキルで置換されていてよい、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル(例えば、オキセタン−2−イル、ピロリジン−3−イル、ピロリジン−2−イル)、例えば、1−メチルピロリジン−2−イルである。);
1.86 式1.85(式中、Gは、アルキレン(例えば、メチレン)である。);
1.87 式1.85(式中、Gは、メチレンである。);
1.88 式1.85(式中、Jは、所望によりアルキルで置換されていてよい、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル(例えば、オキセタン−2−イル、ピロリジン−3−イル、ピロリジン−2−イル)、例えば、1−メチルピロリジン−2−イルである。);
1.89 式1.85(式中、Jは、オキセタン−2−イル、ピロリジン−3−イル、ピロリジン−2−イルである。);
1.90 式1.85(式中、Jは、1−メチルピロリジン−2−イルである。);
【0060】
1.91 上記の式の何れか(式中、R
4およびR
5は、独立して、H、C
1−6アルキル(例えば、メチル、イソプロピル)、C
3−8シクロアルキル(例えば、シクロペンチル)、C
3−8ヘテロシクロアルキル(例えば、ピロリジン−3−イル)、またはアリール(例えば、フェニル)またはヘテロアリール(例えば、ピリド−4−イル、ピリド−2−イルまたはピラゾール−3−イル)であって、該アリールまたはヘテロアリールは、所望によりハロ(例えば、4−フルオロフェニル)、ヒドロキシ(例えば、4−ヒドロキシフェニル)、C
1−6アルコキシC
1−6アルキル、またはC
1−6アルコキシもしくは別のアリール基(例えば、ビフェニル−4−イルメチル)で置換されていてよい。);
1.92 式1.91(式中、R
4またはR
5の何れかは、Hである。);
1.93 式1.91(式中、R
4またはR
5の何れかは、C
1−6アルキル(例えば、メチル、イソプロピル)である。);
1.94 式1.91(式中、R
4またはR
5の何れかは、イソプロピルである。);
1.95 式1.91(式中、R
4またはR
5の何れかは、C
3−8シクロアルキル(例えば、シクロペンチル)である。);
1.96 式1.91(式中、R
4またはR
5の何れかは、C
3−8ヘテロシクロアルキル(例えば、ピロリジン−3−イル)である。);
1.97 式1.91(式中、R
4またはR
5の何れかは、アリール(例えば、フェニル)であって、所望によりハロ(例えば、4−フルオロフェニル)、ヒドロキシ(例えば、4−ヒドロキシフェニル)、C
1−6アルキル、C
1−6アルコキシまたは別のアリール基(例えば、ビフェニル−4−イルメチル)で置換されていてよい。);
【0061】
1.98 式1.91(式中、R
4またはR
5の何れかは、4−ヒドロキシフェニルである。);
1.99 式1.91(式中、R
4またはR
5の何れかは、4−フルオロフェニルである。);
1.100 式1.91(式中、R
4またはR
5の何れかは、ヘテロアリール(例えば、ピリド−4−イル、ピリド−2−イルまたはピラゾール−3−イル)であって、所望によりハロ(例えば、4−フルオロフェニル)、ヒドロキシ(例えば、4−ヒドロキシフェニル)、C
1−6アルキル、C
1−6アルコキシまたは別のアリール基(例えば、ビフェニル−4−イルメチル)で置換されていてよい。);
1.101 式1.91(式中、R
4またはR
5の何れかは、フェニルである。);
1.102 上記の式の何れか(式中、R
6は、H、C
1−6アルキル(例えば、メチル)またはC
3−8シクロアルキルである。);
1.103 式1.102(式中、R
6はHである。);
1.104 式1.102(式中、R
6は、C
1−6アルキル(例えば、メチル)である。);
1.105 式1.102(式中、R
6は、メチルである。);
1.106 上記の式の何れか(式中、R
13は、−N(R
14)(R
15)、C
1−6アルキル(例えば、メチル)、−OC
1−6アルキル(例えば、−OCH
3)、ハロC
1−6アルキル、アリール(例えば、フェニル)、またはヘテロアリールである。);
【0062】
1.107 式1.106(式中、R
13は、−N(R
14)(R
15)である。);
1.108 式1.106(式中、R
13は、C
1−6アルキル(例えば、メチル)である。);
1.109 式1.106(式中、R
13は、−OC
1−6アルキル(例えば、−OCH
3)である。);
1.110 式1.106(式中、R
13は、−OCH
3である。);
1.111 式1.106(式中、R
13は、ハロC
1−6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)である。);
1.112 式1.106(式中、R
13は、トリフルオロメチルである。);
1.113 式1.106(式中、R
13は、アリール(例えば、フェニル)である。);
1.114 式1.106(式中、R
13は、ヘテロアリール(例えば、ピリジル)である。);
1.115 上記の式の何れか(式中、R
14およびR
15は、独立して、HまたはC
1−6アルキル(例えば、メチル)である。);
1.116 式Iまたは1.1−1.115の何れか(式中、R
14またはR
15の何れかは、独立してHである。);
1.117 式Iまたは1.1−1.115の何れか(式中、R
14またはR
15の何れかは、C
1−6アルキル(例えば、メチル)である。);
1.118 式Iまたは1.1−1.115の何れか(式中、R
14またはR
15の何れかは、メチルである。);
【0063】
1.119 上記の式の何れか(ここで、式Iの化合物は、
【化17】
である。)
1.120 上記の式の何れか(ここで、式Iの化合物は、
【化18】
である。)
【0064】
1.121 上記の式の何れか(ここで、式Iの化合物は、以下:
【化19】
【化20】
からなる群から選択される。);
【0065】
1.122 上記の式の何れか(ここで、該化合物は、ホスホジエステラーゼにより仲介される(例えば、PDE1により、とりわけPDE1Bにより仲介される)cGMPの加水分解を、例えば、実施例5に記載の通りの、固定化金属親和性粒子試薬PDEアッセイにおいて、例えば1μM未満、好ましくは500nM未満、好ましくは200nM未満のIC
50で阻害する。)。
【0066】
特定の態様において、本発明の化合物は、3−アミノ−4−(チオキソ)−4,5−ジヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6(7H)−オン、例えば式IまたはIIの化合物(式中、Qは、C(=S)であり、残りの置換基は、上記の式の何れかに記載の通りである。)である。別の好ましい態様においては、遊離形または塩形態の、7−イソブチル−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−2−(4−(ピリジン−2−イル)ベンジル)−4−チオキソ−4,5−ジヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6(7H)−オンまたは7−イソブチル−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−2−(4−(ピリジン−2−イル)ベンジル)−4−(イミノ)−4,5−ジヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6(7H)−オンである。さらに別の態様において、本発明の化合物は、2−(4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ベンジル)−5−メチル−7−ネオペンチル−3−(フェニルアミノ)−4−チオキソ−4,5−ジヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6(7H)−オンである。
【0067】
さらに別の特定の態様において、本発明の化合物は、遊離形、塩形態またはプロドラッグ形態の、式I
[式中、
(i)Qは、−C(=S)−、−C(=N(R
6))−または−C(R
14)(R
15)−であり;
(ii)R
1は、Hまたはアルキル(例えば、メチル)であり;
(iii)R
2は、H、アルキル(例えば、イソブチル、2−メチルブチル、2,2−ジメチルプロピル)、シクロアルキル(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル)、ハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル)、アルキルアミノアルキル(例えば、2−(ジメチルアミノ)エチル)、ヒドロキシアルキル(例えば、3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)、アリールアルキル(例えば、ベンジル)、ヘテロアリールアルキル(例えば、ピリジルメチル)、またはアルコキシアリールアルキル(例えば、4−メトキシベンジル)であり;
(iv)R
3は、例えばハロアルキルで置換された、置換ヘテロアリールアルキルであるか、または
【0068】
R
3は、ピラゾロ部分の窒素のうち1個に結合し、式A
【化21】
〔式中、
X、YおよびZは独立して、NまたはCであり、
R
8、R
9、R
11およびR
12は独立して、Hまたはハロゲン(例えば、ClまたはF)であり;そして
R
10は、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル)、アリール(例えば、フェニル)、ヘテロアリール(例えば、ピリジル(例えば、ピリド−2−イル)、または例えばチアジアゾリル(例えば、1,2,3−チアジアゾール−4−イル)、ジアゾリル、トリアゾリル(例えば、1,2,4−トリアゾール−1−イル)、テトラゾリル(例えば、テトラゾール−5−イル)、アルキルオキサジアゾリル(例えば、5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール)、ピラゾリル(例えば、ピラゾール−1−イル)、アルキルスルホニル(例えば、メチルスルホニル)、アリールカルボニル(例えば、ベンゾイル)、またはヘテロアリールカルボニル、アルコキシカルボニル(例えば、メトキシカルボニル)、アミノカルボニル;好ましくは、フェニルまたはピリジル、例えば2−ピリジルである;ただし、X、YまたはZが窒素であるとき、R
8、R
9またはR
10はそれぞれ存在しない。〕
で示される部分であり、
(v)R
4は、アリール(例えば、フェニル)またはヘテロアリールであり;
(vi)R
5は、H、アルキル、シクロアルキル(例えば、シクロペンチル)、ヘテロアリール、アリール、p−ベンジルアリール(例えば、ビフェニル−4−イルメチル)であり;
(vii)R
6は、H、C
1−6アルキル(例えば、メチル)またはC
3−8シクロアルキルであり;
(viii)R
13は、−N(R
14)(R
15)、C
1−6アルキル(例えば、メチル)、−OC
1−6アルキル(例えば、−OCH
3)、ハロC
1−6アルキル(トリフルオロメチル)、アリール(例えば、フェニル)、またはヘテロアリールであり;そして
(ix)R
14およびR
15は、独立して、HまたはC
1−6アルキルである。]
で示される化合物(以降、式I(i)の化合物)である。
【0069】
さらに別の態様において、本発明の化合物は、本発明の化合物は、遊離形、塩形態またはプロドラッグ形態の、式I
[式中、
(i)R
1は、Hまたはアルキル(例えば、メチル)であり;
(ii)R
2は、H、アルキル(例えば、イソプロピル、イソブチル、2−メチルブチル、2,2−ジメチルプロピル)、シクロアルキル(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル)、ハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル)、アルキルアミノアルキル(例えば、2−(ジメチルアミノ)エチル)、ヒドロキシアルキル(例えば、3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)、アリールアルキル(例えば、ベンジル)、ヘテロアリールアルキル(例えば、ピリジルメチル)、またはアルコキシアリールアルキル(例えば、4−メトキシベンジル)であり;
(iii)R
3は、D−E−F〔ここで、
1.Dは、単結合、アルキレン(例えば、メチレン)、またはアリールアルキレン(例えば、ベンジレンまたは−CH
2C
6H
4−)であり;
2.Eは、アルキレン(例えば、メチレン、エチニレン、プロプ−2−イニ−1−イレン)、アリーレン(例えば、フェニレンまたは−C
6H
4−)、アルキルアリーレン(例えば、−ベンジレン−または−CH
2C
6H
4−)、アミノアルキレン(例えば、−CH
2N(H)−)またはアミノ(例えば、−N(H)−)であり;そして
3.Fは、アルキル(例えば、イソブチル)、アリール(例えば、フェニル)、ヘテロアリール(例えば、ピリド−2−イル、1,2,4−トリアゾリル)、ヘテロC
3−8シクロアルキル(例えば、ピロリジン−1−イル)、アミノ(例えば、−NH
2)、C
1−6アルコキシ、または−O−ハロアルキル(例えば、−O−CF
3)である。〕であり;
(iv)R
4は、アリール(例えば、フェニル)、ヘテロアリール(例えば、ピリド−4−イル、ピリド−2−イルまたはピラゾール−3−イル)またはヘテロシクロアルキル(例えば、ピロリジン−3−イル)であり;そして
(v)R
5は、H、アルキル、シクロアルキル(例えば、シクロペンチル)、ヘテロアリール、アリール、p−ベンジルアリール(例えば、ビフェニル−4−イルメチル)であり;
(vi)R
6は、H、C
1−6アルキル(例えば、メチル)またはC
3−8シクロアルキルであり;
(vii)R
13は、−N(R
14)(R
15)、C
1−6アルキル(例えば、メチル)、−OC
1−6アルキル(例えば、−OCH
3)、ハロC
1−6アルキル(トリフルオロメチル)、アリール(例えば、フェニル)、またはヘテロアリールであり;そして
(viii)R
14およびR
15は、独立して、Hまたはアルキルである。(ここで、“alk”、“アルキル”、“ハロアルキル”または“アルコキシ”は、C
1−6アルキルを意味し、そして“シクロアルキル”は、他に特に記載がない限り、C
3−8シクロアルキルを意味する。)]
で示される化合物(以降、式I(ii)の化合物)である。
【0070】
他に具体的に記載がないか、または文脈から明らかでないとき、本明細書中、下記の用語は、以下の意味を有する:
(a)本明細書で用いる“アルキル”は、飽和または不飽和の、好ましくは飽和の、好ましくは1ないし6個の炭素原子を有する炭化水素部分であって、直鎖または分枝鎖であってよく、そして所望により、例えばハロゲン(例えば、クロロまたはフルオロ)、ヒドロキシまたはカルボキシで、一、二または三置換されていてよい。
【0071】
(b)本明細書で用いる“シクロアルキル”は、飽和または不飽和の、好ましくは飽和の、好ましくは3ないし8個の炭素原子を含み、それらの少なくとも数個が、非芳香族性単もしくは二環式、または架橋環状構造を形成する、非芳香族性炭化水素部分であって、そして所望により、例えばハロゲン(例えば、クロロまたはフルオロ)、ヒドロキシまたはカルボキシで置換されていてよい。該シクロアルキルは、所望により、N、Oおよび/またはSから選択される1個以上の原子を含んでいてよく、該シクロアルキルは、所望により、ヘテロシクロアルキルであってよい。
【0072】
(c)“ヘテロシクロアルキル”は、他に特記しない限り、飽和または不飽和の、好ましくは飽和の、好ましくは3ないし9個の炭素原子を含み、それらの少なくとも数個が、非芳香族性単もしくは二環式、または架橋環状構造を形成する、非芳香族炭化水素部分(ここで、少なくとも1個の炭素原子は、N、OまたはSで置換される。)であって、該ヘテロシクロアルキルは、所望により、例えばハロゲン(例えば、クロロまたはフルオロ)、ヒドロキシ、またはカルボキシで置換されていてよい。
【0073】
(d)本明細書で用いる“アリール”は、単もしくは二環式芳香族炭化水素、好ましくはフェニルであり、所望により、例えばアルキル(例えば、メチル)、ハロゲン(例えば、クロロまたはフルオロ)、ハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル)、ヒドロキシ、カルボキシ、またはさらにアリールもしくはヘテロアリール(例えば、ビフェニルまたはピリジルフェニル)で置換されていてよい。
【0074】
(e)本明細書で用いる“ヘテロアリール”は、芳香族部分(ここで、芳香環を構成する原子の1個以上が、炭素ではなく硫黄または窒素である。)、例えばピリジルまたはチアジアゾリルであり、それは、所望により、例えばアルキル、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシまたはカルボキシで置換されていてよい。
【0075】
(f)式中、Eはフェニレンであって、番号付けは以下の通りである:
【化22】
【0076】
(g)置換基末端が“ene”、例えばアルキレン、フェニレンまたはアリールアルキレンであるとき、該置換基は、架橋を意味するか、または2個の他の置換基と結合していることを意味する。故に、メチレンは、−CH
2−であることを意図し、フェニレンは、−C
6H
4−であることを意図し、そしてアリールアルキレンは、−C
6H
4−CH
2−または−CH
2−C
6H
4−であることを意図する。
【0077】
本発明の化合物は、遊離形または塩形態で、例えば酸付加塩として存在していてよい。本明細書中、他に特記しない限り、“本発明の化合物”のような語句は、全ての形態、例えば遊離形または酸付加塩形態の化合物、または該化合物が酸性置換基を含むとき、塩基付加塩形態の化合物を包含すると理解されるべきであって、本明細書に記載の化合物、例えば3−アミノ−4,5−ジヒドロ−(1Hまたは2H)−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6(7H)−オン、ならびにそれらの4−イミノおよび4−チオキソ誘導体、例えば、所望により置換されていてよい3−アミノ−4−(チオキソまたはイミノ)−4,5−ジヒドロ−(1Hまたは2H)−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6(7H)−オンまたは3−アミノ−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6(7H)−オン、式Iの化合物、または1.1−1.122、式I(i)もしくはI(ii)の化合物の何れか、式IIの化合物、例えば2.1−2.
64の何れかの化合物または式II(a)−II(e)の化合物の何れかが包含される。本発明の化合物は、医薬として使用するためのものであり、故に薬学的に許容される塩が好ましい。薬学的使用に適さない塩類は、例えば、遊離形の本発明の化合物またはそれらの薬学的に許容される塩類の単離または精製に有用である可能性があり、そのためそれらも包含される。
【0078】
本発明の化合物は、いくつかの場合に、プロドラッグ形態でも存在していてよい。プロドラッグ形態は、体内で本発明の化合物に変換される化合物である。例えば、本発明の化合物がヒドロキシ(またはカルボキシ)置換基を含むとき、これらの置換基は、生理学的に加水分解性の、かつ許容されるエステル、例えばC
1−4アルキルカルボン酸エステルを形成し得る。本明細書で用いる通り、“生理学的に加水分解性の、かつ許容されるエステル”は、生理学的条件下で加水分解されて、投与されるべき用量でそれ自体生理学的に許容される酸(ヒドロキシ置換基を有する本発明の化合物の場合)またはアルコール(カルボキシ置換基を有する本発明の化合物の場合)を産生する本発明の化合物のエステルを意味する。故に、本発明の化合物がヒドロキシ基を含むとき、例えば化合物−OHであるとき、かかる化合物のアシルエステルプロドラッグ、すなわち、化合物−O−C(O)−C
1−4アルキルは、加水分解されて、一方で、生理学的に加水分解性のアルコール(化合物−OH)を、他方で酸(例えば、HOC(O)−C
1−4アルキル)を形成し得る。あるいは、本発明の化合物がカルボン酸を含むとき、例えば化合物−C(O)OHであるとき、かかる化合物の酸エステルプロドラッグ(化合物−C(O)O−C
1−4アルキル)は、加水分解されて、化合物−C(O)OHおよびHO−C
1−4アルキルを形成し得る。上記より明らかである通り、該用語は慣用の薬学的プロドラッグ形態を包含する。
【0079】
本発明はまた、本発明の化合物の製造方法、および下記に記載の疾患および障害の処置(とりわけ、パーキンソン病、トゥーレット症候群、自閉症、脆弱X症候群、ADHD、下肢静止不能症候群、鬱病、統合失調症における認知障害、ナルコレプシーのようなならびに女性性機能障害のような増強したプロゲステロン−シグナル伝達経路を介して改善され得る疾患、または精神病もしくは緑内障のような疾患もしくは障害のような、低下したドーパミンD1受容体シグナル伝達活性により特徴付けられる疾患の処置)のための本発明の化合物の使用方法を提供する。このリストは、包括的であることを意図せず、以下に記載の他の疾患および障害を包含し得る。
【0080】
別の態様において、本発明はさらに、遊離形、薬学的に許容される塩形態またはプロドラッグ形態の、本発明の化合物、例えば、3−アミノ−4,5−ジヒドロ−(1Hまたは2H)−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6(7H)−オンならびにそれらの4−イミノおよび4−チオキソ誘導体、例えば、所望により置換されていてよい3−アミノ−4−(チオキソまたはイミノ)−4,5−ジヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6(7H)−オン、所望により置換されていてよい3−アミノ−4−(チオキソまたはイミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6(7H)−オン、3−アミノ−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6(7H)−オン、式Iの化合物、または1.1−1.122、式I(i)もしくはI(ii)の化合物の何れか、式IIの化合物、例えば2.1−2.
64の何れか、または式II(a)−II(e)の化合物の何れかを、薬学的に許容される担体と混合して含む医薬組成物を提供する。
【0081】
本発明の詳しい説明
本発明の化合物の製造方法
式Iの化合物およびそれらの薬学的に許容される塩類は、本明細書に記載および例示の方法を用いて、それと同様の方法により、また化学分野で公知の方法により製造され得る。かかる方法には、下記の方法が包含されるが、これらに限定されない。本明細書に記載の合成方法の説明において、溶媒、反応雰囲気、反応温度、実験時間および後処理方法の選択を含む全ての提案される反応条件は、その反応の標準条件となるように選択されることが理解され、それは、当業者に容易に認識されるはずである。故に、時折、該反応は、高温で、または時間をより長くもしくは短くして行う必要があり得る。分子の種々の部分に存在する官能性が、提案される反応材および反応に適合しなければならないことは、有機合成の当業者に理解される。これらの方法のための出発物質が市販されていないとき、それらは、化学分野から選択される方法により、公知の化合物の合成法と同様または類似の技術を用いて製造され得る。特に、本発明の化合物の中間体および出発物質は、PCT/US2007/070551に記載の方法および手法により製造され得る。本明細書中に引用される全ての文献は、参照によりその内容を本明細書中に包含される。
【0082】
本発明の化合物は、それらのエナンチオマー、ジアステレオ異性体、互変異性体およびラセミ体、ならびにそれらの多形体である水和物、溶媒和物および複合体を包含する。本発明の範囲内のいくつかの個々の化合物は、二重結合を包含し得る。本発明において二重結合の記載は、二重結合のEおよびZ異性体の両方を包含することを意味する。さらに、本発明の範囲内のいくつかの化合物は、1個以上の不斉中心を含み得る。本発明は、光学的に純粋な立体異性体の何れかならびに立体異性体の何れかの組合せの使用を包含する。
【0083】
本発明の化合物は、それらの安定および不安定同位体を包含することも意図される。安定同位体は、豊富な同種の核種(すなわち、元素)に比べて1個のさらなる中性子を含む非放射性同位体である。かかる同位体を含む化合物の活性は保持され得て、かつかかる化合物は、非同位性類似体の薬物動態を測定するのにも有用であり得ることが予期される。例えば、本発明の化合物のある位置の水素原子は、重水素(非放射性の安定同位体)で置換され得る。公知の安定同位体の例には、重水素、
13C、
15N、
18Oが含まれるが、これらに限定されない。あるいは、豊富な同種の核種(すなわち、元素)に比べて複数のさらなる中性子を含む放射性同位体である不安定同位体、例えば、
123I、
131I、
125I、
11C、
18Fは、対応する豊富な種のI、CおよびFと置換できる。本発明の化合物の有用な同位体の別の例は、
11C同位体である。これらの放射性同位体は、本発明の化合物の放射性イメージングおよび/または薬物動態学的研究に有用である。
【0084】
融点は補正されておらず、(dec)は分解を示す。温度は、摂氏(℃)で示し;他に特記しない限り、操作は室温または環境温度、すなわち18−25℃の範囲の温度で行う。クロマトグラフィーは、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーを意味し;薄層クロマトグラフィー(TLC)は、シリカゲルプレート上で行う。NMRデータは、主要構造プロトンのデルタ値であり、内部標準としてテトラメチルシラン(TMS)に対する百万分率(ppm)で示す。シグナル形について常套の略語を用いる。結合定数(J)は、Hzで示す。質量スペクトル(MS)について、同位体分裂により複数の質量スペクトルピークが得られるとき、最低質量の主要イオンを分子について報告する。溶媒混合組成は、容量パーセントまたは容量比として示される。NMRスペクトルが複雑なとき、特徴的シグナルのみを記載する。
【0085】
用語および略語:
BuLi=n−ブチルリチウム
Bu
tOH=tert−ブチルアルコール、
CAN=硝酸セリウム(IV)アンモニウム、
DIPEA=ジイソプロピルエチルアミン、
DMF=N,N−ジメチルforアミド、
DMSO=ジメチルスルホキシド、
Et
2O=ジエチルエーテル、
EtOAc=酢酸エチル、
equiv.=当量、
h=時間、
HPLC=高速液体クロマトグラフィー、
LDA=リチウムジイソプロピルアミド
MeOH=メタノール、
NBS=N−ブロモスクシンイミド
NCS=N−クロロスクシンイミド
NaHCO
3=重炭酸ナトリウム、
NH
4OH=水酸化アンモニウム、
Pd
2(dba)
3=トリス[ジベンジリデンアセトン]ジパラジウム(0)
PMB=p−メトキシベンジル、
POCl
3=オキシ塩化リン、
SOCl
2=塩化チオニル、
TFA=トリフルオロ酢酸、
THF=テトラヒドロフラン。
【0086】
本発明の合成方法を以下に説明する。R基の意味は、他に特記しない限り、例えば、上記の式I、I(i)、I(ii)、II、II(a)−II(e)の何れかに記載の通りである。
【0087】
本発明の一局面において、式IIbの中間化合物は、式IIaの化合物をジカルボン酸、酢酸無水物および酢酸と、約3時間加熱しながら混合して反応させ、その後冷却して合成され得る:
【化23】
(式中、R
1は、HまたはC
1−4アルキル[例えば、メチル]である。)。
【0088】
中間体IIcは、例えば、IIbの化合物を、例えば、POCl
3のような塩素化合物(chlorinating compound)、時には少量の水と約4時間加熱しながら反応させて、その後冷却して製造され得る。
【化24】
【0089】
中間体IIdは、IIcの化合物を、例えば、DMFのような溶媒中、P
1−LおよびK
2CO
3のような塩基と、室温でまたは加熱しながら反応させて形成され得る:
【化25】
(式中、P
1は、保護基[例えば、p−メトキシベンジル基(PMB)]であり;Lは、ハロゲン、メシレート、またはトシレートのような脱離基である。)。
【0090】
中間体IIeは、IIdの化合物を、メタノールのような溶媒中、ヒドラジンまたはヒドラジン水和物と、約4時間還流させて反応させ、その後冷却して製造され得る。
【化26】
【0091】
中間体IIfは、IIeの化合物を、例えば、DMFのような溶媒中、アリールイソチオシアネートまたはイソシアネートと110℃で加熱しながら2日間反応させ、その後冷却して合成され得る:
【化27】
(式中、R
4は、例えば、(ヘテロ)アリールまたは(ヘテロ)アリールメチル[例えば、フェニルまたはベンジル]である。)。
【0092】
中間体IIgは、IIfの化合物を、例えば、DMFのような溶媒中、R
3−LおよびK
2CO
3のような塩基と、室温でまたは加熱しながら反応させて形成され得る:
【化28】
(式中、R
3は上記の式IまたはIIに定義の通り[例えば、−D−E−Fまたは式Aの基]であり;Lは、ハロゲン、メシレート、またはトシレートのような脱離基である。)。
【0093】
中間体IIhは、適当な方法で保護基P
1を除去することによりIIgの化合物から合成され得る。例えば、P
1がp−メトキシベンジル基であるとき、それは、室温にてアニソールの存在下でAlCl
3を用いて除去され得る。
【化29】
【0094】
中間体Iは、IIhの化合物を、例えば、DMFのような溶媒中、R
2−Lおよび/またはR
5−LおよびK
2CO
3のような塩基と、室温でまたは加熱しながら反応させて形成され得る:
【化30】
(式中、R
2およびR
5は、上記に定義の通りであり[例えば、R
2は、シクロペンチル基であり、R
5はフェニルである];Lは、ハロゲン、メシレート、またはトシレートのような脱離基である。)。
【0096】
中間体IIIaは、IIcの化合物を、例えば、DMFのような溶媒中、R
2−LおよびK
2CO
3のような塩基と、室温でまたは加熱しながら反応させて形成され得る:
【化31】
(式中、R
2は、本明細書に記載の式の何れかに定義の通りであり、Lは、ハロゲン、メシレート、またはトシレートのような脱離基である。)。
【0097】
中間体IIIbは、IIIaの化合物を、メタノールのような溶媒中、ヒドラジンまたはヒドラジン水和物と約数時間加熱して反応させ、その後冷却して製造され得る。
【化32】
【0098】
中間体IIIcは、IIIbの化合物を、例えば、DMFのような溶媒中、アリールイソチオシアネートまたはイソシアネートと、110℃で加熱しながら約2日間反応させ、その後冷却して合成され得る。
【化33】
【0099】
化合物I(中間体I)は、IIIcの化合物を、例えば、DMFのような溶媒中、R
3−LおよびK
2CO
3のような塩基と、室温でまたは加熱しながら反応させて形成され得る。得られた生成物(IIId)を、例えば、R
5−Lと塩基性条件下でさらに反応させて、化合物I(ここで、R
5およびR
3は、本明細書に記載の式の何れかに定義の通りであり、Lは、ハロゲン、メシレートまたはトシレートのような脱離基である。)を得ることができる。
【化34】
【0100】
下記の式(I)−Aの化合物は、上記の合成方法と同様の方法を用いて合成され得る。一般的に、N−1置換化合物は、以下のN−アルキル化反応の少生成物(minor product)として得られる。
【化35】
【0101】
化合物Iを製造する3番目の方法を以下に記載する。
【0102】
中間体IVaは、例えば、IIIbの化合物をPOCl
3およびDMFと反応させて形成され得る。
【化36】
【0103】
中間体IVbは、IVaの化合物を、例えば、DMFのような溶媒中、R
3−LおよびK
2CO
3のような塩基と、室温でまたは加熱しながら反応させて形成され得る。
【化37】
(式中、R
3は、上記の本明細書に記載の式の何れかに定義の通りであり、Lは、ハロゲン、メシレートまたはトシレートのような脱離基である。)
【0104】
中間体IVcは、IVbの化合物を、例えば、THFのような溶媒中、NCS、NBSまたはI
2およびLDAまたはBuLiのような塩基と、低温で反応させて形成され得る。
【化38】
【0105】
化合物Iは、IVc、IVd、またはIIIcを、例えば、塩基性条件下で、R
4NH
2またはR
5NH
2でアミノ化させて形成され得る。Pd
2(dba)
3のような適当な触媒が、特に、R
4NH
2またはR
5NH
2がアリールアミンまたはヘテロアリールアミンであるとき、良好な収率で得るために必要とされ得る。
【化39】
【0106】
次いで、本発明の4−チオキソ化合物、例えば、式IまたはIIの化合物(式中、Qは、C(=S)である。)は、中間体IをP
4S
10と、マイクロ波バイアル中、塩基、例えばピリジンの存在下で、例えばマイクロ波中、例えば約150℃までの高温に混合物を加熱して反応させて製造し得る。本発明の4−イミノ化合物、例えば、式IまたはIIの化合物(式中、QはC(=N(R
6)である。)は、次に、例えば、THFのような溶媒中、HgCl
2の存在下で、4−チオキソ誘導体をNH
2(R
6)と、例えば、マイクロ波中、例えば約110℃までの高温に混合物を加熱して反応させて、チオキソ誘導体(すなわち、式IまたはIIの化合物(式中、QはX(=S)である。)から変換され得る。
【0107】
本発明の化合物、例えば、式IまたはIIの化合物(式中、QはC(R
14)(R
15)である。)はまた、中間体Iを、還元剤、例えばジイソブチルアルミニウムハイドライド(DIBAL−H)、リチウムアルミニウムハイドライド、水素化ホウ素ナトリウム、好ましくはDIBAL−Hと反応させて製造され得る。
【0108】
故に、本発明は、本発明の4−チオキソ化合物、例えば式IまたはIIの化合物(式中、Qは、上記の通りC(=S)である。)の製造方法であって、例えば、式Iの7−R
2−5−R
3−3−(N(R4)(R5))−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオンを、P
4S
10と、塩基、例えばピリジンの存在下で、例えば、>50℃まで、例えば、>100℃まで、例えば、>150℃まで、例えば、マイクロ波中、約150℃までの高温に反応混合物を加熱しながら反応させることを含む製造方法を提供する。
【0109】
本発明はまた、本発明の4−イミノ化合物、例えば、下記の式IまたはIIの化合物(式中、式IのQは、C(=N(R
6)である。)の製造方法であって、例えば、式IまたはIIの化合物(式中、Qは、C(=S)である。)をNH
2(R
6)と、例えば、THFのような溶媒中、HgCl
2の存在下で、マイクロ波中、例えば、>50℃まで、例えば、>75℃まで、例えば、>100℃まで、例えば、マイクロ波中、約110℃までの高温に反応混合物を加熱しながら反応させることを含む製造方法を提供する。
【0110】
本発明はまた、本発明のピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−オン化合物、例えば、式IまたはIIの化合物(式中、QはCH
2である。)の製造方法であって、中間体Iを還元剤、例えば、ジイソブチルアルミニウムハイドライド(DIBAL−H)、リチウムアルミニウムハイドライド、水素化ホウ素ナトリウム、好ましくはDIBAL−Hと反応させることを含む製造方法を提供する。
【0111】
あるいは、本発明の化合物、例えば、式IまたはIIの化合物(式中、Qは、C(=S)、C(=N(R
6))またはCH
2である。)を、R
1、R
2、R
3および/またはR
5の結合より先に製造できる。故に、本発明の化合物を下記の通りに製造できる。
【化40】
【0112】
式(I)の化合物は、塩基性条件下でのIVc−A、IVd−A、またはIIIc−Aのアミノ化により形成され得る。Pd
2(dba)
3のような適当な触媒が良好な収率で得るために必要とされ得る。
【0113】
本発明の化合物の使用方法
本発明の化合物は、例えば、ドーパミンおよび一酸化窒素(NO)のような環状ヌクレオチド合成の誘導因子の阻害または低下レベルにより増大したPDE1発現または減少したcAMPおよびcGMP発現がもたらされるような、cAMPおよびcGMP仲介経路の崩壊または損傷により特徴付けられる疾患の処置に有用である。cAMPおよびcGMPの分解をPDE1Bにより阻止することにより、cAMPおよびcGMPの細胞内レベルが増大するため、本発明の化合物は、環状ヌクレオチド合成誘導物質の活性を増強する。
【0114】
本発明は、以下の状態:
(i)パーキンソン病、下肢静止不能症、振戦、ジスキネジア、ハンチントン病、アルツハイマー病、および薬剤誘発性運動障害を含む神経変性疾患;
(ii)鬱病、注意欠陥障害、注意欠陥多動性障害、双極性障害、不安、睡眠障害、例えばナルコレプシー、認知障害、認知症(dementia)、トゥーレット症候群、自閉症、脆弱X症候群、精神刺激薬の使用中止、および薬物中毒を含む精神障害;
(iii)脳血管疾患、卒中、鬱血性心疾患、高血圧、肺高血圧および性機能障害を含む、循環器および心血管障害;
(iv)喘息、慢性閉塞性肺疾患、およびアレルギー性鼻炎、ならびに自己免疫性および炎症性疾患を含む、呼吸器および炎症性障害;
(v)PDE1発現細胞における、cAMPおよび/またはcGMPの低レベル(または、cAMPおよび/またはcGMPシグナル伝達経路の阻害)により特徴付けられる何らかの疾患または状態;および/または
(vi)低下したドーパミンD1受容体シグナル伝達活性により特徴付けられる何らかの疾患または状態、
の1種以上の処置方法であって、有効量の本発明の化合物、例えば式Iまたは1−1.122の何れかに記載の化合物、または本発明の化合物、例えば式Iまたは1−1.122の何れかに記載の化合物を含む組成物を、それを必要とするヒト患者または動物に投与することを含む方法を提供する。本方法はまた、有効量の、遊離形または薬学的に許容される塩形態の式I(i)またはI(ii)の化合物を投与することを包含する。別の局面において、本発明は、治療的有効量の、遊離形または薬学的に許容される塩形態の式IIの化合物、例えば2.1−2.72の何れか、または式II(a)−II(e)の何れかの化合物、または当該何れかの化合物を含む組成物を、それを必要とするヒト患者または動物に投与することを含む、上記の状態の処置方法を提供する。
【0115】
とりわけ好ましい態様において、本発明は、ナルコレプシーの処置または予防方法を提供する。この態様において、PDE1阻害剤は、単一の治療剤として用いられてよく、別の活性剤と併用または共投与して用いられてもよい。故に、本発明は、治療的有効量の、遊離形または薬学的に許容される塩形態の、
(i)本発明のPDE1阻害剤、例えば、式Iまたは1.1−1.122またはI(i)またはI(ii)の何れかの化合物、および
(ii)例えば、(a)中枢神経系刺激剤−アンフェタミンおよびアンフェタミン様化合物、例えばメチルフェニデート、デキストロアンフェタミン、メタンフェタミン、およびペモリン;(b)モダフィニル、(c)抗鬱剤、例えば三環系薬(イミプラミン、デシプラミン、クロミプラミン、およびプロトリプチリンを含む)および選択的セロトニン再取り込み阻害剤(フルオキセチンおよびセルトラリンを含む);および/または、(d)ガンマヒドロキシ酪酸(GHB)から選択される、覚醒を促進するか、または睡眠を調節する化合物
を、それを必要とするヒト患者または動物に同時、逐次または共投与することを含む、ナルコレプシーの処置法をさらに含む。別の態様において、本発明は、上記のナルコレプシーの処置または予防方法を提供する(ここで、PDE1阻害剤は医薬組成物の形態である。)。さらに別の態様において、上記のナルコレプシーの処置または予防方法は、治療的有効量の、遊離形または薬学的に許容される塩形態の式IIの化合物、例えば、2.1−2.72の何れか、または式II(a)−II(e)の何れかを、単一の治療剤として、または別の活性剤と併用投与または共投与することを含む。
【0116】
別の態様において、本発明は、有効量の、遊離形、薬学的に許容される塩形態またはプロドラッグ形態の本発明の化合物、例えば式1−1.122または式I、I(i)またはI(ii)の何れかに記載の化合物を、それを必要とするヒト患者または動物に投与することを含む、プロゲステロンシグナル伝達の増強により軽減され得る状態の処置または予防方法をさらに提供する。本発明はまた、治療的有効量の、遊離形または薬学的に許容される塩形態の式IIの化合物、例えば、2.1−2.72の何れか、または式II(a)−II(e)の何れかを投与することを含む、本明細書に記載の処置方法も提供する。プロゲステロンシグナル伝達の増強により改善され得る疾患または状態には、女性性機能障害、続発性無月経(例えば、運動性無月経(exercise amenorrhoea)、無排卵、閉経、更年期症状、甲状腺機能低下症)、月経前緊張症、早産、不妊症、例えば反復流産による不妊症、不規則な月経周期、異常子宮出血、骨粗鬆症、自己免疫疾患、多発性硬化症、前立腺肥大、前立腺癌、および甲状腺機能低下症が含まれるが、これらに限定されない。例えば、プロゲステロンシグナル伝達の増強により、PDE1阻害剤は、子宮粘膜への影響を介して卵の着床を促進するため、および妊娠に対する免疫反応または低プロゲステロン機能により流産しやすい女性における妊娠の維持を補助するために用いられ得る。例えば本明細書に記載の新規のPDE1阻害剤はまた、例えば、閉経後の女性、ならびにエストロゲン誘導性子宮内膜増殖症および癌腫において、エストロゲン/エストラジオール/エストリオールおよび/またはプロゲステロン/プロゲスチンと併用して投与されて、ホルモン補充療法の効果を増強するのにも有用であり得る。本発明の方法はまた、家畜動物に、例えば、飼育された非ヒトメス哺乳動物に性的受容性(sexual receptivity)および/または発情を誘発するのに有用である。
【0117】
この態様において、PDE1阻害剤は、単一の治療剤として上記の処置または予防方法に用いられてよく、他の活性剤と組み合わせて、または共投与して、例えばホルモン補充療法と併用して用いられてもよい。故に、本発明は、治療的有効量の、遊離形または薬学的に許容される塩形態の、
(i)PDE1阻害剤、例えば、式1.1−1.122または式Iの何れかに記載の化合物、および
(ii)例えば、エストロゲンおよびエストロゲン類似体(例えば、エストラジオール、エストリオール、エストラジオールエステル)、ならびにプロゲステロンおよびプロゲステロン類似体(例えば、プロゲスチン)から選択される、ホルモン
を、それを必要とするヒト患者または動物に同時、逐次または共投与することを含む、プロゲステロンシグナル伝達の増強により改善され得る障害の処置方法をさらに含む。別の態様において、本発明は、PDE1阻害剤が、遊離形または薬学的に許容される塩形態の式IIの化合物、例えば、2.1−2.
64の何れか、または式II(a)−II(e)の何れかである、上記の方法を提供する。
【0118】
本発明はまた、細胞または組織をPDE1B活性の阻害に十分な量の本発明の化合物と接触させることを含む、該細胞または組織におけるドーパミンD1細胞内シグナル伝達活性を増強または促進する方法も提供する。
【0119】
本発明はまた、細胞または組織をPDE1B活性の阻害に十分な量の本発明の化合物と接触させることを含む、該細胞または組織におけるプロゲステロンシグナル伝達活性を増強または促進する方法も提供する。
【0120】
本発明はまた、PDE1関連障害、とりわけPDE1B関連障害、ドーパミンD1受容体細胞内シグナル伝達経路障害、またはプロゲステロンシグナル伝達経路の増強により軽減され得る障害の処置方法であって、PDE1Bを阻害する(ここで、PDE1B活性は、DARPP−32および/またはGluR1 AMPA受容体のリン酸化を調節する。)本発明の化合物の有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む方法も提供する。
【0121】
上記の“本発明の化合物”は、遊離形または薬学的に許容される塩形態の、式Iの化合物、例えば、1.1−1.122、I(i)またはI(ii)の何れか、または式IIの化合物、例えば、2.1−2.
64の何れか、または式II(a)−II(e)の何れかを含む。
【0122】
別の局面において、本発明はまた、眼科適合性の担体中、治療的有効量の、遊離形または薬学的に許容される塩形態の、本発明のホスホジエステラーゼ タイプI(PDE1)阻害剤、例えば、式Iの化合物、例えば、1.1−1.122、I(i)またはI(ii)の何れか、または式IIの化合物、例えば、2.1−2.
64の何れか、または式II(a)−II(e)の何れかを、それを必要とする患者の眼に局所投与することを含む、緑内障または高眼圧の処置方法を提供する。しかしながら、該処置は、別法として全身的治療を含み得る。全身的治療には、例えば、血流に直接達し得る処置、または経口投与方法が含まれる。
【0123】
本発明はさらに、PDE1阻害剤を含む局所的眼科使用のための医薬組成物;例えば、本発明の、遊離形または眼科的に許容される塩形態の、PDE1阻害剤、例えば、式Iの化合物、例えば、1.1−1.122、I(i)またはI(ii)の何れか、または式IIの化合物、例えば、2.1−2.
64の何れか、または式II(a)−II(e)の何れかを、眼科的に許容される希釈剤または担体と組み合わせてまたは共同して含む、点眼剤、懸濁液、クリームまたは軟膏、を提供する。
【0124】
所望により、PDE1阻害剤は、緑内障または高眼圧の処置に有用な第二の薬剤と連続してまたは同時に投与され得る。2個の活性剤が投与されるとき、治療的有効量の各薬剤は、単剤としての活性に必要とされる量以下であり得る。従って、閾値以下の量(すなわち、単剤としての効果に必要なレベル以下の量)が、治療的に有効であると考えられ、また、それを有効量と呼ぶこともあり得る。実際、異なる作用機序および異なる副作用プロファイルを有する異なる薬剤を投与することの利点は、何れかまたは両方の薬剤の投与量および副作用を低下させ、ならびに単剤療法としてそれらの活性を増強または促進し得る。
【0125】
故に、本発明は、緑内障および高眼圧から選択される状態の処置方法であって、それを必要とする患者に、組合せ剤中、眼圧を低下させることが公知の薬剤の量およびPDE1阻害剤の量は、該状態の処置に有効であるように、有効量の、例えば、眼圧を低下させることが公知の薬剤の閾値以下の量を、例えば、遊離形または薬学的に許容される塩形態の、有効量の本発明のPDE1阻害剤、例えば、式Iの化合物、例えば、1.1−1.122、I(i)またはI(ii)の何れか、または式IIの化合物、例えば、2.1−2.72の何れか、または式II(a)−II(e)の何れかの閾値以下の量と、併用、同時または連続投与することを含む方法を提供する。一態様において、薬剤の一方または両方を眼へ局所的に投与する。故に、本発明は、眼圧を低下させることが公知の薬剤の低用量を、有効量のPDE1阻害剤と併用、同時または連続投与することにより、緑内障または高眼圧の処置の副作用を低減する方法を提供する。しかしながら、全身的治療投与のような局所投与以外の方法も利用可能である。
【0126】
PDE1阻害剤と併用するための任意のさらなる1個または複数の薬剤は、例えば、一般的に、プロスタグランジン、ピロカルピン、エピネフリンの注入、または例えばチモロールでの局所ベータ−ブロッカー処置、ならびに炭酸脱水酵素阻害剤、例えばアセタゾラミドの阻害剤の全身投与を含む、既存薬剤から選択される。フィゾスチグミンおよびエコチオパートのようなコリンエステラーゼ阻害剤も利用可能であり、ピロカルピンの効果と同様の効果を有する。故に、緑内障の処置に現在用いられる薬剤には、以下のものが含まれる。例えば、
1.房水(aqueous humor)のぶどう膜強膜流出を増加させる、ラタノプラスト(キサラタン)、ビマトプラスト(ルミガン)およびトラボプラスト(トラバタン)のようなプロスタグランジン類似体。ビマトプラストはまた、索状流出も増加させる。
2.毛様体による房水産生を減少させる、チモロール、レボブノロール(ベタガン)およびベタキソロールのような局所ベータ−アドレナリン受容体アンタゴニスト。
3.体液産生を減少させ、ぶどう膜強膜流出を増加させる二重機序で作用する、ブリモニジン(アルファガン)のようなα
2−アドレナリンアゴニスト。
4.小柱網および場合により恐らくβ
2−アゴニスト作用によるぶどう膜強膜流出経路を介する体液の流出を増大する、エピネフリンおよびジピベフリン(プロピン)のような低選択性(less−selective)交感神経刺激剤。
5.毛様筋の収縮、小柱網の引き締め、および房水の流出増大によって作用する、ピロカルピンのような縮瞳薬(副交感神経興奮薬)。
6.毛様体における炭酸脱水酵素の阻害により房水の分泌を低下させる、ドルゾラミド(トルソプト)、ブリンゾラミド(エイゾプト)、アセタゾラミド(ダイアモックス)のような炭酸脱水酵素阻害剤。
7.緑内障および胃排出遅延の処置にも用いられる、フィゾスチグミン。
【0127】
例えば、本発明は、本発明のPDE1阻害剤、ならびに(i)プロスタノイド、ウノプロストン、ラタノプロスト、トラボプラスト、またはビマトプラスト;(ii)ブリモニジン、アプラクロニジン、またはジピベフリンのようなアルファアドレナリンアゴニスト、および(iii)ピロカルピンのようなムスカリンアゴニストから選択される薬剤、を含む医薬組成物を提供する。例えば、本発明は、遊離形または眼科的に許容される塩形態の、本発明のPDE−1阻害剤をビマトプラスト、アブリモニジン(abrimonidine)、ブリモニジン、チモロール、またはそれらの組合せと共に、眼科的に許容される希釈剤または担体と組み合わせてまたは関連して含む、眼科用製剤を提供する。しかしながら、組合せの選択に加えて、当業者は、適当な選択的受容体サブタイプアゴニストまたはアンタゴニストを選択し得る。例えば、αアドレナリンアゴニストに関して、当業者は、α
1アドレナリン受容体に選択的なアゴニスト、または例えばブリモニジンのようなα
2アドレナリン受容体に選択的なアゴニストを選択し得る。βアドレナリン受容体アンタゴニストに関して、当業者は、適当な治療用途に応じてβ
1、β
2、またはβ
3の何れかに選択的なアンタゴニストを選択し得る。当業者はまた、M
1−M
5のような特定の受容体サブタイプに選択的なムスカリンアゴニストを選択し得る。
【0128】
PDE1阻害剤は、点眼液、クリームまたは軟膏を含む、眼科用組成物の形態で投与され得る。該眼科用組成物は、眼圧低下剤をさらに含み得る。
【0129】
さらに別の例において、開示したPDE−1阻害剤は、閾値以下の量の、ビマトプラスト点眼液、酒石酸ブリモニジン点眼液、または酒石酸ブリモニジン/マレイン酸チモロール点眼液であり得る眼圧低下剤を組み合わされ得る。
【0130】
上記の方法に加えて、PDE1阻害剤が、精神病、例えば、幻覚、偏執性妄想または異常な妄想、または支離滅裂な会話および思考、例えば、統合失調症、統合失調性情動障害、統合失調症様障害、精神異常、妄想性障害、ならびに急性躁病的症状および双極性障害のような躁病のような精神病的症状により特徴付けられる何れかの状態の処置に有用であることもまた、驚くべきことに発見されている。理論に捕らわれることなく、クロザピンのような定型および非定形の抗精神病薬は、主にドーパミンD2受容体でそれらのアンタゴニスト活性を有すると考えられている。しかしながら、PDE1阻害剤は、主として、ドーパミンD1受容体でのシグナル伝達の増強に作用する。D1受容体シグナル伝達の増強により、PDE1阻害剤は、種々の脳領域、例えば、側坐核ニューロンおよび前頭前皮質においてNMDA受容体機能を増強し得る。この機能強化は、例えば、NR2Bサブユニットを含むNMDA受容体で見られ、例えば、Srcおよびキナーゼのタンパク質キナーゼAファミリーの活性化により起こり得る。
【0131】
故に、本発明は、有効量の、遊離形または薬学的に許容される塩形態の、本発明のホスホジエステラーゼ−1(PDE1)阻害剤、例えば、式Iの化合物、例えば、1.1−1.122、I(i)またはI(ii)の何れか、または式IIの化合物、例えば、2.1−2.72の何れか、または式II(a)−II(e)の何れかを、それを必要とする患者に投与することを含む、精神病、例えば、統合失調症、統合失調性情動障害、統合失調症様障害、精神異常、妄想性障害、ならびに急性躁病的症状および双極性障害のような躁病の新規な処置方法を提供する。
【0132】
PDE1阻害剤は、単一治療剤として上記の予防的処置法に用いられ得るが、他の活性剤と組み合わせて、または同時に投与しても用いられ得る。故に、本発明は、治療的有効量の、以下:
(i)遊離形または薬学的に許容される塩形態の、本発明のPDE1阻害剤、例えば、式Iの化合物、例えば、1.1−1.122、I(i)またはI(ii)の何れか、または式IIの化合物、例えば、2.1−2.
64の何れか、または式II(a)−II(e)の何れか;ならびに
(ii)抗精神病薬、例えば、
定型の抗精神病薬、例えば、
ブチロフェノン、例えば、ハロペリドール(Haldol, Serenace)、ドロペリドール(Droleptan);
フェノチアジン、例えば、クロルプロマジン(Thorazine, Largactil)、フルフェナジン(Prolixin)、ペルフェナジン(Trilafon)、プロクロルペラジン(Compazine)、チオリダジン(Mellaril, Melleril)、トリフルオペラジン(Stelazine)、メソリダジン、ペリシアジン、プロマジン、トリフルプロマジン(Vesprin)、レボメプロマジン(Nozinan)、プロメタジン(Phenergan)、ピモジド(Orap);
チオキサンテン、例えば、クロルプロチキセン、フルペンチキソール(Depixol, Fluanxol)、チオチオチキセン(Navane)、ズクロペンチキソール(Clopixol, Acuphase);
非定型の抗精神病薬、例えば、
クロザピン(クロザリル)、オランザピン(ジプレキサ)、リスペリドン(リスパダール)、クエチアピン(セロクエル)、ジプラシドン(ジオドン)、アミスルプリド(ソリアン)、パリペリドン(インヴェガ)、アリピプラゾール(エビリファイ)、ビフェプルノックス;ノルクロザピン、
を、それを必要とする患者に、同時、逐次または共投与することを含む、精神病、例えば、統合失調症、統合失調性情動障害、統合失調症様障害、精神異常、妄想性障害、または躁病の処置法をさらに含む。
【0133】
特定の態様において、本発明の化合物は、特に統合失調症の処置または予防に有用である。
【0134】
本発明の化合物、遊離形または薬学的に許容される塩形態の、例えば、式Iの化合物、例えば、1.1−1.122、I(i)またはI(ii)の何れか、または式IIの化合物、例えば、2.1−2.
64の何れか、または式II(a)−II(e)の何れかは、特にパーキンソン病、統合失調症、ナルコレプシー、緑内障および女性性機能障害の処置に有用である。
【0135】
さらに別の局面において、本発明は、有効量のプロスタグランジン類似体、例えばビマトプラストを、有効量の、遊離形または薬学的に許容される塩形態の本発明のPDE1阻害剤、例えば、式Iの化合物、例えば、1.1−1.122、I(i)またはI(ii)の何れか、または式IIの化合物、例えば、2.1−2.
64の何れか、または式II(a)−II(e)の何れかと、一時に、同時に、または連続して、それを必要とする患者の眼に投与することにより、まつげの伸張または成長促進の方法を提供する。
【0136】
さらに別の局面において、本発明は、治療的有効量の、遊離形または薬学的に許容される塩形態の式Iの化合物、例えば、1.1−1.122、I(i)またはI(ii)の何れか、または式IIの化合物、例えば、2.1−2.
64の何れか、または式II(a)−II(e)の何れかを、それを必要とする患者に投与することを含む、外傷性脳傷害の処置方法を提供する。外傷性脳傷害(TBI)には、局所性およびびまん性脳損傷の両方を含む、原発性傷害ならびに続発性傷害が含まれる。続発性損傷は、炎症性応答により起こされるか、または悪化され、かつ最初の(原発性)傷害の後に進行する、別個の細胞内過程(例えば、活性酸素種による毒性、グルタミン酸受容体の過剰刺激、カルシウムの過剰流入ならびに炎症性上方制御)から生じる生物学的反応の、複数の、並列の、相互作用および相互依存的カスケードである。異常なカルシウムホメオスタシスは、灰白質および白質の両方における続発性傷害の進行の重要な要素であると考えられている。TBIに関しては、引用によりその全体が本明細書中に包含されるPark et al., CMAJ (2008) 178(9):1163−1170を参照のこと。研究は、cAMP−PKAシグナル伝達カスケードが、TBI後に下方制御され、cAMPレベルを上昇または回復するロリプラムのようなPDE−IV阻害剤の処置が、組織病理学的結果を改善し、TBI後の炎症を減少させることを明らかにした。本発明の化合物はPDE1阻害剤であるため、これらの化合物はまた、例えば、外傷性脳傷害後のcAMPレベルおよび/またはカルシウムホメオスタシスの回復により、TBIの処置にも有用であると考えられる。
【0137】
本発明はまた、
(i)医薬としての使用のための、例えば、何れかの方法または上記の何れかの疾患もしくは状態の処置における使用のための、本発明の化合物
(ii)上記の何れかの疾患または状態の処置のための医薬の製造における本発明の化合物の使用、
(iii)本発明の化合物を薬学的に許容される希釈剤または担体と組合せて、または関連させて含む医薬組成物、および
(iv)上記の何れかの疾患または状態の処置に用いるために、本発明の化合物を薬学的に許容される希釈剤または担体と組合せて、または関連させて含む医薬組成物
を提供する。
【0138】
故に、本発明は、以下の疾患:パーキンソン病、下肢静止不能症、振戦、ジスキネジア、ハンチントン病、アルツハイマー病、および薬剤誘発性運動障害;鬱病、注意欠陥障害、注意欠陥多動性障害、双極性障害、不安、睡眠障害、ナルコレプシー、認知障害、認知症(dementia)、トゥーレット症候群、自閉症、脆弱X症候群、精神刺激薬の使用中止および/または薬物中毒;脳血管疾患、卒中、鬱血性心疾患、高血圧、肺高血圧および/または性機能障害;喘息、慢性閉塞性肺疾患、および/またはアレルギー性鼻炎、ならびに自己免疫性および炎症性疾患;および/または、女性性機能障害、運動性無月経(exercise amenorrhoea)、無排卵、閉経、更年期症状、甲状腺機能低下症、月経前緊張症、早産、不妊症、不規則な月経周期、異常子宮出血、骨粗鬆症、多発性硬化症、前立腺肥大、前立腺癌、甲状腺機能低下症、エストロゲン誘導性子宮内膜増殖症または癌腫;および/または、PDE1発現細胞における、cAMPおよび/またはcGMPの低レベル(または、cAMPおよび/もしくはcGMPシグナル伝達経路の阻害)および/または減少したドーパミンD1受容体シグナル伝達活性により特徴付けられる何らかの疾患または状態;および/または、プロゲステロンシグナル伝達の増強により改善され得る何らかの疾患もしくは状態の、有効量の本発明の化合物、または本発明の化合物を含む医薬組成物を、かかる処置を必要とする患者に投与することを含む、処置または予防のための医薬の製造のための、遊離形または薬学的に許容される塩形態の本発明の化合物、例えば、式Iの化合物、例えば、1.1−1.122、I(i)またはI(ii)の何れか、または式IIの化合物、例えば、2.1−2.64の何れか、または式II(a)−II(e)の何れかの使用を提供する。
【0139】
本発明はまた、以下:
a)緑内障または高眼圧、
b)精神病、例えば、幻覚、偏執性妄想または異常な妄想、または支離滅裂な会話および思考、例えば、統合失調症、統合失調性情動障害、統合失調症様障害、精神異常、妄想性障害、ならびに急性躁病的症状および双極性障害のような躁病のような精神病的症状により特徴付けられる何れかの状態、または
c)外傷性脳傷害
の処置または予防的処置のための医薬の製造のための本発明の化合物の使用を提供する。
【0140】
本発明はさらに、まつげの伸張および成長促進のための本発明の化合物の使用を提供する。
【0141】
用語“処置”および“処置する”は、疾患の症状の予防および処置または改善ならびに疾患の原因の処置を包含することが理解されるべきである。
【0142】
本発明の化合物は、特に、パーキンソン病、ナルコレプシーおよび女性性機能障害の処置に有用である。
【0143】
処置方法に関して、用語“有効量”は、特定の疾患または障害を処置するために治療的有効量を含むことを意図する。
【0144】
用語“肺高血圧”とは、肺動脈高血圧を含むことを意図する。
【0145】
用語“患者”は、ヒトまたは非ヒト(すなわち、動物)患者が含まれる。特定の態様において、本発明は、ヒトおよび非ヒトの両方を包含する。別の態様において、本発明は、非ヒトを含む。他の態様において、該用語はヒトを包含する。
【0146】
本明細書に用いる用語“含む”は、それに制限されないことを意図し、さらなる記載されていない要素または工程を除くことを意図しない。
【0147】
本発明の化合物は、単一の治療剤として用いられ得るが、他の活性剤と併用して、または同時投与でも用いられ得る。例えば、本発明の化合物は、ドーパミンのようなD1アゴニストの活性を増強するため、それらは、例えば、パーキンソン病罹患患者の処置において、レボドパおよびレボドパ補助薬(カルビドパ、COMT阻害剤、MAO−B阻害剤)、ドーパミンアゴニスト、ならびに抗コリン剤のような常用のドーパミン作動薬と同時に、連続して、または一時に投与され得る。加えて、新規の本発明のPDE1阻害剤、例えば、本明細書に記載の本発明の化合物もまた、エストロゲン/エストラジオール/エストリオールおよび/またはプロゲステロン/プロゲスチンと併用投与されて、ホルモン補充療法またはエストロゲン誘発性子宮内膜増殖症もしくは癌腫の処置の有効性を増強し得る。
【0148】
本発明の実施に用いられる投与量は、もちろん、例えば処置すべき特定の疾患または状態、用いられる特定の本発明の化合物、投与方法、および所望の治療によって変わり得る。本発明の化合物は、経口的、非経腸的、経皮的、または吸入を含む何らかの適当な経路で投与されてよく、好ましくは経口投与される。一般的に、例えば上記の疾患の処置について満足のいく結果は、約0.01ないし2.0mg/kg量の投与量で経口投与して得られることが示される。従って、より大型哺乳動物、例えばヒトにおいて、経口投与のための表示される1日投与量は、約0.75ないし150mgの範囲で、都合よくは1日1回もしくは分割用量で2ないし4回、または持続放出形態で投与され得る。故に、経口投与のための単回投与量形態は、例えば、約0.2ないし75または150mg、例えば約0.2または2.0から、50、75または100mgまでの本発明の化合物を、その薬学的に許容される希釈剤または担体と共に含み得る。
【0149】
本発明の化合物を含む医薬組成物は、慣用の希釈剤または賦形剤および製剤分野で公知の技術を用いて製造され得る。故に、経口投与量形態には、錠剤、カプセル剤、溶液、懸濁液などが含まれ得る。