(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
一対の分割容器の組合せからなる外殻体と、該外殻体に収容される垂幕、テープ類である内容物とを備え、吊持された状態の前記外殻体がその上端部に設けた連結部を中心にして下部側から開くように割られて分割容器どうしが離間することで、前記内容物が垂れ下がるくす玉であって、
前記分割容器どうしを組合せた状態にある外殻体の内部において、巻取られた垂幕を収容するための垂幕収容室が前記連結部側に配置されるとともに、巻取られたテープ類を収容するテープ類収容室が前記垂幕収容室に対し連結部側とは反対側に配置され、
前記垂幕収容室とテープ類収容室とは、各分割容器を組合せることで、互いに組合される一対の区画壁により区画されることで形成され、
吊持された状態の前記外殻体が前記連結部を中心にして下部側から開くように割られて分割容器どうしが離間することで、左右中心部から前記垂幕が垂れ下がり、左右両側部からテープ類が垂れ下がることを特徴とするくす玉。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、内容物である垂幕には、くす玉を用いる記念式典やパーティ等のイベントにふさわしい表現(例えば言葉)が記載されており、この表現は、イベントの場を盛り上げるための演出として大切な要因である。
【0006】
従来のくす玉には、外殻体の内部を隔壁によって内容物収容室と火薬室とに区画したものはあるが、垂幕とテープ類とは区画して収容されていない。つまり、垂幕とテープ類とが同じ収容空間に収容されている。このような構成では、外殻体が開口した際にテープ類が垂幕にもつれるようにして垂れ下がる場合がある。そうなると、テープ類によって表現の一部が隠されたり、垂幕が開ききれなかったりして表現が見えなくなり、イベントへの参加者に対する演出性が乏しくなってしまう。
【0007】
そこで本発明は、テープ類が垂幕にもつれる状態を回避することで、イベントへの参加者に対する演出性を確保し得るくす玉の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、一対の分割容器の組合せからなる外殻体と、該外殻体に収容される垂幕、テープ類である内容物とを備え、吊持された状態の前記外殻体がその上端部に設けた連結部を中心にして下部側から開くように割られて分割容器どうしが離間することで、前記内容物が垂れ下がるくす玉であって、前記分割容器どうしを組合せた状態にある外殻体の内部において、巻取られた垂幕を収容するための垂幕収容室が前記連結部側に配置されるとともに、巻取られたテープ類を収容するテープ類収容室が前記垂幕収容室に対し連結部側とは反対側に配置され、前記垂幕収容室とテープ類収容室とは、各分割容器を組合せることで、互いに組合される一対の区画壁により区画されることで形成され、吊持された状態の前記外殻体が前記連結部を中心にして下部側から開くように割られて分割容器どうしが離間することで、左右中心部から前記垂幕が垂れ下がり、左右両側部からテープ類が垂れ下がることを特徴とする。
【0009】
上記構成において、吊持された状態の外殻体を、分割容器どうしを連結した連結部を中心にして下部側から開くように分割することで、分割容器どうしを離間させると区画壁どうしが離間し、外殻体の内部において連結部側に配置された垂幕収容室も分割されるように開放されることで、巻取られた垂幕は左右中心部から垂れ下がり、垂幕収容室に対し連結部側とは反対側に配置されたテープ類収容室も分割されるように開放され、外殻体が下部側から開くように分割されると分割されたテープ類収容室がそれぞれ左右中心部に対して左右外側に移動するから、テープ類は垂幕に対して左右両側の位置で垂れ下がって垂幕に対してもつれず、垂幕に文字等の表現が施されていてもそれを隠すことがない。
【0010】
本発明のくす玉では、巻取られた垂幕
の収容室部を形成して巻取られた垂幕の姿勢を保持する回転防止壁がさらに備えられた構成を採用できる。
【0011】
上記構成において、巻取られた垂幕は、回転防止壁によって、垂幕の軸線と直交する方向の軸線回りでの回転を防止されることで、垂幕に文字等の表現が施されていて該表現に表裏等の正誤がある場合に、垂幕が垂れ下がった際に正の表現となるよう、垂幕が保持される。
【発明の効果】
【0012】
本発明のくす玉は、吊持された状態の外殻体を、分割容器どうしを連結した連結部を中心にして下部側から開くように分割することで、分割容器どうしを離間させると区画壁どうしが離間し、外殻体の内部において連結部側に配置された垂幕収容室も分割されるように開放されることで、巻取られた垂幕は左右中心部から垂れ下がり、垂幕収容室に対し連結部側とは反対側に配置されたテープ類収容室も分割されるように開放され、外殻体が下部側から開くように分割されると分割されたテープ類収容室がそれぞれ左右中心部に対して左右外側に移動するから、テープ類は垂幕に対して左右両側の位置で垂れ下がって垂幕に対してもつれず、垂幕に文字等の表現が施されていてもそれを隠すことがないため、イベントへの参加者に対する演出性を確保し得る。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施形態に係るくす玉を表した側面図である。
【
図2】同くす玉の外殻体の正面側からの断面図である。
【
図3】同くす玉の外殻体を開いた状態の正面図である。
【
図4】同くす玉の外殻体を開いた状態の正面側からの断面図である。
【
図5】同くす玉の外殻体の開姿勢を表した(くす玉の使用状体を表した)正面図である。
【
図6】同くす玉の外殻体の開姿勢を表し、吊紐を結び目から離脱させた状態(吊紐を結び目に締結する前の状態)の正面図である。
【
図8】同くす玉の止具を主に表した正面図で、止具を止部に装着した状態の正面図である。
【
図9】同くす玉の止具を主に表した正面図で、止具を止部から離脱させた状態(止具を止部に装着する前の状態)の正面図である。
【
図10】同くす玉の一方の分割容器の内部を表した斜視図である。
【
図11】同くす玉の外殻体を開いて内容物を表した状態の斜視図である。
【
図12】本発明の他の実施形態に係るくす玉の、外殻体の開姿勢を表した(くす玉の使用状体を表した)正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係るくす玉の一実施形態について、図面を参酌しつつ説明する。なお、以下の説明において、
図1の側面図を基準に、上下方向、前後方向を規定し、紙面表裏方向を左右方向と規定する。
【0015】
図1に示すように、くす玉1は、一対の分割容器2,3の組合せからなる外殻体4と、分割容器2,3をその上端部どうしで開閉自在に連結する連結部5と、くす玉1全体を吊持するための吊紐6と、外殻体4を閉姿勢Aとするための止部7と、止部7を構成する止片70,70どうしの離脱を阻止する止具8とを備える。
【0016】
くす玉1は、外殻体4をその内部で区画する区画壁9と、一般的な構成を備え外殻体4に収容される垂幕10、テープ類11である内容物と、垂幕10の姿勢を保持する(回転を防止する)ための回転防止壁12,12とを、さらに備える。
【0017】
分割容器2,3はそれぞれ合成樹脂製であり、
図2ないし
図4に示すように、互いに略同形状の半球形状の殻状に形成されている。分割容器2,3は、一方の分割容器2が凸側分割容器であり、他方の分割容器3が凹側分割容器である。分割容器2,3は、分割容器2,3どうしを組合せるための接合手段を備えている。接合手段は、両分割容器2,3の分割位置(分割面)である円周面20,30上に形成され、一方の分割容器2(凸側分割容器)の円周面20に形成された凸側接合部20aと、他方の分割容器3(凹側分割容器)の円周面30に形成された凹側接合部30aとから構成されている。そして、両分割容器2,3は、凸側接合部20aと凹側接合部30aとが嵌合することで接合されて組合されることで、閉姿勢Aにある外殻体4となる。
【0018】
連結部5は、
図3および
図4に示すように、両分割容器2,3の上端部に亘って分割容器2,3に一体的に形成されており、回動中心部5aが他の部分(分割容器2,3側の部分)に比べて肉薄に形成されている。
【0019】
図5および
図6に示すように、吊紐6は、分割容器2,3の上部どうしに亘り、その一端部側が一方の分割容器2に形成した吊孔部2aに挿通され、他端部側が他方の分割容器3に形成した吊孔部3aに挿通されている。各吊孔部2a,3aは、連結部5と外殻体4の上下方向中心との間に形成されている。
【0020】
垂幕10は、紙管100と、紙管100に巻取られる幕部101と、錘102とを備える。垂幕10の幕部101は、外殻体4の閉姿勢Aが解除されて、分割容器2,3どうしが開かれた外殻体4の開姿勢Bにおいて紙管100から垂れ下がる。また、垂幕10の幕部101の表面には「祝 おめでとう!」の文字等(文字や図柄)からなる表現103が施されている(この場合、印刷されている)。幕部101の裏面には表現103は施されておらず、表面の表現103は、裏面からは目視できない。
【0021】
なお、吊紐6は、垂幕10用の吊紐と兼用されている。吊紐6の一端部側は、吊孔部2aに外側から挿通されたうえで、一方の分割容器2の内側で一方の結び目(瘤)6aとして形成されている。吊紐6の他端部側は吊孔部3aに外側から挿通されたうえで、他方の分割容器3の内側で他方の結び目6bとして形成されている。そして吊紐6の他端部は、垂幕10の紙管100に挿通されて、一方の結び目6aに締結されている。
【0022】
図7に示すように、止部7は各分割容器2,3の下端部に一体的に形成された一対の前記止片70,70から構成されている。各止片70,70は各分割容器2,3の下端部からさらに下方に突出された小片である。各止片70,70の対向面70a,70aは平面に形成され、対向面70a,70aが当接した状態で、止部7は、その下部を上部に比べて大径にした略小円柱状になるよう形成されている。
【0023】
図8および
図9に示すように、止具8はスリーブ状のフレキシブルな管体(透明なチューブ)である。止具8は止部7の突出長さに比べて長く設定されている。止具8は止部7に対してわずかに拡径するよう変形して外嵌されることで、止片70,70どうしの離間を防止して、分割容器2,3どうしが連結部5回りに開く(離間する)、開姿勢B(
図5、
図6参照)となるのを防止する。止具8は引紐80を備えている。引紐80はその端部から止具8に貫通されて、端部が引紐80の途中に、粘着テープ等の固定手段81によって固定されている。
【0024】
図10および
図11に示すように、区画壁9は、各分割容器2,3内に配設された一対の分割壁90,90から構成されている。各分割壁90,90は同一形状に形成されている。すなわち、各分割壁90,90は半円状の円板に形成され、各分割壁90,90は、円弧面90a,90aを分割容器2,3の内面側にして各分割容器2,3に固定され、半円状の円板の直径(弦)に沿う直線状面90b,90bを開放側にして配置されている。この直線状面90b,90bは、円周面20,30と略面一とされている。各分割壁90,90は、各分割容器2,3の上下方向中心より下方にあって、上下方向中心を含む仮想水平面に対して平行に配置されている。なお、分割壁90,90どうしは、同じ高さ位置に配置されている。
【0025】
両分割壁90,90によって、分割容器2,3どうしを組合せてなる外殻体4の内部が、巻取られた内容物である垂幕10を収容する垂幕収容室40と、巻取られた内容物であるテープ類11を収容するテープ類収容室41とに区画される。垂幕収容室40は外殻体4の内部において連結部5側(上部)にあって、テープ類収容室41は外殻体4の内部において垂幕収容室40に対し連結部5とは反対側、すなわち止部7側(下部)にある。
【0026】
垂幕収容室40は、一方の分割容器2に形成された一方側収容室部400と、他方の分割容器3に形成された他方側収容室部401とからなる。一方側収容室部400は垂幕10の左右方向一方側部106を収容し、他方側収容室部401は垂幕10の左右方向他方側部107を収容する。そして一方側収容室部400および他方側収容室部401は、分割容器2,3どうしが組合されることで垂幕収容室40となって(例えば、
図2参照)、垂幕10の全部を収容する。
【0027】
回転防止壁12,12は、各分割容器2,3に設けられており、一方側収容室部400、他方側収容室部401をそれぞれ分割している。さらに具体的に、各回転防止壁12,12は、各分割容器2,3に一組(二枚)ずつ設けられている。各回転防止壁12,12は、同一形状且つ同一の大きさに形成され、所定間隔だけ離間して、分割壁90,90の壁面方向に直交する方向に配置されている。各回転防止壁12,12は弧状面12a,12aを分割容器2,3の内面側にして各分割容器2,3に固定され、直線状面12b,12bを開放側にして配置されている。さらに、回転防止壁12,12は、分割壁90,90とも固定されている。なお、直線状面12b,12bは、円周面20,30に対して奥まった位置(分割容器2,3の内面側)に配置されている。これは、材料の使用量(材料費)の低減を主目的としている。
【0028】
したがって、閉姿勢Aにある外殻体4は、各分割容器2,3において、対向する回転防止壁12,12の直線状面12b,12bの間には、L1の寸法(
図2参照)の隙間120が形成されており、隙間120に相当する分だけ材料の使用量を低減させている。なお、寸法L1の設定は、分割容器2,3の変形防止に支障のない範囲としている。
【0029】
ここで、回転防止壁12,12どうしの離間間隔である前記所定間隔とは、巻取られた垂幕10の径よりも大きく、垂幕10の軸線104と直交する方向の軸線105回りで垂幕10が回転しないように阻止できる距離Lである(
図1参照)。上述したように、分割壁90,90は、分割容器2,3の上下方向中心より下方にあって、上下方向中心を含む仮想水平面に対して平行に配置されている。このため、回転防止壁12,12を設けていない垂幕収容室40は、収容した垂幕10が軸線105回りに回転可能な広さを有している。そして、垂幕10が軸線105回りに回転してしまうことによる不具合(後述する)を防止するために、本実施形態のくす玉1は、上記構成の回転防止壁12,12を備えている。
【0030】
回転防止壁12,12は、各分割容器2,3の寸法精度を確保するリブの機能を、さらに有する。すなわち、各分割容器2,3が、その高さ方向で歪むのを防止して、分割容器2,3どうしの組合せ精度の低下を防止している。
【0031】
上記構成のくす玉1において、
図1に示した閉姿勢Aから
図5に示す開姿勢Bとするには、吊紐6を催し会場の所定の場所に引掛けてくす玉1を吊持した状態とする。続いて、演出のタイミングを図って引紐を下方に引いいて、止具8を止部7から離脱させる。そうすると、止片70どうしの接合が解除されるとともに、接合手段である凸側接合部20aと凹側接合部20bとの接合が解除され、結び目6a,6bが各分割容器2,3の内面に係止するから、分割容器2,3どうしが連結部5の回動中心部5aを中心にして重力によってバランスよく開き、外殻体4が開姿勢Bになる。
【0032】
外殻体4が開姿勢Bになれば(分割容器2,3どうしが連結部5を中心にして開けば)、テープ類収容室41がそれぞれ開放されて、各テープ類収容室41からテープ類11が垂れ下がる。外殻体4が開姿勢Bになれば、垂幕収容室40が分割されて開放され垂幕10が露出し、錘102の重さによって幕部101が垂れ下がる。そして、垂幕10の幕部101の表面には「祝 おめでとう!」の文字等からなる表現103が施されており、催しへの参加者が表現103を目視でき、垂れ下がった複数のテープ類11を目視できる演出であると、催しが盛り上がる。
【0033】
このように、催しが演出されて盛り上がるためには、垂幕10の表現103が明確に目視でき、テープ類11が支障なく垂れ下がることが必要であるといえる。そのためには、垂幕10にテープ類11がもつれないことが必要である。本実施形態では、垂幕10を垂幕収容室40に収容し、テープ類11をテープ類収容室41にそれぞれ別に収容している。
【0034】
特に、巻取られた垂幕10を収容する垂幕収容室40は連結部5側(外殻体4の内部の上部)に配置され、巻取られたテープ類11を収容するテープ類収容室41は垂幕収容室40に対し連結部5側とは反対側(外殻体4の内部の下部)に配置されている。このため、外殻体4が閉姿勢Aから開姿勢Bになると、垂幕10は外殻体4の左右方向中心部において垂れ下がり、テープ類11は外殻体4の左右寄り側から別個に垂れ下がる。このように垂幕10、テープ類11がそれぞれ独自の経路で垂れ下がることで、垂幕10にテープ類11がもつれない。そうなれば、垂幕10、テープ類11がそれぞれ支障なく円滑に垂れ下がり、参加者は垂幕10の表現103を確実に目視することができ、盛り上がる演出を行うことができる。
【0035】
また、垂幕10は外殻体4の内部の上部にあり、テープ類11は外殻体4の内部の下部にある。このため、外殻体4が開姿勢Bになるとき、垂幕10に比べテープ類11がわずかに先行して垂れ下がり、その後に垂幕10が垂れ下がる。すなわち、テープ類11と垂幕10とで垂れ下がりはじめるタイミングが異なる。このため、垂幕10にテープ類11がもつれてしまう状態を確実に防止できる。
【0036】
ところで、くす玉1の搬送中や、催し会場で設営される際に外殻体4は動かされるから、巻取られた状態で外殻体4に収容されている垂幕10は、収容された状態において、軸線105回りに回転してしまうことが考えられる。そうなると、垂幕10に文字等の表現103が施されていて、表現103に表裏等の正誤がある場合に、垂幕10が垂れ下がった際に垂幕10は誤姿勢(参加者に表現103が目視できない姿勢)となっている場合が考えられる。この状態が、前述した不具合である。
【0037】
しかしながら、本実施形態のくす玉1では、垂幕10を外殻体4に正姿勢で垂れ下がるように収容しておけば、くす玉1が搬送されたり、あちらこちらへ移動されたり、回転させられたりしても、垂幕10は回転防止壁12,12によって軸線105回りに回転することがない。このため、外殻体4を開姿勢Bとした際に、常に垂幕10を正姿勢とするように垂れ下げることが可能である。
【0038】
図12は、本発明の別実施形態を表している。
図1ないし
図11に示した実施形態と同様の機能を備えた構成部品には、同一の符号を付してその説明を省略する。
図12の実施形態に係るくす玉1は、吊紐6とは別の、独自の吊紐60によって外殻体4(分割容器2あるいは分割容器3)に吊持される構成である。吊紐60の一端部側は、外殻体4に固定手段(例えば粘着テープや接着)によって固定され、他端部側は幕部101の上端部に固定されている。
【0039】
このような構成の場合では、巻取られた状態で外殻体4に収容されている垂幕10は、収容された状態において、軸線105回りに回転してしまう可能性が高くなる。しかしながら、上記実施形態と同様に、回転防止壁12,12によって軸線105回りに回転することがない。このため、外殻体4を開姿勢Bとした際に、常に垂幕10を正姿勢とするように垂れ下げることが可能である。
【0040】
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。その他、各部の具体的構成についても、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0041】
上記各実施形態において、表現103はその一例を示しているに過ぎず、例えば催しの会名や、人名を添えるようにすることもできる。この場合、その表現(手書きでもよい)を、表現がまだ施されていない無垢の垂幕に、催しの主催者等が独自に記載する。要するに、垂幕10は、独自の表現を施した別の垂幕に交換することも可能である。
【0042】
垂幕の交換のためには、主催者等が、
図5の状態にある吊紐6の結び目6aを解き、
図6に示すように、締結されている吊紐6の他端部を離脱させ、続いて吊紐6を紙管100から抜く。そして独自の表現を施した別の垂幕の紙管に吊紐6を通して、その他端部を吊紐6の結び目6aに締結することで行う。
【0043】
上記各実施形態において、回転防止壁12,12は、各分割容器2,3に一対で設けられた場合を説明した。しかしながら、軸線105回りの垂幕10の回転を防止できるのであれば、回転防止壁は一対でなく、各分割容器2,3に一枚(一個)であってもよい。
【0044】
区画壁9の設置位置である外殻体4の下端部からの高さ位置は、充分な数のテープ類11をテープ類収容室41に収容可能としたうえで、しかも外殻体4の内径を最大限に利用できる左右方向長さを有した垂幕10が垂幕収容室40に収容できることが好ましい。
【0045】
上記各実施形態において、外殻体4は球体の場合を説明した。しかしながら、外殻体4は正多面体となるよう分割容器どうしを組合せて構成してもよい。上記各実施形態において、内容物は垂幕とテープ類で説明した。しかしながら、紙吹雪等の色添えを垂幕収容室40や、テープ類収容室41に投入しておいてもよい。
【0046】
上記各実施形態において、外殻体4を開姿勢Bとするには、接合手段である凸側接合部20aと凹側接合部20bとの接合が解除されると、結び目6a,6bが各分割容器2,3の内面に係止して、分割容器2,3どうしが連結部5の回動中心部5aを中心にして重力によって開く場合を説明した。しかしながら、外殻体4の開姿勢Bへの開始手段として火薬体を用い、これを外殻体4に内装して、その爆発力を用いてもよい。