(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5710758
(24)【登録日】2015年3月13日
(45)【発行日】2015年4月30日
(54)【発明の名称】ポンプの流量制御方法および塗膜形成方法
(51)【国際特許分類】
F04B 43/02 20060101AFI20150409BHJP
F04B 49/06 20060101ALI20150409BHJP
B05D 3/00 20060101ALI20150409BHJP
F04B 13/00 20060101ALI20150409BHJP
【FI】
F04B43/02 F
F04B49/06 321Z
B05D3/00 B
F04B13/00 A
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-518052(P2013-518052)
(86)(22)【出願日】2012年5月25日
(86)【国際出願番号】JP2012063465
(87)【国際公開番号】WO2012165326
(87)【国際公開日】20121206
【審査請求日】2013年11月15日
(31)【優先権主張番号】特願2011-123244(P2011-123244)
(32)【優先日】2011年6月1日
(33)【優先権主張国】JP
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成23年度、次世代高効率・高品質照明の基盤技術開発/有機EL照明の高効率・高品質化に係る基盤技術開発委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
(73)【特許権者】
【識別番号】000108753
【氏名又は名称】タツモ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】特許業務法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】五十川 良則
【審査官】
佐藤 秀之
(56)【参考文献】
【文献】
特開2002−361124(JP,A)
【文献】
特開2008−080188(JP,A)
【文献】
特開2005−329305(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04B 43/02
B05D 3/00
F04B 13/00
F04B 49/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
摺動部を有する駆動系に駆動されるポンプを定常流量より少量の予備流量及び定常流量で液体を輸送するように制御する流量制御方法であって、前記予備流量による前記液体の輸送の後、前記ポンプを停止させることなく流量を減少させて前記摺動部に働く摩擦に起因する流量の乱れを生じない微小流量を保持し、その後に前記ポンプを停止させることなく前記定常流量まで流量を増加させることにより、前記ポンプが定常流量で液体を輸送する際の前記摺動部に働く摩擦に起因する流量の乱れを抑制する方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法により流量を制御されるポンプおよび該ポンプにより輸送される塗料を吐出するノズルヘッドを用いた塗膜形成方法であって、前記ノズルヘッドを平坦な塗布面に近接させ、前記予備流量による前記塗料の輸送によって該ノズルヘッドから連続して前記塗料を吐出することにより前記ノズルヘッドと前記塗布面との間に前記塗料の液溜りを形成し、前記ポンプを停止させることなく流量を減少させて前記微小流量を保持した後に、前記ポンプを停止させることなく前記定常流量まで流量を増加させて前記塗布面を水平移動させることにより前記塗料の液溜りを前記塗布面上で相対的に移動させる塗膜形成方法。
【請求項3】
前記塗布面の移動速度を、前記ポンプの流量に同期させる請求項2に記載の塗膜形成方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法により流量を制御されるポンプおよび該ポンプにより輸送される塗料を吐出するノズルヘッドを用いた塗膜形成方法であって、前記ノズルヘッドを平坦な塗布面に近接させ、前記予備流量による前記塗料の輸送によって該ノズルヘッドから連続して前記塗料を吐出することにより前記ノズルヘッドと前記塗布面との間に前記塗料の液溜りを形成するとともに、前記ポンプを停止させることなく流量を減少させて前記微小流量を保持した後に、前記ポンプを停止させることなく前記定常流量まで流量を増加させて前記ノズルヘッドを前記塗布面上で水平移動させることにより前記塗料の液溜りを前記塗布面上で移動させる塗膜形成方法。
【請求項5】
前記ノズルヘッドの移動速度を、前記ポンプの流量に同期させる請求項4に記載の塗膜形成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体を輸送するポンプの流量を制御する方法、およびポンプにより輸送される塗料を塗布面に吐出して塗膜を形成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、液体の輸送用に使用されるピストンポンプ、ダイヤフラムポンプなどの容積ポンプでは、摺動部があるため微少なスティックスリップ現象が発生し、その時間的、位置的遅れを取り戻すために、サーボモータなどフィードバック機構を備えたモータによりポンプの流量を制御するようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
図3は、このようなダイヤフラムポンプの一例の概略構成を示すブロックである。このポンプ10は、本体11、リニアモータ12、ピストン13、ダイヤフラム14、連結ブロック16、リニアモータブロック17、リニアモータガイド18を備える。
【0004】
本体11の一端面には、吸入口11Aおよび吐出口11Bが形成される。本体11の他端面側には、リニアモータ12が装着される。本体11内には圧力室11Cおよび動力室11Dが形成されている。圧力室11Cと動力室11Dとは、本体11に支持されたダイヤフラム14により離隔されている。吸入口11Aおよび吐出口11Bは、圧力室11Cに連通する。動力室11Dには、リニアモータガイド18が本体11の内壁に設置される。リニアモータガイド18にはリニアモータブロック17がスライド自在に設けられる。ピストン13は、連結ブロック16を介してリニアモータブロック17に連結される。ダイヤフラム14の動力室11D側の面にはボス14Aが突設されている。ボス14Aにはピストン13の先端が挿着されている。
【0005】
このダイヤフラムポンプの構成で、リニアモータ12が駆動されると、ピストン13が一定の直線軌道を往復運動し、これに連動してダイヤフラム14も往復運動する。これにより、圧力室11C内の圧力の脈動が発生し、吸入口11Aから吸い込まれた液体が吐出口11Bから吐出されるようになる。
【0006】
リニアモータ12はフィードバック機構を備える。すなわち、司令部20が制御部30を介してリニアモータ12を制御し、検出器40は制御の状態を確認し制御部30にフィードバックする。制御部30は、検出信号と指令信号(目標値)とを比較し、差がある場合、リニアモータ12を目的値との差分を減少させる方向に動作させる。こうして、目的位置との差分は減少していく。この手順が繰り返され、最終的に目的値に到達するか、許容範囲に入るまで続けられる。
【0007】
図4(A)に示すように、ポンプ10の待機中である時間T1までは指令信号がゼロであり、時間T1において指令信号をゼロからリニアに増加させて時間T2(T2>T1)で定常値Sに達し、以降その値で保持する場合を考える。
【0008】
上記ポンプ10の構成では、リニアモータブロック17がリニアモータガイド18に沿ってスライドするため、その摺動部Fにおいて静摩擦から動摩擦へと移行するごく初期にスティックスリップ現象が起こる。すなわち、リニアモータ12の実動状態を示す検出信号は、指令信号に追従出来ず、少し遅れて時間T1’(T1’>T1)から増加を始める。これにより、検出信号と目標値と間に差が生じる。上記フィードバック機構は、この差分を減少させるように制御する。
【0009】
しかし、フィードバック機構に特有の制御にして難点でもあるが、不足を素早く取り戻そうとして、信号に加速がつき、時間TA(T1<TA<T2)で検出信号は目標値に達した後、その加速の勢いが急には止まらず、図示の如くオーバーしてしまう。今度は、この過剰をなくそうと、逆方向にフィードバック機構が働く。したがって、差がゼロ付近に収束するにはある程度の時間TB(TA<TB<T2)が掛かってしまう。
【0010】
このようにフィードバック機構が働いている間のリニアモータ12の動作はポンプ10の流量にも影響が出る。すなわち、
図4(B)の例では、時間T1〜TA間は流量が理想流量よりも不足し、時間TA〜TB間は流量が理想流量よりも過剰となる。つまり、少なくとも時間T1〜TB間はポンプの流量が乱れ、不安定になる。特に、ポンプの流量が製品の品質にダイレクトに影響するような用途、例えば、固形分濃度が高く液膜の形状がそのまま乾燥膜に反映される用途や基板上に膜厚100nm以下の薄膜を均一に形成する用途などでは、ポンプの動作初期の膜厚が制御出来ず、基板上に塗布した面積を有効利用できない問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2005−76492号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、上記の技術的課題を解決するためになされたものであり、ポンプの動作初期の流量を安定して制御出来るようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明のポンプの流量制御方法は、摺動部を有する駆動系に駆動されて液体を輸送するポンプの流量制御方法であって、ポンプの動作初期に、微少な第1流量で流量を保持した後、定常の第2流量まで流量を増加させる。
【0014】
この方法によると、ポンプの動作初期に、スティックスリップ現象が生じないようにポンプが微少な第1流量で安定されている状態をあらかじめ作っておき、その状態からポンプ流量を増加させるので、静摩擦から動摩擦への移行がなく、モータのスティックスリップ現象によるポンプの流量の乱れが抑制される。これにより、ポンプの動作初期の流量を安定して制御出来るようになる。例えば、前記第1流量から前記第2流量まで、リニアに流量を増加させるような制御が可能である。なお、停止状態から第1流量へ吐出する場合に発生するスティックスリップによる流量吐出不安定は第1流量がごく微量なために、膜への影響は極微少で抑えることが出来る。
【0015】
また、本発明の塗膜形成方法は、上記方法により流量を制御されるポンプおよび該ポンプにより輸送される塗料を吐出するノズルヘッドを用いた塗膜形成方法であって、前記ノズルヘッドを平坦な塗布面に近接させ、該ノズルヘッドから連続して前記塗料を吐出することにより前記ノズルヘッドと前記塗布面との間に前記塗料の液溜りを形成するとともに、前記塗布面を水平移動させることにより前記塗料の液溜りを前記塗布面上で相対的に移動させるようにする。
【0016】
これによると、ノズルヘッドから吐出される塗料の移動軌跡に倣って塗布面に塗料の塗膜が形成される。この塗膜は、塗布面の移動速度を、前記ポンプの流量に同期させることで、膜厚を制御出来る。具体的には、塗布面の移動速度とポンプの流量との間に比例関係が成立するようにすることにより、膜厚を均一にすることが出来る。
【0017】
なお、塗布面を水平移動する代わりに、ノズルヘッドを可動支持部材に支持し、ノズルヘッドを塗布面上で水平移動させるようにしても良い。これによっても、塗料の液溜りを塗布面上で移動し、同様に塗膜を形成することが可能である。
【発明の効果】
【0018】
この発明によれば、ポンプの動作初期の流量を安定させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1(A)は本発明方法によるポンプの動作初期におけるモータ駆動の指令信号および検出信号の時間変化の一例を示す図である。
図1(B)は本発明方法によるポンプの動作初期の流量の時間変化を示す図である。
【
図2】本発明のポンプの流量制御と塗布速度制御の一例を示すタイミングチャートである。
【
図3】ダイヤフラムポンプの一例の概略構成を示すブロック図である。
【
図4】
図4(A)は従来方法によるポンプの動作初期におけるモータ駆動の指令信号および検出信号の時間変化の一例を示す図である。
図4(B)は従来方法によるポンプの動作初期の流量の時間変化を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るポンプの流量制御方法を説明する。以下の説明では、容積ポンプの一例として
図3と同様の構成のダイヤフラムポンプを用いた場合を例に説明する。なお、本発明が適用されるポンプはダイヤフラムポンプに限定されない。例えば、ピストンポンプなどのスティックスリップ現象が発生するポンプにも適用可能である。
【0021】
本発明では、
図1(A)に示すように、リニアモータ12の待機中である時間T1に達するまでに、あらかじめ微少な所定の信号値S1の指令信号を与えて、検出信号を指令信号に一致させておく。すなわち、リニアモータ12を微少な入力でウォームアップ駆動させておき、あらかじめスティックスリップ現象が発生しない状態、つまり動摩擦力を受け、フィードバック制御によるポンプ流量の乱れが抑制された状態にしておく。このようにすることで、時間T1では検出信号が指令信号に追従可能な状態となる。
【0022】
そして、時間T1で時間T2までリニアに指令信号を定常値Sまで増加させ、以降この定常値を保持するようにする。検出信号は指令信号に追従可能になっているので、指令信号の通りリニアモータ12が駆動される。
【0023】
この結果、
図1(B)に示すように、ポンプ10の流量も時間T1では微少な第1流量R1で安定しており、時間T1から時間T2までリニアに流量が増加し、以降定常流量である第2流量Rで維持される。したがって、時間T1以降のポンプ10の流量を完全に制御下におくことが可能となり、従来では流量を制御出来なかった時間帯(
図4の時間T1〜TB参照。)においても流量を安定して制御出来るようになる。
【0024】
逆にいうと、時間T1までの流量は制御出来ていないことになるが、この間に輸送される液体はごく微量であるため、液体の消費量にはそれほど影響がない。また、後述する塗膜形成の用途では、この間は塗布面に形成されたビードと呼ばれる液溜りを保持している段階(
図4のステップ#6参照。)であり、有効な塗膜として利用されるため無駄にはなることはない。
【0025】
上述した本発明のポンプの流量制御方法は、ポンプの流量が製品の品質にダイレクトに影響するような用途、例えば、基板上に膜厚10μm以下の塗膜を均一に形成する用途に有効である。
【0026】
以下、
図2を用いて本発明方法により流量を制御されるポンプおよび該ポンプにより輸送される液体状態の塗料を吐出するノズルヘッドを用いた塗膜形成方法を説明する。
図2は、この塗膜形成方法におけるポンプの流量制御と塗布速度制御の一例を示すタイミングチャートである。
【0027】
まず、ノズルヘッド50内の気泡を除去して液量を調整するためにプライミングという準備工程を行う。プライミングは、ポンプの流量がゼロから所定のプライミング流量(
図2では、20μL/s)までリニアに増加させるためにポンプ10を動作させ、ノズルヘッド50より、停止したプライミングローラ60の表面に塗料を徐々に吐出する(ステップ#1)。これにより、ノズルヘッド50内の気泡は追い出され、ノズルヘッド50先端部を包み込むような玉状の液溜り101がプライミングローラ60の表面に形成される。
【0028】
そして、プライミングローラ60を一定時間回転させることにより液量を調整する(ステップ#2)。この間、ポンプの流量を上記プライミング流量にしばらく保持した後、プライミングローラ60の回転が停止するまでには、流量がリニアにゼロまで減少して停止するようにポンプ10の動作を制御する。プライミングローラ60の回転が停止した際には、塗料の吐出は止まり、ノズルヘッド50の先端面に液滴102が表面張力により形成される。
【0029】
そして、液滴102を先端に有するノズルヘッド50を基板70上に移動させる(ステップ#3)。ノズルヘッド50の先端は基板70の塗布面に近接され、所定の間隔を維持した非接触状態でノズルヘッド50は定点に固定される。基板70は水平動可能な可動ステージ(不図示)に載置されているものとする。
【0030】
そして、ポンプ10を動作させてノズルヘッド50から連続して塗料を吐出することによりノズルヘッド50先端と塗布面との間にビードと呼ばれる塗料の液溜り103を形成する(ステップ#4)。この間、可動ステージは停止させたままであり、ポンプ10の流量はゼロから液溜り103の形成用の予備流量までリニアに増加させ、予備流量に保持した後、リニアに減少させるようにポンプ10を制御する。このとき、上述した本発明に特徴的な制御に移行するために、図示のごとく、減少させる流量の目標値をゼロに設定するのではなく、微少な第1流量(
図2では、0.2μL/s)に設定する。
【0031】
そして、ポンプの流量をこの微少な第1流量で保持するようにポンプ10の動作を維持する(ステップ#5)。この第1流量は、定常流量の第2流量(
図2では、100μL/s)の0.2%という極めて微少な量であるため、この間に吐出される塗料もごく微量であり、プロセスコスト的にも問題とはならない量である。
【0032】
その後、ポンプ10と可動ステージとを同時に動作させて塗布(塗膜形成)を行う(ステップ#6)。このとき、ポンプの流量を第1流量から定常流量である第2流量(
図2では、100μL/s)までリニアに増加させ、定常流量に保持した後、ゼロまでリニアに減少させるようにポンプ10の動作を制御する。これにより、塗布工程の初期にモータのスティックスリップに起因するポンプの流量の乱れが生じることがない。したがって、塗布工程の間、ポンプの流量を安定して制御することが可能となる。
【0033】
この塗布工程(ステップ#6)では、可動ステージを動作させ、基板70を水平移動させる。これにより、液溜り103が基板70の塗布面上を移動し、その移動軌跡に倣って塗膜が形成される。このとき、基板70上に形成される塗膜の膜厚は、ポンプ10の流量と基板70の移動速度との両パラメータに依存する。上記のようにポンプ10の流量は制御下におかれているので、基板70の移動速度をポンプ10の流量変化に同期するように制御してやれば膜厚を制御することが可能となる。例えば、膜厚を均一にしたければ、ポンプ10の流量が小さければ基板70の移動速度も小さくし、ポンプ10の流量が大きければ基板70の移動速度も大きくすればよい。
【0034】
本実施の形態では、基板70の移動速度とポンプ10の流量に同期させ、両者の間に比例関係が成立するように可動ステージの動作を制御する。具体的には、図示のごとく、ポンプの流量が第1流量から第2流量までリニアに増加される期間に基板70の移動速度をゼロから所定速度までリニアに増加させ、ポンプ流量が定常流量に保持される期間に基板70の移動速度を所定速度に維持し、ポンプ流量が定常流量からゼロまでリニアに減少される期間に基板70の移動速度を所定速度からゼロまでリニアに減少させるように可動ステージの動作が制御される。これにより、塗布工程の間、塗膜の膜厚を均一に制御することが可能となる。
【0035】
なお、上記実施形態では、基板70を可動ステージに載せて水平移動させることにより塗料の液溜り103を塗布面上で相対的に移動させるようにしたが、ノズルヘッド50を可動支持部材に支持し、ノズルヘッド50を塗布面上で水平移動させるようにしても良い。これによっても、塗料の液溜り103を塗布面上で移動し、同様に塗膜を形成することが可能である。
【0036】
上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0037】
ポンプの流量が品質にダイレクトに影響するような用途、例えば、薬液注入、塗装、薄膜形成(例えば、基板上に膜厚100nm以下の塗膜を均一に形成する。)用途などに利用できる。
【符号の説明】
【0038】
10−ポンプ
20−司令部
30−制御部
40−検出器
50−ノズルヘッド
60−プライミングローラ
70−基板
103−塗料の液溜り