特許第5710840号(P5710840)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5710840ネットワークスイッチングを実行するための方法及びマルチモード端末
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5710840
(24)【登録日】2015年3月13日
(45)【発行日】2015年4月30日
(54)【発明の名称】ネットワークスイッチングを実行するための方法及びマルチモード端末
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/903 20130101AFI20150409BHJP
   H04L 12/749 20130101ALI20150409BHJP
【FI】
   H04L12/903
   H04L12/749
【請求項の数】10
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-523200(P2014-523200)
(86)(22)【出願日】2013年2月27日
(65)【公表番号】特表2014-527743(P2014-527743A)
(43)【公表日】2014年10月16日
(86)【国際出願番号】CN2013071938
(87)【国際公開番号】WO2014005432
(87)【国際公開日】20140109
【審査請求日】2013年8月26日
(31)【優先権主張番号】201210226599.1
(32)【優先日】2012年7月3日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】512165101
【氏名又は名称】▲華▼▲為▼終端有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI DEVICE CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】▲趙▼ 学文
【審査官】 永井 啓司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−183376(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第102421159(CN,A)
【文献】 特開2013−128275(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26、
H04L 12/00−12/26、12/50−12/955、
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークスイッチングを実行するためにマルチモード端末が実行する方法であって、前記マルチモード端末は、アドレス変換を実行するNATモジュールと、第1及び第2のモデムモジュールを含むマルチモデムモジュールとを有し、当該方法は、
ネットワークアクセス要求メッセージ前記第2のモデムモジュールに送信し、前記第2のモデムモジュールからフィードバックされてきたIPアドレスを少なくとも含むネットワークパラメータを受信するステップであって、前記第2のモデムモジュールからフィードバックされてきた前記IPアドレスは、ネットワークにアクセスした前記第1のモデムモジュールが取得したIPアドレスと同じである、ステップと、
前記第1のモデムモジュールにネットワークエグジット要求メッセージを送信し、前記第1のモデムモジュールからフィードバックされてきたネットワークエグジット成功メッセージを受信するステップと、
前記第2のモデムモジュールからフィードバックされてきた前記ネットワークパラメータを受信した後に、アドレス変換を実行する前記NATモジュールと前記第1のモデムモジュールとの間の通信接続を遮断するステップと、
アドレス変換を実行する前記NATモジュールと前記第1のモデムモジュールとの間の通信接続が遮断された後に、前記第2のモデムモジュールのネットワークコンフィギュレーションを更新し、前記NATモジュールと前記第2のモデムモジュールとの間に通信接続を設定するステップと
を有する方法。
【請求項2】
当該方法は、前記マルチモデムモジュールと前記NATモジュールとの間に予め設けられたコンフィギュレーション部を利用して、前記マルチモデムモジュールが取得したネットワークパラメータを取得しNAT変換テーブルを生成及び更新するように前記NATモジュールを制御するステップを更に有し、
前記NATモジュールと前記第1のモデムモジュールとの間の通信接続を遮断する前記ステップが、前記コンフィギュレーション部と前記第1のモデムモジュールとの間の通信接続を遮断し、前記第1のモデムモジュールにより取得されたネットワークパラメータを削除し、前記NATモジュールと前記第1のモデムモジュールとの間の前記通信接続を遮断するステップを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2のモデムモジュールのネットワークコンフィギュレーションを更新し、前記NATモジュールと前記第2のモデムモジュールとの間に通信接続を設定する前記ステップが、
前記第2のモデムモジュールからフィードバックされてきた前記ネットワークパラメータを用いることで、前記第2のモデムモジュールの前記ネットワークコンフィギュレーションを更新するステップと、
前記第2のモデムモジュールと前記コンフィギュレーション部との間の通信接続を復旧するステップと、
データサービスを前記第2のモデムモジュールに切り替えるステップと
を更に有する請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記NATモジュールと前記第1のモデムモジュールとの間の通信接続を遮断する前記ステップが、
前記NATモジュールのNATエントリと前記第1のモデムモジュールとの関連を絶つステップと、
前記第1のモデムモジュールに関連するNATエントリを保存するステップと、
前記第1のモデムモジュールに設定されているネットワークパラメータを削除し、前記NATモジュールと前記第1のモデムモジュールとの間の前記通信接続を遮断するステップと
を更に有する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第2のモデムモジュールのネットワークコンフィギュレーションを更新し、前記NATモジュールと前記第2のモデムモジュールとの間に通信接続を設定する前記ステップが、
前記第2のモデムモジュールからフィードバックされてきた前記ネットワークパラメータを利用することで、前記第2のモデムモジュールの前記ネットワークコンフィギュレーションを更新するステップと、
保存されている前記NATエントリを前記第2のモデムモジュールに関連付けるステップと、
データサービスを前記第2のモデムモジュールに切り替えるステップと
を更に有する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
アドレス変換を実行するNATモジュールとマルチモデムモジュールとを有し、ネットワークスイッチングを実行するためのマルチモード端末であって、送信部と、受信部と、遮断部と、通信部とを更に有し、
前記送信部は、ネットワークアクセス要求メッセージを、第2のモデムモジュールに送信し、第1のモデムモジュールにネットワークエグジット要求メッセージを送信するように形成され、
前記受信部は、前記第2のモデムモジュールからフィードバックされてきたIPアドレスを少なくとも含むネットワークパラメータを受信し、前記第1のモデムモジュールからフィードバックされてきたネットワークエグジット成功メッセージを受信し、受信したIPアドレスは、ネットワークにアクセスした第1のモデムモジュールが取得したIPアドレスと同じであり、
前記受信部が前記第2のモデムモジュールからフィードバックされてきた前記ネットワークパラメータを受信した後に、前記遮断部は、アドレス変換を実行する前記NATモジュールと前記第1のモデムモジュールとの間の通信接続を遮断するように形成され、
前記通信部は、前記遮断部が遮断の処理を完了した後に、前記第2のモデムモジュールのネットワークコンフィギュレーションを更新し、前記NATモジュールと前記第2のモデムモジュールとの間に通信接続を設定し、前記送信部に、前記ネットワークエグジット要求メッセージを送信することを指示する、マルチモード端末。
【請求項7】
当該マルチモード端末は、前記マルチモデムモジュールと前記NATモジュールとの間に設けられたコンフィギュレーション部を更に有し、前記コンフィギュレーション部は、前記マルチモデムモジュールにより取得されたネットワークパラメータを取得し、NAT変換テーブルを生成及び更新するように前記NATモジュールを制御し、
前記遮断部は、前記コンフィギュレーション部と前記第1のモデムモジュールとの間の通信接続を遮断する第1の処理モジュールと、前記第1の処理モジュールが遮断の処理を完了した後に、前記第1のモデムモジュールにより取得されたネットワークパラメータを削除する第1の削除モジュールとを更に有する、請求項6に記載のマルチモード端末
【請求項8】
前記通信部が、第1の更新モジュールと、復旧モジュールと、第1のスイッチングモジュールとを更に有し、
前記第1の更新モジュールは、前記第2のモデムモジュールからフィードバックされてきた前記ネットワークパラメータを利用することで、前記第2のモデムモジュールのネットワークコンフィギュレーションを更新するように形成され、
前記復旧モジュールは、前記第1の更新モジュールが更新の処理を完了した後に、前記第2のモデムモジュールと前記コンフィギュレーション部との間の通信接続を復旧するように形成され、
前記第1のスイッチングモジュールは、前記復旧モジュールが通信接続の復旧を完了した後に、データサービスを前記第2のモデムモジュールに切り替えるように形成されている、請求項7に記載のマルチモード端末
【請求項9】
前記遮断部は、分離モジュールと、保存モジュールと、第2の削除モジュールとを更に有し、
前記分離モジュールは、前記NATモジュールのNATエントリと前記第1のモデムモジュールとの関連を絶つように形成され、
前記保存モジュールは前記第1のモデムモジュールに関連するNATエントリを保存するように形成され、
前記第2の削除モジュールは、前記保存モジュールが保存の処理を完了した後に、前記第1のモデムモジュールに設定されているネットワークパラメータを削除するように形成されている、請求項6に記載のマルチモード端末
【請求項10】
前記通信部は、第2の更新モジュールと、関連付けモジュールと、第2のスイッチングモジュールとを更に有し、
前記第2の更新モジュールは、前記第2のモデムモジュールからフィードバックされてきた前記ネットワークパラメータを利用することで、前記第2のモデムモジュールの前記ネットワークコンフィギュレーションを更新するように形成され、
前記関連付けモジュールは、前記第2の更新モジュールが更新の処理を完了した後に、前記保存モジュールに保存されている前記NATエントリを前記第2のモデムモジュールに関連付けるように形成され、
前記第2のスイッチングモジュールは、前記関連付けモジュールが関連付けの処理を完了した後に、データサービスを前記第2のモデムモジュールに切り替えるように形成されている、請求項9に記載のマルチモード端末
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信の技術分野に関連し、特にネットワークの切り替えを実行するための方法、装置及びマルチモード端末等に関連する。
【背景技術】
【0002】
無線通信技術の進歩、多くの無線技術の成熟及び商用利用と共に、広帯域無線技術により達成される高速性はオペレータの観点からますます求められている。従って多くのオペレータは、複数のモードが元々の単独の無線ネットワークと共に共存している無線ネットワークを配備し始めており、例えば、ワイマックス(Worldwide Interoperability for Microwave Access:WiMAX)ネットワークと第3世代移動通信(3rd-generation mobile communication technology)ネットワークとの共存、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution:LTE)ネットワークと3Gネットワークとの共存、及び或る3Gネットワークと他の3Gネットワークとの共存等がある。このような技術的背景により、複数のモードのネットワークにアクセスすることが可能でありかつ複数のモードのネットワーク間でサービスの切り替えを実行することが可能なマルチモード端末が登場している。
【0003】
しかしながら現在の複数モードのネットワークが共存している場合、マルチモード切替動作が実行されているか否かによらず、マルチモード端末がネットワークの側から取得するIP(インターネットプロトコル)アドレスは変わらない。例えば、PC(パーソナルコンピュータ)がマルチモード端末を用いてインターネットにアクセスする場合、そのマルチモード端末はアクセスネットワークから公衆網IPアドレスを取得し、PCはマルチモード端末からプライベートネットワークアドレスを取得し、ネットワークアクセスを実行することに加えて;PCのパケットをインターネットに送信し、一般にマルチモード端末はネットワークアドレス変換(Network Address Translation:NAT)技術を利用して最初にパケットを変換又は翻訳する。従ってマルチモード端末はNAT変換テーブルを保持し、PC及びインターネットの間でデータパケットが適切に転送できることを保証する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、図1に示すようなネットワーキングの状況において、マルチモード端末がネットワークスイッチングを実行する場合、すなわち、マルチモード端末が、モデムAに接続されたネットワークからモデムBに接続されたネットワークに切り替える場合、マルチモード端末は経路をモデムAからモデムBに切り換える必要があるが、変換NATテーブルがモデムAからモデムBに切り替えられることはできない。その結果、データサービスを継続することはできず、すなわちデータサービスは中断し、ユーザにとって不適切な体感を招いてしまう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施の形態による方法は、
ネットワークスイッチングを実行するための方法であって、
ネットワークアクセス要求信号を第2のモデムモジュールに送信し、前記第2のモデムモジュールからフィードバックされてきたIPアドレスを少なくとも含むネットワークパラメータを受信するステップであって、前記第2のモデムモジュールからフィードバックされてきた前記IPアドレスは、ネットワークにアクセスした第1のモデムモジュールが取得したIPアドレスと同じである、ステップと、
アドレス変換を実行するNATモジュールと前記第1のモデムモジュールとの間の通信接続を遮断するステップと、
前記第2のモデムモジュールのネットワークコンフィギュレーションを更新し、前記NATモジュールと前記第2のモデムモジュールとの間に通信接続を設定するステップと
を有する方法である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】従来のネットワークスイッチングに関するネットワークトポロジを示す概略図。
図2】本発明の実施の形態によるネットワークスイッチングを実行するための方法例を示す概略的なフローチャート。
図3】本発明の実施の形態によるネットワークスイッチングを実行するための別の方法例を示す概略的なフローチャート。
図4】本発明の実施の形態によるネットワークスイッチングを実行するための更に別の方法例を概略的な示すフローチャート。
図5】本発明の実施の形態によるネットワークスイッチングを実行するための装置の概略的な構造を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
<概要>
本発明の実施の形態は、ネットワークスイッチングを実行するための方法、装置及びマルチモード端末を提供し、その方法、装置及びマルチモード端末はネットワークスイッチングの最中にサービスが中断しないことを保証することが可能であり、それによりユーザの体感及び満足度を向上させることができる。
【0008】
上記の問題を解決するため、本発明による実施の形態は例えば以下のような手段を提供する。
【0009】
本発明の第1の形態による方法は、
ネットワークスイッチングを実行するための方法であって、
ネットワークアクセス要求信号を第2のモデムモジュールに送信し、前記第2のモデムモジュールからフィードバックされてきたIPアドレスを少なくとも含むネットワークパラメータを受信するステップであって、前記第2のモデムモジュールからフィードバックされてきた前記IPアドレスは、ネットワークにアクセスした第1のモデムモジュールが取得したIPアドレスと同じである、ステップと、
アドレス変換を実行するNATモジュールと前記第1のモデムモジュールとの間の通信接続を遮断するステップと、
前記第2のモデムモジュールのネットワークコンフィギュレーションを更新し、前記NATモジュールと前記第2のモデムモジュールとの間に通信接続を設定するステップと
を有する方法である。
【0010】
或いは、本発明の第1の形態における第2の具体例における当該方法は、複数のモデムモジュールと前記NATモジュールとの間に予め設けられたコンフィギュレーション部により、前記複数のモデムモジュールが取得したネットワークパラメータを取得し、前記NATモジュールを制御し、NAT変換テーブルを生成及び更新するステップを更に有し、
アドレス変換を実行するNATモジュールと前記第1のモデムモジュールとの間の通信接続を遮断する前記ステップにおいて、前記コンフィギュレーション部と前記第1のモデムモジュールとの間の通信接続を遮断し、前記第1のモデムモジュールにより取得されたネットワークパラメータを削除し、前記NATモジュールと前記第1のモデムモジュールとの間の前記通信接続を遮断する。
【0011】
或いは、本発明の第1の形態における第3の具体例によれば、
前記第2のモデムモジュールのネットワークコンフィギュレーションを更新し、前記NATモジュールと前記第2のモデムモジュールとの間に通信接続を設定する前記ステップが、
前記第2のモデムモジュールからフィードバックされてきた前記ネットワークパラメータを用いることで、前記第2のモデムモジュールの前記ネットワークコンフィギュレーションを更新するステップと、
前記第2のモデムモジュールと前記コンフィギュレーション部との間の通信接続を復旧するステップと、
前記データサービスを前記第2のモデムモジュールに切り替えるステップと
を更に有する。
【0012】
或いは、本発明の第1の形態による第4の具体例では、
アドレス変換を実行するNATモジュールと前記第1のモデムモジュールとの間の通信接続を遮断する前記ステップが、
前記NATモジュールのNATエントリと前記第1のモデムモジュールとの関連性を絶つステップと、
前記第1のモデムモジュールとNATエントリとの関連性を保存するステップと、
前記第1のモデムモジュールに設定されているネットワークパラメータを削除し、前記NATモジュールと前記第1のモデムモジュールとの間の前記通信接続を遮断するステップと
を更に有する。
【0013】
或いは、本発明の第1の形態による第5の具体例では、
前記第2のモデムモジュールのネットワークコンフィギュレーションを更新し、前記NATモジュールと前記第2のモデムモジュールとの間に通信接続を設定する前記ステップが、
前記第2のモデムモジュールからフィードバックされてきた前記ネットワークパラメータを用いることで、前記第2のモデムモジュールの前記ネットワークコンフィギュレーションを更新するステップと、
保存されている前記NATエントリを前記第2のモデムモジュールに関連付けるステップと、
前記データサービスを前記第2のモデムモジュールに切り替えるステップと
を更に有する。
【0014】
本発明の第2の形態による第1の具体例の装置は、
送信部と、受信部と、遮断部と、通信部とを有し、ネットワークスイッチングを実行するための装置であって、
前記送信部は、ネットワークアクセス要求信号を、マルチモード端末の第2のモデムモジュールに送信し、前記マルチモード端末の第1のモデムモジュールにネットワークエグジット要求信号を送信するように形成され、
前記受信部は、前記第2のモデムモジュールからフィードバックされてきたIPアドレスを少なくとも含むネットワークパラメータを受信し、前記第1のモデムモジュールからフィードバックされてきたネットワークエグジット成功メッセージを受信し、受信したIPアドレスは、ネットワークにアクセスした第1のモデムモジュールが取得したIPアドレスと同じであり、
前記受信部が前記第2のモデムモジュールからフィードバックされてきた前記ネットワークパラメータを受信した後に、前記遮断部は、前記マルチモード端末でアドレス変換を実行するNATモジュールと前記第1のモデムモジュールとの間の通信接続を遮断するように形成され、
前記通信部は、前記遮断部が遮断の処理を完了した後に、前記第2のモデムモジュールのネットワークコンフィギュレーションを更新し、前記NATモジュールと前記第2のモデムモジュールとの間に通信接続を設定し、前記送信部に、前記ネットワークエグジット要求信号を送信することを指示する、装置である。
【0015】
或いは、本発明の第2の形態による第2の具体例では、
当該装置は、マルチモデムモジュールと前記NATモジュールとの間に設定されたコンフィギュレーション部を更に有し、前記コンフィギュレーション部は、前記マルチモデムモジュールにより取得されたネットワークパラメータを取得し、NAT変換テーブルを生成及び更新するように前記NATモジュールを制御し、
前記遮断部は、前記コンフィギュレーション部と前記第1のモデムモジュールとの間の通信接続を分離する第1の処理モジュールと、前記第1の処理モジュールが分離の処理を完了した後に、前記第1のモデムモジュールにより取得されたネットワークパラメータを削除する第1の削除モジュールとを更に有する、請求項6に記載の装置。
【0016】
或いは、本発明の第2の形態による第3の形態では、
前記通信部が、第1の更新モジュールと、復旧モジュールと、第1のスイッチングモジュールとを更に有し、
前記更新モジュールは、前記第2のモデムもジールからフィードバックされてきた前記ネットワークパラメータを利用することで、前記第2のモデムモジュールのネットワークコンフィギュレーションを更新するように形成され、
前記復旧モジュールは、前記更新モジュールが更新の処理を完了した後に、前記第2のモデムモジュールと前記コンフィギュレーション部との間の通信接続を復旧するように形成され、
前記第1のスイッチングモジュールは、前記復旧モジュールが通信接続の復旧を完了した後に、データサービスを前記第2のモデムモジュールに切り替えるように形成されている。
【0017】
或いは、本発明の第2の形態による第4の形態では、
前記遮断部は、分離モジュールと、保存モジュールと、第2の削除モジュールとを更に有し、
前記分離モジュールは、前記NATモジュールのNATエントリと前記第1のモデムモジュールとの関連性を絶つように形成され、
前記保存モジュールは前記第1のモデムモジュールに関連するNATエントリを保存するように形成され、
前記第2の削除モジュールは、前記保存モジュールが保存の処理を完了した後に、前記第1のモデムモジュールに設定されているネットワークパラメータを削除するように形成されている。
【0018】
本発明の第2の形態による第5の具体例では、
前記通信部は、第2の更新モジュールと、関連付けモジュールと、第2のスイッチングモジュールとを更に有し、
前記第2の更新モジュールは、前記第2のモデムモジュールからフィードバックされてきた前記ネットワークパラメータを利用することで、前記第2のモデムモジュールの前記ネットワークコンフィギュレーションを更新するように形成され、
前記関連付けモジュールは、前記第2の更新モジュールが更新の処理を完了した後に、前記保存モジュールに保存されている前記NATエントリを前記第2のモデムモジュールに関連付けるように形成され、
前記第2のスイッチングモジュールは、前記関連付けモジュールが関連付けの処理を完了した後に、データサービスを前記第2のモデムモジュールに切り替えるように形成されている。
【0019】
本発明の第3の形態によるマルチモード端末は、
アドレス変換を実行するNATモジュールとマルチモデムモジュールとを有し、ネットワークスイッチングを実行するためのマルチモード端末であって、送信部と、受信部と、遮断部と、通信部とを更に有し、
前記送信部は、ネットワークアクセス要求信号を、マルチモード端末の第2のモデムモジュールに送信し、前記マルチモード端末の第1のモデムモジュールにネットワークエグジット要求信号を送信するように形成され、
前記受信部は、前記第2のモデムモジュールからフィードバックされてきたIPアドレスを少なくとも含むネットワークパラメータを受信し、前記第1のモデムモジュールからフィードバックされてきたネットワークエグジット成功メッセージを受信し、受信したIPアドレスは、ネットワークにアクセスした第1のモデムモジュールが取得したIPアドレスと同じであり、
前記受信部が前記第2のモデムモジュールからフィードバックされてきた前記ネットワークパラメータを受信した後に、前記遮断部は、アドレス変換を実行するNATモジュールと前記第1のモデムモジュールとの間の通信接続を遮断するように形成され、
前記通信部は、前記遮断部が遮断の処理を完了した後に、前記第2のモデムモジュールのネットワークコンフィギュレーションを更新し、前記NATモジュールと前記第2のモデムモジュールとの間に通信接続を設定し、前記送信部に、前記ネットワークエグジット要求信号を送信することを指示する、マルチモード端末である。
【0020】
上記の例から理解できるように、本発明の実施の形態による方法、装置及びマルチモード端末を利用することで実行されるネットワークスイッチングの最中に、アドレス変換を実行するNATモジュールとオリジナルネットワークにアクセスするモデムモジュールとの間の通信接続が分離され、別のモデムモジュールが関連するネットワークパラメータと共に設定された後に、新たなネットワークにアクセスする別のモデムモジュールとNATモジュールとの間に通信接続が設定され、NAT変換テーブルのルール(規則)及びリンク情報がネットワークスイッチング手順において変わらないことを保証する。その結果、IPアドレスが再設定される必要はない。これは、ネットワークスイッチングの最中にサービスが中断しないことを保証し、これによりユーザの体感品質及び満足度が向上する。
【0021】
<図面の概説>
本発明の実施の形態による技術的解決手段を説明するために、実施の形態を説明するのに必要な添付図面に関する説明を簡単に行う。明らかに、以下の説明における添付図面は本発明の実施の或る形態を示しているに過ぎず、当該技術分野において通常の知識を有する所謂当業者は創作的能力を発揮することなく他の実施の形態をも導出することができる。添付図面については「図面の簡単な説明」の欄で説明されている。
【0022】
<実施の形態の説明>
以下、本発明の実施の形態による技術的解決手段を本発明の実施の形態に関する添付図面を参照しながら明確かつ十分に説明する。明らかに、説明される実施の形態は本発明の実施の形態の一部に過ぎず、全てではない。本発明の実施の形態に基づいて当業者が創作的能力を発揮することなく認める他の全ての実施の形態も、本発明の保護範囲内に属する。
【0023】
本発明の実施の形態の基本概念は次のとおりである:ネットワークスイッチングの最中に、上位レイヤのネットワークパラメータの変更は、リンク情報及びNAT変換テーブルが変わらないことを保証するように分離され(isolated)、IPアドレスを再設定する必要性をなくし、これによりネットワークスイッチングの最中にサービスが中断されないことを保証し、ユーザの体感品質及び満足度を向上させる。
【0024】
本発明の実施の形態は図2に示すようなネットワークスイッチングを実行する方法を提供する。本方法は以下のステップを含む。
【0025】
ステップ210:ネットワークスイッチング又はネットワークの切り替えが実行されるべきである場合に、マルチモード端末のマルチモード制御モジュール(Multimode Control Module:MCM)は、ネットワークアクセス要求(ネットワーク接続要求)(信号)を第2のモデムモジュールに送信し、第2のモデムモジュールからフィードバックされてきたIPアドレスを少なくとも含むネットワークパラメータを受信する。第2のモデムモジュールからフィードバックされてきたIPアドレスは、ネットワークにアクセスした第1のモデムモジュールが取得したIPアドレスと同じである。
【0026】
第2のモデムモジュールからフィードバックされてきたネットワークパラメータは、ルータのアドレス、ドメインネームシステム(Domain Name System:DNS)のサーバアドレス等を更に含んでもよいが、実施の形態はそれらに限定されない。本実施の形態における第1のモデムモジュール及び第2のモデムモジュールは如何なる順序の関係も有しておらず、何れも異なる接続状態のモデムモジュールの具体例に過ぎず、ネットワークアクセス及びそれらの機能の観点からは両者は同等であり、本願では更には説明されない点に留意すべきである。
【0027】
具体的には、プライベートアドレスを有する内部ネットワークにおいてルータを通じてデータパケットが送信される場合、プライベートアドレスを有効なIPアドレスに変換するためにNAT技術が使用され、僅かな数のIPアドレスしか利用せずに、ローカルエリアネットワークが、プライベートアドレスネットワークにおいて全てのPCとインターネットとの通信条件を実現することを保証する。従って、マルチモード端末のNAT変換ルールが変わらないことを保証し、これによりデータサービスが中断されずに正常に進行することを保証するために、ネットワークスイッチングの前後にマルチモード端末は同じIPアドレスを取得しなければならない。すなわち、ネットワークスイッチングの最中に、ターゲットネットワークにアクセスするモデムモジュールにネットワークアクセス要求が送信される場合に、モデムモジュールからフィードバックされてきた受信したIPアドレスは、ネットワークに現在アクセスしている別のモデムモジュールが取得したIPアドレスと同じである必要があり、アドレス変換を実行するNATモジュールのNAT変換ルールがネットワークスイッチングの最中に変わらないことを保証することを、本実施の形態は提案している。なお、従来技術により、複数のモデムモジュールが同じIPアドレスを取得できるようにするシステムが既に存在しており、この点については更には説明しない。
【0028】
ステップ220:アドレス変換を実行するNATモジュールと第1のモデムモジュールとの間の通信接続又は通信コネクションを遮断する。
【0029】
本実施の形態において、NATモジュールと第1のモデムモジュールとの間の通信接続を遮断する処理は、例えば以下の2つの方法のような幾つかの方法で実行されてもよいが、実施の形態はこれら2つの例に限定されない。実施の形態は具体的な処理に限定されない
A.複数のモデムモジュールとNATモジュールとの間にコンフィギュレーション部を設け、複数のモデムモジュールにより取得されたネットワークパラメータを取得し、NAT変換テーブルを生成及び更新するようにNATモジュールを制御し;ネットワークスイッチングの最中に、コンフィギュレーション部と第1のモデムモジュールとの間の通信接続を遮断し、第1のモデムモジュールにより取得されたネットワークパラメータを削除し、NATモジュールと第1のモデムモジュールとの間の通信接続を遮断する。
【0030】
B.ネットワークスイッチングの最中に、第1のモデムモジュールとNATモジュールにおける関連するNATエントリとの関連性を絶ち、第1のモデムモジュールに関連するNATエントリをバッファ領域に保存し、第1のモデムモジュールに設定されたネットワークパラメータ(例えば、IPアドレスや経路等のような情報)を削除し、NATモジュールと第1のモデムモジュールとの間の通信接続を遮断する。
【0031】
ステップ230:第2のモデムモジュールのネットワークコンフィギュレーションを更新し、NATモジュールと第2のモデムモジュールとの間に通信接続を設定する。
【0032】
具体的には、本実施の形態において、第2のモデムモジュールのネットワークコンフィギュレーションを更新し、NATモジュールと第2のモデムモジュールとの間に通信接続を設定する処理は、例えば以下の2つの方法のような幾つかの方法で実行されてもよいが、実施の形態はこれら2つの例に限定されない。実施の形態は具体的な処理に限定されない
A.第2のモデムモジュールからフィードバックされてきたネットワークパラメータを利用することで、第2のモデムモジュールのネットワークコンフィギュレーションを更新し、例えば、ネットワークパラメータのうちのルータアドレスに従って、ルーティングテーブル、DNSサーバアドレス等を更新し、第2のモデムモジュールとプリセットコンフィギュレーション部との間の通信接続を修復又は復旧し、NATモジュールと第2のモデムモジュールとの間に通信接続を設定し、データサービスを第2のモデムモジュールに切り替える。
【0033】
B.第2のモデムモジュールからフィードバックされてきたネットワークパラメータを利用することで、第2のモデムモジュールのネットワークコンフィギュレーションを更新し、バッファ領域に保存されているNATエントリを第2のモデムモジュールに関連付け、NATモジュールと第2のモデムモジュールとの間に通信接続を設定し、ネットワークパラメータのうちの経路情報を設定し、データサービスを第2のモデムモジュールに切り替える。
【0034】
ステップ240:ネットワークエグジット要求(ネットワーク離脱要求)(信号)を第1のモデムモジュールに送信し、第1のモデムモジュールからフィードバックされてきたネットワークエグジット成功メッセージ(ネットワーク切断成功メッセージ)を受信した後に、ネットワークスイッチングを完了する。
【0035】
具体的には、NATモジュールと第2のモデムモジュールとの間に通信接続が設定されると、それはデータサービスを第2のモデムモジュールに切り替えることが成功し第2のモデムモジュールを用いることで新たなネットワークにアクセスできることを意味し、その後、マルチモード端末のMCMはネットワークエグジット要求を第1のモデムモジュールに送信し、第1のモデムモジュールが元々のネットワーク(オリジナルネットワーク)との接続を切断するようにし、第1のモデムモジュールは、MCMが送信したネットワークエグジット要求を受信した後に、元々のネットワークとの接続を切断し、ネットワークエグジット成功応答をMCMにフィードバックし、ネットワーク離脱の成功をMCMに通知する。
【0036】
以下、具体例を用いて上記の実施の形態におけるネットワークスイッチングを実行する方法を詳細に説明する。図3に示されているように、モデムA及びモデムBはマルチモード端末に含まれている2つのモデムモジュールであり、モデムAはネットワークにアクセスしかつデータサービスを適切に実行することが可能であり、MCMはマルチモード端末の中でネットワークスイッチング処理を制御するマルチモードスイッチング制御モジュールである。
【0037】
本方法は以下のステップを含む。
【0038】
S310:ネットワークスイッチングが実行される必要がある場合、マルチモード端末のMCMはネットワークアクセス要求をモデムBに送信する。
【0039】
S320:モデムBは受信したネットワークアクセス要求に従って新たなネットワークにアクセスし、IPアドレスやルータアドレス等のようなネットワークパラメータを取得した後に、応答情報をMCMにフィードバックする。モデムBからMCMにフィードバックされるIPアドレスは、ネットワークにアクセスしているモデムAが取得したIPアドレスと同じである。
【0040】
S330:モデムA及びモデムBとNATモジュールとの間にコンフィギュレーション部を設定し、モデムモジュールが取得したネットワークパラメータを取得し、NAT変換テーブルを生成及び更新するようにNATモジュールを制御し;モデムBからフィードバックされてきた応答情報をMCMが受信した後に、コンフィギュレーション部とモデムAとの間の通信接続を切断し、モデムAが取得したネットワークパラメータを削除し、NATモジュールとモデムAとの間の通信接続を遮断する。
【0041】
S340:MCMは、モデムBからフィードバックされてきたパラメータ(例えば、IPアドレスやルータアドレス等)を利用してモデムBのネットワークコンフィギュレーションを更新する。
【0042】
S350:モデムBとコンフィギュレーション部との間に通信接続を設定し、NATモジュールとモデムBとの間に通信接続を設定する。
【0043】
S360:MCMはネットワークエグジット要求をモデムAに送信する。
【0044】
S370:ネットワークエグジット要求を受信した後に、モデムAは元々のネットワーク(オリジナルネットワーク)との接続を切断し、ネットワークエグジット成功応答メッセージをMCMにフィードバックし、ネットワークスイッチングを完了する。
【0045】
以下、別の具体例を用いて上記の実施の形態におけるネットワークスイッチングを実行する方法を詳細に説明する。図4に示されているように、モデムA及びモデムBはマルチモード端末に含まれている2つのモデムモジュールであり、モデムAはネットワークにアクセスしかつデータサービスを適切に実行することが可能であり、MCMはマルチモード端末の中でネットワークスイッチング処理を制御するマルチモードスイッチング制御モジュールである。
【0046】
本方法は以下のステップを含む。
【0047】
S410:ネットワークスイッチングが実行される必要がある場合、マルチモード端末のMCMはネットワークアクセス要求をモデムBに送信する。
【0048】
S420:モデムBは受信したネットワークアクセス要求に従って新たなネットワークにアクセスし、IPアドレスやルータアドレス等のようなネットワークパラメータを取得した後に、応答情報をMCMにフィードバックする。モデムBからMCMにフィードバックされるIPアドレスは、ネットワークにアクセスしているモデムAが取得したIPアドレスと同じである。
【0049】
S430:MCMはNATモジュールの関連するNATエントリとモデムAとの関連性を絶ち、モデムAに関連していたNATエントリをバッファ領域に保存する。
【0050】
S440:MCMはモデムAに設定されていたネットワークパラメータ(例えば、IPアドレスやルータアドレス等の情報)を削除し、NATモジュールとモデムAとの間の通信接続を遮断する。
【0051】
S450:MCMはモデムBからフィードバックされてきたネットワークパラメータに従ってモデムBのネットワークコンフィギュレーションを更新する。
【0052】
S460:MCMはバッファ領域に保存されているNATエントリとモデムBとを関連付け、NATモジュールとモデムBとの間に通信接続を設定する。
【0053】
S470:MCMはネットワークパラメータのうちの経路アドレスに従ってモデムBの経路情報を設定し、データサービスをモデムBに切り替える。
【0054】
S480:MCMはネットワークエグジット要求をモデムAに送信する。
【0055】
S490:ネットワークエグジット要求を受信した後に、モデムAは元々のネットワーク(オリジナルネットワーク)との接続を切断し、ネットワークエグジット成功応答メッセージをMCMにフィードバックし、ネットワークスイッチングを完了する。
【0056】
上記の説明から分かるように、本発明の実施の形態による方法を利用して実行されるネットワークスイッチングにおいて、アドレス変換を実行するNATモジュールとオリジナルネットワークにアクセスしているモデムモジュールとの間の通信接続が切断され、別のモデムモジュールが関連するネットワークパラメータと共に設定された後に、新たなネットワークにアクセスする別のモデムモジュールとNATモジュールとの間に通信接続が設定され、リンク情報とNAT変換テーブルのルール(規則)とがネットワークスイッチングの処理の中で変わらないことを保証する。このように、IPアドレスを設定し直す必要はなく、これにより、ネットワークスイッチングの最中にサービスが中断されないことを保証し、ユーザの体感品質及び満足度を向上させる。
【0057】
同じ概念に基づく本発明の別の実施の形態はネットワークスイッチングを実行する装置を提供する。図5に示されているように、装置500は、送信部510、受信部420、遮断部530及び通信部540を含んでいる。
【0058】
送信部510は、ネットワークアクセス要求をマルチモード端末の第2のモデムモジュールに送信し、ネットワークエグジット要求をマルチモード端末の第1のモデムモジュールに送信するように形成されている。受信部520は、第2のモデムモジュールからフィードバックされてきたネットワークパラメータ(IPアドレスを少なくとも含む)を受信し、第1のモデムモジュールからフィードバックされてきたネットワークエグジット成功メッセージを受信するように形成されており、受信したIPアドレスはネットワークにアクセスした第1のモデムモジュールが取得したIPアドレスと同じである。遮断部530は、受信部520が第2のモデムモジュールからフィードバックされてきたネットワークパラメータを受信した後に、マルチモード端末でアドレス変換を実行するNATモジュールと第1のモデムモジュールとの間の通信接続を遮断するように形成されている。通信部540は、遮断部530が遮断の処理を完了した後に、第2のモデムモジュールのネットワークコンフィギュレーションを更新し、NATモジュールと第2のモデムモジュールとの間に通信接続を設定し、ネットワークエグジット要求を送信することを送信部510に指示するように形成されている。
【0059】
装置500は(図示してはいないが)、複数のモデムモジュールとNATモジュールとの間に設けられたコンフィギュレーション部を更に含む。コンフィギュレーション部は、複数のモデムモジュールにより取得されたネットワークパラメータを取得し、NAT変換テーブルを生成及び更新するようにNATモジュールを制御するように形成されている。これに応じて、遮断部530は(図示してはないが)、通信部と第1のモデムモジュールとの間の通信接続を切断する第1の処理モジュールと、第1の処理モジュールが切断の処理を完了した後に、第1のモデムモジュールにより取得されたネットワークパラメータを削除する第1の削除モジュールとを更に含んでいてもよい。
【0060】
通信部540は(図示してはいないが)、第1の更新モジュール、復旧(又は設定)モジュール及び第1のスイッチングモジュールを更に含んでいてもよい。第1の更新モジュールは、第2のモデムモジュールからフィードバックされてきたネットワークパラメータを利用することで、第2のモデムモジュールのネットワークコンフィギュレーションを更新するように形成されている。復旧モジュールは、第1の更新モジュールが更新の処理を完了した後に、第2のモデムモジュールとコンフィギュレーション部との間の通信接続を設定するように形成されている。スイッチングモジュールは、復旧モジュールが通信接続の設定を完了した後に、データサービスを第2のモデムモジュールに切り替えるように形成されている。
【0061】
更に、遮断部530は(図示してはいないが)、分離モジュール、保存モジュール及び第2の削除モジュールを更に含んでいてもよい。分離モジュールはNATモジュールのNATエントリと第1のモデムモジュールとの関連性を絶つように形成されている。保存モジュールは第1のモデムモジュールに関連付けられたNATエントリを保存するように形成されている。第2の削除モジュールは、保存モジュールが保存の処理を完了した後に、第1のモデムモジュールに設定されているネットワークパラメータを削除するように形成されている。
【0062】
更に、通信部540は(図示してはいないが)、第2の更新モジュール、関連付けモジュール及び第2のスイッチングモジュールを更に含んでいてもよい。第2の更新モジュールは、第2のモデムモジュールからフィードバックされてきたネットワークパラメータを利用して、第2のモデムモジュールのネットワークパラメータを更新するように形成されている。関連付けモジュールは、第2の更新モジュールが更新の処理を完了した後に、保存モジュールに保存されているNATエントリを第2のモデムモジュールに関連付けるように形成されている。第2のスイッチングモジュールは、関連付けモジュールが関連付けの処理を完了した後に、データサービスを第2のモデムモジュールに切り替えるように形成されている。
【0063】
更に、本発明の別の実施の形態はネットワークスイッチングを実行する処理装置又はプロセッサを提供し、処理装置は、ネットワークアクセス要求信号を、マルチモード端末の第2のモデムモジュールに送信し、マルチモード端末の第1のモデムモジュールにネットワークエグジット要求信号を送信し、第2のモデムモジュールからフィードバックされてきたIPアドレスを少なくとも含むネットワークパラメータを受信し、第1のモデムモジュールからフィードバックされてきたネットワークエグジット成功メッセージを受信するように形成され、受信したIPアドレスは、ネットワークにアクセスした第1のモデムモジュールが取得したIPアドレスと同じである。第2のモデムモジュールからフィードバックされてきたネットワークパラメータを受信した後に、処理装置は、マルチモード端末でアドレス変換を実行するNATモジュールと第1のモデムモジュールとの間の通信接続を遮断し、第2のモデムモジュールのネットワークコンフィギュレーションを更新し、NATモジュールと第2のモデムモジュールとの間に通信接続を設定し、ネットワークスイッチングを完了させるためにネットワークエグジット要求信号を送信することを送信部に指示する。
【0064】
当業者は上記の実施の形態によるネットワークスイッチングを実行するマルチモード端末の一部分として存在する様々な装置を十分に理解できること、及びマルチモード端末におけるネットワークスイッチングの実現手段は上記の実施の形態に関して説明したものと同様であることに留意すべきである。従って、上記の実施の形態におけるネットワークスイッチングを実行する装置を含むマルチモード端末も本発明の保護範囲内に属しているので、本願において更なる詳細は説明されない。
【0065】
本明細書に記載された実施の形態に関して説明された具体例との組み合わせによる装置及びアルゴリズムのステップはハードウェア、コンピュータソフトウェア又はそれらの組み合わせにより実現されてもよいことを、当業者は更に認識するであろう。ハードウェア及びソフトウェア間の可換性を明確にするため、上記の説明は機能に従って実施形態毎の要素及びステップを記述している。これらの機能がハードウェアにより或いはソフトウェアにより実行されるかは、技術的解決手段の具体的な用途及び設計の制約条件に依存する。当業者は特定のアプリケーション又は用途の各々について説明された機能を発揮する様々な方法を利用するかもしれないが、その実現手段が本発明の実施の形態の範囲を超えるようには解釈されるべきではない。
【0066】
本願による実施の形態に関連して説明された方法又はアルゴリズムのステップは、ハードウェア、プロセッサにより実行されるソフトウェアモジュール、又はそれらの組み合わせにより実現されてもよい。
【0067】
当業者は、開示された実施の形態に関する上記の説明に基づいて、本発明の実施の形態を実現又は利用してもよい。これらの実施の形態に関する多くの変形例が当業者にとって明らかである。本発明により規定される一般原理は、本発明の実施の形態に関する精神又は範囲から逸脱することなく他の実施の形態で実現されてもよい。よって、本発明の実施の形態は、本明細書で説明された実施の形態に限定されず、本明細書で説明されている原理及び新規な概念に基づく最も広い範囲に及ぶ。
【0068】
上記は本発明の実施の形態の具体例を説明しているに過ぎず、本発明の実施の形態を限定するようには意図されていない。本発明の実施の形態による精神及び原理から逸脱することなく行われる任意の修正、均等的な置換或いは改善は、本発明の実施の形態の保護範囲内に属する。
【0069】
本願は2012年7月3日付けで中国特許庁に出願された「METHOD, APPARATUS, AND MULTIMODE TERMINAL FOR IMPLEMENTING NETWORK SWITCHING」と題する中国特許出願第201210226599.1号による優先的利益を享受し、この出願の内容は本願にリファレンスとして組み入れられる。
図1
図2
図3
図4
図5