(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明による回転電機の一種である電動機の実施形態を図面に基づいて説明する。本発明の実施形態では、説明上の便宜のために、図面左を「前」とし、図面右を「後」とする。
(第1
参考形態)
本発明の第1
参考形態の電動機1は、例えば
図1に示すように、ケース70、ステータ80、ロータ10、及び、シャフト74を備える。
ケース70は、例えば筒部71、前側縁端部72及び後側縁端部73を備え、電動機1の外郭を形成する。ステータ80は筒部71の径方向内側に設けられ、ステータ鉄心81及びステータコイル83を有する。ステータ鉄心81は、複数枚のステータ鋼板82を積層することによって形成され、複数相を構成するようステータコイル83が巻回される。ここで、ステータ鉄心81の軸方向の両側をはみ出している部分をコイルエンド84とする。
【0013】
ロータ10は、ステータ80の径方向内側に設けられ、ロータ鉄心16、ロータ鉄心16の前側に設けられている前側エンドプレート17、及び、ロータ鉄心16の後側に設けられている後側エンドプレート18を備える。ロータ鉄心16は、ロータ鋼板19が積層することによって構成され、中央を貫通するシャフト74に固定される。ロータ鉄心16の内部には、
図3に示すように、磁石90が径方向外側に填め込まれている。
【0014】
ここで、
図1、
図2、及び
図3を参照して本
参考形態のロータ10の冷却構造について詳細に説明する。
前側エンドプレート17は、
図2に示すように、前側吸入口11、前側径方向溝12、及び前側周方向溝15を複数個有する。複数の前側吸入口11は、前側エンドプレート17を貫通する孔であり、シャフト側に形成することが好ましい。本
参考形態では、例えば、複数の前側吸入口11は互いに同間隔でシャフト74の近傍に形成される。
【0015】
前側径方向溝12及び前側周方向溝15は、ロータ鉄心16と対向する前側エンドプレート17の後側面に形成される。前側径方向溝12はシャフト74を中心として放射状に形成され、一端は前側吸入口11と繋がり、他端は前側周方向溝15と繋がる。前側周方向溝15は、前側エンドプレート17の径方向外側の弦に沿って形成され、弦方向中間部で前側径方向溝12と繋がる。ここで、前側径方向溝12と前側周方向溝15とが形成する連通路が特許請求の範囲における「径方向通路」に相当する。
【0016】
図3に示すように、ロータ鋼板19は、ステータ側に磁石収容孔130を複数個有する。ロータ鋼板19が積層してロータ鉄心16を形成すると、複数の磁石収容孔130は重ねられて、磁石90を軸方向に収容する。この時、磁石90と磁石収容孔130との間には、隙間131、132が形成され、複数の隙間131、132は重ねられて
図1に示すように軸方向通路13を形成する。また、ロータ鋼板19の磁石収容孔130と前側エンドプレート17の前側周方向溝15とは、シャフト74から径方向に同じ距離を有し、互いに対向可能に形成される。よって、前側エンドプレート17とロータ鉄心16とを組み合わせる時、前側エンドプレート17の前側周方向溝15とロータ鉄心16の軸方向通路13とは互いに繋がる。
【0017】
また、後側エンドプレート18は、
図1に示すように、ステータ側に後側放出口14が開口される。後側放出口14は、シャフト74と離れているステータ側に開口されることが好ましい。また、後側エンドプレート18の後側放出口14とロータ鋼板19の磁石収容孔130の隙間131、132とは、シャフト74から径方向に同じ距離を有し、互いに対向可能に形成される。よって、後側エンドプレート18とロータ鉄心16とを組み合わせる時、後側エンドプレート18の後側放出口14とロータ鉄心16の軸方向通路13とは互いに繋がる。
【0018】
一方、シャフト74はロータ10の中央を貫通し、ケース70の前側縁端部72及び後側縁端部73によって回転可能に支持される。シャフト74と、ケース70の前側縁端部72及び後側縁端部73との間には軸受け75が介在している。
【0019】
続いて、本
参考形態の電動機1の作動について説明する。
電動機1に電源を入れるとステータコイル83に電流が流れる。ステータコイル83を流れる電流による磁力と、磁石90の磁力との関係によって、ロータ10を回転させるトルクが生じる。このトルクによって、シャフト74に固定されているロータ10は、シャフト74とともに回転する。
【0020】
ロータ10が回転すると、ケース70内の冷媒は遠心力によって、径方向内側に高圧を形成し、径方向外側に低圧を形成する。本
参考形態では、冷媒は例えば空気などの気体である。冷媒はロータ10の前側吸入口11から吸い込まれ、前側径方向溝12、前側周方向溝15、及び軸方向通路13を経由して、後側放出口14から排出される。ここで、前側径方向溝12、前側周方向溝15、及び軸方向通路13によって形成する連通路が、特許請求の範囲における「連通路」に相当する。
【0021】
本
参考形態では、冷媒が前側径方向溝12、前側周方向溝15、及び軸方向通路13によって形成する連通路を流れることによって、ロータ10が冷却される。また、前側吸入口11がシャフト側に開口され、後側放出口14がステータ側に開口されるため、冷媒は径方向内側と径方向外側との圧力差によって、前側吸入口11から吸い込まれ、後側放出口14から排出される。このため、冷媒を流動させるポンプなどの部材が必要なくなり、コストを低減することができる。
さらに、磁石収容孔130の隙間131、132によって形成される軸方向通路13は、磁石90の近傍に形成されているため、冷媒が軸方向通路13を流れることによって磁石90が冷却される。
【0022】
(第1変形例)
第1
参考形態の第1変形例を
図4に基づいて説明する。第1変形例では、前側エンドプレートの前側径方向溝の形状が第1
参考形態と異なる。
本変形例では、
図4に示すように、前側エンドプレート171の前側径方向溝121は略三角形状で形成され、前側吸入口11と周方向溝15とを連通する。前側吸入口11は略三角形状の前側径方向溝121のシャフト側の頂点に開口される。
【0023】
(第2変形例)
第1
参考形態の第2変形例を
図5に基づいて説明する。第2変形例では、前側吸入口の形状、及び、前側エンドプレートの前側径方向溝の形状が第1
参考形態と異なる。
本変形例では、
図5に示すように、前側吸入口111はシャフト74の周方向に沿って伸びる湾曲した形状で形成される。前側エンドプレート172の前側径方向溝122は、前側吸入口111と前側周方向溝15とを連通し、略台形形状で形成される。
【0024】
本
参考形態の第1変形例では、径方向溝121が本
参考形態の径方向溝12よりも太く形成されている。また、本
参考形態の第2変形例では、径方向溝122が本
参考形態の径方向溝12よりも太く形成され、吸入口111が本
参考形態の吸入口11よりも大きく開口されている。このような構成によって、本
参考形態の第1変形例及び第2変形例では、冷媒の流量を増大することによって、ロータ10の冷却効果を向上させることができる。
【0025】
(第2
参考形態)
本発明の第2
参考形態による電動機2を
図6及び
図7に示す。第2
参考形態では、前側エンドプレート及び後側エンドプレートの形状が第1
参考形態と異なる。ここでは、第1
参考形態と異なっている部分のみを説明し、第1
参考形態と同様の構成についての説明を割愛する。また、同様の構成部分については同一の符号を付す。
【0026】
図7に示すように、ロータ20の前側エンドプレート27は、前側吸入口11、前側径方向溝12、前側周方向25、及び前側放出口24を複数個有する。前側放出口24は、前側エンドプレート27を貫通する孔であり、ステータ側に形成することが好ましい。また、複数の前側放出口24は二つずつ前側周方向溝25によって連通され、前側周方向溝25の中間部と前側吸入口11とは、前側径方向溝12によって互いに連通される。よって、前側吸入口11と前側放出口24とは、前側径方向溝12及び前側周方向溝25によって連通される。
【0027】
一方、本
参考形態の場合、
図6に示すように、ロータ20の後側エンドプレート28は、後側吸入口21、後側径方向溝22、図示しない後側周方向溝、及び、後側放出口14を有する。また、後側エンドプレート28は前側エンドプレート27と同様な形状で形成されているため、後側エンドプレート28についての詳細の説明を割愛する。
【0028】
ここで、例えば、前側放出口24及び後側放出口14と、ロータ鋼板19の磁石収容孔130の隙間131、132とは、シャフト74から径方向に同じ距離を有し、互いに連通可能に形成してもかまわない。
【0029】
本
参考形態では、前側径方向溝12及び前側周方向溝25によって形成される連通路、及び、後側径方向溝22及び図示しない後側周方向溝によって形成される連通路が、特許請求の範囲における「径方向通路」に相当する。
【0030】
ロータ20が回転すると、ロータ20の前側では、冷媒がロータ20の前側吸入口11から吸い込まれ、前側径方向溝12、及び前側周方向溝15を経由して、前側放出口24から排出される。また、ロータ20の後側では、冷媒が後側吸入口21から吸い込まれ、後側径方向溝22、及び図示しない後側周方向溝を経由して、後側放出口14から排出される。ここで、前側径方向溝12と前側周方向溝15とによって形成する連通路、及び、後側径方向溝22と図示しない後側周方向溝とによって形成する連通路が、特許請求の範囲における「連通路」に相当する。
【0031】
本
参考形態では、前側吸入口11及び後側吸入口21と、前側放出口24及び後側放出口14とを備えることで、連通路を増やすことができる。このため、冷媒によるロータ20の冷却効率を向上させることができる。
【0032】
(第3
参考形態)
本発明の第3
参考形態による電動機3を
図8〜
図10に示す。第3
参考形態では、ロータの構造が第1
参考形態と異なる。ここでは、第1
参考形態と異なっている部分のみを説明し、第1
参考形態と同様の構成についての説明を割愛する。また、同様の構成部分については同一の符号を付す。
【0033】
ロータ30は、
図8に示すように、ステータ80の径方向内側に設けられ、複数のロータ鋼板38及び中間鋼板39が軸方向に沿って積層することによって構成される。本
参考形態の複数のロータ鋼板38及び中間鋼板39については、後で詳細に説明する。ロータ30は、軸方向に延びる軸方向通路33、及び、径方向に延びる径方向通路34を有する。軸方向通路33は、ロータ30の径方向内側のシャフト74の近傍に形成され、ロータ30の軸方向前側に前側吸入口31が開口され、ロータ30の軸方向後側に後側吸入口32が開口される。径方向通路34は、ロータ30の軸方向中間部に形成され、一端は軸方向通路33に繋がり、他端はロータ30とステータ80との隙間に放出口35が開口される。
【0034】
続いて、本
参考形態の複数のロータ鋼板38及び中間鋼板39を
図9及び
図10に基づいて詳細に説明する。
図9に示すように、ロータ鋼板38には、シャフト側に形成される複数の貫通孔330と、ステータ側に形成される複数の磁石収容孔36とが周方向に交互して形成される。また、
図10に示すように、中間鋼板39には、ロータ鋼板38と同様の貫通孔330及び磁石収容孔36が形成されるとともに、径方向通路34が形成される。径方向通路34は、互いに隣り合う二つの磁石収容孔36の間に形成され、貫通孔330及び放出口35を連通する。ここで、複数のロータ鋼板38及び中間鋼板39が積層してロータ30を形成すると、貫通孔330は重ねられて軸方向通路33を形成し、磁石収容孔36は重ねられて磁石90を収容する。磁石90は、重ねられた磁石収容孔36によって収容されると、図示しない固定部材によってロータ30内に固定される。
【0035】
本
参考形態では、ロータ30が回転すると、冷媒は前側吸入口31及び後側吸入口32から吸い込まれ、軸方向通路33、及び径方向通路34を経由して、放出口35から排出される。ここで、軸方向通路33及び径方向通路34によって形成する連通路が、特許請求の範囲における「連通路」に相当する。
【0036】
本
参考形態では、シャフト74の近傍に軸方向通路33が形成される。このため、軸方向通路33を流れる冷媒によってシャフト74が冷却される。また、放出口35はロータ30とステータ80との隙間に開口される。このため、ロータ30とステータ80との隙間での冷媒の流れを加速させ、ステータ80の冷却を促進することができる。
【0037】
(第
1実施形態)
第
1実施形
態を図11及び
図12に基づいて説明する。本
実施形態では、中間鋼板の形状が第3
参考形態と異なる。ここでは、第3
参考形態と異なっている部分のみを説明し、第3
参考形態と同様の構成についての説明を割愛する。また、同様の構成部分については同一の符号を付す。
本
実施形態は、
図11に示すように、中間鋼板392の磁石収容孔362は時計回り側で径方向通路34と繋がる。また、
図12に示すように、中間鋼板393の磁石収容孔363は反時計周り側で径方向通路34と繋がる。本
施形態では、中間鋼板392及び中間鋼板393を両方備えているが、いずれか一方を備えてもよい。
【0038】
本変形例では、磁石収容孔362と径方向通路34とが連通されている。よって、中間鋼板39の磁石収容孔362とロータ鋼板38の磁石収容孔36とが重ねられて磁石90を収容する通路を形成すると、冷媒は磁石90を収容する通路を流れ、磁石90を冷却することができる。
【0039】
(第2
実施形態)
第
2実施形態を
図13に基づいて説明する。第2
実施形態では、ステータを冷却する冷却システムを備えることで第3
参考形態と異なる。ここでは、第3参考形態と異なっている部分のみを説明し、第3
参考形態と同様の構成についての説明を割愛する。また、同様の構成部分については同一の符号を付す。
本
実施形態では、液体冷媒101を用いてステータ80を冷却する冷却システム100を備える。冷却システム100は、熱交換器102、ポンプ103、及び、パイプ104を備える。パイプ104の一端は、ケース79の後側縁端部76の径方向外側に開口される排出口761と繋がる。また、パイプ104の他端は、コイルエンド84の上方に位置する筒部77に開口する供給口771、772と繋がる。
【0040】
排出口761から排出された液体冷媒101は、熱交換機102によって冷やされ、ポンプ103によって上方の供給口771、772からステータ80のコイルエンド84の上に滴下する。液体冷媒101は、コイルエンド84に沿って下側へ流れるとともに、コイルエンド84と熱交換を行い、ケース79の下側に溜まる。そして、再び排出口761から排出され循環する。
【0041】
本変形例では、例えば、毛細管現象によってロータ30とステータ80との隙間に液体冷媒101が吸い込まれた場合、ロータ30とステータ80との隙間に開口されている放出口35から排出される媒体によって液体媒体101を押し出すことができる。よって、ロータ30とステータ80との隙間に吸い込まれた液体媒体101による引き摺り損を抑制することができ、動力損失を抑制することができる。
【0042】
(第
3実施形態)
第
3実施形態による電動機4を
図14〜
図16に基づいて説明する。第
3実施形態では、後側エンドプレートの形状、及び、ロータ鉄心の形状が第1
参考形態と異なる。ここでは、第1
参考形態と異なっている部分のみを説明し、第1
参考形態と同様の構成についての説明を割愛する。また、同様の構成部分については同一の符号を付す。
本実施形態では、
図14に示すように、後側エンドプレート48は、シャフト側に後側吸入口21が開口され、後側吸入口21に繋がる径方向溝22を有する。ロータ鉄心46は、複数のロータ鋼板19及び少なくとも一つの中間鋼板49が積層することによって構成され、軸方向中間部のステータ側に放出口44が開口される。
【0043】
後側エンドプレート48は、
図15に示すように、後側吸入口21、径方向溝22、及び、周方向溝45を複数個有する。後側吸入口21は、後側エンドプレート48を貫通する孔であり、シャフト74の近傍に形成することが好ましい。径方向溝22及び周方向溝45は、ロータ鉄心46と対向する後側エンドプレート48の前側面に形成される。ここで、径方向溝22と周方向溝45とが形成する連通路も特許請求の範囲における「径方向通路」に相当する。
【0044】
中間鋼板49は、ロータ鉄心46の軸方向中間部に位置し、
図16に示すように、ステータ側に磁石収容孔430が周方向に形成されている。ロータ鋼板19及び中間鋼板49が積層してロータ鉄心46を形成すると、ロータ鋼板19の磁石収容孔130(
図3を参照)及び中間鋼板49の磁石収容孔430は重ねられて、磁石90を軸方向に収容する。この時、磁石90と磁石収容孔430との間には、隙間431、432が形成される。ここで、放出口44は中間鋼板49の隙間431及び隙間432のうち少なくとも一方に開口される。本実施形態の場合、例えば、放出口44が隙間431に開口される中間鋼板49を二つ備える。
【0045】
本実施形態では、ロータ40が回転すると、ロータ40の前側では、冷媒がロータ40の前側吸入口11から吸い込まれ、前側径方向溝12、前側周方向溝15、及び、軸方向通路43の前側半分を経由して、放出口44から排出される。また、ロータ40の後側では、冷媒が後側吸入口21から吸い込まれ、後側径方向溝22、後側周方向溝45、及び、軸方向通路43の後側半分を経由して、放出口44から排出される。ここで、前側径方向溝12と前側周方向溝15と軸方向通路43の前側半分とによって形成する連通路、及び、後側径方向溝22と後側周方向溝45と軸方向通路43の後側半分とによって形成する連通路が、特許請求の範囲における「連通路」に相当する。
【0046】
本実施形態では、ロータ40の前側面及び後側面に前側吸入口11及び後側吸入口21が開口されていることによって、ロータ40を流れる冷媒を増やすことができる。このため、冷媒によるロータ40の冷却効率を向上させることができる。
【0047】
(第
4参考形態)
第
4参考形態による電動機5を
図17に基づいて説明する。第
4参考形態では、ロータの形状が第1
参考形態と異なる。ここでは、第1
参考形態と異なっている部分のみを説明し、第1
参考形態と同様の構成についての説明を割愛する。また、同様の構成部分については同一の符号を付す。
本
参考形態では、
図17に示すように、ロータ50は径方向内側の肉薄部58及び径方向外側の肉厚部59を有する。複数の磁石90は肉厚部59の径方向外側に、ロータ50の軸方向に沿って埋め込まれている。
【0048】
肉薄部58の径方向内側のシャフト74の近傍には、複数の第1軸方向通路53が軸方向に沿って形成される。第1軸方向通路53は肉薄部68の前側面及び後側面に開口することによって、前側吸入口51及び後側吸入口52が形成される。
また、肉厚部59の複数の磁石90の近傍には、複数の第2軸方向通路55が軸方向に沿って形成される。第2軸方向通路55は肉厚部58の前側面及び後側面に開口することによって、前側放出口56及び後側放出口57が形成される。
【0049】
ここで、シャフト74の軸線を含む同一平面上の第1軸方向通路53と第2軸方向通路55とは径方向通路54によって連通される。径方向通路54は、ロータ50の軸方向中間部においで、径方向に延びることが好ましい。本
参考形態では、径方向通路54は、第1軸方向通路53及び第2軸方向通路55の軸方向の中点を連通する。
【0050】
ロータ10が回転すると、冷媒は前側吸入口51及び後側吸入口52から吸い込まれ、第1軸方向通路53、径方向通路54、及び、第2軸方向通路を経由して、前側放出口56及び後側放出口57から排出される。ここで、第1軸方向通路53、径方向通路54、及び第2軸方向通路55によって形成する連通路が、特許請求の範囲における「連通路」に相当する。
【0051】
本
参考形態では、シャフト74の近傍に形成される第1軸方向通路53によってシャフト74が冷却される。また、磁石90の近傍に形成される第2軸方向通路55によって磁石90が冷却される。さらに、ロータ50の前側面及び後側面に、前側吸入口51と前側放出口56と後側吸入口52と後側放出口57とが開口されるため冷媒の流量を増やし、冷却効果を向上させることができる。
【0052】
上述した実施形態では、回転電機として電動機について説明した。これに対し、本発明は、電動機以外の発電機に適用してもよい。
以上説明した本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。