(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第4信号生成部は、前記内部電圧を供給され、前記内部電圧に応じて第1の遅延量を生成する第1の不変遅延素子を含み、前記第1の不変遅延素子が出力する信号により前記第4信号を活性化することを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
前記第2信号生成部は、前記内部電圧を供給され、前記内部電圧に応じて第2の遅延量を生成する第2の不変遅延素子を含み、前記第2の不変遅延素子が出力する信号により前記第2信号を活性化することを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
前記第2のセレクタには、前記リフレッシュモード信号が供給され、前記リフレッシュコマンドに対応して前記第3の信号を選択することを特徴とする請求項8に記載の半導体装置。
前記リフレッシュコマンド生成回路は、更に、前記外部端子から供給されるセルフリフレッシュコマンドに対応して、セルフリフレッシュモード信号を生成し、所定の周期でリクエスト信号を生成するリフレッシュタイマーを含み、更に、前記リクエスト信号から前記第1信号を生成し、
前記第2のセレクタには、前記リフレッシュモード信号および前記セルフリフレッシュモード信号が供給され、前記リフレッシュコマンドのみに対応して前記第3の信号を選択し、前記セルフリフレッシュモード信号に対応して前記第4の信号を選択することを特徴とする請求項9に記載の半導体装置。
前記第3の遅延時間は、前記センスアンプが増幅したデータを半導体装置の外部へ出力する通常アクセス動作および前記データを半導体装置の外部へ出力しないリフレッシュ動作ともに第1基本遅延量として設定されることを特徴とする請求項17に記載の半導体装置の制御方法。
前記第1の遅延時間は、前記通常アクセス動作に際しては第2基本遅延量として設定され、前記リフレッシュ動作に際しては前記第2基本遅延量に第3基本遅延量を加えた遅延量として設定され、
前記第3の遅延時間は、前記通常アクセス動作に際しては前記第1基本遅延量として設定され、前記リフレッシュ動作に際しては前記第1基本遅延量から前記第3基本遅延量を減じた遅延量として設定されることを特徴とする請求項18に記載の半導体装置の制御方法。
前記第1の遅延時間は、前記センスアンプが増幅したデータを半導体装置の外部へ出力する通常アクセス動作に際しては第4基本遅延量として設定され、前記データを半導体装置の外部へ出力しないリフレッシュ動作に際しては前記第4基本遅延量に第5基本遅延量を加えた遅延量として設定されることを特徴とする請求項17に記載の半導体装置の制御方法。
前記第3の遅延時間は、前記通常アクセス動作に際しては第6基本遅延量として設定され、前記リフレッシュ動作に際しては前記第6基本遅延量から前記第5基本遅延量を減じた遅延量として設定されることを特徴とする請求項20に記載の半導体装置の制御方法。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。本発明の課題を解決する技術思想(コンセプト)の代表的な一例は、以下に示される。ただし、本願の請求内容はこれに限られず、本願の請求項に記載の内容であることはいうまでもない。
【0012】
[コンセプト]
図1は、本発明の技術思想を説明するための模式図である。本発明の技術思想は、ワード線の非活性時間を定義する第4信号部208の信号生成を外部電圧VDDに関連しない信号生成部(第1、第2信号生成部202,204)が生成する信号を基準とする点にある。第3信号部206に外部電圧VDDを供給することによってセンスアンプSAの高電位側の電源ノードに内部電圧VARY以上の外部電圧VDDを所定時間供給する。オーバードライブ期間を定義する第3信号部206の信号生成は、外部電圧VDDに依存する。
図1では、特に、メモリセルMCとデータ入出力回路123の関係を模式的に示している。メモリセルアレイ110においては、複数のワード線WLと複数のビット線BLがそれぞれ交差しており、これらの交点に複数のメモリセルMCが配置される。
図1では1本のワード線WLと1本のビット線BLの交点に配置された1個のメモリセルMCのみを図示している。半導体装置100は、外部電源端子から外部電圧VDDを供給される。内部電圧生成回路300は、内部電圧VARYと内部電圧VINTを出力する。内部電圧VARYと内部電圧VINTは、外部電圧VDDの変動に関わらず、一定値として出力される。内部電圧VARYは、センス回路121に供給され、メモリセルMCのハイ側の情報に対応する。内部電圧VINTは、第1信号部202、第2信号部204、第3信号部206および第4信号部208に供給される。外部電圧VDDは、第3信号部206にも供給される。
【0013】
各メモリセルMCは、センス回路121を介してデータ入出力回路123と接続される。センス回路121は、複数のビット線BLそれぞれに対応する複数のセンスアンプSAを含む。たとえば、いわゆるオープンビット線構造、フォールデッドビット線構造により、センスアンプSAは一対のビット線BLごとに設けられる。センスアンプSAが活性化すると、一対のビット線BLの電位差が増幅され、その後ビット線BLを介してメモリセルMCとデータ入出力回路123が電気的に接続される。
【0014】
アクセス制御回路200は、ワード線WLおよびセンスアンプSAの動作タイミングを制御する。アクセス制御回路200は、第1信号部202、第2信号部204、第3信号部206および第4信号部208を含む。第1信号部202が外部のコントローラまたは半導体装置100が含むリフレッシュタイマー500から、メモリセルMCへのアクセス要求信号R1ACTを受信すると、メモリセルアレイ110へのアクセスが開始される。第1信号部202は、ワード線WLの活性化・非活性化を制御するための第1信号S1を出力する。第2信号部204は、センスアンプSAの活性化・非活性化を制御するための第2信号S2を出力する。第3信号部206は、センスアンプSAの電源ノードにオーバードライブ電圧(外部電圧VDD)を供給するか否かを示す第3信号S3を出力する。第4信号部208は、ワード線WLの非活性化を制御するための第4信号S4を出力する。
【0015】
アクセス要求に対応するデータアクセスの流れの概要は以下の通りである。まず、ワード線WLが活性化され、メモリセルMCの電位によりビット線BLの電位が変化する。次に、センスアンプSAを活性化する。また、センスアンプSAの初期におけるセンス感度向上およびセンス速度高速化のため、センスアンプSAにはオーバードライブ電圧が追加的・一時的に供給される。センスアンプSAは、ビット線BLの電位差を増幅し、メモリセルMCへ増幅された電位をリストアする。メモリセルMCのデータを半導体装置100の外部端子であるデータ入出力端子DQへ出力するデータ入出力コマンドに対応して、データ入出力回路123はセンスアンプSAが増幅した電位差をメモリセルMCのデータとして認識し、データ入出力端子DQへ出力する。その後、ワード線WLは非活性化される。
【0016】
本実施形態においては、第1信号部202が活性化する第1信号S1により、ワード線WLが活性化される。詳細は後述するが、外部のコントローラからのアクセス要求である通常のメモリアクセス(以下、単に「通常アクセス」とよぶ)のときには別途供給されるロウアドレスにしたがって活性化すべきワード線WLが複数のワード線WLの中から選択され、リフレッシュタイマー500からのアクセス要求であるリフレッシュのときには別途リフレッシュアドレス生成回路から供給されるリフレッシュアドレスにしたがって活性化すべきワード線WLが選択される。第1信号S1の活性化(生成)から少し遅れて、第2信号部204は第2信号S2を活性化し、センスアンプSAを活性化させる。第2信号S2の活性化タイミング(生成タイミング)を第1信号S1の活性化タイミングより遅らせるのは、ワード線WLが活性化した後、一対のビット線BLに十分な電位差が生じるまでの時間を確保するためである。
【0017】
第3信号部206は、第2信号S2の活性化とほぼ同時に第3信号S3を活性化させる。第3信号S3の活性化により、センスアンプSAの高電位側電源ノードには一時的にオーバードライブ電圧が供給される。本実施形態におけるオーバードライブ電圧は、内部電圧VARYよりも高い外部電圧VDDである。オーバードライブ時間は外部電圧VDDの大きさに依存する。オーバードライブ時間はランタイムにて決定され、第3信号部206は所定時間後に第3信号S3を非活性化する。
【0018】
更に遅れて、第4信号部208は第4信号S4によりワード線WLを非活性化させる第4信号S4を第1信号部202に出力する(詳細は後述)。第4信号S4の活性化タイミングは、センスアンプSAが駆動され、一対のビット線BLの電位差が完全に増幅されるまでの時間を考慮して設定される。本実施形態における半導体装置100においては、第4信号S4の活性化タイミングは、オーバードライブ時間の経過を契機として定められるのではなく、第2信号S2の活性化タイミングを基準として定められている。いいかえれば、第4信号S4の活性化タイミングが、オーバードライブ時間に影響されない構成となっている。第1信号部202は、第4信号S4の活性化に応答して、第1信号S1を非活性化させる。ワード線WLは、第1信号S1の非活性化に対応して非活性化される。
【0019】
第1信号S1が活性化されたあと、第2信号S2、第3信号S3が活性化され、最後に第4信号S4が活性化されるというシーケンスには変わりがないが、第3信号S3によるオーバードライブ時間(外部電圧VDDによって変化するオーバードライブのための時間)によって第4信号S4の活性化タイミングが前後(変動)しないように、第3信号S3の信号伝達経路と第4信号S4の信号伝達経路を分離している(詳細は後述)。この結果、外部電圧VDDが変動しても、第4信号S4の活性化タイミングを安定させることができるため、設計上確保しておくべき単位時間を安定的に見積もれる。
【0020】
以下、半導体装置100の具体的な構成および制御を実施形態に基づいて説明する。
【0021】
[実施形態]
図2は、半導体装置100の機能ブロック図である。本実施形態による半導体装置100は、複数のメモリセルMCを含むメモリセルアレイ110を備える。
図2においても、1本のワード線WLと1本のビット線BLの交点に配置された1個のメモリセルMCのみを図示している。半導体装置100は、外部電源端子から外部電圧VDDを供給される。内部電圧生成回路300は、外部電圧VDDから内部電圧VARYと内部電圧VINTを生成する。内部電圧VARYと内部電圧VINTは、外部電圧VDDの変動に関わらず、一定値として出力される。内部電圧VARYは、センス回路121へ供給され、メモリセルMCのハイ側の情報に対応する。内部電圧VINTは、ロウコントロール回路132に供給される。外部電圧VDDは、ロウコントロール回路132に供給される。
【0022】
複数のワード線WLからのワード線WLの選択はロウデコーダ120により行われる。
図1のアクセス制御回路200は、実質的にはこのロウデコーダ120とロウコントロール回路132に対応する。ビット線BLはそれぞれセンス回路121内の対応するセンスアンプSAに接続されており、カラムデコーダ122によって選択されたセンスアンプSAがデータ入出力回路123に接続される。データ入出力回路123はデータ入出力端子DQに接続されており、リード動作時においてはメモリセルアレイ110から読み出されたリードデータをデータ入出力端子DQを介して外部に出力し、ライト動作時においては外部からデータ入出力端子DQに入力されたライトデータをメモリセルアレイ110に供給する。
【0023】
ロウアドレスは、マルチプレクサ130を介してロウアドレスコントロール回路131からロウデコーダ120に供給される。ロウデコーダ120は、ロウコントロール回路132によって制御される。ロウアドレスコントロール回路131は、アドレス端子ADDを介してアドレス入力回路133に入力されたアドレス(外部アドレス)のうち、ロウアドレスが供給される回路である。
【0024】
コマンド端子CMDを介してコマンド入力回路140に入力されたコマンドがアクティブコマンド(ACTコマンド)である場合、アクティブコマンド発生回路141はアクティブ命令IACTを活性化させ、これをロウコントロール回路132に供給する。アクティブ命令IACTは、
図1のアクセス要求信号R1ACTに相当する。アクティブ命令IACTはマルチプレクサ130にも供給され、アクティブ命令IACTの活性化およびリフレッシュ命令IREFの非活性化時にはマルチプレクサ130は入力ノードa1を選択する。これにより、外部からアクティブコマンドとロウアドレスが入力されると、ロウデコーダ120は外部から入力されたロウアドレスが示すワード線WLを活性化させる。ワード線WLが活性化されると、当該ワード線WLにより選択される全てのメモリセルの情報が読み出され、センスアンプSAによって増幅される。
【0025】
カラムアドレスは、カラムアドレスコントロール回路134からカラムデコーダ122に供給される。カラムデコーダ122は、カラムコントロール回路135によって制御される。カラムアドレスコントロール回路134は、アドレス端子ADDを介してアドレス入力回路133に入力されたアドレス(外部アドレス)のうち、カラムアドレスが供給される回路である。また、コマンド端子CMDを介してコマンド入力回路140に入力されたコマンドがカラムコマンド(リードコマンドまたはライトコマンド)である場合、カラムコマンド発生回路142はリード/ライト命令ICOLを活性化させ、これをカラムコントロール回路135に供給する。これにより、外部からカラムコマンドとカラムアドレスが入力されると、カラムデコーダ122は外部から入力されたカラムアドレスが示すセンスアンプSAを選択する。その結果、リード動作時においては選択されたセンスアンプSAによって増幅されたリードデータがデータ入出力回路123に出力され、ライト動作時においてはデータ入出力回路123から供給されるライトデータによって、選択されたセンスアンプSAの情報が上書きされる。
【0026】
コマンド端子CMDには、アクティブコマンドACTやカラムコマンドREAD,WRITEのほか、オートリフレッシュコマンドREF、セルフリフレッシュコマンドSREFも供給される。リフレッシュコマンド発生回路143は、リフレッシュタイマー500を含む。オートリフレッシュコマンドREFが発行されると、リフレッシュコマンド発生回路143はリフレッシュ命令IREFを活性化させる。セルフリフレッシュコマンドSREFが発行されると、リフレッシュコマンド発生回路143はリフレッシュタイマー500を活性化し、リフレッシュタイマー500は所定時間ごとにリフレッシュ信号を出力する。リフレッシュコマンド発生回路143は、オートリフレッシュコマンドREFおよびリクエスト信号に対応して、複数回のリフレッシュ命令IREFを繰り返し活性化する。後述する
図7においては、♯1〜♯Nのリフレッシュ命令IREFを活性化する。Nは任意の自然数である。リフレッシュ命令IREFが活性化すると、リフレッシュアドレスカウンタ150のカウント値が更新(インクリメントまたはデクリメント)され、カウント値であるリフレッシュアドレスREFAがマルチプレクサ130に供給される。
【0027】
リフレッシュ命令IREFはマルチプレクサ130にも供給される。アクティブ命令IACTの活性化およびリフレッシュ命令IREFの活性化時には、マルチプレクサ130は入力ノードb1を選択する。リフレッシュアドレスカウンタ150より出力されるリフレッシュアドレスREFAがロウデコーダ120に供給され、リフレッシュアドレスREFAが示すワード線WLが活性化される。ワード線WLが活性化されると、当該ワード線WLにより選択される全てのメモリセルの情報が読み出され、センスアンプSAによって増幅されることから、これらメモリセルがリフレッシュされる。リフレッシュ命令IREFは、ロウコントロール回路132にも供給され、ロウデコーダ120を活性化する。リフレッシュ命令IREFは、アクティブコマンド発生回路141にも供給され、リフレッシュ命令IREFに対応してアクティブ命令IACTが活性化する。
【0028】
図3は、リフレッシュアドレスカウンタ150の機能ブロック図である。リフレッシュアドレスカウンタ150は、下位カウンタ102と上位カウンタ104を含む。リフレッシュアドレスカウンタ150は、リフレッシュ命令IREFが入力されたとき、リフレッシュアドレスREFAを生成する。詳細には、下位カウンタ102は、N個のリフレッシュ命令IREFに対応して1回カウントアップする。上位カウンタ104は、1回のリフレッシュ命令IREFに対応して1回カウントアップする。ワード線WLを選択するリフレッシュアドレスREFAは、上位アドレスRX1+下位アドレスRX2として構成される。ここでは、説明を簡単にするため、RX1は2ビット、RX2は4ビットであるとして説明する。また、N=4とし、4回のリフレッシュ命令IREFが時系列に発行されるとして説明する。
【0029】
下位カウンタ102は、1回目のリフレッシュ命令IREFを受信すると、RX2=0000にセットする。上位カウンタ104はRX1=00にセットする。この結果、リフレッシュアドレスカウンタ150は、リフレッシュアドレスREFA=000000(バイナリ表記)を発行する。その後、2回目のリフレッシュ命令IREFを受信すると、上位カウンタ104はRX1=01にインクリメントし、リフレッシュアドレスカウンタ150はリフレッシュアドレスREFA=010000を発行する。以後同様であり、N−1回のリフレッシュ命令IREFおよびN回のリフレッシュ命令IREFそれぞれに対応して、リフレッシュアドレスカウンタ150は100000、110000を順次発行する。ロウデコーダ120は、これらN種類のリフレッシュアドレスREFAそれぞれおよびN回のアクティブ命令IACTに同期して連続的にN種類のワード線WLを活性化させる。
【0030】
下位カウンタ102は、5回目のリフレッシュ命令IREFを受信すると、RX2をインクリメントし、RX2=0001にセットする。上位カウンタ104は、5〜8回目のリフレッシュ命令IREFそれぞれに対応して、000001、010001、100001、110001という4種類のリフレッシュアドレスREFAを連続発行する。9回目のリフレッシュ命令IREF以後の下位カウンタ102および上位カウンタ104の動作も同様である。このように、リフレッシュ命令IREFが発行されるごとに、複数種類のワード線WLがリフレッシュされる。
【0031】
図4は、バンクBAと活性化されるワード線WLの関係を示す模式図である。メモリセルアレイ110は、通常、複数のバンクBAを含む。通常アクセスの場合、外部から供給されたロウアドレスの一部によりアクセス先のバンクBAが指定される。
図4の場合、バンクBA2のワード線WLNが選択されている。
【0032】
リフレッシュの場合、リフレッシュアドレスカウンタ500から供給されたリフレッシュアドレスREFAにより、複数のバンクBAそれぞれが有する複数のワード線WLが連続的に選択される。リフレッシュアドレスREFAはバンクBAは特定しないので、一単位時間においては、リフレッシュアドレスREFAが示すワード線WL(ワード線WLR1〜WLR8)が同時選択される。いいかえれば、バンクアドレスは、Inhibit(don't care)である。したがって、一回のアクティブ命令IACTに対応して、すべてのバンクBAの該当ワード線WL(ワード線WLR1〜WLR8)が選択される。1回のリフレッシュコマンドREFに対して、N本のワード線WLが選択される。N=4のときには、全8バンクについて合計32本のワード線WLが活性化される。
【0033】
図5は、センス回路121の周辺の回路図である。高位側電源線VH、低位側電源線VLは、それぞれ高位側電位、低位側電位を供給する電源線である。低位側電源線VLは接地電位に設定されてもよい。センスアンプSAの高電位側の電源ノードと低電位側の電源ノードは、高位側電源線VHおよび低位側電源線VLと高圧側スイッチSWP、低圧側スイッチSWNを介して接続される。高位側電源線VHおよび低位側電源線VLの電位差がセンスアンプSAの駆動電圧となる。高圧側スイッチSWPには、第2信号S2の反転信号が供給される。低圧側スイッチSWNには、第2信号S2が供給される。なお、
図5においては、センスアンプSA、ビット線BLおよびデータ入出力回路123の接続関係を簡素に表現している。たとえば、リード動作のときには、ビット線BLがセンスアンプSAの入力ノードとなり、センスアンプSAの出力ノードがデータ入出力回路123の入力ノードとなる。ビット線BLは、一対のビット線を示し、いわゆるオープンビット線構造やフォールデッドビット線構造を有する。ビット線BLは単相でもよい。この場合、「0」、「1」にそれぞれ対応する2種類の電位の中間電位が閾値
として利用される。
【0034】
第1信号S1が活性化すると、ロウデコーダ120に含まれるワードドライバWDはワード線WLを活性化する。これにより、メモリセルMCがビット線BLと接続され、メモリセルMCの蓄積電荷によってビット線BLの電位が微少変化する。この段階では、センスアンプSAは高位側電源線VHや低位側電源線VLと接続されていない。
【0035】
ワード線WLの活性化から少し遅れて、第2信号S2と第3信号S3が活性化する。これにより、ドライバスイッチSWA,SWDがオンとなり、高位側電源線VHには内部電圧VARYよりも大きな外部電圧VDD(オーバードライブ電圧)が供給される。内部電圧スイッチSWAにより、高圧側電圧線VHから内部電圧VARYのノードへの電荷の逆流が阻止される。内部電圧VARYよりも大きな外部電圧VDD(オーバードライブ電圧)を高位側電源線VHに追加供給することにより、センスアンプSAのセンス初期におけるセンス速度・感度を向上させている。更に遅れて第3信号S3が非活性化するため、高位側電源線VHには、内部電圧VARYのみが供給される。
【0036】
第3信号S3は、オーバードライブ時間が経過したあと非活性状態に戻り、外部電圧スイッチSWDはオフとなる。オーバードライブ時間の長さは外部電圧VDDの大きさ(値)に依存する。充分に立ち上がったセンスアンプSAは、ビット線BLの電位を増幅する。
【0037】
ビット線BLの電位が内部電圧VARYまで十分に増幅されるまでに要する時間を考慮して、第4信号S4が更に遅く活性化される。これにより、第1信号S1が非活性化され、ワード線WLは第1信号S1の非活性化に対応して非活性化され、メモリセルMCの情報が「1」の場合にはほぼ内部電圧VARYにてリストアされる。「0」の場合には、低電位VSSがリストアされる。第4信号S4の活性化に連動して、第1信号S1が非活性化し、少し遅れて第2信号S2が非活性化し、最後に、第4信号S4が非活性化する。こうして、第1信号S1〜第4信号S4のすべての信号が非活性化状態に戻り、次回のアクセス要求信号R1ACTに対応可能な状態となる。
【0038】
オーバードライブ時間は外部電圧VDDに依存するため、第3信号S3の非活性化タイミングは動作条件によって変化する。いいかえれば、設計段階では第3信号S3信号の非活性化タイミングを正確に見積もることができない。
【0039】
以下、オーバードライブ時間が単位時間に影響する設計を比較例(
図6、
図7)として示し、その問題点を説明する。次に、単位時間からオーバードライブ時間の影響を分離する設計を本実施形態(第1例(
図8、
図9)、第2例(
図10、
図11))として説明する。
【0040】
図6は、比較例におけるロウコントロール回路132の部分的な回路図である。ロウコントロール回路132は、第1信号部202、第2信号部204、第3信号部206および第4信号部208を含む。内部電圧VINTは、第1信号部202、第2信号部204、第3信号部206、第4信号部208の動作電圧となる。外部電圧VDDは、第3信号部206が含む遅延素子D3の動作電圧となる。第1信号部202は、セット端子Sとリセット端子Rを有する論理回路400から信号を供給される。アクティブ命令IACTは、論理回路400のセット端子Sに供給される。第4信号S4は、論理回路400のリセット端子Rに供給される。第1信号部202は、アクセス要求信号IACTが活性化されると、論理回路400およびバッファB1により第1信号S1を活性化させる。もちろん、第1信号S1の活性化タイミングはVDD非依存である。
【0041】
第2信号部204は、第2遅延部112によりアクティブ命令IACT(論理回路400の出力信号)を遅延させる。アクティブ命令IACTはバッファB2により第2信号S2として活性化される。第2遅延部112は、遅延素子D1、遅延素子D2およびマルチプレクサM1を含む。遅延素子D1と遅延素子D2は、いずれも外部電圧VDD非依存である。いいかえれば、第2遅延部112は外部電圧VDDによって遅延量が変化しない不変遅延素子である。このため、第2信号S2の活性化タイミングは外部電圧VDD非依存となる。
【0042】
マルチプレクサM1は、リフレッシュ命令IREFにより制御される。マルチプレクサM1は、リフレッシュのときに遅延素子D2を使用するが、通常アクセスのときには遅延素子D2を使用しない。遅延素子D1の遅延量を「t1(第2基本遅延量)」、遅延素子D2の遅延量を「td(第2追加遅延量)」とすると、通常アクセス時における第2信号S2の活性化タイミングは第1信号S1の活性化タイミングからt1だけ遅れる。一方、リフレッシュ時にはt1+tdだけ遅れる。リフレッシュ時には、通常アクセス時よりもワード線WLの活性化に時間がかかるため、td分だけ遅延量を加算することによりマージンを確保している。通常アクセス時に一回のアクティブ命令IACTにより活性化するワード線WLの数をnとすると、リフレッシュ時に一回のアクティブ命令IACTにより活性化するワード線WLの数は最大8n(
図4参照)となる。リフレッシュ時に一回のアクティブ命令IACTにより活性化するワード線WLは、同時に活性化される場合と、微小な時間差を設けて順次活性化される場合(スタガ活性)の場合とがある。
【0043】
第3信号部206のAND回路114は、第2信号S2が活性化したとき第3信号S3を活性化させる。これにより、オーバードライブが開始される。第2信号S2の信号線は、点Aにおいて第2信号S2を伝送する第2信号線116と、第3信号S3を伝送する第3信号線118に分岐する。第3信号線118には、遅延素子D3が挿入される。遅延素子D3には外部電圧VDDが供給される。遅延素子D3は電圧レベルシフタ(図示せず)を含む。遅延素子D3は、外部電圧VDDの大きさによって遅延量が変化する可変遅延素子である。遅延素子D3の遅延量をt2とする。
【0044】
分岐点Aからハイレベル(活性状態)の第2信号S2が遅延素子D3を経由してAND回路114に到達すると、第3信号S3は非活性化される。外部電圧VDDが大きいときには遅延量t2は
小さく、オーバードライブ時間も短くなる。一方、外部電圧VDDが小さいときには遅延素子D3の遅延量t2は
大きく、オーバードライブ時間は長くなる。オーバードライブ時間が完了した段階では、第1信号S1、第2信号S2は活性状態、第3信号S3、第4信号S4は非活性状態となっている。
【0045】
第3信号線118は、点Bにおいて更に第4信号S4を伝送する第4信号線152に分岐する。可変型の遅延素子D3を通過したアクティブ命令IACTは、不変遅延素子である遅延素子D4を通過し、バッファB4により第4信号S4を活性化させる。遅延素子D4の遅延量をt3とする。
図6に示す比較例の場合、第4信号S4が活性化されるタイミングは、アクティブ命令IACT(第1信号S1)の活性化タイミングからt1+t2+t3、または、t1+td+t2+t3分だけ遅くなる。t2は外部電圧VDDに依存するため、外部電圧VDDの大きさによって第4信号S4の活性化タイミングが変化する設計となっている。
【0046】
図7は、比較例におけるリフレッシュ時のタイミングチャートであり、#N=3に設定されているとして説明する。一回のリフレッシュコマンドREFに対応して、それぞれ異なる複数のワード線が順次選択され、全8バンク、合計24本のワード線が活性される。一回のリフレッシュコマンドREFが発行されてから、一回のアクティブコマンドACTが発行されるまでの期間を示すtRFCについての規格が適用される。tRFC規格は、半導体装置100とコントローラに関する規格である。#N=3の場合、全8バンクにおいて24本のワード線WLがtRFC期間に活性される。一単位時間に8本のワード線WLが活性される。単位時間は、t1+td+t2+t3+t4で構成される。第1回目の単位時間における処理は、半導体装置100が有する不図示の同期クロック生成回路が出力するクロックCLに同期して実行される。半導体装置100は、一回のリフレッシュコマンドREF(クロックCL=0)に対して、3回の内部リフレッシュ動作をクロックCL=0、4、8において実行する。第2回目と第3回目の内部リフレッシュ動作は、クロックCL=4、8に同期しているわけではない。t4は、第4信号S4の活性から第4信号S4の非活性までの戻りの時間を意味する。ビット線BLのプリチャージとイコライズもこの時間に含まれる。第4信号S4の非活性は、第2回目と第3回目の内部リフレッシュ動作に対応する第2回目と第3回目のリフレッシュ命令IREFの活性トリガである。まず、クロックCL=0においてアクティブ命令IACTが活性化され、第1信号S1が活性化し、ワード線WLが活性化される。ここから、遅延素子D1、D2によりt1+tdだけ遅延して、第2信号S2が活性化され、高圧側スイッチSWP、低圧側スイッチSWNがオンとなり、センスアンプSAが活性化される。同時に、第3信号S3も活性化される。遅延素子D3による遅延時間t2の経過後、オーバードライブは終了する。
【0047】
オーバードライブの終了から遅延時間t3が経過すると、第4信号S4が活性化される。第4信号S4の活性化に連動して、ワード線WLは非活性化され、第1信号S1は非活性化される。第1信号S1が非活性化すると、第2信号S2が非活性化され、最後に、第4信号S4も非活性化される。こうして、第1信号S1〜第4信号S4のすべてが非活性状態に戻る。
図7の場合、クロックCL=4にて次のアクティブ命令IACTに対応している。したがって、tRFC期間における複数の単位時間は、クロックCL=0〜4、4〜8、8〜12の時間である。ただし、第4信号S4の活性化タイミングは外部電圧VDDに依存するため、単位時間は変動する。外部電圧VDDの値が小さいとき単位時間は長くなるので、メモリセルMCのリフレッシュインターバルの時間を決定するリストアの電位を所定電位(内部電圧VARYの98%)に維持しようとすると、長くなった単位時間はtRFCの期間に収まらないことが懸念(第1の懸念:tRFCの期間と単位時間の関係)される。更に、ドライバスイッチSWD(
図5)の電気的な導通を示すオンの時間が長いと、高位側電源線VH及びビット線のHigh側電位は内部電圧VARYよりも絶対値で高い電位となってしまう。また、メモリセルMCが破壊してしまう可能性がある。これを抑止するために、外部電圧VDDの値が小さい時と大きい時の両方の単位時間をtRFCの期間に収めた上で、遅延素子D3(t2)を設計すると、遅延素子D3の時間(t2)が不足し、リストア電位が不足する懸念(第2の懸念:単位時間とリストアの電位の関係)がある。これら第1、第2の懸念は、両者が、ワード線WLの非活性化を決める第4信号S4の活性化タイミングを、分岐点B(
図6)を基準として生成しているからである。
図7においてはtRFCの規格に対応したタイミングチャートであるが、これらの懸念は、外部から供給された一回のアクティブコマンドACTから次のアクティブコマンドACTまでの期間を示すtRCの規格においても同様である。
【0048】
1回のリフレッシュコマンドREFに対してn回のリフレッシュ命令IREFが生成される。また、リフレッシュタイマー500からの一回のリクエスト信号に対してn回のリフレッシュ命令IREFが生成される。
図3に関連して説明したように、n回のリフレッシュ命令IREFに対してはn回のリフレッシュアドレスREFAが生成される。n回のリフレッシュ命令IREFに対してn回のアクティブ命令IACTが生成される。
【0049】
図8は、本実施形態・第1例におけるロウコントロール回路132の部分的な回路図である。「単位時間」は、「オーバードライブ期間」を考慮することなく、「tRFC」と「tRC」を満足させるように内部電圧VINTを基準に設定される。「オーバードライブ期間」は、外部電圧VDDに依存する。「オーバードライブ期間」は、「単位時間」を考慮することなく、「ビット線のHigh側電位を内部電圧VARY以上にさせない」ように設定される。単位時間を外部電圧VDDに依存させないことによって、第1および第2の懸念をクリアしている。本実施形態・第1例(
図8)は、比較例(
図6)と異なり、点Aにおいて第2信号線116、第3信号線118、第4信号線152に3分岐している。それ以外は、比較例(
図6)と同じである。外部電圧VDD依存の可変遅延素子D3の出力は、第3信号線118のみに供給される。第4信号S4は、アクティブ命令IACTが論理回路400、第2遅延部112、遅延素子D5および遅延素子D4を経由することにより活性化される。第2遅延部112、遅延素子D5および遅延素子D4はいずれも外部電圧VDD非依存であるため、第4信号S4の活性化(生成)タイミングは、外部電圧VDD非依存となる。すなわち、比較例(
図6)と異なり第3信号線118と第4信号線152を分離することにより、遅延素子D3は、第3信号S3の非活性化タイミングのみに影響を及ぼす構成としている。
【0050】
第2遅延部112による遅延時間をt1またはt1+td(第2の遅延時間)とすると、第2信号S2や第3信号S3は、アクティブ命令IACTよりもt1またはt1+tdだけ遅れて活性化される。遅延素子D4と遅延素子D5による遅延時間をt3(第4の遅延時間)とすると、第4信号S4は、第2信号S2の活性化タイミングよりもt3だけ遅れて活性化される。ただし、本実施形態において、t3は外部電圧VDD非依存である。
【0051】
リフレッシュの場合、第2信号S2は、第1信号S1の活性化タイミングよりもt1(第2基本遅延量)+td(第2追加遅延量)だけ遅れて生成される。通常アクセス時は、第2信号S2は第1信号S1よりもt1(第2基本遅延量)だけ遅れて生成される。
【0052】
図9は、本実施形態・第1例におけるリフレッシュ時のタイミングチャートである。第1信号S1が活性化し、第2信号S2、第3信号S3が活性化し、オーバードライブ時間が完了するまでの流れは、比較例(
図7)と同じである。
【0053】
本実施形態・第1例の場合、第4信号S4の終了タイミングはオーバードライブ時間の終了タイミングを基準として決定されるのではなく、そもそものアクセス要求信号R1ACTの入力タイミングを基準として決定される。
図9の場合、第4信号S4はクロックCL=2において活性化されているが、このタイミングは外部電圧VDD非依存であるため安定的である。第4信号S4が活性化したあとの流れは、比較例と同じである。
【0054】
この結果、リフレッシュの単位時間は、オーバードライブ時間の長短に直接的に依存しなくなるため、設計段階において確保しておくべき単位時間を安定的に見積もりやすくなる。通常アクセスの単位時間についても同様である。遅延素子D5の入力ノードを、点Aではなく、アクティブ命令IACTとしてもよい(本実施形態・第3例(不図示))。この場合の遅延素子D5の遅延時間の設定は、第1例(
図8)が有する遅延素子D5の遅延時間の設定よりも長くなる。しかし、本実施形態・第3例は、後述する本実施形態・第2例(
図10)と実質的に同じ作用を有する。
【0055】
図10は、本実施形態・第2例におけるロウコントロール回路132の部分的な回路図である。第1例(
図8)との違いは、遅延素子D4が、第4遅延部154に置換されていることである。リフレッシュ時に遅延素子D2によって増加させた時間(第2追加遅延量td)を、遅延素子D6によってキャンセルすることにより、リフレッシュ時の単位時間と通常アクセス時の単位時間を一致させている。リフレッシュ時においては、N回のリフレッシュを実行しているので、センスアンプSAの活性化からワード線WLのリセットまでの時間(D5+D4)が、通常アクセス時の時間(D5+D4+D6)よりも短縮されている。リフレッシュ時のリストア電位は通常アクセス時のリストア電位よりも少し低くなるが、N回のリフレッシュによってリフレッシュのインターバルがリフレッシュコマンドREFのインターバルよりも短くなるので問題にはならない。内部電圧VINTは、第4遅延部154の動作電圧として供給される。第4遅延部154は、遅延素子D4、遅延素子D5およびマルチプレクサM2を含む。遅延素子D4と遅延素子D6は、いずれも外部電圧VDD非依存である。いいかえれば、第4遅延部154は外部電圧VDDに依存しない不変遅延素子である。マルチプレクサM1、M2は、リフレッシュ命令IREFによって制御される。マルチプレクサM2は、通常アクセスのときに遅延素子D6を使用するが、リフレッシュのときには使用しない。遅延素子D4の遅延量を「第4基本遅延量」、遅延素子D6の遅延量を「第4追加遅延量」とする。リフレッシュ命令IREFに加えて、セルフリフレッシュコマンドSREFまたはリフレッシュタイマー500が出力するリクエスト信号によりマルチプレクサM2を制御してもよい。マルチプレクサM2は、通常アクセス時に加えてセルフリフレッシュ時においても遅延素子D4+遅延素子D5の遅延ルートを選択する。いいかえれば、マルチプレクサM2は、リフレッシュコマンドREFが供給されたときのみ遅延素子D4のみの遅延ルートを選択する。これにより、tRFC規格が適用されないセルフリフレッシュ時においても、リストア電位を最大限(内部電圧VARYの100%)に高めることができる。
【0056】
まとめると、通常アクセス時においては、第4信号S4は、遅延素子D1、D5、D4およびD6により遅延され、リフレッシュ時においてはD1、D2、D5およびD4により遅延される。ここで、遅延素子D2の遅延量(第2追加遅延量)と遅延素子D6の遅延量(第4追加遅延量)が等しくなるように設定しておけば、第4信号S4の活性化タイミングはリフレッシュと通常アクセスかに関わらず一定となる。この結果、他の回路のタイミング設計がいっそう容易となる。
【0057】
図11は、本実施形態・第2例におけるリフレッシュ時のタイミングチャートである。基本的な流れは第1例(
図9)と同じである。ただし、リフレッシュ時か通常アクセス時かに関わらず、第4信号S4が活性化されるタイミングは同一となる点が異なる。
【0058】
以上、半導体装置100について実施形態に基づいて説明した。本実施形態によれば、単位時間の長さが外部電圧VDDの変動によって影響されなくなるため、データアクセスに要する時間を設計段階で確実に見積もりやすくなる。更に、リフレッシュか通常アクセスかによって単位時間が可変となるのを防ぐこともできる。
【0059】
図面で開示した各回路ブロック内の回路形式、その他の制御信号を生成する回路は、実施例が開示する回路形式限られない。
【0060】
本発明の半導体装置の技術思想は、様々な半導体装置に適用することができる。例えば、CPU(Central Processing Unit)、MCU(Micro Control Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、ASSP(Application Specific Standard Product)、メモリ(Memory)等の半導体装置全般に、本発明を適用できる。このような本発明が適用された半導体装置の製品形態としては、例えば、SOC(システムオンチップ)、MCP(マルチチップパッケージ)やPOP(パッケージオンパッケージ)などが挙げられる。これらの任意の製品形態、パッケージ形態を有する半導体装置に対して本発明を適用できる。
【0061】
また、トランジスタは、電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor; FET)であれば良く、MOS(Metal Oxide Semiconductor)以外にもMIS(Metal-Insulator Semiconductor)、TFT(Thin Film Transistor)等の様々なFETに適用できる。更に、装置内に一部のバイポーラ型トランジスタを有しても良い。
【0062】
更に、NMOSトランジスタ(N型チャネルMOSトランジスタ)は、第1導電型のトランジスタ、PMOSトランジスタ(P型チャネルMOSトランジスタ)は、第2導電型のトランジスタの代表例である。
【0063】
また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素の多様な組み合わせ・選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得る各種変形、修正を含むことは勿論である。