(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記支援を行うための音声メッセージは、肯定または否定のいずれかを行わせる質問形式のメッセージで構成されており、前記操作手段は肯定と否定のいずれかを選択する答選択手段で構成されていることを特徴とする請求項1記載の放送受信装置。
前記操作手段は、複数の操作用のデバイスで構成されており、それぞれのデバイスの近傍あるいはデバイス内部に外部から発光を識別できる発光手段を備えており、前記音声メッセージ出力手段が音声メッセージを出力するのに対応して操作の対象となる操作手段がそれ以外の操作手段と異なった発光状態になる発光手段駆動手段を具備することを特徴とする請求項1記載の放送受信装置。
支援を行うための音声メッセージの内容ごとにコンテンツID(identification)を予め定めておき、前記放送配信サーバは、これらコンテンツIDを前記放送受信装置のうちの該当するものに配信することを特徴とする請求項6記載の放送システム。
【背景技術】
【0002】
地震、台風、豪雨、津波等の災害時に緊急放送を行ったり、一般的な行政放送を行うシステムとして告知放送システムが各地で活用されている。告知放送システムは、CATV(Cable Television)網等の地域ネットワーク網を活用することで、役場や各種団体が地域住民に必要な通報を行うだけでなく、催し物の案内等の単純な情報提供も実現している。また、告知放送システムを構成する各家庭に用意された端末を使用することで、住民同士が音声で連絡を取り合ったり、電子メールを送受信することにも活用されている。
【0003】
図13は、本発明の第1の関連技術としての告知放送システムの一例を示したものである(たとえば特許文献1参照)。この告知放送システム100では、IP(Internet Protocol)ネットワーク101に通信ケーブル102を介して告知放送配信サーバ103が接続されている。また、IPネットワーク101には、第1〜第Mの告知放送受信端末104
1〜104
Mが通信ケーブル105
1〜105
Mのそれぞれ対応するものを介して接続されている。
【0004】
このような構成の告知放送システム100では、告知放送配信サーバ103が告知放送設備を設置した町役場等のセンタ側の装置として配置されている。また、第1〜第Mの告知放送受信端末104
1〜104
Mは、住民(加入者)の居住するそれぞれの加入者宅に配置されている。告知放送配信サーバ103と第1〜第Mの告知放送受信端末104
1〜104
MをIPネットワーク101で接続することで、センタ側から各加入者に向けて音声による各種告知放送を配信することができる。告知放送システム100における告知放送受信端末104の数は、該当する地域における世帯数にもよるが、かなりの数に達する場合も多い。
【0005】
図14は、第1の告知放送受信端末の構成を表わしたものである。
図13に示した第2〜第Mの告知放送受信端末104
2〜104
Mは第1の告知放送受信端末104
1と同一の構成となっている。そこで第2〜第Mの告知放送受信端末104
2〜104
Mの構成の図示および説明は省略する。
図13と共に説明する。
【0006】
第1の告知放送受信端末104
1は、IPネットワーク101に一端を接続した通信ケーブル105
1での伝送を終端する通信インタフェース部111を備えている。通信インタフェース部111は、制御部112と接続している。
【0007】
制御部112は、第1の告知放送受信端末104
1内の各部を制御するもので、図示しないCPU(Central Processing Unit)と、このCPUの実行する制御プログラムを格納した図示しないメモリを備えている。制御部112は、操作入力を行うための第1〜第3の操作箇所113〜115と、各種データを格納するメモリ部116と、音声を出力するための音声再生部117および視覚的な表示を行う表示部118とも接続されている。
【0008】
以上のような構成の告知放送システム100の基本的な機能は、通常の放送機能である。これは、告知放送配信サーバ103が第1〜第Mの告知放送受信端末104
1〜104
Mに向けて同報する放送を、これら第1〜第Mの告知放送受信端末104
1〜104
Mが受信して、即時に再生させる機能である。告知放送システム100では、この通常の放送機能に加えて、各種の機能が活用されるようになっている。
【0009】
たとえば、加入者が聞き漏らした放送の再放送を行う機能(留守録放送)や、加入者の安否確認放送といった各種の放送が可能になっている。加入者の安否確認放送を例に挙げると、加入者が放送を受信したことをセンタ側で確認するようになっている。安否確認放送では、たとえば第1の告知放送受信端末104
1の加入者に対して第1〜第3の操作箇所113〜115のいずれかに配置されたボタンの押下を催促する放送を行う。センタ側では、その後に第1の告知放送受信端末104
1の加入者によるボタン押下の有無を監視することで安否を確認する。
【0010】
このように告知放送システム100は、各種のニーズを満足するために、放送の種類も複数存在し、これに応じて第1〜第Mの告知放送受信端末104
1〜104
Mも多機能になってきている。第1〜第Mの告知放送受信端末104
1〜104
Mが多機能になるにつれ、これらの端末側の操作箇所や操作方法も増加している。
【0011】
告知放送システムは地方に導入されることも多い。また、第1〜第Mの告知放送受信端末104
1〜104
Mの操作を要求される加入者の高齢化も進んでいる。したがって、第1〜第Mの告知放送受信端末104
1〜104
Mの多機能化に伴って、加入者が第1〜第3の操作箇所113〜115の操作に習熟するのが困難な場合も想定される。
【0012】
そこで本発明の第2の関連技術として、装置の操作方法を表示手段を用いて表示することが提案されている(たとえば特許文献2参照)。一例として装置の音声出力のボリュームを変更する必要があって、これを4方向の矢印ボタンのうち上下に移動させるボタンを用いた操作で行えるものとする。この第2の関連技術では、このような場合に装置の音声出力時に画面に音声信号の音量を変更できる旨の表示を行うようにしており、使用者がこの表示を見て、すぐにボリュームを変更できるような支援を行っている。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1は、本発明の放送受信装置のクレーム対応図を示したものである。本発明の放送受信装置10は、支援要否設定手段11と、放送音声出力手段12と、操作手段13と、音声メッセージ格納手段14と、支援要否判別手段15と、音声メッセージ出力手段16を備えている。ここで、支援要否設定手段11は、装置本体の各種操作を行う者がこれらの操作に支援を必要とするか否かを設定する。放送音声出力手段12は、受信した放送を音声で出力する。操作手段13は、放送音声出力手段の出力する放送に関係する操作を行うために用意されたものである。音声メッセージ格納手段14は、操作手段13の操作に関係する支援を音声によって行うための音声メッセージを格納する。支援要否判別手段15は、放送音声出力手段12によって放送が音声で出力されるたびに操作手段13による操作に支援が必要であるかを支援要否設定手段11の設定内容をチェックして判別する。音声メッセージ出力手段16は、支援要否判別手段15が支援が必要であると判別したとき音声メッセージ格納手段14に格納された支援を行うための音声メッセージを出力する。
【0026】
図2は、本発明の放送システムのクレーム対応図を示したものである。本発明の放送システム20は、放送受信装置21と、放送配信サーバ22を備えている。ここで、放送受信装置21は、請求項1〜請求項6記載の内容の装置である。放送配信サーバ22は、放送受信装置21の複数とネットワークを介して接続され、これら放送受信装置21に対して放送を配信する。
【0027】
図3は、本発明の放送受信装置操作方法のクレーム対応図を示したものである。本発明の放送受信装置操作方法30は、支援要否設定ステップ31と、配信データ受信ステップ32と、放送音声メッセージ出力ステップ33と、支援要否判別ステップ34と、操作用音声メッセージ出力ステップ35を備えている。ここで、支援要否設定ステップ31では、自装置に備えられている所定の操作手段の操作を行う際に支援を必要とするか否かを予め設定する。配信データ受信ステップ32では、所定の放送配信サーバからネットワークを介して自装置の使用者に対して配信データが送られてきたときこれを受信する。放送音声メッセージ出力ステップ33では、配信データ受信ステップ32で受信した配信データを基にして前記した使用者に聴取させる放送用の音声メッセージを出力する。支援要否判別ステップ34では、放送音声メッセージ出力ステップ33で放送用の音声メッセージが出力されるたびに、支援要否設定ステップ31で設定した設定内容をチェックして、自装置の使用者が前記した所定の操作手段を用いて操作を行うときその操作に支援が必要であるかを判別する。操作用音声メッセージ出力ステップ35では、支援要否判別ステップ34で操作に支援が必要であると判別したとき前記した所定の操作手段の操作のための音声メッセージを出力する。
【0028】
図4は、本発明の放送受信装置操作プログラムのクレーム対応図を示したものである。本発明の放送受信装置操作プログラム40は、放送受信装置のコンピュータに、支援要否設定処理41と、配信データ受信処理42と、放送音声メッセージ出力処理43と、支援要否判別処理44と、操作用音声メッセージ出力処理45を実行させるようにしている。ここで、支援要否設定処理41では、前記した放送受信装置に備えられている所定の操作手段の操作を行う際に支援を必要とするか否かを予め設定する。配信データ受信処理42では、所定の放送配信サーバからネットワークを介して配信データが送られてきたときこれを受信する。放送音声メッセージ出力処理43では、配信データ受信処理42で受信した配信データを基にして使用者に聴取させる放送用の音声メッセージを出力する。支援要否判別処理44では、放送音声メッセージ出力処理43で放送用の音声メッセージが出力されるたびに、支援要否設定処理41で設定した設定内容をチェックして、前記した使用者が前記した所定の操作手段を用いて操作を行うときその操作に支援が必要であるかを判別する。操作用音声メッセージ出力処理45では、支援要否判別処理44で操作に支援が必要であると判別したとき前記した所定の操作手段の操作のための音声メッセージを出力する。
【0031】
図5は、本発明の実施の形態による放送受信装置を使用した告知放送システムの構成の概要を表わしたものである。本実施の形態の告知放送システム200では、IPネットワーク201に通信ケーブル202を介して告知放送配信サーバ203が接続されている。また、IPネットワーク201には、第1〜第Mの告知放送受信端末204
1〜204
Mが通信ケーブル205
1〜205
Mのそれぞれ対応するものを介して接続されている。
【0032】
このような構成の告知放送システム200では、告知放送配信サーバ203が告知放送設備を設置した町役場等のセンタ側の装置として配置されている。また、第1〜第Mの告知放送受信端末204
1〜204
Mは、住民(加入者)の居住するそれぞれの加入者宅に配置されている。本実施の形態でも、告知放送配信サーバ203と第1〜第Mの告知放送受信端末204
1〜204
MをIPネットワーク201で接続することで、センタ側から各加入者に向けて音声による各種告知放送を配信することができる。
【0033】
図6は、第1の告知放送受信端末の構成を表わしたものである。
図5に示した第2〜第Mの告知放送受信端末204
2〜204
Mは第1の告知放送受信端末204
1と同一の構成となっている。そこで第2〜第Mの告知放送受信端末204
2〜204
Mの構成の図示および説明は省略する。
図5と共に説明する。
【0034】
第1の告知放送受信端末204
1は、IPネットワーク201に一端を接続した通信ケーブル205
1での伝送を終端する通信インタフェース部211を備えている。通信インタフェース部211は、制御部212と接続している。
【0035】
制御部212は、第1の告知放送受信端末204
1内の各部を制御するもので、CPU213と、このCPU213の実行する制御プログラムを格納したROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリからなる記憶媒体214を備えている。制御部212は、操作入力を行うための第1〜第3の操作箇所215〜217と、制御のための各種データを格納するメモリ部218と、音声を出力するための音声再生部219と、視覚的な表示を行う表示部220および操作支援機能有効・無効切替部221とも接続している。
【0036】
ここで第1〜第3の操作箇所215〜217は、たとえば押しボタンスイッチ、キースイッチ等のスイッチ類や、回転式あるいはスライド式の音声調節つまみで構成されている。表示部220の全部またはこれを複数に分けた場合の一部の表示部分はタッチパネルで構成してもよい。この場合、タッチパネルを使用者の手やスタイラス(stylus)で操作することができる。
【0037】
メモリ部218は、操作方法を説明する音声メッセージを操作方法ごとに音声データとして収容したメッセージ格納領域231を配置している。操作方法ごとに異なって用意された音声データには、それぞれ異なったコンテンツID(identification)が割り振られている。したがって、制御部212があるコンテンツIDの音声データの読み出しを指示すると、メッセージ格納領域231からこれに対応した音声データが読み出される。音声再生部219は、メッセージ格納領域231から読み出した音声データを用いて音声を再生することになる。
【0038】
操作支援機能有効・無効切替部221は、操作を支援する操作支援機能を有効とするか無効とするかを切り替える部分である。操作支援機能有効・無効切替部221は、ハードウェアとしての切替スイッチや切替ボタンで構成してもよい。また、ソフトウェア的に操作支援機能の有効を示すフラグをオンまたはオフする(あるいは操作支援機能の無効を示すフラグをオンまたはオフする)ことも可能である。ハードウェアとしての切替スイッチの場合には、第1の告知放送受信端末204
1を構成する図示しない筐体の外部から使用者が直接操作できるスイッチとして配置するものであってもよいし、筐体内部に配置された図示しないプリント基板に実装したディップスイッチのようなものであってもよい。
【0039】
実施の形態の告知放送システム200の基本的な機能は、
図13で示した従来の告知放送システム100と同様に通常の放送機能である。これは、告知放送配信サーバ203が第1〜第Mの告知放送受信端末204
1〜204
Mに向けて同報する放送を、これら第1〜第Mの告知放送受信端末204
1〜204
Mが受信して、即時に再生させる機能である。告知放送システム200でも、このような通常の放送機能に加えて、
図13で説明した留守録放送や、加入者の安否確認放送といった各種の放送を行うことができる。
【0040】
なお、操作方法を説明する音声メッセージは第1の告知放送受信端末204
1の内部に格納しておく必要は必ずしもない。たとえば
図5に示した告知放送配信サーバ203の内部に各種の操作方法を説明する音声メッセージが格納されていてもよい。この場合には、制御部212が読み出しの対象となった音声データを告知放送配信サーバ203に要求すると、告知放送配信サーバ203は該当する音声データを音声パケットに変換して第1の告知放送受信端末204
1に送信してくる。第1の告知放送受信端末204
1は、受信した音声パケットをメモリ部218あるいは制御部212内の図示しない作業メモリ領域に格納した後、音声再生部219がこの音声データをアナログ音声信号に変換して再生する。もちろん、第1の告知放送受信端末204
1は、告知放送配信サーバ203から必要と予想される音声データを先読みして作業メモリ領域に格納するようにしてもよく、これにより音声の再生の応答性を向上することができる。
【0041】
メッセージ格納領域231に格納した音声メッセージをコンテンツIDを用いて読み出して音声メッセージを再生するようにした場合、告知放送システム200が新たな内容の音声メッセージの放送を可能にするための対応が必要となる。このような場合には、告知放送システム200に新たな音声メッセージが用意されるたびに、告知放送配信サーバ203がその新たな音声メッセージに対応するコンテンツIDを用意し、両者を対応付けると共に、これらを第1〜第Mの告知放送受信端末204
1〜204
Mに送信しておくようにすればよい。第1〜第Mの告知放送受信端末204
1〜204
Mでは、新たな音声メッセージと対応するコンテンツIDが告知放送配信サーバ203から送られてきたら、これらをメッセージ格納領域231に追加登録すればよい。
【0042】
図7は、第1の告知放送受信端末を例に採って、その電源がオンになったときの通常動作に移行するまでの処理の様子を表わしたものである。
図5および
図6と共に説明する。
【0043】
第1の告知放送受信端末204
1は、その電源がソフトウェア的にオンになると(ステップS301:Y)、制御部212のCPU213が通信インタフェース211を使用して告知放送配信サーバ203に対して自装置の電源オフ時に未再生の告知放送があったかを確認する(ステップS302)。第1の告知放送受信端末204
1の使用者が不在等の理由でその電源をオフにしていたような場合には、告知放送配信サーバ203が第1の告知放送受信端末204
1に配信するはずの告知放送が配信されず、その使用者が必要な情報を得ることができないおそれがある。そこで、使用者が第1の告知放送受信端末204
1の電源をオンにするたびに、第1の告知放送受信端末204
1は電源オフとなっていた期間における未再生の告知放送の存在を確認する確認要求を告知放送配信サーバ203に送出することになる。
【0044】
図8は、この確認要求を受信する告知放送配信サーバの処理の要部を示したものである。
図5と共に説明する。
【0045】
告知放送配信サーバ203は、配信すべき告知放送が発生すると(ステップS331:Y)、対象となる各告知放送受信端末204にその告知放送を同報する(ステップS332)。そして、電源を切っている等の理由で告知放送が未再生の告知放送受信端末204が存在すれば、それを調べる(ステップS333)。そして、後で告知放送を再送できるようにその未再生の告知放送受信端末204と再生すべき音声メッセージを構成するコンテンツIDの組を、告知放送配信サーバ203内の図示しない未再生分記録領域に記録する(ステップS334)。その後、処理はステップS331に戻る(リターン)。
【0046】
また、告知放送配信サーバ203は、第1〜第Mの告知放送受信端末204
1〜204
Mのいずれかが未再生であった告知放送について、再生が行われたことを確認すると(ステップS331:N、ステップS335:Y)、その告知放送受信端末204が再生したコンテンツIDを、未再生分記録領域から削除することになる(ステップS336)。その後、処理はステップS331に戻る(リターン)。
【0047】
更に、告知放送配信サーバ203は第1〜第Mの告知放送受信端末204
1〜204
Mのいずれかから未再生告知放送の存在について確認要求があったとき(ステップS335:N、ステップS337:Y)、未再生分記録領域を該当する告知放送受信端末204について検索する(ステップS338)。そして、その告知放送受信端末204について未再生告知放送があった場合には(ステップS339:Y)、そのコンテンツIDをその告知放送受信端末204に送信することになる(ステップS340)。その後、処理はステップS331に戻る(リターン)。
【0048】
その告知放送受信端末204について未再生告知放送がなかった場合(ステップS339:N)、告知放送配信サーバ203は未再生告知放送がなかった旨の通知を返して、処理はステップS331に戻ることになる(リターン)。
【0049】
図7の説明に戻る。たとえば第1の告知放送受信端末204
1が未再生の告知放送の存在を確認したとき(ステップS302)、告知放送配信サーバ203がこれに応答して、未再生告知放送のコンテンツIDを送ってきたとする(
図8ステップS340)。この場合には、第1の告知放送受信端末204
1に「未再生の留守録あり」ということになる。
【0050】
制御部212は、このように「未再生の留守録あり」と判別した場合(ステップS303:Y)、第1の告知放送受信端末204
1の操作支援機能有効・無効切替部221が操作を支援する操作支援機能を有効とする設定になっているか否かを判別する(ステップS304)。操作支援機能を有効とする設定になっていれば(Y)、留守録を使用者が再生するための音声による支援が行われる(ステップS305)。すなわち、第1の告知放送受信端末204
1の電源をオンにするまでにあった告知放送を聞くための操作の仕方を示す音声メッセージがこれに対応するコンテンツIDを用いて読み出される。たとえば「お聞きになっていない放送があります。お聞きになりたい場合は、○○ボタンを押してください。」という音声メッセージを音声再生部219が再生することになる。
【0051】
この後、制御部212は予め定めた第1の最大操作待機時間t
1を超過するまでに、音声メッセージの再生のための該当する操作が使用者によって行われるかを判別する(ステップS306:N、ステップS307)。音声メッセージの再生のための該当する操作が第1の最大操作待機時間t
1を超過しても行われなかった場合(ステップS307:Y)、制御部212は再びステップS303の処理に戻って未再生の留守録があるかをチェックする。この時点では操作支援機能のための音声メッセージの再生が行われていても未再生の留守録自体の再生は行われていない。そこで、この間に操作支援機能有効・無効切替部221が操作を支援する操作支援機能を無効にしていない限り(ステップS304:Y)、制御部212は再び告知放送を聞くための操作の仕方を示す音声メッセージを流すことになる(ステップS305)。
【0052】
このようにして使用者が音声メッセージの再生のための該当する操作を行うことができたときには(ステップS306:Y)、留守録としての電源がオフになっていたとき聞けなかった告知放送が音声再生部219によって再生される(ステップS308)。このように留守録の再生の正しい操作が行われるまで操作内容が繰り返して音声再生部219から出力されるので、第1の告知放送受信端末204
1の電源がオフになっていたとき聞けなかった告知放送を使用者が確実に聞くことができるようになる。
【0053】
ステップS304で操作を支援する操作支援機能が無効になっていた場合には(N)、使用者が留守録の再生のための操作内容を知っていることを意味する。したがって、この場合にはステップS305の留守録を再生するための音声支援が行われずに、制御部212は該当する操作が行われるかを待機することになる(ステップS306)。そして、該当する操作が行われた時点で直ちに告知放送が音声再生部219によって再生される(ステップS308)。したがって、第1の告知放送受信端末204
1の操作に熟知した使用者の場合には、操作のための音声メッセージを聞くことなく直ちに該当する操作を行って告知放送を聞くことができることになる。
【0054】
このようにしてステップS308で留守録の再生が開始したら、その再生が終了した時点で(ステップS309:Y)、制御部212はそのときの音声再生部219の音量設定が最大になっているかをチェックする(ステップS310)。音声再生部219の音量設定が最大になっていた場合には(ステップS310:Y)、音声再生部219が再生した告知放送の留守録を再生済みに更新する(ステップS311)。このとき、システムとして必要であれば告知放送の留守録を再生済みにしたことを告知放送配信サーバ側に通知することになる。そして、その後にステップS302に戻って、未再生告知放送としての残りが存在するかを確認することになる。
【0055】
この確認で未再生告知放送としての残りが存在しないと判別されれば(ステップS303:N)、第1の告知放送受信端末204
1は未再生告知放送があれば電源オン時にまずこれを使用者に聞かせるという処理を完了したことになる。そこで、この場合には留守録がない場合としての第1の告知放送受信端末204
1の処理を、電源オフになるまでの間、実行して(ステップS312)、処理を終了する(エンド)。
【0056】
ところで告知放送システム200では、現在の音量が最大に設定されていなくても、告知放送のうちの特に重要な放送について強制的に最大音量で音声メッセージを出力する仕様になっている場合が多い。このような特に重要な放送以外の告知放送では、第1〜第3の操作箇所215〜217のいずれかを用いて音声再生部219の出力する音量を使用者が適正な値に調整できる。
【0057】
ところが、何らかの理由で音量調整用の摘まみが使用者の意に反して回転してしまっていた場合のように、音声再生部219の音量設定が小さな値に設定されてしまっている場合がある。このような場合には(ステップS310:N)、告知放送が行われたのを使用者が気付かなかったり、放送が行われたのを知っていてもその内容を完全には聞き取れない可能性がある。このような場合、使用者が第1の告知放送受信端末204
1の操作に慣れている場合であれば、第1〜第3の操作箇所215〜217のいずれか該当する操作箇所を操作して音声再生部219の出力する音量を調整することができることはもちろんである。したがって、このような操作になれた使用者に対する操作支援は不要である(ステップS313:N)。
【0058】
使用者が第1の告知放送受信端末204
1の操作に慣れていない場合には、告知放送の音量を適正値に調整する操作する具体的な方法が分からない可能性がある。そこで、本実施の形態では使用者が必要と思えば、告知放送の音量を適正値に設定できるガイダンスを行うことにしている。すなわち、制御部212はステップS308で告知放送が行われた後に最大音量で音声メッセージが出力されていないことが分かった場合、第1の告知放送受信端末204
1の操作支援機能有効・無効切替部221が操作を支援する操作支援機能を有効とする設定になっているかを判別する(ステップS313)。そして操作支援機能を有効とする設定になっていた場合には(Y)、使用者が望む場合には音量調整が可能なことを音声メッセージで支援するようにしている(ステップS314)。
【0059】
具体的には、「音が小さかったですか?大きな音でもう一度お聞きになりたい場合は、音量つまみを大の方向に回した後、○○ボタンを押してください。」というような音声メッセージがメッセージ格納領域231から読み出され、音声再生部219から出力される。このようなステップS314の音声支援が行われた場合、制御部212は該当する音量調整が予め定めた第2の最大操作待機時間t
2を経過するまで行われるかをチェックする(ステップS315、ステップS316)。第2の最大操作待機時間t
2を経過するまでに音量調整が行われた場合には(ステップS315:Y)、ステップS308に戻って直前に再生した留守録をもう一度再生する。
【0060】
これに対して第2の最大操作待機時間t
2を経過するまで該当する音量調整が行われなかった場合には(ステップS315:N、ステップS316:Y)、使用者が現在の音量で満足していると思われる。そこでこの場合には、ステップS302に処理が戻って、制御部212は告知放送配信サーバ203に未再生の告知放送の確認を行うことになる。
【0061】
このようにして最終的に告知放送配信サーバ203に第1の告知放送受信端末204
1についての未再生の告知放送がなくなったら(ステップS303:N)、既に説明したように第1の告知放送受信端末204
1の本来の処理を電源オフまで実行して(ステップS312)、一連の処理が終了することになる(エンド)。
【0062】
以上説明した
図7による第1の告知放送受信端末204
1の処理は、処理途中に緊急性の高い告知放送の開始通知が受信される場合の処理を除外して説明している。一般に告知放送システム200では、地震や火事の発生あるいは津波の到来の予告といったような緊急性の高い告知放送を、割込処理で行うようにしている。したがって、告知放送配信サーバ203からこのような緊急性の高い告知放送の開始通知を受信した場合、第1の告知放送受信端末204
1がその時点で各種操作のための音声支援を行ったり、あるいは他の優先度の低い告知放送の音声メッセージを出力しても、音声再生部219によるそのような音声出力は即時中止される。そして、緊急性の高い告知放送が直ちに開始されることになる。
【0063】
緊急性の高い告知放送の割り込みが終了すると、
図7で説明したような中断されていた音声支援や告知放送の音声メッセージの出力が再開されることになる。第1の告知放送受信端末204
1がこのような緊急性の高い告知放送以外の告知放送や音声支援を行っているときに、告知放送配信サーバ203が緊急性の高くない告知放送の開始通知を行っても割込処理は発生しない。告知放送配信サーバ203はこのような新たな告知放送を内部の未再生分記録領域に追加しておき、
図7のステップS302で第1の告知放送受信端末204
1が未再生告知放送の確認を行ったときにこれを追加で再生できようにしておけば足りる。
【0064】
以上説明した実施の形態の告知放送システム200によれば、告知放送受信端末204の操作に習熟していない使用者の場合には、必要な操作の前に音声メッセージが操作の支援のために流れる。したがって、使用者は取扱説明書の該当ページを探して操作の方法を調べる手間が不要になる。また、取扱説明書は難解で分かりにくい場合が多いが、告知放送受信端末204のその場の動作状態に応じた適切な操作を音声で伝えるので、使用者が迷うことなく操作することが可能となる。また、取扱説明書は劣化や紛失のおそれがあるが、この告知放送システム200ではそのような心配が不要である。また、音声メッセージの追加や内容の修正に対しても本実施の形態の告知放送システム200では容易に対応することができる。
【0066】
図9は本発明の第1の変形例の告知放送システムにおける第1の告知放送受信端末の構成を表わしたものである。
図9で
図6と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。
【0067】
この第1の変形例による第1の告知放送受信端末204A
1では、制御部212Aに新たに「はいボタン」401と「いいえボタン」402が加えられた構成となっている。記憶媒体214Aには、CPU213が「はいボタン」401と「いいえボタン」402を加えた各部の制御を行うための制御プログラムが格納されている。
【0068】
この第1の変形例では、操作支援機能有効・無効切替部221が操作支援機能を有効と設定しているとき、使用者に対して音声メッセージで「はい」または「いいえ」と答える形式の問い合わせを行うようになっている。そして、使用者が「はいボタン」401と「いいえボタン」402のいずれを押すかによって所望の操作が行われることを可能にしている。
【0069】
たとえば実施の形態の
図7におけるステップS305で音声再生部219が「お聞きになっていない放送があります。お聞きになりたい場合は、○○ボタンを押してください。」という音声メッセージを出力したが、この代りに次のような音声メッセージが流れる。「お聞きになっていない放送があります。お聞きになりたい場合は、「はいボタン」を押してください。お聞きになりたくない場合は、「いいえボタン」を押してください。」
【0070】
この例の場合、使用者がはいボタン401を押せば、該当する留守録が再生される。いいえボタン402を押した場合にはその留守録の再生は中止される。
【0071】
同様に実施の形態の
図7におけるステップS314で音声再生部219が「音が小さかったですか?大きな音でもう一度お聞きになりたい場合は、音量つまみを大の方向に回した後、○○ボタンを押してください。」という音声メッセージを出力したが、この代りに次のような音声メッセージが流れる。「音が小さかったですか?大きな音でもう一度お聞きになりたい場合は、「はいボタン」を押してください。それ以外は「いいえボタン」を押してください。」
【0072】
この例の場合、使用者が「はいボタン」を押せば、音量が1段階増加する。そして、「音が小さかったですか?大きな音でもう一度お聞きになりたい場合は、「はいボタン」を押してください。それ以外は「いいえボタン」を押してください。」という音声メッセージが再度流れることになる。これにより、使用者ははいボタン401を必要な回数だけ押すことで音量を適切なレベルまで増大することができる。
【0073】
使用者に対する問い合わせの音声メッセージは、各種のものが可能である。たとえば「音量は適切ですか?音量の調整が必要な場合は、「はいボタン」を押してください。それ以外は「いいえボタン」を押してください。」という音声メッセージで問い合わせを行えば、はいボタン401を押したときに次に「音量を上げたい場合は「はいボタン」を、音量を下げたい場合には「いいえボタン」を押してください。」という音声メッセージを流すことで、使用者は音量の増加だけでなく減少についての操作も可能になる。
【0074】
このように第1の変形例では、音声メッセージによる問いに対して、使用者は、はいボタン401といいえボタン402のいずれかを選択すればよい。したがって、第1の告知放送受信端末204Aの初心者は第1〜第3の操作箇所215〜217を特に使用しないで単純な操作入力が可能になる。この結果、第1〜第3の操作箇所215〜217の操作をよく知らないで操作した際に生じるおそれのあるアナログ的な操作量の設定ミスのような操作ミスの発生を防止することができる。
【0076】
図10は本発明の第2の変形例の告知放送システムにおける第1の告知放送受信端末の構成を表わしたものである。
図10で
図6と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。
【0077】
この第2の変形例による第1の告知放送受信端末204B
1では、制御部212Bに新たに第1〜第3の操作箇所ランプ501〜503が接続された構成となっている。ここで第1の操作箇所ランプ501は、第1の操作箇所215を光の点灯あるいは点滅で表示するランプである。同様に第2の操作箇所ランプ502は、第2の操作箇所216を光の点灯あるいは点滅で表示するランプであり、第3の操作箇所ランプ503は、第3の操作箇所217を光の点灯あるいは点滅で表示するランプである。
【0078】
第1〜第3の操作箇所ランプ501〜503は、第1〜第3の操作箇所215〜217のそれぞれ近傍に配置されたランプであってもよいし、第1〜第3の操作箇所215〜217自体が点灯あるいは点滅するようになっていてもよい。たとえば第1〜第3の操作箇所215〜217を光が透過可能な素材で構成し内部に光源を配置することで、光源が点灯している状態が外部から観察できるようにすることができる。
【0079】
この第2の変形例による第1の告知放送受信端末204B
1では、制御部212Bに、第1〜第3の操作箇所ランプ501〜503がそれぞれ所望のタイミングで発光する制御プログラムを格納した記憶媒体214Bが配置されている。CPU213は、記憶媒体214Bに格納されたこの制御プログラムを実行することになる。
【0080】
この第2の変形例では、たとえば実施の形態の
図7におけるステップS305で音声再生部219が「お聞きになっていない放送があります。お聞きになりたい場合は、○○ボタンを押してください。」という音声メッセージを出力したが、この代りに次のような音声メッセージが流れる。「お聞きになっていない放送があります。お聞きになりたい場合は、点滅状態の第1の操作箇所215のボタンを押してください。お聞きになりたくない場合は、連続点灯している第2の操作箇所216のボタンを押してください。」
【0081】
この例の場合、使用者が第1の操作箇所215のボタンを押せば、該当する留守録が再生される。第2の操作箇所216のボタンを押した場合にはその留守録の再生は中止される。
【0082】
この第2の変形例では第1〜第3の操作箇所ランプ501〜503を点灯あるいは点滅させることにしたが、これらのランプの発光色を操作内容に応じて予め定めた色に変更してもよいことはもちろんである。
【0083】
以上説明したように本発明の第2の変形例によれば、ランプの点滅によって特定の操作箇所を使用者に指示することができる。したがって、操作内容に誤りが生じにくくなるだけでなく、操作箇所を直ちに認識することができるので、操作に要する時間を短縮することができる。
【0085】
図11は本発明の第3の変形例の告知放送システムにおける第1の告知放送受信端末の構成を表わしたものである。
図11で
図6と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。
【0086】
この第3の変形例による第1の告知放送受信端末204C
1では、制御部212Cに新たに液晶ディスプレイ601が配置されている。また、メモリ部218C内のメッセージ格納領域231C内には、音声再生部219で再生する音声メッセージ用のデータだけでなく、液晶ディスプレイ601で表示する文字メッセージ用のデータが格納されている。これら音声メッセージおよび文字メッセージは、既に説明したコンテンツIDと対応付けて格納されている。
【0087】
ここで音声メッセージと文字メッセージは、全く同じ内容のメッセージであってもよいし、文字メッセージの方が液晶ディスプレイ601の表示字数を考えて多少簡略化された内容であってもよい。また、文字メッセージは表示色やフォントのサイズあるいは表示色の反転等の強調表現手法を使用して、その一部の内容を強調表示するようにしてもよい。また、文字メッセージを構成する文字は、絵文字や記号を適宜使用することも可能である。更に液晶ディスプレイ601は操作支援のための図やイメージを表示することも可能である。
【0088】
この第3の変形例による第1の告知放送受信端末204C
1では、制御部212Cに、液晶ディスプレイ601で文字メッセージを表示する制御を加えた制御プログラムを格納した記憶媒体214Cが配置されている。CPU213は、記憶媒体214Cに格納されたこの制御プログラムを実行することになる。
【0089】
以上説明したように本発明の第3の変形例によれば、音声再生部219による音声の説明だけでなく液晶ディスプレイ601を用いて文字や図で操作支援のためのメッセージを出力することができる。したがって、音声再生部219で告知放送や留守録放送を再生中であっても操作説明ができるという効果がある。また、騒音の発生している場所や音声再生部219による再生音の音量が使用者にとって低すぎるような場合でも視覚的な表示によって必要な操作内容を確実に伝達することができる。
【0090】
したがって、本発明の第3の変形例では必ずしも音声再生部219と液晶ディスプレイ601が同時に同じメッセージの内容を出力する必要はなく、状況に応じてこれらの出力を使い分けるようにしてもよい。
【0092】
図12は本発明の第4の変形例の告知放送システムにおける第1の告知放送受信端末の構成を表わしたものである。
図12で
図11と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。
【0093】
この第4の変形例による第1の告知放送受信端末204D
1では、制御部212Dに新たにタッチパネルディスプレイ701が配置されている。タッチパネルディスプレイ701は、液晶ディスプレイや有機EL(Organic Electro-Luminescence)ディスプレイの表面にタッチパネルを取り付けたものであり、出力デバイスと入力デバイスを兼ね備えたデバイスである。
【0094】
また、メモリ部218D内のメッセージ格納領域231C内には、第3の変形例の第1の告知放送受信端末204C
1と同様に、音声再生部219で再生する音声メッセージ用のデータだけでなく、タッチパネルディスプレイ701で表示する文字メッセージ用のデータが格納されている。これら音声メッセージおよび文字メッセージは、既に説明したコンテンツIDと対応付けて格納されている。
【0095】
更にメモリ部218D内には操作座標格納領域702も配置されている。操作座標格納領域702には、タッチパネルディスプレイ701上で使用者が特定の領域を押下したとき、これを特定の操作箇所を操作(押下)したものとして検出するための座標範囲のデータが格納されている。
【0096】
このような第4の変形例による第1の告知放送受信端末204D
1では、第3の変形例の第1の告知放送受信端末204C
1と同様に、タッチパネルディスプレイ701上に文字メッセージやイメージを表示することで、使用者の操作を支援することができる。また、このときタッチパネルディスプレイ701上に表示した「はい」、「いいえ」、「増加」、「減少」等の操作用の語句やマークあるいはボタンを使用者が選択的に押下することで、必要な操作を行わせることができる。
【0097】
この第4の変形例による第1の告知放送受信端末204D
1では、制御部212Dに、以上の制御を可能にする制御プログラムを格納した記憶媒体214Dが配置されている。CPU213は、記憶媒体214Dに格納されたこの制御プログラムを実行することになる。
【0098】
以上説明したように本発明の第4の変形例によれば、第3の変形例と同様に音声再生部219による音声の説明だけでなくタッチパネルディスプレイ701を用いて文字や図で操作支援のためのメッセージを出力することができる。したがって、音声再生部219で告知放送や留守録放送を再生中であっても操作説明ができるという効果がある。また、騒音の発生している場所や音声再生部219による再生音の音量が使用者にとって低すぎるような場合でも視覚的な表示によって必要な操作内容を確実に伝達することができる。
【0099】
更に本発明の第4の変形例によれば、従来操作のために必要とされた第1〜第3の操作箇所215〜217の一部または全部を不要とすることができる。また、新たな制御のために新たな操作箇所を必要とされたときにも、タッチパネルディスプレイ701を活用することで、このような新たな操作箇所をハードウェアとして備えることなく、それによる機能を実現することができる。
【0100】
なお、以上説明した実施の形態および各変形例は、適宜組み合わせて告知放送システムを構成することができることはもちろんである。
【0101】
以上説明した実施の形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されるが、以下の記載に限定されるものではない。
【0102】
(付記1)
装置本体の各種操作を行う者がこれらの操作に支援を必要とするか否かを設定する支援要否設定手段と、
受信した放送を音声で出力する放送音声出力手段と、
この放送音声出力手段の出力する放送に関係する操作を行うために用意された操作手段と、
この操作手段の操作に関係する支援を音声によって行うための音声メッセージを格納する音声メッセージ格納手段と、
前記放送音声出力手段によって放送が音声で出力されるたびに前記操作手段による操作に支援が必要であるかを前記支援要否設定手段の設定内容をチェックして判別する支援要否判別手段と、
この支援要否判別手段が支援が必要であると判別したとき前記音声メッセージ格納手段に格納された支援を行うための音声メッセージを出力する音声メッセージ出力手段
とを具備することを特徴とする放送受信装置。
【0103】
(付記2)
前記支援を行うための音声メッセージは、肯定または否定のいずれかを行わせる質問形式のメッセージで構成されており、前記操作手段は肯定と否定のいずれかを選択する答選択手段で構成されていることを特徴とする付記1記載の放送受信装置。
【0104】
(付記3)
前記操作手段は、複数の操作用のデバイスで構成されており、それぞれのデバイスの近傍あるいはデバイス内部に外部から発光を識別できる発光手段を備えており、前記音声メッセージ出力手段が音声メッセージを出力するのに対応して操作の対象となる操作手段がそれ以外の操作手段と異なった発光状態になる発光手段駆動手段を具備することを特徴とする付記1記載の放送受信装置。
【0105】
(付記4)
前記操作手段の操作に関係する支援を視覚的に行うための視覚メッセージを格納する視覚メッセージ格納手段と、
前記支援要否判別手段が支援が必要であると判別したとき前記視覚メッセージ格納手段に格納された支援を行うための視覚メッセージを出力する視覚メッセージ出力手段
を更に具備することを特徴とする付記1記載の放送受信装置。
【0106】
(付記5)
前記視覚メッセージ出力手段はタッチパネルを付属しており、前記操作手段のうちの少なくとも一部はこのタッチパネルで構成されていることを特徴とする付記4記載の放送受信装置。
【0107】
(付記6)
付記1〜付記6記載の放送受信装置と、
前記放送受信装置の複数とネットワークを介して接続され、これら放送受信装置に対して放送を配信する放送配信サーバ
とを具備することを特徴とする放送システム。
【0108】
(付記7)
支援を行うための音声メッセージの内容ごとにコンテンツID(identification)を予め定めておき、前記放送配信サーバは、これらコンテンツIDを前記放送受信装置のうちの該当するものに配信することを特徴とする付記6記載の放送システム。
【0109】
(付記8)
前記放送配信サーバは前記放送受信装置のそれぞれについての未配信の放送を管理する未配信放送管理手段を具備することを特徴とする付記6記載の放送システム。
【0110】
(付記9)
自装置に備えられている所定の操作手段の操作を行う際に支援を必要とするか否かを予め設定する支援要否設定ステップと、
所定の放送配信サーバからネットワークを介して自装置の使用者に対して配信データが送られてきたときこれを受信する配信データ受信ステップと、
この配信データ受信ステップで受信した配信データを基にして前記使用者に聴取させる放送用の音声メッセージを出力する放送音声メッセージ出力ステップと、
この放送音声メッセージ出力ステップで放送用の音声メッセージが出力されるたびに、前記支援要否設定ステップで設定した設定内容をチェックして、自装置の使用者が前記所定の操作手段を用いて操作を行うときその操作に支援が必要であるかを判別する支援要否判別ステップと、
この支援要否判別ステップで操作に支援が必要であると判別したとき前記所定の操作手段の操作のための音声メッセージを出力する操作用音声メッセージ出力ステップ
とを具備することを特徴とする放送受信装置操作方法。
【0111】
(付記10)
放送受信装置のコンピュータに、
前記放送受信装置に備えられている所定の操作手段の操作を行う際に支援を必要とするか否かを予め設定する支援要否設定処理と、
所定の放送配信サーバからネットワークを介して配信データが送られてきたときこれを受信する配信データ受信処理と、
この配信データ受信処理で受信した配信データを基にして使用者に聴取させる放送用の音声メッセージを出力する放送音声メッセージ出力処理と、
この放送音声メッセージ出力処理で放送用の音声メッセージが出力されるたびに、前記支援要否設定処理で設定した設定内容をチェックして、前記使用者が前記所定の操作手段を用いて操作を行うときその操作に支援が必要であるかを判別する支援要否判別処理と、
この支援要否判別処理で操作に支援が必要であると判別したとき前記所定の操作手段の操作のための音声メッセージを出力する操作用音声メッセージ出力処理
とを具備することを特徴とする放送受信装置操作プログラム。