特許第5711324号(P5711324)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5711324端末装置、サーバ装置及び携帯契約者管理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5711324
(24)【登録日】2015年3月13日
(45)【発行日】2015年4月30日
(54)【発明の名称】端末装置、サーバ装置及び携帯契約者管理装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20150409BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20150409BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20150409BHJP
【FI】
   G06F13/00 560A
   H04M11/00 302
   H04M1/00 R
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-178641(P2013-178641)
(22)【出願日】2013年8月29日
(62)【分割の表示】特願2010-54331(P2010-54331)の分割
【原出願日】2010年3月11日
(65)【公開番号】特開2014-38630(P2014-38630A)
(43)【公開日】2014年2月27日
【審査請求日】2013年9月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092772
【弁理士】
【氏名又は名称】阪本 清孝
(74)【代理人】
【識別番号】100084870
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 香樹
(74)【代理人】
【識別番号】100119688
【弁理士】
【氏名又は名称】田邉 壽二
(72)【発明者】
【氏名】相川 篤史
(72)【発明者】
【氏名】深見 賢太郎
【審査官】 小林 義晴
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−120238(JP,A)
【文献】 特開2009−181334(JP,A)
【文献】 国際公開第2005/015421(WO,A1)
【文献】 特開2002−318808(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
H04M 1/00
H04M 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のサーバ装置と、端末装置の契約者情報及び前記サーバ装置の各アカウント名を保持する携帯契約者管理装置に対して通信可能な端末装置であって、
前記サーバ装置で作成され端末装置の端末識別子と関連付けた第1の識別子及び前記アカウント名を含む簡易入力利用案内画面信号を受信する手段と、
簡易入力利用の選択にともない、前記簡易入力利用案内画面信号に含まれる前記携帯契約者管理装置へのアクセス情報に従った簡易入力利用通知信号を前記携帯契約者管理装置に送信する手段と、
前記簡易入力利用通知信号は前記第1の識別子及び前記サーバ装置のアカウント名を含み、前記簡易入力利用通知信号に含まれるアカウント名について、前記携帯契約者管理装置が保持しているアカウント名に含まれるか否かを前記携帯契約者管理装置で確認することでサーバ装置の認証を行った結果、アカウント名に含まれている場合に前記携帯契約者管理装置から送信される前記簡易入力利用の確認のための簡易入力利用確認画面信号を受信する手段と、
前記携帯契約者管理装置への簡易入力利用の確認にともない、前記アカウント名で特定されるサーバ装置において、前記携帯契約者管理装置から送信された前記第1の識別子に基づき特定された端末装置の端末識別子を含む契約者情報から作成された登録個人情報確認画面信号を前記サーバ装置から受信する手段と、
を備えた端末装置。
【請求項2】
前記簡易入力利用確認画面信号は、ユーザの個人情報を含む請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
端末装置の契約者情報及びサーバ装置のアカウント名を保持する携帯契約者管理装置に対して通信可能なサーバ装置であって、
第1の識別子を生成する手段と、
前記第1の識別子及び前記アカウント名を含む信号を端末装置に送信する手段と、
前記端末装置の端末識別子を、前記第1の識別子に関連付けて保存する手段と、
前記携帯契約者管理装置から、前記第1の識別子、及び、前記携帯契約者管理装置が生成する第2の識別子を含む信号を受信した場合、受信した前記第1の識別子に関連付けられている端末識別子及び前記第2の識別子を含む契約者情報要求信号を前記携帯契約者管理装置に送信する手段と、
前記携帯契約者管理装置から前記端末装置の契約者情報を含む信号を受信した場合、前記契約者情報の所定の項目を含む画面を前記端末装置に表示させる信号を、前記端末装置に送信する手段と、
を備えたサーバ装置。
【請求項4】
端末装置の契約者情報及びサーバ装置のアカウント名を保持する携帯契約者管理装置であって、
第2の識別子を生成する手段と、
携帯端末から、前記サーバ装置が生成する第1の識別子及び前記アカウント名を含む信号を受信した場合、受信した前記アカウント名から前記サーバ装置を判定し、前記端末装置の端末識別子及び生成した前記第2の識別子の組を保存し、判定した前記サーバ装置に、生成した前記第2の識別子及び受信した前記第1の識別子を含む信号を送信する手段と、
前記サーバ装置から契約者情報要求信号を受信した場合、前記契約者情報要求信号に含まれる端末識別子及び第2の識別子の組と同一の組を保存しているか否かを判定し、保存している場合には、前記契約者情報要求信号に含まれる端末識別子に対応する端末装置の契約者情報を含む信号を前記サーバ装置に送信する手段と、
を備えた携帯契約者管理装置。
【請求項5】
携帯端末の端末識別子と、該携帯端末の利用者の前記サーバ装置への登録状況と、更新情報通知の可否についての情報を含む更新判定テーブルを保持する手段と、
前記サーバ装置から反復して受信する、該サーバ装置に登録している利用者に対応する携帯端末の端末識別子を含む信号に基づき更新判定テーブルの登録状況を更新する手段と、
前記サーバ装置から更新契約者情報要求信号を受信した場合、更新情報テーブルを含む更新契約者情報信号を前記サーバ装置に送信する手段と、
を更に備え、
前記更新情報テーブルは、携帯端末の端末識別子と、該携帯端末の契約者情報の中で、前回の更新契約者情報信号送信後に変更された項目の変更後の値を含み、
前記更新情報テーブルに含まれる端末識別子は、前記サーバ装置に登録をし、かつ、更新情報通知が可能である端末装置のものである
請求項4に記載の携帯契約者管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末に対する入力支援システムに関し、より詳しくは、ネットワーク上の携帯端末向けサイトに対して、携帯端末から個人情報を送信する場合に、当該携帯端末による当該個人情報の入力を支援するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット上には、商品の販売や情報の提供を行うサイトが多数開設されており、これらのサイトにアクセスしてサイトが提供するサービスを受ける利用者も増加している。反復して商品を購入する利用者の管理や、商品購入の都度、商品送付先等の情報を利用者に入力させる手間の省略を目的とし、通常、これらサイトは、利用者の承諾を条件として、利用者の住所、電話番号、電子メールアドレスといった当該利用者の個人情報を保存し、後の利用時に使用している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−36370号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術による方法においても少なくとも1回は、住所や電話番号といった様々な項目を携帯端末から入力してこれらサイトに送信する必要がある。しかしながら、携帯端末に実装できるキーパッド数の制限から、携帯端末による文字入力の操作性は快適ではなく、このことが、携帯端末によりネットワーク上のサイトにアクセスして、例えば、当該サイトの会員登録を行うことに対する障害となっている。
【0005】
したがって、本発明は、携帯端末からネットワーク上のサイトに個人情報を送信する場合における、当該携帯端末の利用者による個人情報の入力を支援するシステム及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によるシステムによれば、
サーバ装置と、携帯端末の契約者情報及び前記サーバ装置のアカウント名を保持する携帯契約者管理装置とを備えたシステムであって、前記サーバ装置は、第1の識別子を生成する手段と、前記第1の識別子及び前記アカウント名を含む信号を携帯端末に送信する手段と、前記携帯端末の端末識別子を、前記第1の識別子に関連付けて保存する手段と、前記携帯契約者管理装置から前記第1の識別子及び第2の識別子を含む信号を受信した場合、受信した前記第1の識別子に関連付けられている端末識別子及び前記第2の識別子を含む契約者情報要求信号を前記携帯契約者管理装置に送信する手段と、前記携帯契約者管理装置から前記携帯端末の契約者情報を含む信号を受信した場合、前記契約者情報の所定の項目を含む画面を前記携帯端末に表示させる信号を、前記携帯端末に送信する手段とを備えており、前記携帯契約者管理装置は、第2の識別子を生成する手段と、携帯端末から前記第1の識別子及び前記アカウント名を含む信号を受信した場合、受信した前記アカウント名から前記サーバ装置を判定し、前記携帯端末の端末識別子及び生成した前記第2の識別子の組を保存し、判定した前記サーバ装置に、生成した前記第2の識別子及び受信した前記第1の識別子を含む信号を送信する手段と、前記サーバ装置から前記契約者情報要求信号を受信した場合、前記契約者情報要求信号に含まれる端末識別子及び第2の識別子の組と同一の組を保存しているか否かを判定し、保存している場合には、前記契約者情報要求信号に含まれる端末識別子に対応する携帯端末の契約者情報を含む信号を前記サーバ装置に送信する手段とを備えていることを特徴とする。
【0007】
本発明によるシステムの他の実施形態によれば、
前記携帯契約者管理装置は、携帯端末の端末識別子と、該携帯端末の利用者の前記サーバ装置への登録状況と、更新情報通知の可否についての情報を含む更新判定テーブルを保持する手段と、前記サーバ装置から反復して受信する、該サーバ装置に登録している利用者に対応する携帯端末の端末識別子を含む信号に基づき更新判定テーブルの登録状況を更新する手段と、前記サーバ装置から更新契約者情報要求信号を受信した場合、更新情報テーブルを含む更新契約者情報信号を前記サーバ装置に送信する手段とを備えており、前記更新情報テーブルは、携帯端末の端末識別子と、該携帯端末の契約者情報の中で、前回の更新契約者情報信号送信後に変更された項目の変更後の値を含み、前記更新情報テーブルに含まれる端末識別子は、前記サーバ装置に登録をし、かつ、更新情報通知が可能である携帯端末のものであることも好ましい。
【0008】
また、本発明によるシステムの他の実施形態によれば、
前記契約者情報の所定の項目を含む画面を前記携帯端末に表示させる信号を受信した携帯端末において、前記所定の項目の少なくとも1つが修正可能であることも好ましい。
【0009】
本発明による方法によれば、
携帯端末がサーバ装置に前記携帯端末の利用者の個人情報を送信する際における個人情報の入力支援方法であって、サーバ装置が、第1の識別子を生成し、生成した第1の識別子及び当該サーバ装置のアカウント名を含む信号を携帯端末に送信するステップと、携帯端末が、サーバ装置から受信した前記第1の識別子及び前記アカウント名を含む信号を携帯契約者管理装置に送信するステップと、前記携帯契約者管理装置が、携帯端末から受信したアカウント名から前記サーバ装置を判定し、第2の識別子を生成し、前記携帯端末の端末識別子及び生成した第2の識別子の組を保存し、判定した前記サーバ装置に、生成した第2の識別子及び携帯端末から受信した第1の識別子を含む信号を送信するステップと、サーバ装置が、前記携帯契約者管理装置から受信した第1の識別子に基づき処理対象である前記携帯端末を判定し、判定した携帯端末の端末識別子及び携帯契約者管理装置から受信した第2の識別子を含む契約者情報要求信号を携帯契約者管理装置に送信するステップと、前記携帯契約者管理装置が、受信した契約者情報要求信号に含まれる端末識別子及び第2の識別子の組と同一の組を保存しているか否かを判定し、保存している場合には、前記契約者情報要求信号に含まれる端末識別子に対応する携帯端末の契約者情報を含む信号をサーバ装置に送信するステップと、サーバ装置が、契約者情報を含む信号を受信した場合、前記契約者情報の所定の項目を含む画面を携帯端末に表示させる信号を、前記判定した携帯端末に送信するステップとを備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
サーバ装置に個人情報を送信する際に、携帯電話会社が運用する携帯契約者管理装置の契約者情報を利用し、これを携帯端末に送信することで、利用者は、必要な項目を修正するのみで当該サイトへ送信する個人情報を作成することができる。特に、ある携帯端末からの要求に応じて携帯契約者管理装置からサーバ装置へ送信した第2の識別子に対して、当該サーバ装置から第2の識別子及び当該携帯端末の端末識別子を含む信号を当該携帯契約者管理装置が受信した場合にのみ、当該携帯契約者管理装置が当該サーバ装置に当該携帯端末の契約者情報を送信することで、契約者情報が、悪意の第3者に配布されることを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明による入力支援システムの構成図である。
図2】会員登録のシーケンス図である。
図3】登録会員の通知に関するシーケンス図である。
図4】会員の個人情報更新のシーケンス図である。
図5】更新判定テーブルを示す図である。
図6】更新情報テーブルを示す図である。
図7】本発明による入力方法の利用確認画面を示す図である。
図8】パスワード入力画面を示す図である。
図9】会員の個人情報確認画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明を実施するための形態について、以下では図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明による入力支援システムの構成図である。図1によると、入力支援システムは、携帯契約者管理装置1と、携帯端末2と、サーバ装置31〜3nと、ネットワーク41及び42とを含んでいる。なお、携帯契約者管理装置1、携帯端末2及びサーバ装置31〜3nは、ネットワーク41及び/又は42経由で互いに通信可能である。
【0013】
ネットワーク41は、携帯端末2に対して移動通信サービスを提供する携帯電話会社のネットワークであり、ネットワーク42は、例えば、インターネットといった、ネットワーク41の外部ネットワークである。サーバ装置31から3nは、携帯端末2向けのサイトであり、ネットワーク42と接続し、当該サイトの会員の個人情報を保存する機能を有している。
【0014】
携帯契約者管理装置1は、ネットワーク41を運営する携帯電話会社が保有し管理する装置であり、携帯端末2の利用者が移動通信サービスの利用に当たり、携帯電話会社に申請した契約者情報を、携帯端末2の端末識別子及び利用者が設定したパスワードに関連付けして保存している。なお、契約者情報は、当該利用者の氏名、氏名振り仮名、郵便番号、住所、電話番号、生年月日、性別、電子メールアドレス、並びに、携帯端末2の電話番号及び電子メールアドレスを含むものである。さらに、携帯契約者管理装置1は、サーバ装置31から3nが提供しているサイトを識別するためのアカウント名と、そのサイト名と、サーバ装置31から3nのIPアドレスを保持している。
【0015】
以下、携帯端末2の利用者が、携帯端末2によりサーバ装置31にアクセスし、サーバ装置31が提供するサイトの会員登録を行う場合を例にして、本発明による入力支援システムの実施形態の説明を行う。図2は、会員登録のシーケンス図である。なお、図示しないが、携帯端末2の送信信号には、携帯端末2の端末識別子が常に含まれている。
【0016】
携帯端末2が、サーバ装置31に対して登録画面要求信号を送信すると、サーバ装置31は、簡易入力利用案内画面信号を送信する(S21)。この、簡易入力利用案内画面信号は、サーバ装置31が、登録画面要求信号受信に応じて生成する、例えば、セッションIDといった、第1の識別子と、サーバ装置31のアカウント名と、携帯契約者管理装置1へのアクセス情報を含んでいる。ここで、第1の識別子は、少なくとも図2の処理が終了する間、重複しない値であればよく、その生成方法は任意である。また、サーバ装置31は、携帯端末2の端末識別子を、携帯端末2に送信した第1の識別子に関連付けて保存する。なお、簡易入力利用案内画面信号を受信した携帯端末2は、簡易入力を利用するか否かを選択する画面を表示するが、第1の識別子と、サーバ装置31のアカウント名と、携帯契約者管理装置1へのアクセス情報については携帯端末2の画面には表示しない。
【0017】
携帯端末2の利用者が、簡易入力を利用することを選択した場合、携帯端末2は、簡易入力利用案内画面信号に含まれていた携帯契約者管理装置1へのアクセス情報に従い、携帯契約者管理装置1に簡易入力利用通知信号を送信する。簡易入力利用通知信号は、第1の識別子と、サーバ装置31のアカウント名を含んでいる。携帯契約者管理装置1は、受信した簡易入力利用通知信号に含まれるアカウント名が、保持しているアカウント名に含まれるか否かを確認することによりサーバ装置31の認証を行う(S22)。なお、含まれていない場合には、以後の処理を中止して、携帯端末2には処理の中止を通知する。なお、携帯契約者管理装置1に、サーバ装置31から3nのドメイン名も保持させておき、アカウント名に加えて、簡易入力利用通知信号に含まれるサーバ装置31のドメイン名もS22における認証に利用する形態であっても良い。
【0018】
含まれている場合、携帯契約者管理装置1は、簡易入力利用確認画面信号を携帯端末2に送信し、利用者の意思を再度確認する(S23)。図7は、簡易入力利用確認画面を示す図である。
【0019】
利用者が、簡易入力利用を確認した場合、つまり、図7の画面で"OK"を選択した場合、携帯端末2は、簡易入力利用確認信号を携帯契約者管理装置1に送信し、携帯契約者管理装置1は、簡易入力利用確認信号の受信により、パスワード入力画面信号を携帯端末2に送信する(S24)。図8は、パスワード入力画面を示す図である。利用者がパスワード入力画面から、パスワードを入力して携帯契約者管理装置1に送信すると、携帯契約者管理装置1は、受信したパスワードと、当該パスワードを送信した携帯端末2の端末識別子の組合せが、保持している契約者情報のものと一致しているか否かを確認することにより、携帯端末2の利用者の認証を行う(S25)。
【0020】
携帯端末2の利用者の認証が正常に終了した場合、携帯契約者管理装置1は、例えば、トランザクションIDといった、第2の識別子を生成し、S22で受信したアカウント名で特定されるサーバ装置31に対して第1の識別子及び第2の識別子を含む識別子通知信号を送信する(S26)。ここで、第2の識別子は、少なくとも図2の処理が終了する間、重複しない値であればよく、その生成方法は任意である。また、携帯契約者管理装置1は、生成した第2の識別子と、携帯端末2の端末識別子の組合せを保存しておく。なお、携帯端末2の利用者の認証が不成功であった場合には、携帯端末2に一致しない旨を通知して、再入力を促すか、処理を中止する。
【0021】
識別子通知信号を受信したサーバ装置31は、識別子通知信号に含まれる第1の識別子と、保存している第1の識別子と携帯端末の端末識別子の組により、どの携帯端末との登録処理に関するものであるかを特定すると共に、S26で受信した第2の識別子と特定した携帯端末2の端末識別子を含む契約者情報要求信号を携帯契約者管理装置1に送信する(S27)。
【0022】
契約者情報要求信号を受信した携帯契約者管理装置1は、受信信号に含まれる第2の識別子及び携帯端末2の端末識別子が、識別子通知信号送信を送信した際に保存した組合せと同一であるか否かを判定することで、契約者情報要求の処理を認証し、同一である場合には、契約者情報要求信号に含まれる端末識別子に対応する携帯端末2の利用者の契約者情報の所定の項目をサーバ装置31に送信する(S28)。なお、このとき、サーバ装置31のアカウント名も契約者情報要求信号に含め、アカウント名を含めた組合せの一致により認証を行う形態であっても良い。さらに、サーバ装置31のIPアドレスが、携帯契約者管理装置1が保持しているサーバ装置31のIPアドレスと同一であることや、認証機関が発行した証明書による認証を併用する形態であっても良い。なお、同一ではない場合には、サーバ装置31にその旨を通知するか、サーバ装置31に対して一切の応答を行わず、所定の期間が経過後に、携帯端末2に対して、処理が完了しなかった旨を通知する。さらに、携帯契約者管理装置1は、認証成功により契約者情報を送信した後や、識別子通知信号のサーバ装置への送信から一定期間以内に、当該サーバ装置から契約者情報要求信号を受信しない場合には、当該識別子通知信号の送信の際に保存した第2の識別子と携帯端末2の端末識別子の組合せを削除する。
【0023】
契約者情報を受信したサーバ装置31は、受信信号に含まれる契約者情報の各項目のうち、必要な項目を含んだ、登録個人情報確認画面信号を、携帯端末2に送信する(S29)。図9は、登録個人情報確認画面信号を受信した携帯端末2が表示する画面である。
【0024】
図9に示す様に、携帯端末2は、当該携帯端末利用者の個人情報が既に入力された画面を表示する。なお、この個人情報の総ての項目又は一部の項目については修正可能とし、携帯端末2の利用者が、必要に応じて項目の内容を修正できる様にする。なお、修正可能な項目については、例えば、登録個人情報確認画面信号において指定する。携帯端末2の利用者が必要な項目を修正した上で登録情報を作成し、図9に示す画面の"会員登録"を選択すると、携帯端末2は、登録情報通知信号をサーバ装置31に送信し、サーバ装置31は、受信した携帯端末2の個人情報を保存した後、携帯端末2に登録完了通知画面信号を送信する(S30)。
【0025】
以上、本発明においては、サイトに個人情報を送信する際に、携帯電話会社が運用する携帯契約者管理装置1の契約者情報を利用し、これを携帯端末2に送信することで、利用者は、必要な項目を修正するのみで当該サイトへ送信する個人情報を作成することができる。特に、ある携帯端末からの要求に応じてサーバ装置へ送信した第2の識別子に対して、当該サーバ装置から第2の識別子及び当該携帯端末の端末識別子を含む信号を受信した場合にのみ、当該サーバ装置に当該携帯端末の契約者情報を送信することで、契約者情報が、悪意の第3者に配布されることを防ぐことができる。
【0026】
続いて、携帯端末2の利用者が契約者情報を更新した場合における、更新情報のサーバ装置31から3nへの通知方法について説明する。携帯契約者管理装置1は、契約者情報の更新処理のために、図5に示す更新判定テーブルを管理している。更新判定テーブルは、携帯端末の端末識別子に対して、対応する携帯端末の利用者が登録しているサイト名と、契約者情報の更新通知を当該利用者が許諾しているか否かの情報と、当該携帯端末識別子の利用者が当該サイトの会員登録を維持しているか否かの情報を有している。例えば、図5において、端末識別子3xxxxの携帯端末の利用者は、サイトAAAに対して契約者情報の更新通知を許諾しており、かつ、サイトAAAの会員登録を維持している。また、端末識別子4xxxxの携帯端末の利用者は、サイトBBBに対して契約者情報の更新通知を許諾していたが、サイトBBBの会員登録については維持していない。さらに、端末識別子6xxxxの携帯端末の利用者は、サイトEEEに対して契約者情報の更新通知を許諾しており、かつ、サイトEEEの会員登録を維持しているが、サイトDDDに対しては、会員登録を維持しているが契約者情報の更新通知を許諾してはいない。
【0027】
なお、契約者情報更新のサーバ装置31への通知を行うか否かの選択は、例えば、図2のS23における簡易入力利用確認画面にて選択し、S24の簡易入力利用通知信号にて、携帯契約者管理装置1に通知する。また、それ以降における変更は、携帯端末2が携帯契約者管理装置1にアクセスして行うものとする。また、各サーバ装置31〜3nは、図3に示す様に、自サイトに登録している会員の端末識別子を、例えば、1日1回等、反復して携帯契約者管理装置1に通知し、これにより、携帯契約者管理装置1は、更新判定テーブルを最新の状態に更新する。なお、携帯端末2の利用者は、登録しているサイトから脱会する場合には、登録しているサイトのサーバ装置に直接アクセスして脱会処理を行う。
【0028】
図4は、会員情報更新のシーケンス図である。携帯端末2の利用者が、住所や携帯端末2のメールアドレスといった契約者情報を変更した場合、携帯契約者管理装置1は、契約者情報の更新を行う。また、サーバ装置31は、携帯契約者管理装置1に対して更新契約者情報要求信号を、例えば、1日1回等、反復して送信し、携帯契約者管理装置1は、アカウント名、IPアドレス、認証機関による証明書等によりサーバ装置31を認証し、認証が成功した場合には、図6に示す更新情報テーブルを含む更新契約者通知信号をサーバ装置31に送信する。更新情報テーブルは、端末識別子と、契約者情報の各項目を1つのレコードとするテーブルであり、テーブルに含まれる端末識別子は、サーバ装置31が提供しているサイトの会員登録を維持しており、かつ、契約者情報の更新の通知を当該利用者が許可している携帯端末についてのものであり、携帯契約者管理装置1が更新判定テーブルに基づき判定を行う。
【0029】
この更新情報テーブルは、図6に示す様に、前回送信時点から変更がない項目には値がなく、変更がある項目にのみ変更後の値を設定したものであり、サーバ装置31は、更新情報テーブルに基づき会員情報を更新すると共に、会員として登録されている携帯端末の内、更新情報を受け取ることができる利用者を把握することができる。
【0030】
なお、上述した実施形態においては、携帯契約者管理装置1や、サーバ装置31を1つの装置としていたが、携帯契約者管理装置1や、サーバ装置31は、それぞれ、複数の装置により構成されるものであっても良い。すなわち、例えば、携帯契約者管理装置1は、契約者情報を保存するデータベース装置と、携帯端末2及びサーバ装置31との通信処理を行う制御装置で構成されており、データベース装置及び制御装置がネットワーク41を介して情報の交換を行う形態であっても良い。
【符号の説明】
【0031】
1 携帯契約者管理装置
2 携帯端末
31〜3n サーバ装置
41、42 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9