(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5711354
(24)【登録日】2015年3月13日
(45)【発行日】2015年4月30日
(54)【発明の名称】クラス特性可変増幅器
(51)【国際特許分類】
H03F 3/68 20060101AFI20150409BHJP
H03F 3/217 20060101ALI20150409BHJP
H03F 3/26 20060101ALI20150409BHJP
H05H 1/46 20060101ALI20150409BHJP
【FI】
H03F3/68 Z
H03F3/217
H03F3/26
H05H1/46 R
【請求項の数】44
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2013-502570(P2013-502570)
(86)(22)【出願日】2011年1月17日
(65)【公表番号】特表2013-524626(P2013-524626A)
(43)【公表日】2013年6月17日
(86)【国際出願番号】US2011021445
(87)【国際公開番号】WO2011123183
(87)【国際公開日】20111006
【審査請求日】2013年3月13日
(31)【優先権主張番号】12/763,640
(32)【優先日】2010年4月20日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/320,541
(32)【優先日】2010年4月2日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】592053963
【氏名又は名称】エム ケー エス インストルメンツ インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】MKS INSTRUMENTS,INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】オーウェン,クリストファー マイケル
(72)【発明者】
【氏名】チョーラ,ヨゲンドラ ケイ.
【審査官】
柳下 勝幸
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2008/099113(WO,A2)
【文献】
国際公開第2009/060214(WO,A1)
【文献】
特開平11−97955(JP,A)
【文献】
特開平7−231231(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03F 3/68
H03F 3/217
H03F 3/26
H05H 1/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力増幅器であって、
入力信号を受信し、上記入力信号に基づいてスイッチモジュール信号を生成するスイッチモジュールと、
上記スイッチモジュール信号を受信し、出力信号を生成する出力モジュールとを備え、
上記電力増幅器は、複数の電力増幅器のクラスの複数のモード特性で動作し、
上記出力モジュールの構成は、上記入力信号に対する上記モードの間での動作を実行するために変更され、
上記出力モジュールは、少なくとも一つの容量性素子および誘導性素子を含み、
上記容量性素子の値は、第一モードでの動作をもたらすために、増加または減少のいずれかがなされることを特徴とする電力増幅器。
【請求項2】
上記スイッチモジュールは、スイッチング素子を有し、
上記スイッチング素子は、当該スイッチング素子において電圧および電流を生成するために上記入力信号に対して応答することを特徴とする、請求項1に記載の電力増幅器。
【請求項3】
上記容量性素子の上記値は、第二モードでの動作をもたらすために、増加または減少の他方がなされることを特徴とする、請求項1に記載の電力増幅器。
【請求項4】
上記複数のモードのうちの一つがクラスABであり、上記複数のモードのうちの他方がクラスEであることを特徴とする、請求項1に記載の電力増幅器。
【請求項5】
上記スイッチモジュールがトランジスタを備えることを特徴とする、請求項1に記載の電力増幅器。
【請求項6】
上記トランジスタがMOSFETデバイスであることを特徴とする、請求項5に記載の電力増幅器。
【請求項7】
電力増幅器であって、
入力信号を受信し、上記入力信号に基づいてスイッチモジュール信号を生成するスイッチモジュールと、
上記スイッチモジュール信号を受信して出力信号を生成し、少なくとも一つのキャパシタおよびインダクタを含む出力モジュールとを備え、
上記電力増幅器は、複数の電力増幅器のクラスの複数のモード特性で動作し、
上記キャパシタの値は、上記入力信号に対する上記モードの間での動作を実行するために変更されることを特徴とする電力増幅器。
【請求項8】
上記キャパシタの上記値は、第一モードでの動作をもたらすために、増加または減少のいずれかがなされることを特徴とする、請求項7に記載の電力増幅器。
【請求項9】
上記キャパシタの上記値は、第二モードでの動作をもたらすために、増加または減少の他方がなされることを特徴とする、請求項8に記載の電力増幅器。
【請求項10】
上記複数のモードのうちの一つがクラスABであり、上記複数のモードのうちの他方がクラスEであることを特徴とする、請求項7に記載の電力増幅器。
【請求項11】
上記スイッチモジュールがトランジスタを備えることを特徴とする、請求項10に記載の電力増幅器。
【請求項12】
上記トランジスタがMOSFETデバイスであることを特徴とする、請求項11に記載の電力増幅器。
【請求項13】
電力増幅器であって、
入力信号に応答し、上記入力信号に基づいて第一スイッチモジュール信号を生成する第一スイッチモジュールと、
上記第一スイッチモジュールとプッシュプル方式に構成され、上記入力信号に応答し、上記入力信号に基づいて第二スイッチモジュール信号を生成する第二スイッチモジュールと、
合成スイッチモジュール信号を受信し、出力信号を生成する出力モジュールとを備え、
上記第一スイッチモジュール信号と上記第二スイッチモジュール信号とにより上記合成スイッチモジュール信号が生成され、
上記電力増幅器は、複数の電力増幅器のクラスの複数のモード特性で動作し、
上記出力モジュールの構成は、上記入力信号に対する上記モードの間での動作を実行するために変更され、
上記出力モジュールは、少なくとも一つの容量性素子および誘導性素子を含み、
上記容量性素子の値は、第一モードでの動作をもたらすために、増加または減少のいずれかがなされることを特徴とする電力増幅器。
【請求項14】
上記出力モジュールは、さらに第二容量性素子を備えることを特徴とする、請求項13に記載の電力増幅器。
【請求項15】
上記第一スイッチモジュールは第一スイッチ素子を備え、上記第二スイッチモジュールは第二スイッチ素子を備えることを特徴とする、請求項13に記載の電力増幅器。
【請求項16】
上記第一スイッチ素子は第一トランジスタを備え、上記第二スイッチ素子は第二トランジスタを備え、上記第一トランジスタおよび上記第二トランジスタの出力端子は、上記プッシュプル方式を構成するよう接続されていることを特徴とする、請求項15に記載の電力増幅器。
【請求項17】
一次巻線および二次巻線を有する変圧器を含んだ合成モジュールをさらに備え、
上記第一トランジスタおよび上記第二トランジスタの上記出力端子は、上記一次巻線の第一端子および第二端子にそれぞれ接続されていることを特徴とする、請求項16に記載の電力増幅器。
【請求項18】
上記一次巻線の少なくとも一部を介して、上記第一トランジスタおよび上記第二トランジスタの上記出力端子のうちの少なくとも一つと電気的に接続されている電圧源をさらに備えることを特徴とする、請求項17に記載の電力増幅器。
【請求項19】
上記電圧源と上記一次巻線の上記少なくとも一部との間に配置されるインダクタンスをさらに備えることを特徴とする、請求項18に記載の電力増幅器。
【請求項20】
上記出力モジュールは、インダクタおよび第一キャパシタを含む回路をさらに備えることを特徴とする、請求項13に記載の電力増幅器。
【請求項21】
上記出力モジュールは第二キャパシタをさらに備え、
上記第一キャパシタ、上記第二キャパシタ、および上記インダクタはCLC回路に構成されていることを特徴とする、請求項20に記載の電力増幅器。
【請求項22】
電力増幅器であって、
入力信号に応答し、上記入力信号に基づいて第一スイッチモジュール信号を生成する第一スイッチモジュールと、
上記第一スイッチモジュールとプッシュプル方式で構成され、上記入力信号に応答し、上記入力信号に基づいて第二スイッチモジュール信号を生成する第二スイッチモジュールと、
合成スイッチモジュール信号を受信して出力信号を生成し、第一容量性素子および誘導性素子を含む出力モジュールとを備え、
上記第一スイッチモジュール信号と上記第二スイッチモジュール信号とにより上記合成スイッチモジュール信号が生成され、
上記電力増幅器は、複数の電力増幅器のクラスの複数のモード特性で動作し、
上記第一容量性素子の値は、上記モードの間での動作を実行するために変更されることを特徴とする電力増幅器。
【請求項23】
上記第一スイッチモジュールは第一スイッチ素子を備え、上記第二スイッチモジュールは第二スイッチ素子を備え、
上記第一スイッチ素子および上記第二スイッチ素子は、上記スイッチ素子において電圧および電流を生成するために上記入力信号に応答することを特徴とする、請求項22に記載の電力増幅器。
【請求項24】
上記第一容量性素子は、第一モードでの動作をもたらすために、増加または減少のいずれかがなされることを特徴とする、請求項22に記載の電力増幅器。
【請求項25】
上記第一容量性素子は、第二モードでの動作をもたらすために、増加または減少の他方がなされることを特徴とする、請求項24に記載の電力増幅器。
【請求項26】
第二容量性素子をさらに備え、
上記第一容量性素子、上記第二容量性素子、および上記誘導性素子はPI回路に構成されていることを特徴とする、請求項24に記載の電力増幅器。
【請求項27】
上記複数のモードのうちの一つがクラスABであり、上記複数のモードのうちの他方が
クラスEであることを特徴とする、請求項22に記載の電力増幅器。
【請求項28】
上記第一スイッチモジュールは第一スイッチ素子を備え、上記第二スイッチモジュールは第二スイッチ素子を備えることを特徴とする、請求項22に記載の電力増幅器。
【請求項29】
上記第一スイッチ素子および上記第二スイッチ素子がトランジスタを備えることを特徴とする、請求項28に記載の電力増幅器。
【請求項30】
一次巻線および二次巻線を有する変圧器を含んだ合成モジュールをさらに備え、
上記第一スイッチモジュールおよび上記第二スイッチモジュールは、第一出力端子および第二出力端子をそれぞれ含み、上記第一出力端子および上記第二出力端子は、上記一次巻線の第一端子および第二端子にそれぞれ接続されていることを特徴とする、請求項22に記載の電力増幅器。
【請求項31】
上記一次巻線の少なくとも一部を介して、上記第一スイッチモジュールおよび上記第二スイッチモジュールの上記第一出力端子および上記第二出力端子のうちの少なくとも一つと電気的に接続されている電圧源をさらに備えることを特徴とする、請求項30に記載の電力増幅器。
【請求項32】
上記電圧源と上記一次巻線の上記少なくとも一部との間に配置されるインダクタンスをさらに備えることを特徴とする、請求項31に記載の電力増幅器。
【請求項33】
電力増幅器であって、
入力信号に応答し、第一スイッチングデバイス信号を生成する第一スイッチングデバイスと、
上記第一スイッチングデバイスとプッシュプル方式で構成され、上記入力信号に応答し、第二スイッチングデバイス信号を生成する第二スイッチングデバイスと、
合成スイッチングデバイス信号を受信して出力信号を生成し、第一キャパシタおよびインダクタを含む出力モジュールとを備え、
上記第一スイッチングデバイス信号と上記第二スイッチングデバイス信号とにより上記合成スイッチングデバイス信号が生成され、
上記電力増幅器は、クラスABまたはクラスEの電力増幅器のクラスのうちの一つのモード特性で動作し、
上記第一キャパシタの値は、上記モードの間での動作を実行するために変更されることを特徴とする電力増幅器。
【請求項34】
上記第一スイッチングデバイスおよび上記第二スイッチングデバイスは、上記各スイッチング素子において電圧および電流を生成するために上記入力信号に応答することを特徴とする、請求項33に記載の電力増幅器。
【請求項35】
上記第一キャパシタの上記値は、第一モードでの動作をもたらすために、増加または減少のいずれかがなされることを特徴とする、請求項33に記載の電力増幅器。
【請求項36】
上記第一キャパシタの上記値は、第二モードでの動作をもたらすために、増加または減少の他方がなされることを特徴とする、請求項35に記載の電力増幅器。
【請求項37】
上記第一キャパシタの上記値を増加させることによりクラスEのモードでの動作が行われ、上記第一キャパシタの上記値を減少させることによりクラスABのモードでの動作が行われることを特徴とする、請求項33に記載の電力増幅器。
【請求項38】
第二キャパシタをさらに備え、
上記第一キャパシタ、上記第二キャパシタ、および上記インダクタはPI回路に構成され、
上記第一キャパシタは、上記合成スイッチングデバイス信号を受信する端子の反対側に位置する上記インダクタの端子と電気的に接続されていることを特徴とする、請求項33に記載の電力増幅器。
【請求項39】
上記第一スイッチングデバイスおよび上記第二スイッチングデバイスが、第一トランジスタおよび第二トランジスタをそれぞれ備えることを特徴とする、請求項33に記載の電力増幅器。
【請求項40】
上記第一トランジスタおよび上記第二トランジスタが、MOSFETデバイスであることを特徴とする、請求項39に記載の電力増幅器。
【請求項41】
一次巻線および二次巻線を有する変圧器を含んだ合成モジュールをさらに備え、
上記第一スイッチングデバイスおよび上記第二スイッチングデバイスは、第一出力端子および第二出力端子をそれぞれ含み、上記第一出力端子および上記第二出力端子は、上記一次巻線の第一端子および第二端子にそれぞれ接続されていることを特徴とする、請求項33に記載の電力増幅器。
【請求項42】
上記一次巻線の少なくとも一部を介して、上記第一スイッチングデバイスおよび上記第二スイッチングデバイスの上記第一出力端子および上記第二出力端子のうちの少なくとも一つと電気的に接続されている電圧源をさらに備えることを特徴とする、請求項41に記載の電力増幅器。
【請求項43】
電圧源と上記一次巻線の上記少なくとも一部との間に配置される電圧供給インダクタをさらに備えることを特徴とする、請求項41に記載の電力増幅器。
【請求項44】
上記電圧供給インダクタと並列の抵抗素子をさらに備えることを特徴とする、請求項43に記載の電力増幅器。
【発明の詳細な説明】
【0001】
[関連出願への相互参照]
本出願は、2010年4月2日に出願された米国の仮出願番号61/320,541号の利益を主張する、2010年4月20日に出願された米国の出願番号12/763,640号に対して、優先権を主張する。上記出願の開示全体は、本明細書に参照として組み入れられる。
【0002】
[分野]
本開示は、電力増幅器、および一つ以上の増幅器のクラス特性を有する電力増幅器に関する。
【0003】
[背景]
ここでは、必ずしも従来技術とは一致しない本開示に関する背景情報について述べる。
【0004】
様々な産業において、高周波(RF)を用いてプラズマチャンバを駆動し、集積回路、ソーラーパネル、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)といった、様々な製品が製造されている。各製造工程は、製造される製品によって変わる。上記様々な工程では、様々な周波数、電力レベル、効率における、高周波エネルギーの伝送が求められることが多い。
【0005】
現行の高周波電力伝送システムは、特定のプラズマ加工工程の要求に応じて調整される傾向にある。このため、高周波電力増幅器および高周波電力発生器は、一般的に互換性がなく、様々な用途に適合するよう調整するのも容易ではない。さらに、各用途には固有の必要条件があることが一般的であり、上記高周波電力増幅器および/または上記高周波電力発生器の取り換えが必要となることが通常である。
【0006】
例えば、あるプラズマ加工工程では、クラスABの電力増幅器特性モードで動作する電力増幅器が必要とされる。クラスBの動作特性モードでは、入力波形周期の約半分は第一スイッチで増幅され、入力波形周期の残り半分は第二スイッチ動作で補完的に増幅される。クラスABの動作は、各デバイスが一般的にオフとなる周期の部分において、各デバイスがわずかに導通することで、実現される。これにより、デッドゾーン、すなわち両方のデバイスが同時に実質的にオフとなる期間が低減され、クロスオーバーを最小化または排除する。クラスABの増幅器は、線形性と大出力を優先しており、効率を引き換えにしている。従来の電力増幅器では、クラスABの効率は約70%に制限される。
【0007】
別の加工工程では、クラスEの電力増幅器特性モードで動作する電力増幅器が必要とされる。クラスEの動作は、スイッチング電力変換器を用いて実現されることが通常である。クラスEの増幅器は、シングルエンド構成であることが知られている。これは、クラスABの増幅器が、プッシュプル方式であることと対象的である。例えば、スイッチングデバイスの出力が、負荷および大きなインダクタンスを介した電圧源と接続された、直列にインダクタとキャパシタを有する回路(直列LC回路)に接続されている。クラスEの増幅器は、スイッチ素子を流れる電流が大きいときに、上記スイッチにおける電圧が零または零付近であれば、オン状態となる。また、クラスEの増幅器は、上記スイッチに流れる電流が零または零付近である際に、上記スイッチにおける電圧が高ければ、オフ状態となる。すなわち、上記スイッチは、高周波サイクルのオン部分において低抵抗な閉スイッチとして機能する一方、高周波サイクルのオフ部分において開スイッチとして機能する。クラスEの増幅器は、効率と他の利点を優先しており、出力を引き換えにしていることが通常である。クラスEの効率は、通常、最低で85%であり、最高で95%である。一般的なクラスEの増幅器は、電圧定在波比(VSWR)の高い負荷の不整合のもとで安定性が低下する。
【0008】
高周波プラズマ加工工程では、所定の用途のプラズマ工程に高周波電力を供給するため、クラスABの特性の電力増幅器が必要とされる場合がある。また、他の用途においては、別のプラズマ工程に高周波電力を供給するため、クラスEの特性の電力増幅器が必要とされる場合がある。自由度を増加しコストを最小化するために、単独のデバイスで、クラスABまたはクラスCの特性の動作を実現することが好ましい。この要求はいまだ満たされていない。
【0009】
従来の電力増幅器は、負荷(load)との接続に先立ち、キャパシタとインダクタを有する回路を出力部に備えている。このような回路は、追加のキャパシタを含んでもよく、CLC回路と呼んでもよい。負荷への供給に先立ち、出力信号を形成または調整するために、CLC回路は電力増幅器の設計において一般的に用いられている。上記CLC回路は、上記負荷から反射された過渡的かつ帯域外のエネルギーを遮断することもできる。しかし、上記CLC回路の用途は上記のものに限定されており、上記CLC回路の他の用途はいまだ考察されていない。
【0010】
[発明の概要]
ここでは、本開示の全般的な概要について述べるが、本開示の全範囲または全特徴を包括的に示すものではない。
【0011】
電力増幅器は、入力信号を受信し、上記入力信号に応じてスイッチモジュール信号を生成ずるスイッチモジュールを備える。出力モジュールは、上記スイッチモジュール信号を受信し、出力信号を生成する。上記電力増幅器は、複数の電力増幅器のクラスの複数のモード特性で動作し、上記出力モジュールの構成は、入力信号に応じて上記モード間で動作を実行するために、変更される。
【0012】
電力増幅器は、入力信号を受信し、上記入力信号に応じてスイッチモジュール信号を生成するスイッチモジュールを備える。出力モジュールは、上記スイッチモジュール信号を受信し、出力信号を生成する。上記出力モジュールは、少なくとも一つのキャパシタおよびインダクタを含む。上記電力増幅器は、複数の電力増幅器のクラスの複数のモード特性で動作する。上記キャパシタの値は、入力信号に応じて上記モード間で動作を実行するために、変更される。
【0013】
電力増幅器は、入力信号に応答し、上記入力信号に応じて第一スイッチモジュール信号を生成する第一スイッチモジュールを備える。第二スイッチモジュールは、上記第一スイッチモジュールとのプッシュプル方式で配置されている。上記第二スイッチモジュールは、上記入力信号に応答し、上記入力信号に応じて第二スイッチモジュール信号を生成する。上記第一スイッチモジュール信号と上記第二スイッチモジュール信号とにより、合成スイッチモジュール信号が生成される。出力モジュールは、上記合成スイッチモジュール信号を受信し、出力信号を生成する。上記電力増幅器は、複数の電力増幅器のクラスの複数のモード特性で動作し、上記出力モジュールの構成は、入力信号に応じて上記モード間で動作を実行するために、変更される。
【0014】
電力増幅器は第一スイッチモジュールを備え、上記第一スイッチモジュールは入力信号に応答し、上記入力信号に応じて第一スイッチモジュール信号を生成する。第二スイッチモジュールは、上記第一スイッチモジュールとのプッシュプル方式で配置されている。上記第二スイッチモジュールは、上記入力信号に応答し、上記入力信号に応じて第二スイッチモジュール信号を生成する。上記第一スイッチモジュール信号と上記第二スイッチモジュール信号とにより、合成スイッチモジュール信号が生成される。出力モジュールは、上記合成スイッチモジュール信号を受信し、出力信号を生成する。上記出力モジュールは、第一容量性素子および誘導性素子を備える。上記電力増幅器は、複数の電力増幅器のクラスの複数のモード特性で動作し、上記容量性素子の値は、上記モード間で動作を実行するために、変更される。
【0015】
電力増幅器は、入力信号に応答し、第一スイッチングデバイス信号を生成する第一スイッチングデバイスを備える。第二スイッチングデバイスは、上記第一スイッチングデバイスとのプッシュプル方式で配置されている。上記第二スイッチングデバイスは、上記入力信号に応答し、第二スイッチングデバイス信号を生成する。上記第一スイッチングデバイス信号と上記第二スイッチングデバイス信号とにより、合成スイッチングデバイス信号が生成される。出力モジュールは、上記合成スイッチングデバイス信号を受信し、出力信号を生成する。上記出力モジュールは、第一キャパシタおよびインダクタを備える。上記電力増幅器は、電力増幅器のクラスABまたはクラスEのうちの一つのモード特性で動作する。上記キャパシタの値は、上記モード間で動作を実行するために、変更される。
【0016】
さらなる範囲の用途が、ここの説明で明らかにされる。ここでの説明および具体的な例は、例証のみを目的としており、本開示の範囲を限定する目的はない。
【0017】
[図面]
次に記載される図面は、選択された実施形態のみを例証することを目的としており、全ての可能な実施形態を例証することを目的とはしておらず、本開示の範囲を限定する目的はない。
【0018】
図1は、本開示の原則に基づいて構成された、クラス特性可変増幅器のブロック図である。
【0019】
図2は、本開示の原則に基づいて構成された、クラス特性可変増幅器の回路図である。
【0020】
図3Aから
図3Cは、本開示の原則に基づいてプッシュプル方式で構成された、クラス特性可変増幅器の様々な動作特性における、出力端子電圧および出力端子電流の波形の例を示す図である。
【0021】
図4は、本開示の原則に基づいて構成された、クラス特性可変増幅器における、スイッチ素子の出力端子電圧および主要な出力の波形の例を示す図である。
【0022】
図5は、本開示の原則に基づいて構成された、クラスAB特性で動作するクラス特性可変増幅器における、ドレイン電圧の波形の例を示す図である。
【0023】
図6は、クラス特性可変増幅器のクラス特性を変化させるためのCLC回路の可変性を示す際に使用されるスミスチャートの例を示す図である。
【0024】
図7は、同調配列のためのCLC回路の可変性を示す際に使用されるスミスチャートの例を示す図である。
【0025】
図8は、本開示の原則の様々な実施形態に基づいて構成された、クラス特性可変増幅器のブロック図である。
【0026】
図9は、本開示の様々な実施形態に基づいて構成された、クラス特性可変増幅器の回路図である。
【0027】
図10Aから
図10Cは、本開示の原則に基づいてシングルエンド方式で構成された、クラス特性可変増幅器の様々な動作特性における、出力端子電圧および出力端子電流の波形の例を示す図である。
【0028】
上記図面の全体に亘って、同じ参照番号は同じ部材を示す。
【0029】
[詳細な説明]
上記添付図面を参照し、実施形態の例がさらに十分に説明される。
【0030】
実施形態の例は、この開示が十分なものであり、当業者に対して適用範囲を十分に伝えることができるように、提供される。本開示の実施形態を十分に理解できるよう、特定の素子、デバイス、方法の例といった、数々の特定の詳細が示されている。特定の詳細が使用される必要はなく、実施形態の例は多くの異なる形態で実現されてよく、特定の詳細または実施形態はいずれも、本開示の範囲を制限するものではないと解釈されることは、当業者にとっては明白である。いくつかの実施形態の例においては、周知の工程、周知のデバイス構造、周知の技術については、詳細は説明されない。
【0031】
ここで使われている用語は、特定の実施形態の例のみを説明するためのものであり、限定を行うためのものではない。ここで用いられているように、単数形“ある(a)”、“ある(an)”、“その/上記の(the)”は、複数形も同様に含んでよい。但し、文脈でそうではないと明示されている場合を除く。用語“備える(comprising)”、“含む(including)”、“有する(having)”は包含的なものであり、それゆえ定められた特徴、整数、ステップ、動作、素子、および/または構成要素の存在を明示するが、一つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、素子、および/またはその集合の存在または追加を除外するものではない。ここで述べられている方法のステップ、工程、動作は、行動の順序として特定されていなければ、記載または図示された特定の順序において、その行動を必ずしも要求するものではないと解釈される。追加または代替のステップが使用されてもよいことも、理解される。
【0032】
ある部材または層が、別の部材または層と、“接触している(on)”、“係合している(engaged to)”、“連結している(coupled to)”と言われているとき、その部材または層は、上記別の部材または層と直接に、接触、係合、連結されていてよい。または、介在部材または介在層が存在していてもよい。一方、ある部材が、別の部材または層と、“直接接触している(directly on)”、“直接係合している(directly engaged to)”、“直接連結している(directly coupled to)”と言われているとき、介在部材または介在層は存在しなくてよい。部材間の関係を記述するために用いられる他の用語も、同様に解釈される(例えば、“間にある(between)”と“直接間にある(directly between)”、“近接している(adjacent)”と“直接近接している(directly adjacent)”など)。ここで用いられているように、用語“および/または(“and or)”は、関連する記載された項目の一つ以上のありとあらゆる組み合わせを含む。
【0033】
用語“第一(first)”、“第二(second)”、“第三(third)”などは、ここで数々の部材、構成要素、領域、層、および/または部分を記述するために用いられてよいが、これらの部材、構成要素、領域、層、および/または部分は、これらの用語によって限定されるべきでない。これらの用語は、ある部材、構成要素、領域、層、部分を、別の領域、層、部分と区別するためにのみ用いられてよい。“第一(first)”、“第二(second)”のような用語や、他の数字を表す用語は、ここで用いられるとき、文脈で明示されている場合を除いては、順序や順番を意味するものではない。このため、以下で記述される第一部材、第一構成要素、第一領域、第一層、第一部分は、上記実施形態の例の説明から開始しなければ、第二部材、第二構成要素、第二領域、第二層、第二部分と命名されてもよい。
【0034】
“内部の(inner)”、“外部の(outer)”、“下に(beneath)”、“下に(below)”、“下の(lower)”、“上に(above)”、“上の(upper)”などの空間に関する用語は、図示の、ある部材または特徴と、別の部材または特徴との関係を記述するのを容易にするために、ここで用いられてよい。空間に関する用語は、図示の方向に加えて、使用中または動作中におけるデバイスの異なる方向を含んでもよい。例えば、図中のデバイスが反転された場合、他の部材または特徴の「下」として記載されていた部材は、上記他の部材または特徴の「上」として方向づけられる。このように、上記の例の用語「下」は、上と下の両方の方向を含んでもよい。上記デバイスは別の方向(90度回転または他の方向)に位置付けられてよく、ここで用いられている上記空間に関する記述も、同様に解釈されてよい。
【0035】
上記図面を参照し、数々の実施形態によって、上記クラス特性可変増幅器はここで説明される。
図1は、クラス特性可変増幅器10のブロック図を示す。入力信号は、入力モジュール12に送信される。上記入力信号は、高周波帯において動作する信号を含んだ振動信号のうちのいかなるものでもあってよい。入力モジュール12は、上記入力信号を受信し、上記入力信号をスイッチモジュールのペア14aおよび14bに送信する。入力モジュール12は、入力モジュールへの入力と、スイッチモジュール14aおよび14bとの間で、インピーダンス変換を行う。
【0036】
スイッチモジュール14aおよび14bは、入力モジュール12から出力された上記信号を受信し、合成モジュール16に送信される増幅信号を生成する。合成モジュール16は、各スイッチモジュール14aおよび14bから出力された増幅信号を合成し、出力モジュール18への信号を生成する。他の様々な実施形態によれば、合成モジュール16も、スイッチモジュール14aおよび14bと、出力モジュール18との間で、インピーダンス変換を行う。
【0037】
出力モジュール18は、合成モジュール16からの上記信号を受信し、様々な実施形態によれば、出力モジュール18からの出力信号を生成するために、フィルタリングおよび/または調整を行うことができる。上記出力信号は、負荷20に送信され、負荷20を駆動する。様々な実施形態において、負荷20は、限定されない例として、プラズマチャンバを含んだ、高周波信号によって駆動される素子またはデバイスのうちのいかなるものでもあってよい。
【0038】
図2は、
図1の上記モジュールの一部を様々な素子により形成する回路を示す。上記入力信号は、入力モジュール12に送信される。入力モジュール12は、インダクタL1、キャパシタC1、変圧器T1を含む。インダクタL1とキャパシタC1とにより、50Ωのような所定の入力インピーダンスを整合するためのインピーダンス変換を行うLC回路が提供される。変圧器T1は、上記入力信号を一次巻線で受信し、鉄心を介して、上記入力信号をT1の二次巻線に対して変換する。様々な実施形態において、変圧器T1は、浮遊センタータップでバランス変圧器と接続するシングルエンドのものである。T1の二次巻線は、各スイッチモジュール14aおよび14bと接続する。スイッチモジュール14aは、ブロッキングキャパシタCaおよびスイッチング素子Q1を含む。同様に、スイッチモジュール14bは、ブロッキングキャパシタCbおよびスイッチ素子Q2を含む。様々な実施形態において、スイッチ素子Q1およびQ2は、MOSFETデバイスを含んだ様々なトランジスタスイッチ素子のうちのいかなるものとして実装されてよい。スイッチ素子Q1およびQ2の上記出力端子またはドレインは、キャパシタC2に接続される。様々な実施形態において、キャパシタC2は、各スイッチ素子Q1およびQ2のドレイン−ソース出力キャパシタンスによって、Q1およびQ2に亘って提供されてよい。他の様々な実施形態において、C2は外付けのキャパシタとして実装されてよい。
【0039】
各スイッチ素子Q1およびQ2からの上記出力は、反対側の出力変圧器T2の一次巻線の端子と接続する。合成モジュール16は、インダクタL3およびL4、電圧源Vdd、キャパシタC3、インダクタL2、抵抗R1、変圧器T2を含む。Vddは、抵抗R1とインダクタL2の並列接続と直列に、変圧器T2の一次巻線のセンタータップと接続する。このため、電力供給フィード高周波チョーク(power supply feed RF choke)は、出力変圧器T2の一次巻線のセンターピンによって大部分が提供され、各スイッチ素子Q1およびQ2に電力供給高周波チョーク(power supply RF choke)を提供する。キャパシタC3は上記入力電圧Vddのフィルタリングを行う。インダクタL3およびL4は、様々な実施形態によれば、外付けインダクタとして実装されてもよいし、変圧器T2の漏れインダクタンスによって提供されてもよい。抵抗R1は、電圧定在波比(VSWR)の高い過渡的または帯域外のエネルギーの損失を補償することができる。
【0040】
上述の通り、インダクタL3およびL4は、出力変圧器T2の上記漏れインダクタンスによって提供されてもよい。出力変圧器T2は、必要なインピーダンス変換および漏れインダクタンスを提供するための巻数比を有するバランス出力変圧器であってよい。様々な実施形態において、変圧器T2の二次側が50Ωの負荷に接続されている状態で、変圧器T2は、上記50Ωのインピーダンスを、一次側において選択されたインピーダンスに変換する。この選択されたインピーダンスは、スイッチ素子Q1およびQ2の出力端子間から見た上記負荷のインピーダンスである。例えば、スイッチ素子Q1およびQ2の上記出力端子から、上記一次巻線の各入力までの、プリント基板の経路は、上記経路の長さおよび幅に応じて、さらなるインダクタンスを付加する。
【0041】
スイッチモジュール14aおよび14bは、合成モジュール16に亘るプッシュプル方式で構成されている。さらに具体的には、スイッチ素子Q1およびQ2の上記出力端子は、インダクタンスL3およびL4を介して、変圧器T2の上記一次巻線の端子と接続している。この構成は、変圧器T2の上記一次巻線の上記センターピンによって提供された、スイッチ素子Q1およびQ2の各出力端子のための電圧源Vddを有する変圧器T2に亘るプッシュプル方式を提供する。このため、電圧源Vddは、供給フィード高周波チョーク(supply feed RF choke)L2を介して、スイッチ素子Q1およびQ2の出力端子に電圧を供給する。
【0042】
変圧器T2の上記二次巻線は、接地する第一端子、および出力モジュール18と接続する第二端子を有している。出力モジュール18は、CLC回路に配置されたキャパシタC5およびC7、およびインダクタL6を含む。出力モジュール18は、負荷20に対する出力信号を生成する。この負荷20は、
図2においてプラズマチャンバとして示されている。しかし、当業者であれば、負荷20はプラズマチャンバ以外であってよく、高周波信号入力のような、振動電力信号入力に応答するいかなる負荷であってよいことは、認識できるであろう。出力モジュール18の上記CLC回路は、変圧器T2の上記二次巻線と上記プラズマチャンバとの間に接続された直列出力キャパシタンスを含んだ等価回路として実装されてもよい。
【0043】
様々な実施形態において、直列出力キャパシタンスは、上記出力CLC回路の上記直列容量性リアクタンスから、変圧器T2の上記一次巻線へと変換される。直流デカップリングが不要となり、上記二次側においてピーク電力が少なくなるので、上記一次側の上記直列出力キャパシタンスを省略することは有益である。同様に、抵抗は、出力モジュール18の上記出力CLC回路の実部によって提供される。この抵抗もまた、変成比によって変換される。様々な実施形態において、上記出力回路のQ=2は低く、さらに広い帯域幅とより高い安定性を提供する。
【0044】
様々な実施形態によれば、
図1および
図2のシステムは、第一構成においてクラスABのモード特性で、そして第二構成においてクラスEのモード特性で、そしてクラスABとクラスEの特性の中間のモードで、操作されてよい。所定の入力信号に対して、上記回路は、第一構成におけるクラスABのモード特性と第二構成におけるクラスEのモード特性との間で調整されてよい。限定されない例として、キャパシタC5およびC7の値を変化させることにより、クラスABの特性とクラスEの特性との間での動作が、所定の入力信号に対して実現される。上記様々な実施形態において、出力CLC回路におけるC7とC5を調整することにより、クラス特性可変電力増幅器10の動作を、クラスABの動作特性とクラスの動作特性との間の連続的な範囲で変更することができる。様々な実施形態において、キャパシタC7の値を上げることにより、動作はクラスABの特性からクラスEの特性へと調整される。同様に、C7のキャパシタンスを下げることにより、クラス可変増幅器10の動作は、クラスEの特性の動作からクラスABの特性の動作へと変更される。キャパシタ5Cの値もまた、クラスEの特性とクラスABの特性との間での動作を可能とするために変更される。こうして、上記様々な実施形態は、プッシュプル方式においてクラスEの動作特性を有する電力増幅器を提供する。上記様々な実施形態もまた、クラスABの動作特性とクラスEの動作特性との間で調整可能な増幅器を開示している。
【0045】
クラスEの動作特性およびクラスABの動作特性からの調整に関して、様々な実施形態では以下の手段を用いることができる。C7の値を約15%増加させる。これにより、上記変圧器の一次側(および二次側)におけるインピーダンスの実部が15%増加し、上記等価回路の直列LC共振のQが低下する。C7を変更することにより、上記直列LC共振の中心周波数が低減し、共振周波数が再設定(re−center)される。このとき、C5の値は約6%低減される。クラスABの動作特性からクラスEの動作特性への調整は、上記の逆の方法による。他の様々な実施形態において、クラスABの特性からクラスEの動作特性へ移行するために、
図7からわかるように、上記出力インピーダンスの実部は約33%低減され、上記出力インピーダンスの虚部は約50%低減される。
【0046】
様々な実施形態において、上記トランジスタの導通角は実質的に変化しないが、ドレイン電圧が0Vまたは0V付近において費やす総時間は変化する。クラスABの動作特性において、上記ドレイン電圧が0Vにおける全出力電力で費やす時間はわずかである。クラスEの動作特性において、上記ドレイン電圧は、0V付近のダウンサイクルの広範囲にわたる部分を費やす。上記トランジスタが低いドレイン電圧で導通しているとき、上記トランジスタの損失は低く、このため上記電力増幅器の効率は高くなる。また、クラスABの動作特性において、上記スイッチ素子Q1およびQ2は、示されているように、上記通常の関連する導通角を有する直流(DC)によってバイアスされることが多い。これにより、クラス特性可変増幅器10は、クラスEの動作特性やクラスABの動作特性といった、様々な増幅器のクラスのモード特性の間での調整が可能となる。
【0047】
図3Aから
図3Cは、様々な実施形態に応じて構成された60MHzのクラス特性可変電力増幅器の実施形態の例に関する、スイッチモジュール14aおよび14bの上記出力端子(Q1およびQ2のドレイン)の電圧波形および電流波形を示すプロットの例である。
図3Aから
図3Cは、クラスEの特性の動作モード、中間の特性の動作モード、クラスABの特性の動作モードのそれぞれに対する、出力端子電圧と出力端子電流との間の関係の例を示す。波形24v Eおよび波形24i Eは、クラスEの動作特性に対する上記プッシュプル方式の第一トランジスタのドレインにおける電圧波形および電流波形をそれぞれ示す。波形26v Eおよび波形26i Eは、クラスEの動作特性に対する上記プッシュプル方式の第二トランジスタのドレインにおける電圧波形および電流波形をそれぞれ示す。同様に、波形24v Iおよび波形24i Iは、クラスEの動作特性とクラスABの動作特性の中間の動作に対する上記プッシュプル方式の第一トランジスタのドレインにおける電圧波形および電流波形をそれぞれ示す。波形26v Iおよび波形26i Iは、クラスEの動作特性とクラスABの動作特性の中間の動作に対する上記プッシュプル方式の第二トランジスタのドレインにおける電圧波形および電流波形をそれぞれ示す。同様に、波形24v ABおよび波形24i ABは、クラスABの動作特性に対する上記プッシュプル方式の第一トランジスタのドレインにおける電圧波形および電流波形をそれぞれ示す。波形26v ABおよび波形26i ABは、クラスABの動作特性に対する上記プッシュプル方式の第二トランジスタのドレインにおける電圧波形および電流波形をそれぞれ示す。
【0048】
図3Aと
図3Cを比較すればわかるように、波形24v Eおよび波形26v Eは、波形24v ABおよび波形26v ABに比べて高いピークを有する。同様にわかるように、波形24i Eおよび波形26i Eは、波形24i ABおよび波形26i ABに比べて長い期間零電流のままである。クラスEに関する
図3Aの上記波形は、クラスABに関する
図3Cの上記波形に対して、約10%の効率の増加を示す。
【0049】
様々な実施形態において、出力モジュール18の上記出力CLC回路は、電力増幅器の過渡的または帯域外のエネルギーを除去するという付加的な利点をも提供する。例えば、様々な実施形態において、選択された過渡的または帯域外のエネルギーは、28dBから55dBまで低減され、他の過渡的または帯域外のエネルギーは、33dBから58dBまで低減される。出力モジュール18の上記CLC回路は、損失を加え、非線形の負荷によって生成された、過渡的または帯域外の帰還エネルギーを減衰させることにより、スイッチモジュール14aおよび14bが、負荷と不整合となることを防ぐ。上記過渡的または帯域外のエネルギーは、電圧定在波比(VSWR)が高い範囲において、急速に増加する。このように、抵抗R1は、上記反射される出力の一部を消費することができる。
【0050】
図4は、様々な実施形態に基づいて構成されたクラス特性可変増幅器における、第一スイッチ素子Q1の出力端子(ドレイン)の電圧波形の例、および第二スイッチ素子Q2の出力端子(ドレイン)の電圧波形の例を示す。
図4の上記波形は、出力約600Wかつ高周波ゲイン16dBに対する効率約78%を示す、クラスEの特性のモードにおける動作に該当する。
図4からわかるように、零V付近における上記波形の形状は、出力変圧器T2が、上記各スイッチ素子の上記ドレインの間で、有限のアイソレーションを有することを示す。この有限のアイソレーションは、上記他のスイッチング素子がそのピークに近付く際の近傍で、上記信号ブレイクスルーが見られる時に現れる。
図4は、50Ωの負荷に印可されている、上記出力変圧器T2の電圧を表す波形34をも示す。
【0051】
図5は、クラス特性可変波形の動作がクラスABの特性へと移行された際の、スイッチ素子Q1またはQ2の出力端子(ドレイン)電圧を表す波形38の例を示す。波形38は、クラスABの範囲が450Wの出力電力付近で終結することを示す。こうして、クラスABの特性は、約0Wから約450Wまでの範囲にわたり、約450Wにおいて最大効率に達する。クラス特性可変増幅器10がクラスEの動作特性に入ったとき、上記効率はより高出力の点において高くなり、高効率を維持する。上記最高効率が実現するのは、上記電圧源に依存する、増幅器のP3dB圧縮点において、上記増幅器が飽和するときである。
【0052】
様々な実施形態において、出力変圧器T2(これはバラン変圧器として実装されてもよい)は、出力モジュール18の上記CLC出力回路のインピーダンスを、実部と虚部がより低いインピーダンスへと変換する。このように、上記CLC回路は、スイッチ素子Q1およびQ2の上記出力において、上記実部および上記虚部を調整する機能を提供する。限定されない例として、出力モジュール18の構成要素の上記様々な値は、クラスABの動作特性とクラスEの動作特性との間の、中間での調整を可能とする。様々な実施形態において、出力モジュール18の上記CLC回路は、50Ωを、出力変圧器T2の二次側における直列接続の、49Ω−j68Ω(39pF)に変換する。これは、スイッチ素子Q1およびQ2の上記プッシュプル接続端子の間におけるインピーダンス、5.2Ω+j3.1Ω(7.9nH)として変換される。これは、上記変圧器漏れインダクタンスを含む。様々な実施形態における上記測定されたゲインは、出力600Wかつ効率78%において、約16.1dBである。
【0053】
図6を参照すると、
図6は、様々な実施形態において出力モジュール18の上記調整の影響を表すスミスチャートを示す。特に、出力モジュール18のキャパシタC5およびC7、およびインダクタL6は、クラスABの動作特性とクラスEの動作特性との間で、クラス特性可変増幅器10の動作に影響を与えるために、変更されてもよい。
図6からわかるように、出力モジュール18のキャパシタの値は、点42で終結する円弧40を定義する。範囲を超えてキャパシタC7の値を変化させることにより、C7の個々の値に該当する円弧40に沿った点46のセットが定義される。同様に、出力モジュール18のインダクタL6の値を選択することにより、点42から開始し点48で終結する円弧50に沿った点48が定義される。点52のセットは、インダクタL6の所定の値に対する、キャパシタC7の様々な値に該当する。出力モジュール18のキャパシタC5の値を選択することにより、端点48から出発する円弧56に沿った端点54が導かれる。点54は、上記出力負荷と合成された上記出力CLC回路のインピーダンスを決定する。
図6は、キャパシタンスC5およびC7の変化が、実軸および虚軸の両方における二自由度を提供することを示すために有益である。さらに、
図6は、様々な実施形態において、クラスABの特性とクラスEの特性との間で電力増幅器10の動作を変更するために、C7が第一に調整され、キャパシタンスC5の調整がより少ないことを示す。
【0054】
図7は、クラス特性可変増幅器10の個別の調整構成のためのスミスチャートを示す。データ点60は、様々な実施形態に応じたクラスEの動作特性の個別調整のための上記CLCのインピーダンスを示す。データ点62は、様々な実施形態に応じたクラスABの動作特性の個別調整のための上記CLCのインピーダンスを示す。データ点64は、様々な実施形態に応じたクラスEとクラスABの中間の動作の個別調整のための上記CLCのインピーダンスを示す。
【0055】
図8は、様々な実施形態に応じたクラス特性可変増幅器70を示す。クラス可変増幅器は、ここではシングルエンド増幅器として記述される。クラス可変増幅器70は、入力モジュール72に送信される入力信号を、様々な実施形態に応じて受信する。入力モジュール72は、入力モジュール72への入力と、スイッチモジュール74との間で、インピーダンス変換を行う。入力モジュール72からの出力は、スイッチモジュール74に送信される。スイッチモジュール74は、上記入力信号に応答し、スイッチ信号を出力モジュール76へ送信する。次に、出力モジュール76は、負荷78へ送信される出力信号を生成する。
【0056】
図9は、
図8の少なくとも一部に該当する回路を示す。入力モジュール72は、入力信号を受信する。入力モジュール72は、キャパシタC10、C11、およびインダクタL14を有するCLC回路を含む。入力モジュール72の一部を形成するCLC回路からの上記出力は、直流ブロッキングキャパシタC12を介して、スイッチ素子Q10のゲートに供給される。スイッチ素子Q10は、
図9においてMOSFETとして示されているが、当業者であれば、MOSFET以外の他のスイッチ素子が使用可能であることは、認識できるであろう。スイッチ素子Q10の上記ゲートは、Vgateおよび抵抗R10から成る電圧源によりバイアスされる。
【0057】
クラス特性可変増幅器70は、シングルエンド増幅器として構成される。従って、スイッチ素子Q10の上記ドレインは、インダクタL12と直列接続のインダクタL11を介して、電圧源Vddと接続されている。スイッチング素子Q10からの上記出力は、キャパシタC13、インダクタL12,キャパシタC14を有するCLC出力回路を含む出力モジュール76への入力である。出力モジュール76からの上記出力は、
図9において抵抗RLで表される負荷78へ供給される。
【0058】
動作において、
図8および
図9の上記クラス特性可変の原則は、
図1および
図2のそれに似ている。しかし、クラス特性可変増幅器70は、プッシュプル方式で構成されたスイッチング素子のペアではなく、シングルエンド増幅器として構成されている。出力モジュール76のキャパシタC14および抵抗RLの値を変化させることにより、クラス特性可変増幅器70の動作は、クラスABの動作特性とクラスEの動作特性との間で変更されることができる。さらに、動作において、様々な実施形態に応じて、クラスABの特性からクラスEの特性へ移行するために、キャパシタC14の値は増加され、RLは低減される。これにより、所定の入力信号に対して、増幅器70の上記クラス特性を変更することが可能となる。
【0059】
図10Aから
図10Cは、様々な実施形態に応じて構成された、60MHzのシングルエンドのクラス特性可変電力増幅器の実施形態の例における、上記出力端子(Q10の上記ドレイン)における電圧波形および電流波形を示すプロットの例である。
図10Aから
図10Cは、クラスEの動作モードの特性、中間の動作モードの特性、クラスABの動作モードの特性のそれぞれに対して、出力端子ドレイン電圧80vと出力端子ドレイン電流80iとの関係の例を示す。波形80v Eおよび80i Eは、クラスEの動作特性に対するシングルエンド構成でのトランジスタの上記ドレインにおける電圧波形および電流波形をそれぞれ示す。同様に、波形80v Iおよび波形80i Iは、クラスEの動作特性とクラスABの動作特性の中間の動作に対するシングルエンド構成でのトランジスタの上記ドレインにおける電圧波形および電流波形をそれぞれ示す。同様に、波形80v ABおよび波形80i ABは、クラスEの動作特性に対するシングルエンド構成でのトランジスタの上記ドレインにおける電圧波形および電流波形をそれぞれ示す。
【0060】
図10Aと
図10Cを比較すればわかるように、波形80v Eは、波形80v ABよりも高いピークを有する。同様にわかるように、波形80i Eは、波形80i ABおよび波形26i ABに比べて長い期間零電流のままである。クラスEに対応する
図10Aの上記波形は、クラスABに対応する
図10Cの上記波形に対して、約10%の効率の増加を示す。
【0061】
ここで記述されている上記クラス特性可変増幅器の様々な実施形態は、過渡的かつ帯域外のエネルギーを、電力供給フィード抵抗(power supply feed resistor)R1へと放出する。この抵抗R1は、高出力電力および電圧定在波比の高い負荷の調整期間中における、トランジスタの信頼性および回路の安定性の向上に寄与する。様々な実施形態において、全ての相で電圧定在波比が無限の負荷に対する安定した回路の動作は、入力変圧器T1(これはバラン変圧器であってよい)の上記センタータップを接地しないことで向上される。上記接続を浮遊のままとすることで、調整共振はスイッチモジュール14aおよび14bの上記入力側から除去される。高い高周波電力が不整合の負荷から上記トランジスタのドレインへ反射されたとき、この調整共振は、除去されていなければ、回路動作に干渉する。様々な実施形態において、上記反射された高周波は、Cgdキャパシタンス、および電力増幅器全体のSパラメータであるS12の特性によって、上記トランジスタのゲートに達する。
【0062】
様々な実施形態において、出力電力が高い間かつ電圧定在波比が高い負荷が存在するとき、上記過渡的かつ帯域外のエネルギーは、出力変圧器T2の上記センタータップにおいて発生することがある。他方、上記基本波は、出力変圧器T2の上記センタータップにおいて発生しない。様々な実施形態において、限定されない例として、5Ωから10Ωの間のR1の抵抗値は、上記電圧定在波比が高い負荷からの上記反射電力の一部を効果的に減衰させる。このことは、上記プッシュプルのトランジスタを、過大な電圧および電流から絶縁し保護するのに有益である。このことは、回路の安定性を向上させ、スプリアス出力を防ぐのに有益である。
【0063】
様々な実施形態において、出力モジュール18および76の構成要素は調整され、有益な効率およびロードプル安定性面を有する上記所望のクラスの特性の動作を引き起こす。一般的に、スイッチモジュール14aおよび14bおよび74の上記導通角が大きくなり、スイッチモジュール14aおよび14bおよび74の上記出力が整合インピーダンスのもとでオン状態にある時間が長くなるに伴って、安定性の余裕は大きくなり、従って、電圧定在波比が高い負荷期間におけるスプリアス出力の生じる確率が低くなる。
【0064】
様々な実施形態は、より高い効率を提供し、より低いランニングコスト、およびより優れた安定性をもたらす。さらに、クラスAB特性とクラスE特性との間での柔軟な調整は、より応答性に優れた電力制御を提供する。クラスEの特性のモードでの動作時、上記様々な実施形態は、上記システム出力電力制御の上記応答性を低減させる上記動的電力レンジの頂点において、より緩やかな制限を有する。このことは、いくつかの出願において好ましくない。さらに、様々な実施形態は、より少ない部品点数を用いた最小化設計による、より低コストの設計を提供する。より複雑度の低いクラス特性可変電力増幅器10および70は、低減されたサイズを提供し、この低減されたサイズは、電力密度の向上をもたらすことができる。様々な実施形態は、低減されたスイッチモジュール14aおよび14bおよび74のトランジスタストレス、およびより少ない部品点数により、より優れた信頼性をも提供する。
【0065】
様々な実施形態は、きわめて低いスプリアス出力レベルのみを生成する、開放ケーブル負荷(VSWR無限大)に対する安定性をも向上させる。例として、これは、10Ωの抵抗および浮遊入力変圧器に吸収される過渡的かつ帯域外のエネルギーによって提供される。様々な実施形態は、出力モジュール18および76の調整の低域通過特性により、こうした過渡的かつ帯域外のエネルギーをも実質的に制限する。アイソレータと同様の方法で、反射された高い電力は、抵抗性負荷で消費される。上記基本周波数は、変圧器T2のセンタータップで減衰されるので、通常動作における効率への影響は、わずかである。
【0066】
様々な実施形態において、クラスABの特性の動作に調整されたとき、スイッチモジュール14aおよび14bの上記出力の間に存在する負荷線は、最大電力輸送およびゲインに対して最適化される。上記生じる波形は、クラスABの特性の動作のもとで予期される電圧源電圧Vddの約2倍である。様々な実施形態において、クラスEの特性の動作に調整されたとき、上記抵抗性負荷線は、より低いインピーダンスに調整され、従って上記直列共振器の上記Qは、より高くなる。より高いQを有するこの不整合の負荷線は、より高いピークトゥピークの出力電圧をもたらす。この出力電圧は、スイッチ素子Q1およびQ2およびQ10は、上記出力電圧が0V付近にある間、導通していることを示す。このことは効率の向上をもたらすが、若干のゲインおよび出力電力の低下を代償とする。
【0067】
様々な実施形態において、出力変圧器T2は、限定されない例として、その二次出力において49Ωおよび39pF(出力モジュール18の上記CLCおよび50Ωの負荷20により形成される)の直列の抵抗およびキャパシタンスを、上記二つのトランジスタのドレインの間のその一次入力において、5.2Ωおよび7.9nH(変圧器漏れインダクタンスを含む)の直列インピーダンスへ変換する効果を有する。この直列インピーダンスを調整することにより、クラスABの共役整合とクラスEの出力共振器との間での調整が可能となる。
【0068】
様々な実施形態において、飽和前の上記ダイナミックレンジの最終端部までの間、スイッチモジュール14aおよび14bの上記出力波形は、クラスAB増幅器と形の上で似ている。このダイナミックレンジの最終端部において、そのダイナミックレンジは、クラスEの増幅器の特性の領域に入る。上記要求に応じて、クラスEの動作領域の特性を調整する出力モジュール18および76は、最大出力電力およびロードプル安定性を目的としたクラスABの動作特性へと、またはピーク効率を目的としたクラスEへと、よりさらに調整されてよい。
【0069】
様々な実施形態は、プッシュプル電力増幅接続形態(topology)の回路デザインおよび出力回路調整を提供する。これにより、同一のブリント基盤デザインを用いて、クラス特性可変電力増幅器10および70は、クラスABの動作特性とクラスEの動作特性との間の連続的な範囲を超えて調整されることが可能となる。様々な実施形態において、このことにより、クラス特性可変電力増幅器10および70は、全ての相において無限大の電圧定在波比に対する安定的な動作をも満足する、最大効率に調整されることが可能となる。様々な実施形態において、直列インダクタンスは変圧器T2の漏れによって提供され、上記直列キャパシタンスは上記変圧器の二次側へと移行され、CLCインピーダンス変換回路により提供される。上記様々な実施形態は、いかなる高周波電力増幅器または高周波発生器の上記出力段において使用されてよい。等価出力回路デザインは、低MHzからGHzに至るいかなる周波数帯に対して、合成されてよい。
【0070】
電力増幅器10および70は、低い出力電力で動作するが、なお優れた効率を有する。様々な実施形態において、上記電力増幅器の上記出力調整は、個別に、またはモジュール18と上記整合回路との合成までを通じて、実行されてよい。様々な実施形態において、上記回路デザインは、過渡的かつ帯域外のエネルギーを消散するための負荷を提供することによって、電圧定在波比が無限大の負荷が、スイッチモジュール14aおよび14bの出力となることを制限する。これにより、低い高周波周波数において実用的でない高周波アイソレータに、部分的な代替を提供する。他の様々な実施形態は、クラスEの特性の動作に対する直列容量性整合を有するインピーダンス変換を提供する。出力モジュール18および76の上記出力CLCインピーダンス変換回路は、アイソレーションなしの直接合成の二つのプッシュプル電力増幅器出力を提供する。
【0071】
上記実施形態の先の記載は、例証および説明の目的で提供されている。これは、本発明を網羅する、または限定する目的ではない。個別の実施形態の個々の部材または特徴は、一般的にはその個別の実施形態に限定されず、適用可能な場合は、特に図示または記載されていなければ、選択された実施形態において互換性があり使用可能である。同様のものは、さまざまに変更されてもよい。こうした変化は、本発明から逸脱するものであるとは見なされず、こうした全ての変化は、本発明の範囲内に含まれることを意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【
図1】本開示の原則に基づいて構成された、クラス特性可変増幅器のブロック図である。
【
図2】本開示の原則に基づいて構成された、クラス特性可変増幅器の回路図である。
【
図3A】本開示の原則に基づいてプッシュプル方式で構成された、クラス特性可変増幅器の様々な動作特性における、出力端子電圧および出力端子電流の波形の例を示す図である。
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図3B】本開示の原則に基づいてプッシュプル方式で構成された、クラス特性可変増幅器の様々な動作特性における、出力端子電圧および出力端子電流の波形の例を示す図である。
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図3C】本開示の原則に基づいてプッシュプル方式で構成された、クラス特性可変増幅器の様々な動作特性における、出力端子電圧および出力端子電流の波形の例を示す図である。
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図4】本開示の原則に基づいて構成された、クラス特性可変増幅器における、スイッチ素子の出力端子電圧および主要な出力の波形の例を示す図である。
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図5】本開示の原則に基づいて構成された、クラスAB特性で動作するクラス特性可変増幅器における、ドレイン電圧の波形の例を示す図である。
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図6】クラス特性可変増幅器のクラス特性を変化させるためのCLC回路の可変性を示す際に使用されるスミスチャートの例を示す図である。
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図7】同調配列のためのCLC回路の可変性を示す際に使用されるスミスチャートの例を示す図である。
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図8】本開示の原則の様々な実施形態に基づいて構成された、クラス特性可変増幅器のブロック図である。
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図9】本開示の様々な実施形態に基づいて構成された、クラス特性可変増幅器の回路図である。
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図10A】本開示の原則に基づいてシングルエンド方式で構成された、クラス特性可変増幅器の様々な動作特性における、出力端子電圧および出力端子電流の波形の例を示す図である。
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図10B】本開示の原則に基づいてシングルエンド方式で構成された、クラス特性可変増幅器の様々な動作特性における、出力端子電圧および出力端子電流の波形の例を示す図である。
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図10C】本開示の原則に基づいてシングルエンド方式で構成された、クラス特性可変増幅器の様々な動作特性における、出力端子電圧および出力端子電流の波形の例を示す図である。