(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記アンスタッカにより段積みされた複数のパレットから段ばらしされ前記リフタ部の前記載置部に載置されたパレットを移動させて、前記アンスタッカから排出するための排出ラインを更に備え、
前記排出ラインは、
前記アンスタッカから排出するために前記載置部から移動されるパレットの上面に当接するように設けられ、該パレットの上面を清掃する上面拭き取り手段と、該パレットの下面に当接するように設けられ、該パレットの下面を清掃する下面拭き取り手段と、を有する、
請求項10に記載のパレット拭き取り装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
パレットは、フォークを挿入するためのフォーク差し込み穴を有しており、洗浄後には、このフォーク差し込み穴の内部も確実に乾燥させる必要がある。パレットを遠心回転させて脱水させる方法では、パレットを回転させる動力源のためのエネルギー消費量が大きいので、そのコストが大きい上に、大きな重量を有するパレットの回転を急加速及び急減速するため、パレットを回転させる装置に対するダメージが大きくなり、その保守コストがかさむ。また、かかる方法では、フォーク差し込み穴の内部は十分に乾燥されないので、高温の空気によりフォーク差し込み穴の内部を乾燥させなければならず、高温の空気を得るためのボイラー等の装置を可動させるためのコストも増加する。また、ブロワのみでパレットを乾燥させる方法であっても、ボイラー等の装置に要するコストは、同様に増加する。加温された洗浄水によりパレットを洗浄する方法にあっては、洗浄水の加温のための加熱装置、洗浄水をリサイクルするための循環装置及び濾過装置等のイニシャルコスト及びランニングコストが大きい。
【0005】
そこで、本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、洗浄されたパレットを低コストで確実に乾燥させることが可能なパレット拭き取り装置、パレット洗浄装置及びパレット作業ラインを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態に係るパレット拭き取り装置は、フォークを挿入するためのフォーク差し込み穴を有するパレットの洗浄後の乾燥を促進するパレット拭き取り装置であって、吸水部、アーム部及び動力源を含む拭き取り部と、フォーク差し込み穴の延在方向が所定方向に沿うようにパレットが所定位置に載置されるパレット載置部とを備え、吸水部は、吸水性を有する材料により形成され、アーム部は、吸水部を支持すると共に、動力源に接続され、動力源は、吸水部をパレット載置部に載置されたパレットのフォーク差し込み穴の内壁面に当接させながら、アーム部を所定方向に沿って往復移動させる。
【0007】
上記形態のパレット拭き取り装置では、アーム部により支持された吸水部がフォーク差し込み穴の内壁面に当接されながらフォーク差し込み穴の延在方向に沿って往復移動されるので、洗浄後のパレットのフォーク差し込み穴内に残留した水を除去することができる。これにより、パレットを確実に乾燥させることが可能となる。また、熱を用いずに、吸水性を有する吸水部材により水を拭き取ることにより、フォーク差し込み穴の内部の水の除去を実現しているので、低コストでパレットを乾燥させることが可能である。
【0008】
別の形態に係るパレット拭き取り装置では、拭き取り部は、アーム部を支持すると共に所定方向に沿って設けられた軌道部をさらに含み、アーム部は、フォーク差し込み穴の断面の大きさより小さい断面を有すると共に所定長さを有する棒状部材からなり、一端部近傍に吸水部を支持し、軌道部に沿って往復移動することとしてもよい。
【0009】
上記形態によれば、アーム部が軌道部に沿って往復移動することにより、吸水部がフォーク差し込み穴の延在方向に沿って往復移動されるので、洗浄後のパレットのフォーク差し込み穴内に残留した水を確実に除去することができる。
【0010】
さらに別の形態に係るパレット拭き取り装置では、拭き取り部は、パレットが有する2つのフォーク差し込み穴間の距離に対応する距離離間して設けられた1対のアーム部を有し、1対のアーム部は、他端部近傍間をアーム連結部材により接続されており、アーム連結部材は、動力源に接続されており、動力源は、アーム連結部材を所定方向に沿って往復移動させることとしてもよい。
【0011】
上記形態によれば、1対のアーム部がパレットの2つのフォーク差し込み穴に対応するように設けられているので、2つのフォーク差し込み穴の内部の水を効率良く除去できる。
【0012】
さらに別の形態に係るパレット拭き取り装置では、フォーク差し込み穴は、パレットにおける並行する側面間を貫通するように設けられており、拭き取り部は、所定方向に沿って、パレット載置部を間に挟んで対を成して設けられており、アーム部は、パレットの並行する側面間の距離の2分の1以上の長さを有することとしてもよい。
【0013】
上記形態によれば、一の拭き取り部をパレットの一方の側面側に設けた場合と比較して、より短いアーム部により拭き取り部を構成できるので、アーム部の往復移動の距離も短くできる。また、アーム部の材料に必要とされる剛性も低い。従って、拭き取り部を小さく構成することができる。
【0014】
さらに別の形態に係るパレット拭き取り装置では、吸水部は、布帛からなる基布部と、基布の少なくとも1側面に設けられ吸水性を有する立毛糸とからなり、基布部は、アーム部の一端部を覆うように設けられていることとしてもよい。
【0015】
吸水性を有する立毛糸を備えた布帛は強い吸水性を有するので、吸水部の構成として好ましい。この形態によれば、より好適な吸水性が得られる。また、立毛糸は柔軟性を有するので、拭き取り対象であるフォーク差し込み穴の内壁部に対する吸水部の密着性は良好である。
【0016】
さらに別の形態に係るパレット拭き取り装置では、吸水部は、布帛からなり、吸水部は、アーム部の一端部を覆うように設けられていることとしてもよい。上記形態によれば、吸水部のコストを低くできる。
【0017】
さらに別の形態に係るパレット拭き取り装置では、パレット載置部は、パレットを段積みする装置であるスタッカにより構成されることとしてもよい。この形態によれば、乾燥されたパレットを整然と段積みさせることができる。
【0018】
さらに別の形態に係るパレット拭き取り装置では、拭き取り部は、吸水部に向けて空気を送出する送風装置を更に備えることとしてもよい。この形態によれば、パレットの拭き取りにより吸水部に含まれた水の蒸発を促進できる。従って、吸水性が劣化するまで一の吸水部を繰り返し使用して複数のパレットの拭き取りを行う場合において、拭き取り可能なパレットの数を増やすことができる。
【0019】
また、本発明の一形態に係るパレット洗浄装置は、パレットを洗浄するためのパレット洗浄装置であって、パレットを水洗する洗浄部と、洗浄部の後段に設けられた、上記パレット拭き取り装置と、洗浄部において洗浄されたパレットをパレット拭き取り装置のパレット載置部に搬送する搬送部とを備える。
【0020】
上記パレット拭き取り装置を洗浄部の後段に設けることにより、洗浄されたパレットをパレット拭き取り装置で確実に乾燥できるので、好適なパレット洗浄装置を構成できる。
【0021】
また、別の形態に係るパレット拭き取り装置は、パレットを段積みするスタッカであって、段積みされた1以上のパレットのうちの最下段のパレットを所定高さの位置において支持する支持部と、段積みされるパレットが載置される載置部を含み段積みされるパレットを載置部に載置させながら該パレットを昇降可能なリフタ部と、を含むスタッカと、リフタ部により上昇されるパレットの側面に当接するようにスタッカに設けられた、パレットの側面を清掃する拭き取り手段と、を更に備え、リフタ部は、段積みされるパレットの上面が最下段のパレットの下面に接する位置まで段積みされるパレットを上昇させ、更に、段積みされるパレット及び段積みされるパレットの上に重ねられた段積みされたパレットを、段積みされるパレットが所定高さの位置に達するまで上昇させ、支持部は、リフタ部により上昇された段積みされるパレットを所定高さの位置において支持し、リフタ部の載置部が、パレット載置部を構成することとしてもよい。
【0022】
上記形態では、パレット拭き取り装置は、パレットを段積みするためのスタッカを含む。このスタッカでは、段積みされていたパレットが段積みされるパレットの上の重ねられた状態で上昇される。そして、上昇されるパレットの側面に当接するように拭き取り手段が設けられているので、パレット側面がこの拭き取り手段と接しながら上昇されることにより、パレットの側面における、埃、塵等が除去される。かかる構成は、スタッカに拭き取り手段を設けるのみで実現され、スタッカ以外の特段の動作機構を必要としない。従って、簡易かつ低コストでパレットの清掃を実施できる。
【0023】
また、さらに別の形態に係るパレット拭き取り装置は、段積みされた複数のパレットを1枚ずつ段ばらしするアンスタッカであって、段積みされた1以上のパレットのうちの最下段のパレットを所定高さの位置において支持する支持部と、パレットが載置される載置部を含みパレットを該載置部に載置させながら該パレットを昇降可能なリフタ部と、を含むアンスタッカと、リフタ部により下降されるパレットの側面に当接するようにアンスタッカに設けられた、パレットの側面を清掃する拭き取り手段と、を更に備え、支持部は、リフタ部が最下段のパレットの下面を載置部により下支えした状態で、最下段のパレットの支持を解放し、リフタ部は、段積みされたパレットのうち最下段のパレットの直上に重ねられたパレットが所定高さの位置に達するまで段積みされたパレットを下降させ、支持部は、更に、最下段のパレットの直上に重ねられたパレットを支持し、リフタ部は、更に、最下段のパレットを載置部に載置させながら所定の位置まで下降させ、リフタ部の載置部が、パレット載置部を構成することとしてもよい。
【0024】
上記形態では、パレット拭き取り装置は、段積みされたパレットを段ばらしするためのアンスタッカを含む。このアンスタッカでは、段積みされていたパレットのうちの最下段のパレットを段ばらしする際に、段積みされたパレットがリフタ部により下降される。そして、下降されるパレットの側面に当接するように拭き取り手段が設けられているので、パレット側面がこの拭き取り手段と接しながら下降されることにより、パレットの側面における、埃、塵等が除去される。かかる構成は、アンスタッカに拭き取り手段を設けるのみで実現され、アンスタッカ以外の特段の動作機構を必要としない。従って、簡易かつ低コストでパレットの清掃を実施できる。
【0025】
さらに別の形態に係るパレット拭き取り装置は、スタッカのリフタ部における載置部に、段積みするパレットを移動させて該載置部に載置させるための流し込みラインを更に備え、流し込みラインは、載置部に移動されるパレットの上面に当接するように設けられ、該パレットの上面を清掃する上面拭き取り手段と、該パレットの下面に当接するように設けられ、該パレットの下面を清掃する下面拭き取り手段と、を有することとしてもよい。
【0026】
上記形態によれば、段積みされるパレットをスタッカに流し込むための流し込みラインが設けられ、パレットは、このライン上を移動される。そして、移動されるパレットパレットの上面及び下面に当接するように上面拭き取り手段及び下面拭き取り手段が設けられているので、パレットの上面及び下面がこれらの上面拭き取り手段及び下面拭き取り手段と接しながら移動されることにより、パレットの上面及び下面における、埃、塵等が除去される。かかる構成は、流し込みラインに拭き取り手段を設けるのみで実現され、流し込みライン以外の特段の動作機構を必要としない。従って、簡易かつ低コストでパレットの清掃を実施できる。
【0027】
さらに別の形態に係るパレット拭き取り装置は、アンスタッカにより段積みされた複数のパレットから段ばらしされリフタ部の載置部に載置されたパレットを移動させて、アンスタッカから排出するための排出ラインを更に備え、排出ラインは、アンスタッカから排出するために載置部から移動されるパレットの上面に当接するように設けられ、該パレットの上面を清掃する上面拭き取り手段と、該パレットの下面に当接するように設けられ、該パレットの下面を清掃する下面拭き取り手段と、を有することとしてもよい。
【0028】
上記形態によれば、アンスタッカにより段ばらしされたパレットを排出するための排出ラインが設けられ、パレットは、このライン上を移動される。そして、移動されるパレットの上面及び下面に当接するように上面拭き取り手段及び下面拭き取り手段が設けられているので、パレットの上面及び下面がこれらの上面拭き取り手段及び下面拭き取り手段と接しながら移動されることにより、パレットの上面及び下面における、埃、塵等が除去される。かかる構成は、排出ラインに拭き取り手段を設けるのみで実現され、排出ライン以外の特段の動作機構を必要としない。従って、簡易かつ低コストでパレットの清掃を実施できる。
【0029】
また、本発明の一形態に係るパレット作業ラインは、アンスタッカを含む上記パレット拭き取り装置であって、段積みされた1以上のパレットを受け入れ、段ばらしされたパレットを後段に送出する第1のパレット拭き取り装置と、第1のパレット拭き取り装置から送出されたパレットに対して所定の処置を施し、後段に送出する作業ラインと、スタッカを含む上記パレット拭き取り装置であって、作業ラインから送出されたパレットを段積みして、段積みされた複数のパレットを後段に送出する第2のパレット拭き取り装置と、を備える。
【0030】
この形態のパレット作業ラインでは、アンスタッカを含んで構成される第1のパレット清掃装置の後段に作業ラインが設けられているので、清掃されたパレットに対して所定の処置を実施できる。これにより、所定の処置に関わる作業効率が向上される。また、作業ラインの後段に、スタッカを含んで構成される第2のパレット清掃装置が設けられているので、所定の処置が実施された後のパレットが清掃される。これにより、所定の処置が実施された後のパレットを、清浄化し更に段積みした状態で後段に送出できる。
【0031】
別の形態に係るパレット作業ラインは、第1のパレット清掃装置の拭き取り手段は、化学的に着塵性を有する着塵剤を吸収可能な材料から成り、第2のパレット清掃装置の拭き取り手段は、吸水性を有する材料から成ることとしてもよい。
【0032】
上記形態によれば、所定の処置を実施するために十分な程度に清浄されたパレットを作業ラインに提供できると共に、十分に清浄化されたパレットが段積みされた状態で後段に送出される。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、洗浄されたパレットを低コストで確実に乾燥させることが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、図面を参照して、本発明に係るパレット拭き取り装置、パレット洗浄装置及びパレット作業ラインの実施形態について詳細に説明する。なお、全図中、同一又は相当部分には同一符号を付すこととする。
【0036】
(第1実施形態)
本実施形態のパレット拭き取り装置1を
図1に示す。
図1は、パレット拭き取り装置1の斜視図である。パレット拭き取り装置1は、フォークを挿入するためのフォーク差し込み穴を有するパレットPの洗浄後の乾燥を促進する装置である。パレット拭き取り装置1は、
図1に示すように、拭き取り部10及びパレット載置部30を備える。
【0037】
拭き取り部10は、パレット載置部30に載置されたパレットPのフォーク差し込み穴に残留する水を拭き取る部分である。拭き取り部10は、吸水部11、アーム部12及び動力源であるシリンダ13を備える。拭き取り部10の構成の詳細については
図3及び
図4を参照して後述する。パレット載置部30は、パレットPが載置される部分である。
【0038】
次に、
図2を参照して、本実施形態における清掃の対象であるパレットPの一例について説明する。
図2は、パレットPの斜視図である。
図2に示すように、パレットPは、荷物を載せるための略正方形の主面を構成する上面P1、上面P1に対向する略正方形の下面P5、及び対向する2組の側面P2,P3を有する。また、パレットPには、対向する側面P3間を貫通するフォーク差し込み穴P4が設けられている。パレットPの上面P1は、パレットPの天面側のデッキ部により構成される。パレットPの下面P5は、パレットPの裏面側のデッキ部により構成される。
【0039】
再び
図1を参照して、パレット載置部30の構成を説明する。パレット載置部30は、土台部300、載置部301、回転軸部302A,302B、歯車部303A,303B、モータ304、駆動チェーン305及びパレット送りチェーン306を有する。
【0040】
土台部300は、上面からみて矩形の頂点の位置に配された4本の柱状部材と、この柱状部材同士を連結する梁部材とにより、載置部301を設けるための枠体を形成して構成されている。
【0041】
載置部301は、パレットPのデッキ部の1辺の長さと略同程度の長手方向の長さを有する長方形の板状部材であり、対をなして土台部300上に対向且つ離間して設けられる。本実施形態では、パレットPは、フォーク差し込み穴P4の延在方向が載置部301の長手方向と直行するように、載置部301上に載置される。
【0042】
載置部301の対向方向に面する面における一端部及び他端部には、対向方向を軸として回転可能な歯車部303A、303Bがそれぞれ設けられており、歯車部303Aと歯車部303Bとの間には、パレット送りチェーン306が掛け渡されている。対向する歯車部303Aは、回転軸部302Aにより互いに連結されている。また、対向する歯車部303Bは、回転軸部302Bにより互いに連結されている。
【0043】
モータ304は、土台部300に設けられており、操作部(図示せず)からの動作指示入力により動作開始及び停止させることができる。回転軸部302Aは、モータ304により駆動可能に駆動チェーン305を介して連結されている。モータ304を動作させると回転軸部302Aが載置部301の対向方向を軸として回転し、さらに、回転軸部302Aに連結された歯車部303Aが回転する。そして、パレット送りチェーン306が、載置部301の長手方向に駆動される。これにより、パレット拭き取り装置1がパレット洗浄装置の一部として構成された場合において、パレット拭き取り装置1の前段からのパレットPの受け入れ、及びパレット拭き取り装置1の後段へのパレットPの送り出しを容易に行うことができる。
【0044】
なお、
図1に示す例では、パレット拭き取り装置1は、コンベアCにより搬送されたパレットPを載置部301上に載置する。パレットPが載置部301上に載置される際に、パレットPは、例えば、載置部301における、パレット載置部30から見てコンベアCが設けられた方向と反対側の端部近傍に設けられたストッパ(図示せず)により位置決めされる。これにより、拭き取り部10の吸水部11及びアーム部を正確にフォーク差し込み穴P4に挿入することが可能となる。
【0045】
次に
図3及び
図4を参照して、拭き取り部10の構成の詳細について説明する。
図3(a)は、拭き取り部10の第1の状態における上面図である。また、
図3(b)は、拭き取り部10の第1の状態における側面図である。一方、
図4(a)は、拭き取り部10の第2の状態における上面図である。また、
図4(b)は、拭き取り部10の第2の状態における側面図である。第1の状態及び第2の状態は、アーム部12が往復移動する過程における異なるタイミングにおける状態である。第1の状態は、アーム部12がパレット載置部30から最も遠ざかった状態である。第2の状態は、アーム部12がパレット載置部30に最も近づいた状態であって、吸水部11がパレットPのフォーク差し込み穴P4に挿入された状態である。
【0046】
拭き取り部10は、吸水部11、アーム部12及びシリンダ13を支持するための土台部15を有する。土台部15は、上面からみて矩形の頂点の位置に配された4本の柱状部材と、この柱状部材同士を連結する梁部材とにより、各部11〜14を設けるための枠体を形成して構成されている。
【0047】
また、拭き取り部10は、土台部15における上方に面した梁部材上に設けられた軌道部14を有する。軌道部14は、アーム部12をフォーク差し込み穴P4の延在方向に沿った往復移動を案内するための部材であって、アーム部12を支持すると共にフォーク差し込み穴P4の延在方向に沿って設けられている。アーム部12は、軌道部14の延在方向に沿って往復移動可能に軌道部14に支持されている。
【0048】
アーム部12は、フォーク差し込み穴P4の断面の大きさより小さい断面を有すると共に所定長さを有する棒状部材からなる。本実施形態では、アーム部12は、フォーク差し込み穴P4の延在方向に沿って平行且つ離間して設けられた2本の棒状部材からなる。なお、本発明におけるアーム部12は、上記実施形態の態様に限定されない。アーム部12の2本の棒状部材間の距離は、フォーク差し込み穴P4の断面形状及び大きさに対応する長さに設定されている。本実施形態では、フォーク差し込み穴P4の断面は、長手方向が水平方向に沿う長方形状を有しているので、アーム部12の2本の棒状部材間の距離は、フォーク差し込み穴P4の断面の長方形状の長手方向の辺の長さに対応する。
【0049】
また、アーム部12は、一端部近傍に吸水部11を支持している。また、アーム部12は、パレットPの2つのフォーク差し込み穴P4間の距離に対応する距離離間して、一の拭き取り部10に1対設けられている。一対のアーム部12は、他端部近傍をアーム連結部材12aにより連結されている。アーム連結部材12aは、長手方向がフォーク差し込み穴P4間の距離に対応する長さに設定された長方形状の板状部材である。また、アーム連結部材12aは、シリンダ13のロッド13bの先端部13aに接続されている。
【0050】
シリンダ13は、吸水部11をフォーク差し込み穴P4の内壁面に当接させながらアーム部12をフォーク差し込み穴P4の延在方向に沿って往復移動させるための動力源であって、例えば、空気圧により動作するエアシリンダにより構成される。シリンダ13は、操作部(図示せず)からの動作指示入力によりロッド13bを往復動作させる。即ち、シリンダ13によりアーム部12が往復移動させられることにより、拭き取り部10は、
図3に示す態様と
図4に示す態様とを交互に示すこととなる。
【0051】
アーム部12はロッド13bに接続されているので、ロッド13bの往復動作により、シリンダ13は、アーム部12を軌道部14に沿って往復移動させることができる。なお、本発明においてアーム部12を往復移動させるための動力源は本実施形態に示したシリンダ13に限定されない。動力源は、例えば、いわゆるロッドレスシリンダであってもよいし、アーム部12を往復移動させることが可能であれば、その他の動力発生装置であってもよい。
【0052】
吸水部11は、洗浄後のパレットPにおけるフォーク差し込み穴P4の内壁部に残留した水を除去するための部分であって、吸水性を有する材料により形成されている。
図5は、アーム部及び吸水部の斜視図である。吸水部11は、布帛からなる基布部11aと、基布部11aの少なくとも1側面に設けられ吸水性を有する立毛糸11bとからなる。また、基布部11aは、アーム部12の一端部を覆うように設けられている。立毛糸11bは吸水性を有するので、フォーク差し込み穴P4の内壁部に残留した水を吸収できる。また、立毛糸11bは弾力性を有するので、アーム部12をフォーク差し込み穴P4の延在方向に沿って往復移動させる際に、吸水部11をフォーク差し込み穴P4の内壁部に密着させやすい。なお、本実施形態では、吸水部11は基布部11a及び立毛糸11bからなることとしているが、これには限定されない。例えば、吸水部11は、吸水性を有する布帛のみから成ることとしてもよい。この場合には、吸水部11を安価に構成できる。
【0053】
続いて、
図6を参照して、アーム部12及び吸水部11の動作を説明する。
図6(a)は、アーム部12及び吸水部11がフォーク差し込み穴P4に挿入されていない状態を示す図であり、
図3に示す状態に対応する。
図6(b)は、アーム部12及び吸水部11がフォーク差し込み穴P4に挿入された状態を示す図であり、
図4に示す状態に対応する。即ち、シリンダ13の動作により、アーム部12及び吸水部11は
図6(a)に示される位置から
図6(b)に示される位置に移動される。さらに、引き続くシリンダ13の動作により、アーム部12及び吸水部11は
図6(b)に示される位置から
図6(a)に示される位置に移動される。これらの移動により、吸水部11がフォーク差し込み穴P4の内壁面に当接されながらフォーク差し込み穴P4に対し挿抜されるので、フォーク差し込み穴P4の内壁面に残留した水が吸水部11に吸収される。なお、フォーク差し込み穴P4の内壁面に残留した水の除去のためには、アーム部12及び吸水部11を少なくとも1回の往復移動をさせればよい。
【0054】
また、
図1に示すように、拭き取り部10がフォーク差し込み穴P4の延在方向に沿って、パレット載置部30を間に挟んで対を成して設けられている場合において、アーム部12は、パレットPの並行する側面間の距離の2分の1以上の長さを有することが好ましい。この場合には、
図6(b)に示すように、対向する吸水部11がフォーク差し込み穴P4の延在方向中央部近傍において互いに接する位置まで吸水部11が移動させられるので、フォーク差し込み穴P4の内壁の全面にわたって吸水部11を当接させながら移動させることができる。これにより、フォーク差し込み穴P4の内部の全域にわたって水を除去できる。なお、対向する吸水部11のそれぞれが、
図6(a)に示す位置から
図6(b)に示す位置に移動するタイミングが一致しないようにシリンダ13の動作制御を行うこととしてもよい。この場合には、1対の拭き取り部10の位置合わせの精度が不十分である場合であっても、対向する吸水部11が衝突することが回避される。
【0055】
図7は、アーム部12及び吸水部11がパレットPのフォーク差し込み穴P4に挿入された状態を示す図である。
図7に示すように、本実施形態の吸水部11は、基布部11a及び立毛糸11bから構成されている。立毛糸11bは、一定の太さ及び長さを有する糸であって、吸水性を有すると共に柔軟性を有する。立毛糸11bは柔軟性を有するので、吸水部11が支持されるアーム部12のフォーク差し込み穴P4に対する位置合わせが厳密に行われなくとも、一定以上の精度による位置合わせが行われれば、吸水部11は、フォーク差し込み穴P4の延在方向からみた断面形状を変化させながら、立毛糸11bをフォーク差し込み穴P4の内壁面に当接させて、往復移動することができる。
【0056】
続いて、本実施形態のパレット拭き取り装置1を含むパレット洗浄装置について説明する。
図8は、パレット洗浄装置50の斜視図である。パレット洗浄装置50は、
図8に示すように、パレットを水洗する洗浄部として、側面シャワーS1、ミストシャワーS2を備える。
【0057】
側面シャワーS1は、パレットPの側面P2,P3及びフォーク差し込み穴P4の内部を水洗するための装置であって、パレットPの側方より水を噴射する。ミストシャワーS2は、パレットPのデッキ部を水洗するための装置であって、パレットPの上方から水を噴射すると共に、同位置に設けられたブラシによりパレットの汚れを除去する。
【0058】
また、パレット洗浄装置50は、パレットPに残留した水の除去手段として、天面脱水ワイパーW1、高圧ブロワB1,B2,B3及び裏面脱水ワイパーW2を備える。更に、パレット洗浄装置50は、パレットPを洗浄部から上記水の除去手段及びパレット拭き取り装置1に搬送する搬送部として、コンベアCを備える。
【0059】
天面脱水ワイパーW1及び裏面脱水ワイパーW2は、パレットPの天面側のデッキ部及び裏面側のデッキ部に残留した水を除去する。また、高圧ブロワB1,B2,B3は、高圧の空気をパレットに吹きつけることによりパレットPに残留した水を除去する装置であって、それぞれパレットの上面、下面、側面に高圧の空気を吹きつける。
【0060】
高圧ブロワB3は、フォーク差し込み穴P4の内部の水を除去するために設けられている。しかしながら、高圧ブロワB3は、フォーク差し込み穴P4の内部の水を十分に除去できない。本実施形態のパレット洗浄装置50では、洗浄部の後段にパレット拭き取り装置1が設けられているので、フォーク差し込み穴P4の内部に残留した水を十分に除去することができる。
【0061】
なお、パレット洗浄装置50におけるパレット拭き取り装置1に後段に、必要に応じて、その他の工程を実施するための装置等が設けられることとしてもよい。例えば、パレットPの破損等を点検するためのライン、パレットPを積み上げるための装置であるスタッカ等をパレット拭き取り装置1に後段に設けることができる。
【0062】
以上説明したように、本実施形態のパレット拭き取り装置1では、アーム部12により支持された吸水部11がフォーク差し込み穴P4の内壁面に当接されながらフォーク差し込み穴P4の延在方向に沿って往復移動されるので、洗浄後のパレットPのフォーク差し込み穴P4内に残留した水を除去することができる。これにより、パレットを確実に乾燥させることが可能となる。また、熱を用いずに、吸水性を有する吸水部11により水を拭き取ることにより、フォーク差し込み穴P4の内部の水の除去を実現しているので、低コストでパレットPを乾燥させることが可能である。
【0063】
なお、本実施形態のパレット拭き取り装置1は、パレットPの上面P1を略水平にしてパレットPがパレット載置部30に載置される構成を有しているが、この構成には限定されない。例えば、パレット拭き取り装置1は、パレットPの上面P1を略垂直にしてパレットPがパレット載置部30に載置される構成を有することとしてもよい。この場合には、拭き取り部10における一対のアーム部12が、フォーク差し込み穴P4の配置に対応して、略垂直方向に離間して配置されることとしてもよい。
【0064】
また、本実施形態では、パレット載置部30に載置されたパレットPのフォーク差し込み穴P4に残留した水を除去することとしているが、このパレット載置部30を、例えば、パレットPを積み上げるためのいわゆるスタッカにより構成することとしてもよい。即ち、パレット拭き取り装置1は、
図1におけるパレット載置部30が設けられた位置に、図示されたパレット載置部30に代えて、スタッカを備えることができる。
【0065】
スタッカは、パレット受入部と、そのパレット受入部の上方に設けられたパレット段積み部を備える。パレット受入部は、コンベアCにより搬送されたパレットを受け入れる部分であると共に、受け入れたパレットを載置する部分であり、
図1に示すパレット載置部30と同等の機能を有する。即ち、拭き取り部10は、パレット受入部に載置されたパレットPのフォーク差し込み穴P4に残留する水を除去することができる。
【0066】
また、パレット受入部は、載置したパレットPを支持しながらパレット段積み部が設けられた位置まで上昇させる機構を有する。パレット段積み部は、段積みされた複数のパレットを支持する機構を有する。またパレット段積み部は、パレット受入部により上昇されたパレットを支持すると共に、既に支持していた段積みされたパレットの下側に上昇されたパレットを重ねることにより、パレットを段積みすることができる。以上説明したように、パレット載置部30をスタッカにより構成することにより、洗浄及び乾燥されたパレットPを整然と段積みさせることができる。
【0067】
また、本実施形態のパレット拭き取り装置1は、パレットの拭き取りにより水を含んだ吸水部11を乾燥させるための送風装置を更に含むこととしてもよい。
図9は、送風装置16を備えたパレット拭き取り装置の例を示す図である。
図9に示す例では、拭き取り部10は、吸水部11に向けて空気を送出する送風装置16を備える。送風装置16は、例えば、送風口を吸水部11に向けて軌道部14に連結されているが、送風装置16から送出された空気が吸水部11に向けられる限りにおいて、設けられる位置はこれに限定されない。また、アーム部12及び吸水部11は、パレットPの2つのフォーク差し込み穴P4に応じて一対設けられているので、送風装置16も、一対の吸水部11のそれぞれに空気を送出できるように、一対設けられることが好ましい。なお、この送風装置16は、例えば、いわゆるブロワといった装置により構成される。このように送風装置16が設けられることにより、パレットの拭き取りにより吸水部11に含まれた水の蒸発を促進できる。従って、吸水性が劣化するまで一の吸水部11を繰り返し使用して複数のパレットの拭き取りを行う場合において、拭き取り可能なパレットの数を増やすことができる。
【0068】
(第2実施形態)
以下、
図10〜
図19を参照して、第2実施形態として、パレット清掃装置及びパレット作業ラインの実施形態について詳細に説明する。
【0069】
本実施形態のパレット清掃装置100を
図10に示す。
図10は、パレット清掃装置100の斜視図である。パレット清掃装置100は、
図10に示すように、スタッカ/アンスタッカ2及び拭き取り部4を含む。スタッカは、パレットを段積みする装置である。アンスタッカは、段積みされた複数のパレットを1枚ずつ段ばらしする装置である。なお、スタッカ及びアンスタッカは、共に同様の構成を有し、それぞれの構成が異なるタイミングで動作することによりスタッカ又はアンスタッカとしての機能が実現されるものであるので、両装置を
図10において一の図面で表すこととする。
【0070】
また、スタッカ及びアンスタッカは、本発明が属する技術分野において、周知の装置である。本実施形態において説明するスタッカ及びアンスタッカは、本発明に適用可能な装置のうちの一例を示すものであって、本実施形態に示されるスタッカ及びアンスタッカ以外の装置の適用を除外するものではない。
【0071】
スタッカ/アンスタッカ2は、支持部21、リフタ部22、枠体部24、パレット移動部25を備える。
【0072】
支持部21は、段積みされた1以上のパレットのうちの最下段のパレットを所定高さの位置において支持する部分である。
【0073】
支持部21は、パレットにおける4つのフォーク差し込み穴に挿入されて該パレットを支持するために、例えば、2組4本の棒状部材が、枠体部24における所定高さの位置において、水平方向に沿った第1の方向に延在するように、各々対を成して対向配置されている。従って、スタッカ/アンスタッカ2では、フォーク差し込み穴の延在方向が第1の方向に沿うようにパレットが配置される。
【0074】
支持部21を構成する棒状部材は、第1の方向dr1に沿って第1の位置及び第2の位置の間を、所定の駆動手段(図示せず)により往復移動可能に設けられている。所定の駆動手段は、例えば、油圧を用いた駆動機構及び電力による駆動機構等の如何なるものであってもよい。支持部21は、第1の位置において、対向する棒状部材の先端部間の距離が、スタッカ/アンスタッカ2に配置された、段積みされたパレットの略四辺形の上面の一辺の長さより小さくなるように配置及び駆動される。また、支持部21は、第2の位置において、対向する棒状部材の先端部間の距離が、スタッカ/アンスタッカ2に配置された、段積みされたパレットの略四辺形の上面の一辺の長さより大きくなるように配置及び駆動される。支持部21がこのように配置及び駆動されることにより、支持部21は、第1の位置において段積みされたパレットを支持し、第2に位置において段積みされたパレットの支持を解放できる。
【0075】
リフタ部22は、パレットが載置される載置部23を備え、載置部23に載置されたパレットを昇降可能とするように、載置部23を昇降させる駆動手段(図示せず)を有する。この駆動手段は、油圧式及び電動式等の如何なる駆動方式であってもよい。
【0076】
枠体部24は、
図10に示すように、例えば、上方からみて略正方形の頂点の位置に配された4本の柱状部材と、この柱状部材同士を連結する梁部材とにより枠体を形成して構成されている。枠体部24は、4本の梁部材のうち、対向する1組2本の梁部材が第1の方向に延在し、他の1組2本の梁部材が第1の方向dr1に直交する第2の方向dr2に延在するように位置決めされて、地面に載置される。この枠体により形成される、上方から見た略正方形は、パレットPを受け入れるのに十分な大きさを備えている。また、この枠体の中にリフタ部22が設けられている。
【0077】
パレット移動部25は、スタッカにおいては、段積みするパレットをスタッカの枠体部24内に受け入れて、リフタ部22の載置部23の上方に配置する装置である。また、パレット移動部25は、アンスタッカにおいては、段ばらしされリフタ部22により当該パレット移動部25上に載置されたパレットを、枠体部24外に払い出す装置である。パレットの受け入れ及び払い出しといったパレットの移動は、例えば、上面に設けられたチェーンコンベアによって実現される。このチェーンコンベアは、載置されたパレットを第2の方向に沿って移動可能に構成されている。
【0078】
スタッカ/アンスタッカ2の動作の詳細については、後に、
図11〜16を参照して説明する。
【0079】
拭き取り部4は、パレットの側面を清掃する部分であって、リフタ部22により上昇又は下降されるパレットの側面に当接するようにスタッカ/アンスタッカ2に設けられている。具体的には、拭き取り部4は、例えば、第1の方向dr1に延在するように枠体部24に設けられた芯材と、その芯材を被覆するモップとにより構成される。なお、芯材を被覆する物は、パレットを清掃可能な素材からなるものであれば如何なるものであってもよく、例えば、布、スポンジ等を適用できる。
【0080】
スタッカでは、段積みされるパレット、及び段積みされるパレットの上方に重ねられた段積みされたパレットがリフタ部22により上昇される。またアンスタッカでは、段積みされたパレットがリフタ部22により下降される。拭き取り部4は、このように上昇又は下降されるパレットのいずれかの側面に当接可能な位置に設けられる。
【0081】
図10に示す例では、一対の拭き取り部4が、支持部21により支持される段積みされたパレットにおける最下段のパレットの第2の方向dr2に直交する側面に当接するように、対向配置されている。なお、拭き取り部4の配置位置は、最下段のパレットに当接される位置に限定されず、リフタ部22により上昇または下降されるパレットの側面に当接可能な位置であれば、如何なる位置であってもよい。また、拭き取り部4の配置位置は、パレットにおける、第1の方向dr1に直交する側面に当接可能な位置でもよい。
【0082】
また、拭き取り部4は、一定の圧力を作用させながら清掃対象となるパレット側面に当接される位置に設けられる。ここで、パレットの側面に作用される圧力は、拭き取り部4を構成する素材の物性等を考慮しながら、設計的に設定されることとしてもよい。
【0083】
次に、
図11〜13を参照して、本実施形態のパレット清掃装置100を構成するアンスタッカ2Aの動作を詳細に説明する。なお、
図11〜13、アンスタッカの動作を説明するための図であるので、拭き取り部4は図示されていない。
図11(a)は、段積みされたパレットP
Sが支持部21Aにより支持された状態を示す図である。この状態から、1枚のパレットP
Oを段ばらしする動作を説明する。
図11(a)に示すように、支持部21Aは、段積みされたパレットP
Sのうちの最下段のパレットP
Oを、支持部21Aを構成する棒状部材を第1の位置に位置させることにより支持している。
【0084】
続く
図11(b)において、
図11(a)に示した状態からリフタ部22Aの載置部23Aが上昇され、載置部23Aが最下段のパレットP
Oの下面を下支えする。このとき、載置部23Aにより、段積みされたパレットP
Sは
図11(a)に示した位置より上昇されるので、支持部21Aには、段積みされたパレットP
Sの質量が作用されない状態となる。
【0085】
続いて、
図12(a)において、支持部21Aが第2の位置に移動される。これにより、段積みされたパレットP
Sは、下降可能な状態となると共に、最下段のパレットP
Oが支持部21Aによる支持から解放される。この状態において、
図12(b)に示すように、リフタ部22Aは、段積みされたパレットP
Sのうちの最下段のパレットP
Oの直上に重ねられたパレットP
Nが、支持部21Aが設けられた所定高さの位置に達するまで、段積みされたパレットP
Sを下降させる。そして、支持部21Aは、再び第1の位置に移動されることにより、パレットP
Nを支持する。
【0086】
そして、
図13に示すように、リフタ部22Aは、パレットP
Oをさらに下降させてパレット移動部25A上に載置する。以上の動作により、段積みされたパレットP
Sからの1枚のパレットP
Oの段ばらしが実現される。
【0087】
次に、
図14〜16を参照して、本実施形態のパレット清掃装置100を構成するスタッカ2Bの動作を詳細に説明する。なお、
図14〜16は、スタッカ2Bの動作を説明するための図であるので、拭き取り部4は図示されていない。
図14(a)は、段積みされたパレットP
Sが支持部21Bにより支持されると共に、段積みするパレットP
Iがパレット移動部25B上に載置された状態を示す図である。この状態から、パレットP
Iを段積みする動作を説明する。
図14(a)に示すように、支持部21Bは、段積みされたパレットP
Sのうちの最下段のパレットPを、支持部21Bを構成する棒状部材を第1の位置に位置させることにより支持している。
【0088】
続く
図14(b)において、リフタ部22Bが、段積みされるパレットP
Iの上面P1が段積みされたパレットP
Sのうちの最下段のパレットの下面に接する位置まで、パレットP
Iを上昇させ、更に、支持部21Bに段積みされたパレットP
Sの質量が作用されない状態となるまで、パレットP
Iを上昇させる。
【0089】
続いて、
図15(a)において、支持部21Bが第2の位置に移動される。これにより、段積みされたパレットP
Sは、上昇可能な状態となる。この状態において、
図15(b)に示すように、リフタ部22Bは、段積みされるパレットP
Iが、支持部21Bが設けられた所定高さの位置に達するまで、段積みされたパレットP
S及びパレットP
Iを上昇させる。そして、支持部21Bは、再び第1の位置に移動されることにより、パレットP
Iを支持する。
【0090】
そして、
図16に示すように、リフタ部22Bは、載置部23Bを下降させると共に、支持部21Bは、パレットP
IをパレットP
Sと共に支持する。以上の動作により、パレットP
Iの段積みが実現される。
【0091】
次に、
図17を参照して、アンスタッカ2Aを含むパレット清掃装置100Aにおけるパレットの清掃を説明する。
図17(a)は、アンスタッカ2Aが
図11(b)に示される状態にあるときのパレットP及びリフタ部22Aの状態を示す。
図17(b)は、アンスタッカ2Aが
図12(b)に示される状態にあるときのパレットP及びリフタ部22Aの状態を示す。
【0092】
アンスタッカ2Aが
図17(a)に示される状態から
図17(b)に示される状態に遷移すると、リフタ部22Aの載置部23Aが下降されることにより、段積みされたパレットのうちの最下段のパレットP
Oは、側面P2に拭き取り部4Aを当接されながら下降する。これにより、パレットP
Oの側面P2における埃及び塵等の汚れが、拭き取り部4Aにより清掃される。
【0093】
次に、
図18を参照して、スタッカ2Bを含むパレット清掃装置100Bにおけるパレットの清掃を説明する。
図18(a)は、スタッカ2Bが
図14(b)に示される状態にあるときのパレットP及びリフタ部22Bの状態を示す。
図18(b)は、スタッカ2Bが
図15(b)に示される状態にあるときのパレットP及びリフタ部22Bの状態を示す。
【0094】
スタッカ2Bが
図18(a)に示される状態から
図18(b)に示される状態に遷移すると、リフタ部22Bの載置部23Bが上昇されることにより、段積みされたパレットのうちの最下段のパレットPは、側面P2に拭き取り部4Bを当接されながら上昇する。これにより、段積みされたパレットのうちの最下段のパレットPの側面P2における埃及び塵等の汚れが、拭き取り部4Bにより清掃される。
【0095】
続いて、本実施形態のパレット清掃装置100を含むパレット作業ラインについて説明する。
図19は、パレット作業ライン60の概略図である。パレット作業ライン60は、
図19に示すように、アンスタッカ2Aを備えたパレット清掃装置100A、作業ライン9及びスタッカ2Bを備えたパレット清掃装置100Bを含む。
【0096】
パレット清掃装置100Aは、
図19に示すように、排出ライン5を含むことができる。排出ライン5は、段積みされたパレットから段ばらしされパレット移動部25A上に載置されたパレットを移動させて、アンスタッカ2Aから排出するためのラインである。排出ライン5は、所定の動力源により動作するコンベア5Aを備えることができる。排出ライン5は、このコンベア5Aにより、パレットを排出できる。
【0097】
また、排出ライン5は、アンスタッカ2Aから排出されて移動されるパレットPの上面P1に当接するように設けられ、パレットの上面を清掃する上面拭き取り部6A、及びパレットの下面P5に当接するように設けられ、パレットの下面P5を清掃する下面拭き取り部6Bを有する。更に、排出ライン5は、パレットの側面P3に当接するように設けられパレットの側面を清掃する側面拭き取り部6Cを有することができる。
【0098】
上面拭き取り部6A、下面拭き取り部6B及び側面拭き取り部6Cは、拭き取り部4Aと同様に、パレットを清掃可能な素材からなるものであれば如何なるものにより形成されてもよく、例えば、モップ、布、スポンジ等により構成できる。これにより、排出ラインにおいてパレット移動させるための機構以外の特段の動作機構を要することなく、パレットの上面P1、下面P5及び側面P3における、埃、塵等の除去が可能となる。
【0099】
また、パレット清掃装置100Bは、
図19に示すように、流し込みライン7を含むことができる。流し込みライン7は、段積みするパレットPを移動させてスタッカ2Bに流し込むためのラインである。流し込みライン7は、所定の動力源により動作するコンベア7Aを備えることができる。流し込みライン7は、このコンベア7Aにより、パレットをスタッカ2Bに流し込むことができる。
【0100】
また、流し込みライン7は、スタッカ2Bに流し込むために移動されるパレットPの上面P1に当接するように設けられ、パレットの上面を清掃する上面拭き取り部8A、及びパレットの下面P5に当接するように設けられ、パレットの下面P5を清掃する下面拭き取り部8Bを有する。更に、流し込みライン7は、パレットの側面P3に当接するように設けられパレットの側面を清掃する側面拭き取り部8Cを有することができる。
【0101】
上面拭き取り部8A、下面拭き取り部8B及び側面拭き取り部8Cは、拭き取り部4Bと同様に、パレットを清掃可能な素材からなるものであれば如何なるものにより形成されてもよく、例えば、モップ、布、スポンジ等により構成できる。これにより、流し込みライン7においてパレット移動させるための機構以外の特段の動作機構を要することなく、パレットの上面P1、下面P5及び側面P3における、埃、塵等の除去が可能となる。
【0102】
また、流し込みライン7は、
図19に示すように、清掃効果を高めることを目的として、パレットP表面の湿度を維持するためのスプレーS3,S4を更に備えることができる。スプレーS3,S4は、例えば水をパレットPの表面に噴霧する。スプレーS3,S4がパレットに噴霧するものは水には限定されず、例えば液体の洗剤等であってもよい。
【0103】
作業ライン9は、パレット清掃装置100Aから送出されたパレットに対して所定の処置を施し、パレット清掃装置100Bに送出するためのラインである。作業ライン9においてパレットPに実施される処置は、例えば、目視による破損の有無の点検等である。
【0104】
なお、パレット清掃装置100Aにおける拭き取り部4Aは、例えば、化学的に着塵性を有する着塵剤を吸収可能な材料から成る。また、上面拭き取り部6A、下面拭き取り部6B及び側面拭き取り部6Cも、化学的に着塵性を有する着塵剤を吸収可能な材料から成ることとしてもよい。これにより、所定の処置を実施するために十分な程度に清浄されたパレットを作業ラインに提供できる。
【0105】
さらに、パレット清掃装置100Bにおける拭き取り部4Bは、例えば、吸水性を有する材料から成る。例えば、拭き取り部4Bを、水を適度に含ませたモップにより構成することができるので、パレット清掃装置100BにおいてパレットPを十分に清浄化できる。また、上面拭き取り部8A、下面拭き取り部8B及び側面拭き取り部8Cも、吸水性を有する材料からなることとしてもよい。これにより、流し込みライン7において、パレットを十分に清浄化できる。
【0106】
以上説明したように、本実施形態のパレット清掃装置100Bでは、パレットPを段積みするためのスタッカ2Bを含み、このスタッカ2Bでは、段積みされていたパレットPが段積みされるパレットPの上の重ねられた状態で上昇される。そして、上昇されるパレットPの側面に当接するように拭き取り部4Bが設けられているので、パレット側面がこの拭き取り4Bと接しながら上昇されることにより、パレットPの側面における、埃、塵等が除去される。かかる構成は、スタッカ2Bに拭き取り部4Bを設けるのみで実現され、スタッカ2B以外の特段の動作機構を必要としない。従って、簡易かつ低コストでパレットの清掃を実施できる。
【0107】
本実施形態のパレット清掃装置100Aでは、段積みされたパレットPを段ばらしするためのアンスタッカ2Aを含み、このアンスタッカ2Aでは、段積みされていたパレットPのうちの最下段のパレットPを段ばらしする際に、段積みされたパレットPがリフタ部22Aにより下降される。そして、下降されるパレットの側面に当接するように拭き取り部4Aが設けられているので、パレット側面がこの拭き取り部4Aと接しながら下降されることにより、パレットの側面における、埃、塵等が除去される。かかる構成は、アンスタッカ2Aに拭き取り部4Aを設けるのみで実現され、アンスタッカ2A以外の特段の動作機構を必要としない。従って、簡易かつ低コストでパレットの清掃を実施できる。
【0108】
(第3実施形態)
以下、
図20〜
図21を参照して、第3実施形態として、パレット拭き取り装置及びパレット作業ラインの実施形態について詳細に説明する。
【0109】
本実施形態のパレット拭き取り装置1Aを
図20に示す。
図20は、パレット拭き取り装置1Aの斜視図である。
図20に示すように、パレット拭き取り装置1Aは、拭き取り部10A及びパレット清掃装置100を含む。
即ち、パレット拭き取り装置1Aは、
図1を参照して説明した第1実施形態のパレット拭き取り装置1のパレット載置部30に代えて、第2実施形態のパレット清掃装置100を備える。
【0110】
第3実施形態では、パレット清掃装置100は、パレットPのフォーク差し込み穴P4の延在方向が所定方向に沿うようにパレットPが載置されるパレット載置部を構成する。拭き取り部10Aは、パレット清掃装置100のパレット移動部25に載置されたパレットPのフォーク差し込み穴P4の内部の清掃及びフォーク差し込み穴P4の内部に残留する水を拭き取ることができる。拭き取り部10Aは、清掃/吸水部11A、アーム部12及び動力源であるシリンダ13を備える。清掃/吸水部11Aは、パレットPのフォーク差し込み穴P4の内部を清掃する部分である。また、清掃/吸水部11Aは、フォーク差し込み穴P4の内部に残留する水を拭き取る部分である。具体的には、パレット清掃装置100に含まれるスタッカ/アンスタッカ2のパレット移動部25に載置されたパレットPのフォーク差し込み穴P4の内壁面に清掃/吸水部11Aを当接させながら、アーム部12がフォーク差し込み穴P4の延在方向に沿って往復移動されるように、拭き取り部10Aは、パレット清掃装置100に対して位置合わせされる。
【0111】
本実施形態のパレット拭き取り装置では、アーム部12により支持された清掃/吸水部11Aをフォーク差し込み穴P4の内壁面に当接させながらフォーク差し込み穴P4の延在方向に沿って往復移動させることにより、パレットPのフォーク差し込み穴P4内の清掃及び残留した水の除去をすることができると共に、スタッカ2B又はアンスタッカ2Aに、パレットの側面に当接するように設けられた拭き取り部4により、上昇又は下降されるパレットの側面における、埃、塵等が除去できる。
【0112】
図21は、本実施形態のパレット作業ライン60Aの概略図である。
図21に示すように、パレット作業ライン60Aは、
図19を参照して説明した第2実施形態のパレット作業ライン60におけるパレット清掃装置100Bに代えて、パレット拭き取り装置1B(1A)を含む。パレット拭き取り装置1Bは、スタッカ2Bを含んで構成されるパレット清掃装置100B及び拭き取り部10Aを備える。
【0113】
なお、
図21では、パレット作業ライン60Aは、第2実施形態と同様に、排出ライン5の前段にパレット清掃装置100Aを有しているが、これに代えて、アンスタッカ2Aを含んで構成されるパレット清掃装置100Aと拭き取り部10Aとからなるパレット拭き取り装置1を有することとしてもよい。
【0114】
本実施形態のパレット作業ライン60Aでは、アンスタッカを含んで構成されるパレット拭き取り装置1の後段に作業ラインを設けることができるので、清掃されたパレットに対して所定の処置を実施できる。これにより、所定の処置に関わる作業効率が向上される。また、作業ラインの後段に、スタッカを含んで構成されるパレット拭き取り装置1Bが設けられているので、所定の処置が実施された後のパレットを清掃及び乾燥できる。これにより、所定の処置が実施された後のパレットを、清浄化し更に段積みした状態で後段に送出できる。