(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5711384
(24)【登録日】2015年3月13日
(45)【発行日】2015年4月30日
(54)【発明の名称】チャネル状態の報告方法およびその装置
(51)【国際特許分類】
H04J 99/00 20090101AFI20150409BHJP
H04J 11/00 20060101ALI20150409BHJP
H04J 1/00 20060101ALI20150409BHJP
H04B 7/06 20060101ALI20150409BHJP
【FI】
H04J15/00
H04J11/00 Z
H04J1/00
H04B7/06
【請求項の数】12
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2013-541196(P2013-541196)
(86)(22)【出願日】2011年11月30日
(65)【公表番号】特表2014-504073(P2014-504073A)
(43)【公表日】2014年2月13日
(86)【国際出願番号】CN2011083218
(87)【国際公開番号】WO2012072028
(87)【国際公開日】20120607
【審査請求日】2013年5月29日
(31)【優先権主張番号】201010569722.0
(32)【優先日】2010年12月2日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510145107
【氏名又は名称】大唐移動通信設備有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100111372
【弁理士】
【氏名又は名称】津野 孝
(74)【代理人】
【識別番号】100112298
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 光春
(74)【代理人】
【識別番号】100168538
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 来
(72)【発明者】
【氏名】▲蘇▼ ▲しん▼
(72)【発明者】
【氏名】高 秋彬
(72)【発明者】
【氏名】拉盖施
(72)【発明者】
【氏名】沈 祖康
【審査官】
長谷川 篤男
(56)【参考文献】
【文献】
CMCC, CATT,On non-PMI based feedback in Rel-10,3GPP TSG-RAN WG1 Meeting #63,2010年11月15日,R1-106313
【文献】
New Postcom,Remaining details in CSI-RS signaling and PDSCH muting design,3GPP TSG-RAN WG1 Meeting #63,2010年11月15日,R1-105938
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04J 99/00
H04J 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザー設備UEがチャネル品質情報検出基準信号(CSI−RS)の配置情報を検出するステップと、
UEが検出結果に基いてCSI−RSベースのチャネル状態の報告に必要なポート数量を確定するステップと、
UEが、
ポート数量と伝送方法のプリセットされた対応関係に基づいて、確定したポート数量から、基地局がコードブックベースのプリコーディング方式によって、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)のデータをP個
(Pは2以上の整数)のCSI−RSポートにマッピングして伝送することを確定できれば、CSI−RSベースのプリコーディングマトリクス指標(PMI)の伝送方法を用いる必要があると判断するステップと、
UEが確定結果に基いてチャネル状態の情報を計算し、かつ、報告するステップとを備え、
ここで、コードブックベースのプリコーディング方式は、公式
が表す方式であり、
Wは、プリコーディングマトリクスが構成するコードブックを表し、
Sは、ランク指標(RI)値と等しい数のデータ層によって構成するPDSCHデータであり、
は、P個のCSI−RSポートにてデータが構成するベクトルを表すことを特徴とするチャネル状態の報告方法。
【請求項2】
プリセットされたポート数量と伝送方法の対応関係は、ポート数量が1であれば、非PMI伝送方法に対応することを特徴とする請求項1に記載のチャネル状態の報告方法。
【請求項3】
確定した伝送方法がCSI−RSベースのPMI伝送方法である場合、報告したチャネル状態の情報はCQI、PMIおよびRIを備えることを特徴とする請求項2に記載のチャネル状態の報告方法。
【請求項4】
確定した伝送方法がCSI−RSベースのPMI伝送方法である場合、UEが確定結果に基いてチャネル状態の情報を計算し、かつ、報告するステップは、
UEが確定したマッピング方式に基いて各周波数領域の報告単位のためにPMIを計算し、かつ、報告するステップと、
UEが確定したマッピング方式に基いて全帯域幅のためにRIを計算し、かつ、報告するステップと、
UEが確定したマッピング方式およびPMIとRIに基いてCQIを計算し、かつ、報告するステップと
を備えることを特徴とする請求項3に記載のチャネル状態の報告方法。
【請求項5】
UEがCSI−RSベースのPMI伝送方法および算出したRIに基いてCQIを計算し、かつ、報告するステップは、
RIが1と等しい場合、UEが各周波数領域の報告単位において1個のCQIを計算し、かつ、報告するステップと、
RIが1より大きい場合、UEが各周波数領域の報告単位において2つのコードワードに対してそれぞれCQIを計算し、かつ、報告するステップと
を備えるを特徴とする請求項4に記載のチャネル状態の報告方法。
【請求項6】
UEが、基地局が公式
が表す方式を用いてPDSCHのデータをP個のCSI−RSポートにマッピングし、かつ、伝送すると確定する場合、
UEは、基地局が
の方式を用いてPDSCHデータをP個のCSI−RSポートにマッピングして伝送すると確認し、同時に、基地局が同様の方式を用いてDMRSを前記P個のCSI−RSポートにマッピングして伝送することを確認し、
UEは、基地局が前記マッピング過程においてUEから推薦された、コードブックにおけるプリコーディングマトリクスWに対応するPMI/RIを使用すると確認し、
ここで、
は、
を表し、
は、Sを表し、
は、第k個のサブキャリア、第l個のOFDMシンボル、第p個のCSI−RSポートにて伝送するシンボルを表し、
は、第k個のサブキャリア、第l個のOFDMシンボル、第p個のポートにおけるPDSCHデータまたはDMRSシンボルを表し、
υは、PDSCHの層ナンバを表すことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のチャネル状態の報告方法。
【請求項7】
チャネル品質情報検出基準信号(CSI−RS)の配置情報を検出する検出モジュールと、
検出結果に基いてCSI−RSベースのチャネル状態の報告に必要なポート数量を確定するポート数量モジュールと、
基地局がコードブックベースのプリコーディング方式によって、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)のデータをP個(
Pは2以上の整数)のCSI−RSポートにてマッピングし、かつ、伝送することを確定できれば、
ポート数量と伝送方法のプリセットされた対応関係に基づいて、確定したポート数量から、UEがCSI−RSベースのプリコーディングマトリクス指標(PMI)伝送方法を用いる必要があると
判断する伝送モードモジュールと、
判断結果に基づき、チャネル状態の情報を計算し、かつ、報告する報告モジュールとを備え、
ここで、コードブックベースのプリコーディング方式は、公式
が表す方式であり、
Wは、プリコーディングマトリクスが構成するコードブックを表し、
Sは、ランク指標(RI)値と等しい数のデータ層によって構成するPDSCHデータ
であり、
は、P個のCSI−RSポートにおいてデータが構成するベクトルを表すことを特徴とするユーザー設備。
【請求項8】
プリセットされたポート数量と伝送方法の対応関係は、ポート数量は1であれば、非PMI伝送方法に対応することを特徴とする請求項7に記載のユーザー設備。
【請求項9】
確定した伝送方法がCSI−RSベースのPMI伝送方法である場合、報告したチャネル状態の情報は、CQI、PMIおよびRIを備えることを特徴とする請求項8に記載のユーザー設備。
【請求項10】
確定した伝送方法がCSI−RSベースのPMI伝送方法である場合、報告モジュールは、確定したマッピング方式に基いて各周波数領域の報告単位のためにPMIを計算し、かつ、報告、また、確定したマッピング方式に基いて全帯域幅のためにRIを計算し、かつ、報告し、さらに、確定したマッピング方式、PMIおよびRIに基いてCQIを計算し、かつ、報告することを特徴とする請求項8に記載のユーザー設備。
【請求項11】
RIが1と等しい場合、報告モジュールは各周波数領域の報告単位において1個のCQIを計算し、かつ、報告し、
RIが1より大きい場合、報告モジュールは、各周波数領域の報告単位にて2つのコードワードに対してそれぞれCQIを計算し、かつ、報告することを特徴とする請求項10に記載のユーザー設備。
【請求項12】
伝送モードモジュールは、基地局が公式
が表す方式を用いてPDSCHのデータP個のCSI−RSポートにマッピングして伝送すると確定する場合、
伝送モードモジュールは、基地局が
の方式を用いてPDSCHデータをP個のCSI−RSポートにマッピングして伝送すると確認し、同時に、基地局が同様な方式を用いてDMRSを前記P個のCSI−RSポートにマッピングして伝送することを確認し、
また、伝送モードモジュールは、基地局が前記マッピング過程においてUEから推薦された、コードブックにおけるプリコーディングマトリクス(W)に対応するPMI/RIを使用することを確認し、
ここで、
は、
を表し、
は、Sを表し、
は、第k個のサブキャリア、第l個のOFDMシンボル、第p個のCSI−RSポートにて伝送するシンボルを表し、
は、第k個のサブキャリア、第l個のOFDMシンボル、第p個のポートにおけるPDSCHデータまたはDMRSシンボルを表し、
υは、PDSCHの層ナンバを表すことを特徴とする請求項7〜11に記載のユーザー設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信分野に関し、特に、チャネル状態の報告方法およびその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2010年12月2日に中国特許局に提出し、出願番号が201010569722.0であり、発明名称が「チャネル状態の報告方法およびその装置」である中国特許出願を基礎とする優先権を主張し、その開示の総てをここに取り込む。
チャネル品質情報は、ネットワーク側が各種アダプティブな調整およびスケジューリングを行う重要な基礎である。
LTE(Long Term Evolution,ロング・ターム・エボリューション)において、チャネル品質を4bit(ビット)のCQI(Channel Quality Indicator,チャネル品質指標)に量子化し、各CQIのラベルは、全て変調方式とコーディング速度の組み合わせに対応する。
UEがCQIを計算する場合、それが位置する伝送モードに基づきPDSCH(Physical Downlink Shared Channel,物理ダウンリンク共有チャネル)の伝送方法を仮定しなければならない。
例えば、LTE Rel−9(バージョン9)にて定義するCQI計算をする場合、PDSCH伝送方法の仮定方法は
図1に示す通りである。
【0003】
TM(Transmission Mode,伝送モード)4−6において、UE(User Experience,ユーザー設備)は、全てCRS(Cell−specific reference signals,セル固有の基準信号)に対する検出に基づき、それが推薦するPMI(Precoding Matrix Indicator,プリコーディングマトリクス指標)を計算し、かつ、報告しなければならない。
UEがCQIを報告する場合、eNB(evolved Node B,発展型基地局)が、UEから報告受けたPMIを使用すると仮定する。
TM7において非コードブック(non−codebook)のプリコーディング方式が用いられており、UEは、eNBへCQIを報告するだけでよく、eNBによってプリコーディングまたはフォーミングベクトルを計算する。
TM8においてPMIとnon−PMI(非PMI)の2種類のフィードバック方式を支援でき、UEは、上層により配置されたフィードバック方式と具体的な報告モードに従い、CRSに対する検出に基づき報告量(PMI/RI(Rank Indication,ランク指標)/CQIまたはCQI)を生成できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
LTE−A(LTE−Advanced,ロング・ターム・エボリューション・アドバンスト)システムにおいて、より高い階数のMIMO(Multiple−Input Multiple−Out−put,多入力多出力)伝送(最多8個のデータ層を支援する)および後継バージョンにおけるマルチセルジョイント処理機能を支援するため、新たに定義するCSI−RS(CSI reference signals,チャネル品質情報検出基準信号)を導入する。
TM9において、DMRS(De Modulation Reference Signal,復調基準信号)による復調方式を用い、CSI−RSの役割は、検出のみで復調ではない。
TM8と類似して、eNBは、ハイレベルシグナルにより、UEの報告モードをPMIまたはnon−PMI形式と配置できる。
TM9において動作するnon−PMI報告モードの場合、UEのCQI報告は、CRSに基づき実行される。
TM9において動作し、かつ、PMI報告に設置されるUEは、CSI−RSの検出に基づき、CQI/PMI/RI等の報告情報を生成できる。
このような場合、CSI−RSによる伝送方法が存在しないため、UEは、CQI計算をする際に、PDSCHがどのCSI−RSによる伝送方法を用いるかを仮定できないため、CSI−RSによりチャネル状態を報告することができなくなる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る実施形態は、CSI−RSベースのチャネル状態の報告を実現するチャネル状態の報告方法およびその装置を提供する。
【0006】
本発明に係るチャネル状態の報告方法は、
ユーザー設備UEがチャネル品質情報検出基準信号(CSI−RS)の設置情報を検出するステップと;
UEが検出結果に基いてCSI−RSベースのチャネル状態の報告に必要なポート数量を確定するステップと;
UEが、基地局がコードブックベースのプリコーディング方式によって、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)のデータをP個のCSI−RSポートにマッピングして伝送することを確定できれば、確定したポート数量、プリセットされたポート数量と伝送方法の対応関係に基いてCSI−RSベースのプリコーディングマトリクス指標(PMI)の伝送方法を用いる必要があると確認するステップと、
UEが確定結果に基いてチャネル状態の情報を計算して報告するステップとを備える。
ここで、コードブックベースのプリコーディング方式は、公式
が表す方式であり、
Wは、プリコーディングマトリクスが構成するコードブックを表し、
Sは、ランク指標(RI)の値と等しい数のデータ層によって構成するPDSCHデータであり、
は、P個のCSI−RSポートにおけるデータが構成するベクトルを表す。
【0007】
本発明に係るユーザー設備は、
チャネル品質情報検出基準信号(CSI−RS)の配置情報を検出する検出モジュールと、
検出結果に基いてCSI−RSベースのチャネル状態の報告に必要なポート数量を確定するポート数量モジュールと、
基地局がコードブックベースのプリコーディング方式によって、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)のデータをP個のCSI−RSポートにマッピングして伝送することを確定できれば、確定したポート数量、プリセットされたポート数量と伝送方法の対応関係に基づき、基地局がCSI−RSベースのプリコーディングマトリクス指標(PMI)の伝送方法を用いる必要があると確定する伝送モードモジュールと、
確定結果に基いてチャネル状態の情報を計算して報告する報告モジュールとを備える。
ここで、コードブックベースのプリコーディング方式は、公式
が表す方式であり、
Wは、プリコーディングマトリクスが構成するコードブックを表し、
Sは、ランク指標(RI)の値と等しい数のデータ層によって構成するPDSCHデータであり、
は、P個のCSI−RSポートにてデータが構成するベクトルを表す。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る実施形態によれば、UEはCSI−RSベースのチャネル状態の報告に必要なポート数量によって、対応する伝送モードを確定し、かつ、確定した伝送方法を利用してチャネル状態の情報を報告する。
これによって、従来技術においてCSI−RSにより、基地局が用いる伝送方法を確定できず、そのため、チャネル状態の情報を報告できないという問題を解決できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】従来技術における伝送方法と伝送整理番号の関係図。
【
図2】本発明の実施形態においてチャネル状態を報告する主な方法のフロー図。
【
図3】本発明の実施形態においてnon−PMI伝送方法を用いてチャネル状態の情報を報告する方法のフロー図。
【
図4】本発明の実施形態におけるCSI−RSベースのPMI伝送方法を用いるチャネル状態の情報の報告方法のフロー図。
【
図5】本発明の実施形態におけるUEの構造を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態において、UEは、CSI−RSベースのチャネル状態の報告に必要なポート数量によって、対応する伝送方法を確定し、かつ、確定した伝送方法を利用してチャネル状態の情報を報告する。
これによって、従来技術において、CSI−RSにより基地局が用いる伝送方法を確定できず、さらに、チャネル状態の情報を報告できないという問題を解決する。
【0011】
図2に示す、本実施形態においてチャネル状態の情報を報告する主な方法のフローは、以下のステップ201からステップ204を備える。
【0012】
ステップ201において、UEは、CSI−RSの配置情報を検出する。
【0013】
ステップ202において、UEは、検出結果に基づき、CSI−RSベースのチャネル状態の報告に必要なポート数量を確定する。
ここで、CSI−RSの配置情報は、ポート数量を含み、UEは、配置情報の検出によってポート数量を獲得できる。
【0014】
ステップ203において、UEは、確定したポート数量、プリセットされたポート数量と伝送方法の対応関係に基づき、UEの伝送方法を確定する。
【0015】
ステップ204において、UEは、確定した伝送方法に基づき、チャネル状態の情報を計算して報告する。
【0016】
ここで、CSI−RSベースのチャネル状態の報告に必要なポート数量が1である場合、UEは、eNBがPDSCHにて伝送すると仮定すれば、単一ポート(例えば、port0(ポート0))を介して伝送する。
この時、コードブックを使う必要がないため、UEは、non−PMI伝送方法を用いる。
CSI−RSベースのチャネル状態の報告に必要なポート数量Pが1より大きい場合、
UEは、eNBがコードブックベースのプリコーディング方式によってPDSCHのデータをP個のCSI−RSポートにマッピングして伝送すると仮定する。
この時、コードブックを用いなければならないため、UEは、CSI−RSベースのPMI伝送方法を用いる。
好ましくは、コードブックベースのプリコーディング方式は、公式
が表す方式である。
ここで、Wは、P×RI次元マトリクスであり、プリコーディングマトリクスが構成するコードブックを表し、特に、Rel−10によって定義するプリコーディングマトリクスが構成するコードブックを選択する。
Sは、RI値と等しい数のデータ層によって構成するPDSCHデータである。
RIは、UEが報告するrank(ランク)指標である。
は、P個のCSI−RSポートにおいてデータが構成するベクトルを表す。
【0017】
具体的に、UEは、基地局が
の方式を用いてPDSCHデータをP個のCSI−RSポートにマッピングして伝送すると確認し、同時に、基地局が同様の方式を用いてDMRSを前記P個のCSI−RSポートのマッピングして伝送することを確認する。
ここで、
は、
を表し、
は、Sを表し、
は、第k個のサブキャリア、第l個のOFDMシンボル、第p個のCSI−RSポートにて伝送するシンボルを表す。
は、第k個のサブキャリア、第l個のOFDMシンボル、第p個のポートでのPDSCHデータまたはDMRSシンボルを表し、υは、PDSCHの層ナンバを表す。
ここで、UEは、基地局がマッピング過程においてUEから推薦されたPMI/RIを使用すると確認し、このPMI/RIは、コードブックにおけるプリコーディングマトリクスであるWに対応する。
【0018】
多様な伝送方法があるため、以下に、2つの実施形態により各伝送モードについて詳細に報告過程を説明する。
【0019】
図3に示す本実施形態において、non−PMI伝送方法を用いてチャネル状態の情報を報告する方法のフローは、以下のステップ301からステップ306を備える。
【0020】
ステップ301において、UEが、ネットワークにアクセスされた後、システムブロードキャストを介してCSI−RSの時間周波数位置、周期およびポート数等を備える配置情報を獲得する。
【0021】
ステップ302において、UEは、CSI−RSの配置情報を検出し、チャネル伝送マトリクス
を獲得する。
ここで、
は、第j個送信アンテナから第i個受信アンテナまでの間のチャネル伝送係数を表し、RとTは、それぞれ受信と送信アンテナの数である。
同時に、UEは、受信した干渉とノイズを検出することができる。
【0022】
ステップ303において、UEは、ステップ301の検出結果に基づき、CSI−RSベースのチャネル状態の報告に必要なポート数量を確定し、かつ、ポート数量が1であると分かる。
【0023】
ステップ304において、UEは、ポート数量が1であることに基づき、eNBが単一ポートを介してPDSCHにて伝送することを確定する。
【0024】
ステップ305において、UEは、eNBが単一ポートを介してPDSCHにて伝送動作を行うことに基づき、non−PMI伝送方法を確定する。
【0025】
ステップ306において、UEは、non−PMI伝送方法に基づき、CQIを計算し、かつ、報告する。
特に、各周波数領域の報告単位(例、ブロードバンドまたはサブバンド)のためにCQIを計算し、かつ、報告する。
この時、コードブックは必要ではないため、CQIを報告するだけでよい。
【0026】
図4に示す本実施形態において、CSI−RSベースのPMI伝送方法を用いてチャネル状態の情報を報告する方法のフローは、以下のステップ401からステップ408までを備える。
【0027】
ステップ401において、UEは、ネットワークにアクセスされた後、システムブロードキャストを介してCSI−RSの配置情報を獲得する。
【0028】
ステップ402において、UEは、CSI−RSの配置情報を検出し、チャネル伝送マトリクス
を獲得する。
同時に、UEは、受信した干渉とノイズを検出することができる。
【0029】
ステップ403において、UEは、ステップ401の検出結果に基づき、CSI−RSベースのチャネル状態の報告に必要なポート数量を確定し、かつ、ポート数量が1より大きいと分かる。
【0030】
ステップ404において、UEは、ポート数量が1より大きいことに基いて、eNBが
方式によってPDSCHのデータをP個のCSI−RSポートにマッピングして伝送することを確定する。
【0031】
ステップ405において、UEは、すでに確定したeNBの動作に基づき、CSI−RSベースのPMI伝送方法を確定する。
【0032】
ステップ406において、UEは、CSI−RSベースのPMI伝送方法に基づき、各周波数領域の報告単位のためにPMIを計算し、かつ、報告する。
PMIは、Wがコードブックにおいて対応するラベルを表す。
【0033】
ステップ407において、UEは、CSI−RSベースのPMI伝送方法に基づき、全帯域幅にRIを計算し、かつ報告する。
【0034】
ステップ408において、UEは、CSI−RSベースのPMI伝送方法および算出したRIに基づき、CQIを計算し、かつ、報告する。
特に、各周波数領域の報告単位(例、ブロードバンドまたはサブバンド)のためにCQIを計算し、かつ、報告する。
RIが1と等しい場合、UEは、各周波数領域の報告単位にてCQIを計算し、かつ、報告する。
RIが1より大きい場合、UEは、各周波数領域の報告単位にて2つのコードワードに対してそれぞれCQIを計算し、かつ、報告する。
【0035】
上述の説明によってチャネル状態の情報を報告する実施過程を理解できる。
この過程は、主に、UEによって実現する。
以下に、UEの内部構造と機能を説明する。
【0036】
図5に示す本実施形態におけるUEは、検出モジュール501と、ポート数量モジュール502と、伝送モードモジュール503と、報告モジュール504とを備える。
【0037】
検出モジュール501は、チャネル品質情報検出基準信号(CSI−RS)を検出する。
検出モジュール501は、チャネル伝送マトリクス
を獲得する。
同時に、検出モジュール501は、受信した干渉とノイズを検出することがさらにできる。
【0038】
ポート数量モジュール502は、検出結果に基いてCSI−RSベースのチャネル状態の報告に必要なポート数量を確定する。
【0039】
伝送モードモジュール503は、確定したポート数量、プリセットされたポート数量と伝送方法の対応関係に基づき、基地局が用いる伝送方法を確定する。
プリセットされたポート数量と伝送方法の対応関係は、ポート数量が1であれば、非PMI伝送方法に対応することと、
ポート数量が1より大きければ、CSI−RSベースのPMI伝送方法に対応することと、
を含む。
伝送モードモジュール503は、ポート数量が1であることに基づき、eNBが単一ポートを介してPDSCHにて伝送することを確定し、さらに、非PMI伝送方法を確定する。
または、伝送モードモジュール503は、ポート数量が1より大きいことに基づき、eNBがコードブックベースのプリコーディング方式によってPDSCHのデータをP個のCSI−RSポートにマッピングし、かつ、伝送することを確定し、さらに、CSI−RSベースのPMI伝送方法を確定する。
コードブックベースのプリコーディング方式は、公式
が表す方式を備える。
ここで、Wは、プリコーディングマトリクスが構成するコードブックを表し、
Sは、RI個データ層によって構成するPDSCHデータであり、
は、P個のCSI−RSポートにおいてデータが構成するベクトルを表す。
【0040】
具体的に、伝送モードモジュール503は、基地局が
の方式を用いてPDSCHデータをP個のCSI−RSポートにマッピングして伝送することを確認する。
同時に、基地局が同様の方式を用いてDMRSを前記P個のCSI−RSポートにマッピングして伝送することを確認する。
ここで、
は、
を表し、
は、Sを表し、
は、第k個のサブキャリア、第l個のOFDMシンボル、第p個のCSI−RSポートにて伝送するシンボルを表す。
は、第k個のサブキャリア、第l個のOFDMシンボル、第p個のポートでのPDSCHデータまたはDMRSシンボルを表し、υは、PDSCHのレベル数を表す。
ここで、伝送モードモジュール503は、基地局がマッピング過程においてUEから推薦もらうPMI/RIを使用することを確認し、このPMI/RIは、コードブックにおけるプリコーディングマトリクスであるWに対応する。
【0041】
報告モジュール504は、確定した伝送方法に基づき、チャネル状態の情報を計算し、かつ、報告する。
確定した伝送方法が非PMI伝送方法である場合、報告したチャネル状態の情報は、チャネル品質指標(CQI)を備える。
つまり、報告モジュール504は、CQIを計算し、かつ、報告する。
確定した伝送方法がCSI−RSベースのPMI伝送方法である場合、報告したチャネル状態の情報は、CQI、PMIおよびRIを備える。
つまり、報告モジュール504は、CQI、PMIおよびRIを計算し、かつ、報告する。
具体的に、確定した伝送方法がCSI−RSベースのPMI伝送方法である場合、報告モジュール504は、CSI−RSベースのPMI伝送方法に基づき、各周波数領域の報告単位のためにPMIを計算し、かつ、報告する。
また、CSI−RSベースのPMI伝送方法に基づき、全帯域幅にRIを計算し、かつ、報告する。
そして、CSI−RSベースのPMI伝送方法および算出したRIに基づき、CQIを計算し、かつ、報告する。
RIが1と等しい場合、報告モジュール504は、各周波数領域の報告単位にてCQIを計算し、かつ、報告する。
RIが1より大きい場合、報告モジュール504は、各周波数領域の報告単位において2つのコードワードを、それぞれCQIを計算し、かつ報告する。
【0042】
報告モジュール504は、計算ユニットとインターフェースユニットとを備える。
計算ユニットは、チャネル状態の情報を計算し、インターフェースユニットは、チャネル状態の情報を送信する。
さらに、インターフェースユニットは、システムブロードキャストを介してCSI−RSの配置情報を獲得する。
【0043】
本発明実施形態において、UEはCSI−RSベースのチャネル状態の報告に必要なポート数量によって、対応する伝送モードを確定し、かつ確定した伝送方法を利用してチャネル状態の情報を報告する。
従来技術において、CSI−RSにより基地局の伝送方法を確定できず、さらに、チャネル状態の情報を報告できないという問題を解決する。
本発明の実施形態は、異なるポート数量に相応の伝送モードを提供し、かつ具体的に計算と報告をしなければならないチャネル状態の情報を提供する。
【0044】
本分野の技術者として、本発明の実施形態が、方法、システム或いはコンピュータプログラム製品を提供できるため、本発明は、完全なハードウェア実施形態、完全なソフトウェア実施形態、またはソフトウェアとハードウェアの両方を結合した実施形態を採用できることがかわるはずである。
さらに、本発明は、一つ或いは複数のコンピュータプログラム製品の形式を採用できる。
このような製品は、コンピュータ使用可能なプログラムコードを含むコンピュータ使用可能な記憶媒体(ディスク記憶装置と光学記憶装置等を含むがそれとは限らない)において実施する。
【0045】
以上は、本発明の実施形態の方法、装置(システム)、およびコンピュータプログラム製品のフロー図および/またはブロック図によって、本発明を記述した。
理解すべきことは、コンピュータプログラム指令によって、フロー図および/またはブロック図における各フローおよび/またはブロックと、フロー図および/またはブロック図におけるフローおよび/またはブロックの結合を実現できる。
プロセッサは、これらのコンピュータプログラム指令を、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組込み式処理装置、或いは他のプログラム可能なデータ処理装置設備の処理装置器に提供でき、コンピュータ或いは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサは、これらのコンピュータプログラム指令を実行し、フロー図における一つ或いは複数のフローおよび/またはブロック図における一つ或いは複数のブロックに指定する機能を実現する。
【0046】
これらのコンピュータプログラム指令は、又、コンピュータ或いは他のプログラム可能なデータ処理装置を特定方式で動作させるコンピュータ読取記憶装置に記憶できる。
これによって、指令を含む装置は当該コンピュータ読取記憶装置内の指令を実行でき、フロー図における一つ或いは複数のフローおよび/またはブロック図における一つ或いは複数のブロックに指定する機能を実現する。
【0047】
さらに、これらコンピュータプログラム指令は、コンピュータ或いは他のプログラム可能なデータ処理装置設備に実装もできる。
コンピュータプログラム指令が実装されたコンピュータ或いは他のプログラム可能設備は、一連の操作ステップを実行することによって、関連の処理を実現し、コンピュータ或いは他のプログラム可能な設備において実行される指令によって、フロー図における一つ或いは複数のフローおよび/またはブロック図における一つ或いは複数のブロックに指定する機能を実現する。
【0048】
無論、当業者によって、上述した実施形態に記述された技術的な解決手段を改造し、或いはその中の一部の技術要素を置換することもできる。
そのような、改造と置換は、本発明の各実施形態の技術の範囲から逸脱するとは見なされない。
そのような改造と置換は、すべて本発明の請求の範囲に属する。