(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
公共的な通信網を利用する機器が出力する信号には、その品質についての規格が定められており、その種の機器の開発部門や修理部門では、それらの機器が出力する信号の品質が予め決められた規格に入るか否かを判定する品質評価装置が必要となる。
【0003】
この種の品質評価装置は、試験対象が出力した信号の波形データを取得し、その波形データに対して予め決められた測定項目(レベルに関する測定、周波数に関する測定、変調品質に関する測定等)についての測定を行い、その測定結果に対して予め設定された規格値との比較により良否判定を行なっている。
【0004】
上記のように、評価対象の信号のデータを取得して所定の測定を行い、その測定結果に対して良否判定を行なう技術は、例えば特許文献1に開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1の技術はスペクトラムアナライザに関するものであり、周波数掃引によって得られたスペクトラム波形データに現れるスプリアスのレベルに対する良否判定を行なっているが、デジタル変調信号等の中心周波数、変調誤差比MER、エラーベクトル振幅EVM等の測定では、評価のために取得した波形データに対する演算処理を一度行なって得られた値だけで品質評価を行なうことは少なく、測定値に対する一定回数の平均化処理を行い、その平均化処理された測定結果に対して良否判定を行なっている場合が多い。
【0007】
また、スペクトラムアナライザが常識的に行なっている処理として、同一周波数範囲のスペクトラム波形データを複数回連続的に取得しながらこれを平均化処理することでランダム性の雑音成分を除去して最終的なスペクトラム波形データを求めており、上記特許文献1では特に記載はないものの、ノイズに左右されないでスプリアスのレベルを正確に把握できるようにスペクトラム波形データに対する平均化処理を行なう必要がある。
【0008】
このように、信号の波形データを取得してその品質評価を行なう装置においては、測定結果についての平均化処理が一般的に行なわれており、その平均化処理された結果に対して良否判定を行なっているのが現状である。
【0009】
この平均化の回数を多く(例えば数10〜数100回)要するシステムでは、メモリの膨大な消費を押さえるために、新たに取得した波形データで前回取得した波形データを更新しながら測定を行なっているため、次のような問題が生じる。
【0010】
即ち、平均化処理の途中で測定値が正常範囲を逸脱したことにより、最終的な測定結果が異常範囲に入り異常判定がなされたとしても、正常範囲を逸脱した測定値が得られたときの波形データが残っておらず、その異常判定の原因を特定することができない。
【0011】
また、平均化処理の途中で測定値が正常範囲を例えば+方向に逸脱して異常範囲に入ったとしても、その逸脱回数が平均化数に対して少ない場合や、−方向の逸脱が同じような頻度で発生した場合、平均化処理による最終的な測定結果が正常範囲に入って正常判定され、評価者には測定値が異常範囲に変化したことさえわからない。
【0012】
本発明は、上記問題を解決し、平均化処理した結果に対して良否判定を行なう場合であっても、平均化処理の途中で測定値が正常範囲を逸脱したことを評価者が確認でき、またその基になる波形データの特定および解析を容易に行なえる信号品質評価装置および評価方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記目的を達成するために、本発明の請求項1の信号品質評価装置は、
評価対象の信号の波形データを記憶するための波形データメモリ(22)と、
評価対象の信号の一定時間分の波形データを順次取得し、新たに取得した波形データを前記波形データメモリに順次更新記憶する波形データ取得部(21)と、
前記波形データメモリに新たな波形データが記憶される毎に、該波形データを読み出して所定の演算処理を行い、
複数の測定項目についての測定値を順次算出する測定演算処理部(23)と、
前記測定演算処理部で順次算出される
測定項目毎の測定値に対して予め設定された平均化回数分の平均化処理を行なう平均化処理部(24)と、
前記測定演算処理部で順次算出される
測定項目毎の測定値が
、測定項目毎に予め設定された第1の正常範囲にあるか否かを判定する第1の判定処理部(25)と、
前記平均化処理部による前記平均化回数分の平均化処理で得られた
測定項目毎の最終の測定結果が
、測定項目毎に予め設定された第2の正常範囲にあるか否かを判定する第2の判定処理部(26)と、
異常な測定値の基になる波形データを記憶するためのNG波形データメモリ(28)と、
前記第1の判定処理部で前記第1の正常範囲にないと判定された測定値の基になる波形データを前記波形データメモリから読み出して、前記NG波形データメモリに保存するNG波形データ保存部(27)と、
表示器(30)と、
前記第1の判定処理
部および第2の判定処理
部の判定結果を前記表示器に表示する判定結果表示部(29)と、
前記NG波形データメモリに保存された波形データに対する解析処理を行なうためのNG波形データ解析部(31)と備えた
信号品質評価装置において、
前記複数の測定項目のそれぞれに対し、前記第1の判定処理部の判定結果に関わらず前記第2の判定処理部の判定結果を得るまで測定を続行し前記第1の判定処理部の判定結果と前記第2の判定処理部の判定結果を共に有効とするNGスルーモード、前記第1の判定処理部により測定値が前記第1の正常範囲にないと判定された時点で測定を中止して該第1の判定処理部の判定結果を有効とするNG停止モード、前記第1の判定処理部の判定結果に関わらず前記第2の判定処理部の判定結果を得るまで測定を続行し前記第2の判定処理部の判定結果のみを有効とするノーマルモードのいずれかを任意に指定する手段を設けたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の請求項2の信号品質
評価方法は、
評価対象の信号の一定時間分の波形データを順次取得し、該取得した新たな波形データを波形データメモリに順次更新記憶する段階と、
前記波形データメモリに新たに記憶された波形データに対して所定の演算処理を行い、
複数の測定項目についての測定値を算出する段階と、
前記算出された
測定項目毎の測定値に対して予め設定された平均化回数分の平均化処理を行なう段階と、
前記算出された
測定項目毎の測定値が
、測定項目毎に予め設定された第1の正常範囲にあるか否かを判定する第1の判定段階と、
前記平均化処理で得られた
測定項目毎の最終の測定結果が、
測定項目毎に予め設定された第2の正常範囲にあるか否かを判定する第2の判定段階と、
前記第1の判定段階で前記第1の正常範囲にないと判定された測定値の基になる波形データを前記波形データメモリから読み出して、NG波形データメモリに保存する段階と、
前記第1の判定段階および第2の判定段階の判定結果を表示する段階と、
前記NG波形データメモリに保存された波形データに対する解析処理を行なう段階とを含む
信号品質評価方法において、
前記複数の測定項目のそれぞれに対し、前記第1の判定段階の判定結果に関わらず前記第2の判定段階の判定結果を得るまで測定を続行し前記第1の判定段階の判定結果と前記第2の判定段階の判定結果を共に有効とするNGスルーモード、前記第1の判定段階で測定値が前記第1の正常範囲にないと判定された時点で測定を中止して該第1の判定段階の判定結果を有効とするNG停止モード、前記第1の判定段階の判定結果に関わらず前記第2の判定段階の判定結果を得るまで測定を続行し前記第2の判定段階の判定結果のみを有効とするノーマルモードのいずれかを任意に指定させる段階を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
このように、本発明では、評価対象の信号の一定時間分の波形データを順次取得し、該取得した新たな波形データを波形データメモリに順次更新記憶し、その波形データメモリに新たに記憶された波形データに対して所定の演算処理を行い、所定測定項目についての測定値を算出し、その算出された測定値に対して予め設定された平均化回数分の平均化処理を行なうとともに、算出された測定値が第1の正常範囲にあるか否かおよび平均化処理で得られた最終の測定結果が第2の正常範囲にあるか否かを判定し、第1の正常範囲にないと判定された測定値の基になる波形データをNG波形データメモリに保存し、またその判定結果も最終の判定結果とともに表示し、しかも、NG波形データメモリに保存された波形データに対する解析処理を行なえるようになっている。
【0016】
このため、平均化処理の途中で測定値が正常範囲を逸脱したことを評価者が確認でき、また、その基になる波形データの特定および解析を容易に行なえる。
また、複数の測定項目に対し、所定回数の平均処理された測定結果に対する第2の判定処理の結果のみを有効なものとするノーマルモードの他に、第1の判定処理の判定結果に関わらず、第2の判定処理の判定結果が出るまで測定を続行し第1の判定処理と第2の判定処理の判定結果を共に有効とするNGスルーモード、第1の判定処理において測定値が第1の正常範囲にないと判定された段階で測定を中止し第1の判定処理の判定結果を有効なものとするNG停止モードのいずれかを任意に指定できるようにしたので、測定項目の種類毎の品質評価にそれぞれ最適なモードを指定することができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明を適用した信号品質評価装置20の構成を示している。
【0019】
この信号品質評価装置20は、波形データ取得部21、波形データメモリ22、測定演算処理部23、平均化処理部24、第1の判定処理部25、第2の判定処理部26、NG波形データ保存部27、NG波形データメモリ28、判定結果表示部29、表示器30、およびNG波形データ解析部31を有している。
【0020】
波形データ取得部21は、評価対象の信号Sxを予め指定された期間受入れ、所定のサンプリング周期でサンプリングしてデジタルの波形データに変換し、その一連の波形データを波形データメモリ22に一時記憶する。この処理は、所定時間間隔で少なくとも後述する平均化回数N(例えば500回)繰り返され、その都度新しい波形データで波形データメモリ22の古い波形データを更新する。
【0021】
ここで、波形データ取得部21は、信号Sxが例えば高周波信号であれば、周波数変換処理によりA/D変換可能な低い周波数帯に変換してからA/D変換処理を行なう。また、信号Sxがデジタル変調信号であれば、直交復調処理によりIQ2相のデジタル信号を生成して出力する。
【0022】
測定演算処理部23は、波形データメモリ22に新たな波形データが書き込まれる毎に、それを読み出して、予め指定された測定項目に関する演算処理を行い、その測定項目毎の測定値を求める。
【0023】
例えば、評価対象の信号Sxがデジタル変調信号の場合、そのパワー、EVM(エラーベクトル振幅)、中心周波数ずれ等を測定項目とし、それらの測定に必要な演算処理を行う。
【0024】
以下、これらの測定項目をA、B、Cとし、その測定値をa(i)、b(i)、c(i)とする(iは、測定回数値)。
【0025】
この測定演算処理部23で得られた測定値a(i)、b(i)、c(i)は、平均化処理部24および第1の判定処理部25に入力される。
【0026】
平均化処理部24は、測定演算処理部23で新しい測定値が得られる毎にその測定値に対して予め指定された回数Nの平均化処理を行なう。
【0027】
即ち、最初の測定値a(1)、b(1)、c(1)を、平均値AVa、AVb、AVcの初期値として内部メモリに一時記憶し、次の測定値a(2)、b(2)、c(2)が得られた段階では、次のように、それらの新たな測定値と内部メモリの記憶値との加算結果で内部メモリの値を更新する。
【0028】
[AVa+a(2)]/2→AVa
[AVb+b(2)]/2→AVb
[AVc+c(2)]/2→AVc
【0029】
同様に、次の測定値a(3)、b(3)、c(3)が得られた段階でも、次のように、それらの新たな測定値と内部メモリの記憶値との加算結果で内部メモリの値を更新する。
【0030】
[AVa+a(3)]/2→AVa
[AVb+b(3)]/2→AVb
[AVc+c(3)]/2→AVc
【0031】
平均化処理部24は、上記処理をN回繰り返し、各測定項目についての平均化された最終の測定結果を求める。
【0032】
一方、第1の判定処理部25は、毎回の測定値a(i)〜c(i)が、測定項目毎に予め決められた第1の正常範囲(Ha、Hb、Hc)にあるか否かを判定する。また、第2の判定処理部26は、平均化処理部24で得られた最終の測定結果AVa〜AVcに対して測定項目毎に予め決められた第2の正常範囲(Ha′、Hb′、Hc′)にあるか否かを判定する。この第1の正常範囲と第2の正常範囲は同一であってもよく、第1の正常範囲を第2の正常範囲より広く設定してもよい。
【0033】
なお、この信号品質評価装置20では、測定項目毎にノーマルモード、NGスルーモード、NG停止モードを指定することができる。
【0034】
ノーマルモードは、第1の判定処理部25による毎回の測定値に対する判定は行なわず、N回の平均値(最終の測定結果)に対して第2の判定処理部26による判定のみを行なう。
【0035】
また、NGスルーモードでは、第1の判定処理部25による毎回の測定値に対する判定を行うが、その毎回の判定でNG判定が出された場合であっても測定を続行させ、第2の判定処理部26によるN回の平均値(最終値)に対しても判定を行なうモードである。ただし、平均化の途中で第1の判定処理部25によるNG判定があったことは、後述の判定結果表示部29によって評価者に通知される。
【0036】
また、NG停止モードは、第1の判定処理部25による毎回の測定値に対する判定を行い、NG判定が出された時点で測定を中止する。この場合も、平均化の途中でNG発生があったことが判定結果表示部29により評価者に通知される。
【0037】
これらは、測定項目の性質に応じて設定することができる。例えば、測定毎のバラツキが重要でない測定項目Aに関してはノーマルモード、測定毎のバラツキと最終的な測定結果の両方が問題となる測定項目Bに関してはNGスルーモード、毎回の測定値のバラツキが問題となる測定項目Cに関してはNG停止モードを設定することになる。
【0038】
NG波形データ保存部27は、第1の判定処理部25でNG判定がなされたとき、そのNG判定の要因となる波形データを波形データメモリ22から読み出して、NG判定された測定項目、測定結果等の情報とともにNG波形データメモリ28に保存する。
【0039】
判定結果表示部29は、NG停止モードに設定された測定項目について第1の判定処理部25でNG判定が出ない間に平均化処理部24によるN回の平均化処理が完了して、その最終の測定結果に対する第2の判定処理部26による判定結果が出た時点で、第1の判定処理部25の判定結果および第2の判定処理部26の判定結果を表示器30に表示する。また、NG停止モードに設定された測定項目について第1の判定処理部25でNG判定が出て時点でも、判定結果を表示する。ただし、この場合は、平均化処理された最終の測定結果が得られていないので、その時点での第1の判定処理部25と第2の判定処理部26の暫定的な判定結果を表示することになる。
【0040】
図2は、3つの測定項目A〜CについてのN回の平均化処理が完了した場合の表示例を示すものであり、各測定項目A〜Cについての最終の測定結果AVa〜AVcとそれに対する最終判定結果OK、NG、OKが表示されている。また、各測定項目に対して指定したモードが表示され、NGスルーモードに指定され、最終の測定結果もNG判定であった測定項目Bについては、第1の判定処理部25による個別判定結果として「NGあり」が表示されている。
【0041】
図3も同様に3つの測定項目A〜CについてのN回の平均化処理が完了した場合の表示例を示すものであり、各測定項目A〜Cについての最終の測定結果AVa〜AVcとそれらに対する判定結果OK、OK、OKが表示されている。この場合、最終測定結果がOK判定であった測定項目Bについて、第1の判定処理部25による個別判定結果として「NGあり」が表示されている。
【0042】
図2、
図3の表示から、NGスルーモードに指定された測定項目については平均化処理された最終測定結果に対する判定がNG、OKのいずれであっても、平均化処理の途中でNG判定された測定値があったことを評価者が確実に把握することができる。
【0043】
NG波形データ解析部31は、NG波形データメモリ28に記憶された波形データおよび測定結果等を読み出して、NGと判定された原因となる波形データを例えば表示器30に表示させ、例えばFFT処理等のような機能を実行してより詳細な解析を行ない、その波形データや詳細解析結果を表示する。
【0044】
ここでNG波形データ解析部31は、図示しない操作部(例えばマウスなどのポインティングデバイス)の操作により、例えば、
図2、
図3の「NGあり」の表示部分をクリックすることで、NG波形データメモリ28に保存記憶されている波形データを読み出して、
図4のように測定値等とともに表示する。また、その波形データに対して実行可能な機能F1〜F3(例えばFFT処理等)を表示し、それらの機能を選択実行させることで、表示された波形データに対するより詳細な解析を可能にする。この例では測定項目Bについて5回のNG判定がなされ、そのうちの一つの波形データと測定値b(j)が表示されており、測定値の隣のカーソル操作で、NG判定された別の波形データを読み出して表示できるようになっている。なお、
図2〜
図4の表示は一例であって、これらの表示形態は任意である。
【0045】
図1では信号品質表装置20の機能をブロック化して示したが、
図5に、実施形態の信号品質表装置20の処理手順の一例を示している。以下、この図にしたがって処理手順を説明する。
【0046】
初めに、測定回数指示値nを1に初期化し、評価対象の信号の波形データを取得して波形データメモリ22に更新記憶する(S1)。
【0047】
次に、この波形データメモリ22に新たに記憶された波形データを読み出して所定の測定項目についての演算処理を行い、その演算処理で得られた測定値について第1の正常範囲を用いた第1の判定処理を行なう(S3、S4)。
【0048】
この第1の判定処理において、ノーマルモード以外の測定項目にNG判定がでなければ、各測定値についての平均化処理を行い、nを1増加更新して処理S2に戻り、次の波形データを取得するという処理をnがNに達するまで繰り返す(S5〜S8)。
【0049】
そして、第1の判定処理でNG判定が出ずに測定回数がNに達した場合、N回の平均化で得られた最終の測定結果に対する第2の正常範囲を用いた第2の判定処理が行なわれ、その判定結果および第1の判定結果が表示器30に表示される(S9、S10)。この場合、第1の判定処理でNG判定が出ていないので、
図3に示した表示例で個別判定結果がすべてNG無しとなるが、後述のようにNG判定が出た場合で、評価者がその解析を指示する操作を行なうと、NG波形データメモリ28に保存されたNG波形データが読み出されて
図4に示したように表示され、それに対する解析が行なえる(S11、S12)。
【0050】
一方、処理S5において、平均化処理の途中で第1の判定処理でNG判定がなされると、その測定項目がNGスルーモードのみの場合には、そのときの波形データがNG波形データメモリ28に保存され、平均化処理(S6)に戻り、測定が継続される(S13、S14)。
【0051】
また、第1の判定処理でNG判定がなされた測定項目がNGスルーモードのみで無い場合、即ち、NG停止モードを含んでいる場合には、そのときの波形データがNG波形データメモリ28に保存され、測定が中断されて判定結果表示(S10)に移行し、NG停止モードに指定された測定項目について測定値が第1の正常範囲を逸脱したことを示す表示がなされる。この場合の表示は、例えば
図2、
図3で各測定項目の最終の測定結果や第2の判定結果をプランクとし、NG停止モードに指定された測定項目についての個別判定結果をNGありとすればよい。
【0052】
以上のように、実施形態の信号品質評価装置20は、平均化処理された測定結果に対する第2の判定結果によらずに、測定値毎の第1の判定でNG判定となったときの波形データが保存され、且つその第1の判定結果が表示されるので、評価者は、最終の判定結果に左右されないで、毎回の測定値に対するNG判定の有無およびその要因特定を確実に行なえる。