特許第5712424号(P5712424)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5712424
(24)【登録日】2015年3月20日
(45)【発行日】2015年5月7日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20150416BHJP
【FI】
   A63F7/02 320
   A63F7/02 304D
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-152711(P2013-152711)
(22)【出願日】2013年7月23日
(65)【公開番号】特開2015-20017(P2015-20017A)
(43)【公開日】2015年2月2日
【審査請求日】2013年7月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】599104196
【氏名又は名称】株式会社サンセイアールアンドディ
(74)【代理人】
【識別番号】100095669
【弁理士】
【氏名又は名称】上野 登
(72)【発明者】
【氏名】市原 卓人
(72)【発明者】
【氏名】山本 和弘
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 嘉一
(72)【発明者】
【氏名】安藤 康晃
(72)【発明者】
【氏名】浅賀 崇雅
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 潤
(72)【発明者】
【氏名】上野 雅博
【審査官】 吉田 綾子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−075187(JP,A)
【文献】 特開2007−075200(JP,A)
【文献】 特開2008−119293(JP,A)
【文献】 特開2012−045037(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球が進入可能な領域であって、第一遊技状態のときに遊技球が進入するように遊技者が狙う第一遊技領域と、
遊技球が進入可能な領域であって、前記第一遊技状態とは異なる第二遊技状態のときに遊技球が進入するように遊技者が狙う第二遊技領域と、
少なくとも前記第二遊技領域に重なるように設けられ、画像が表示されない非表示状態では画像が表示される表示状態よりも透過性が高くなる表示装置と、
を備え、
前記第一遊技状態にあるときには、前記表示装置における前記第二遊技領域に重なる箇所に画像が表示されることで前記第一遊技領域よりも前記第二遊技領域の視認が困難となることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記表示装置に表示される画像によって、遊技球が進入するように遊技者が狙うべき遊技領域を示唆することを特徴とする請求項に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技領域に重なる表示装置が設けられた遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
通常の遊技状態では左側の遊技領域を狙って遊技球を発射させ、通常の遊技状態ではない所定の遊技状態となると右側の遊技領域を狙って遊技球を発射させるパチンコ遊技機が知られている。この種の遊技機では、遊技者が遊技方法を誤ってしまわないよう、狙うべき遊技領域を示す報知が行われる(例えば下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5−84344号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような報知が行われる遊技機であっても、当該報知があらかじめ定められた一定時間で終了してしまうものがある。その場合、当該報知を見逃してしまった遊技者(特に初心者)は、遊技方法がわからなくなり、遊技状態に応じた遊技ができなくなるおそれがある。
【0005】
本発明の目的は、狙う遊技領域を容易に認識することが可能な遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するためになされた請求項1の発明にかかる遊技機は、遊技球が進入可能な領域であって、第一遊技状態のときに遊技球が進入するように遊技者が狙う第一遊技領域と、遊技球が進入可能な領域であって、前記第一遊技状態とは異なる第二遊技状態のときに遊技球が進入するように遊技者が狙う第二遊技領域と、少なくとも前記第二遊技領域に重なるように設けられ、画像が表示されない非表示状態では画像が表示される表示状態よりも透過性が高くなる表示装置と、を備え、前記第一遊技状態にあるときには、前記表示装置における前記第二遊技領域に重なる箇所に画像が表示されることで前記第一遊技領域よりも前記第二遊技領域の視認が困難となることを特徴とする。
【0008】
請求項に記載の発明は、請求項記載の遊技機において、前記表示装置に表示される画像によって、遊技球が進入するように遊技者が狙うべき遊技領域を示唆することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の発明にかかる遊技機では、第一遊技状態にあるときに、表示装置における第二遊技領域に重なる箇所に画像が表示される。つまり、第一遊技状態では、第二遊技領域を視認することが困難または不可能となる。そのため、遊技者は、第一遊技領域を狙う遊技状態(第一遊技状態)であることを容易に認識することが可能となる。
【0011】
請求項に記載の発明にかかる遊技機のように、表示装置に表示される画像によって、使用する遊技領域を示唆することで、遊技者が遊技方法を間違ってしまう(狙うべき遊技領域を間違ってしまう)ことを、より確実に防止することが可能となる。

【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態にかかる遊技機の正面図である。
図2】前面枠およびそれに支持される副表示装置の外観図(分解図)である。
図3図2におけるA−A線断面図である。
図4】副表示装置における第二遊技領域に重なる部分に画像が表示された状態を模式的に示した図である。
図5】副表示装置における第一遊技領域に重なる部分に画像が表示された状態を模式的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明にかかる実施形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、図1図3を参照して遊技機1の全体構成について簡単に説明する。遊技機1は、額縁形状の機枠90を有し、この機枠90には前面枠20が回動自在に支持されている。前面枠20の内側の領域には、前側から遊技盤10を視認可能とする透明な板31が接続されている。また、前面枠20には、この透明な板31とともに(透明な板31に重ねて)、詳細を後述する副表示装置30(本発明における表示装置に相当する)が支持されている。
【0014】
遊技盤10は、ほぼ正方形の合板により成形されており、前面枠20に着脱可能に取り付けられている。この遊技盤10には、発射装置94(ハンドル)の操作によって発射された遊技球を遊技領域(詳細を後述する第一遊技領域11および第二遊技領域12を含む領域)に案内する金属製の薄板からなる帯状のガイドレール91が略円弧形状となるように設けられている。
【0015】
遊技領域には、第一始動入賞口111、第二始動入賞口121、V入賞口122等、遊技球が入賞すると所定の数の賞球が払出装置により払い出される入賞口が設けられている。また、遊技球が通過すると、第二始動入賞口121を開放させるか否かの抽選を行う普通入賞ゲート123(いわゆるスルー)が設けられている。後述するように、第一始動入賞口111は、第一遊技状態にあるときに狙う入賞領域であり、第二始動入賞口121、V入賞口122、普通入賞ゲート123等は、第二遊技状態にあるときに狙う入賞領域である。
【0016】
主表示装置92は、大当たりの当否を報知する識別図柄等が表示される。かかる主表示装置92の表示画面は、遊技盤10に形成された開口13を通じて視認可能である。
【0017】
また、遊技領域には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての遊技釘が複数設けられている。遊技領域を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化する。
【0018】
本実施形態にかかる遊技機1の遊技方法は以下の通りである。本実施形態にかかる遊技機1の遊技状態(大当たり遊技状態以外の遊技状態)には、少なくとも、第一遊技状態と第二遊技状態という二種の遊技状態がある。第一遊技状態にあるときには、遊技者は第一遊技領域11に遊技球を進入させる遊技を行う。第二遊技状態にあるときには、遊技者は第二遊技領域12に遊技球を進入させる遊技を行う。第一遊技領域11は、遊技領域(遊技盤10)の左側であり、第二遊技領域12は遊技領域(遊技盤10)の右側である。したがって、第一遊技状態にあるときには、遊技者は発射装置94(発射ハンドル)による遊技球の発射力を相対的に(第二遊技領域12を狙う場合よりも)弱くし、第一遊技領域11に遊技球が進入するようにする。すなわち、いわゆる左打ち遊技を行う。一方、第二遊技状態にあるときには、遊技者は発射装置94(発射ハンドル)による遊技球の発射力を相対的に(第二遊技領域12を狙う場合よりも)強くし、第二遊技領域12に遊技球が進入するようにする。すなわち、いわゆる右打ち遊技を行う。
【0019】
本実施形態では、第一遊技状態は大当たりが相対的に獲得しにくい状態であり、第二遊技状態は大当たりが相対的に獲得しやすい状態である。第一遊技状態にあるときには、第一始動入賞口111を狙って、第一遊技領域11に遊技球を進入させることになる。本実施形態における第一遊技状態では、遊技球が第一始動入賞口111に入賞することを契機として、所定の確率で大当たり抽選が行われる。
【0020】
第二遊技状態にあるときには、第二始動入賞口121や、この第二始動入賞口121を開放させる契機となる普通入賞ゲート123や、V入賞口122を狙って、第二遊技領域12に遊技球を進入させることになる。本実施形態における第二遊技状態では、遊技球が普通入賞ゲート123を通過することを契機として第二始動入賞口121を開放するか否かの抽選が行われ、当該抽選には高確率で当選する。そのため、第二始動入賞口121には頻繁に遊技球が入賞する。第二始動入賞口121に遊技球が入賞すると、所定の確率で大当たりの抽選を行う。この大当たりの抽選に漏れた場合は、V入賞口122を一定時間開放する。開放したV入賞口122に遊技球が入賞した場合には、大当たりとなる。このように、第二遊技状態においては、第二始動入賞口121に遊技球が入賞することを契機とする大当たり抽選に当選した場合だけでなく、V入賞口122に遊技球が入賞した場合に大当たりとなる。つまり、第一遊技状態よりも大当たりを獲得しやすい遊技態様となっている。
【0021】
なお、遊技状態の移行は、大当たり遊技終了後に実行される。大当たりの一部は当該大当たり遊技終了後に第一遊技状態に移行する大当たりとなっており、そのほかの一部は当該大当たり遊技終了後に第二遊技状態に移行する大当たりとなっている。大当たり遊技は、第二遊技領域12に設けられた大入賞口93が頻繁かつ長時間開放する。これにより、遊技者は多くの遊技球を獲得することができる。
【0022】
また、遊技領域は、遊技球を第一遊技領域11に進入させた場合には、第二始動入賞口121、普通入賞ゲート123、V入賞口122等の第二遊技領域12に設けられる入賞領域に入賞することはほぼ不可能となるように構成されている。同様に、遊技球を第二遊技領域12に進入させた場合、当該遊技球が第一始動入賞口111に入賞することはほぼ不可能となるように構成されている。
【0023】
以下、本実施形態にかかる遊技機1が備える副表示装置30について説明する。副表示装置30は、上述した前面枠20の内側に支持されている。副表示装置30は、遊技者が視認可能な遊技領域の全部に重なるように設けられている。
【0024】
本実施形態における副表示装置30は、イルミパネル(株式会社フジクラの登録商標)である。イルミパネルにおける画像が表示されない非表示領域は、あたかも透明な板であるかのように振る舞う。したがって、副表示装置30の全部が非表示状態にあるときには、遊技領域全体が視認可能である。一方、副表示装置30に画像が表示されているときには、少なくとも当該画像が表示されている箇所は、画像が表示されていないときに比して透過性が劣る。したがって、副表示装置30における画像が表示されている箇所は、画像が表示されていない箇所よりも、遊技領域を視認することが困難(または不可能)となる。なお、副表示装置30として適用することができるのはイルミパネルに限られない。画像が表示されない非表示領域が、画像が表示される表示領域よりも透過性が高くなる表示装置であればよい。例えば、透過型の液晶表示装置を副表示装置30として用いてもよい。
【0025】
この副表示装置30の作用は以下の通りである。第一遊技状態にあるとき、図4に示すように、副表示装置30における第二遊技領域12に重なる部分に画像P1が表示される。副表示装置30における第一遊技領域11に重なる部分には画像が表示されない。そのため、画像P1が表示されている部分に重なる第二遊技領域12は、遊技者から視認困難または不可能となる。つまり、第二遊技領域12は、あたかも存在していないかのように見える。遊技領域がこのように視認されると、遊技者は第二遊技領域12を使用する状態ではない、という印象を受ける。つまり、遊技者は第二遊技領域12を狙ういわゆる右打ち遊技ではなく、第一遊技領域11を狙ういわゆる左打ち遊技を行うときであるということを認識することが可能となる。このように、副表示装置30は、遊技者に遊技状態を認識させる(遊技方法を誘導する)部材として機能する。
【0026】
副表示装置30に表示される画像は、使用する遊技領域を示唆したり、第一遊技状態における装飾や遊技を補助したりするような画像であることが望ましい。使用する遊技領域を示唆する画像としては、現時点では左打ち遊技を行うべきである、という旨の文字を表示したり、第一遊技領域11を指し示す矢印を表示したりするものが例示できる。このようにすれば、狙う遊技領域を間違ってしまうことがより確実に防止される。装飾や遊技を補助する画像としては、前面枠20と一体となって前面枠20の装飾が拡張されたかのような画像、遊技球が第一始動入賞口111に入賞したことを契機とする当否判定結果が大当たりである可能性を示唆するような画像、主表示装置92で実行されている演出を補助する画像(主表示装置92でストーリー性のある演出が実行され、副表示装置30ではそのストーリーの経過時間等が表示される態様が例示できる)等が例示できる。このように、副表示装置30を、使用する遊技領域を示唆したり、前面枠20の装飾を拡張する部材として機能させたり、遊技に関する演出を実行する部材(第一遊技状態における演出部材)として機能させたりすることもできる。
【0027】
第一遊技状態において、画像は常に表示されている必要はなく、非表示状態となることがあってもよい。ただし、大当たり遊技終了後第一遊技状態が開始されるときに副表示装置30における第二遊技領域12に重なる箇所に画像を表示しておくとよい。このようにすれば、大当たり遊技終了後に、遊技者が、いわゆる左打ち遊技を行うべきなのか、右打ち遊技を行うべきなのか迷ってしまう(遊技方法を誤ってしまう)ことを防止することが可能となる。
【0028】
また、第二遊技領域12に重なる部分全域に画像を表示せず、一部分のみに画像を表示してもよい。例えば、第二遊技領域12に設けられる第二始動入賞口121やV入賞口122を覆うような画像を表示することで、これらの入賞口を狙うべきときではないことを遊技者に知らせるようにしてもよい。また、本実施形態における第二遊技領域12には、第二遊技状態のときに点灯するパネル126(第二遊技状態であることを示す報知手段)が設けられているため、第一遊技状態にあるときに副表示装置30に当該パネル126を覆うような画像を表示することにより、第二遊技状態ではないことを遊技者に知らせるようにしてもよい。
【0029】
一方、第二遊技状態にあるときには、図5に示すように、副表示装置30における第一遊技領域11に重なる部分に画像P2が表示される。副表示装置30における第二遊技領域12に重なる部分には画像が表示されない。そのため、画像P2が表示されている部分に重なる第一遊技領域11は、遊技者から視認困難または不可能となる。つまり、第一遊技領域11は、あたかも存在していないかのように見える。遊技領域がこのように視認されると、遊技者は第一遊技領域11を使用する状態ではない、という印象を受ける。つまり、遊技者は第一遊技領域11を狙ういわゆる左打ち遊技ではなく、第二遊技領域12を狙ういわゆる右打ち遊技を行うときであるということを認識することが可能となる。
【0030】
この場合においても、副表示装置30に表示される画像は、使用する遊技領域を示唆したり、第二遊技状態における装飾や遊技を補助したりするような画像であることが望ましい。使用する遊技領域を示唆する画像としては、現時点では右打ち遊技を行うべきである、という旨の文字を表示したり、第二遊技領域12を指し示す矢印を表示したりするものが例示できる。装飾や遊技を補助する画像としては、前面枠20と一体となって前面枠20の装飾が拡張されたかのような画像、遊技球が第二始動入賞口121に入賞したことを契機とする当否判定結果が大当たりである可能性を示唆するような画像、主表示装置92で実行されている演出を補助する画像(主表示装置92でストーリー性のある演出が実行され、副表示装置30ではそのストーリーの経過時間等が表示される態様が例示できる)等が例示できる。このように、副表示装置30を、使用する遊技領域を示唆したり、前面枠20の装飾を拡張する部材として機能させたり、遊技に関する演出を実行する部材(第二遊技状態における演出部材)として機能させたりすることもできる。
【0031】
第二遊技状態において、画像は常に表示されている必要はなく、非表示状態となることがあってもよい。ただし、大当たり遊技終了後第二遊技状態が開始されるときに副表示装置30における第一遊技領域11に重なる箇所に画像を表示しておくとよい。このようにすれば、大当たり遊技終了後に、遊技者が、いわゆる左打ち遊技を行うべきなのか、右打ち遊技を行うべきなのか迷ってしまう(遊技方法を誤ってしまう)ことを防止することが可能となる。
【0032】
また、第一遊技領域11に重なる部分全域に画像を表示せず、一部分のみに画像を表示してもよい。例えば、第一遊技領域11に設けられる第一始動入賞口111を覆うような画像を表示することで、この入賞口を狙うべきときではないことを遊技者に知らせるようにしてもよい。
【0033】
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
【0034】
上記実施形態では、第一遊技状態のときに副表示装置30における第二遊技領域12に重なる部分に画像が表示され、第二遊技状態のときに副表示装置30における第一遊技領域11に重なる部分に画像が表示されることを説明したが、いずれか一方の遊技状態のときのみ、使用しない遊技領域が画像に覆われる構成としてもよい。第一遊技状態が通常の遊技状態であり、第二遊技状態が大当たりを獲得しやすい特別な遊技状態であるということは、通常、遊技者は第一遊技状態で遊技を開始する。つまり、第一遊技領域11が視認できる状態で遊技を開始することが通常であるから、第一遊技状態中に第二遊技領域12を覆うような画像を表示し、第二遊技状態に突入した際に当該画像を非表示とする(遊技領域全体を視認可能とする)ことで、遊技者は第二遊技領域12を使用する遊技状態に突入したことを認識することが可能となる。この場合、第二遊技領域12にのみ重なる副表示装置30としてもよい。
【0035】
また、上述した第一遊技状態および第二遊技状態はあくまで一例である。異なる遊技領域を使用する複数の遊技状態(その内容は問わない)が設定された遊技機であれば、本発明の技術的思想は適用可能である。また、第一遊技領域11および第二遊技領域12以外の遊技領域(三つ以上の遊技領域)が設定されている構成や、第一遊技状態および第二遊技状態以外の遊技状態(三つ以上の遊技状態)が設定されている構成にも同様の技術思想が適用可能である。
【0036】
また、遊技領域に重なるように設けられた表示装置を副表示装置30として説明したが、これはあくまで主表示装置92と区別するための形式的なものである。遊技領域に重なるように設けられた表示装置以外の表示装置が設けられていない(上記実施形態および各変形例にかかる遊技機において主表示装置92が設けられていない)構成としてもよい。
【0037】
また、上記実施形態では、一の副表示装置30の表示領域を制御することで、各遊技領域に重なる画像が表示されることを説明したが、各遊技領域に重なるように複数の副表示装置が設けられていてもよい。この場合、遊技状態に応じて、複数の副表示装置のそれぞれを点灯制御すればよい。
【符号の説明】
【0038】
1 遊技機
10 遊技盤
11 第一遊技領域
12 第二遊技領域
20 前面枠
30 副表示装置
P1、P2 画像
図1
図2
図3
図4
図5