(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
物品収納設備では、物品の収納効率を高めるために高さが高い物品収納棚を設置する場合があり、このような場合では、物品収納棚の上下方向において床面上の作業者がメンテナンス作業をすることができない範囲は、上下方向に広い範囲となる。しかしながら、従来の物品収納設備においては、作業高さが上下一箇所しか設定されておらず、作業高さの昇降式足場からメンテナンス作業ができる上下方向での範囲は限られているため、物品収納棚にメンテナンス作業が行えない箇所が生じてしまう。
メンテナンス作業が行えない箇所をなくすべく作業高さを複数設定しようとしても、昇降式足場を支持する支持体が移動空間側に突出しているので、その支持体が存在する高さより下方に昇降式足場を移動させることができない。そのために、作業高さを複数設定することができなかった。
このように、従来の方式では、物品収納棚の高さが高い場合には適切にメンテナンス作業が行えないという問題が生じる。
【0005】
本発明は、上記実状に鑑みて為されたものであって、その目的は、物品収納棚の高さが高い場合でも適切にメンテナンス作業を行える物品収納設備を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明にかかる物品収納設備は、物品収納用の収納部が上下方向及び棚横幅方向に並設された物品収納棚と、前記複数の収納部に対して物品を搬送する搬送装置とが設けられ、
前記搬送装置が、前記物品収納棚の前方の移動空間を上下方向及び棚横幅方向に移動自在で且つ前記収納部との間で物品を移載自在な移載装置を備えて構成され、前記移動空間における前記移載装置の上下方向での移動範囲よりも上方側に退避させた退避高さ及び前記移動空間における上下方向での中間箇所の作業高さに亘って、前記移動空間を昇降自在な昇降式足場が設けられているものであって、その第1特徴構成は、
前記作業高さが、上下方向に複数設定されて、前記作業高さの昇降式足場を支持する支持体が、前記作業高さの夫々に対応する形態で上下方向に複数設けられ、前記複数の支持体のうちの
前記最下段の支持体を含む全ての前記支持体が、前記移動空間側に突出して前記昇降式足場を支持する作用位置と、前記物品収納棚側に引退して昇降移動する前記昇降式足場に接触しない退避位置とに移動自在に構成され
、
前記搬送装置が、前記移動空間を上下方向に移動自在で且つ前記移載装置を棚横幅方向に移動自在に支持する昇降体を備えて構成され、
前記昇降体が、平面視において、前記退避位置の前記支持体より前記移動空間側に位置し且つ前記作用位置の前記支持体に対して上下方向に重なる位置に設けられている点にある。
【0007】
すなわち、複数の支持体のうちの少なくとも最下段の支持体以外の支持体は、昇降式足場を支持する作用位置と昇降式足場に接触しない退避位置とに移動自在に構成されている。そのため、支持体を作用位置に移動させておくことで、当該支持体に対応する作業高さにおいて支持体にて支持することができ、支持体を引退位置に移動させておくことで、当該支持体が存在する高さより下方に昇降式足場を移動させることができる。
昇降式足場を退避高さから作業高さに下降させるときに、目標となる作業高さに対応する支持体を作用位置に移動させ、当該支持体より上方の支持体を退避位置に移動させておくことで、複数の作業高さのうちの目標となる作業高さまで下降させることができる。このように、作業高さを複数設定した場合でも目的の作業高さまで下降させることができ、その作業高さにおいて支持体にて昇降式足場を支持することができる。
従って、物品の収納効率を高めるために高さが高い物品収納棚を設置する場合でも、作業高さを複数設定することができるので、物品収納棚に対して適切にメンテナンス作業を行うことができる。
【0009】
また、複数の支持体の全てが、移動空間側に突出して昇降式足場を支持する作用位置と、物品収納棚側に引退して昇降移動する昇降式足場に接触しない退避位置とに移動自在に構成されている。そのため、昇降体を、平面視において、退避位置の支持体より移動空間側に位置し且つ作用位置の前記支持体に対して上下方向に重なる位置に設けたとしても、複数の支持体の全てを退避位置に移動させることで、昇降体を支持体に接触することなく昇降移動させることができる。
よって、昇降体を、平面視において、作用位置の前記支持体に対して上下方向に重なる位置まで物品収納棚に近づけることができるため、物品収納設備を棚前後方向にコンパクトに構成することができる。
【0010】
本発明にかかる物品収納設備の第
2特徴構成は、第
1特徴構成において、前記搬送装置の作動を制御する制御手段と、前記昇降式足場の位置を検出する足場位置検出手段と、前記作用位置と前記退避位置とに移動自在な前記支持体の位置を検出する支持体位置検出手段とが設けられ、前記制御手段が、前記足場位置検出手段にて前記
昇降式足場が前記退避高さより下方に位置していることが検出されている状態、又は、前記支持体位置検出手段にて前記支持体が前記退避位置より前記作用位置側に位置していることが検出されている状態では、前記移載装置の昇降移動を規制するように構成されている点にある。
【0011】
すなわち、昇降式足場の退避高さは、移載装置の上下方向での移動範囲より上方に設定されているため、昇降式足場が退避高さに位置している状態では、昇降体や移載装置が移動範囲を昇降移動しても昇降体や移載装置が昇降式足場に接触する虞はないが、昇降式足場が退避高さより下方に位置している状態では、昇降体や移載装置が昇降範囲を昇降移動することで移載装置が昇降式足場に接触する虞がある。
また、第
1特徴構成のように、平面視において、退避位置の支持体より移動空間側に位置し且つ作用位置の支持体に対して上下方向に重なる位置に位置するように昇降体を物品収納棚に近づけ、物品収納設備の棚前後幅方向のコンパクト化が図られている場合、支持体を作用位置に移動させている状態で昇降体が下降すると、昇降体が作用位置の支持体に接触する虞がある。
しかし、第
2特徴構成によれば、制御手段が、足場位置検出手段にて
昇降式足場が退避高さより下方に位置していることが検出されている状態、又は、支持体位置検出手段にて支持体が退避位置より作用位置側に位置していることが検出されている状態では、移載装置の昇降移動を規制するように構成されているため、支持体を作用位置に移動させている状態で昇降体が下降することがなく
、上述のような昇降体や移載装置が昇降式足場や支持体に接触することを未然に防止することができる。
【0012】
本発明にかかる物品収納設備の第
3特徴構成は、第1
又は第2特徴構成のいずれか1つにおいて、前記移動自在な支持体が、前記作用位置に位置する状態において前記物品収納棚の構成部材に載置支持されるように設けられている点にある。
【0013】
すなわち、支持体を作用位置に移動させた状態では、物品収納棚の構成部材にて載置支持される。そのため、作用位置の支持体が支持する昇降式足場の荷重を、物品収納棚の構成部材にて受けることができるため、昇降式足場を適切に支持することができる。
【0014】
本発明にかかる物品収納設備の第
4特徴構成は、第1〜第
3特徴構成のいずれか1つにおいて、前記移動空間に対して棚横幅方向に並ぶ位置で且つ前記作業高さの前記昇降式足場との間で作業者が乗り移り自在な高さに入出用足場が設けられ、前記物品収納棚における棚前後方向の前端部に、棚横幅方向に沿う回転軸心周りに回転自在な回転軸が設けられ、前記移動自在な支持体が、前記回転軸の回転に連動して棚横幅方向に沿う揺動軸心周りに揺動することで前記作用位置と前記退避位置とに移動するように構成され、前記入出用足場の作業者が操作自在な手動操作具が、前記回転軸から前記入出用足場側に向けて延出する姿勢で設けられている点にある。
【0015】
すなわち、入出用足場に位置する作業者が手動操作具により回転軸を回転操作することで、その回転軸の回転に連動して支持体が揺動し、支持体を作用位置や退避位置に揺動移動させることができるため、棚横幅方向に沿う長尺状の部材を棚前後方向にスライド移動させて支持体を作用位置や退避位置に移動させるように構成したものに比べて、支持体の移動操作を容易に行える。
そして、手動操作具が入出用足場の作業者が操作自在に設けられており、作業者は作業高さの昇降式足場に移動するときに通る入出用足場で手動操作具を操作できるので、手動操作具を操作して昇降式足場に移動するときの作業者の移動距離を短くできる。
【0016】
本発明にかかる物品収納設備の第
5特徴構成は、第
4特徴構成において、前記搬送装置が、前記移動空間を上下方向に移動自在で且つ前記移載装置を棚横幅方向に移動自在に支持する昇降体を備えて構成され、前記物品収納棚に対して棚横幅方向の両側に位置する状態で、前記昇降体を上下方向に案内する案内体が一対設けられ、前記昇降体の棚横幅方向の長さが、一方の前記案内体の前方から他方の前記案内体の前方に亘る長さ
に形成されて、前記昇降体の棚横幅方向の両端部に、棚前後方向で前記物品収納棚の前端より後方側に延出されて前記案内体に案内される被案内延出部分が備えられ、前記回転軸が、棚横幅方向において一対の前記被案内延出部分の間に位置する状態で設けられ、前記手動操作具が、前記回転軸の一端部に着脱自在に設けられ、且つ、前記回転軸に装着した状態において前記回転軸から前記被案内延出部分よりも前記入出用足場側に延出される長さに構成され、前記手動操作具の装着状態を検出する操作具検出手段が設けられ、前記制御手段が、前記操作具検出手段にて前記手動操作具が前記回転軸に装着されていることが検出されている状態では、前記昇降体の前記昇降移動を規制するように構成されている点にある。
【0017】
すなわち、回転軸が、棚横幅方向において一対の被案内延出部分の間に位置する状態で設けられており、手動操作具が、回転軸の一端部に着脱自在に設けられ、且つ、回転軸に装着した状態において回転軸から被案内延出部分よりも入出用足場側に延出される長さに構成されている。
そのため、昇降体を昇降移動させるときは、手動操作具を回転軸の一端部から離脱させておくことにより、昇降移動する昇降体の被案内延出部分が回転軸や手動操作具に接触しないようになっている。また、支持体を揺動操作するときは、手動操作具を回転軸の一端部に装着することで、入出用足場からの手動操作具の操作により回転軸を回転操作して支持体を揺動操作することができる。
【0018】
また、手動操作具の装着状態を検出する操作具検出手段が設けられ、制御手段が、操作具検出手段にて手動操作具が回転軸に装着されていることが検出されている状態では、昇降体の前記昇降移動を規制するように構成されているため、手動操作具を回転軸の一端部に装着した状態で昇降体が昇降移動されることを防ぎ、手動操作具の離脱忘れ等の不注意により昇降体が手動操作具に接触することを未然に防止することができる。
【0019】
本発明にかかる物品収納設備の第
6特徴構成は、第1〜第
5特徴構成のいずれか1つにおいて、前記昇降式足場が、手動操作式の巻取り回転体から繰り出されるワイヤにて吊り下げ支持されて、前記巻取り回転体の正逆回転操作により昇降移動するように構成され、前記昇降式足場が前記作業高さまで下降移動したときに前記巻取り回転体の回転を規制する規制手段が設けられ、前記規制手段が、前記巻取り回転体の回転操作に伴って移動する移動体と、前記昇降式足場が前記作業高さまで下降移動したときに前記移動体に接当して前記巻取り回転体の回転を規制する規制体とを備え、前記移動体が前記規制体に接当する位置を変更することで、前記巻取り回転体の回転を規制する前記作業高さを前記複数の作業高さから選択自在に構成されている点にある。
【0020】
すなわち、作業者は、巻取り回転体を操作してワイヤを繰り出すことで昇降式足場を下降移動させることができ、また、巻取り回転体を操作してワイヤを巻き取ることで昇降式足場を上昇移動させることができるようになっている。
そして、昇降式足場を降ろす作業高さに対応して規制体の位置を変更することで、昇降式足場を作業高さに降ろした状態で、ワイヤを繰り出すべく巻取り回転体を回転操作しようとしても巻取り回転体を回転操作できなくなる。そのため、ワイヤが必要以上に繰り出されて弛むことがなくなり、巻取り回転体に巻回されているワイヤが乱巻き状態になることを未然に防止することができる。
【0021】
本発明にかかる物品収納設備の第
7特徴構成は、第
6特徴構成において、前記作業高さとして、第1作業高さと、当該第1作業高さより低い第2作業高さとが設定され、前記規制手段が、前記昇降式足場が前記第1作業高さまで下降したときに前記移動体に接当して前記移動体の移動を規制する第1規制状態と、前記昇降式足場が前記第2作業高さまで下降したときに前記移動体に接当して前記移動体の移動を規制する第2規制状態とに切り換え自在に構成され、前記第1作業高さに対応する前記支持体の移動を規制する規制位置及び前記第1作業高さに対応する前記支持体の移動を許容する許容位置に移動自在な移動規制部材と、前記規制手段が第2規制状態に切り換えられるに伴って前記移動規制部材を前
記規制位置に移動させ、且つ、前記規制手段が前記第1規制状態に切り換えられるに伴って前記移動規制部材を前記許容位置に移動させる形態で、前記規制手段と前記移動規制部材とを連係させる連係手段とが設けられている点にある。
【0022】
すなわち、規制手段を第1規制状態に切り換えることで、昇降式足場を第1作業高さに降ろした状態で、ワイヤを繰り出すべく巻取り回転体を回転操作しようとしても、規制手段における規制体が移動体に接当しているため、巻き取り回転体を回転操作できなくなる。また、規制手段を第2規制状態に切り換えることで、昇降式足場を第2作業高さに降ろした状態で、ワイヤを繰り出すべく巻取り回転体を回転操作しようとしても、規制手段に置ける規制体が移動体に接当しているため、巻き取り回転体を回転操作できなくなる。このように、規制手段を第1規制状態や第2規制状態に切り換えることで、昇降式足場を第1作業高さに降ろした状態及び第2作用高さに降ろした状態のいずれの状態でも、ワイヤに乱巻きが発生することを防止できる。
そして、規制手段が第2規制状態に切り換えられるに伴って移動規制部材が規制位置に移動されて、第1作業高さに対応する支持体の退避位置から作用位置への移動が規制される。これにより、規制手段を第2規制状態に切り換えているときに第1作業高さに対応する支持体が退避位置から作用位置に移動されたために、昇降式足場が第1作業高さで支持されるためにワイヤに乱巻きが発生するということを防止することができる。
【0023】
本発明にかかる物品収納設備の第
8特徴構成は、第1〜第
7特徴構成のいずれか1つにおいて、前記支持体が、前記移動空間に対する棚前後方向の一方側と他方側との両側に設けられ、前記一方側の支持体を前記作用位置に移動させることで前記他方側の支持体を前記作用位置に移動させ且つ前記一方側の支持体を前記退避位置に移動させることで前記他方側の支持体を前記退避位置に移動させるべく、前記移動自在な支持体における前記一方側の支持体と前記他方側の支持体とを連動させる連動手段が備えられている点にある。
【0024】
すなわち、支持体が、移動空間に対する棚前後方向の一方側と他方側との両側に設けられているため、一方側の支持体と他方側の支持体とで昇降式足場を支持することで昇降式足場を安定よく支持することができる。
そして、移動自在な支持体における一方側の支持体と他方側の支持体とが連動手段にて連動されているため、一方側の支持体又は他方側の支持体のいずれか一方の支持体を退避位置や作用位置に移動することを忘れてしまうことがなく、一方側の支持体と他方側の支持体とを適切に移動操作することができる。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜
図3に示すように、物品収納設備には、物品収納用の収納部1が上下方向及び棚横幅方向に並設された物品収納棚2と、物品収納棚2の前方の移動空間Sで移載装置16を上下方向及び棚横幅方向に移動させて複数の収納部1に対して物品を搬送する搬送装置3と、移動空間Sを上下方向に昇降自在な昇降式足場4と、移動空間S及び物品収納棚2の設置空間の周囲を覆う周壁Wとが設けられている。
【0027】
図1に示すように、物品収納棚2の一部には、収納部1に代えて搬出入部5が備えられており、この搬出入部5に物品搬出入装置6が設けられている。そして、搬送装置3にて、搬出入部5と収納部1との間で物品を搬送し、物品搬出入装置6にて、搬出入部5と周壁Wの外部との間で物品を搬送するようになっている。
【0028】
〔物品収納棚〕
図2及び
図3に示すように、物品収納棚2は、対向する状態で一対設けられており、一対の物品収納棚2の間に移動空間Sが形成されている。
一方の物品収納棚2は、他方の物品収納棚2より棚横幅方向に幅狭に形成されており、幅広な物品収納棚2は、幅狭な物品収納棚2に対して棚横幅方向の両側に突出する状態で設けられている。
【0029】
図3に示すように、物品収納棚2は、前支柱8と、後支柱9と、前支柱8及び後支柱9に亘って連結された前後方向に沿う姿勢の前後水平材10、棚横幅方向に並ぶ複数の前支柱8に連結された棚横幅方向に沿う姿勢の前側水平材11、棚横幅方向に並ぶ複数の後支柱9に連結された棚横幅方向に沿う姿勢の後側水平材12とを備えて、枠組形成されている。また、
図2に示すように、物品収納棚2には、物品支持用の支持板13が備えられており、この支持板13にて載置支持した状態で物品を収納部1に収納するように構成されている。
図4に示すように、前側水平材11は、上下方向に隣接する収納部1の間に位置する高さに設けられており、搬送装置3が収納部1との間で物品を搬送するときに前側水平材11が邪魔にならないように設けられている。
【0030】
〔搬送装置〕
図2及び
図4に示すように、搬送装置3は、収納部1及び搬出入部5との間で物品を移載自在な移載装置16と、移動空間Sを上下方向に移動自在で且つ移載装置16を棚横幅方向に移動自在に支持する昇降体17とを備えて構成されている。そして、昇降体17が上下方向に移動することで移載装置16も上下方向に移動し、昇降体17上を移載装置16が棚横幅方向に沿って走行移動するように構成されており、移載装置16は、移動空間Sを上下方向及び棚横幅方向に移動自在に構成されている。
【0031】
図2に示すように、幅狭な物品収納棚2に対して棚横幅方向の両側に位置する状態で、昇降体17を上下方向に案内する案内体14が一対設けられている。これら一対の案内体14は、幅狭な物品収納棚2と棚横幅方向に並ぶ状態で設けられており、幅広な物品収納棚2の棚横幅方向の両端部の前方側に位置している。また、一対の案内体14は、幅狭な物品収納棚2の前端より後方側に位置している。
【0032】
昇降体17の棚横幅方向の長さは、一方の案内体14の前方から他方の案内体14の前方に亘る長さに形成されており、昇降体17の棚横幅方向の両端部に、案内体14に案内される被案内延出部分18が備えられている。被案内延出部分18は、棚前後方向で幅狭な物品収納棚2の前端より後方側に延出されて案内体14に上下方向に移動自在に係合されている。昇降体17は、一対の被案内延出部分18が一対の案内体14にて案内されながら上下方向に移動するように構成されている。
【0033】
〔昇降式足場〕
図1及び
図3に示すように、昇降式足場4は、手動操作式の巻取り回転体20から繰り出される複数本のワイヤ21にて吊下げ支持されており、巻取り回転体20からワイヤ21を繰り出すことにより下降移動し、巻取り回転体20にワイヤ21が巻き取られることにより上昇移動するように構成されている。このように昇降式足場4は、巻取り回転体20の正逆回転操作により昇降移動するように構成されている。
そして、
図4及び
図5に示すように、昇降式足場4は、移動空間Sにおける移載装置16(搬送装置3)の上下方向での移動範囲よりも上方側に退避させた退避高さT0及び移動空間Sにおける上下方向での中間箇所の作業高さT1,T2に亘って昇降移動自在に構成されている。
作業高さT1,T2は、上下方向に複数設定されており、本実施形態では、作業高さT1,T2として、第1作業高さT1と、当該第1作業高さT1より低い第2作業高さT2とが設定されている。
【0034】
図4に示すように、昇降式足場4を退避高さT0に退避させておくことにより、搬送装置3をその上下方向での移動範囲の全範囲に亘って昇降移動させることができ、また、
図4及び
図5に示すように、搬送装置3を第2作業高さT2より下方に下降させておくことにより、昇降式足場4を、退避高さT0から第1作業高さT1及び第2作業高さT2に下降移動させることができるように構成されている。
【0035】
〔支持体〕
図5〜
図7に示すように、作業高さの昇降式足場4を載置支持する支持体23は、作業高さの夫々に対応する形態で上下方向に複数設けられている。
そして、複数の支持体23の全てが、移動空間S側に突出して昇降式足場4を支持する作用位置(
図8(a)参照)と、物品収納棚2側に引退して昇降移動する昇降式足場4に接触しない退避位置(
図8(b)参照)とに移動自在に構成されている。
【0036】
つまり、昇降式足場4は、
図8に示す退避位置の支持体23より移動空間S側に位置し且つ作用位置の支持体23に対して上下方向に重なる位置に設けられている。そのため、支持体23を作用位置に移動させることで支持体23にて昇降式足場4を作業高さT1,T2で載置支持することができ、支持体23を退避位置に移動させることで支持体23に干渉することなく昇降式足場4を作業高さT1,T2より下方に移動させることができるようになっている。
また、昇降体17(搬送装置3)も同様に、退避位置の支持体23より移動空間S側に位置し且つ作用位置の支持体23に対して上下方向に重なる位置に設けられている。そのため、支持体23を退避位置に移動させることで支持体23に干渉することなく昇降体17を昇降移動させることができるようになっている。
【0037】
図5〜
図7に示すように、支持体23として、第1作業高さに下降移動した昇降式足場4を支持する第1支持体23aと、第2作業高さに下降移動した昇降式足場4を支持する第2支持体23bとが設けられている。
次に、支持体23を移動させる構成について説明を加えるが、第1支持体23aを移動させる構成と第2支持体23bを移動させる構成とは同様に構成されているため、第1支持体23aを移動させる構成について説明し、第2支持体23bを移動させる構成については説明を省略する。
【0038】
図3に示すように、物品収納棚2における棚前後方向の前端部に棚横幅方向に沿う回転軸心周りに回転自在な回転軸24が設けられ、第1支持体23aは、回転軸24の回動に連動して棚横幅方向に沿う軸心周りに揺動することで作用位置と退避位置とに移動するように構成されている。
説明を加えると、幅広な物品収納棚2及び幅狭な物品収納棚2の夫々の前端部に回転軸24が設けられている。そして、その回転軸24の夫々に、棚横幅方向に並ぶ複数の第1支持体23aが連結されており、当該回転軸24が回動することで複数の第1支持体23aが一体的に揺動移動するようになっている。このようにして、第1支持体23aは、移動空間Sに対する棚前後方向の一方側と他方側との両側に設けられている。
【0039】
そして、
図8に示すように、回転軸24は、棚前後方向において前側水平材11の前端より後方側に設けられている。第1支持体23aは、回転軸24に片持ち状に連結されており、作用位置から上方に揺動して反転することで退避位置に揺動移動し、退避位置から上方に揺動して反転することで作用位置に揺動移動するように構成されており、作用位置では第1支持体23aの先端が前側水平材11の前端より前方に位置しており、退避位置では第1支持体23aの先端が前側水平材11の前端より後方に位置するようになっている。
第1支持体23aは、作用位置に位置する状態において前側水平材11にて載置支持されるように設けられている。ちなみに、前側水平材11が物品収納棚2の構成部材に相当する。
【0040】
図3に示すように、回転軸24のうち、幅狭な物品収納棚2の前端部に設けられた主回転軸24aは、棚横幅方向において一対の被案内延出部分18の間に位置する状態で設けられており、昇降体17の被案内延出部分18に干渉しないようになっている。
図3、
図11及び
図12に示すように、幅広な物品収納棚2の前端部に設けられた従回転軸24bは、入出用足場33側に延設されてその端部が周壁Wの外部に位置している。
人為操作用の手動操作具としての操作レバー25は、主回転軸24aの一端部に着脱自在に設けられている。この操作レバー25は、主回転軸24aの一端部に装着した状態において、主回転軸24aから被案内延出部分18よりも入出用足場33側に延出する長さに構成されており、レバー端部が周壁Wの外部に位置している。そのため、入出用足場33の作業者が操作レバー25を操作自在となっている。
ちなみに、主回転軸24aの一端部に装着された操作レバー25は、案内体14の一方と移動空間Sとの間に位置している。
【0041】
図10〜
図12に示すように、一方側の第1支持体23aを作用位置に移動させることで他方側の第1支持体23aを作用位置に移動させ且つ一方側の第1支持体23aを退避位置に移動させることで他方側の第1支持体23aを退避位置に移動させるべく、一方側の第1支持体23aと他方側の第1支持体23aとを連動させる連動手段29が設けられている。次に、この連動手段29について説明する。
【0042】
図11に示すように、操作レバー25を挿入する挿入孔26aを備え且つ挿入孔26aに挿入された操作レバー25と一体回転する主プーリ26や、従回転軸24bと一体回転する従プーリ27が設けられており、これら主プーリ26と従プーリ27とに亘って回転ベルト28が巻回されている。主プーリ26は回転ベルト28に対して内側から接触し、従プーリ27は回転ベルト28に対して外側から接触することにより、従プーリ27と主プーリ26とは逆方向に回転するようになっている。
【0043】
そして、
図12に示すように、主プーリ26の挿入孔26aに操作レバー25を挿入して、操作レバー25を主回転軸24aに連結して装着し、その状態で、周壁Wの外部の入出用足場33から操作レバー25を回転操作することで、主回転軸24aを回動させることができ、当該主回転軸24aに連結された第1支持体23aを作用位置と退避位置とに揺動操作できるようになっている。
また、この操作レバー25の回転操作により、主プーリ26及び従プーリ27を回転させて、従回転軸24bを回動させることができ、当該従回転軸24bに連結された第1支持体23aを作用位置と退避位置とに揺動操作できるようになっている。
【0044】
このように、一方側の第1支持体23aを作用位置に移動させることで他方側の第1支持体23aを作用位置に移動させ且つ一方側の第1支持体23aを退避位置に移動させることで他方側の第1支持体23aを退避位置に移動させるべく、一方側の第1支持体23aと他方側の第1支持体23aとが連動手段29にて連動されている。ちなみに、連動手段29は、操作レバー25、主プーリ26、従プーリ27及び回転ベルト28を備えて構成されている。
尚、第1支持体23aを揺動移動するための操作レバー25と第2支持体23bを揺動移動するための操作レバー25とは共用されており、1本の操作レバー25にて第1支持体23a又は第2支持体23bを操作するため、第1支持体23aと第2支持体23bとを同時に操作できないように構成されている。
【0045】
〔周壁〕
図1に示すように、周壁Wには、移動空間Sに出入りするための出入口31と、その出入口31を開閉する開閉扉32が設けられている。出入口31として、第1作業高さT1に対応する第1出入口31a、第2作業高さT2に対応する第2出入口31b及び床面高さに対応する床面用出入口31cが設けられている。
そして、移動空間Sに対して棚横幅方向に並ぶ状態で且つ作業高さの昇降式足場4との間で作業者が乗り移り自在な高さに入出用足場33が固定状態で設けられており、入出用足場33から出入口31と通って移動空間Sに入ることで作業高さに位置する昇降式足場4に対して乗り移れるように構成されている。この入出用足場33として、第1作業高さに対応する第1入出用足場33a及び第2作業高さに対応する第2入出用足場33bが設けられている。
【0046】
図1及び
図10に示すように、周壁Wの外面側における第1出入口31aの上方箇所に棚前後方向に沿う軸心周りで回転する状態で巻取り回転体20が設けられている。この巻取り回転体20の棚前後方向の一方側には、巻取り回転体20と一体的に回転する連動用回転体34が設けられており、巻取り回転体20と連動用回転体34とは同軸心周りで回転するようになっている。また、連動用回転体34の下方で第1出入口31aの横側箇所に連動用回転体34と連係ワイヤ35にて連係された手動操作式のウインチ36が設けられている。
ウインチ36は第1入出用足場33aの作業者が操作し易い高さに設けられており、作業者がウインチ36を回転操作することで、連動用回転体34を回転させ、さらに巻取り回転体20を回転させて、巻取り回転体20からワイヤ21を巻き取り及び繰り出すことで、昇降式足場4を昇降移動させるようになっている。
【0047】
〔規制手段〕
昇降式足場4が作業高さT1,T2まで下降移動したときに巻取り回転体20の回転を規制する規制手段38が設けられている。
規制手段38は、巻取り回転体20の回転操作に伴って移動する移動体39と、昇降式足場4が作業高さまで下降移動したときに移動体39に接当して巻取り回転体20の回転を規制する規制体40とを備えて構成され、移動体39が規制体40に接当する位置を変更することで、巻取り回転体20の回転を規制する作業高さを複数の作業高さから選択自在に構成されている。
【0048】
規制手段38について説明を加えると、
図13に示すように、巻取り回転体20における連動用回転体34が設けられている側とは反対側に、巻取り回転体20と一体回転する状態で操作軸41が設けられている。また、この操作軸41と平行状態に案内軸42が設けられている。規制手段38の移動体39は、基端部が案内軸42にその軸心方向に沿ってスライド移動自在に嵌合されており、先端部が操作軸41のネジ部に螺合されている。このように設けられた移動体39は、基端部が案内軸42に嵌合されていることで操作軸41の軸心周りでの回転が規制されており、巻取り回転体20とともに操作軸41が回転するに伴って、移動体39が操作軸41及び案内軸42に沿ってスライド移動するようになっている。
【0049】
規制手段38は、昇降式足場4が第1作業高さT1まで下降したときに移動体39に接触する第1規制体40aと、昇降式足場4が第2作業高さT2まで下降したときに移動体39に接触する第2規制体40bとを備えて構成されている。第1規制体40aは、第1出入口31aの横側箇所に設けられた操作体としての揺動式の揺動レバー44の上端部に備えられており、揺動レバー44が揺動することで、移動体39のスライド移動経路上の経路上位置と移動体39のスライド移動経路から退避させた経路外位置とに第1規制体40aを移動操作できるようになっている。
【0050】
そして、作業者が揺動レバー44を揺動操作して第1規制体40aを経路上位置に移動させることで、昇降式足場4が第1作業高さまで下降したときに移動体39が第1規制体40aに接触して、巻取り回転体20のワイヤ21を繰り出す方向への回転が規制されるようになっている。
また、作業者が揺動レバー44を揺動操作して第1規制体40aを経路外位置に移動させることで、昇降式足場4が第1作業高さまで下降しても移動体39が第1規制体40aに接触せず、昇降式足場4が第2作業高さまで下降したときに移動体39が第2規制体40bに接触して、巻取り回転体20のワイヤ21を繰り出す方向への回転が規制されるようになっている。
【0051】
このように規制手段38は、第1規制体40aを経路上位置に移動させることで、昇降式足場4が第1作業高さまで下降したときに移動体39に接当して移動体39の移動を規制する第1規制状態に切り換えられ、第1規制体40aを経路外位置に移動させることで、昇降式足場4が第2作業高さまで下降したときに移動体39に接当して移動体39の移動を規制する第2規制状態に切り換えられるように構成されており、第1規制状態と第2規制状態とに切り換え自在に構成されている。
【0052】
図10に示すように、第1支持体23aに対する連動手段29は、第1出入口31aの下端近傍に備えられており、第1支持体23aの主回転軸24aに操作レバー25を装着した場合は、当該操作レバー25を第1入出用足場33aから回転操作できるようになっている。
また、第2支持体23bに対する連動手段29は、第2出入口31bの下端近傍に備えられており、第2支持体23bの主回転軸24aに操作レバー25を装着した場合は、当該操作レバー25を第2入出用足場33bから回転操作できるようになっている。
【0053】
そして、第1支持体23aの移動を規制する規制位置(
図12参照)及び第1支持体23aの移動を許容する許容位置(
図11参照)に移動自在な移動規制部材45が設けられている。
この移動規制部材45は、水平軸心周りに揺動自在で且つ第1支持体23aの従回転軸24bの端部に係合自在な係合部45aを備えて構成されている。説明を加えると、第1支持体23aの従回転軸24bの端部は、その断面形状が真円から平行な一対の面を形成するように一部を切り欠いた形状に形成されており、第1支持体23aが作用位置や退避位置となる位相では移動規制部材45が係合し、それ以外の位相では移動規制部材45が係合しないように構成されている。そして、係合した状態では、従回転軸24bの回転が移動規制部材45により規制され、第1支持体23aの作用位置から退避位置への移動や退避位置から作用位置への移動が規制されるようになっている。
【0054】
移動規制部材45は、揺動レバー44とプッシュプルワイヤ46にて連動連結されており、
図11に示すように、第1規制体40aを経路上位置に移動させるべく揺動レバー44を揺動操作することで、移動規制部材45が引き上げられて許容位置に移動操作され、
図12に示すように、第1規制体40aを経路外位置に移動させるべく揺動レバー44を揺動操作することで、移動規制部材45が押し下げられて規制位置に移動操作されるように構成されている。尚、プッシュプルワイヤ46が連係手段に相当する。
そのため、移動規制部材45を、第1規制体40aが経路上位置に位置する第1規制状態に切り換えることで、移動規制部材45の従回転軸24bに対する係合が解除されて、操作レバー25の操作により第1支持体23aを作用位置から退避位置や退避位置から作用位置に移動操作できるようになる。また、移動規制部材45を、第1規制体40aが経路外位置に位置する第2規制状態に切り換えることで、移動規制部材45の従回転軸24bに対して係合して、操作レバー25の操作による第1支持体23aを作用位置から退避位置の移動操作や退避位置から作用位置に移動操作ができないようになる。
【0055】
〔制御装置〕
図14に示すように、物品搬送設備には、搬送装置3の作動を制御する制御手段としての制御装置Hが設けられている。
制御装置Hは、上位コントローラ(図示せず)からの搬送指令に基づいて、搬出入部5の物品を収納部1に搬送し、収納部1の物品を搬出入部5に搬送するべく、移載装置16の走行移動及び移載作動、並びに、昇降体17の昇降移動を制御するように構成されている。
【0056】
また、物品搬送設備には、昇降式足場4の位置を検出する足場位置検出手段としての足場検出センサ48と、支持体23の位置を検出する支持体位置検出手段としての支持体検出センサ49と、操作レバー25の装着状態を検出する操作具検出手段としての操作具検出センサ50とが設けられている。足場検出センサ48、支持体検出センサ49及び操作具検出センサ50は、リミットスイッチにて構成されている。
【0057】
足場検出センサ48は、昇降式足場4が退避高さT0まで上昇したときに接触してオン操作され、昇降式足場4が退避高さから下降することで離間してオフ操作されるように設けられており、昇降式足場4が退避高さT0に存在することを検出するようになっている。
支持体検出センサ49は、支持体23が退避位置に揺動したときに接触してオン操作され、退避位置から作用位置側に揺動することで離間してオフ操作されるように設けられており、支持体23が退避位置に存在することを検出するようになっている。
操作具検出センサ50は、操作レバー25が主回転軸24aに装着されると接触してオン操作され、装着が解除されることで離間してオフ操作されるように設けられており、操作レバー25が装着されていることを検出するようになっている。
【0058】
制御装置Hは、搬送作業モードとメンテナンスモードとを実行するように構成されている。搬送作業モードでは、上述の如く上位のコントローラからの搬送指令に基づいて物品を搬送するべく搬送装置3の作動を制御し、メンテナンスモードでは、昇降体17を昇降移動範囲の最下位置に移動させるべく搬送装置3の作動を制御するように構成されている。
そして、
図15及び
図16のフローチャートに示すように、制御装置Hは、搬送作業モードにおいて図外のメンテナンス用操作スイッチが押し操作されてメンテナンス指令が指令されるとメンテナンスモードに切り換え、メンテナンスモードにおいて図外の復旧用操作スイッチが操作されて復旧指令が指令されると搬送作業モードに切り換えられるように構成されている。制御装置Hは、メンテナンスモードに切り換えるときは、昇降体17を第2作業高さT2より下方に移動させる昇降体退避処理を実行するように構成されている。
【0059】
また、制御装置Hは、搬送作業モードにおいて、足場検出センサ48がオフする、支持体検出センサ49がオフする、又は、操作具検出センサ50がオンすると、搬送装置3を非常停止させるように構成されている。
そして、
図16のフローチャートに示すように、メンテナンスモードにおいて復旧用操作スイッチの操作により搬送作業モードに切り換えるときに、足場検出センサ48がオンし、且つ、支持体検出センサ49がオンし、且つ、操作具検出センサ50がオフしていなければ、搬送作業モードに切り換えないように構成されている。
【0060】
このように、制御装置Hは、足場検出センサ48にて昇降式足場4が退避高さより下方に位置していることが検出している状態(足場検出センサ48がオフ状態)、又は、支持体検出センサ49にて支持体23が退避位置より作用位置側に位置していることが検出している状態(支持体検出センサ49がオフ状態)、又は、操作具検出センサ50にて操作レバー25が回転軸24に装着されていることが検出されている状態(操作具検出センサ50がオン状態)では、昇降体17の昇降移動を規制して昇降移動範囲の最下位置から上昇移動しないように構成されている。
【0062】
〔別実施形態〕
(
1)上記実施形態では、複数の作業高さとして、第1作業高さと第2作業高さとの2箇所を設定したが、複数の作業高さとして、3箇所以上の作業高さを設定してもよい。
【0063】
(
2)上記実施形態では、支持体23が作用位置に位置する状態において物品収納棚2の構成部材に載置支持されるように構成したが、物品収納棚2に支持体23を載置支持する専用の支持用部材を取り付け、支持体23が作用位置に位置する状態において支持用部材に載置支持されるように構成してもよく、また、支持体23が作用位置に位置する状態において支持体23を載置支持しないように構成してもよい。
【0064】
(
3)上記実施形態では
、物品収納棚2の棚前後方向の前端部に、棚横幅方向に沿う回転軸心周りに回転自在な回転軸24を設け、その回転軸24の回転に連動して棚横幅方向に沿う軸心周りに揺動することで支持体23を作用位置と退避位置とに移動させるように構成したが、物品収納棚2の棚前後方向の前端部に、棚前後方向にスライド移動自在なスライド部材を設け、そのスライド部材のスライド移動に連動して棚前後方向にスライド移動することで支持体23を作用位置と退避位置とに移動させるように構成してもよい。
【0065】
(
4)上記実施形態では、足場位置検出手段にて昇降式足場4が退避高さより下方に位置していることが検出している状態、又は、支持体位置検出手段にて支持体23が退避位置より作用位置側に位置していることが検出している状態、又は、操作具検出手段にて操作レバー25が回転軸24に装着されていることが検出されている状態では、昇降体17の昇降移動を規制するように構成したが、これら3状態のうちのいずれか1状態又は2状態、或いは、3状態の全てが満たされていても、昇降体17の昇降移動を規制しないように構成してもよい。
また、上記実施形態では、足場位置検出手段、支持体位置検出手段及び操作具検出手段の夫々をリミットスイッチにて構成したが、これら検出手段のうちの一部又は全部を、投受光式の光電センサ等の他のセンサにて構成してもよい。
【0066】
(
5)上記実施形態では、第1規制体40aと第2規制体40bとを備え、第1規制体40aを移動させて、第1規制状態と第2規制状態と
に切り換えるように構成したが、1つの規制体40を第1規制位置と第2規制位置とに移動させることで、第1規制状態と第2規制状態とに切り換えるように構成してもよい。
また、昇降式足場4が作業高さまで下降移動したときの巻取り回転体20の回転を規制する規制手段38は、必要がなければ設けなくてもよい。
【0067】
(
6)上記実施形態では、規制手段38と移動規制部材45とを連係させる連係手段を設けたが、連係手段を設けずに、規制手段38と移動規制部材45とを個別に操作するようにしてもよい。また、第2作業高さT2に対応する支持体23の移動を規制するための移動規制部材45を設けたが、この支持体23の移動を規制する必要がない場合には、移動規制部材45を設けなくてもよい。
【0068】
(
7) 上記実施形態では、一方側の支持体23と他方側の支持体23とを連動させる連動手段29を備えて、一方側の支持体23を操作することで他方側の支持体23も操作されるように構成したが、連動手段29を備えずに、一方側の支持体23と他方側の支持体23とを個別に移動操作するように構成してもよい。