特許第5713269号(P5713269)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5713269
(24)【登録日】2015年3月20日
(45)【発行日】2015年5月7日
(54)【発明の名称】スロットカー
(51)【国際特許分類】
   A63H 17/36 20060101AFI20150416BHJP
   A63H 18/02 20060101ALI20150416BHJP
   A63H 17/26 20060101ALI20150416BHJP
   A63H 18/12 20060101ALI20150416BHJP
【FI】
   A63H17/36
   A63H18/02 D
   A63H17/26 D
   A63H18/12
【請求項の数】10
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-550747(P2013-550747)
(86)(22)【出願日】2012年1月19日
(65)【公表番号】特表2014-505549(P2014-505549A)
(43)【公表日】2014年3月6日
(86)【国際出願番号】CN2012070556
(87)【国際公開番号】WO2012100707
(87)【国際公開日】20120802
【審査請求日】2013年9月13日
(31)【優先権主張番号】201110031639.2
(32)【優先日】2011年1月28日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】513149997
【氏名又は名称】ウィング ダイナスティ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】マク,ウィング クォング
【審査官】 柴田 和雄
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭64−072784(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3068053(JP,U)
【文献】 特開2002−239258(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H 1/00 − 37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体、および前記車体を駆動して運動させる動力機構を含むスロットカーであって、
さらに前記車体のレーン調整を行う調整アセンブリを含み、
前記調整アセンブリが前記動力機構により駆動される回転アセンブリ、前記車体に固定設置されるガイドアセンブリ、および複数のガイドローラを含み、
前記ガイドローラは、レーンのスロットに差し込まれ可能な位置決め端およびガイド端を含み、
前記ガイドアセンブリが、前記ガイド端を挟着することにより前記ガイドローラの円周方向における位置制限を行うガイド溝を含み、
前記回転アセンブリが前記ガイドローラの縦方向における位置制限を行う複数の位置制限部品を含み、
前記位置制限部品の回転運動により、前記ガイドローラが前記ガイド溝でスライドすることを特徴とするスロットカー。
【請求項2】
前記ガイド溝の軸方向に沿って、前記ガイド溝が1つの低位置点を有することを特徴とする、請求項1に記載のスロットカー。
【請求項3】
前記ガイドアセンブリが前記車体に固定設置される環状のカバーを含み、前記ガイド溝が前記カバーの内壁に設置されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のスロットカー。
【請求項4】
前記ガイドアセンブリが前記車体に固定設置される環状のカバーを含み、前記カバー内に円筒体が固定設置され、前記ガイド溝が前記円筒体に設けられることを特徴とする、請求項1又は2に記載のスロットカー。
【請求項5】
前記位置制限部品がU字型のスライド溝であることを特徴とする、請求項1に記載のスロットカー。
【請求項6】
前記位置制限部品が2つの平行に設置される仕切板であることを特徴とする、請求項1に記載のスロットカー。
【請求項7】
前記ガイドローラが位置決め端、および前記位置決め端と垂直に設置されるガイド端を含むことを特徴とする、請求項1に記載のスロットカー。
【請求項8】
前記回転アセンブリが前記動力機構と接続される接続柱を含み、前記接続柱が複数の前記位置制限部品と固定接続されることを特徴とする、請求項1に記載のスロットカー。
【請求項9】
前記回転アセンブリが台座を含み、前記接続柱および前記位置制限部品が前記台座に固定設置されることを特徴とする、請求項8に記載のスロットカー。
【請求項10】
前記車体にユーザコードモジュールを設置して、レース結果を記録し、前記ユーザコードモジュールが情報をインターネットに伝送するインターフェースを含むことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載のスロットカー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は玩具車の分野に関し、より具体的に述べると、レーンに沿って走行するスロットカーに関する。
【背景技術】
【0002】
既存のスロットカーは一般に四輪駆動車型である。スロットカーの前部に一対のガイドローラが固定設置され、玩具車と互いにセットになるレーンは半閉型であり、レーンから電力が供給される。スロットカーはレーンに挟着して設置され、ガイドローラに従ってレーンを走行する。ガイドローラはレーンに挟着され、スロットの左右方向から制限されることにより、スロットカーは車線を変更することができず、単一の車線でしか走行することができない。レース過程で、複数のスロットカーがそれぞれのレーンを走行し、それぞれの速度のみによって勝敗が決まり、速度が最も速いものがレースに勝利する。既存のスロットカーはレーンを超えたり、変更したりすることができず、地点および時間が制限されない状況において、競争相手のスロットカーを遮ったり妨げたりすることができず、スロットカーの娯楽性、観賞性、および刺激性が不十分となり、スロットカーの面白みが低下する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする技術的問題は、既存技術のスロットカーにレーンを超えたり変更したりすることができない欠点が存在するのに対し、上記問題を解決することができる、スロットカーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明でその技術的問題を解決するのに採用した技術案は、以下の通りである。スロットカーは、車体および前記車体を駆動して運動させる動力機構を含み、さらに前記車体のレーン調整を行う調整アセンブリを含む。前記調整アセンブリは、前記動力機構により駆動される回転アセンブリ、前記車体に固定設置されるガイドアセンブリ、および複数のガイドローラを含む。前記ガイドローラは、レーンのスロットに差し込まれ可能な位置決め端およびガイド端を含む。前記ガイドアセンブリは、前記ガイド端を挟着することにより前記ガイドローラの円周方向における位置制限を行うガイド溝を含み、前記回転アセンブリは、前記ガイドローラの縦方向における位置制限を行う複数の位置制限部品を含む。前記位置制限部品の回転運動により、前記ガイドローラが前記ガイド溝でスライドする。
【0005】
本発明のスロットカーについて、前記ガイド溝の軸方向に沿って、前記ガイド溝は1つの低位置点を有する。
【0006】
本発明のスロットカーについて、好ましくは、前記ガイドアセンブリが前記車体に固定設置される環状のカバーを含み、前記ガイド溝は前記カバーの内壁に設置される。
【0007】
本発明のスロットカーについて、好ましくは、前記ガイドアセンブリが前記車体に固定設置される環状のカバーを含み、前記カバー内に円筒体が固定設置され、前記ガイド溝は前記円筒体に設けられる。
【0008】
本発明のスロットカーについて、好ましくは、前記位置制限部品はU字型のスライド溝である。
【0009】
本発明のスロットカーについて、好ましくは、前記位置制限部品は2つの平行に設置される仕切板である。
【0010】
本発明のスロットカーについて、好ましくは、前記ガイドローラは位置決め端、および前記位置決め端と垂直に設置されるガイド端を含む。
【0011】
本発明のスロットカーについて、好ましくは、前記回転アセンブリは前記動力機構と接続される接続柱を含み、前記接続柱は複数の前記位置制限部品と固定接続される。
【0012】
本発明のスロットカーについて、好ましくは、前記回転アセンブリが台座を含み、前記接続柱および前記位置制限部品は前記台座に固定設置される。
【0013】
本発明のスロットカーについて、好ましくは、前記車体にユーザコードモジュールを設置し、レース結果を記録する。前記ユーザコードモジュールは、情報をインターネットに伝送するインターフェースを含む。
【発明の効果】
【0014】
本発明は以下の有益な効果を達成することができる。調整アセンブリを設置し、マルチレーン式組合せサーキットと嵌め合わせることにより、ガイドアセンブリの円周方向のガイド溝は、ガイドローラの円周方向における位置制限を行い、回転アセンブリの位置制限部品は、ガイドローラの縦方向における位置制限を行い、それによってスロットカーがレーンを変更するのを実現する。レース過程において、スロットカーはレーンを変更することにより、時間、地点が制限されない状況において、自由に競争相手のスロットカーを遮ったり妨げたりする目的を達成し、スロットカーの娯楽性、観賞性および刺激性が増強する。
【0015】
さらに、スロットカーの車体にユーザ情報コードを加えて、レース結果を記録する。プレイヤーはインターネットを通してスロットカーの勝利記録をダウンロードすることができ、それによってプレイヤーに、よりインセンティブを有し、より広くレース結果が共有される情報化空間を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
以下に附図および実施例を組み合せて、本発明についてさらなる説明を行う。
図1図1は、本発明のスロットカーの調整アセンブリの分解概要図である。
図2図2は、本発明のスロットカーの調整アセンブリにおける、回転アセンブリの正面概要図である。
図3図3は、本発明のスロットカーの調整アセンブリにおける、回転アセンブリの左面概要図である。
図4図4は、本発明のスロットカーの調整アセンブリにおける、回転アセンブリの立体概要図である。
図5図5は、本発明のスロットカーの調整アセンブリにおける、回転アセンブリの上面概要図である。
図6図6は、本発明のスロットカーの調整アセンブリにおける、回転アセンブリの底面概要図である。
図7図7は、本発明のスロットカーの調整アセンブリにおける、ガイドアセンブリの正面概要図である。
図8図8は、本発明のスロットカーの調整アセンブリにおける、ガイドアセンブリの左面概要図である。
図9図9は、本発明のスロットカーの調整アセンブリにおける、ガイドアセンブリの背面概要図である。
図10図10は、本発明のスロットカーの調整アセンブリにおける、ガイドアセンブリの上面概要図である。
図11図11は、本発明のスロットカーの調整アセンブリにおける、ガイドローラの正面概要図である。
図12図12は、本発明のスロットカーの調整アセンブリにおける、ガイドローラの右面概要図である。
図13図13は、本発明のスロットカーの調整アセンブリにおける、ガイドローラの背面概要図である。
図14図14は、本発明のスロットカーの調整アセンブリにおける、ガイドローラの立体概要図である。
図15図15は、本発明のスロットカーの調整アセンブリにおける、ガイドローラの底面概要図である。
図16図16は、本発明のスロットカーの調整アセンブリにおける、ガイドローラの上面概要図である。
図17図17は、本発明のスロットカーの調整アセンブリにおける、蓋体の正断面概要図である。
図18図18は、本発明のスロットカーの調整アセンブリにおける、蓋体の底面概要図である。
図19図19は、本発明のスロットカーの調整アセンブリにおける、蓋体の上面概要図である。
図20図20は、本発明のスロットカーの調整アセンブリにおけるガイドローラが、ガイド溝で運動する概要図である。
図21図21は、本発明のスロットカーのレーン変更における、第1位置の概要図である。
図22図22は、図21の調整アセンブリの拡大概要図である。
図23図23は、本発明のスロットカーのレーン変更における、第2位置の概要図である。
図24図24は、図23の調整アセンブリの拡大概要図である。
図25図25は、本発明のスロットカーのレーン変更における、第3位置の概要図である。
図26図26は、図25の調整アセンブリの拡大概要図である。
図27図27は、本発明のスロットカーが走行するマルチレーン式組合せサーキットの部分概要図である。
図28図28は、本発明のスロットカーが走行するマルチレーン式組合せサーキットの第1レーンの構造概要図である。
図29図29は、本発明のスロットカーが走行するマルチレーン式組合せサーキットの第2レーンの構造概要図である。
図30図30は、本発明のスロットカーが走行するマルチレーン式組合せサーキットの構造概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の技術的特徴、目的および効果についてより明確に理解できるようにするため、附図を照らし合わせて本発明を実施するための形態を詳細に説明する。
【実施例】
【0018】
図21、23、25に示すのは、本発明が提供する1つの実施例である。スロットカーは、車体および車体を駆動して運動させる動力機構を含む。車体は普通のスロットカーであり、動力機構はモータドライブまたはギアドライブであり、動力機構はスロットカーに動力を提供する。本発明の改良部分は、さらに車体のレーン調整を行う調整アセンブリを含むことである。図1に示すように、調整アセンブリは動力機構により駆動される回転アセンブリ12、車体に固定設置されるガイドアセンブリ、および複数のガイドローラ122a、122b、122c、122dを含み、ガイドローラはガイドアセンブリおよび回転アセンブリ12の間に可動設置される。回転アセンブリ12は動力機構の駆動により回転運動することができ、単独で回転アセンブリ12に1つのドライブ機構を設置してもよいことを理解することができる。図7、8、9、10に示すように、ガイドアセンブリはガイドローラの円周方向における位置制限を行うガイド溝1231を含み、ガイドローラの1つの端部はガイド溝1231に挟着される。回転アセンブリ12はガイドローラの縦方向における位置制限を行う複数の位置制限部品を含む。複数の位置制限部品は一定角度を呈して設置され、ガイド溝1231のもう1つの端部は位置制限部品に制限され、縦方向に移動することしかできない。回転アセンブリ12の回転が位置制限部品を回転させ、位置制限部品の回転運動によりガイドローラがガイド溝1231でスライドする。
【0019】
好ましくは、本実施例では4つの位置制限部品を含み、4つの位置制限部品は均等に周方向に分布され、隣り合った位置制限部品の間は90度を呈して設置される。ガイドローラは位置制限部品と一つ一つ嵌め合わされ、本実施例の好ましいガイドローラの個数は4個であることを理解することができる。図20図22図24図26に示すように、4つのガイドローラはそれぞれガイドローラ122a、ガイドローラ122b、ガイドローラ122c、およびガイドローラ122dであり、隣り合ったガイドローラの間は90度をなして設置される。
【0020】
図11図12図13図14図15図16に示すように、ガイドローラは位置決め端1224および位置決め端1224と垂直に設置されるガイド端1221を含む。ガイド端1221をガイド溝1231に挟着するのを便利にするために、位置決め端1224およびガイド端1221の間に挟着部1223が設けられ、挟着部1223の直径はガイド端1221の直径よりやや小さい。ガイド端1221の端面に凸台1222が設けられ、ガイドローラの取付を便利にするため、位置決め端1224の一側に突起1225が設けられる。
【0021】
ガイドローラのガイド端1221はガイド溝1231に挟着され、さらにガイド溝1231に沿って滑走し、ガイド端1221の運動の軌道は、ガイド溝1231の形状によって決まる。ガイドローラの位置決め端1224が縦方向に移動するのを実現するため、ガイド溝1231の軸方向に沿ってガイド溝1231は高低差を有する。
【0022】
ガイド溝の実施例1。図7図8図9図10に示すように、ガイド溝1231の軸方向に沿って、ガイド溝1231は1つの低位置点を含む。該低位置点の両側は、傾斜したスライド溝部分に沿って高位置のスライド溝部分に接続される。ガイドローラはガイド溝1231の高位置のスライド溝部分に沿って低位置点部分まで運動し、ガイドローラのもう1つの端部は縦方向に移動する。1つの低位置点を有するガイド溝は、カーブレーンおよび直線レーンに同時に適用される。
【0023】
ガイドアセンブリの実施例1。図1図7図8図9図10に示すように、ガイドアセンブリは車体に固定設置される環状のカバー133を含み、カバー133の内部は中空である。ガイド溝1231はカバー133の内壁に設けられ、ガイド溝1231はカバー133の内壁のへこみに沿って設けられる。カバー133はさらに外側に延伸する縁を含み、縁にネジ穴1331が設けられ、カバー133はネジで車体の底部に固定設置される。カバー133はさらに溶接、リベット接合、留め具などの方式で車体の底部に固定することができることを理解することができる。
【0024】
ガイドアセンブリの実施例2。実施例1と異なる部分は、カバー133の内部が中空であり、カバー133内に円筒体123が固定設置され、ガイド溝1231が円筒体123に設けられ、ガイド溝1231が円筒体123を貫通し、円筒体123の上下端がそれぞれ溶接、ネジ接続、またはリベット接合でカバー133に固定されることである。
【0025】
位置制限部品の実施例1。位置制限部品はU字型のスライド溝1211であり、位置制限部品は1つの側面が開口したその他の形状のスライド溝でもよいことを理解することができる。U字型のスライド溝1211の1つの端面は開口している。図5に示すように、U字型のスライド溝1211の1つの端面に貫通孔1213が設けられ、貫通孔1213により、ガイドローラの位置決め端1224は縦方向にスライドすることができる。
【0026】
位置制限部品の実施例2。位置制限部品は平行に設置された2つの仕切板でもよい。ガイドローラは2つの仕切板の間に挟着され、ガイドローラの位置決め端1224は2つの仕切板に沿って縦方向にスライドする。
【0027】
回転アセンブリ12の実施例1。図2図3図4図5図6に示すように、回転アセンブリ12は動力機構と接続される接続柱12を含み、接続柱12は4つの位置制限部品と固定接続される。接続柱12はカバー133頂部の中心に位置する貫通孔1332から通過して伸び、蓋体134とネジで固定接続される。図17図18図19に示すように、蓋体の1つの端面はへこんでおり、接続柱12はネジで該へこみ部と固定接続される。動力機構の回転軸は、蓋体の小孔を通過して接続柱12の中部と固定接続される。動力機構は接続柱12を駆動して回転させ、接続柱12が4つの位置制限部品を直接回転運動させる。
【0028】
回転アセンブリ12の実施例2。実施例1と異なる部分は、回転アセンブリ12が台座121を含み、接続柱12および位置制限部品が台座121に固定設置されることである。動力機構は回転軸を通して接続柱12を回転させ、位置制限部品および台座121はこれについて一緒に回転する。
【0029】
本発明のスロットカーがレーンを変更する過程は以下の通りである。図20に示すように、ガイドローラ122a、ガイドローラ122b、ガイドローラ122c、およびガイドローラ122はガイド溝1231に挟着され、接続柱12の回転運動に伴って、4つのガイドローラが縦方向に運動するのと同時に、ガイド溝1231に沿って円周方向に運動する。図21および図22に示すように、ガイドローラ122aの位置決め端1224は、スロット111aに差し込まれる。図23および図24に示すように、4つのガイドローラが回転して移動し、ガイドローラ122aの位置決め端1224がガイド溝1231の低位置点からスライドして離れ、ガイドローラ122bは次第にガイド溝1231に沿って低位置点までスライドする。この過程において、ガイドローラ122aおよびガイドローラ122bの2つの位置決め端1224は、いずれもスロットに接触しておらず、このときスロットカーはレーン面上112で制限されない。動力機構は車体全体を駆動して移動させ、移動する方向はガイドローラ122bのスライド方向と相対する。図25図26に示すように、ガイドローラ122bが低位置点部分までスライドすると、ガイドローラ122bの位置決め端1224がスロット111bに差し込まれる。
【0030】
さらに、スロットカーの車体にユーザコードモジュールを設置し、該ユーザコードモジュールはレース結果を記録する。それと同時に、ユーザコードモジュールは情報をインターネットに伝送するインターフェースを含み、ユーザコードモジュールが記録したレース結果は、データ線を通してホームページ上に伝送することができ、ユーザまたはプレイヤーはサイトに登録してレース結果をダウンロードすることができる。
【0031】
本発明のスロットカーが必要とするマルチレーン式組合せサーキットは、複数のレーンをつなぎ合わせて形成される。図29に示すのは、カーブで使用されるレーン116であり、図28に示すのは直線で使用されるレーン11であり、レーン116およびレーン11を相互につなぎ合わせて形成される全体のレーンは図30に示す通りである。レーンの長さは必要に応じて調整することができることを理解することができる。
【0032】
具体的に、図27に示すように、レーンはレーン面112および複数のくぼんだスロット111を含み、スロット111およびレーン面112は間隔を開けて設けられる。ガイドローラの位置決め端1224はスロット111に挿入され、それによってスロットカーのレーンにおける走行を誘導する。スロットおよびスロットカーのガイドローラは差し込んで嵌め合わせる。スロットカーの調整アセンブリはガイドローラのスロットにおける運動を調節し、スロットカーの動力機構と組み合わせることによって、スロットカーを1つのスロットから別のスロットに変更させる。
【0033】
マルチレーン式組合せサーキットのレーン表面は車体を走行させるのに十分なスペースを有し、レーン内は調整アセンブリに活動スペースを提供する。マルチレーン式組合せサーキットおよび調整アセンブリを嵌め合わせ、レーンの変更を実現する。
【0034】
本発明は以下の有益な効果を達成することができる。調整アセンブリの設置により、ガイドアセンブリの円周方向のガイド溝は、ガイドローラの円周方向における位置制限を行い、回転アセンブリの位置制限部品はガイドローラの縦方向における位置制限を行い、それによってスロットカーのレーンの変更を実現する。レース過程において、スロットカーはレーンを変更することにより、競争相手のスロットカーを遮ったり妨げたりする目的を達成し、スロットカーの娯楽性、観賞性および刺激性が増強する。
【0035】
さらに、本発明のスロットカーの車体にユーザコードモジュールを加え、レース結果を記録する。スロットカーのユーザがインターネットを通してスロットカーの勝利記録をダウンロードすることができ、それによってプレイヤーに、よりインセンティブを有し、より広くレース結果が共有される情報化空間を提供する。
【0036】
以上、附図を組み合せて本発明の実施例について叙述したが、本発明は上記の発明を実施するための形態に制限されない。上記の発明を実施するための形態は概要的に過ぎず、制限するものではない。本分野の一般の技術者は本発明を参考にして、本発明の趣旨および特許請求により保護される範囲から逸脱しない状況において、多くの形式を行うこともできるが、これらはすべて本発明の保護内に属する。
【符号の説明】
【0037】
11 レーン
116 レーン
111 スロット
112 レーン面
12 回転アセンブリ
121 台座
122 ガイドローラ
1211 U字型のスライド溝
1212 接続柱
1213 貫通孔
122a ガイドローラ
122b ガイドローラ
122c ガイドローラ
122d ガイドローラ
1221 ガイド端
1222 凸台
1223 挟着部
1224 位置決め端
1225 突起
123 円筒体
1231 ガイド溝
133 カバー
1331 ネジ穴
1332 貫通孔
134 蓋体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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