(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記決定手段は、前記指定画像の枚数が2枚である場合には、前記選択条件に含めるべき属性種別として前記複数の属性種別の全てを選択して前記選択条件を決定し、前記指定画像の枚数が3枚以上である場合に、前記選択条件に含めるべき属性種別として前記複数の属性種別の中から一部の属性種別を選択して前記選択条件を決定する
ことを特徴とする請求項7記載の画像分類装置。
前記決定手段は、前記指定画像の枚数が3枚以上である場合に、前記属性取得手段により取得された複数の属性情報の類似性を属性種別毎に評価し、この評価された属性情報の類似性が最も高い属性種別を前記選択条件に含めるべき属性種別として選択する
ことを特徴とする請求項8記載の画像分類装置。
前記決定手段は、前記選択条件に含めるべき属性種別としてユーザに指定された属性種別について、この属性種別の属性情報の範囲を前記選択手段により選択される画像の枚数が所定枚数以下となる範囲に設定する
ことを特徴とする請求項12記載の画像分類装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態として例示するアルバム作成装置1の概略を示すブロック図である。
【0010】
アルバム作成装置1は、CPU(Central Processing Unit)11によって装置全体を制御される構成であり、CPU11には、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access memory)13、メディアコントローラ14、画像メモリ15、操作キー群16、ディスプレイ17が接続されている。
【0011】
ROM12は、CPU11に装置全体を制御させるための複数種の制御プログラム12aや各種のデータが記憶されたメモリである。制御プログラム12aには、CPU11に後述する処理を行わせるためのアルバム作成プログラムが含まれる。また、ROM12に記憶されている各種のデータには、後述するGPS情報(緯度、経度)に応じた場所を特定するために使用されるデータが含まれる。RAM13は、CPU11が必要に応じて種々のデータを一時的に記憶する作業用のメモリである。
【0012】
メディアコントローラ14は、アルバム作成装置1の本体に設けられているメモリカードスロットに着脱自在に装着された記録メディア21と、CPU11との間におけるデータの入出力を制御する入出力インターフェースである。
【0013】
記録メディア21は、例えばデジタルカメラ等により撮影された写真(撮影画像)の画像データが記憶された例えばカード型のメモリである。記録メディア21に記憶されている画像データは、例えばExif(Exchangeable Image File Format)規格に準拠したデータであり、JPEG(Joint Photographic Expert Group)方式により圧縮された画像データ本体に種々の属性情報が埋め込まれた画像ファイルとして記録されたデータである。
【0014】
本実施形態において、属性情報には、ファイル名、撮影日時、画像サイズ、撮影条件(例えば撮影光源、被写体までの距離、フラッシュ発光の状態、シャッター速度)、カメラのメーカ名、撮影モード、GPS情報(緯度、経度)、被写体を表す情報、イベントを表す情報等が含まれる。
【0015】
画像メモリ15は、アルバム作成装置1に内蔵され、CPU11によって記録メディア21から読み出された画像データや、後述する電子アルバムを構成するアルバム画像データ等が記憶される大容量の内蔵メモリである。なお、アルバム画像データは、所定の選択条件に応じた複数枚の撮影画像を1枚のアルバム画像として合成した画像データである。
【0016】
操作キー群16は、ユーザがアルバム作成装置1の操作に使用する複数の操作キーから構成される。CPU11は、操作キー群16における操作キー等の操作状態を定常的にスキャンすることにより、所定のキー操作によるユーザからの種々の指示を検知する。
【0017】
ディスプレイ17は、例えばバックライト付きのカラー液晶表示パネルと、CPU11から供給される画像データ等の表示データに応じてカラー液晶表示パネルを駆動する駆動回路とから構成される。
【0018】
以下、本実施形態のアルバム作成装置1が電子アルバムを作成する際の動作について説明する。
図2は、電子アルバムの作成時において、CPU11がROM12に記憶されているアルバム作成プログラムに従い実行する処理を示したフローチャートである。
【0019】
CPU11は、ユーザによる所定のキー操作に応じて処理を開始すると、まず、画像メモリ15(又は記録メディア21)に記憶されている全ての撮影画像を候補画像としてディスプレイ17の画面上に一覧表示する(ステップS1)。なお、係る処理では、ユーザによって、撮影画像の保存場所として画像メモリ15(又は記録メディア21)に設けられている任意のフォルダが指定されていた場合には、指定されていたフォルダ内の撮影画像のみを画面上に一覧表示する。
【0020】
次に、CPU11は、所定のキー操作によってユーザにより、いずれかの画像が指定されると(ステップS2:YES)、指定された画像(以下、指定画像という。)を、
図4に示したように、一覧表示中の複数の他の画像とは区別可能に画面上で明示する(ステップS3)。すなわち
図4において黒太枠とクロスハッチで表される画像が指定画像である。なお、
図4の詳細については後述する。
【0021】
引き続き、CPU11は、指定された画像に付加されている属性データを取得する(ステップS4)。なお、係る処理でCPU11が取得する属性データは、予め決められている複数の属性種別に関する属性データである。
【0022】
その後、CPU11は、指定された画像の枚数に応じて以下の処理を実行する。まず、処理開始当初のように指定された画像が1枚である場合には(ステップS5:1枚)、属性種別毎に、ステップS4の処理で取得した属性データと類似する範囲の属性データが付加された画像を抽出する(ステップS6)。
【0023】
次に、CPU11は、抽出した画像の枚数が予め決められている規定数以上である場合には(ステップS7:YES)、類似する範囲の基準を調整し、調整後の条件で、ステップS4の処理で取得した属性データと類似する範囲の属性データが付加された画像を再度抽出する(ステップS8)。また、抽出した画像の枚数が予め決められている規定数以上でなければ(ステップS7:NO)、そのまま、ステップS9の処理へ進む。
【0024】
引き続き、ステップS9の処理においてCPU11は、現在設定されている属性種別、及び属性データの範囲、つまりアルバムに含める撮影画像の選択条件を、例えば
図4に示したような、条件調整画面G1をディスプレイ17に表示してユーザに調整させる。
【0025】
条件調整画面G1は、候補画像(撮影画像)の一覧表示領域101と、その下部に表示される、複数の属性データ確認窓102と、各々の属性データ確認窓102に対応するチェックボックス103と、条件選択ボタン104と、範囲指定ボタン105とから構成される。この条件調整画面G1において、一覧表示領域101に四角で示した候補画像のうちで、先に述べたように黒太枠とクロスハッチで表される画像が指定画像である。
【0026】
属性データ確認窓102には、ステップS4で取得した指定画像の属性データの内容が属性種別と共に表示される。チェックボックス103は、選択条件として使用する属性データの選択に使用される。条件選択ボタン104は、複数の属性種別の属性データが選択されたとき、各属性種別の属性データをAND条件、又はOR条件のどちらの条件で使用するのかを設定するためのボタンである。範囲設定ボタン105は、属性データの範囲を選択的に設定するためのボタンである。選択可能な属性データの範囲は属性種別によって異なり、例えば属性種別が撮影日時であれば「1時間」、「1日」、「1月」のいずれかである。
【0027】
なお、CPU11は、ステップS9の処理で最初に表示する条件調整画面G1には、現在設定されている属性種別、及び属性データの範囲を反映させる。また、
図4に示した条件調整画面G1において、属性種別のうちの撮影場所はGPS情報により判断された撮影場所である。
【0028】
この、ステップS9の処理に際してCPU11は、ステップS6、又はステップS8の処理で抽出した画像を、一覧表示中の複数の他の画像、及び指定画像とは識別可能な状態で画面上に明示させ(図中では黒太枠と斜線で表す)、この状態でユーザが選択条件を調整する毎に、新たな選択条件を反映させるようにして画像の再抽出を行って画面表示を更新する。なお、選択条件の調整中における画像の抽出結果は画面表示しないようにすることも可能である。
【0029】
そして、CPU11は、上記の条件調整画面G1において、使用する属性データ(属性種別)や、その範囲等からなる選択条件をユーザに調整させる。
図5は、ユーザにより選択条件が調整された状態の条件調整画面G1の例を示す図である。
【0030】
その後、CPU11は、ユーザにより選択条件の決定が指示されると(ステップS10:YES)、
図3のステップS19の処理へ進み、指定画像を追加するか否かをユーザに指示させ、指定画像を追加しない旨が指示された場合には(ステップS19:NO)、そのまま、後述するステップS20以降の処理を行う。
【0031】
一方、CPU11は、指定画像を追加する旨が指示された場合には(ステップS19:YES)、前述したステップS1へ戻り、前述したテップS4までの処理を繰り返す。すなわち、CPU11は、ユーザに新たな撮影画像を追加指定させ、既に画面上で明示されている指定画像に加えて新たな指定画像を画面上で明示した後、新たな指定画像に付加されている属性データを追加取得する。
【0032】
そして、CPU11は、指定画像が2枚になると(ステップS5:2枚)、まず、アルバムに含める撮影画像の選択条件とする、属性データの範囲を、双方の指定画像から取得した一方の属性データから他方の属性データまでの間の範囲に属性種別毎に決定する(ステップS11)。
【0033】
なお、ここで決定される属性データの範囲は、例えば属性種別が撮影日時であれば、2つの指定画像の撮影日時の間の期間であり、属性種別が撮影場所であれば、2つの指定画像の撮影場所の間の場所や地域であり、さらに、属性種別が被写体の種類やイベントを表す情報であれば、2つの指定画像における被写体の種類やイベントに応じた概念的な範囲である。
【0034】
次に、CPU11は、一覧表示している複数の候補画像から、上記の範囲(選択条件)に該当する属性データが付加されている撮影画像を属性種別毎に抽出する(ステップS12)。
【0035】
引き続き、CPU11は、抽出した画像数が既定数以下の属性種別が複数である場合には(ステップS13:YES)、選択条件とする属性種別をユーザに選択させる(ステップS14)。
【0036】
その際、CPU11は、例えば
図6に示したような、抽出した画像数が既定数以下の属性種別を一覧表示した属性選択画面G2をディスプレイ17に表示して、属性種別をユーザに選択させる。属性選択画面G2は、候補画像(撮影画像)の一覧表示領域101と、その下部に表示される、属性データ確認窓102と、チェックボックス103とから構成される。
【0037】
すなわちステップS14の処理に際してCPU11は、ステップS12の処理で抽出した画像を、一覧表示中の複数の他の画像、及び指定画像とは識別可能な状態で画面上に明示させ(図中では黒太枠と斜線で表される画像)、この状態でユーザが選択条件を調整(属性種別を選択)する毎に、新たな選択条件を反映させるようにして画像の再抽出を行って画面表示を更新する。なお、選択条件の調整中における画像の抽出結果は画面表示しないようにすることも可能である。
【0038】
その後、CPU11は、ユーザにより選択条件の決定が指示されると(ステップS15:YES)、
図3のステップS19の処理へ進む。一方、CPU11は、ステップS12の処理で抽出した画像数が既定数以下の属性種別が複数でない場合には(ステップS13:NO)、直ちに
図3のステップS19の処理へ進む。
【0039】
続く、ステップS19においてCPU11は、指定画像を追加するか否かをユーザに指示させ、指定画像を追加しない旨が指示された場合には(ステップS19:NO)、そのまま、後述するステップS20以降の処理を行う。
【0040】
また、CPU11は、指定画像を追加する旨が指示された場合には(ステップS19:YES)、前述したステップS1へ戻り、前述したステップS4までの処理を繰り返す。すなわち、CPU11は、ユーザに新たな撮影画像を追加指定させ、既に画面上で明示されている指定画像に加えて新たな指定画像を画面上で明示した後、新たな指定画像に付加されている属性データを追加取得する。
【0041】
そして、CPU11は、指定画像が3枚になると(ステップS5:3枚)、まず、全ての指定画像について、属性種別毎に属性データの類似性を評価する(ステップS16)。その際、CPU11は、各属性データを属性種別毎に決められている基準に従って並べたときの各属性データの分布状態に基づいて属性データの類似性を評価する。例えば
図7(a)に示したように1つだけが他と離れている属性データがある場合は類似性が低いと判断し、
図7(b)に示したように、全ての属性データがまとまっていれば類似性が高いと判断する。そして、CPU11は、類似性の高低を、全ての属性種別に共通する複数の段階で評価する。すなわち類似性の評価結果としてレベル1〜レベルnのいずれかのレベルを取得する。
【0042】
なお、
図7(c)に示したように、全ての属性データが離れていても、指定画像以外の候補画像の属性データの分布の広がりに対して相対的に狭い範囲でまとまっていれば類似性が高いと判断してもよい。また、
図7は、撮影日時のように、各属性データの関係を1次元で表できる属性種別を例として、各属性データの関係を概念的に示したものである。
【0043】
次に、CPU11は、類似性が最も高いと評価した属性種別について、属性データの分布状態に応じたデータ範囲を選択条件として決定する(ステップS17)。ここで分布状態に応じたデータ範囲は、データのバラツキ度合と平均とに応じた範囲であり、例えば属性データの平均と分散から特定される分布が正規分布であるものとしたときの平均値を中心とした所定範囲である。
【0044】
引き続き、CPU11は、決定した選択条件(範囲)に該当する属性データが付加された撮影画像を抽出する(
図3で、ステップS18)。その際、CPU11は、
図8に示したような、類似性の評価結果が最も高かった属性種別を示すとともに、抽出した画像を、一覧表示中の複数の他の画像、及び指定画像とは識別可能な状態で画面上に明示した条件確認画面G3をディスプレイ17に表示させる。なお、
図8は、類似性の評価結果が最も高かった属性種別が撮影場所であった場合の例を示したものである。
【0045】
しかる後、CPU11は、指定画像を追加するか否かをユーザに指示させ、指定画像を追加しない旨が指示された場合には(ステップS19:NO)、そのまま、後述するステップS20以降の処理を行う。
【0046】
また、CPU11は、指定画像を追加する旨が指示された場合には(ステップS19:YES)、前述したステップS1へ戻ることにより、前述したステップS16〜ステップS18の処理を繰り返す。
【0047】
次に、指定画像を追加しない旨が指示された後にCPU11が実行する処理について説明する。ステップS20の処理においてCPU11は、前述したいずれかの選択条件に対応したアルバムのサンプルレイアウトをディスプレイ17に表示し、ユーザに所望するレイアウトを指定させる。
【0048】
ここで、選択条件に対応したアルバムのサンプルレイアウトとは、選択条件として決められた属性データの属性種別に対応して、アルバムの各ページにおける枚数、大きさ、配置形態と、各ページの背景とが予め決められたものである。
【0049】
図9(a)〜
図9(d)は、複数のサンプルレイアウトを便宜的に例示した図であり、
図9(a)は撮影日時を基準とした内容のものであり、指定可能なレイアウトとして、第1のレイアウトL1と第2のレイアウトL2とを示すものである。すなわち先に説明した処理で決定された選択条件における属性データが、撮影日時に関するものであった場合には、係るサンプルレイアウトL1,L2がディスプレイ17に表示される。
【0050】
また、
図9(b)は撮影場所を基準とした内容のものであり、
図9(c)はイベントを基準とした内容のものであり、
図10(d)は複合的な属性種別を基準とした内容のものである。なお、
図9(b)〜
図9(d)も、指定可能なレイアウトとして第1のレイアウトL1と第2のレイアウトL2とを示すものである。
【0051】
そして、ステップS20の処理においてCPU11は、
図9(a)〜
図9(d)のいずれかのサンプルレイアウトを表示した状態で、第1のレイアウトL1又は第2のレイアウトL2のどちらを使用するのかを、所定のキー操作でユーザに指定させる。
【0052】
その後、CPU11は、ユーザによって使用するレイアウトが指定されると(ステップS21:YES)、指定されたレイアウトに従って、指定画像と選択画像とを配置した1又は複数ページのアルバム画像を生成し、生成したアルバム画像のデータを、画像メモリ15又は記録メディア21に記憶する。
【0053】
以上説明したように本実施形態のアルバム作成装置1においては、電子アルバムの作成時に、電子アルバムに含める候補となる候補画像の中からユーザに所望の画像を指定させ、指定された画像に付加されている任意の属性データに基づいて選択条件を決定し、決定した選択条件に従って、電子アルバムに含める画像を候補画像の中から選択する。
【0054】
その際、アルバム作成装置1においては、候補画像の中からユーザによって複数(2枚以上)の画像が指定されたときには、各々の指定画像に付加されている属性種別毎の属性データを基準して選択条件を自動的に決定し、決定した選択条件に従い電子アルバムに含める画像を候補画像の中から選択する。
【0055】
これにより、ユーザが意図する関連性を有する複数の画像をより的確に選択することができ、ユーザにおいては、単に自分が意図する関連性を有する複数の画像を指定するだけで、指定した画像、及びそれ以外の自分が意図した関連性を有する他の画像からなる電子アルバムを容易に作成することができる。換言すると、ユーザにあっては、直感的な操作によって容易に所望するアルバムを得ることができる。
【0056】
また、指定画像の数が増えるに従い、ユーザが意図する関連性を有する複数の画像の選択精度を向上させることができる。
【0057】
特に、本実施形態においては、指定画像が2枚である場合には、選択条件として、属性種別毎に属性データの範囲を限定するとともに、その範囲を、一方の指定画像の属性データから他方の指定画像の属性データまでの特定の範囲とした。これにより、ユーザに細かな選択条件を設定さることなく、ユーザが意図する関連性を有する複数の画像の選択精度として一定の選択精度を確保することができる。
【0058】
さらに、本実施形態においては、指定画像が2枚である場合には、選択条件として使用する属性データの属性種別を、上記の特定の範囲に該当する属性データが規定数以下となる属性種別に限定した。よって、最終的に選択される画像が徒に増えることを防止することができる。
【0059】
しかも、上記の特定の範囲に該当する属性データが規定数以下となる属性種別が複数であった場合については、選択条件として使用する属性データの属性種別をユーザが所望する1又は属性種別のみに限定することができるようにした。よって、単にユーザに所望する属性種別のみを選択させるだけで、最終的に選択される画像が徒に増えることをより確実に防止することができる。
【0060】
ここで、本実施形態においては、前述したように選択条件として使用する属性データの属性種別を、上記の特定の範囲に該当する属性データが規定数以下となる属性種別に限定した。つまり上記の特定の範囲に該当する属性データが、予め固定的に決められている数以下となる属性種別に限定したが、その数をユーザが必要に応じて設定できるようにしてもよい。
【0061】
また、本実施形態においては、指定画像が3枚以上である場合には、選択条件として使用する属性データを、複数の属性種別のうちで、各々の指定画像における属性データの全体的な類似性が最も高い特定の属性種別に関する属性データとした。これにより、ユーザに細かな選択条件を設定させることなく、ユーザが意図する関連性を有する複数の画像の選択精度として一定の選択精度を確保することができる。
【0062】
さらに、指定画像が3枚である場合には、選択条件として、上記の特定の属性種別に関する属性データの範囲を限定するとともに、その範囲を、属性データのバラツキ度合と平均とに応じた範囲とした。これにより、ユーザが意図する関連性を有する複数の画像の選択精度として、より高い選択精度を確保することができる。
【0063】
ここで、本実施形態においては、前述したように選択条件として使用する属性データを、複数の属性種別のうちで、各々の指定画像における属性データの全体的な類似性が最も高い特定の属性種別に関する属性データとし、その際、属性データの全体的な類似性を全ての属性種別に共通する複数の段階で評価し、類似性の評価結果としてレベル1〜レベルnのいずれかのレベルを取得するようにした。
【0064】
しかし、属性データの全体的な類似性が最も高い属性種別を特定する際には、例えば類似性の評価結果として取得した類似性のレベルに、属性種別に応じて予め決めておいた重みづけを行い、重みづけを行った後の類似性のレベルに基づいて、属性データの全体的な類似性が最も高い属性種別を特定するようにしてもよい。
【0065】
また、本実施形態においては、選択条件として使用する属性データの属性種別、すなわち選択条件に含める属性種別を、属性データの全体的な類似性が最も高い特定の属性種別に関する属性データとしが、以下のようにしてもよい。
【0066】
すなわち指定画像の枚数が増える毎に、各々の属性種別について属性データの全体的な類似性を評価する際の精度が向上する。係ることから、選択条件に含める属性種別を、例えば属性データの全体的な類似性が所定の基準レベル以上である1又は複数の属性種別とし、その基準レベルを指定画像の枚数が増える毎に段階的に上げることによって、選択条件に含まれる属性種別の数を指定画像の枚数が増える毎に減らしていくようにしてもよい。
【0067】
その場合、上記のように各々の属性種別について属性データの全体的な類似性を評価する際の精度が向上するため、選択条件に含める属性種別が複数であるときには、選択条件における各々の属性種別の属性データの範囲をAND条件として使用することにより、ユーザが意図する関連性を有する複数の画像の選択精度として、より高い選択精度を確保することができる。
【0068】
また、本実施形態においては、アルバム作成装置1が、電子アルバムとして、指定画像と、自動的に選択した選択画像とを配置した1又は複数ページのアルバム画像を作成する構成について説明した。しかし、本発明は、電子アルバムとして、各ページにおける画像のレイアウト(枚数、大きさ、配置形態、背景)に関する情報と、各ページに配置する画像の識別情報のみを記録したアルバムデータを作成する構成を有するものにも適用することができる。
【0069】
また、以上説明したアルバム作成装置1は、例えば一般的なデジタルカメラや、カメラ付き携帯電話に組み込むことによって実現することができる。さらに、本発明は、汎用的なパーソナルコンピュータに所定のアプリケーションソフトをインストールし、パーソナルコンピュータに
図2、及び
図3に示した処理を行わせることによっても実現することができる。
【0070】
以上、本発明のいくつかの実施形態、及びその変形例について説明したが、これらは本発明の作用効果が得られる範囲内であれば適宜変更が可能であり、変更後の実施形態も特許請求の範囲に記載された発明、及びその発明と均等の発明の範囲に含まれる。
【0071】
以下に、本出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[請求項1]
複数の候補画像のうちでユーザにより指定された複数の指定画像にそれぞれ付随する所定の属性種別の属性情報を取得する属性情報取得手段と、前記複数の指定画像を除く複数の候補画像から、前記属性情報取得手段により取得された前記所定の属性種別の属性情報を選択基準とした所定の選択条件に該当する属性情報が付随する画像を選択する画像選択手段と、前記画像選択手段により選択された画像、及び前記複数の指定画像から構成される電子アルバムを生成するアルバム生成手段とを備えたことを特徴とする電子アルバム作成装置。
[請求項2]
前記属性情報取得手段は、ユーザにより指定された複数の指定画像にそれぞれ付随する複数の属性種別の各々に対応する複数の属性情報を取得し、前記画像選択手段は、前記属性情報取得手段により取得された前記複数の属性種別の各々に対応する複数の属性情報に基づいて新たな選択条件を生成し、この生成された選択条件に該当する属性情報が付随する画像を選択することを特徴とする請求項1記載の電子アルバム作成装置。
[請求項3]
前記所定の選択条件は属性情報の範囲を限定するものであり、前記属性情報の範囲を、前記属性情報取得手段により取得された前記属性種別毎の属性情報に基づき属性種別毎に設定する範囲設定手段を更に備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の電子アルバム作成装置。
[請求項4]
前記範囲設定手段は、前記属性情報の範囲として、同一の属性種別における属性情報のバラツキ度合と平均とに応じた範囲を設定することを特徴とする請求項3記載の電子アルバム作成装置。
[請求項5]
前記画像選択手段は、属性情報のバラツキ度合が所定以上となる属性種別を除く属性情報を選択基準として前記所定の選択条件を決定することを特徴とする請求項4記載の電子アルバム作成装置。
[請求項6]
前記範囲設定手段は、ユーザにより指定された指定画像の枚数が2枚である場合には、前記属性情報の範囲として、前記属性情報取得手段により取得された一方の指定画像の属性情報から、前記属性情報取得手段により取得された他方の指定画像の属性情報までの間の所定範囲を設定することを特徴とする請求項2乃至5いずれか記載の電子アルバム作成装置。
[請求項7]
ユーザにより指定された指定画像の枚数が3枚以上である場合に、ユーザにより指定された複数の指定画像について、前記属性情報取得手段により取得された全ての属性情報の全体的な類似性を属性種別毎に評価する評価手段と、前記所定の選択条件に使用する属性情報の属性情報を、前記評価手段により評価された属性情報の類似性が最も高い属性種別に限定する属性情報限定手段とを備えたことを特徴とする請求項1乃至6いずれか記載の電子アルバム作成装置。
[請求項8]
ユーザにより指定される指定画像の枚数が増える毎に、前記属性情報取得手段による所定の属性種別毎の属性情報の取得処理と、前記画像選択手段による画像の選択処理とを繰り返し実行することを特徴とする請求項1乃至7いずれか記載の電子アルバム作成装置。
[請求項9]
ユーザにより指定される指定画像の枚数が増える毎に、前記所定の選択条件に含まれる属性種別の数を減らしていくことを特徴とする請求項8記載の電子アルバム作成装置。
[請求項10]
前記所定の選択条件は属性情報の範囲を限定するものであり、前記属性情報の範囲を、前記画像選択手段により選択される画像の枚数が所定の目標枚数以下となる範囲に設定する範囲設定手段を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の電子アルバム作成装置。
[請求項11]
前記所定の選択条件に使用する属性情報の属性情報を、ユーザに指定された属性情報に限定する属性情報限定手段を備え、前記範囲設定手段は、前記属性情報の範囲を前記画像選択手段により選択される画像の枚数が所定枚数以下となる範囲に属性種別毎に設定することを特徴とする請求項10記載の電子アルバム作成装置。
[請求項12]
複数の候補画像のうちでユーザにより指定された複数の指定画像にそれぞれ付随する所定の属性種別の属性情報を取得する工程と、前記複数の指定画像を除く複数の候補画像から、前記複数の指定画像から取得した前記所定の属性種別の属性情報を選択基準とした所定の選択条件に該当する属性情報が付随する画像を選択する工程と、選択した画像、及び前記複数の指定画像から構成される電子アルバムを生成する工程とを含むことを特徴とする電子アルバム作成方法。
[請求項13]
電子アルバム作成装置が有するコンピュータを、複数の候補画像のうちでユーザにより指定された複数の指定画像にそれぞれ付随する所定の属性種別の属性情報を取得する属性情報取得手段と、前記複数の指定画像を除く複数の候補画像から、前記属性情報取得手段により取得された前記所定の属性種別の属性情報を選択基準とした所定の選択条件に該当する属性情報が付随する画像を選択する画像選択手段と、前記画像選択手段により選択された画像、及び前記複数の指定画像から構成される電子アルバムを生成するアルバム生成手段として機能させることを特徴とするプログラム。