【実施例】
【0014】
以下、実施例、比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。尚、実施例、比較例において用いたグリセリンモノ脂肪酸エステルは、全構成脂肪酸がステアリン酸とパルミチン酸であり、両者の割合が重量比でステアリン酸:パルミチン酸=70:30のものである。
【0015】
実施例1〜
6、比較例1〜5
乳化剤としてグリセリンモノ脂肪酸エステル(MG)と、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート(PS)(エチレンオキシド平均付加モル数:20モル)とを、表1(実施例1〜
6)、表2(比較例1〜5)に示す割合で80℃において溶解し、ボルテックスミキサーで混合した後、溶解混合した乳化剤に対し、表1、表2に示す割合の水を添加して均一に混合した後、同表に示す冷却速度にて20℃まで冷却してケーキ用起泡剤を得た。得られた起泡剤の性状及び液晶構造の確認を行った結果を表1、表2にあわせて示す。
【0016】
得られた各ケーキ用起泡剤を用いて以下の条件でケーキを作成し、起泡剤のケーキ生地への分散性、ケーキ生地を焼成して得たケーキの性状を評価した。結果を表1、表2に示す。
【0017】
ケーキの作成
下記の配合により、全卵、砂糖、水、ケーキ用起泡剤をよく混合した後、22〜23℃に調温した後、薄力粉とベーキングパウダーを加えて低速で30秒ミキシングし、次いで中高速で比重が0.5になるまでミキシングして生地を調製した。生地を7号型に500g取り、165℃のオーブン中で40分間焼成し、ケーキを得た。ケーキ用起泡剤と全卵、砂糖、水を混合した際のケーキ用起泡剤の分散性、生地の起泡性、得られたケーキの性状を評価した。結果を表2に示す。
【0018】
ケーキ生地配合
薄力粉 100重量部
全卵 150重量部
砂糖 110重量部
起泡剤 8重量部
ベーキングパウダー 1重量部
水(※)
【0019】
※:生地への水の添加量は、起泡剤中の水分量が相違するため、ケーキ生地中の水分量が薄力粉100重量部に対し、24重量部となるように水の量を調整し、ケーキ生地を作成した。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
※1 :作成した起泡剤を25℃で20日間保存した後、乳化状態が良好で均一なもの(均一)と、乳化状態が安定せず分離を生じているもの(分離)とを目視により判定した。
※2 :電子顕微鏡(3000倍)及びX線回折測定により確認した。電子顕微鏡観察においては起泡剤を、5℃/分で60℃に昇温し、5分間保持した後に、液体窒素により凍結させて割断し、断面を電子顕微鏡により観察した。
※3 :結晶多形は、20℃で調温した起泡剤を、18〜25°の間を、0.02°/10秒の速度でX線回折測定し、結晶の短面を測定して確認した。
※4 :ラメラ液晶の熱安定性は、起泡剤をケーキ焼成温度における生地温度に相当する80℃において5分間保持した後、ラメラ液晶構造の有無を、偏光顕微鏡(100倍)及びX線回折測定により確認し、以下のように評価した。
○ 構造体が80℃においても明瞭に観察可能である。
△ 構造体が80℃においてもわずかに観察可能である。
× 構造体が80℃においてはほとんど観察されない。
※5 :ラメラ液晶の液晶ネットワークの有無は、起泡剤を5℃/分で60℃まで昇温し、偏光顕微鏡(100倍)により確認し、以下のように評価した。
○ ラメラ構造のネットワーク構造を有する。
△ ラメラ構造のネットワーク構造とともに、微細で構造体の成長が比較的みられないコンセントリックラメラ構造が共存する。
× 微細で構造体の成長があまりみられないコンセントリックラメラ構造のみが観察される。
※6 :ケーキ生地への分散性は、80℃で溶解した起泡剤をプリンカップに50gづつ分注し、25℃まで放冷した後、レオメーターにて測定速度:50mm/分、アダプター面積:1.0mm
2の条件でクリープテストを行い、5mm治具をサンプルに陥入させた時の最大荷重とケーキ生地を調製する際に全卵、砂糖、水、起泡剤を混合したときの室温における起泡剤の分散状態を目視により確認し、以下の基準で評価した。
○・・室温での硬さが最大荷重で500g以下であり、起泡剤がダマにならず生地に分散する。
△・・室温での硬さが最大荷重で600g以上であり、起泡剤がダマにならず生地に分散する。
×・・室温での硬さが最大荷重で600g以上であり、起泡剤が均一に分散せずダマになっている。
※7 :起泡性は、ケーキ生地を調製する際に生地の比重が0.5になるまでの時間から、
○・・5分以下で目標比重に到達。
△・・5分超、10分未満で目標比重に到達。
×・・10分までに目標比重に到達しない。
※8 :得られたケーキの比容積を菜種置換法により求めた。
※9 :ケーキのキメは、ケーキを垂直方向に切断した際の断面を観察し、以下の基準で評価した。
◎・・キメが開き均一である。
○・・キメが細かく均一である。
△・・キメがやや不均一である。
×・・芯がある。
※10:ケーキの食感は、ケーキを食した時の食感、口どけ感により以下の基準で評価した。
○・・柔らかくしとりがあり、口どけが良好。
△・・柔らかくしとりがあるが、ややネチャツキがある。
×・・パサパサして乾いた食感であるか、ネチャツキが強い。